JP6978740B2 - リフト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベッド等から利用者を移乗させることができるリフト装置において、ベッド等近傍への設置が容易、且つ、安定性の高い脚部を備えたことを特徴としたものである。
近年、加齢による体力低下や身体が不自由で介護を必要とする人(以下、利用者)が、ベッドやストレッチャー等から椅子や車椅子に移乗する場合、介助者が利用者を抱きかかえることで腰痛を発症する等、介助者の身体的負担が問題となっている。
それに伴い、介助者の身体的負担を軽減する介護機器が種々発明されている。
特に腰痛予防に効果がある方法として、リフト装置と吊具を組み合わせて使用する方法が提案されている。この方法は吊具によって利用者の身体を保持し、吊具のストラップをリフト装置のハンガーのフックにかけて利用者を吊上げて目的地に運ぶことによって、介助者が利用者を抱きかかえる等の介助動作を行う必要が無いため、腰痛等の身体的負担を極端に少なくすることができるようになっている。
そして、このリフト装置方法も種々提案されている。
例えば、特許文献1に記載のリフト装置では、ベッドのベースフレーム(特許文献1中の基台42)にリフト装置の脚部(特許文献1中のフレーム46)を連結固定する方法が提案されている。
このリフト装置では、リフト装置の脚部とベッドの脚部とベースフレームを連結固定することで土台重量が増えて安定した設置が可能となり、リフト装置が不安定に設置されることが無いため安全に使用することができる。
しかしながら、特許文献1に記載されるリフト装置の問題点として、設置作業者がベッドの下に入り込んでリフト装置の脚部とベッドのベースフレームを連結固定させる必要があり、作業効率が悪いものとなっている。
また、既存のベッドがリフト装置と連結固定ができない場合には新しくベッドを買い替える必要があり、利用者の経済的負担が大きいものであった。
この問題を解決するために、特許文献2に記載のリフト装置が提案されている。
このリフト装置は、支柱のまわりに放射状に並ぶようにベッド側脚部と外側脚部を形成し、外側脚部を全長に渡って床に載置するように構成することで、ベッドに連結固定すること無くリフト装置を設置することができる。
このリフト装置の構成では、設置の際にベッドとリフト装置を連結固定する必要が無いため、設置作業が容易で作業効率が良いものになっている。
また、ベッドと連結固定する必要が無いため、現在使用中のベッドをそのまま使用することが可能で、経済的負担が少なくて済む。
特開平7−144009 特許第3879875号
しかしながら、特許文献2の介護用リフト装置は利用者を介助する際に外側脚部がベッドサイドに配置されることで、介助者が外側脚部の上に乗って介助作業を行うか、外側脚部を避けるためにベッドから離れた状態で介助行為を行わなければならず、危険であるとともに作業姿勢が悪くなることで身体的負担を与える構成になっている。
また、ベッド上で食事や軽作業等を行うために使用される脚部付きのオーバーテーブルの脚部と外側脚部が干渉してベッドに設置することができないことが考えられる。
さらに、外側脚部が載置部で高さ調整自在であり両端支持梁のように構成されるため、利用者を吊り上げた際に発生する荷重を受けると、外側脚部がU字状にたわむ(撓む)ことで支柱と載置部のピッチが変位する。そして、利用者をおろすと支柱と載置部のピッチが元に戻る。この状態がリフト装置を使用する度に起こる。併せて、利用者を吊り上げた際に発生する荷重と支柱との関係は、リフトアームとハンガーを介して片持ち梁のように構成されるため、吊り上げ時や旋回時等で発生する振動が支柱から外側脚部に伝わることでピッチが変化することに併せてリフト装置を動かす力が外側脚部に掛かる。よって、利用者を吊り上げた時に安定性が悪い等、使用時の不安感に繋がる恐れがある。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、ベッド等近傍への設置が容易なことで設置作業者の作業負担が少なく、介助者の作業に影響を与えないように構成した脚部を備え、設置時の安定性の高いリフト装置を提案することである。
本発明のリフト装置における脚部は、脚部によって支持される支柱と、該支柱に旋回装置を介して旋回可能且つ伸縮装置によって上下方向に昇降可能なアームと、該アーム先端に支持され利用者を持ち上げることが可能なハンガーを備えたリフト装置において、前記脚部は平面視において第一脚部と第二脚部が前記支柱を交点に略T字状に配置され、該第一脚部のベッド内側部には錘を載置可能なバランサーを、ベッド外側部には通行の障害にならないように正面視において支柱より該第一脚部先端に向けてテーパ状に形成されたアウトリガーをそれぞれ配設し、該第二脚部は側面視において支柱との取付け位置から床面に向かって略L字を180度回転させた形状に形成することで該第二脚部の下側に空間を設け、ベッド等近傍の床面に前記脚部を単独で載置可能にしたことを特徴としている。
そして、前記バランサーに載置する前記錘は載置重量を使用者が任意に調整可能にしたことを特徴としている。
また、利用者を吊り上げた時の荷重を前記第二脚部が受けた際のたわみを吸収するように該第二脚部の先端に調整脚を具備し、利用者を吊り上げた時と、吊り上げない時の該第二脚部先端の床面との設置位置が変わらないようにしたことを特徴としている
さらに、前記支柱を介して前記第二脚部の反対側床面に載置可能な補助脚を具備したことを特徴としている。
本発明のリフト装置における脚部は、第一脚部と第二脚部でT字状に構成される脚部の第一脚部のベッド内側にはバランサー、ベッド外側にはアウトリガーを配設することで脚部の重量を増やすことでベッド等に連結固定する必要が無く設置することができるため、設置が簡単である。また、T字状に脚部を構成しているため、壁付けしているベッドの設置位置を変更すること無くそのまま使用することができるためリフト装置を設置する際のレイアウトの変更等の手間を省くことができる。また、第二脚部の下方に空間を設けたことによって、オーバーテーブルの脚を第二脚部の下に入れることができるため、従来より使用していたベッドの備品をそのまま使用することができ経済的負担を少なくすることができる。同様に、介助者の足を第二脚部の下に入れることができるため、先行技術文献2に記載の第2側脚部のように介助者が作業する足場が不安定な状態を回避することができるため、より精度の高い介助作業ができるものである。
そして、バランサーに載置する錘はリフト装置1の脚部を設置した後に載せることができるようになっており、載置する量を増やしたり減らしたり調整することでができるため、リフト装置をレンタルして様々な利用者に使用する場合には、利用者の体重によってリフト装置の使用が制限されることが無いものになっている。
そして、利用者を吊り上げた時に生じる荷重(体重)による第二脚部のたわみを調整脚で吸収することで、設置位置が利用者を吊り上げた時と吊り上げない時で第二脚部のピッチが変化しないように構成されているため、利用者を吊り上げることでリフト装置が設置した位置から動き出す心配が無く、安定した設置ができる。また、調整脚の締結部材が外側に露出しないように構成しているため、利用者や介助者の足が誤って引っかかり転倒することが無いようにしている。
また、調整脚を具備したことによって、第二脚部の構成をコンパクトにすることができるため、低床ベッドにも使用することができる。
さらに、第二脚部の反対側に補助脚を具備したことでリフト装置がベッドの頭側へ傾く力を保持でき安定性を向上することができるため、アームの旋回範囲を広げることができる。また、補助脚は着脱可能に構成しており、ベッドの設置位置に合わせて補助脚の使用の可否を決めることができるため、ベッドの設置位置をリフト装置に合わせて変える必要が無い。
図1はリフト装置1の全体斜視図 図2はリフト装置1の平面図 図3はリフト装置1の側面図 図4はリフト装置1の正面図 図5はリフト装置1で吊具8で保持された利用者を吊り上げた状態の側面図 図6は脚部2の組み立て方法を説明する分解斜視図 図7は第二脚部24の調整脚25の組み立て方法を説明する分解斜視図 図8はリフト装置1で利用者を(a)吊り上げていない時の調整脚25の側面図(b)吊り上げた時の調整脚25の側面図 図9はリフト装置1の第二脚部24の下の空間SにオーバーテーブルTの脚部T1と介助者の足Fを挿通した状態を示す説明図 図10はリフト装置1が補助脚26を具備した状態を説明する(a)脚部2の斜視図(b)平面図 図11はリフト装置1の調整脚25の別の実施例を示す側面図
以下、本発明のリフト装置1について図面を基に説明する。
このリフト装置1は、主として、脚部2と、この脚部2に立設される支柱3と、この支柱3の先端に配置される旋回装置4と、この旋回装置4によって回動可能に支着されるアーム5と、旋回装置4とアーム5に介設されアーム5を上下方向に昇降させる伸縮装置6と、アーム5の先端に配置され吊具8のストラップ81をかけることで利用者を吊上げることができるハンガー7で主に構成される。
また、本実施例では、図2に示すようにリフト装置1をベッドBの左側に配設した状態で説明を行い、ベッドBに利用者が仰向けの姿勢で寝た状態を基準に頭側、右手側、左手側、足側とする。
なお、詳細は省略するが、リフト装置1は各構成部品を左右対称に組み替えることによってベッドBの右側に配設することが可能である。
まず、脚部2について説明する。
この脚部2は、図2等に示すように、支柱3を中心として平面視においてT字状に配設される2つの脚で構成している。
この2つの脚は、平面視においてベッドBの短手方向に略平行に延伸するアウトリガー22とバランサー23を具備した第一脚部21と、長手方向に略平行に延伸する調整脚25を具備した第二脚部24で構成している。
次に、支柱3は、図6に示すように前記脚部2の後述する筒体21bに挿脱可能に支持され、上端近傍が屈曲するように中空パイプを屈曲形成して構成している。
なお、この支柱3は中空パイプにすることで設置時の運搬の負担軽減やコストダウンを図っているが仕様を制限するものでは無く、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば任意に変更したので良い。
次に、旋回装置4とアーム5、伸縮装置6を説明する。
まず、旋回装置4は詳細は省略するが支柱3に旋回可能に支持され、旋回可能状態と旋回不可能状態をロックボタン41で切り替え可能に構成している。
なお、旋回不可能状態は一定間隔(例えば5°間隔等、任意に設定することが可能)で旋回装置4を旋回不可能にアーム5の位置をロックすることができるようにしている。
そして、該旋回装置4の一端に上下方向に回動可能に支持された中空のパイプを屈曲させて形成したアーム5と伸縮装置6が該旋回装置4と同時に旋回するようにしている。
なお、本実施例の伸縮装置6はアクチュエーターを使用している。
いずれも前述した支柱3と同様に、本願発明の目的を逸脱しない範囲であれば、使用者が任意に仕様を変更したので良い。
そして、図5に示すようにアーム5の先端に回転自在に取着されたハンガー7によって、該ハンガー7の先端のフック71,71に、利用者を保持する吊具8のストラップ81,81を掛けることで利用者をベッドB等から車椅子等の目的地に移動させることが可能である。
このように構成したリフト装置1は、リモコンスイッチ61を操作して伸縮装置6を伸縮させることで、アーム5が上下方向に昇降するように構成している。
そして、ロックボタン41の操作によって、旋回装置4を旋回可能状態と旋回不可能状態を切替えることで、旋回装置4、アーム5、伸縮装置6、ハンガー7を旋回と非旋回にすることを可能にしている。
このように旋回可能状態と不可能状態を切り替えることで、利用者を吊具8によって吊り上げる際に、アーム5の旋回をロックすることで介助作業をし易くし、不意にアーム5が動くことによって利用者が転落することを防止することができる等、安全面に配慮したものである。
また、脚部2は図2等で示すようにベッドBに連結固定不要であるため、設置作業者が予め別の場所で組み立てたリフト装置1をベッドB近傍に移動させるだけで良く、設置が非常に簡単である。
ここまで、リフト装置1の基本構成について説明した。
次に、脚部2の構成について詳細な説明を行う。
まず、第一脚部21について説明する。
この第一脚部21は、一定間隔延伸した第一脚部本体21aの上部に支柱3を支持する円筒形の筒体21bを固着し、該筒体21bを境目にして一端には該第一脚部本体21aにアウトリガー22を固着し、他端はバランサー23を取着して構成している。
本実施例に示す第一脚部本体21aは設置時の作業性向上及び設置作業者の身体的負担軽減のために中空の角パイプで構成しているが、設置時の安定性をより向上させるために中実の角材で構成することもできるため使用者が任意に設定したので良い。
次に、アウトリガー22について説明する。
アウトリガー22は、図6に示すように第一脚部本体21aの一端に連接して固着される側面視において略コ字状を90度回転させた形状に屈曲形成した板金からなる下フレーム22aと、該下フレーム22aと第一脚部本体21aを覆う上フレーム22bで構成している。
そして、この上フレーム22bの形状は、図4に示すように前記筒体21bより先端に向かって高さが低くなるようにテーパ形状、且つ、図3に示すように側面視において台形形状になるように形成している。また、先端は図2に示すように平面視において円弧形状に形成している。
このように構成したアウトリガー22は、第一脚部本体21aと下フレーム22aの固着に溶接を行う場合、溶接ビードが外側にはみ出ないように上フレーム22bで隠すことができ、下フレーム22aと上フレーム22bの固着に溶接を行う場合、溶接を下側(床面側)から行うことで、利用者が通過する面に溶接ビードが湧き出ないようにするためである。
つまり、加工する際に溶接の接合面の湧き出しを除去する作業を減らすことができるだけでなく、設置時に目で見える範囲に固着部分が見えないため意匠性の高い構成とすることができる。
なお、このアウトリガー22の形状は、利用者や介助者が通行する時につまづく等の影響が無ければ任意に形状を設定したので良い。
次に、バランサー23について説明する。
バランサー23は、図6に示すように前記第一脚部本体21aのベッドB側先端にバランサーベース23aを取着し、該バランサーベース23aの両脇に、板金を屈曲して凹状に形成したポケット23b,23bに中実の角材等の錘23c,23cを載置して構成している。そして、錘23c,23cには持ち運びがしやすいように取っ手23d,23dを付けている。
なお、この錘23c,23cは後述する利用者をハンガー7で吊り上げた際の荷重によって、第一脚部21が浮き上がったり、たわんで変形しない程度の重量とする。
また、図6等で示すように本実施例では錘を2個載置するようにしているが、安定して第一脚部21が設置できれば1個でも3個以上でも良く、使用者が任意に設定したので良い。
次に、第二脚部24について説明する。
この第二脚部24は、第二脚部本体24aと、該第二脚部本体24a先端に固着した支持プレート24bと、該支持プレート24bに回動可能に軸着される調整脚25で主に構成している。
なお、支持プレート24bは正面視において略U字状に形成され、支持プレート24bの開放側には後述する調整脚25の調整プレート25bの一端を掛止する掛止プレート24cを固着している。
そして、第二脚部24は図3等で示すように、側面視において前記筒体21bの上方より床面に向かってテーパ状になるように形成され、第二脚部本体24a及び支持プレート24bの下方には空間Sを設けている。
次に調整脚25について説明する。
この調整脚25は、軸体25aと、該軸体25aの上方一端に固着され前記支持プレート24bの一端近傍に回動可能に軸着される調整プレート25bと、該軸体25aの下端に回動可能に軸着されるフランジ付脚25cで構成している。
詳述すると、軸体25aは上から大径軸部251a、小径軸部252a、中径軸部253aで構成している。なお、中径軸部253aは、該フランジ付脚25cの孔部と同径よりわずかに小さい径としている。これは、軸体25aがフランジ付脚25cを中心しとして回動した時に左右方向へのガタつきを防止するためで、利用者の頭側から足側もしくは足側から頭側方向にのみ回動するようにしている。そして、小径軸部252aは軸体25aが回動した時にフランジ付脚25cのボス部材251cに掛止することで、軸体25aの回動規制をするようにしている。
次に、調整プレート25bは、一端を支点ボス25dを介して前記軸体25aに固着している。そして、支点ボス25dを固着していない一端は前記支持プレート24bの内上面241bに掛止する上辺部251bと、前記掛止プレート24cに掛止する下辺部252bを設けている。
そして、フランジ付脚25cはボス部材251cの下端にフランジプレート252cを固着している。
そして、調整脚25を構成する各部品は図7及び図8で示すように組み合わせている。
フランジ付脚25cのボス部材251c内に軸体25aを挿通し、該ボス部材251c及び該軸体25aに穿設した孔を介して軸部材25eで該軸体25aと該フランジ付脚25cを回動可能に軸着している。
そして、該フランジ付脚25cのボス部材251c外周には軸部材25eが露出しない大きさに形成したカバー部材25fを外嵌して、該ボス部材251cに螺設した雌螺子に雄螺子25gを螺着して固定している。なお、該カバー部材25fに頭部収納用の孔を穿設することで該雄螺子25gの頭部が突出しないように構成している。
そして、前記支点ボス25dを前記支持プレート24b内側に配設して、該支持プレート24bの孔を介して軸部材25hで回動可能に軸着し、該支点ボス25dと該軸部材25hに螺設した雌螺子に雄螺子25iを螺着して固定している。
このように組み合わされた調整脚25は、締結部品である雄螺子25g,25iが部品から突出しないように組み付けているため利用者や介助者が怪我をすることや、つまづいて転倒することを防止するようにしているため安全に使用することができる。
なお、図示や詳細な説明は省略するが、ここまで説明した脚部2の床面との設置部分にはゴム等の弾性体を床面との間に挟むことで床面を傷付けないようにしても良い。
このように構成した第二脚部24は、図9に示すようにアーチ状に形成し下方に空間Sを設けたことで、オーバーテーブルTの脚部T1を挿入することが可能となる。つまり、リフト装置1を設置しつつ、これまで使用していたベッドBの備品を使用することができるため、利用者の経済的負担を軽減することができる。
また、空間Sに介助者の足Fを入れることができるため、介助者が第二脚部24の上に乗って無理な作業姿勢で利用者を介助する必要が無いため介助者の身体的負担を軽減することができるものである。
次に、リフト装置1で利用者をベッドBから車椅子に移乗させる方法を説明する。(なお、車椅子からベッドBへの利用者の移乗はこれから説明する手順の逆の手順を行えば良い。)
(1)介助者が利用者を乗せる車椅子をリフト装置1の近くに移動させる。
(2)ロックボタン41を押して旋回装置4の旋回ロックを解除してアーム5をベッドBの上に配置されるように旋回させ、ベッドBに配置されたら再度ロックボタン41を押して旋回ロックを行う。
(なお、このとき、ハンガー7が利用者の身体と接触する場合は操作リモコン61を操作してハンガー7が利用者に当たらない位置まで上昇させる。)
(3)介助者がベッドBに近づき、利用者に吊具8を装着させ、吊具8のストラップ81をリフト装置1のハンガー7のフック71,71にかける。
(なお、(2)と(3)は介助作業のし易さ等を考慮して順番は入れ替えても良い。)
(4)操作リモコン61を操作して、利用者の身体がベッドBから浮く高さまで伸縮装置6を伸延させてアーム5を上昇させる。
(5)ロックボタン41を押して、旋回装置4の旋回ロックを解除してアーム5を車椅子の近くに旋回させる。
(6)ロックボタン41を再度押して、旋回装置4の旋回ロックを行い、操作リモコン61を操作して、伸縮装置6を短縮させてアーム5を下降して車椅子に利用者を乗せ、ハンガー7のフック71,71から吊具8のストラップ81,81を外した後、吊具8を利用者から外す。
この方法で利用者をベッドBから車椅子に移乗させる時、特に吊具8で保持された利用者をハンガー7を介してアーム5及び伸縮装置6にて上昇させた時にリフト装置1に利用者の体重(荷重)がかかる。
この時の第二脚部24が受ける荷重の影響について説明する。
吊具8によって保持された利用者をハンガー7によって吊り上げた時に、支柱3を利用者の足側に倒す方向に荷重が掛かる。
この時、脚部2を構成する第一脚部21及び第二脚部24はそれぞれ荷重の影響を受けるが、その時の脚部2が受ける影響を説明する。
まず、第一脚部21は床面に設置した状態で配置しており、外力により第一脚部21が動かされるのを防止するために錘23c,23cの荷重を加えており、利用者を吊り上げたことによる荷重の影響を受ける心配は無い。
それに対して、第二脚部24は空間Sを設けたことによって両端支持梁のように構成されるため、荷重が掛かると第二脚部24がU形にたわむように作用される。
このとき、該第二脚部24先端に回動可能に軸着した調整脚25が作用することで、調整脚25が床面から離れないようにしている。
図8(b)を用いて詳述すると、第二脚部24がU形にたわむことで、支持プレート24b先端が上方に上がると同時に、該支持プレート24bに連動して回動可能に軸着したボス部材25dを回転中心として軸体25aが利用者の足側に回動しようとする。
この時、該軸体25aの下端はフランジ付脚25cに回動可能に軸着しているので、該フランジ付脚25cの孔を回転中心として該軸体25aが利用者の脚側に回動するが、フランジ付脚25cは床面に設置されており支持プレート24bが変位する影響を受けないようにしている。
なお、該軸体25aの回動は小径軸部252aがフランジ付脚25cのボス部材251cの内径に当接することで規制されるようにしている。
つまり、本発明のリフト装置1は利用者を吊り上げた時の荷重を第二脚部24が受けても調整脚25の働きによって床面との設置面であるフランジ付脚25cが床面から離れることや変位することが無いためピッチ位置が変わることが無い。
よって、リフト装置1が利用者を吊り上げた時に生じる荷重を受けても、脚部2が設置した位置からずれたりすることが無いため、安定した設置ができる。また、たわみやガタつきが発生しないため利用者や介助者が不安や恐怖を感じることが無い。
なお、利用者を吊り上げない時には図10(a)に示すように、調整プレート25bの下辺部252bが掛止プレート24cに当接することで軸体25aが利用者の足側から頭側に回動しないように規制している。
それに対して、利用者を吊り上げた時には図10(b)に示すように、調整プレート25bの上辺部251bが支持プレート24bの内上面241bに当接するようにしている。これは、軸体25aの回動を規制する機能と併せて、支持プレート24bと調整脚25が一つの剛体のように構成されることで、前述したように軸体25aの小径軸部252aがフランジ付脚25cのボス部材251cの内径に当接した際に受ける荷重を分散させる効果がある。
このように、本実施例のように脚部2を構成することで、リフト装置1をベッドBに連結固定することなくベッドB近傍に設置することが可能であるため設置時の作業負担が軽減される。
また、脚部2の第二脚部24の下方に空間Sを設けたことにより、第二脚部24が介助者が介助作業を行うためベッドBに近づいた際の障害物にならないため、介助者の負担が無く従前通りの介助作業が行える。また、空間SにオーバーテーブルTや点滴台(図示省略)などの脚部を挿通可能なことで、リフト装置1を導入してもこれまで通り同じ備品を使用でき経済的負担が少ないものにすることができる。
さらに、空間Sを設けたことで第二脚部24が、利用者を吊り上げた時の荷重を受けても調整脚25の働きにより設置位置が変わることが無いため安定した設置が可能であり、利用者や介助者が不安を感じることが無く安心して使用することができる。
なお、第二脚部24は利用者の荷重を受けてもたわみ発生させないようにパイプ等を屈曲させて単一構成にすることもできるが、この場合はパイプ等の強度を上げるために部材を大きくする必要がある。
このように単一構成にすると部材が大きくなることで介助者が介助作業をする時の邪魔になったり、ベッド(低床ベッド)に設置できなくなったりする。つまり、先行技術文献に記載のリフト装置同様に脚部が設置可能なベッドを選定する必要があり、利用者や介助者の負担が増えるものになる。
それに対して、本発明のリフト装置1は調整脚25が機能することでたわみを抑えつつ、一定の強度を保つことができるため、第二脚部本体24aを必要以上に大きくする必要が無く最適な大きさで構成することができる。つまり、予め購入しておいたベッドをそのまま使用することができ、介助者の介助作業負担が無く、さらに設置作業者の持ち運びの作業負担も少ないものにすることができる。
なお、これまでの説明では図2で示すように脚部2をベッドBの下に配置する方法で説明したが、脚部2をベッドの下に配置せずに一定間隔離して設置しても良い。
この設置方法では、ベッドBの下にリフト装置1の脚部2を配置しないためベッドのボトムの昇降位置に影響されることが無く低床ベッドに使用することが可能となる。
この設置方法の問題点として、アーム6の旋回軌跡がベッドBに寝ている利用者の位置が変わることが考えられる。この場合は、単純にアーム5の長さを伸ばすことで旋回範囲をベッドB上まで移動させることで解決する方法や、旋回機構4及びアーム5の構成を見直してアームを2分割して多関節構成にする方法など、支柱3より先に取り付ける部材の構成を見直すことで対応することができる。
なお、支柱3より先の部材構成を変更したことで脚部2に掛かる荷重が変化してバランスが悪くなる場合は錘23cの重量を増やすことで第一脚部21の均整を保つことができ、第二脚部24は前述した通り調整脚25が作用することで均整を保つことができる。
ここまでリフト装置1とベッドBを用いて実施例を説明したが、本発明のリフト装置1はベッドBに使用を制限するものではなく、違う使い方をすることも可能である。
例えば、ストレッチャー(図示省略)から車椅子(図示省略)に移乗するために使用することができる。この場合は、リフト装置1近傍に利用者を乗せたストレッチャーを運び利用者を乗せる予定の車椅子を旋回範囲付近に用意し、ベッドBから車椅子までの移乗と同じ要領でストレッチャーから利用者を車椅子に移乗させることで使用できる。同様に、車椅子から車椅子への移乗にも使用することができる。
つまり、このリフト装置1は単独で設置することが可能なため、設置場所や対象となる機器を制限することなく使用できる。
また、本実施例では脚部2を第一脚部21と第二脚部24を略T字状に組み合わせた構成で説明した。
この構成では、図2に示すように壁面近傍に設置されたベッドBの設置位置を変更することなく、リフト装置1を設置できる利点がある。
加えて、ベッドBが壁面より離れて設置されてリフト装置1を設置するレイアウトに制限が無い場合は、図10に示すように補助脚26を筒体3bを介して第二脚部24の反対側に具備することで、より安定性を向上させることができる。加えて、リフト装置1利用者の頭側への荷重を受けることができるためアーム5の旋回範囲を広げることができ、アウトリガー22を越える位置まで利用者を移動させることができる。
また、詳細は省略するが、この補助脚26は筒体3bに図6で示す第二脚部24の取付けと同様に螺子で螺着固定可能に構成することによって、リフト装置1とベッドBとの設置する環境に合わせて脚部2の構成を変更することができる。
また、本発明の第二脚部24は別構成にすることが可能である。
例えば、図11(a)に示すように、支持プレート24bの一端に長孔242bを設けて、第二脚部24がたわんだ時に該長孔242b内を転動可能に軸着した軸部材25hが利用者の足側から頭側に転動することでたわみを吸収することができる。なお、この場合は調整脚25の軸体25aは軸部材25eを使用することなく構成することができる。
また、図11(b)に示すように、フランジ付脚25cのフランジプレート252cに長孔253cを設けて軸体25aの下端が利用者の頭側と足側方向に摺動するように構成したのでも良い。この場合は、第二脚部本体21aに軸体25aを直接固着して構成することができる。
つまり、第二脚部24と調整脚25の関係は、床面との設置位置が利用者を吊り上げた時に発生する荷重によって設置位置が変わらなければどのような構成でも良い。
1 リフト装置
2 脚部
21 第一脚部
22 アウトリガー
23 バランサー
24 第二脚部
25 調整脚
26 補助脚
3 支柱
4 旋回装置
5 アーム
6 伸縮装置
7 ハンガー
8 吊具
B ベッド
S 空間
F 介助者の足
T オーバーテーブル
T1 オーバーテーブルの脚部

Claims (4)

  1. 脚部によって支持される支柱と、該支柱に旋回装置を介して旋回可能且つ伸縮装置によって上下方向に昇降可能なアームと、該アーム先端に支持され利用者を持ち上げることが可能なハンガーを備えたリフト装置において、前記脚部は平面視において第一脚部と第二脚部が前記支柱を交点に略T字状に配置され、該第一脚部のベッド内側部には錘を載置可能なバランサーを配設し、ベッド外側部にはアウトリガーを配設し、該第二脚部は側面視において支柱との取付け位置から床面に向かって略L字を180度回転させた形状に形成することで該第二脚部の下側に空間を設け、ベッド等近傍の床面に前記脚部を単独で載置可能にしたことを特徴とするリフト装置。
  2. 前記バランサーに載置する前記錘は載置重量を使用者が任意に調整可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のリフト装置。
  3. 利用者を吊り上げた時の荷重を前記第二脚部が受けた際のたわみを吸収するように該第二脚部の先端に調整脚を具備し、利用者を吊り上げた時と、吊り上げない時の該第二脚部先端の床面との設置位置が変わらないようにしたことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載のリフト装置。
  4. 前記支柱を介して前記第二脚部の反対側床面に載置可能な補助脚を具備したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリフト装置。
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