JP6979941B2 - Peg化分析物特異的結合剤を用いた粒子に基づくイムノアッセイ - Google Patents

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Description

本発明は、微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、分析物を測定するための方法であって、前記微粒子が、結合対の第一のパートナーでコーティングされ、コーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および分析物を含むと推測されるかまたは含む試料を混合することを含む、ここで、結合対の前記の第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合しており、それによって、分析物特異的結合剤を通じて、コーティングされた微粒子に分析物が結合し、結合対を通じて結合している分析物を含む微粒子および分析物特異的結合剤を、混合物から分離し、そして微粒子に結合した分析物を測定する工程を含む、前記方法に関する。
発明の背景
生化学的および生物学的試料において、関心対象の分析物の検出および定量化のため、多くの方法および系が開発されてきている。微量の微生物、薬剤、ホルモン、ウイルス、抗体、核酸および他のタンパク質を測定可能な方法および系は、研究者および臨床医にとって非常に価値がある。
多くのアッセイ法は、試料から関心対象の特定のターゲット分子を捕捉し、そしてターゲット分子の決定を可能にするために、分析物特異的結合剤を利用する。
当該技術分野のかなりのものが、結合反応、例えば抗原−抗体反応、核酸ハイブリダイゼーション技術、およびタンパク質−リガンド系に基づいて開発されてきている。多くの生化学的および生物学的結合系において、高い度合いの特異性によって、研究および診断において、多くの価値あるアッセイ法および系が導かれてきている。典型的には、関心対象の分析物の存在は、1またはそれより多い分析物特異的結合剤に付着した、観察可能な「標識」の存在または非存在によって示される。
アッセイ感度は、主に、非特異的結合現象によって限定される。したがって、主な困難は、非常に高感度であり、そして同時に、例えば探査されている試料液によって引き起こされる、高いバックグラウンドシグナルを本質的に被らないアッセイ技術を考案することである。非特異的結合は、典型的には、バックグラウンドシグナル増加、不正確な検出、およびより高い(より劣った)検出限界につながる。特に、非特異的結合は、複雑な生物学的マトリックス、例えばヒト血漿または血清試料を試料液として用いる場合に、さらにより困難になる。
近年、(例えば超常磁性)微粒子の使用に基づく、より正確で、そして高感度なアッセイが開発されてきている。特に、こうした粒子に基づくアッセイにおいて、非特異的シグナルへの重要な寄与は、粒子間相互作用および/または粒子−表面相互作用から生じる。
US 5,212,063は、ビオチン・コンジュゲートを利用したイムノアッセイによって、遊離ビオチンを含有する体液中の分析物の検出のためのプロセスを開示する。該文書は、コアからなり、そしてビオチンに関する複数の結合部位を有するポリマー、および被覆として、少なくとも一層のタンパク質を含有する、ポリマー微粒子に言及する。
WO 2013/001447は、シェル構造を含むコーティングを有する、あらかじめコーティングされた微粒子を記載し、ここで、前記シェル構造は、1またはそれより多いアフィニティ分子(すなわち分析物特異的結合剤)を含む第一の層、およびさらに、第一の層にカップリングした第二の層を含み、そして前記の第一および第二の層は、メッシュを形成する非アフィンスペーサー分子を含み、前記の1またはそれより多いアフィニティ分子は、コーティング構造内に包埋され、そして前記メッシュは、非特異的分子に対する立体障害を生じる。こうした特別に処理された/コーティングされた微粒子を用いて、非特異的結合によって引き起こされるバックグラウンドを減少させることも可能である。
しかし、最も進歩したアッセイもなお、検出下限(LOD)または測定範囲またはその両方のいずれかを損なう、非特異的結合障害をかなりのレベルで示す。試験開発者はしばしば、アッセイ感度、測定範囲およびアッセイ特異性の間で妥協しなければならない。同時に、試験は、迅速、高感度、定量的、正確、そしてさらに費用効率的である必要がある。さらに、試験を行おうとするプラットホームは、使用が容易で信頼性がある必要がある。
シグナル対バックグラウンド・ノイズ比を増加させることによって、アッセイを、そしてしたがってアッセイ感度を改善することが常に望ましい。アッセイのシグナルを増加させるとまた、装置にもいくつかの利点があり、これには:i)より低い感受性の(そしてより安価な)検出系があればよく;ii)価値ある試料がより少量あればよく;iii)装置類を小型化して、より小さい装置および/または小さい領域で同時に多くのアッセイを実行するデバイスが可能になりうることが含まれる。
しかし、特に粒子に基づくアッセイにおいて、非特異的シグナルに対する重要な寄与は、粒子間相互作用および粒子−表面相互作用から生じる。
したがって、粒子に基づくアッセイ法を改善するための新規構造および方法を設計する必要がある。非常に多数の検出アッセイにおいて、限定要因である微粒子への非特異的結合および微粒子のクラスター形成を回避することへの強い要望がある。
驚くべきことに、現在、一方では結合対の1つのメンバーに、そして他方では分析物特異的結合剤に結合する、12〜30のポリエチレングリコール単位を含むリンカー分子が、微粒子が結合対の他方のメンバーでコーティングされている、微粒子に基づく結合アッセイにおいて、非常に好適に使用可能であることが見出されている。
発明の概要
微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、分析物を測定するための方法であって、前記微粒子が、結合対の第一のパートナーでコーティングされ、a)コーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および分析物を含むと推測されるかまたは含む試料を混合し、ここで、結合対の前記の第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合しており、それによって、分析物特異的結合剤を通じて、コーティングされた微粒子に分析物が結合し、b)結合対を通じて結合している分析物を含む微粒子および分析物特異的結合剤を、混合物から分離し、そしてc)微粒子に結合した分析物を測定する工程を含む、前記方法を開示する。
別個の容器中に、または単一の容器単位の分離された区画中に、少なくとも、結合対の第一のメンバーでコーティングされた微粒子、およびこの結合対の第二のメンバーに結合した分析物特異的結合剤を含み、前記結合対の前記の第二のメンバーが12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて前記の分析物特異的結合剤に結合している、キットもまた開示する。
現状技術のリンカーを通じて、いくつかのビオチン部分(Bi)に結合し、そして異なるビーズ上のストレプトアビジン分子に結合する(ビーズを架橋する)、分析物特異的結合剤によって引き起こされるビーズ凝集の模式図。 12〜30の間のエチレングリコール単位を含むリンカーを通じて、いくつかのビオチン部分(Bi)に結合し、そして同じビーズ上のストレプトアビジン分子に結合する(ビーズを架橋する)、分析物特異的結合剤の使用による、ビーズ凝集非存在の模式図。 ビオチン化のため、ビオチン−DDSを用いた、実験HCVコア抗原アッセイで得られるような自動化cobas(登録商標)e601分析装置(Roche Diagnostics GmbH)の測定(作業)電極上のビーズのパターン:上列の2つの図は、陰性または対照試料におけるビーズ分布に相当する。下列の2つの図は、HCV陽性試料におけるビーズ分布に相当する。左側の2つの図は、モノビオチン化抗体を用いたビーズ分布に相当する。右側の2つの図は、コンジュゲート調製において、抗体あたり3.5当量のビオチン化試薬を用いることによって得られたコンジュゲート調製物を用いた、ビーズ分布に相当する。右側の図から明らかであるように、ビーズ分布は非常に不均等で/妨害されており、大部分のビーズは電極の左部分にある。 ビオチン化のため、ビオチン−PEG24−NHSを用いた、実験HCVコア抗原アッセイで得られるような自動化cobas(登録商標)e601分析装置(Roche Diagnostics GmbH)の測定(作業)電極上のビーズのパターン:上列の2つの図は、陰性または対照試料におけるビーズ分布に相当する。下列の2つの図は、HCV陽性試料におけるビーズ分布に相当する。左側の2つの図は、モノビオチン化抗体を用いたビーズ分布に相当する。右側の2つの図は、コンジュゲート調製において、抗体あたり5当量のビオチン化試薬を用いることによって得られたコンジュゲート調製物を用いた、ビーズ分布に相当する。抗体あたりのビオチン化試薬の比がこのように高くても、ビーズは、電極上で均一な分布を示す。
1つの態様において、本開示は、微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、分析物を測定するための方法であって、前記微粒子が、結合対の第一のパートナーでコーティングされ、a)コーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および分析物を含むと推測されるかまたは含む試料を混合し、ここで、結合対の前記の第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合しており、それによって、分析物特異的結合剤を通じて、コーティングされた微粒子に分析物が結合する、b)結合対を通じて結合している分析物を含む微粒子および分析物特異的結合剤を、混合物から分離し、そしてc)微粒子に結合した分析物を測定する工程を含む、前記方法に関する。
粒子に基づく分析物特異的結合アッセイは、例えば、非常に多様な標識または検出技術を使用する、特定のネフェロ分析アッセイ、特定のラテックス凝集アッセイおよび多くの高感度サンドイッチ型アッセイにおいて広く用いられる。
「粒子」は、本明細書において、体積、質量または平均サイズなどの物理的特性に起因(ascribe)しうる、小さい局在化物体を意味する。微粒子は、したがって、対称的、球形、本質的に球形または球状のものであってもよく、あるいは不規則な非対称的形状または型であってもよい。本発明によって想定される粒子のサイズは多様でありうる。1つの態様において、球状、例えばナノメートルおよびマイクロメートル範囲の直径を持つ微粒子を用いる。1つの態様において、本開示にしたがった方法で用いられる微粒子は、50ナノメートル〜20マイクロメートルの直径を有する。さらなる態様において、微粒子は、100nm〜10μmの直径を有する。1つの態様において、本開示にしたがった方法で用いられる微粒子は、200nm〜5μmまたは750nm〜5μmの直径を有する。
本明細書において上に定義するような微粒子は、当業者に知られる任意の適切な材料を含むかまたはこうした材料からなるものであってよく、例えばこれらは、無機または有機材料を含むか、あるいはこれらからなるかまたは本質的になるものであってもよい。典型的には、これらは、金属もしくは金属合金、または有機材料を含むか、またはこれらからなるかもしくは本質的になるものであってよく、あるいは炭水化物要素を含むか、またはこれらからなるかもしくは本質的になるものであってもよい。微粒子の想定される材料の例には、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカおよび強磁性金属、合金または組成材料が含まれる。1つの態様において、微粒子は、磁気または強磁性金属、合金または組成である。さらなる態様において、材料は、特定の特性を有してもよく、そして例えば疎水性または親水性であってもよい。こうした微粒子は、典型的には水溶液中に分散しており、そして小さい陰性表面電荷を保持し、微粒子を分離したままにし、そして非特異的クラスター形成を回避する。
本発明の1つの態様において、微粒子は常磁性微粒子であり、そして本開示にしたがった測定法におけるこうした粒子の分離は、磁力によって促進される。磁力を適用して、常磁性または磁性粒子を溶液/懸濁物から引っ張り、そして望ましいように保持しながら、溶液/懸濁物の液体を除去することも可能であり、そして粒子を例えば洗浄することも可能である。
本発明にしたがった方法において用いられる微粒子は、特異的結合対の第一のメンバーでコーティングされる。
「結合対」は、本明細書において、高アフィニティで、すなわち1ナノモルアフィニティまたはそれより優れたアフィニティで、互いに結合する2つのパートナーからなる。結合対に関する態様は、例えば、受容体およびリガンド、ハプテンおよび抗ハプテン抗体、ならびに天然存在高アフィニティ結合対に基づく結合対からなる結合対である。
受容体−リガンド結合対の1つの例は、ステロイドホルモン受容体および対応するステロイドホルモンからなる対である。
本発明記載の方法に適した結合対の1つのタイプは、ハプテンおよび抗ハプテン抗体結合対である。ハプテンは、100〜2000ダルトン、好ましくは150〜1000ダルトンの分子量の有機分子である。こうした小分子は、これをキャリアー分子にカップリングさせることで免疫原性を与えられることも可能であり、そして標準法にしたがって、抗ハプテン抗体を生成することも可能である。ハプテンは、ステロール、胆汁酸、性ホルモン、コルチコイド、カルデノリド、カルデノリド配糖体、ブファジエノリド、ステロイド−サポゲニンおよびステロイドアルカロイド、カルデノリドおよびカルデノリド配糖体を含む群より選択可能である。これらの物質クラスの代表は、ジゴキシゲニン、ジギトキシゲニン、ギトキシゲニン、ストロファンチジン、ジゴキシン、ジギトキシン、ジトキシン、およびストロファンチンである。別の適切なハプテンは、例えばフルオレセインである。
天然存在高アフィニティ結合対に基づく結合対の例は、ビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン、およびアビジンまたはストレプトアビジン、ならびにFimGおよびDsF結合対である。ビオチン−(ストレプト)アビジン結合対は、当該技術分野に周知である。FimG−DsF結合対の基本的原理は、例えばWO2012/028697に記載される。
1つの態様において、結合対は、ハプテンおよび抗ハプテン抗体、ビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチンおよびアビジンまたはストレプトアビジン、FimGおよびDsF、ならびに受容体およびリガンドより選択される。
1つの態様において、結合対は、ハプテンおよび抗ハプテン抗体およびビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン/アビジンまたはストレプトアビジン、FimGおよびDsFより選択される。
1つの態様において、結合対はビオチン(またはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン)およびアビジンまたはストレプトアビジンである。
1つの態様において、結合対は、ビオチンおよびストレプトアビジンからなる。
1つの態様において、本発明にしたがった結合対は、10kDまたはそれより多い分子量を有するこうした結合対の第一のパートナー、および1kDまたはそれより少ない分子量を有するこうした結合対の第二のパートナーからなる。上に示すように、1つの態様において、10kDまたはそれより多い分子量を有する、結合対の第一のパートナーは、本開示にしたがった方法で用いられる微粒子に結合する(該微粒子をコーティングする)。
1つの態様において、本開示にしたがった微粒子に基づく方法において、結合対の前記の第一のパートナーは、それぞれ、アビジンおよび/またはストレプトアビジン、およびFimGより選択され、そして結合対の前記の第二のパートナーは、それぞれ、ビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン、およびDsFより選択される。
1つの態様において、本開示にしたがった微粒子に基づく方法において、結合対の前記の第一のパートナーはアビジンおよび/またはストレプトアビジンであり、そして結合対の前記の第二のパートナーはビオチンである。
本発明にしたがった方法において用いられる微粒子は、結合対の第一のパートナーで「コーティング」される。こうしたコーティングは、当該技術分野の方法にしたがって行われる。結合対の第一のパートナーは、吸着によって、共有結合によって、または両方の方法の組み合わせで、粒子表面に結合させることも可能である。微粒子を、場合によって、例えばウシ血清アルブミンのようなタンパク質とさらにインキュベーションして、他のアッセイ要素の非特異的結合を減少させることも可能である。当業者は、非特異的結合のこうした場合によるブロッキングのために用いられる方法をよく知っている。当該技術分野に用いられる用語法と一致して、こうしたコーティングおよびブロッキングされた微粒子もまた、単にコーティング微粒子と称される。
結合対の第一のパートナーの分子は、微粒子上にごく近接して存在し、この結合対の第二のパートナーに、多くの近傍の結合部位を提供する。大部分の現実的/ルーチン適用のため、結合対の第一のパートナーは、飽和濃度で微粒子にコーティングされ、最適コーティング密度を生じる。当業者が認識するように、コーティング密度は、望ましい場合、結合対の第一のパートナーの最適以下の濃度を用いることによって減少させうる。結合対の第一のパートナーの最適以下の濃度がコーティングに用いられる場合、当業者は、結合対の第二のパートナーに分析物特異的結合剤を結合させるために用いられるリンカーの長さにマッチするように、平均コーティング密度を選択するであろう。一般的な条件において:コーティングされた微粒子上の結合対の第一のパートナーの分子間の平均的な距離は、結合対の第二のパートナーに分析物特異的結合剤を結合させるために用いられるリンカーの長さの最大二倍であろう。距離は、これによって、1つの分子の中心から別の分子の中心までである。例えば:ポリエチレングリコール単位の平均の長さは、約0.38nmである。したがって、12 PEG単位を有するリンカーは、長さ約4.5nmを有する。同じ微粒子上で、結合対の第二のパートナーの分子が、前記結合対の第一のパートナーに結合することを可能にするためには、粒子上の結合対の第一のパートナーの分子間の平均距離は、9nmまたはそれ未満であろう。1つの態様において、結合対の第一のパートナー分子の平均距離は、9nmまたはそれ未満である。1つの態様において、結合対の第一のパートナー分子の平均距離は、それぞれ、9nmまたは8nmである。1つの態様において、結合対の第一のパートナーの飽和濃度でコーティングされた微粒子を用いる。
「分析物」または「関心対象の分析物」または「ターゲット分子」は、分析物特異的結合剤によって結合可能な任意の分子であることも可能である。1つの態様において、本発明の文脈の分析物は、核酸(DNAまたはRNA)分子、ペプチド、タンパク質、薬剤分子、ホルモンまたはビタミンである。1つの態様において、本発明の文脈の分析物は、ペプチド、タンパク質、薬剤分子、ホルモンまたはビタミンである。
本開示にしたがった方法において、分析物の特異的in vitro検出のための方法で、液体試料が使用可能である。試料は、分析物を含むことが知られていてもよいし、または分析物を含むと推測されてもよい。1つの態様において、本開示にしたがった方法で用いられるin vitro診断のための試料は、全血、血清、血漿、髄液(liquor)、尿または唾液より選択される体液である。1つの態様において、分析物を含むと推測されるかまたは含む試料は、血清、血漿または髄液である。1つの態様において、分析物を含むと推測されるかまたは含む試料は、血清または血漿である。
本開示にしたがった分析物の測定のための方法は、分析物特異的結合剤を利用する。用語「分析物特異的結合剤」は、関心対象の分析物に特異的に結合する分子を指す。本開示の意味における分析物特異的結合剤は、典型的には、分析物(他の用語は、関心対象の分析物;ターゲット分子)に結合可能な結合または捕捉分子を含む。1つの態様において、分析物特異的結合剤は、対応するターゲット分子、すなわち分析物に対して、少なくとも10l/molのアフィニティを有する。他の態様において、分析物特異的結合剤は、そのターゲット分子に対して、10l/molまたはさらに10l/molのアフィニティを有する。当業者が認識するであろうように、用語「特異的」は、試料中に存在する他の生体分子が、分析物に特異的な結合剤に有意に結合しないことを示すために用いられる。いくつかの態様において、ターゲット分子以外の生体分子に結合するレベルは、ターゲット分子のアフィニティのわずか10%、より好ましくはわずか5%またはそれ未満である結合アフィニティを生じる。1つの態様において、分析物以外の他の分子に対する結合アフィニティは測定不能である。1つの態様において、分析物特異的結合剤は、アフィニティならびに特異性両方に対する最低基準以上を満たすであろう。
1つの態様において、分析物特異的結合剤は、アプタマー、ペプチドアプタマー、タンパク質、オリゴヌクレオチド、および分子インプリンティングポリマーからなる群より選択される。
分析物特異的結合剤の文脈で用いられる「アプタマー」は、短い核酸分子、例えばRNA、DNA、PNA、CNA、HNA、LNAまたはANA分子、あるいは分析物に結合可能な当業者に知られる任意の他の適切な核酸形式であってもよい。
ペプチドアプタマーは、特定のアミノ酸配列を含むタンパク質(単数または複数)、ポリペプチド(単数または複数)またはペプチド(単数または複数)に特異的に結合可能なアプタマーである。典型的には、ペプチドアプタマーは、例えば10〜20アミノ酸を含む、ペプチドループを有する。本開示の背景において、ペプチドアプタマーは、特定の態様において、足場構造に一端または両端が付着していてもよい。足場構造は、任意の分子、好ましくはタンパク質、例えば優れた溶解特性を有するタンパク質であってもよい。適切な足場分子は、当業者に知られるであろう。適切な足場分子の例は、それぞれ、細菌タンパク質チオレドキシン−A、およびFkpAまたはSlyDシャペロンに基づく。アプタマー・ペプチドループは、好ましくは、足場分子の還元活性部位内に挿入されてもよい。あるいは、スタフィロコッカス・プロテインAおよびそのドメインおよびこれらのドメインの誘導体、例えばプロテインZまたはリポカリンをペプチドアプタマーとして用いてもよい。
核酸またはペプチドアプタマーは、当業者に知られる任意の適切な方法にしたがって、例えばPCRまたは分子合成アプローチまたは酵母2ハイブリッドアプローチを通じて、生成可能である。
「ペプチド」は、分析物特異的結合剤の文脈で用いた場合、2〜49アミノ酸、アミノ酸誘導体またはその混合物のストレッチを含むかまたはあるいはこうしたストレッチからなることも可能である。ペプチドは、直鎖、分枝鎖、環状鎖またはその混合物であってもよい。ペプチド性分析物特異的結合剤はまた、本明細書において上に定義するような足場構造に付着していてもよい。
「ポリペプチド」または「タンパク質」は、分析物特異的結合剤の文脈で用いた場合、約50より多いアミノ酸、アミノ酸誘導体またはその混合物のストレッチを含むかまたはあるいはこうしたストレッチからなることも可能である。タンパク質は、直鎖、分枝鎖、および環状型であってもよいし、またはこれらの型の混合物で構成されてもよい。
1つの態様において、分析物特異的結合剤は、少なくとも50アミノ酸のポリペプチドである。理論において、分析物特異的結合剤のポリペプチドの長さに上限はないが、1つの態様において、ポリペプチドは最大10,000アミノ酸を有するであろう。
「オリゴヌクレオチド」は、分析物特異的結合剤の文脈で用いた場合、10〜120ヌクレオチド、または12〜60、または15〜40ヌクレオチドのストレッチを含むかまたはあるいはこうしたストレッチからなることも可能である。
オリゴヌクレオチド分析物特異的結合剤は、RNA分子またはDNA分子、あるいは両方の混合物であることも可能である。
用語「分子インプリンティングポリマー」は、本明細書において、その後、抽出される分子の存在下で形成され、後に相補的空洞(インプリント)を残すポリマーを指す。典型的には、分子インプリンティングポリマーは、元来の分子に対する特定の化学的アフィニティを示す。分子インプリンティングポリマーは、当業者に知られる任意の適切なポリマー性単位で構成されることも可能である。その産生のための技術には、バルク、沈殿物、エマルジョン、懸濁物、分散物、ゲル化、多工程膨張重合および階層的インプリンティング法などの重合技術が含まれる。
「抗体」は、分析物特異的結合剤の文脈で用いた場合、免疫グロブリン分子、および免疫グロブリン分子の免疫学的活性部分(断片)、すなわち抗体または分析物に免疫特異的に結合する抗原結合部位を含有する抗体断片を指す。本発明にしたがった方法で用いられる免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(例えばIgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであってもよい。抗体は、認識し、または特異的に結合するポリペプチドのエピトープ(単数または複数)または部分(単数または複数)の観点から、記載または明記可能である。特異的エピトープおよび抗体とのその相互作用が、当業者に知られるであろう。
用語「分析物特異的結合」は、抗体の背景で用いた際、分析物上のエピトープへの抗体の免疫特異的結合を指す。分析物上のエピトープを通じた抗体の分析物特異的結合の概念は、当業者には十分に明らかである。
用語「抗体」は、本明細書において、最も広い意味で用いられ、そして特に、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、一本鎖抗体、少なくとも2つの異なる抗体から形成される多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、および望ましい生物学的活性を示す限り、抗体断片を含む。また、抗体は、本開示の意味において、1またはそれより多い他のタンパク質またはペプチドと抗体の共有または非共有会合によって形成される、より大きい融合分子の一部であってもよい。
「単離」抗体は、同定され、そして分離され、そして/または天然環境の構成要素から回収されているものである。その天然環境の混入構成要素は、抗体に関する研究、診断または療法的使用に干渉するであろう物質であり、そしてこれには、酵素、ホルモン、および他のタンパク質性または非タンパク質性溶質が含まれうる。いくつかの態様において、抗体は、抗体重量の95%より高くまで精製され、そしていくつかの態様において、例えばクーマシーブルーまたは銀染色を用いて、還元または非還元条件下で、SDS−PAGEによって決定される際、99%より高くまで精製される。
免疫グロブリンGクラスの抗体は、通常、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖で構成される、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に連結され、一方、ジスルフィド連結の数は、異なる免疫グロブリン・アイソタイプの重鎖の間で多様である。各重鎖および軽鎖はまた、規則的に空間を空けられた鎖間ジスルフィド架橋も有する。各重鎖は、一端に可変ドメイン(V)を有し、その後、いくつかの定常ドメインが続く。各軽鎖は、一端に可変ドメイン(V)を、そしてもう一方の端に定常ドメインを有する;軽鎖定常ドメインは、重鎖の第一の定常ドメインと整列し、そして軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと整列する。特定のアミノ酸残基が、軽鎖および重鎖可変ドメインの間の界面を形成すると考えられる。
抗体「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体の重鎖または軽鎖のアミノ末端ドメインを指す。重鎖の可変ドメインは、「VH」と称されうる。軽鎖の可変ドメインは、「VL」と称されうる。これらのドメインは、一般的に、抗体の最も可変性の部分であり、そして抗原結合部位を含有する。
用語「可変」は、抗体の中の配列において、可変ドメインの特定の部分が大規模に異なり、そして特定の抗原に対する特定の抗体各々の結合および特異性において用いられるという事実を指す。しかし、可変性は抗体の可変ドメイン全体に均一に分布しているわけではない。これは、軽鎖および重鎖可変ドメイン両方において、超可変領域(HVR)と呼ばれる3つのセグメントに濃縮されている。可変ドメインのより保存されている部分はフレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖および軽鎖の可変ドメインは、各々、大部分ベータシート立体配置を採用する4つのFR領域を含み、FR領域は3つのHVRによって連結され、HVRはループ連結を形成し、そしていくつかの場合、ベータシート構造の一部を形成している。各鎖中のHVRは、FR領域によってともに近接して保持され、そして他の鎖由来のHVRとともに、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabatら, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版, National Institute of Health, メリーランド州ベセスダ(1991)を参照されたい)。定常ドメインは、抗原への抗体の結合に直接関与しないが、多様なエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞傷害性における抗体の関与を示す。
任意の脊椎動物種由来の抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)およびラムダ(λ)と呼ばれる2つの明らかに別個のタイプの1つに割り当て可能である。
本発明にしたがった方法で用いられる抗体は、任意の動物起源であってもよい。1つの態様において、抗体は、ヒト、ネズミ(例えばマウスおよびラット)、ロバ、サル、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、またはニワトリ抗体である。
重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体(免疫グロブリン)は、異なるクラスに割り当て可能である。5つの主なクラスのヒト免疫グロブリン:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMがあり、そしてこれらのいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG、IgG、IgG、IgG、IgA、およびIgAにさらに分割可能である。免疫グロブリンの異なるクラスに対する重鎖定常ドメインは、それぞれ、α、δ、ε、γ、およびμと称される。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および三次元立体配置は周知であり、そして一般的に、例えばAbbasら, Cellular and Mol. Immunology, 第4版(W.B. Saunders, Co.(2000))に記載される。抗体は、抗体と1またはそれより多い他のタンパク質またはペプチドの共有または非共有会合によって形成される、より大きな融合分子の一部であってもよい。
用語「全長抗体」、「損なわれていない抗体」、および「全抗体」は、本明細書において、交換可能に用いられ、以下に定義するような抗体断片ではない、実質的に損なわれていない型の抗体を指す。該用語は特に、Fc領域を含有する重鎖を含む抗体を指す。
「抗体断片」は、損なわれていない抗体の部分を含み、好ましくは、その抗原結合領域を含む。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)、およびFv断片;一本鎖抗体分子;scFv、sc(Fv)2;ディアボディ;ならびに抗体断片から形成される多重特異性抗体が含まれる。
抗体のパパイン消化は、各々単一の抗原結合部位を含む、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片、およびその名前が容易に結晶化する能力を反映する、残りの「Fc」断片を生じる。ペプシン処理は、2つの抗原組み合わせ部位を有し、そしてなお抗原を架橋することが可能である、F(ab’)断片を生じる。
Fab断片は、重鎖および軽鎖可変ドメインを含有し、そしてまた軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第一の定常ドメイン(CH1)も含有する。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域由来の1またはそれより多いシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端にいくつかの残基が付加される点がFab断片と異なる。Fab’−SHは、本明細書において、定常ドメインのシステイン残基(単数または複数)が、未結合チオール基を所持するFab’を指す。F(ab’)抗体断片は、元来、その間にヒンジ・システインを有するFab’断片の対として産生された。抗体断片の他の化学的カップリングもまた知られる。
「Fv」は、完全抗原結合部位を含有する最小限の抗体断片である。1つの態様において、二鎖Fv種は、1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインが緊密に非共有会合している二量体からなる。一本鎖Fv(scFv)種において、1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインは、軽鎖および重鎖が二鎖Fv種(sc(Fv)2)におけるものと類似の「二量体」構造で会合可能であるように、柔軟なペプチドリンカーによって共有結合されうる。この立体配置において、各可変ドメインの3つのHVRが相互作用して、VH−VL二量体表面上の抗原結合部位を定義する。総合すると、6つのHVRが、抗体に抗原結合特異性を与える。しかし、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)は、全結合部位より低いアフィニティではあるが、抗原を認識しそしてこれに結合する能力を有する。
用語「ディアボディ」は、2つの抗原結合部位を持つ抗体断片を指し、該断片は、同じポリペプチド鎖中に、軽鎖可変ドメイン(VL)に連結された重鎖可変ドメイン(VH)を含む(VH−VL)。同じ鎖上の2つのドメイン間で対形成を可能にするには短すぎるリンカーを用いることによって、ドメインは、別の鎖の相補ドメインと対形成するよう強いられ、そして2つの抗原結合部位を生成する。ディアボディは二価または二重特異性であってもよい。ディアボディは、例えば、EP 404097; WO 1993/01161; Hudsonら, Nat. Med. 9:129−134(2003);およびHollingerら, PNAS USA 90:6444−6448(1993)により完全に記載される。トリアボディおよびテトラボディはまた、Hudsonら, Nat. Med. 9:129−134(2003)に記載される。
用語「モノクローナル抗体」は、本明細書において、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団に含まれる個々の抗体は、少量で存在する可能性がある、ありうる突然変異、例えば天然存在突然変異を除いて同一である。したがって、修飾語「モノクローナル」は、抗体の特性が、別個の抗体の混合物ではないことを示す。特定の態様において、こうしたモノクローナル抗体には、典型的には、ターゲットに結合するポリペプチド配列を含む抗体が含まれ、ここでターゲット結合ポリペプチド配列は、複数のポリペプチド配列からの、単一のターゲット結合ポリペプチド配列の選択を含むプロセスによって得られた。例えば、選択プロセスは、複数のクローン、例えばハイブリドーマクローン、ファージクローン、または組換えDNAクローンのプールからの、ユニークなクローンの選択であってもよい。選択されるターゲット結合配列をさらに改変して、例えばターゲットに対するアフィニティを改善し、ターゲット結合配列をヒト化し、細胞培養における産生を改善し、in vivoでの免疫原性を減少させ、多重特異性抗体を生成する等が可能であり、そして改変されたターゲット結合配列を含む抗体もまた、本発明のモノクローナル抗体であることが理解されるべきである。異なる決定要因(エピトープ)に対して向けられる異なる抗体を典型的には含むポリクローナル抗体調製とは対照的に、モノクローナル抗体調製の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定要因に対して向けられる。その特異性に加えて、モノクローナル抗体調製は、典型的には他の免疫グロブリンが混入していない点が好都合である。
修飾語「モノクローナル」は、抗体の実質的に均質な集団から得られるような抗体の性質を示し、そして任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするようには見なされない。例えば、本発明にしたがって用いようとするモノクローナル抗体は、例えばハイブリドーマ法(例えば、KoehlerおよびMilsteinら, Nature, 256:495−97(1975); Hongoら, Hybridoma, 14(3):253−260(1995), Harlowら, Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 第2版 1988); Haemmerlingら, : Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas中 563−681(Elsevier, N.Y., 1981))、組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clacksonら, Nature, 352:624−628(1991); Marksら, J. Mol. Biol. 222:581−597(1992); Sidhuら, J. Mol. Biol. 338(2):299−310(2004); Leeら, J. Mol. Biol. 340(5):1073−1093(2004); Fellouse, PNAS USA 101(34):12467−12472(2004);およびLeeら, J. Immunol. Methods 284(1−2):119−132(2004)を参照されたい)、および動物において、ヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部またはすべてを有する、ヒトまたはヒト様抗体を産生するための技術(例えば、WO 1998/24893; WO 1996/34096; WO 1996/33735; WO 1991/10741; Jakobovitsら, PNAS USA 90:2551(1993); Jakobovitsら, Nature 362:255−258(1993); Bruggemannら, Year in Immunol. 7:33(1993);米国特許第5,545,807号;第5,545,806号;第5,569,825号;第5,625,126号;第5,633,425号;および第5,661,016号; Marksら, Bio/Technology 10:779−783(1992); Lonbergら, Nature 368:856−859(1994); Morrison, Nature 368:812−813(1994); Fishwildら, Nature Biotechnol. 14:845−851(1996); Neuberger, Nature Biotechnol. 14:826(1996);ならびにLonbergおよびHuszar, Intern. Rev. Immunol.13:65−93(1995)を参照されたい)を含む、多様な技術によって作製可能である。
本明細書のモノクローナル抗体には、特に、重鎖および/または軽鎖の部分が、特定の種由来の抗体中の対応する配列と同一であるかまたは相同であるか、あるいは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する一方、鎖(単数または複数)の残りが、別の種由来の抗体中の対応する配列と同一であるかまたは相同であるか、あるいは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する、「キメラ」抗体、ならびに所望の生物学的活性を示す限り、こうした抗体の断片が含まれる(例えば、米国特許第4,816,567号およびMorrisonら, PNAS 81:6851−6855(1984))。キメラ抗体には、抗体の抗原結合領域が、例えば関心対象の抗原でマカクザル(macaque monkey)を免疫することによって産生される抗体から得られる、PRIMATIZED(登録商標)抗体が含まれる。
非ヒト(例えばネズミ)抗体の「ヒト化」型は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小限の配列を含有するキメラ抗体である。1つの態様において、ヒト化抗体は、レシピエントのHVR由来の残基が、所望の特異性、アフィニティ、および/または能力を有する、マウス、ラット、ウサギまたは非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)のHVR由来の残基によって置換されている、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのFR残基は、対応する非ヒト残基によって置換される。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体に見られない残基を含んでもよい。これらの修飾は、抗体性能をさらに精錬するために行われうる。一般的に、ヒト化抗体は、すべてのまたは実質的にすべての超可変ループが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、そしてすべてのまたは実質的にすべてのFRがヒト免疫グロブリン配列のものである、少なくとも1つ、そして典型的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含むであろう。ヒト化抗体はまた、場合によって、典型的にはヒト免疫グロブリンのものである、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部も含むであろう。さらなる詳細に関しては、例えば、Jonesら, Nature 321:522−525(1986); Riechmannら, Nature 332:323−329(1988);およびPresta, Curr. Op. Struct. Biol. 2:593−596(1992)を参照されたい。また、例えば、VaswaniおよびHamilton, Ann. Allergy, Asthma & Immunol. 1:105−115(1998); Harris, Biochem. Soc. Transactions 23:1035−1038(1995); HurleおよびGross, Curr. Op. Biotech. 5:428−433(1994);ならびに米国特許第6,982,321号および第7,087,409号を参照されたい。
「ヒト抗体」は、ヒトによって産生される抗体のものに対応するアミノ酸配列を所持し、そして/または本明細書に開示するようなヒト抗体を作製するための技術いずれかを用いて作製されているものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特異的に排除する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーを含む、当該技術分野に知られる多様な技術を用いて産生可能である。HoogenboomおよびWinter, J. Mol. Biol. 227:381(1992); Marksら, J. Mol. Biol., 222:581(1991)。やはりヒトモノクローナル抗体の調製に利用可能であるのは、Coleら, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, p.77(1985); Boernerら, J. Immunol. 147(1):86−95(1991)に記載される方法である。また、van Dijkおよびvan de Winkel, Curr. Opin. Pharmacol., 5:368−74(2001)もまた参照されたい。抗原曝露に反応してこうした抗体を産生するよう修飾されているが、内因性遺伝子座が不能にされているトランスジェニック動物、例えば免疫ゼノマウスに抗原を投与することによって、ヒト抗体を調製してもよい(XENOMOUSETM技術に関しては、例えば、米国特許第6,075,181号および第6,150,584号を参照されたい)。また、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術を通じて生成されるヒト抗体に関しては、例えば、Liら, PNAS USA, 103:3557−3562(2006)を参照されたい。
用語「超可変領域」、「HVR」または「HV」は、本明細書において、配列中において超可変性であり、そして/または構造的に定義されるループを形成する、抗体可変ドメインの領域を指す。一般的に、抗体は、6つのHVR;VH中の3つ(H1、H2、H3)、およびVL中の3つ(L1、L2、L3)を含む。天然抗体において、H3およびL3は、6つのHVRで最大の多様性を示し、そしてH3は特に抗体に細かい特異性を与えることにおいてユニークな役割を果たすと考えられる。例えば、Xuら Immunity 13:37−45(2000); JohnsonおよびWu Methods in Molecular Biology中 248:1−25(Lo監修, Human Press, ニュージャージー州トトワ, 2003)を参照されたい。実際、重鎖のみからなる天然存在ラクダ科抗体は、軽鎖の非存在下で機能性であり、そして安定である。例えば、Hamers−Castermanら, Nature 363:446−448(1993)およびSheriffら, Nature Struct. Biol. 3:733−736(1996)を参照されたい。
いくつかのHVR描写が用いられ、そして本明細書に含まれる。Kabat相補性決定領域(CDR)であるHVRは、配列変動に基づき、そして最も一般的に用いられる(Kabatら, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版 Public Health Service, National Institutes of Health, メリーランド州ベセスダ(1991))。Chothiaは、そうではなく、構造ループの位置を指す(ChothiaおよびLesk J. Mol. Biol. 196:901−917(1987))。AbM HVRは、Kabat CDRおよびChothia構造ループの間の妥協に相当し、そしてOxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって用いられる。「接触」HVRは、利用可能な複合体結晶構造の分析に基づく。これらのHVR各々の残基を以下に示す。
Figure 0006979941
HVRは、以下のような「拡張HVR」を含んでもよい:VLにおいて、24〜36または24〜34(L1)、46〜56または50〜56(L2)、および89〜97または89〜96(L3)、ならびに、VHにおいて、26〜35(H1)、50〜65または49〜65(H2)、および93〜102、94〜102、または95〜102(H3)。可変ドメイン残基は、これらの拡張HVR定義各々に関して、Kabatら、上記にしたがって番号付けされる。
表現「Kabatにおけるような可変ドメイン残基番号付け」または「Kabatにおけるようなアミノ酸位番号付け」およびその変形は、Kabatら、上記における抗体の編集の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインに関して用いられる番号付け系を指す。この番号付け系を用いると、実際の直鎖アミノ酸配列は、可変ドメインのFRまたはHVRの短縮またはこれらへの挿入に対応する、より少ないまたはさらなるアミノ酸を含有することも可能である。例えば、重鎖可変ドメインには、H2の残基52の後に、単一アミノ酸挿入(Kabatにしたがった残基52a)が、そして重鎖FR残基82の後に、挿入される残基(例えばKabatにしたがった残基82a、82b、および82c等)が含まれることも可能である。残基のKabat番号付けは、「標準」Kabat番号付け配列と抗体配列の相同性領域での整列によって、所定の抗体に関して決定可能である。
本明細書に開示するように、結合対の第二のパートナーを、12〜30エチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、分析物特異的結合剤に結合させる。
用語「リンカー」は、第一の部分を、第二の部分またはさらなる部分にコンジュゲート化(連結)するために使用可能な、二重官能性または多重官能性部分を示す。2つの反応性官能部分を有するリンカーを用いて、互いに結合した第一および第二の部分を含むコンジュゲートを好適に調製可能である。こうしたコンジュゲートにおいて、2つの部分は、このリンカーを「通じて」結合される。当業者に明らかであるように、こうしたコンジュゲートにおいて、リンカーの官能部分は、結合の一部として存在し、そして未反応官能部分として存在するわけではない。
理論によって束縛されることは望ましくないが、12〜30のエチレングリコール単位を含むリンカーが、本明細書に開示する驚くべき知見に重要であると考えられる。分析物測定のための微粒子に基づくアッセイに関する先行技術において、短いPEG含有リンカー分子のみが真剣に考慮される。US 5,521,319は、生体分子のビオチン化に非常に有用であることが証明された新規試薬を開示する。リンカーの長さは、短く、すなわち最大で酸化エチレン5単位、好ましくは酸化エチレンわずか1〜3単位、そして最も好ましくはこうした単位2つと解説されている。この解説とは対照的に、現在、驚くべきことに、微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、12〜30の間の酸化エチレン単位(=PEG 12〜30)を含む、長いリンカー分子が、結合対の第二のメンバー、例えばビオチンを分析物特異的剤とカップリングさせるために用いた際に好適であることが見出された。
PEGリンカーを通じて、ターゲット分子にビオチンを連結するかまたはカップリングするための適切な試薬は、例えば式I
Figure 0006979941
にしたがった試薬である。
認識されるであろうように、式Iの(n)は、エチレングリコール単位の数に関する。好ましくは、nは12〜30である。
本発明の方法は、非常に多様な形式で構築可能である。こうした形式には、サンドイッチアッセイおよび競合的結合アッセイなどの当該技術分野に知られる形式が含まれる(例えば、以下の参考文献を参照されたい:Nonradioactive Labeling and Detection of Molecules, Kessler, C.監修, Springer−Verlag:ベルリン 1992; The Immunoassay Handbook, Wild, D.監修, Stackton Press:ニューヨーク 1994; Keller, G.H.およびManak, M.M. DNA Probes, 第2版, MacMillan Publishers Ltd.:ロンドン, 1993; Tietz Textbook of Clinical Chemistry 第2版, Burtisら監修, W.B. Saunders and Co.:フィラデルフィア, 1994)。
本開示にしたがった方法において、分析物を測定する。当業者が容易に認識するであろうように、微粒子に結合した分析物の測定は、通常、適切なアッセイ構成要素上の標識によって所持されるかまたは生成されるシグナルを測定し、そして分析物に関する標準曲線から分析物の濃度を計算し、すなわちそれによって分析物を測定することによって行われる。標識が通常付着するアッセイ構成要素は、第二の分析物特異的結合剤(サンドイッチ型アッセイ)であるか、またはアッセイは、標識分析物および試料中の分析物の間の競合を利用するかいずれかである。標識を測定する前に、標識アッセイ構成要素部分を含む微粒子を、微粒子に結合していない標識アッセイ構成要素部分から分離する。
1つの態様において、本開示の方法をサンドイッチアッセイ形式で実施する。
典型的なサンドイッチアッセイ形式には、結合対の第一のパートナーでコーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、分析物を含むと推測されるかまたは含む試料、ここで、結合対の前記の第二のパートナーは、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合している、および検出可能に標識された第二の分析物特異的結合剤を混合する工程が含まれる。当業者には明らかであるように、これらの構成要素は、微粒子に、分析物を通じて検出可能に標識された分析物特異的結合剤、結合対の第二のパートナー(に結合した)分析物特異的結合剤および結合対の第一のパートナーが結合するために十分な期間、混合され、そしてインキュベーションされる。1つの態様において、洗浄工程を伴わないサンドイッチアッセイでは、こうした混合/インキュベーションは、単一の反応容器中で行われる。4つの成分(それぞれ、コーティングされた微粒子、試料、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および検出可能に標識された分析物特異的結合剤)を添加し、そして混合する順序は重要ではない。1つの態様において、洗浄工程を伴うサンドイッチアッセイでは、結合対の第一のメンバーでコーティングされた微粒子、試料、および結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤の添加および混合は、単一反応容器で行われる。この最初の(分析物捕捉)工程後、検出可能に標識された分析物特異的結合剤を添加する前に、分析物が結合している微粒子を洗浄する。最初の3つの成分(それぞれ、コーティングされた微粒子、試料および結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤)を添加し、そして混合する順序は重要ではない。
サンドイッチ型アッセイ形式では、1つの態様において、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および検出可能に標識された分析物特異的結合剤は、それぞれ、各々、異なるおよび重複しないエピトープで分析物に結合する。
1つの態様において、本開示の方法を競合アッセイ形式で実施する。
典型的な競合アッセイ形式には、結合対の第一のパートナーでコーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、分析物を含むと推測されるかまたは含む試料、ここで、結合対の前記の第二のパートナーは、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合している、および検出可能に標識されるある量の分析物を混合する工程が含まれる。当業者には明らかであるように、これらの構成要素は、試料中の分析物による競合後、結合対の第二のパートナー(に結合した)分析物特異的結合剤を通じて、微粒子に結合可能である検出可能に標識された分析物の分画、および微粒子にコーティングされた結合対の第一のパートナーが結合するために十分な期間、混合され、そしてインキュベーションされる。
分析物特異的結合剤または分析物を標識するための方法は、当業者に周知であり、そして例えば、Haugland(2003) Molecular Probes Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, Molecular Probes, Inc.; Brinkley(1992) Bioconjugate Chem. 3:2; Garman, (1997) Non−Radioactive Labeling: A Practical Approach, Academic Press, ロンドン; Means(1990) Bioconjugate Chem. 1:2; Glazerら Chemical Modification of Proteins. Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology (T. S. WorkおよびE. Work監修) American Elsevier Publishing Co., ニューヨーク; Lundblad, R. L.およびNoyes, C. M.(1984) Chemical Reagents for Protein Modification, Vol. IおよびII, CRC Press, ニューヨーク; Pfleiderer, G.(1985) ”Chemical Modification of Proteins”, Modern Methods in Protein Chemistry, H. Tschesche監修, Walter DeGruyter, ベルリンおよびニューヨーク;ならびにWong(1991) Chemistry of Protein Conjugation and Cross−linking, CRC Press, フロリダ州ボカラトン); DeLeon−Rodriguezら, Chem. Eur. J. 10(2004) 1149−1155; Lewisら, Bioconjugate Chem. 12(2001) 320−324; Liら, Bioconjugate Chem. 13(2002) 110−115; Mierら Bioconjugate Chem. 16(2005) 240−237に豊富に記載されている。
用語「検出可能に標識される」は、直接または間接的に検出可能な標識を含む。
間接的に検出可能な標識は、例えばハプテンでの標識、および直接検出可能な標識を所持する抗ハプテン抗体によるこうしたハプテン化化合物の検出、または酵素での標識、および適切な色素基質の変換を生じる対応する酵素活性によるこうした酵素の検出を指す。多様な酵素−基質標識が入手可能であるか、または開示されている(例えばUS 4,275,149を参照されたい)。該酵素は、一般的に色素原基質の化学的改変を触媒し、多様な技術を用いてこれを測定可能である。例えば、酵素は、基質中の色変化を触媒可能であり、これは分光光度的に測定可能である。あるいは、酵素は基質の蛍光または化学発光を改変してもよい。化学発光基質は、化学反応によって電気的に励起され、そして次いで、(例えば化学発光計を用いて)測定可能な光を放出可能であるか、またはエネルギーを蛍光アクセプターに供与する。酵素標識の例には、ルシフェラーゼ(例えばホタル(firefly)ルシフェラーゼおよび細菌ルシフェラーゼ; US 4,737,456)、ルシフェリン、2,3−ジヒドロフタラジンジオン、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ウレアーゼ、ペルオキシダーゼ、例えばセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(AP)、(3−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖オキシダーゼ(例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、およびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ)、複素環オキシダーゼ(例えばユリカーゼおよびキサンチンオキシダーゼ)、ラクトペルオキシダーゼ、マイクロペルオキシダーゼ等が含まれる。酵素をポリペプチドにコンジュゲート化させる技術は、O’Sullivanら ”Methods for the Preparation of Enzyme−Antibody Conjugates for use in Enzyme Immunoassay”, Methods in Enzym.中(J. Langone & IT Van Vunakis監修), Academic Press, ニューヨーク, 73(1981) 147−166に記載される。
酵素−基質組み合わせの例(US 4,275,149; US 4,318,980)には、例えば:セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)と基質としての過酸化水素、ここで過酸化水素は、色素前駆体(例えばオルトフェニレンジアミン(OPD)または3,3’、5,5’−テトラメチルベンジジン塩酸塩(TMB))を酸化する;アルカリホスファターゼ(AP)と色素原基質としてのリン酸パラ−ニトロフェニル;ならびに3−D−ガラクトシダーゼ(3−D−Gal)と色素原基質(例えば、p−ニトロフェニル−(3−D−ガラクトシド)または蛍光原基質4−メチルウンベリフェリル−(3−D−ガラクトシド)が含まれる。
直接検出可能な標識は、検出可能シグナルを提供するか、または第二の標識と相互作用して、第一または第二の標識によって提供される検出可能シグナルを修飾する、例えばFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)を生じるか、いずれかである。標識、例えば蛍光色素および発光(化学発光および電気化学発光を含む)色素(Briggsら ”Synthesis of Functionalised Fluorescent Dyes and Their Coupling to Amines and Amino Acids,” J. Chem. Soc., Perkin−Trans. 1(1997)1051−1058)は、検出可能なシグナルを提供し、そして一般的に標識に適用可能である。1つの態様において、検出可能標識は、検出可能シグナルを提供するかまたは提供するよう誘導可能な標識、すなわち、それぞれ蛍光標識、化学発光標識または電気化学発光標識を指す。
本開示にしたがった1つの態様において、微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイは、化学発光または電気化学発光標識および対応する光検出系を利用する。標識によって産生される光を測定し、そしてこれは直接または間接的に分析物の存在または量を示す。
電気化学発光(ECL)アッセイは、関心対象の分析物の存在および濃度の、高感度で、そして正確な測定を提供する。こうした技術は、適切な化学的環境において、電気化学的に酸化または還元された際、発光するように誘導可能である標識または他の反応物質を用いる。こうした電気化学発光は、特定の時点で、そして特定の方式で、作業電極上に課された電圧によって誘発される。標識から生じる光を測定し、そしてこれは、分析物の存在または量を示す。こうしたECL技術のより完全な説明に関しては、米国特許第5,221,605号、米国特許第5,591,581号、米国特許第5,597,910号、PCT公開出願第WO90/05296号、PCT公開出願第WO92/14139号、PCT公開出願第WO90/05301号、PCT公開出願第WO96/24690号、PCT公開出願第US95/03190、PCT出願US97/16942号、PCT公開出願第US96/06763号、PCT公開出願第WO95/08644号、PCT公開出願第WO96/06946号、PCT公開出願第WO96/33411号、PCT公開出願第WO87/06706号、PCT公開出願第WO96/39534号、PCT公開出願第WO96/41175号、PCT公開出願第WO96/40978号、PCT/US97/03653および米国特許出願第08/437,348号(米国特許第5,679,519号)を参照されたい。KnightらによるECLの分析適用の1994年の概説(Analyst, 1994, 119:879−890)および該文献に引用される参考文献もまた参照されたい。1つの態様において、本明細書記載の方法は、電気化学標識を用いて実施される。
上述のように、電気化学発光は、特定の時点および特定の方式で、作業電極に課された電圧によって誘発される。先行技術で詳細に言及されないのは、作業電極上の微粒子の分布が、アッセイ品質に対して大きな影響を有するという事実である。微粒子の間により多くの凝集物が存在すれば、経験則として、1またはそれより多いアッセイ特徴の品質がより低下する。凝集した粒子は、しばしば、測定間変動のより高い係数、より高いバックグラウンドシグナルおよび/またはアッセイ感度低下を導く。
容易に想像されうるように、結合対の第二のパートナーに結合し、そして分析物特異的結合剤の分子あたり、2まはたそれより多い第二の結合パートナー分子を含む、分析物特異的結合剤の使用は、結合対の第一のパートナー(の多くの分子)でコーティングされた微粒子の凝集を容易に導きうる。したがって、先行技術において、1分子の分析物特異的結合剤および1分子の結合対の第二パートナーの分子からなるコンジュゲートを産生する、多くの試みがなされてきた。こうした1:1コンジュゲートを得るために適した方法は、例えば、US 6,391,571に記載される。
部位特異的タンパク質標識、特にタンパク質の部位特異的モノ標識のための最も重要な最近のアプローチの1つは、酵素反応を通じて、これらのタンパク質の特定の部位内に、生体直交性(bioorthogonal)官能性を取り込むことである。「タンパク質の酵素標識」に関する最近の概説に関しては、M. Rashidianら, Bioconjugate Chemistry 24(2013)1277−1294を参照されたい。この概説に含まれる部位特異的コンジュゲート化に用いられる酵素には、ホルミルグリシン生成酵素、シアリルトランスフェラーゼ、ホスホパンテチエニルトランスフェラーゼ、O−GlcNAc翻訳後修飾、ソータギング(sortagging)、トランスグルタミナーゼ、ファルネシルトランスフェラーゼ、ビオチンリガーゼ、リポ酸リガーゼ、およびN−ミリストイルトランスフェラーゼが含まれる。
驚くべきことに、実施例セクション全体に示すように、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、結合対の第二のパートナーの単一の分子に結合させた分析物特異的結合剤、例えばモノビオチン化抗体は、変動係数ならびにシグナル対ノイズ比の両方に関して、非常に優れたアッセイ性能を導く。
さらに、結合対の第二のパートナーが12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて分析物特異的結合剤に結合している、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤を使用すると、モノビオチン化、または標準的カップリング化学反応の使用によって得られる1:1化学量論より高いコンジュゲートの除去は必要でないようである。予期されるように、1:1化学量論より高いコンジュゲートを含むコンジュゲート調製物は、ビーズ凝集を導く傾向がある。しかし、この効果は、結合対の第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合している場合、1:1化学量論より高い場合であっても、はるかにより見えにくく、明白でない。
この理論に束縛されることは望ましくないが、ありうる説明は、これらの比較的長く、そして柔軟なPEGリンカーによって、結合対の第二のパートナーの多くが、存在し、そしてコーティングされた微粒子の近くにあるこうした結合対の第一のパートナーの結合部位に迅速に結合することが可能になることでありうる。対照的に、分析物特異的結合剤上の結合対のいくつかの第二のパートナーは、同じ微粒子上の別の第一の結合パートナーに結合するには短すぎるリンカーを有し、そしてむしろ、第二の微粒子上の適切な第一の結合パートナーを見つける傾向がある可能性があり、それによって、明らかにビーズ凝集の傾向が促進される。図1および2は、この理論を模式的に例示する試みである。
結合対の第二のパートナーでの「過剰標識」を回避するため、現在までの標準化学反応は、比較的低い比の分析物特異的結合剤および結合対の第二のメンバーを使用しなければならない。平均で、コンジュゲート調製の1:1化学量論を達成するため、通常、結合対の第二のパートナー(例えばビオチン化試薬中のビオチン)は、分析物特異的結合剤(例えば抗体)より1.3倍過剰で用いられる。こうした1.3対1のカップリング条件では、生じるコンジュゲート調製物は、約37%の非コンジュゲート化抗体;約37%のモノビオチン化抗体を含むが、また、それぞれ、18%、6%および2%の二重、三重または三重を超えるビオチン化抗体も含む。通常、1:1コンジュゲートに相当する分画は、商業的イムノアッセイにおいて最適結果を達成するためには精製が必要である。
対照的に、結合対の第二のパートナーを、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記の分析物特異的結合剤に結合する場合、より高いモル比で、結合対のカップリング/結合しようとする第二のメンバーを伴う場合であっても、標準的カップリング化学反応が使用可能であり、そして1:1コンジュゲートを含む分画の単離は必要ではない。明らかであるように、これは、本明細書に開示する方法におけるこうしたコンジュゲートの性能に加えて、こうしたコンジュゲート産生において非常に好適である。
1つの態様において、本開示は、組成物中に含まれる結合対の第二のパートナーに結合したコンジュゲート化特異的結合剤であって、前記組成物において、分析物特異的結合剤に結合した結合対の第二のパートナー間の平均モル比が1.1またはそれより高い、前記結合剤に関する。
1つの態様において、本開示は、組成物中に含まれる結合対の第二のパートナーに結合したコンジュゲート化特異的結合剤であって、前記組成物において、分析物特異的結合剤に結合した結合対の第二のパートナー間の平均モル比が1.1〜10の間である、前記結合剤に関する。
1つの態様において、本開示は、組成物中に含まれる結合対の第二のパートナーに結合したコンジュゲート化特異的結合剤であって、前記組成物において、分析物特異的結合剤に結合した結合対の第二のパートナー間の平均モル比が1.2〜6の間である、前記結合剤に関する。
1つの態様において、本開示は、微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、分析物を測定するための方法であって、前記微粒子は、結合対の第一のパートナーでコーティングされ、a)コーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および分析物を含むと推測されるかまたは含む試料を混合し、ここで結合対の前記の第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合しており、それによって、分析物特異的結合剤を通じて、コーティングされた微粒子に分析物が結合し、そして結合対の第二のパートナーに結合した前記コンジュゲート化特異的結合剤が組成物中に含まれる、ここで、組成物中、分析物特異的結合剤に結合した結合対の第二のパートナー間の平均モル比が1.1またはそれより高い、b)結合対を通じて結合している分析物を含む微粒子および分析物特異的結合剤を、混合物から分離し、そしてc)微粒子に結合した分析物を測定する工程を含む、前記方法に関する。
1つの態様において、本発明は、別個の容器中に、または単一の容器単位の分離された区画中に、少なくとも、結合対の第一のパートナーでコーティングされた微粒子、および前記結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤を含み、結合対の前記の第二のパートナーが12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて前記の分析物特異的結合剤に結合している、キットに関する。
用語「単一の容器単位」は、Roche diagnosticsのElecsys(登録商標)シリーズのような多くの自動化分析装置に関して、特定の分析物を測定するために必要な試薬が、「試薬パック」の形で、すなわち分析装置上にフィットし、そして関心対象の分析物の測定に必要な重要な試薬のすべてを、異なる区画中に含有する、1つの容器単位として、提供されるという事実に関する。
1つの態様において、本発明は、結合対の前記の第一のパートナーがアビジンまたはストレプトアビジンであり、そして前記結合対の前記の第二のパートナーがビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチンより選択される、キットに関する。
1つの態様において、本開示は、別個の容器中に、または単一の容器単位の分離された区画中に、少なくとも、アビジンまたはストレプトアビジンでコーティングされている微粒子、およびビオチン化分析物特異的結合剤を含み、前記ビオチンが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、前記分析物特異的結合剤に結合している、キットに関する。
以下の実施例、図および配列は、本発明の理解を補助するために提供され、その真の範囲は、付随する請求項に示される。本発明の精神から逸脱することなく、示す方法において、修飾を実行可能であることが理解される。
前述の発明は、理解を明確にする目的で、例示および例のためにある程度詳細に記載されているが、説明および例は、本発明の範囲を限定するとみなしてはならない。
モノクローナル抗体は、本明細書において上に記載するような標準的ハイブリドーマ技術によって、または組換えDNA技術によって、調製される。
組換えDNA技術
Sambrook, J.ら, Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989に記載されるように、標準法を用いて、DNAを操作した。製造者の指示にしたがって、分子生物学試薬を用いた。
遺伝子およびオリゴヌクレオチド合成
Geneart GmbH(ドイツ・レーゲンスブルク)で、化学合成によって、望ましい遺伝子セグメントを調製した。増殖/増幅のため、合成された遺伝子断片を、大腸菌(E. coli)プラスミド内にクローニングした。サブクローニングされた遺伝子断片のDNA配列をDNA配列決定によって検証した。あるいは、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによって、またはPCRを通じて、短い合成DNA断片を組み立てた。metabion GmbH(ドイツ・プラネック−マルティンスリート)によって、それぞれのオリゴヌクレオチドを調製した。
基本的/標準的哺乳動物発現プラスミドの説明
望ましい遺伝子/タンパク質(例えば全長抗体重鎖、全長抗体軽鎖、またはN末端にオリゴグリシンを含有するFc鎖)を発現するため、以下の機能的要素を含む転写ユニットを用いる:
−イントロンAを含むヒト・サイトメガロウイルス(P−CMV)由来の極初期エンハンサーおよびプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’非翻訳領域(5’UTR)、
−ネズミ免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−発現させようとする遺伝子/タンパク質(例えば全長抗体重鎖)、および
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
発現させようとする望ましい遺伝子を含む発現ユニット/カセットに加えて、基本的/標準哺乳動物発現プラスミドは
−大腸菌においてこのプラスミドの複製を可能にする、ベクターpUC18由来の複製起点、および
−大腸菌において、アンピシリン耐性を与えるベータ−ラクタマーゼ遺伝子
を含有する。
タンパク質決定
ポリペプチドのアミノ酸配列に基づいて計算されたモル消光係数を用いて、または比色BCA法を用いて、280nmの光学密度(OD)を決定することによって、精製ポリペプチドのタンパク質濃度を決定した。
実施例1
活性化ビオチン化試薬の合成
広く用いられるリンカー、ビオチン−DDSのような現状技術の活性化ビオチン含有リンカー(ビオチン化試薬)の合成は、EP 632 810に開示される。
ビオチン−PEGn−NHS−ビオチン化試薬(CAS番号365441−71−0;n=酸化エチレン単位の数)を、IRIS Biotech GmbHから得るか、または社内で合成した。ビオチン−PEG〜110−NHS(ビオチン−PEG−NHS、MW 5000Da)をIris Biotech GmbH(ドイツ)より購入した。
デノボ合成において、酸化エチレン単位の別個の数の調節を、ChenおよびBaker, J. Org. Chem. 1999, 64, 6840−6873に記載される方法にしたがって、より短いPEG、例えばテトラエチレングリコールの段階的な伸長によって確実にした。
第一の工程において、ビス−トリチル−PEG 1が得られている(明らかであるように、nはエチレングリコール単位の数を示す)。
ジオキサン中の1M HCl中で、室温で1時間攪拌することによって、1の脱保護を行った。蒸発後、透明な溶液が得られるまで、残渣をメタノール中で還流し、そしてフラスコを4℃で一晩維持した。ろ過後、溶液をヘキサンで抽出し、メタノール性層を蒸発させ、そして乾燥させて、油またはワックスとしての対応するPEG−ジオール 2を得た(コンシステンシーは、PEGの長さ/単位数(n)に応じる)。
次に、SeitzおよびKunz, J. Org. Chem. 1997, 62, 813−826にしたがって、アクリル酸tert−ブチルにPEG−ジオールをナトリウム触媒添加することによって、酸官能の導入を行った。この方式で化合物3を得る。
塩化メチレン中のHO−PEG−COOtBu 3(1当量)およびトリエチルアミン(2.5当量)の溶液に、塩化メチルスルホニル(2当量)を1滴ずつ0℃で添加した。1時間攪拌した後、水性精製(work−up)および蒸発を続けた。
ジメチルホルムアミド中、室温で2日間攪拌することによって、メシレート4(1当量)をNaN(2当量)と直接反応させた。固形物およびジメチルホルムアミドを除去した後、ジエチルエーテルおよびNaCOでの水性精製を続けた。
酢酸エチル/メタノール 15/1中、シリカ上のカラムクロマトグラフィによって、未精製産物5を精製した。テトラヒドロフラン/水 4/1中、トリフェニルホスフィン(1.1当量)と24時間攪拌することによって、アジド5(1当量)の還元を行った。蒸発後、残渣を水に懸濁し、そして酢酸エチルで数回洗浄した。水層を蒸発させ、そして乾燥させて、無色油としてのアミン6を得た。
水中の5%トリフルオロ酢酸で、tert−ブチルエステルの切断を行った。水での蒸発を数回行うことによって、アミノ−PEG−酸 7を得た。
ジメチルホルムアミド中のトリエチルアミン(4当量)と、対応するN−ヒドロキシスクシンイミドエステル 8(1.05当量)を、室温で一晩カップリングすることによって、ビオチンを導入した。
蒸発後、アセトニトリル/水中、RP−HPLCによって、未精製産物9を精製した。
最後に、塩化メチレン中、N−ヒドロキシスクシンイミド(1.1当量)およびエチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド(1.1当量)との反応によって、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル10を形成した。反応完了後、塩化メチレンで反応混合物を希釈し、そして水で洗浄した。蒸発および乾燥によって、エチレンオキシド単位の数に応じて、それぞれ、油、ワックスまたは固体としての純粋なビオチン−PEG−NHS 10を得た。
Figure 0006979941
スキーム1 ビオチン−PEG(n)−NHSの合成
実施例2
抗体への、ビオチンおよびルテニウム部分それぞれのカップリング
当業者にはよく知られている現状技術の方法にしたがって、抗体を得て、そして精製した。
カップリングのため、一般的に、抗体のリジンε−アミノ基を、N−ヒドロキシ−スクシンイミド活性化化合物によってターゲティングした。10mg/mlのタンパク質濃度で、抗体を、それぞれ、N−ヒドロキシ−スクシンイミド活性化ビオチン化試薬およびN−ヒドロキシ−スクシンイミド活性化ルテニウム標識試薬と反応させた。ビオチン化または標識試薬それぞれ/タンパク質(抗体)のモル比は、それぞれの抗体コンジュゲートに応じて、1.3:1〜5:1まで多様であった。反応緩衝液は、50mMリン酸カリウム(pH8.5)、150mM KClであった。反応を室温で30分間行い、そしてL−リジンを最終濃度10mMまで添加することによって停止した。カップリング反応後、ゲルろ過カラム(Superdex 200 HI Load)に未精製抗体コンジュゲートを通過させることによって、または透析によって、未反応の遊離ビオチン/標識を除去した。
モノビオチン化抗体コンジュゲートを得るため、0.5〜1M硫酸アンモニウムをコンジュゲート溶液に添加した。50mMリン酸カリウム(pH7.5)、150mM KCl、0.5〜1M硫酸アンモニウムで平衡化したストレプトアビジン・ムテイン吸着剤(DE19637718を参照されたい)に溶液を通過させた。いかなるビオチンもカップリング/結合していない抗体は、吸着剤に結合不能であり、そして洗い流された。モノビオチン化抗体コンジュゲートを50mMリン酸カリウム(pH7.5)、150mM KClおよび2%DMSOで溶出させた。抗体あたり1より多いビオチンを含む抗体コンジュゲートを、50mMリン酸カリウム(pH7.5)、150mM KClおよび2mMビオチン(「+mSA」)で溶出させた。
実施例3
HCVコア抗原の免疫学的検出に対するビオチン化試薬中のリンカーの影響
多様なリンカーを含むビオチン化試薬の使用によって、1つの、そして同じ抗HCV(捕捉)抗体をビオチンにコンジュゲート化した。異なるビオチン−リンカー−抗体コンジュゲートの性能を、自動化cobas(登録商標)e601分析装置(Roche Diagnostics GmbH)上で評価した。
サンドイッチアッセイ形式で測定を行った。cobas(登録商標)e601分析装置におけるシグナル検出は、電気化学発光に基づく。このサンドイッチアッセイにおいて、ビオチン−コンジュゲート(すなわち捕捉抗体)を、ストレプトアビジンコーティング磁気ビーズ(平均ビーズサイズ2.8μm)の表面上に固定した。検出抗体は、シグナル伝達部分として、錯体ルテニウム陽イオンを所持する。分析物の存在下で、色素原ルテニウム錯体は、固相に架橋され、そしてcobas(登録商標)e601分析装置の測定セルに含まれる白金電極での励起後、620nmで光を放出する。シグナル出力は、恣意的光単位である。いくつかの供給源より購入した、HCVコア抗原陽性および陰性のヒト血清および血漿試料で、測定を行った。
以下のように、実験HCVコア抗原アッセイを行った。50μlの正常またはHCV抗原陽性試料、および抗原を放出させるための25μlの界面活性剤含有前処理試薬を、ともに、9分間インキュベーションした後、35μlの2μg/ml捕捉抗体−ビオチンコンジュゲートおよび40μlの1μg/ml検出抗体ルテニウム標識コンジュゲートを、pH7.0であり、そして100mMリン酸カリウムおよび225mM KClを含む、同じ生理的緩衝剤中に添加した。さらに9分間インキュベーションした後、50μlストレプトアビジン−コーティング常磁性微粒子を添加し、そしてさらに9分間インキュベーションした。その後、(これらの実験において生じた電気化学発光シグナルを通じて)HCVコア抗原を検出した。
表1
異なるHCV捕捉抗体コンジュゲートの比較
Figure 0006979941
一般的に、特にバックグラウンドシグナルに関する、高いシグナル対ノイズ比(S/N)および低い変動係数(CV)は、特に、アッセイのより低い検出限界(アッセイ感度)に関して、重要なアッセイ性能パラメータである。ストレプトアビジンコーティング微粒子に基づくアッセイにおいて、EP 632 810に開示されるように、ビオチン−DDSビオチン化試薬は、それぞれ、より短いまたはより長いリンカーを含むビオチン−NHSまたはビオチン−X−NHSのような他のビオチン化試薬よりも好ましい。
作業電極上のビーズ分布パターンを評価するため、光電子倍増管をカメラで置き換えた。一般的に、常磁性ストレプトアビジンコーティング微粒子のビーズ凝集および/または作業電極上の磁気捕捉中の不均質なビーズ分布パターンは、部分的シグナル喪失および特にCV増加を導くことが知られる。いくつかの試料に存在する、いわゆるマトリックス効果が、ビーズ凝集によって引き起こされる問題をさらに増加させうることもまた知られる。
表1中のデータは、抗体あたり多数のビオチン−DDS部分にコンジュゲート化された抗体が、単一のビオチン−DDS部分しか持たない抗体のコンジュゲートに比較された際、より高いS/N値を有することを示す。しかし、これは、単一ビオチン化対応物と比較した際、分析物不含血清に関するより高いCV値と引き替えに起こる。さらに、ビオチン−DDSでの抗体の多重ビオチン化は、作業電極上での磁気捕捉中、非常に不均質なビーズ分布パターンによって明らかとなる、常磁性ストレプトアビジンコーティング微粒子のビーズ凝集を誘導する(図3)(ここで用いられる陰性血清は、マトリックス効果を持たないため、CVに対する負の影響は中程度しかない)。厳密にモノビオチン化されたビオチンDDSコンジュゲートは、作業電極上ではるかにより均質なビーズパターンを示し、そしてしたがって、マトリックス効果を起こす傾向が低い(図3)。
モノビオチン化コンジュゲートを生産するためのビオチン化にはるかにより長いリンカーを含むビオチン−PEG24−NHSを用いると、シグナル対ノイズ比およびCV値は、それぞれ、増加し、そして減少しうる。ビーズパターンは、ビオチン−DDSに基づくモノコンジュゲートに関しては、非常に均質である(図4)。驚くべきことに、ビオチン−PEG24モノコンジュゲートを用いると、シグナル対ノイズ比に関しても、また変動係数に関しても、どちらも非常に優れた結果を得ることが可能である。抗体あたり多数のビオチン−PEG24−NHSビオチン化試薬でコンジュゲート化した抗体を用いることによって、モノビオチン化コンジュゲートに関して得られる結果と匹敵する均質なビーズ分布パターンおよび低いCV値を得ることが可能であった(図4)。シグナル対ノイズ比は、少なくともこれらの実験に用いた抗体あたりのビオチン残基の範囲において、抗体あたりのビオチン残基の数が増加するにつれて上昇する。
実施例4
トロポニンT(TnT)の免疫学的検出に対するビオチン化試薬におけるリンカーの影響
多様なリンカーを含むビオチン化試薬の使用によって、1つの、そして同じ抗トロポニンT(抗TnT)(捕捉)抗体をビオチンにコンジュゲート化した。ElecsysトロポニンT hsアッセイキットに関する指示にしたがった実験プロトコルに基づいて、異なるビオチン−リンカー−抗体コンジュゲートの性能を、自動化cobas(登録商標)e601分析装置(Roche Diagnostics GmbH)上で評価した。
サンドイッチアッセイ形式で測定を行った。cobas(登録商標)e601分析装置におけるシグナル検出は、電気化学発光に基づく。このサンドイッチアッセイにおいて、ビオチン−コンジュゲート(すなわち捕捉抗体)を、ストレプトアビジンコーティング磁気ビーズ(平均ビーズサイズ2.8μm)の表面上に固定する。検出抗体は、シグナル部分として、錯体ルテニウム陽イオンを所持する。分析物の存在下で、色素原ルテニウム錯体は、固相に架橋され、そしてcobas(登録商標)e601分析装置の測定セルに含まれる白金電極での励起後、620nmで光を放出する。シグナル出力は、恣意的光単位である。
標準物質として、定義する量の組換えヒト心臓TnTを補充したヒト血清で、測定を行い、そして結果を表2に示す。
表2
実験トロポニンTアッセイで得た結果
Figure 0006979941
表2に示すデータから、長いビオチン−PEG24−NHSビオチン化試薬で産生される捕捉抗体コンジュゲートは、ビオチンおよび抗体間の平均比に関わらず、より短いビオチン−DDSビオチン化試薬よりも優れていると結論づけ可能である(実施例1において説明するように、概念「+mSA」を伴うコンジュゲートは、抗体あたり2またはそれより多いビオチン部分を含む分画を示す)。
実施例5
HCVコア抗原プロトタイプアッセイに対するビオチン化試薬におけるリンカーの長さの変動
リンカーの最適な長さを決定するため、異なるビオチン−PEG(n)−NHS誘導体を、HCV捕捉抗体でコンジュゲート化し、そして実施例3に記載するようなHCVコア抗原実験アッセイにおいて測定した。各ビオチン化試薬に関して、モノビオチン化および多重ビオチン化コンジュゲート両方を生成し、そして結果を表3に示す。
表3
HCVコア抗原実験アッセイの性能に関するPEG−リンカーの長さの影響
Figure 0006979941
表3からわかるように、シグナル対ノイズ比(S/N)を通じて示されるような非常に優れた結果が、12〜30の間のエチレングリコール単位を含むリンカーで達成されている。ビオチン−PEG24−NHSビオチン化試薬の使用によって生じる変異体は、ある程度の最適シグナル対ノイズ比を示す傾向があった。しかし、表3から明らかであるように、12〜30の間のエチレングリコール単位を含むリンカーは、やはり試験した、より短いリンカーならびにより長いリンカーよりも非常に優れており、そして優れた結果を生じる。

Claims (15)

  1. 微粒子に基づく分析物特異的結合アッセイにおいて、分析物を測定するための方法であって、該微粒子が、結合対の第一のパートナーでコーティングされ
    a)コーティングされた微粒子、結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤、および分析物を含むと推測されるかまたは含む試料を混合し、
    ここで、結合対の該第二のパートナーが、12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて、該分析物特異的結合剤に結合しており、それによって、該分析物特異的結合剤並びに該結合対の第一及び第二のパートナーを通じて、該コーティングされた微粒子に分析物が結合する
    b)結合対を通じて結合している分析物を含む該微粒子および該分析物特異的結合剤を、混合物から分離し、そして
    c)微粒子に結合した分析物を測定する
    工程を含む、前記方法。
  2. 前記微粒子が直径50nm〜20μmである、請求項1記載の方法。
  3. 前記微粒子が常磁性であり、そして工程1(b)の分離が磁力による、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記分析物特異的結合剤が少なくとも50アミノ酸のポリペプチドである、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 前記分析物特異的結合剤が最大10,000アミノ酸のポリペプチドである、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記分析物特異的結合剤が抗体またはその抗原結合断片である、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 前記分析物を競合アッセイ形式で測定する、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. 前記分析物をサンドイッチアッセイ形式で測定する、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  9. 微粒子に結合した分析物の前記測定が、電気化学発光標識の使用に基づく、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
  10. 結合対の前記の第一のパートナーが、それぞれ、アビジンおよび/またはストレプトアビジン、およびFimGより選択され、そして結合対の前記の第二のパートナーが、それぞれ、ビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン、およびDsFより選択される、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. 結合対の前記の第一のパートナーがアビジンおよび/またはストレプトアビジンであり、そして結合対の前記の第二のパートナーがビオチンである、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
  12. 結合対の第二のパートナーに結合した前記のコンジュゲート化特異的結合剤が、組成物中に含まれ、前記組成物中結合対の第二のパートナーと分析物特異的結合剤との間の平均モル比が1.1またはそれより大きい、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  13. 別個の容器中に、または単一の容器単位の分離された区画中に、少なくとも、結合対の第一のパートナーでコーティングされた微粒子、および該結合対の第二のパートナーに結合した分析物特異的結合剤を含む、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法において用いるためのキットであって、ここで結合対の該第二のパートナーが12〜30のエチレングリコール単位(PEG 12〜30)を含むリンカーを通じて該分析物特異的結合剤に結合している、前記キット。
  14. 結合対の前記の第一のパートナーがアビジンまたはストレプトアビジンであり、そして結合対の前記の第二のパートナーがビオチンまたはビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチンより選択される、請求項13のキット。
  15. 別個の容器中に、または単一の容器単位の分離された区画中に、検出可能に標識された第二の分析物特異的結合剤をさらに含む、請求項13または14記載のキット。
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