以下、図面を参照しながら、本発明の一側面に係る光検出器の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図1(a)は断面図であり、図1(b)は平面図である。同図に示すように、光検出器1Aは、半導体ベース部2と、第1の金属電極層3と、半導体凸部4と、絶縁層5と、第2の金属電極層6とを備えている。本実施形態では、便宜上、第1の金属電極層3側を光検出器1Aの裏面側と規定し、第2の金属電極層6側を光検出器1Aの表面側と規定する。この光検出器1Aは、入射光Iが表面側(第2の金属電極層6側)から入射する表面入射型光検出器となっている。
光検出器1Aでは、半導体層の吸収端波長(バンドギャップを超えるエネルギーを有する光の波長)よりも長い波長の光が入射光Iとして入射した場合に、当該入射光Iによって表面プラズモンが励起され、当該表面プラズモンの共振により形成される電場によってフォノンが励起される。このため、光検出器1Aでは、入射光Iの光子エネルギーに加え、フォノンの多段階励起による光子振動エネルギーを利用することができ、半導体層内での電子遷移が可能となる。光検出器1Aでは、半導体層内で生じた光吸収が光電子として外部に取り出されることで、半導体層の吸収端波長よりも長い波長の光検出が実現される。ここでは、検出対象である入射光Iの波長が1550nmである場合を想定し、光検出器1Aの各構成要素の寸法等を例示する。
半導体ベース部2は、例えば導電型がp型のSiからなる半導体層であり、矩形の基板状をなしている。半導体ベース部2の厚さは、例えば550μm程度となっている。第1の金属電極層3は、光検出器1Aのアノードとして機能する金属電極層である。第1の金属電極層3は、例えばAl、Pt等の金属によって形成されている。第1の金属電極層3は、半導体ベース部2の一方面2a側の全面にわたって設けられ、半導体ベース部2との間でオーミック接合を形成している。第1の金属電極層3の厚さは、例えば200nm程度となっている。
半導体凸部4は、例えば導電型がn型のSiからなる半導体層であり、半導体ベース部2の他方面2b側に設けられている。本実施形態では、半導体凸部4は、平面視において断面矩形状をなし、半導体ベース部2の他方面2bの中央部分において他方面2bの面内方向の一方向に直線状に延在している。図1(b)の例では、半導体凸部4は、半導体ベース部の他方面2bの一端から他端に至るまで延在している。半導体凸部4の高さHは、幅Wよりも大きくなっている。一例として、半導体凸部4の高さHは、例えば210nmとなっており、半導体凸部4の幅Wは、例えば100nmとなっている。半導体凸部4の底面4aと半導体ベース部2の他方面2bとの界面では、半導体層のpn接合が形成されている。pn接合の方向Bは、半導体ベース部2に対する半導体凸部4の積層方向及び半導体凸部4の高さ方向と一致している。また、半導体凸部4の幅W方向において互いに対向する一対の側面4bは、半導体ベース部2の他方面2bと直交する矩形状の面となっている。
絶縁層5は、例えばSiO2からなり、半導体凸部4の周りを囲うように半導体ベース部2の他方面2bに設けられている。図1の例では、絶縁層5は、半導体ベース部2の他方面2bにおいて、半導体凸部4の形成領域を除いた領域の全体に設けられている。本実施形態では、絶縁層5は、半導体凸部4の基端部分を囲うように当該基端部分に密着した構成となっている。絶縁層5の厚さは、例えば20nmとなっている。
第2の金属電極層6は、光検出器1Aのカソードとして機能する金属電極層である。第2の金属電極層6は、例えばAu、Al、Pt、Ag、In等の金属によって形成されている。第2の金属電極層6は、半導体凸部4において上記一対の側面4bに密着するように絶縁層5上に設けられ、半導体凸部4との間でオーミック接合を形成している。図1の例では、第2の金属電極層6は、半導体凸部4の幅方向の一方及び他方の側面4b側のそれぞれにおいて半導体凸部4の延在方向に延び、側面4bにおける絶縁層5からの突出部分の全面に密着するように絶縁層5の全面にわたって設けられている。第2の金属電極層6の厚さは、例えば190nmとなっている。このため、半導体凸部4の頂部は、第2の金属電極層6から露出した状態となっており、半導体凸部4の頂面と第2の金属電極層6の頂面とは、面一となっている。
上述した半導体凸部4及び半導体凸部4を挟む第2の金属電極層6は、いわゆるMetal−Insulator−Metal(MIM)共振器7を構成している。MIM共振器7の接合方向Aは、第2の金属電極層6−半導体凸部4−第2の金属電極層6の並ぶ方向であり、半導体ベース部2の他方面2bの面内方向と一致し、半導体凸部4と半導体ベース部2との間のpn接合の方向Bと交差(直交)している。
MIM共振器7の共振器長Lは、半導体凸部4の側面4bに密着している第2の金属電極層6の密着幅で規定される。共振器長Lは、半導体層の吸収端波長よりも長い波長を有する入射光Iによって表面プラズモンが励起され、且つ表面プラズモンの共振により形成される電場によってフォノンが励起される長さとなっている。表面入射型の光検出器1Aでは、MIM共振器7の共振器長Lは、励起される表面プラズモンの波長λpの1/2の整数倍となっている。
MIM共振器7での表面プラズモンの波長λpの目安としては、下記式(1)がある。式(1)中、nは半導体凸部4の屈折率、Wは半導体凸部4の幅、δは第2の金属電極層6への入射光Iの表皮深さ、λ
0は入射光Iの波長である。
…(1)
図1の例では、半導体凸部4の高さHが210nm、半導体凸部4の幅Wが100nm、絶縁層5の厚さが20nmとなっている。したがって、MIM共振器7の共振器長Lは、190nmとなり、波長1550nmの光の共鳴に対応する。このとき、MIM共振器7によって半導体凸部4内に発生する電場は、半導体凸部4の高さ方向の両端で最大となり、高さ方向の中心部でゼロとなる。したがって、半導体凸部4で発生する電場は、95nm程度の領域で最大からゼロまで急峻に変化していることになる。
また、半導体凸部4のキャリア濃度は、半導体ベース部2のキャリア濃度よりも小さくなっている。具体的には、半導体ベース部2のキャリア濃度を1×1018cm−3とし、半導体凸部4のキャリア濃度を1×1017cm−3とした場合、空乏層をpn接合の界面から半導体凸部4の高さ方向に約110nmにわたって形成できる。
以上の構成を有する光検出器1Aでは、MIM共振器7の接合方向Aとpn接合の方向Bとが交差する構成を有する結果、MIM共振器7においてI層である半導体凸部4を挟む第2の金属電極層6同士を等電位とすることができる。このため、第2の金属電極層6間が短絡することがなく、第2の金属電極層6同士を電気的に分離する必要がなくなる。また、光検出器1Aでは、受光領域となる半導体層の空乏層を、半導体ベース部2と半導体凸部4との間のpn接合の界面から半導体凸部4の突出方向に向けて形成できる。空乏層位置は、半導体ベース部2及び半導体凸部4のキャリア濃度の調整によって容易に制御できる。以上により、光検出器1Aでは、製造歩留まりの向上が図られる。
また、光検出器1Aでは、半導体凸部4のキャリア濃度が半導体ベース部2のキャリア濃度よりも小さくなっている。これにより、半導体凸部4の十分な領域を空乏層とすることが可能となり、入射光Iの光電変換効率を向上できる。また、光検出器1Aでは、MIM共振器7の共振器長Lが表面プラズモンの波長の1/2の整数倍となっている。これにより、第2の金属電極層6側から入射光Iが入射する表面入射型光検出器を好適に構成できる。
また、光検出器1Aでは、半導体凸部4が半導体ベース部2の他方面2bにおける面内方向の一方向に延在し、第2の金属電極層6が半導体凸部4を挟むように一方向に延在している。このような構成により、入射光Iの受光面積を十分に確保できるので、検出感度を十分に高めることが可能となる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図2(a)は断面図であり、図2(b)は平面図である。同図に示すように、第2実施形態に係る光検出器1Bは、半導体凸部4の形状が第1実施形態と主に相違している。
より具体的には、光検出器1Bの半導体凸部4は、図2(b)に示すように、断面正方形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bの中央部分に設けられている。半導体凸部4の断面形状の一辺の長さWは、第1実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。第2の金属電極層6は、半導体凸部4の全ての側面4bにおける絶縁層5からの突出部分の全面に密着するように、絶縁層5の全面にわたって設けられている。
このような構成を有する光検出器1Bにおいても、第1実施形態と同様の作用効果が奏される。また、光検出器1Bでは、断面正方形状の半導体凸部4を用いているため、偏光方向が互いに直交する入射光Iの検出が可能となる。すなわち、光検出器1Bでは、偏光方向が半導体凸部4の一の辺の長さW方向に沿う入射光Iと、一の辺に直交する辺の長さW方向に沿う入射光Iとの検出が可能となる。
また、図2(c)の例では、半導体凸部4は、断面円形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bの中央部分に設けられている。半導体凸部4の直径Wは、第1実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。第2の金属電極層6は、半導体凸部4の周面における絶縁層5からの突出部分の全面に密着するように、絶縁層5の全面にわたって設けられている。このような断面円形状の半導体凸部4を用いる場合には、無偏光の入射光Iの検出が可能となる。なお、図2(c)の例では、図2(b)の例とは異なり、半導体凸部4において互いに対向する一対の側面4bは、単一の側面によって構成されている。すなわち、第2の金属電極層6が密着する「半導体凸部4における互いに対向する一対の側面4b」には、側面の数にかかわらず、半導体凸部4において半導体ベース部2の他方面2bに直交する一又は複数の面が含まれ得る。
[第3実施形態]
図3は、第2実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図3(a)は断面図であり、図3(b)は平面図である。同図に示すように、第3実施形態に係る光検出器1Cは、半導体凸部4の配置数が第1実施形態と主に相違している。
より具体的には、光検出器1Cには、複数(ここでは3体)の半導体凸部4が設けられている。各半導体凸部4は、第1実施形態と同様に、半導体ベース部2の他方面2bにおける面内方向の一方向に延在しており、幅Wの方向に所定の間隔をもって配列されている。図3(b)の例では、各半導体凸部4は、半導体ベース部2の他方面2bの一端から他端に向かって延在しているが、他端までは延在せず、当該他端とは一定の間隔で離間している。
各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6は、第1実施形態と同様に、半導体凸部4を挟むように半導体凸部4の延在方向に延在している。これらの第2の金属電極層6同士は、半導体ベース部2の他方面2bの他端側において、半導体凸部4が延在していない部分で互いに連続している。このような構成を有する光検出器1Cにおいても、第1実施形態と同様の作用効果が奏される。また、光検出器1Cでは、半導体凸部4を複数配列することにより、入射光Iの受光面積を一層十分に確保できるので、検出感度を更に高めることが可能となる。
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図4(a)は断面図であり、図4(b)は平面図である。同図に示すように、第4実施形態に係る光検出器1Dは、半導体凸部4の形状が第3実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Dには、複数(ここでは6体)の半導体凸部4が設けられている。図4(b)の例では、各半導体凸部4は、断面正方形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bにおいてマトリクス状に配置されている。各半導体凸部4の断面形状の一辺の長さWは、第1実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。第2の金属電極層6は、各半導体凸部4の全ての側面4bにおける絶縁層5からの突出部分の全面に密着するように、絶縁層5の全面にわたって設けられている。
このような構成を有する光検出器1Dにおいても、第3実施形態と同様に、半導体凸部4を複数配列することにより、入射光Iの受光面積を一層十分に確保できるので、検出感度を更に高めることが可能となる。また、断面正方形状の半導体凸部4を用いているため、偏光方向が互いに直交する入射光Iの検出が可能となる。
また、図4(c)の例では、各半導体凸部4は、断面円形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bにおいてマトリクス状に配置されている。各半導体凸部4の直径Wは、第1実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。第2の金属電極層6は、各半導体凸部4の周面における絶縁層5からの突出部分の全面に密着するように、絶縁層5の全面にわたって設けられている。このような断面円形状の半導体凸部4を用いる場合には、無偏光の入射光Iの検出が可能となる。
[第5実施形態]
図5は、第5実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図5(a)は断面図であり、図5(b)は平面図である。同図に示すように、第5実施形態に係る光検出器1Eは、第2の金属電極層6の形状が第3実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Eでは、各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6同士が互いに離間している。第2の金属電極層6同士が離間している部分では、絶縁層5が露出した状態となっている。このような構成を有する光検出器1Eでは、複数の独立したMIM共振器7が半導体凸部4の幅W方向に構成されてマルチチャンネル化されるため、一次元イメージセンサを実現できる。
[第6実施形態]
図6は、第6実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図6(a)は断面図であり、図6(b)は平面図である。同図に示すように、第6実施形態に係る光検出器1Fは、第2の金属電極層6の形状が第4実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Fでは、各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6同士が互いに離間している。第2の金属電極層6同士が離間している部分では、絶縁層5が露出した状態となっている。このような構成を有する光検出器1Fでは、複数の独立したMIM共振器7がマトリクス状に構成されてマルチチャンネル化されるため、二次元イメージセンサを実現できる。
[第7実施形態]
図7は、第7実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図7(a)は断面図であり、図7(b)は平面図である。同図に示すように、第7実施形態に係る光検出器1Gは、入射光Iが裏面側(第1の金属電極層3側)から入射する裏面入射型光検出器となっている点で、表面入射型光検出器である第1実施形態と異なっている。作用効果は、第1実施形態と同様である。
光検出器1Gでは、第1の金属電極層3において、半導体凸部4に対応する位置に入射光Iを入射させる開口部8が設けられている。開口部8は、半導体凸部4の高さ方向から見て、半導体凸部4が開口部8の領域内に位置するように形成されている。開口部8の形状は、矩形であってもよく、円形であってもよい。開口部8から露出する半導体ベース部2の一方面2aには、透明導電膜又は反射防止膜からなる光学膜10を設けてもよい。透明導電膜としては、例えば酸化インジウムスズなどが挙げられる。反射防止膜としては、例えば酸化アルミニウムなどが挙げられる。光学膜10の厚さは、例えば200nm程度に構成し得る。
第1の金属電極層3を構成する金属材料としては、Al、Pt、Auのほか、Inを用いることも好適である。また、光検出器1Gでは、絶縁層5と第2の金属電極層6とを合わせた厚さが半導体凸部4の高さよりも大きくなっている。これにより、半導体凸部4は、第2の金属電極層6内に埋没し、半導体凸部4の頂部が第2の金属電極層6によって覆われた状態となっている。
このような裏面入射型の光検出器1Gでは、MIM共振器7の共振器長Lは、励起される表面プラズモンの波長λpの1/4の奇数倍となっている。本実施形態では、MIM共振器7の共振器長Lを95nmとすることで、波長1550nmの光の共鳴に対応させることができる。このような構成を有する光検出器1Gにおいても、MIM共振器7の接合方向Aとpn接合の方向Bとが交差する構成を有しているため、第1実施形態と同様の作用効果が奏される。
本実施形態では、第1の金属電極層3において、半導体凸部4と対応する位置に、半導体ベース部2の一方面2aを露出させる開口部8が設けられている。また、本実施形態では、開口部8から露出する半導体ベース部2の一方面2aは、透明導電膜又は反射防止膜からなる光学膜10が設けられている。これにより、裏面入射型光検出器における入射光Iの入射効率を高めることができる。さらに、半導体凸部4の頂部が第2の金属電極層6によって覆われた状態となっていることで、入射光Iを効率良くMIM共振器7内に閉じ込めることが可能となる。
[第8実施形態]
図8は、第8実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図8(a)は断面図であり、図8(b)は平面図である。同図に示すように、第8実施形態に係る光検出器1Hは、半導体凸部4の形状が第7実施形態と主に相違している。
より具体的には、光検出器1Hの半導体凸部4は、図8(b)に示すように、断面正方形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bの中央部分に設けられている。半導体凸部4の断面形状の一辺の長さWは、第7実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。このような構成を有する光検出器1Hにおいても、第7実施形態と同様の作用効果が奏される。また、断面正方形状の半導体凸部4を用いているため、偏光方向が互いに直交する入射光Iの検出が可能となる。また、図8(c)の例では、半導体凸部4は、断面円形状の柱状をなしている。半導体凸部4の直径Wは、第7実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。このような断面円形状の半導体凸部4を用いる場合には、無偏光の入射光Iの検出が可能となる。
[第9実施形態]
図9は、第9実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図9(a)は断面図であり、図9(b)は平面図である。同図に示すように、第9実施形態に係る光検出器1Iは、半導体凸部4の配置数が第7実施形態と主に相違している。
より具体的には、光検出器1Iには、複数(ここでは3体)の半導体凸部4が設けられている。各半導体凸部4は、第7実施形態と同様に、半導体ベース部2の他方面2bにおける面内方向の一方向に延在しており、幅Wの方向に所定の間隔をもって配列されている。図9(b)の例では、各半導体凸部4は、半導体ベース部2の他方面2bの一端から他端に至るまで延在している。また、開口部8は、複数の半導体凸部4のそれぞれに対応するように複数設けられている。各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6は、第7実施形態と同様に、半導体凸部4を挟むように半導体凸部4の延在方向に延在している。本実施形態においても、半導体凸部4は、第2の金属電極層6内に埋没しており、各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6同士は、半導体凸部4の頂部側で互いに連続している。
このような構成を有する光検出器1Iにおいても、第7実施形態と同様の作用効果が奏される。また、光検出器1Iでは、半導体凸部4を複数配列することにより、入射光Iの受光面積を一層十分に確保できるので、検出感度を更に高めることが可能となる。
[第10実施形態]
図10は、第10実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図10(a)は断面図であり、図10(b)は平面図である。同図に示すように、第10実施形態に係る光検出器1Jは、半導体凸部4の形状が第9実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Jには、複数(ここでは6体)の半導体凸部4が設けられている。図10(b)の例では、各半導体凸部4は、断面正方形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bにおいてマトリクス状に配置されている。各半導体凸部4の断面形状の一辺の長さWは、第7実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。また、開口部8は、複数の半導体凸部4のそれぞれに対応するように複数設けられている。このような構成を有する光検出器1Jにおいても、第9実施形態と同様に、半導体凸部4を複数配列することにより、入射光Iの受光面積を一層十分に確保できるので、検出感度を更に高めることが可能となる。また、断面正方形状の半導体凸部4を用いているため、偏光方向が互いに直交する入射光Iの検出が可能となる。
また、図10(c)の例では、各半導体凸部4は、断面円形状の柱状をなし、半導体ベース部2の他方面2bにおいてマトリクス状に配置されている。各半導体凸部4の直径Wは、第7実施形態における半導体凸部4の幅Wと同じとなっている。このような断面円形状の半導体凸部4を用いる場合には、無偏光の入射光Iの検出が可能となる。
[第11実施形態]
図11は、第11実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図11(a)は断面図であり、図11(b)は平面図である。同図に示すように、第11実施形態に係る光検出器1Kは、第2の金属電極層6の形状が第9実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Kでは、各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6同士が互いに離間している。第2の金属電極層6同士が離間している部分では、絶縁層5が露出した状態となっている。このような構成を有する光検出器1Kでは、複数の独立したMIM共振器7が半導体凸部4の幅W方向に構成されてマルチチャンネル化されるため、一次元イメージセンサを実現できる。
[第12実施形態]
図12は、第12実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。図12(a)は断面図であり、図12(b)は平面図である。同図に示すように、第12実施形態に係る光検出器1Lは、第2の金属電極層6の形状が第10実施形態と更に相違している。
より具体的には、光検出器1Lでは、各半導体凸部4に対応する第2の金属電極層6同士が互いに離間している。第2の金属電極層6同士が離間している部分では、絶縁層5が露出した状態となっている。このような構成を有する光検出器1Lでは、複数の独立したMIM共振器7がマトリクス状に構成されてマルチチャンネル化されるため、二次元イメージセンサを実現できる。
[第13実施形態]
図13は、第13実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。同図に示すように、第13実施形態に係る光検出器1Mは、半導体凸部4及び絶縁層5の構成が第1実施形態と相違している。
より具体的には、光検出器1Mでは、半導体凸部4において頂面部分を除いて基端部分が幅細となっており、幅細の基端部分において、半導体凸部4の幅に比べて十分に薄い絶縁層5が側面4bに密着している。これにより、第2の金属電極層6は、絶縁層5を介して半導体凸部4の一対の側面4bに密着した状態となっている。本実施形態では、半導体凸部4において、側面4bからの頂面部分の突出幅と、側面4bに密着している絶縁層5の厚さと一致している。また、半導体凸部4の頂面部分は、絶縁層5を介さずに第2の金属電極層6と直接密着した状態となっている。
このような構成を有する光検出器1Mでは、第1の金属電極層3と第2の金属電極層6との間に流れる電流の向きを半導体凸部4の突出方向に一層沿わせることが可能となる。このため、受光領域となる半導体層の空乏層を、半導体ベース部2と半導体凸部4との間のpn接合の界面から半導体凸部4の突出方向に向けて均一に分布させることができる。したがって、入射光Iの光電変換効率の一層の向上が図られる。なお、本実施形態及びこれ以降の第16実施形態までについては、半導体凸部4の幅Wは、半導体凸部4及び半導体凸部4の側面4bに密着する絶縁層5を含めた幅で定義される。
[第14実施形態]
図14は、第14実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。同図に示すように、第14実施形態に係る光検出器1Nは、半導体凸部4及び絶縁層5の構成が第7実施形態と相違している。この光検出器1Nは、第13実施形態と同様の半導体凸部4及び絶縁層5の構成を第7実施形態に示した裏面入射型光検出器に適用したものである。ただし、本実施形態では、半導体凸部4の頂面部分は、側面4bに対して突出しておらず、絶縁層5は、側面4bの全面にわたって密着した状態となっている。
このような構成を有する光検出器1Nにおいても、第1の金属電極層3と第2の金属電極層6との間に流れる電流の向きを半導体凸部4の突出方向に一層沿わせることが可能となる。このため、受光領域となる半導体層の空乏層を、半導体ベース部2と半導体凸部4との間のpn接合の界面から半導体凸部4の突出方向に向けて均一に分布させることができる。したがって、入射光Iの光電変換効率の一層の向上が図られる。
[第15実施形態]
図15は、第15実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。同図に示すように、第15実施形態に係る光検出器1Oは、第1の金属電極層3及び第2の金属電極層6の構成が主として第7実施形態と相違している。半導体凸部4及び絶縁層5の構成は、第14実施形態と同様となっている。
より具体的には、光検出器1Oでは、第1の金属電極層3及び第2の金属電極層6がいずれも半導体ベース部2の他方面2b側に設けられている。本実施形態では、半導体ベース部2の他方面2bの一部が絶縁層5で覆われていない露出部分を有し、第1の金属電極層3は、当該露出部分において第2の金属電極層6と所定の間隔をもって配置されている。
また、光検出器1Oでは、半導体ベース部2は、当該半導体ベース部2の他方面2b側に位置し、第1の金属電極層3及び半導体凸部4に接合する第1のベース部分2cと、残余の部分を構成する第2のベース部分2dとを有している。第1のベース部分2cのキャリア濃度は、第2のベース部分2dのキャリア濃度よりも大きくなっている。具体的には、第1のベース部分2cのキャリア濃度は1×1018cm−3となっており、第2のベース部分2dのキャリア濃度は5×1016cm−3となっている。
また、本実施形態では、第1のベース部分2cの厚さは、第2のベース部分2dの厚さよりも小さくなっている。具体的には、第1のベース部分2cの厚さは、2μm程度となっており、第2のベース部分2dの厚さは、200μm程度となっている。つまり、第1のベース部分2cは、薄膜であり、第2のベース部分2dは、薄膜である第1のベース部分2cを支持するように十分な厚さをもって構成されている。
このような構成を有する光検出器1Oでは、第14実施形態と同様の作用効果を有すると共に、半導体ベース部2の同一面に第1の金属電極層3及び第2の金属電極層6が並ぶことで、製造の容易性を確保できる。また、光検出器1Oでは、半導体凸部4に接合する第1のベース部分2cのキャリア濃度が十分に確保されることで、半導体凸部4の十分な領域を空乏層とすることが可能となり、入射光Iの光電変換効率を向上できる。さらに、光検出器1Oでは、第1のベース部分2cの厚さが第2のベース部分2dの厚さよりも小さくなっているため、第1のベース部分2cでの入射光Iの吸収量が抑えられるので、光電変換効率の一層の向上が図られる。
[第16実施形態]
図16は、第16実施形態に係る光検出器の構成を示す概略図である。同図に示すように、第16実施形態に係る光検出器1Pは、第1の金属電極層3及び第2の金属電極層6の構成が主として第7実施形態と更に相違している。半導体凸部4、絶縁層5、及び半導体ベース部2(第1のベース部分2c及び第2のベース部分2d)の構成は、第15実施形態と同様となっている。
より具体的には、光検出器1Pでは、第1の金属電極層3は、半導体ベース部2の一方面2aに設けられている。第1の金属電極層3の位置は、半導体ベース部2の厚さ方向から見た場合に、第2の金属電極層6と重ならない位置となっている。また、第1の金属電極層3は、半導体ベース部2の第2のベース部分2dを貫通する貫通部分を有しており、当該貫通部分の先端は、半導体ベース部2内で第1のベース部分2cに接合した状態となっている。
このような構成を有する光検出器1Pにおいても、半導体凸部4に接合する第1のベース部分2cのキャリア濃度が十分に確保されることで、第2のベース部分2dの十分な領域を空乏層とすることが可能となり、入射光Iの光電変換効率を向上できる。また、第1のベース部分2cの厚さが第2のベース部分2dの厚さよりも小さくなっているため、第1のベース部分2cでの入射光Iの吸収量が抑えられるので、光電変換効率の一層の向上が図られる。さらに、光検出器1Pでは、第1の金属電極層3と第2の金属電極層6とが半導体ベース部2の異なる面に配置されているため、第1の金属電極層3と第2の金属電極層6との短絡をより確実に防止できる。
[他の変形例]
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記各実施形態では、半導体ベース部2の導電型がp型、半導体凸部4の導電型がn型となっているが、半導体ベース部2の導電型がn型、半導体凸部4の導電型がp型となっていてもよい。この場合も、上記実施形態と同様に、半導体凸部4のキャリア濃度が半導体ベース部2のキャリア濃度よりも小さくなっていることが好ましい。また、第15実施形態及び第16実施形態では、第1のベース部分2c及び第2のベース部分2dを有する半導体ベース部2を例示したが、第1のベース部分2cを半導体ベース部2と解し、第2のベース部分2dを半導体ベース部2の保持部と解してもよい。この場合、第2のベース部分2dに相当する部分は、半導体層でなくともよく、ガラス基板等に置換してもよい。