JP6978608B1 - 低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物、中でも、環境条件に左右されず安定してシュウ酸含量が低いホウレンソウ属植物、その製造方法、スクリーニング方法及びスクリーニング用キットを提供することである。本発明は、第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有する、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物;前記低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物と、他のホウレンソウ属植物とを交雑する交雑工程を少なくとも含む、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の製造方法;第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有するホウレンソウ属植物を選抜する、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物のスクリーニング方法;前記低シュウ酸遺伝子座に特異的に結合するプライマー又はプローブを少なくとも含む、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物スクリーニング用キットを提供する。

Description

本発明は、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物に関し、詳しくは、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物、その製造方法、スクリーニング方法、スクリーニング用プライマー又はプローブ、及びスクリーニング用キットに関する。
ホウレンソウは、シュウ酸を多く含む植物である。シュウ酸は体内でカルシウムと結合するため、カルシウムの吸収阻害や結石の原因になると考えられており(非特許文献1及び2)、結石の予防には、シュウ酸を多く含む食品の大量摂取は控えたほうがよいとされている(非特許文献3)。アメリカ合衆国で行われた調査では、食事で摂取されるシュウ酸の40%がホウレンソウ由来であり、男性と高齢女性においてホウレンソウを頻繁に食べる人ほど結石を発症しやすかったと報告している(非特許文献4)。さらにシュウ酸はえぐみの原因物質とされ、シュウ酸濃度低減は重要な課題である(非特許文献1)。
一般に、ホウレンソウのシュウ酸含量については、以下のことが報告されている:季節によって変動し、夏より冬に多いこと(非特許文献5);季節変動に比べて品種間差は小さく、早生より晩生品種で高い傾向があるが差は小さく20%ほどであること(非特許文献5、6);生育に併せて上昇すること(非特許文献1);葉柄より葉身に多いこと(非特許文献7);品種の新旧、OP種(単種)とF1種の間でシュウ酸含量に差はないこと(非特許文献8)。
これまで、放射線照射(特許文献1)、化学処理を利用した突然変異処理(非特許文献10)によるシュウ酸含量の低いホウレンソウ品種の育成が試みられてきた。また、非特許文献9には、ホウレンソウの水耕栽培において窒素肥料のうちアンモニア態窒素の割合を多くすることでシュウ酸の少ないホウレンソウを作ることができると記載されている。
特開2014−150763号公報
香川 彰(1997)「高品質ホウレンソウの栽培生理」株式会社いしずえ、74−84 Libert and Franceschi(1987)Oxalate in crop plants. J.Agric.Food Chem.35,926−938 日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会、日本尿路結石症学会編(2013)「尿路結石症診療ガイドライン 2013年版」金原出版、https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0022/G0000634/0021 Taylor and Curhan(2007)Oxalate intake and the risk for nephrolithiasis. J Am Soc Nephro l18:2198−2204 Kaminishi and Kita(2006)Seasonal change of nitrate and oxalate concentration in relation to the growth rate of spinach cultivars. HortScience 41(7):1589−1595 Kawazu et al.(2002)Varietal and seasonal differences in oxalate content of spinach. Scientia Horticarturae 97:203−210 Elia et al.(1998)Nitrogen nutrition,yield and quality of spinach. J Sci Food Agric 76,341−346 Solberg et al.(2015)Nitrate and oxalate in germplasm collections of spinach and other leafy vegetables. Emirates Journal of Food and Agriculture 27(9):698−705 三井和子(2006)「ホウレンソウをつくる人々 日本ホウレンソウ紀行 17の栽培現場から」誠文堂新光社発行 Murakami et al.(2009)Low−oxalate spinach mutant induced by chemical Mutagenesis.J.Japan.Soc.Hort.Sci.78(2):180−184
しかし、実用的なシュウ酸含量の低いホウレンソウ品種は現状では得られていない。非特許文献10記載の変異株は、著しく脆弱であり、栽培が極めて困難である。また、非特許文献9に記載の方法のようなホウレンソウの水耕栽培は、管理に要する費用及び手間等の理由で、ごく一部の生産者のみに限られ、広く普及しているとは言えない。そのため、依然として、シュウ酸含量が通常の半分以下になるものや一般的な土耕栽培でも低シュウ含量を達成できるホウレンソウ品種は知られていないのが現状である。
本発明の目的は、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物、中でも、環境条件に左右されず安定してシュウ酸含量が低いホウレンソウ属植物、その製造方法、スクリーニング方法及びスクリーニング用キットを提供することである。
本発明は、以下を提供する。
〔1〕第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有する、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔2〕低シュウ酸遺伝子座が、第4染色体領域の、Scaffold番号LZYP01000033.1に相当する部分、LZYP01001417.1であるゲノムDNA断片に相当する部分及び両部分の間に存在する低シュウ酸遺伝子座である、〔1〕に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔3〕前記低シュウ酸遺伝子座が、低シュウ酸SNPマーカーで特定される、〔1〕又は〔2〕に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔4〕前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(1)〜(22)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーで特定される、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
(1)SL01:Scaffold番号LZYP01000033.1の28543番目の塩基AがTである多型
(2)SL208545:Scaffold番号LZYP01000033.1の208545番目の塩基CがTである多型
(3)SL220275:Scaffold番号LZYP01000033.1の220275番目の塩基CがGである多型
(4)SL241754:Scaffold番号LZYP01000033.1の241754番目の塩基CがAである多型
(5)SL293265:Scaffold番号LZYP01000033.1の293265番目の塩基AがTである多型
(6)SL293658:Scaffold番号LZYP01000033.1の293658番目の塩基GがAである多型
(7)SL293902:Scaffold番号LZYP01000033.1の293902番目の塩基GがAである多型
(8)SL294081:Scaffold番号LZYP01000033.1の294081番目の塩基AがGである多型
(9)SL430237:Scaffold番号LZYP01000033.1の430237番目の塩基GがAである多型
(10)SL747231:Scaffold番号LZYP01000033.1の747231番目の塩基GがAである多型
(11)SL759008:Scaffold番号LZYP01000033.1の759008番目の塩基TがGである多型
(12)SL812367:Scaffold番号LZYP01000033.1の812367番目の塩基GがCである多型
(13)SL812384:Scaffold番号LZYP01000033.1の812384番目の塩基TがCである多型
(14)SL812514:Scaffold番号LZYP01000033.1の812514番目の塩基CがTである多型
(15)SL812601:Scaffold番号LZYP01000033.1の812601番目の塩基AがGである多型
(16)SL1252234:Scaffold番号LZYP01000033.1の1252234番目の塩基AがCである多型
(17)SL02:Scaffold番号LZYP01000033.1の1847918番目のCがTである多型
(18)SL2167344:Scaffold番号LZYP01000033.1の2167344番目の塩基CがTである多型
(19)SL78812:Scaffold番号LZYP01001417.1)の78812番目の塩基CがTである多型
(20)SL03:Scaffold番号LZYP01001417.1の90490番目の塩基GがAである多型
(21)SL97243:Scaffold番号LZYP01001417.1の97243番目の塩基GがAである多型
(22)SL323336:Scaffold番号LZYP01001417.1の323336番目の塩基TがAである多型
〔5〕前記低シュウ酸遺伝子座が前記(1)、(17)及び(20)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーで特定される、〔4〕に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔6〕前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(1−1)〜(22−2)からなる群から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
(1−1)配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(1−2)配列番号1の塩基配列の57番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号1の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(2−1)配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(2−2)配列番号2の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号2の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(3−1)配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(3−2)配列番号3の塩基配列の135番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号3の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(4−1)配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(4−2)配列番号4の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号4の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(5−1)配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(5−2)配列番号5の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号5の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(6−1)配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(6−2)配列番号6の塩基配列の37番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号6の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(7−1)配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(7−2)配列番号7の塩基配列の244番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号7の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(8−1)配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(8−2)配列番号8の塩基配列の36番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号8の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(9−1)配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(9−2)配列番号9の塩基配列の81番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号9の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(10−1)配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(10−2)配列番号10の塩基配列の180番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号10の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(11−1)配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(11−2)配列番号11の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号11の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(12−1)配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(12−2)配列番号12の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号12の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(13−1)配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(13−2)配列番号13の塩基配列の9番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号13の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(14−1)配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(14−2)配列番号14の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号14の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(15−1)配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(15−2)配列番号15の塩基配列の5番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号15の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(16−1)配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(16−2)配列番号16の塩基配列の154番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号16の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(17−1)配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(17−2)配列番号17の塩基配列の12番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号17の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(18−1)配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(18−2)配列番号18の塩基配列の144番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号18の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(19−1)配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(19−2)配列番号19の塩基配列の91番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号19の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(20−1)配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(20−2)配列番号20の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号20の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(21−1)配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(21−2)配列番号21の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号21の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
(22−1)配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(22−2)配列番号22の塩基配列の236番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号22の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
〔7〕前記低シュウ酸遺伝子座が、前記(1−1)、(1−2)、(17−1)、(17−2)、(20−1)及び(20−2)からなる群から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、〔6〕に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔8〕前記低シュウ酸遺伝子座が、ホウレンソウ(受託番号:FERM BP−22384)が有する低シュウ酸遺伝子座である、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔9〕ホウレンソウ(受託番号:FERM BP−22384)またはその後代である、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔10〕植物体またはその一部である、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔11〕種子である、〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔12〕植物細胞、組織及び器官から選ばれる少なくとも1つである、〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔13〕葉身の先端のシュウ酸含量が600mg/100gFW以下であること、及び
可食部のシュウ酸含量が400mg/100gFW以下であること、
の少なくともいずれかを満たす、〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物。
〔14〕〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物と、他のホウレンソウ属植物とを交雑する交雑工程を少なくとも含む、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の製造方法。
〔15〕交雑工程において得られたホウレンソウ属植物またはその後代系統から、第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する選抜工程を更に含む、〔14〕に記載の製造方法。
〔16〕前記(1)〜(22)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーにより、低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する、〔15〕に記載の製造方法。
〔17〕選抜工程において、前記(1−1)〜(22−2)からなる群から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドの有無により、低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する、〔15〕又は〔16〕に記載の製造方法。
〔18〕第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有するホウレンソウ属植物を選抜する、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物のスクリーニング方法。
〔19〕前記(1)〜(22)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーにより、低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する、〔18〕に記載のスクリーニング方法。
〔20〕前記(1−1)〜(22−2)からなる群から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドの有無により、低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する、〔18〕又は〔19〕に記載のスクリーニング方法。
〔21〕Scaffold番号LZYP01000033.1及びLZYP01001417.1であるゲノムDNA断片に相当する部分に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座の少なくとも一部に特異的に結合する、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物スクリーニング用プライマー又はプローブを少なくとも含む、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物スクリーニング用キット。
本発明によれば、環境条件に左右されず安定してシュウ酸含量が低いホウレンソウ属植物を得ることができる。また低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物を効率的に製造できる製造方法も提供される。また、様々なホウレンソウ属植物の中から、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物を効率的にスクリーニングできる方法及びキットが提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。以下の説明において「%」は、特に説明がない場合「重量%」を示す。
〔低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物〕
本発明において、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物は、低シュウ酸遺伝子座を有する。
(ホウレンソウ属植物)
本明細書において、ホウレンソウ属植物とは、ヒユ科アカザ亜科に属する植物であるホウレンソウ属(Spinacea)に属する植物全般を意味し、例えば、ホウレンソウ(Spinacia oleracea)が挙げられる。原産地、品種、播種時期(秋播き、春播き)は特に限定されない。ホウレンソウ属植物は、その植物体またはその一部であればよい。植物体の一部としては、例えば、葉、茎、花、根、種子及びこれらから選ばれる2以上の組み合わせが挙げられ、可食部(例、葉、茎及びこれらの組み合わせ)を少なくとも含むか、又は種子であることが好ましい。ホウレンソウ属植物の細胞、組織、器官でもよく、これらの由来は特に限定されず、例えば、ホウレンソウ属植物から直接抽出したものでもよく、それを培養したものでもよい。
(低シュウ酸含量)
本明細書において、低シュウ酸含量である、低シュウ酸であるとは、ホウレンソウ属植物のシュウ酸含量が、通常のホウレンソウ属植物よりも低いことを意味する。好ましくは、葉身の先端のシュウ酸含量が600mg/100gFW以下であるか、可食部(葉身と葉柄を含む株全体)のシュウ酸含量が400mg/100gFW以下であるか、またはこれらの両方を満たすことである。シュウ酸含量は、HPLC法により測定できる。測定の時期は特に限定されず、葉身の先端のシュウ酸含量の場合、1枚の本葉の葉身から300mgのサンプルを採取できる段階であれば特に限定されない。また、可食部のシュウ酸含量の場合、可食部を収穫できる段階であれば特に限定されない。本明細書において、高シュウ酸含量である、又は高シュウ酸であるとは、ホウレンソウ属植物のシュウ酸含量が、通常のホウレンソウ属植物と同等以上である(低シュウ酸含量ではない)ことを意味する。
(低シュウ酸遺伝子座)
本発明において低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物が有する低シュウ酸遺伝子座の少なくとも1つは、第4染色体領域に存在する低シュウ酸遺伝子座である。好ましくは、第4染色体領域の、Scaffold番号LZYP01000033.1であるゲノムDNA断片に相当する部分、LZYP01001417.1であるゲノムDNA断片に相当する部分、及び両部分の間に存在し、より好ましくは、Scaffold番号LZYP01000033.1であるゲノムDNA断片に相当する部分、LZYP01001417.1であるゲノムDNA断片に相当する部分に存在する。Scaffold番号LZYP01000033.1及びLZYP01001417.1であるゲノムDNA断片の配列を含む情報は、NCBIのデータベース(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/LZYP01000033.1?report=fasta;https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/LZYP01001417.1?report=fasta;https://www.ncbi.nlm.nih.gov/Traces/wgs/LZYP01?display=contigs)に記載されている。ホウレンソウ属植物の第4染色体の対応する位置を確認する方法としては、例えば、ホウレンソウ属植物のゲノムの公開データベースと照会(例えば、SpinachBaseのBLAST検索ページを利用:http://www.spinachbase.org/?q=blast)する方法が挙げられる。
低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物は、第4染色体領域に存在する低シュウ酸遺伝子座を1つ又は2つ以上有していてもよい。ホウレンソウ属植物は、第4染色体領域に存在する低シュウ酸遺伝子座を有していればよく、斯かる遺伝子座を、第4染色体以外の染色体領域(例えば、第1〜第6染色体のいずれか)に有してもよい。また、第4染色体領域に存在する低シュウ酸遺伝子座のほかに、他の染色体領域に存在する低シュウ酸遺伝子座を有していてもよい。
低シュウ酸遺伝子座としては、例えば、一塩基多型(SNP)、単純反復配列(マイクロサテライト、SSR)、挿入/欠失(InDel)、配列タグ部位(STS)等の遺伝子マーカーで特定される遺伝子座が挙げられ、SNPマーカーで特定される遺伝子座が好ましい。
低シュウ酸遺伝子座を特定するSNPマーカーとしては、例えば以下の(1)〜(22)が挙げられる。低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物は、(1)〜(22)の少なくとも1つで特定する所定の多型を有することが好ましい。言いかえると、(1)〜(22)の少なくとも1つの多型を有する場合に、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物であることが確認できる。
(1)SL01:Scaffold番号LZYP01000033.1の28543番目の塩基AがTである多型
(2)SL208545:Scaffold番号LZYP01000033.1の208545番目の塩基CがTである多型
(3)SL220275:Scaffold番号LZYP01000033.1の220275番目の塩基CがGである多型
(4)SL241754:Scaffold番号LZYP01000033.1の241754番目の塩基CがAである多型
(5)SL293265:Scaffold番号LZYP01000033.1の293265番目の塩基AがTである多型
(6)SL293658:Scaffold番号LZYP01000033.1の293658番目の塩基GがAである多型
(7)SL293902:Scaffold番号LZYP01000033.1の293902番目の塩基GがAである多型
(8)SL294081:Scaffold番号LZYP01000033.1の294081番目の塩基AがGである多型
(9)SL430237:Scaffold番号LZYP01000033.1の430237番目の塩基GがAである多型
(10)SL747231:Scaffold番号LZYP01000033.1の747231番目の塩基GがAである多型
(11)SL759008:Scaffold番号LZYP01000033.1の759008番目の塩基TがGである多型
(12)SL812367:Scaffold番号LZYP01000033.1の812367番目の塩基GがCである多型
(13)SL812384:Scaffold番号LZYP01000033.1の812384番目の塩基TがCである多型
(14)SL812514:Scaffold番号LZYP01000033.1の812514番目の塩基CがTである多型
(15)SL812601:Scaffold番号LZYP01000033.1の812601番目の塩基AがGである多型
(16)SL1252234:Scaffold番号LZYP01000033.1の1252234番目の塩基AがCである多型
(17)SL02:Scaffold番号LZYP01000033.1の1847918番目のCがTである多型
(18)SL2167344:Scaffold番号LZYP01000033.1の2167344番目の塩基CがTである多型
(19)SL78812:Scaffold番号LZYP01001417.1)の78812番目の塩基CがTである多型
(20)SL03:Scaffold番号LZYP01001417.1の90490番目の塩基GがAである多型
(21)SL97243:Scaffold番号LZYP01001417.1の97243番目の塩基GがAである多型
(22)SL323336:Scaffold番号LZYP01001417.1の323336番目の塩基TがAである多型
(1)〜(22)のホウレンソウ属植物の第4染色体の対応する位置を確認する方法としては、例えば、前述のNCBIのデータベース、ホウレンソウ属植物のゲノムの公開データベースと照会する方法が挙げられる。SNPマーカーは、上記(1)〜(22)からなる群より選ばれる少なくとも1つであればよく、2つ以上の組み合わせでもよく、(1)、(17)及び(20)から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましく、(1)及び(20)の少なくともいずれかを含むことがより好ましい。
一方、低シュウ酸遺伝子座は、以下の(1−1)〜(22−2)のポリヌクレオチドで特定されてもよい。低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物は、(1−1)〜(22−2)の少なくとも1つを有することが好ましい。言いかえると、(1−1)〜(22−2)の少なくとも1つのポリヌクレオチドを有する場合に、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物であることが確認できる。
(1−1)配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(1−2)配列番号1の塩基配列の57番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号1の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号1の塩基配列の57番目の塩基Tは、前記(1)のSNPマーカーに相当する。配列番号1の塩基配列の57番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(2−1)配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(2−2)配列番号2の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号2の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号2の塩基配列の51番目の塩基Tは、前記(2)のSNPマーカーに相当する。配列番号2の塩基配列の51番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(3−1)配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(3−2)配列番号3の塩基配列の135番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号3の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号3の塩基配列の135番目の塩基Gは、前記(3)のSNPマーカーに相当する。配列番号3の塩基配列の135番目の塩基がGの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、G以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(4−1)配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(4−2)配列番号4の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号4の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号4の塩基配列の51番目の塩基Aは、前記(4)のSNPマーカーに相当する。配列番号4の塩基配列の51番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(5−1)配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(5−2)配列番号5の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号5の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号5の塩基配列の51番目の塩基Tは、前記(5)のSNPマーカーに相当する。配列番号5の塩基配列の51番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(6−1)配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(6−2)配列番号6の塩基配列の37番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号6の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号6の塩基配列の37番目の塩基Aは、前記(6)のSNPマーカーに相当する。配列番号6の塩基配列の37番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(7−1)配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(7−2)配列番号7の塩基配列の244番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号7の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号7の塩基配列の244番目の塩基Aは、前記(7)のSNPマーカーに相当する。配列番号7の塩基配列の244番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(8−1)配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(8−2)配列番号8の塩基配列の36番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号8の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号8の塩基配列の36番目の塩基Gは、前記(8)のSNPマーカーに相当する。配列番号8の塩基配列の36番目の塩基がGの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、G以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(9−1)配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(9−2)配列番号9の塩基配列の81番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号9の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号9の塩基配列の81番目の塩基Aは、前記(9)のSNPマーカーに相当する。配列番号9の塩基配列の81番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(10−1)配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(10−2)配列番号10の塩基配列の180番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号10の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号10の塩基配列の180番目の塩基Aは、前記(10)のSNPマーカーに相当する。配列番号10の塩基配列の180番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(11−1)配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(11−2)配列番号11の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号11の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号11の塩基配列の51番目の塩基Gは、前記(11)のSNPマーカーに相当する。配列番号11の塩基配列の51番目の塩基がGの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、G以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(12−1)配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(12−2)配列番号12の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号12の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号12の塩基配列の51番目の塩基Cは、前記(12)のSNPマーカーに相当する。配列番号12の塩基配列の51番目の塩基がCの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、C以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(13−1)配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(13−2)配列番号13の塩基配列の9番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号13の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号13の塩基配列の9番目の塩基Cは、前記(13)のSNPマーカーに相当する。配列番号13の塩基配列の9番目の塩基がCの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、C以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(14−1)配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(14−2)配列番号14の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号14の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号14の塩基配列の51番目の塩基Tは、前記(14)のSNPマーカーに相当する。配列番号14の塩基配列の51番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(15−1)配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(15−2)配列番号15の塩基配列の5番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号15の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号15の塩基配列の5番目の塩基Gは、前記(15)のSNPマーカーに相当する。配列番号15の塩基配列の5番目の塩基がGの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、G以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(16−1)配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(16−2)配列番号16の塩基配列の154番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号16の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号16の塩基配列の154番目の塩基Cは、前記(16)のSNPマーカーに相当する。配列番号16の塩基配列の154番目の塩基がCの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、C以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(17−1)配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(17−2)配列番号17の塩基配列の12番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号17の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号17の塩基配列の12番目の塩基Tは、前記(17)のSNPマーカーに相当する。配列番号17の塩基配列の12番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(18−1)配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(18−2)配列番号18の塩基配列の144番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号18の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号18の塩基配列の144番目の塩基Tは、前記(18)のSNPマーカーに相当する。配列番号18の塩基配列の144番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(19−1)配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(19−2)配列番号19の塩基配列の91番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号19の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号19の塩基配列の91番目の塩基Tは、前記(19)のSNPマーカーに相当する。配列番号19の塩基配列の91番目の塩基がTの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、T以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(20−1)配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(20−2)配列番号20の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号20の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号20の塩基配列の51番目の塩基Aは、前記(20)のSNPマーカーに相当する。配列番号20の塩基配列の51番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(21−1)配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(21−2)配列番号21の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号21の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号21の塩基配列の51番目の塩基Aは、前記(21)のSNPマーカーに相当する。配列番号21の塩基配列の51番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(22−1)配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチド
(22−2)配列番号22の塩基配列の236番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号22の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
配列番号22の塩基配列の236番目の塩基Aは、前記(22)のSNPマーカーに相当する。配列番号22の塩基配列の236番目の塩基がAの場合、ホウレンソウ属植物は低シュウ酸含量であり、A以外でありかつ他の低シュウ酸遺伝子座を有しない場合、ホウレンソウ属植物は高シュウ酸含量である。
(1−1)〜(22−2)のホウレンソウ属植物の第4染色体の対応する位置を確認する方法としては、例えば、前述のNCBIのデータベース、ホウレンソウ属植物のゲノムの公開データベースと照会する方法が挙げられる。なお、各ポリヌクレオチドはそれぞれを特定する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドも含む意味である。
各ポリヌクレオチドにおいて、それぞれの塩基配列との同一性が95%以上である塩基配列とは、ホウレンソウ属植物の植物種、好ましくは品種間における塩基配列のバリエーションに対応する塩基配列を意味する。同一性は、好ましくは96%以上、97%以上又は98%以上、より好ましくは99%以上である。それぞれの塩基配列との同一性が90%以上である塩基配列とは、それぞれの塩基配列において数個(例えば1〜10個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1、2または3個)の塩基の修飾(置換、欠失、挿入、付加など)を含む塩基配列であってもよい。ホウレンソウ属植物の植物種における対応箇所の塩基配列は、当該技術分野における当業者にとって明らかである。例えば、ホウレンソウ属植物における対応領域の塩基配列を解読することにより、またはホウレンソウ属植物の遺伝子情報を登録しているデータベースを参照することにより、決定できる。同一性の解析は、BLAST等のアルゴリズム、BLASTN、BLASTX等のプログラムを用いて行えばよい。
低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の好ましい例としては、ホウレンソウ(Spinacia oleracea)FERM BP−22384及びその後代が挙げられる。ホウレンソウFERM BP−22384は、2019年12月24日付で独立行政法人 製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター 特許生物寄託センター(NITE−IPOD:〒292−0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 120号室)に受託番号FERM BP−22384としてブダペスト条約に基づき国際寄託されている。
低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の育成条件は、特に限定されず、通常のホウレンソウ属植物の育成条件と同様の条件を採用できる。早生性、収量性、抽苔性を向上させるための他の処理(例えば、温度、湿度管理、播種時期の選択)を行ってもよい。ホウレンソウは、通常、葉柄と葉身部が食用されることから、抽苔前の、草丈20〜30cmに達した段階で収穫される。抽苔は、長日条件によって促進されることから、抽苔を回避するため、春夏まきでは晩抽性の品種が選択される。通常、播種後5日前後で発芽するが、収穫期までの日数は季節によって大きく変動する。例えば、生育適温(15〜25℃)では30日前後で収穫期に達するが、この限りではない。
〔低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の製造方法〕
本発明によれば、第2に、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物の製造方法が提供される。製造方法は、交雑工程を少なくとも含み、さらに、選抜工程を更に含んでもよい。各工程について以下説明する。
(交雑工程)
交雑工程は、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物と、他のホウレンソウ属植物とを交雑する工程である。低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物は、前段で説明したとおりである。他のホウレンソウ属植物は、前述の低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物であってもよく、そうでなくてもよく、特に限定されない。植物交雑の方法は、常法に従って行えばよい。
(選抜工程)
選抜工程は、交雑工程において得られたホウレンソウ属植物またはその後代系統から、第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する工程である。低シュウ酸遺伝子座については、前段で説明したとおりである。
選抜にあたり、ホウレンソウ属植物が低シュウ酸遺伝子座を有することを確認する際の手段は、通常のマーカー解析手段によればよく、例えば、PCR法(例えば、PCR−RFLP等)、インベーダー法、タックマン法、一塩基伸長法、パイロシーケンス法、DigiTag2法、ルミネックス法、ダイレクトシークエンス法、LAMP法、マイクロアレイ法、エキソヌクレアーゼサイクリングアッセイ法が挙げられ、PCR法が好ましく、PCR‐RFLP法がより好ましい。PCR法による確認の際には、前述の(1)〜(22)からなる群より選択される少なくとも1つのSNPマーカーを検出可能なプライマー又はプローブ、前述の(1−1)〜(22−2)からなる群より選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドを検出できるプライマー又はプローブを用いればよい。プライマー及びプローブの塩基配列は、前述の(1)〜(22)の多型近傍の塩基配列、又は前述の(1−1)〜(22−2)の、(1)〜(22)の多型に相当する塩基近傍の塩基配列から、常法に従い適宜設計すればよい。プライマー及びプローブを構成するヌクレオチド残基(標的部位にアニーリングする相補部分のヌクレオチド残基)の数は、例えば、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上、または20個以上が挙げられ、上限は例えば、50個以下、40個以下、または30個以下が挙げられるが、特に限定されない。プライマーの場合は標的部位にアニーリングして目的産物を特異的に増幅できればよい。プローブ及びプライマーは、増幅産物の検出の観点などから、必要に応じて、蛍光物質(例えば、6−FAM、VIC、NED、PET)で標識されていてもよい。
選抜工程の時期は、植物体からサンプルを採取できる段階であれば特に限定されない。そのため、収穫後に行ってもよいし、収穫前の、ある程度生長しサンプルを採取できる段階まで生長してからの段階で行ってもよい。交雑工程及び選抜工程は、これらを1サイクルとして少なくとも1回行えばよく、2回以上繰り返して行ってもよい。
〔低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物のスクリーニング方法〕
本発明によれば、第3に、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物のスクリーニング方法が提供される。スクリーニング方法では、第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有するホウレンソウ属植物を選抜する。選抜の条件については、製造方法の選抜工程において説明したのと同様である。
〔低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物選抜用キット〕
本発明によれば、第4に、低シュウ酸含量のホウレンソウ属植物選抜用キットが提供される。斯かるキットは、第4染色体に存在する少なくとも1つの低シュウ酸マーカーを含む塩基部分に特異的に結合するプライマー又はプローブを少なくとも含む。プライマー、プローブは、製造方法の選抜工程において説明したのと同様である。キットは、プライマー及びプローブ以外の構成要素、例えば、増幅反応で用いられる酵素(例えば、DNAポリメラーゼ、制限酵素、リボヌクレアーゼH、ライゲース、ヘリカーゼ、リコンビナーゼ)、蛍光試薬、基質(dNTPsなど)、補酵素(例えば、ATP)をさらに含んでいてもよい。また、選抜基準としての、ポジティブコントロール(例えば、GAPDH、β−アクチン、β2−マイクログロブリン、HPRT1等のハウスキーピング遺伝子)及び/又はネガティブコントロール、コントロールに対する2以上のプライマーをさらに含んでいてもよい。キットは、個々の容器(例えば、チューブ)に隔離された形態で各成分を含んでいてもよいが、2種以上の成分が同一容器中で予め混合されていてもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。以下の各実施例は、本発明を好適に説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
実施例1及び比較例1〜26(既存の品種とのシュウ酸含量の比較)
低シュウ酸ホウレンソウ植物を開発するため、(株)トーホク清原育種農場(栃木県宇都宮市)で継代育種により採取された大量のホウレンソウ系統の種子について育種を行い、シュウ酸含量を測定した。その結果、シュウ酸含量が著しく低い新規の低シュウ酸系統(FERM BP−22384)を得た。
2016年、2018年、2019年の3カ年、(株)トーホク清原育種農場にて、低シュウ酸含量を示す寄託系統(FERM BP−22384:以下、単に「寄託系統」と言う)と、対照品種としての既存のホウレンソウ品種(国内外の販売F1品種、在来種、遺伝資源を含む:表1)を栽培し、シュウ酸含量を比較した結果を表1に示す。
調査は、9月に播種し約40日栽培、草丈20〜30cmほどに生育した時点で一斉に行った。各試験区の5個体から最大葉の先端を採取し、HPLC法によりシュウ酸含量の分析・定量を行った。
Figure 0006978608
(表1の注)
USDA:United State Department of Agriculture
シュウ酸は葉の先端に蓄積されやすく、既存のホウレンソウ品種はすべて高い値(1269〜2188mg/100gFW、平均1753mg/100gFW)を示したのに対し、寄託系統では281〜490mg/100gFWと安定して低く、既存品種の1/3〜1/4程度と顕著に少ない値であった(表1)。
実施例2及び比較例27〜28(可食部全体のシュウ酸含量の比較)
寄託系統と既存のホウレンソウ品種を市販の培養土で栽培し、シュウ酸含量を測定した(表2)。
調査は、2016年9月に播種し、約40日栽培し、草丈が約20cmに生育した時点で一斉に行った。
シュウ酸含量の分析・定量は、一般財団法人日本食品分析センターに依頼し、HPLC法により行った。各試験区の5個体を収穫し、分析・定量には収穫した葉身と葉柄を含む可食部全体を用いた。
Figure 0006978608
寄託系統のシュウ酸含量は、土耕栽培でも150mg/100gFWと低く、目標値を大きく下回った。対照品種と比較しても1/5〜1/6の値であり、明らかに低い値であった(表2)。
実施例3及び比較例29〜31(栽培特性)
寄託系統、突然変異系統(非特許文献10)及び対照品種としての既存のホウレンソウ品種(表3)を(株)トーホク清原育種農場(栃木県宇都宮市)で2017年4月15日に播種し、露地栽培した。栽培密度は株間5cm、条間18cm、4条とした。
2017年5月18日及び24日に収穫調査を行った。すなわち、各試験区から10個体を収穫し、草丈(最大葉長)、1株重量を測定した。
各試験区の抽苔日を測定した。各試験区の15%の個体が抽苔した日を抽苔日と定めた。
結果を表3に示す。
Figure 0006978608
寄託系統は突然変異系統に比べて、早生性、収量性、抽苔性ともに優れていた。対照品種に比べて生育は同等〜やや緩慢であったが、遅くとも5日程度の差で十分な草丈及び株重に至った。調査を継続した6月4日までに抽苔は観察されず、春まき栽培に十分な晩抽性を示した。一方、突然変異系統は5月19日に抽苔し、これは早抽品種の日本ほうれん草と同等であった(データ非掲載)。抽苔したためその後の収穫調査は行わなかった。生育は著しく緩慢で、栽培は極めて困難であった。
実施例4
寄託系統と通常のシュウ酸含量を示すホウレンソウ系統(トーホク育成系統D)を交配し、F1集団を作出した。F1集団の個体を確認したところ、すべてシュウ酸含量は通常の高い値(1718〜2015mg/100gFW、平均1903mg/100gFW)を示した。続いて、F1個体を自殖してF2後代を作出した。F2個体218株について最大葉の先端をサンプリングしHPLC法によりシュウ酸含量を測定した。
F2個体のうち、シュウ酸含量が600mg/100gFW以下の低シュウ酸個体は59個体、高シュウ酸個体(1273〜1977mg/100gFW、平均1617mg/100gFW)が159個体であった。すなわち、1:3に分離したことから、寄託系統の低シュウ酸遺伝子座の遺伝様式は1因子劣性であることがわかった。同時に栽培調査した寄託系統のシュウ酸含量は268mg/100gFW、トーホク育成系統Dのシュウ酸含量は1885mg/100gFWであった。
実施例5(低シュウ酸特異的SNPマーカー)
以下の(I)〜(II)の処理を行い、低シュウ酸特異的SNPマーカーの特定を行った。
(I)原因遺伝子座乗領域の推定
実施例4のF2集団のシュウ酸含量分離比より、低シュウ酸系統は劣性1因子で決定されることが明らかとなっている。座乗領域を推定するため、実施例4で作出したF2集団を供試し、QTLseqを実施した。次世代シークエンサーより取得した配列データをホウレンソウのゲノム配列(NCBIより入手、LZYP01000001−LZYP01078262、78262本のScaffolds)にマッピングし、SNPs候補を得た。得られたSNPsをマーカー化し、更に強連鎖領域を絞り込んだところScaffold番号LZYP01000033とLZYP01001417が抽出された。これら2本のScaffoldsの配列を「SpinachBase」http://spinachbase.orgでBLAST検索したところ、第4染色体末端に隣接して座乗していることが示唆された。
(II)作成したマーカーの特異性向上
前記QTLseqで得られたSNPsから更に低シュウ酸系統特異的なSNPsを選択するため、GBS(Genotyping by Sequencing)を実施した。既存のホウレンソウ品種4品種(トーホク育成系統D(n=6)、サプライズ7、日本、次郎丸(以上3品種各n=10))および低シュウ酸系統1品種(寄託系統(n=10))間で多型となる、Scaffold番号LZYP01000033とLZYP01001417内のSNPsを選択した。(表4〜6)
Figure 0006978608
Figure 0006978608
Figure 0006978608
(表4〜6の注)
A:低シュウ酸ホモ
B:高シュウ酸ホモ
実施例6(低シュウ酸含量ホウレンソウ属植物とSNPマーカーの相関性の確認)
PCR−RFLP(CAPS(cleaved amplified polymorphic sequence)ともいう)マーカー化可能なSNPsを選択し、マーカー化した。PCR−RFLPプロトコルは以下のとおりである。
(1)PCR反応
・反応液(20μL反応系)
2×Ampdirect(登録商標)Plus 10μL
BIOTAQTM HS DNA Polymerase 0.1μL
Primer1 0.1μL
Primer2 0.1μL
DNA sample 1.0μL
Distilled Water 8.7μL
・PCR条件
(95℃,10min)‐(95℃,30sec)‐(61℃,30sec)、を35cycles行った後、(72℃,1min)、(72℃,5min)
(2)制限酵素処理
各SNPマーカーに適した制限酵素を選択し、制限酵素処理を行った。例えば、LZYP01000033.1の241754番目の塩基でのSNPの場合、Mbo I(Takara)を選択し、制限酵素処理を行った結果、遺伝子型が低シュウ酸型の場合多型部位で切断され、低シュウ酸型以外の場合には切断されなかった。
・反応液(20μL反応系)
Mbo I 0.6μL
10×K Buffer 2.0μL
PCR産物 5.0μL
Distilled Water 12.4μL
・反応条件
37℃,overnight
実施例4のF2集団218個体を用い、PCR−RFLPマーカーでジェノタイピングを行った。これらの結果のうち特徴的な遺伝子型を示した16個体の結果を記載した(表7)。
Figure 0006978608
(表7の注)
A:低シュウ酸ホモ
B:高シュウ酸ホモ
H:ヘテロ
SL01〜03はいずれも低シュウ酸含量であることとの相関がみられた。中でも、LZYP01000033の28543番目のAがTであるSNP(SL01)とLZYP01001417の90490番目のGがAであるSNP(SL03)に低シュウ酸含量であることと高い相関が見られた。
実施例7(実施例6のPCR−RFLPマーカーの特異性確認)
実施例6で作成したPCR−RFLPマーカーの特異性を確認した(各品種n=5)。(表8)
Figure 0006978608
(表8の注)
A:低シュウ酸ホモ
B:高シュウ酸ホモ
表8より、作成したPCR−RFLPマーカーは低シュウ酸含量ホウレンソウ属植物を判別する特異性の高いマーカーであることが明らかとなった。
以下、配列中の[ ]で囲んだ塩基は、多型部位であることを示す。
(配列番号1)SL01
5’−CACGAAATAAGTCAAACTTATTTATTTTTCTTTTTAGTAGAAATTATCTTTTCTAA[T]TAACTAATAATGTATATAAAAATTATCCATAAAAAATTACGGAG−3’
(配列番号2)SL208545
5’−AAGTTTTGATTGTTCGACATATTTTTTAAAGCGTAAAGAATTTAATGAAA[T]AGATGTATTATGTGTTAGATATCGAAGTTGTATATGACCAAGAAGAAAAT−3’
(配列番号3)SL220275
5’−GTTAAGGACCTCTTGCTCCTTAATCAAGGTCCCGGGTTCGAGCCTTGGAAATGAAAAAAATCTCAACTGGGAGGATGCTGCCCATCGAAATACCCATGCAAACTCCCGCGGAAGATTAGTCCACTCGCCGAAGG[G]CGTGGGAACTCCTCGTAGTAGAACAAAAAAAAACAATTTGAAGAAATACTGACTATAAAAATTTGCTGCTATTAATAAAATGTCCAATAAGTCGGTAACTATCCTTCTTACTCCCTCCTTAAATTTGGATTGGG−3’
(配列番号4)SL241754
5’−GTCTCCCTTGAAGAGAACATAGCCAACCTCGACGAGGCCGCGACCGAGGG[A]TCCAATAGGAGGAGTGGGTTGGTTGTTGTCTCAGCTAACTTCTGTTTTTG−3’
(配列番号5)SL293265
5’−TGCTTATTGCAGACCGTCAATGATGTGCTTTTGGGGGTCATATCGCATGG[T]CTATCCAAGTACGTAGGTGCCAAATCACACAAGGGTAATCAATTCAACAA−3’
(配列番号6)SL293658
5’−AGGAAGATCAAATATGAAAGACATTTATAGAAACAG[A]AAGATAAAAAAGGAATGGAGGGAGTAATTACTGCATAGCTGGTTGTTACGGAGTAGTTTTCTTTTTATGCGTCAATGCCCTAATAATTGTCCTTTCTTTTTCCTTTTCTAGCTCTGCAGCAAAGCCCTCAAGTCACTGCTATTCTGGTTGTCAATCTACGCGGAGTCTCTTGCTTACAGGTTGGTTGCTTATCGTTAGGTGAACACAAATTCACCGAAAAGGCTACATATACCCCATGGGTAT−3’
(配列番号7)SL293902
5’−AAGATAAAAAAGGAATGGAGGGAGTAATTACTGCATAGCTGGTTGTTACGGAGTAGTTTTCTTTTTATGCGTCAATGCCCTAATAATTGTCCTTTCTTTTTCCTTTTCTAGCTCTGCAGCAAAGCCCTCAAGTCACTGCTATTCTGGTTGTCAATCTACGCGGAGTCTCTTGCTTACAGGTTGGTTGCTTATCGTTAGGTGAACACAAATTCACCGAAAAGGCTACATATACCCCATGGGTAT[A]GAATAGTGTCATACCCTGGGCTGTGATTGGTTTAGATTTATAAATTCCATGTGGGGTTG−3’
(配列番号8)SL294081
5’−TACTCATTGAGTATATGTATCAGCTTCCCAAATTC[G]CTGCTATTATGGTTGTCAATATTCCATATTTTCATAGTATAAAACAAGTGTGGTATTGTAACAGG−3’
(配列番号9)SL430237
5’−TGAAAGTGAACCCTCCGAAATGGCATCATATTCCACCATTGAAGGAGCTTGAGTGTTCTTCGAGGATGCGCGAGTAATAG[A]CTTAGTAAGAGCATCCTTATTCTTATTCGGTTGTTTTCCAGAAGATTT−3’
(配列番号10) SL747231
5’−CCGTCCCTTAATACTCGACCCGTTTTGACTTTTTGCACTATTCACATAATTCACTTTGACCCTATTTTATTTATAGTGTATGAAAACGAATGTTAGTATATAATATATTGTTGGCTTCATCTTAATATATATTTTCAAAATATTAATATTTTTATAAGTTTTTATAATATGTACTTAAA[A]AAATTAGTGATCAAAGTTATGCATTAACAAACGTGTCCGATCAAAACAGATCAAGTATTAAGGGACAGAGGGAGTACTACACGTCTACTCCAAAGTCTCAACTAGAAGCAAAAATGGCCAACCTTAGTAGTGAAATCACGTGGAT−3’
(配列番号11)SL759008
5’−TCCTATTTTCAAAATCACACATGAAAAATGATGATGAGAAAAATCTCACT[G]CACTTAGTGTTTGAGGACGCTAAGACCTCATATTACCTTATTTTAAATTA−3’
(配列番号12)SL812367
5’−TTTTCAGGAAATTGTCGATTGGAAAATTAATTTACGTCCCATTTACTCTG[C]CAGTATCA−3’
(配列番号13)SL812384
5’−TGAACTAA[C]ATTTTATACATCTACGTGATCTACCATTATGTGTATGAATGTGGACCTAGGGAAGAACCTATCGGTTTTCAGTATGGCT−3’
(配列番号14)SL812514
5’−TATGTTTGTGATGTCATTTGAAGTGTACAAGGTCATATTTGCTTCTTTTT[T]AATATGTGGCACTGCACTAGATTCAATTTGTTATGAAACGAAATTGGTCG−3’
(配列番号15)SL812601
5’−GTTT[G]GCATTTTGATTGCCAAATTGCATTTGATCAAGTGGTATACTGGTATCTGATGTTTACCCCCGCATTGGCTATCTGATTTTATTAGTTCCCTAATGC−3’
(配列番号16)SL1252234
5’−GAAAAATAAGATTCCAAAATTATTTTTGAATTAAAAAAGTAGGGTGCCACATAGATAAATAATTAGGTGTCAGATAGATATTTTATTAATTAATTACTAATATTATGCATATACAACTTCATCAAAAAACAAGCACTCTAATAATTAATAATT[C]AATCTAAAATAAAATTCAATCCAAAATCAAAAATCAATCTAATATAATATATAAAATATAGCAGTTGGTATATCTAGAAGTTTTATTTTAACTTAACAATTTAATTAAATACGTGTATTGCACGGGCTAAAATCTAGTACATTATA−3’
(配列番号17)SL02
5’−AAATTGACTTT[T]AAAATCAAAGAAATGAAAACTGAATATAATACAAAACAAGTTGTAAGTGGATGTCTACTAACTTAGTTGGTAAGGTATTCAGGGATATT−3’
(配列番号18)SL2167344
5’−CCGTCCAACCCTCCGCCGGCGTCGCGTTTGAGAGAGGTAAGTTTTTCAAAAAAAAAAATTAATTTCATTGTTGTGCCGCCCAGAAATGGCGGGTGAAGCCATGGTTGTGCCGCCTTGGATAAGCGGTGGCGGCCATGGTTCTG[T]CGCAGATCTTGGGTGGGTGGACCATGGCTGCCGCCGCTTATCTAGGGCGGCACAACCATGGCTTTACACGCCATTTTTGGGCGTCAGTCAGCCA−3’
(配列番号19)SL78812
5’−TCAATCTTCACCATCTTCTCCTATTTTCCTTTAAGTTACCACACAAAGGAAAACTAGTTTATAATTGTGTTTTCCCTTAAAAACTGTTTT[T]CATGAAAAAT−3’
(配列番号20)SL03
5’−AGTTAGCCGCCAAGTCGATGACCTTGTCATAATATTTGTACTGGATATTA[A]GTTTCTCAGATCTGGAGCAGTAACTAACATGGCATCCAAATGCTTCCACT−3’
(配列番号21)SL97243
5’−AGTCGAGCTTTGACCGACTTGTGTCGAACCGGACATCGAATAATTCGCGA[A]CAGACTCGACTCCTTAACAACCCTTAAGTACTGATATACTCTTTGTTGGT−3’
(配列番号22)SL323336
5’−ATCAACGTTAATTATCATTAGTAAAATTATTAAACTAGTTAACCAAGGCAACTAACAAGATGCAAAATGTACAATTGAGAAGGAGAATTCAAACATGCAACCTATCTTACATAGATTTTAGTCTTATTTCCTCCATATTTTAAAAAATACGCTTTAATTAACACGTAATTTTAAAAAAATGAGTTAAATTTATTAAAATAATATAAAAATTGGGTAAAGGGTGAATTATTTATTA[A]−3’

Claims (16)

  1. ホウレンソウ(受託番号:FERM BP−22384)、または、
    第4染色体領域に低シュウ酸遺伝子座を有する前記ホウレンソウ(受託番号:FERM BP−22384)後代であって、
    前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(1)及び(20)のSNPマーカーのホモ接合、又は下記(1)、(17)及び(20)のSNPマーカーのホモ接合を少なくとも含む、
    低シュウ酸含量のホウレンソウ
    (1)SL01:Scaffold番号LZYP01000033.1の28543番目の塩基AがTである多型、及び
    (17)SL02:Scaffold番号LZYP01000033.1の1847918番目のCがTである多型
    (20)SL03:Scaffold番号LZYP01001417.1の90490番目の塩基GがAである多型
  2. 前記(1)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(1−1)又は(1−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項1に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ。
    (1−1)配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (1−2)配列番号1の塩基配列の57番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号1の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  3. 前記(20)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(20−1)又は(20−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項1又は2に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ。
    (20−1)配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (20−2)配列番号20の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号20の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  4. 前記(17)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(17−1)又は(17−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ。
    (17−1)配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (17−2)配列番号17の塩基配列の12番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号17の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  5. 前記低シュウ酸遺伝子座が、下記()〜(16)、(18)〜(19)及び(21)〜(22)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーをさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
    2)SL208545:Scaffold番号LZYP01000033.1の208545番目の塩基CがTである多型
    (3)SL220275:Scaffold番号LZYP01000033.1の220275番目の塩基CがGである多型
    (4)SL241754:Scaffold番号LZYP01000033.1の241754番目の塩基CがAである多型
    (5)SL293265:Scaffold番号LZYP01000033.1の293265番目の塩基AがTである多型
    (6)SL293658:Scaffold番号LZYP01000033.1の293658番目の塩基GがAである多型
    (7)SL293902:Scaffold番号LZYP01000033.1の293902番目の塩基GがAである多型
    (8)SL294081:Scaffold番号LZYP01000033.1の294081番目の塩基AがGである多型
    (9)SL430237:Scaffold番号LZYP01000033.1の430237番目の塩基GがAである多型
    (10)SL747231:Scaffold番号LZYP01000033.1の747231番目の塩基GがAである多型
    (11)SL759008:Scaffold番号LZYP01000033.1の759008番目の塩基TがGである多型
    (12)SL812367:Scaffold番号LZYP01000033.1の812367番目の塩基GがCである多型
    (13)SL812384:Scaffold番号LZYP01000033.1の812384番目の塩基TがCである多型
    (14)SL812514:Scaffold番号LZYP01000033.1の812514番目の塩基CがTである多型
    (15)SL812601:Scaffold番号LZYP01000033.1の812601番目の塩基AがGである多型
    (16)SL1252234:Scaffold番号LZYP01000033.1の1252234番目の塩基AがCである多型
    18)SL2167344:Scaffold番号LZYP01000033.1の2167344番目の塩基CがTである多型
    (19)SL78812:Scaffold番号LZYP01001417.178812番目の塩基CがTである多型
    21)SL97243:Scaffold番号LZYP01001417.1の97243番目の塩基GがAである多型
    (22)SL323336:Scaffold番号LZYP01001417.1の323336番目の塩基TがAである多型
  6. 前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(−1)〜(16−2)、(18−1)〜(19−2)及び(21−1)〜(22−2)からなる群から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される多型をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
    (2−1)配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (2−2)配列番号2の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号2の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (3−1)配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (3−2)配列番号3の塩基配列の135番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号3の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (4−1)配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (4−2)配列番号4の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号4の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (5−1)配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (5−2)配列番号5の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号5の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (6−1)配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (6−2)配列番号6の塩基配列の37番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号6の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (7−1)配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (7−2)配列番号7の塩基配列の244番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号7の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (8−1)配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (8−2)配列番号8の塩基配列の36番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号8の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (9−1)配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (9−2)配列番号9の塩基配列の81番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号9の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (10−1)配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (10−2)配列番号10の塩基配列の180番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号10の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (11−1)配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (11−2)配列番号11の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号11の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (12−1)配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (12−2)配列番号12の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号12の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (13−1)配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (13−2)配列番号13の塩基配列の9番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号13の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (14−1)配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (14−2)配列番号14の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号14の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (15−1)配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (15−2)配列番号15の塩基配列の5番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号15の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (16−1)配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (16−2)配列番号16の塩基配列の154番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号16の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    18−1)配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (18−2)配列番号18の塩基配列の144番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号18の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (19−1)配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (19−2)配列番号19の塩基配列の91番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号19の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    21−1)配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (21−2)配列番号21の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号21の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (22−1)配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (22−2)配列番号22の塩基配列の236番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号22の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  7. 植物体またはその一部である、請求項1〜のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
  8. 種子である、請求項1〜のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
  9. 植物細胞、組織及び器官から選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
  10. 葉身の先端のシュウ酸含量が600mg/100gFW以下であること、及び
    可食部のシュウ酸含量が400mg/100gFW以下であること、
    の少なくともいずれかを満たす、請求項1〜のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウ
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の低シュウ酸含量のホウレンソウと、他のホウレンソウとを交雑する交雑工程、および、
    交雑工程において得られたホウレンソウまたはその後代系統から、第4染色体領域に存在する少なくとも1つの低シュウ酸遺伝子座を有する植物を選抜する選抜工程を少なくとも含
    前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(1)及び(20)のSNPマーカーのホモ接合、又は下記(1)、(17)及び(20)のSNPマーカーのホモ接合を少なくとも含む、
    低シュウ酸含量のホウレンソウの製造方法。
    (1)SL01:Scaffold番号LZYP01000033.1の28543番目の塩基AがTである多型、及び
    (17)SL02:Scaffold番号LZYP01000033.1の1847918番目のCがTである多型
    (20)SL03:Scaffold番号LZYP01001417.1の90490番目の塩基GがAである多型
  12. 前記(1)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(1−1)又は(1−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項11に記載の製造方法。
    (1−1)配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (1−2)配列番号1の塩基配列の57番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号1の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  13. 前記(20)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(20−1)又は(20−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項11又は12に記載の製造方法。
    (20−1)配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (20−2)配列番号20の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号20の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号20の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  14. 前記(17)の多型を含む低シュウ酸遺伝子座が、下記(17−1)又は(17−2)から選択される少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
    (17−1)配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (17−2)配列番号17の塩基配列の12番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号17の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号17の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  15. 前記低シュウ酸遺伝子座が、下記()〜(16)、(18)〜(19)及び(21)〜(22)からなる群から選択される少なくとも1つのSNPマーカーをさらに含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
    2)SL208545:Scaffold番号LZYP01000033.1の208545番目の塩基CがTである多型
    (3)SL220275:Scaffold番号LZYP01000033.1の220275番目の塩基CがGである多型
    (4)SL241754:Scaffold番号LZYP01000033.1の241754番目の塩基CがAである多型
    (5)SL293265:Scaffold番号LZYP01000033.1の293265番目の塩基AがTである多型
    (6)SL293658:Scaffold番号LZYP01000033.1の293658番目の塩基GがAである多型
    (7)SL293902:Scaffold番号LZYP01000033.1の293902番目の塩基GがAである多型
    (8)SL294081:Scaffold番号LZYP01000033.1の294081番目の塩基AがGである多型
    (9)SL430237:Scaffold番号LZYP01000033.1の430237番目の塩基GがAである多型
    (10)SL747231:Scaffold番号LZYP01000033.1の747231番目の塩基GがAである多型
    (11)SL759008:Scaffold番号LZYP01000033.1の759008番目の塩基TがGである多型
    (12)SL812367:Scaffold番号LZYP01000033.1の812367番目の塩基GがCである多型
    (13)SL812384:Scaffold番号LZYP01000033.1の812384番目の塩基TがCである多型
    (14)SL812514:Scaffold番号LZYP01000033.1の812514番目の塩基CがTである多型
    (15)SL812601:Scaffold番号LZYP01000033.1の812601番目の塩基AがGである多型
    (16)SL1252234:Scaffold番号LZYP01000033.1の1252234番目の塩基AがCである多型
    18)SL2167344:Scaffold番号LZYP01000033.1の2167344番目の塩基CがTである多型
    (19)SL78812:Scaffold番号LZYP01001417.178812番目の塩基CがTである多型
    21)SL97243:Scaffold番号LZYP01001417.1の97243番目の塩基GがAである多型
    (22)SL323336:Scaffold番号LZYP01001417.1の323336番目の塩基TがAである多型
  16. 前記低シュウ酸遺伝子座が、下記(−1)〜(16−2)、(18−1)〜(19−2)及び(21−1)〜(22−2)からなる群から選択される少なくとも1つで特定される多型をさらに含む、請求項11〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
    2−1)配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (2−2)配列番号2の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号2の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (3−1)配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (3−2)配列番号3の塩基配列の135番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号3の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (4−1)配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (4−2)配列番号4の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号4の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (5−1)配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (5−2)配列番号5の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号5の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (6−1)配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (6−2)配列番号6の塩基配列の37番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号6の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (7−1)配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (7−2)配列番号7の塩基配列の244番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号7の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (8−1)配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (8−2)配列番号8の塩基配列の36番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号8の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (9−1)配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (9−2)配列番号9の塩基配列の81番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号9の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (10−1)配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (10−2)配列番号10の塩基配列の180番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号10の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (11−1)配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (11−2)配列番号11の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号11の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (12−1)配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (12−2)配列番号12の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号12の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (13−1)配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (13−2)配列番号13の塩基配列の9番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号13の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (14−1)配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (14−2)配列番号14の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号14の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (15−1)配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (15−2)配列番号15の塩基配列の5番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号15の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (16−1)配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (16−2)配列番号16の塩基配列の154番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号16の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号16の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    18−1)配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (18−2)配列番号18の塩基配列の144番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号18の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号18の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (19−1)配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (19−2)配列番号19の塩基配列の91番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号19の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号19の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    21−1)配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (21−2)配列番号21の塩基配列の51番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号21の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号21の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (22−1)配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチド
    (22−2)配列番号22の塩基配列の236番目の塩基以外の少なくとも1つの塩基が変異しているが、配列番号22の塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつ配列番号22の塩基配列を有するポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
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