JP6745502B2 - 介護用リフト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベッドなどから利用者を車椅子などへ移動させるために使用される介護用リフト装置に関するものである。
従来より、身体の不自由な人や介護が必要な高齢者など(以下、利用者とする)をベッドなどから車椅子などへ移動させる際に、介助者の腰痛などの身体的負担を軽減するために利用者をスリングシートを使用して移乗させる介護用リフト装置が使用されていた。
そして、介護用リフト装置の種類も使用環境に応じて様々なものが使用されている。
例えば、ベッドサイドに介護用リフト装置を据置きしたものや、住宅を改修して天井や壁面にアーム部を固定したもの、車輪を具備した床走行式などがある。
また、ハンガーの昇降機構についても、アーム部が支柱を支点に回動して利用者を吊下するハンガーを昇降させるもの、ワイヤーやロープなどで上方のフレームからハンガーを垂下するものなどがある。
中でも、アーム回動式の昇降機構の利点として、吊下式のアーム機構に比べて、製品全体をコンパクトに構成することができるため部屋の間取りを考慮する必要が無いことや製品全体を安価に提供できる利点がある。
しかしながら、図10に示すように従来の介護用リフト装置のアーム回動式の昇降機構はアームが円弧運動をするため、ベッドなどから車椅子など高さの異なる場所へ利用者を移動させる際、回動位置によって利用者の着座する位置が異なり、その都度介助者が利用者の着座位置を微調整するため介助の手間がかかるものとなっていた。これは、介助者だけでなく何度も着座位置を変更されることで利用者の腰や臀部などにかかる身体的負担を与えるものとなっていた。
そこで、この問題を解決するために以下の介護用リフト装置が提案されている。
特許文献1の介護用リフト装置について説明する。
この介護用リフト装置は、先行技術文献の図10に示されるように、リフトアームを2関節型アームに構成し、旋回操作の際に先端側リフトアームと基端側リフトアームとの間で軸芯P3回りで腰折れ操作できるように、且つ、昇降操作の際に先端側リフトアームが基端側リフトアームに対して軸芯P2回りで腰折れして水平姿勢を維持しながら昇降するようにしている。
特許第3879875号
しかしながら、特許文献1に記載の介護用リフト装置は、リフトアームが水平姿勢を維持しながら昇降するため、最低位と最高位では前後のズレが少ないものにすることができるが、昇降途中(例えば、最低位と最高位の中間位置)ではリフトアーム先端が飛び出したものとなっており、ズレが大きいものとなっている。
また、2関節型アームに構成したことにより関節部材が多くなることで、部品同士のガタつきが大きくなると考えられ、利用者をスリングシートで吊下した際に揺れが大きくなり利用者に不快感を与えてしまうものとなっている。
また、関節部材が多くなることで部品点数増加によりコストも高くなると考えられる。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、ベッドなどから利用者を車椅子などに移乗させる時に着座位置のズレが少なくなるようにアーム部を構成した介護用リフト装置を提供することである。
本発明の介護用リフト装置は、第一リンクアーム及び第二リンクアームの回動基端側を軸部材で支柱に軸着するとともに、該第一リンクアーム及び該第二リンクアームの回動先端側を軸部材で第三リンクアームに軸着して構成されるアーム部と、該支柱と該アーム部に介設した伸縮手段と、利用者をスリングシートで吊下するハンガー部を該第三リンクアームに軸着して構成する介護用リフト装置において、上昇時には伸縮手段が延伸することで第一リンクアームが上方回動するとともに第二リンクアームも上方回動するが、該第二リンクアームの回動先端側もしくは回動基端側のいずれか一方に設けた長孔を該第二リンクアームの軸部材が該長孔の右端部から該長孔の左端部に転動する間は伸縮手段の力が第三リンクアームには伝達されないようにし、該軸部材が該長孔の左端部に到達した際には、該第一リンクアームの回動先端側の軸部材を支点とし、該第二リンクアームの回動先端側の軸部材を力点とすることで、該第三リンクアームに該伸縮手段の力が伝達されて該第三リンクアームの回動先端側が上方回動作用されるようにし、下降時には上昇時とは逆の動作をするように構成したことで、該ハンガー部昇降時に該ハンガー部の前後方向のズレを少なくすることで、利用者の着座位置を合わせ易くしたことを特徴としている。
そして、前記アーム部の前記第一リンクアームと前記第二リンクアームを交差リンクとしたことを特徴としている。
また、前記伸縮手段を駆動する昇降スイッチをハンガー部に具備したことを特徴としている。
さらに、少なくとも2つの支柱脚が支柱ブラケットを基端にしてベース部に向かって正面視において略逆V字状に開脚するように形成された前記支柱部構成としたことを特徴としている。
本発明の介護用リフト装置は、前述のように構成することで、ベッドなどから車椅子などに利用者を移乗させる際、昇降時にアーム部及びハンガー部の前後方向のズレが少ないものにできる。よって、介助者が利用者の着座位置の目測を誤る心配が無いため、利用者を着座させる際に着座位置を微調整する手間を少なくすることができ、介助者の作業負担を少なくすることができる。また、利用者にとっても着座位置が適正な位置からズレることで無理な姿勢で座ることによる腰や臀部などにかかる身体的負担を防ぐことができる。
そして、アーム部を構成する第一リンクアームと第二リンクアームを交差リンク機構にすることで、アーム部を小さくコンパクトにすることができるため、介助者の作業性を向上させることができる。また、利用者がスリングシートで吊られた際に利用者の顔付近からアーム部を遠ざけることができるため圧迫感を軽減することができる。
そして、伸縮手段を駆動させるための昇降スイッチをハンガー部に具備したことで、コード式の昇降スイッチに比べて介助者が昇降スイッチの収納及び取出しを繰り返さなくても良いため作業性を向上することができる。また、コードなどの配線が断続的に引き伸ばされることによって断線するのを防ぐことができる。さらに、スリングシートが正常にハンガー部のフックに掛けられていない場合に、瞬時に気付き対応することができるため、利用者が誤って転落するリスクを軽減することができるものとなっている。
そして、支柱部を構成する支柱脚を少なくとも2つ支柱ブラケットを基端にベース部に向かって略逆V字状に開脚させたことで、利用者がスリングシートに吊られた際には下肢が伸縮手段や支柱部に接触し難いように構成しているので、構造部材に下肢が接触することによる利用者の不快感の軽減をすることができる。また、介助者が利用者の下肢周辺に回り込みやすくなっており、無理な姿勢での介護動作が減ることで介助者の身体的負担も軽減することができる。
図1は介護用リフト装置1に斜視全体図 図2は介護用リフト装置1の平面図 図3は介護用リフト装置1の正面図 図4は介護用リフト装置1の側面図(右側面) 図5はアーム部4とハンガー部5の最低位を示す部分側面図(右側面) 図6はアーム部4とハンガー部5の最低位から最高位に向かう途中を示す部分側面図(右側面) 図7はアーム部4とハンガー部5の最高位を示す部分側面図(右側面) 図8はハンガー部5を示す説明図 図9は従来の介護用リフト装置と本発明の介護用リフト装置の昇降時のハンガー部5の懸吊点のズレを比較する部分側面図 図10は従来の介護用リフト装置を示す側面図(右側面) 図11アーム部4とハンガー部5の別の実施例を示す最低位と最高位の部分側面図(右側面)
以下、本発明の介護用リフト装置について図面を基に説明する。
この介護用リフト装置1は、主に床面を走行するベース部2と、該ベース部2に支持される支柱部3と、該支柱部3に回動可能に支持されるアーム部4と、該アーム部4先端に支持されるハンガー部5で構成されている。
まず、ベース部2を説明する。
このベース部2は、図2などで示すように、平面視において略H字状に形成される。
詳述すると、先端側に前輪21,21を取着して一定間隔離間したベース脚22,22の基端側をベースブラケット23に回動可能に軸着している。そして、該ベースブラケット23の該ベース脚22,22を取付けた反対側には、後輪24,24を取着している。そして、平面視において該ベースブラケット23の中央部には該ベース脚22,22を開閉させる開閉ペダル25を取着している。
このように構成されたベース部2は、機構の詳細な説明は省略するが開閉ペダル25の右側を踏み込むとベース脚22,22の先端側が開き、開閉ペダル25の左側を踏み込むとベース脚22,22の先端側が閉じるようになっている。これは、介護用リフト装置をコンパクトに構成したうえで、走行の安定性や、車椅子からも利用者を吊上げることができるように車椅子の幅より脚を広くするためである。
次に、支柱部3を説明する。
この支柱部3は、図3などで示すように、2本の屈曲形成したフレームからなる支柱脚31,31と、該支柱脚31,31上端部に配設される支柱ブラケット32と、該支柱ブラケット32の両端に取着されるハンドル33,33で主に構成される。
詳述すると、図3に示すように該支柱脚31,31は、基端側を平面視において略コ字状に形成した該支柱ブラケット32の両外端に固着し、この支柱ブラケット32を基端としてベース部2に向けて略逆V字状に形成して先端をベース部2の略円筒状の支柱脚支持26,26に挿通して取着している。
なお、本実施例では、支柱脚31,31を2本の屈曲したフレームで構成したが、より安定性を高めるためにベース部2に4点支持されるように支柱脚31を4つに構成しても良いし、従来の介護用リフト装置のように1本の支柱脚31としても問題はなく任意に設定したので良い。
次に、アーム部4を説明する。
このアーム部4は、第一リンクアーム41と第二リンクアーム42の回動基端側を前記支柱部3の支柱ブラケット32にそれぞれ軸部材43,44を介して上下方向に回動可能に軸着している。(なお、図4などに示すように右側面図において時計回り方向を上方回動、反時計回り方向を下方回動として説明する。)そして、第一リンクアーム41及び第二リンクアーム42の回動先端側を第三リンクアーム47にそれぞれ軸部材45,46を介して軸着している。なお、軸部材45は第三リンクアーム47の回動中心となり、軸部材46は第二リンクアーム42の回動先端側に設けた長孔42a内を転動するように配置している。
そして、該第三リンクアーム47の一端で後述するハンガー部5が垂下するように回動可能に支持している。なお、第一リンクアーム41は略へ字状に屈曲したフレーム41aの両端にボス部材41b,41bを固着している。
また、第二リンクアーム42と第三リンクアーム47はそれぞれ略U字状に形成されたフレーム構成にしているが、第一リンクアーム41及び第二リンクアーム42は本実施例で示した略U字状のフレームに限定するものではなく、例えば、一対のプレートを向かい合わせに配置するなどして構成しても良い。
さらに、本実施例では、第一リンクアーム41の軸部材43,45を線で結び、第二リンクアーム42の軸部材44,46を線で結ぶと線が交差する交差リンク(Xリンク)機構になっている。
このように構成することで、平行リンクで構成されたアーム部4に比べて、第一リンクアーム41と第二リンクアーム42を重ねることができるためアーム部4の構成をよりコンパクトにすることができる。
そして、支柱部3とアーム部4との間には第一リンクアーム41を駆動させるための伸縮手段48が介装している。
本願発明では、該伸縮手段48にアクチュエーターを使用している。
なお、支柱部3の後方に配設しているのは該昇降手段48のバッテリー49である。
該伸縮手段48の伸延側(先端側)は、軸部材48aを介して第一リンクアーム41に固着したアームブラケット41cに第一リンクアーム41を上下方向に回動可能に軸着している。
そして、該伸縮手段48の基端側は、軸部材48bを介して支柱脚31,31に固着したツナギフレーム31aに固着した伸縮手段ブラケット31b,31bに回動可能に軸着している。
なお、伸縮手段48はアクチュエーターに限定するものではなく、アーム部4を駆動できるものであれば任意に設定したので良い。
次に、ハンガー部5を説明する。
該ハンガー部5は、スリングシートで利用者を吊下するための構造材からなるハンガー51と、該ハンガー51に具備される伸縮手段48を駆動するための昇降スイッチ52,52と、該ハンガー51を覆うように形成されるハンガーカバー53で構成される。
このハンガー部5を図8を用いて詳述する。なお、図8ではハンガーカバー53は省略している。このハンガーカバー53は樹脂製で、ハンガー51及び昇降スイッチ52,52を覆うように雄側と雌側のそれぞれのカバーを嵌め合わせて構成されるもので、ハンガー51と昇降スイッチ52,52の形状に合せた形で構成している。
まず、ハンガーボス51aの両側に、左右対称に形成して一端を重ね合わせて固着した一対のハンガーシジプレート51b,51bの他端を固着している。
そして、該ハンガーシジプレート51b,51bの先端にU字状のフック51c,51c,・・・を固着している。
そして、該フック51c,51c,・・・のやや上方にストッパー51d,51dを回動可能に軸着している。
該ストッパー51d,51dはスリングシートのストラップ(吊輪)をフック51c,51c,・・・に引掛けた際にストラップの抜止めのためのものである。
そして、該ハンガー51を軸部材54で第三リンクアーム47に回動可能に軸着している。
そして、該ストッパー51d,51dのさらに上方に昇降手段48が駆動するための昇降スイッチ52,52を取付けている。
そして、段付軸51eを該ハンガーボス51aに挿通するとともに、前記第三リンクアーム47に軸部材54を挿通して軸着することで、ハンガー部5が水平方向に回動可能に構成している。
なお、図示は省略するが、この昇降スイッチ52,52の配線は、ハンガー部5から出た後、前記第三リンクアーム47内側及び前記第一リンクアーム41に穿設した孔部を経由して伸縮手段48に接続されるように構成することで、配線が外に剥き出しにならないようにしている。
なお、本実施例ではハンガー部5に昇降スイッチ52,52を設置したが、ハンガー部5以外に昇降スイッチを設置しても良い。
例えば、支柱部3の支柱ブラケット32側に設置しても良いし、コード式の昇降スイッチと併用するようにしても良く、利用者の使用環境に合わせて任意に設定したので良い。
このように構成した介護用リフト装置1は、支柱部3の支柱脚31,31が下方に向かうにつれて徐々に開いている形状、且つ、伸縮手段48が支柱部3の上方に配設されることによって、利用者がスリングシートでハンガー51に吊られた時に、利用者の下肢が伸縮手段や支柱部に接触し難いように構成しているので、構造部材に下肢が接触することによる利用者の不快感の軽減をすることができる。
また、介助者が利用者の下肢周辺に回り込みやすくなっており、無理な姿勢での介護動作が減ることで介助者の身体的負担も軽減することができる。
さらに、アーム部4を交差リンク機構にしたことでアーム部4をコンパクトにすることでより介助者の作業性を向上させることができる。
また、利用者がスリングシートで吊られた際に、顔から遠い位置にアーム部4を構成する部材を配置させることができるため利用者の圧迫感を軽減することもできる。
次に、アーム部4昇降時の第一リンクアーム41、第二リンクアーム42、第三リンクアーム47とハンガー部5の関係をハンガー部5が最下位から最高位に移動する図5〜図7を用いて説明する。
まず、図5はハンガー部5が最低位状態を示している。この最低位状態では、利用者が床に直接寝ている場合や布団や極めて低いベッドなど床との段差が少ない寝具を利用する際に主に使用され、第三リンクアーム47と該第三リンクアーム47に支持されているハンガー部5が鉛直方向に一直線となっている。
次に、図6はハンガー部5が図5で示した最低位から最高位に向かう途中(ハンガー部5の懸吊点と第一リンクアーム41の軸部材43が略水平位置)の状態を示している。
まず、図5の状態からハンガー部5の昇降スイッチ53を押すと伸縮手段48が駆動して伸延する。すると、前記伸縮手段48の伸延に合わせて前記第一リンクアーム41が、軸部材43を中心として円弧運動を行い上方回動する。そして、該第一リンクアーム41と連結している第二リンクアーム42と第三リンクアーム47も同様に上方回動しようとする。
しかし、第二リンクアーム42と第三リンクアーム47を連結している軸部材46が第二リンクアーム42の長孔42aの右端部421aから左端部421bに移動する間は、第三リンクアーム47には伸縮手段48の力が加わらないものとなっており、第三リンクアーム47とハンガー部5が鉛直方向に一直線となったままである。
そして、昇降手段48の伸延がさらに進み第一リンクアーム41及び第二リンクアーム42が回動して軸部材46が第二リンクアーム42の長孔42aの左端部421bに到達した時に、伸縮手段48の力が第三リンクアーム47に伝わり、てこの原理のように軸部材46が力点、軸部材45が支点となり、作用点として第三リンクアーム47先端が上方回動する。
そして、第三リンクアーム47先端に回動可能に軸着されたハンガー部5も第三リンクアーム47の回動とともに上方回動する。
この状態を保ちながら、図7に示すハンガー部5が最高位状態までアーム部4とハンガー部5が移動する。
なお、最高位から最低位までハンガー部5を昇降させる時は、最低位から最高位までの手順と逆の手順となり、構成部品も逆の動作をする。
ここまでの説明では、第二リンクアーム42の回動先端側に長孔42aを設けて説明したが、別の実施例として図11に示すように回動基端側に長孔32aを設けることもできる。
この図11の場合であっても、アーム部4が図5〜7で示したように第二リンクアーム42に長孔42aが具備された場合と同様の動きをする。
詳述すると、まず、伸縮手段48の駆動により、第一リンクアーム41が軸部材43を中心に円弧運動を行い上方回動するとともに第二リンクアーム42が回動しようとする。
そして、支柱ブラケット32に穿設した長孔32aの右端部321aに位置していた第二リンクアーム42の回動基端側の軸部材44が左端部部321bに移動する間は第三リンクアーム47には伸縮手段48の力が加わらないものとなっている。
そして、伸縮手段48の伸延がさらに進むと伸縮手段48の力が第三リンクアーム47に伝わり、軸部材44が力点、軸部材45が支点となり、作用点として第三リンクアーム47先端が上方回動する。
このように、第二リンクアーム42の軸部材44及び軸部材46のいずれか一端側に長孔を設けることで本願発明の効果を得ることができるものとなっている。
なお、図11で示すようにアーム部4を構成することで、長孔32aをハンドル33,33付近に具備するカバー部材(図示省略)で完全に隠すことができるため、介助者及び利用者の身体が挟み込まれる心配がないものとすることができる。
次に、上述した昇降手段48の伸縮に伴うアーム部4とハンガー部5の昇降時と、従来の介護用リフト装置のアーム部とハンガー部の昇降時の懸吊点のズレを説明する。なお、ここで説明する懸吊点は、第三リンクアーム47とハンガー部5を繋ぐ点(軸部材54)とする。
図9(a)では従来の介護用リフト装置のアーム部4とハンガー部5の昇降状態を示している。そして、図9(b)では本実施例の介護用リフト装置のアーム部4とハンガー部5の昇降状態を示している。
そして、最低位の懸吊点Pと、回動中心から最も離れた(回動中心に対して水平に懸吊点が位置する)懸吊点Pと、最高位の懸吊点Pの3点で比較する。
なお、図9の記号の説明として、懸吊点が懸吊点P〜Pに移動する軌跡を軌跡R、懸吊点Pから懸吊点P間の前後方向のズレを幅W、懸吊点Pから懸吊点P間の前後方向のズレ幅を幅Wとしている。
また、従来のアーム回動式介護用リフト装置と、本願発明の介護用リフト装置のそれぞれの最低位(懸吊点P)と最高位(懸吊点P)は同じ位置とする。
まず、従来の介護用リフト装置のアーム部4は、支柱を回動中心として常に一定の距離を保ちながら円弧運動してハンガー部5の懸吊点Pから懸吊点Pへ上方回動するため、懸吊点Pから懸吊点Pの幅W及び懸吊点Pから懸吊点Pの幅Wのいずれの場合であってもズレが大きいものとなってしまう。
それに対して本実施例の介護用リフト装置1のアーム部4の状態を説明する。
まず、懸吊点Pから懸吊点P間を上方回動する際には、前述したように第二リンクアーム42の長孔42aの右端部421aから左端部421bへ軸部材46が転動することで第三リンクアーム47には力が伝達されないため、第一リンクアーム41が上方回動するが第三リンクアーム47は垂下されたままとなり幅Wを少なくすることができる。
そして、懸吊点Pから懸吊点P間を上方回動する際には、前述したように長孔42aの左端部421bに軸部材46が到達したことにより第二リンクアーム42より伸縮手段48の力が伝達されることで、第一リンクアーム41が上方回動するとともに第三リンクアーム47が上方回動するため、第三リンクアーム47が懸吊点P側に移動することで距離Wの広がりを抑えることができる。
このように、最低位から水平位まで上方回動する場合には伸縮手段48の力が第三リンクアーム47には伝達されず、水平位から最高位に回動する場合には伸縮手段48の力が第三リンクアーム47に伝達されることでいずれの場合であっても、従来の介護用リフト装置のアーム部4の懸吊点のズレの幅W,Wよりも本願発明の介護用リフト装置1のアーム部4の懸吊点のズレの幅W,Wを少なくすることができる。
これは、軌跡Rを比較してもわかる。従来の介護用リフト装置は水平位置の懸吊点Pを境に、最低位の懸吊点P及び最高位の懸吊点Pそれぞれ回動するにつれて離間していきズレが大きくなるが、本願発明の介護用リフト装置1は水平位置の懸吊点Pを境に、最低位の懸吊点Pとの間は第三リンクアーム47が作用しないようにしてズレを抑え、最高位の懸吊点Pとの間は第三リンクアーム47が作用してズレを抑えている。
このように構成することで、ベッドなどから車椅子などへ移乗する際など、高さの異なる場所から場所へと移動を行う際、ハンガー部5の昇降位置を変えた場合でも、目標物に対して前後のズレが少ないため利用者の臀部の位置合わせが容易になることで、介助者が利用者の着座する位置を微調整する作業を極力少なくすることができる効果がある。
また、着座位置のズレが少ないため、着座時の利用者の臀部などの不快感を軽減することができる。
また、第三リンクアーム47が上昇時にアーム部4及び支柱3より離間する方向に回動するため、利用者がスリングシートに吊られた際に、利用者の下肢が支柱3を構成する部品に接触しにくくなるため、より快適な移乗ができるものである。
なお、本実施例では、水平位の懸吊点Pと最高位の懸吊点Pにズレが発生しているが、このズレを無くすこともできる。
例えば、介護現場などで介護用リフト装置1を床から利用者をすくい上げることには使用せず、主に椅子やベッドなどの移乗のみ想定する場合には、懸吊点PからPの間でのみアーム部4を回動可能に構成にし、第三リンクアーム47の軸部材45を軸着した位置より下側を延長することで、第三リンクアーム47の円弧回動する直径を大きくすることで、最低位と最高位のズレを無くすことができる。また、第二リンクアーム42の長孔42aの長さを変えることで、ハンガー部5の回動範囲を調整することができるため、第三リンクアーム47の長さを変えるのと同様の効果を得ることができる。このように、使用環境に合わせてハンガー部5のズレをより軽減する構成に任意に設定することができる。
次に、介護用リフト装置1を使用した利用者のベッドから車椅子への移乗方法を説明する。
まず、スリングシートを利用者の下に敷き、利用者をスリングシートでハンガー部5に吊れる状態にする。
次に、介護用リフト装置1のベース部2のベース脚22,22をベッドの下に通す。
そして、ハンガー部5の昇降スイッチ52を操作して、スリングシートのストラップが掛けられる位置までハンガー部5を下降させて、フック51c,51cにストラップを掛ける。
そして、介助者はハンガー部5のいずれかの昇降スイッチ52を操作して、ハンガー部5を上昇させる。
そして、介助者はハンドル33,33を把持して、介護用リフト装置1を目標である車椅子まで移動させる。
そして、介護用リフト1のベース部2と車椅子を向かい合わせて、介助者が昇降スイッチ52を操作してハンガー部5を下降させて利用者を車椅子に着座させる。
そして、スリングシートのストラップをフック51c,51c,・・・から外し、スリングシートを利用者から取外す。
以上が、介護用リフト装置1を用いたベッドから車椅子までの移乗方法である。
この一連の移乗動作を従来のコード式の昇降スイッチを用いて行う場合、それぞれ動作毎にコード式の昇降スイッチをフックなどの保管場所に収納及び取出しを繰返さないといけない煩わしさがあった。また、ハンガー部5とハンドル33,33に介助者が移動を繰り返すため、配線が断続的に屈曲することで断線する恐れが高まるものとなっている。
それに対して、本願発明の介護用リフト装置1は、ハンガー部5に昇降スイッチ52があることで、収納及び取出しの手間が無い。さらに、ストラップをフックに着脱する時には常時介助者が利用者の傍で操作するため、例えばスリングシートのストラップが正確にフックに掛かっていない場合に直ぐに異変に気付いて掛けなおすことができる。
よって、利用者の転落の危険を回避することができ、利用者及び介助者ともに安心して使用できるものになっている。
なお、利用者がハンガー部5に手を伸ばしていたずらに昇降スイッチ52を操作しようとする場合は、下側から昇降スイッチ52に手が届かないようにプレートなどで昇降スイッチを保護するように構成すれば良い。
なお、本実施例では床走行式のベース部2としたが、ベッドにベース部を一体に構成した据置式、住宅を改修して支柱部を壁面に固定する固定式など、支柱に回動可能に支持されるアーム部構成であれば利用者の使用環境に合わせて任意に設定することができる。
1 介護用リフト装置
2 ベース部
3 支柱部
4 アーム部
41 第一リンクアーム
42 第二リンクアーム
47 第三リンクアーム
48 伸縮手段
5 ハンガー部
52 昇降スイッチ

Claims (4)

  1. 第一リンクアーム及び第二リンクアームの回動基端側を軸部材で支柱に軸着するとともに、該第一リンクアーム及び該第二リンクアームの回動先端側を軸部材で第三リンクアームに軸着して構成されるアーム部と、該支柱と該アーム部に介設した伸縮手段と、利用者をスリングシートで吊下するハンガー部を該第三リンクアームに軸着して構成する介護用リフト装置において、上昇時には伸縮手段が延伸することで第一リンクアームが上方回動するとともに第二リンクアームも上方回動するが、該第二リンクアームの回動先端側もしくは回動基端側のいずれか一方に設けた長孔を該第二リンクアームの軸部材が該長孔の右端部から該長孔の左端部に転動する間は伸縮手段の力が第三リンクアームには伝達されないようにし、該軸部材が該長孔の左端部に到達した際には、該第一リンクアームの回動先端側の軸部材を支点とし、該第二リンクアームの回動先端側の軸部材を力点とすることで、該第三リンクアームに該伸縮手段の力が伝達されて該第三リンクアームの回動先端側が上方回動作用されるようにし、下降時には上昇時とは逆の動作をするように構成したことで、該ハンガー部昇降時に該ハンガー部の前後方向のズレを少なくすることで、利用者の着座位置を合わせ易くしたことを特徴とする介護用リフト装置。
  2. 前記アーム部の前記第一リンクアームと前記第二リンクアームを交差リンクとしたことを特徴とする請求項1に記載の介護用リフト装置。
  3. 前記伸縮手段を駆動する昇降スイッチをハンガー部に具備したことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の介護用リフト装置。
  4. 少なくとも2つの支柱脚が支柱ブラケットを基端にしてベース部に向かって正面視において略逆V字状に開脚するように形成された前記支柱部構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の介護用リフト装置。
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