JP6978253B2 - 飲料、飲料の製造方法及び飲料の香味を改善する方法 - Google Patents

飲料、飲料の製造方法及び飲料の香味を改善する方法 Download PDF

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Description

本発明は、飲料、飲料の製造方法及び飲料の香味を改善する方法に関する。
特許文献1には、コク感、キレ感及び嗜好性に優れ、プリン体の含有量が低い非発酵ビール風味ノンアルコール飲料として、穀類エキス及び発酵穀類エキスから成る群から選択される少なくとも一種を不揮発分換算で1〜300mg/100mL含有する非発酵ビール風味ノンアルコール飲料が開示されている。
特開2017−000038号公報
飲料(例えば、ビールテイスト飲料)に対して、コク、旨味等を付すために、飲料には種々の原料が添加される。一方、添加される原料によっては、飲用直後の香り(トップの香味)、飲用後に感じる余韻等が損なわれる場合がある。例えば、大豆ペプチドを添加する場合、大豆ペプチドを添加しない場合と比べて、大豆臭がより強く感じられるようになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、大豆ペプチドを含有しながらも、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れる飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、食物繊維として難消化性グルカンを大豆ペプチドと共に配合した飲料が、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れていることを見出した。本発明は、この新規な知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、難消化性グルカンと、大豆ペプチドと、を含む、飲料に関する。本発明に係る飲料は、飲料に大豆ペプチドと難消化性グルカンとを組み合わせて配合しているため、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れている。
本発明に係る飲料は、難消化性グルカンの含有量が、飲料全量に対して、0.4w/v%以上10w/v%以下であってもよい。難消化性グルカンの含有量がこの範囲内にあると、大豆臭がより抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さがより一層優れたものとなる。
本発明に係る飲料は、大豆ペプチドの含有量が、飲料全量に対して、0.01w/v%以上であってもよい。大豆ペプチドの含有量がこの範囲内にあると、大豆臭が充分に抑制されつつ、マイルドな味の膨らみ及び余韻の長さがより一層優れたものとなる。
本発明に係る飲料は、ビールテイスト飲料であってもよい。また、本発明に係る飲料は、ノンアルコール飲料であってもよい。
本発明は、また、難消化性グルカンと大豆ペプチドとを配合する工程を備える、飲料の製造方法に関する。
本発明は、飲料に、難消化性グルカンと大豆ペプチドとを配合することを含む、飲料の香味を改善する方法と捉えることもできる。
本発明によれば、大豆ペプチドを含有しながらも、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れる飲料及びその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、飲料の香味を改善する方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る飲料は、難消化性グルカンと、大豆ペプチドと、を含む。本実施形態に係る飲料は、大豆ペプチドに難消化性グルカンを組み合わせて、飲料に配合しているため、大豆ペプチドを含有しながらも、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れている。
本明細書において、大豆臭とは、大豆由来の臭いをいい、飲料を鼻に近づけた瞬間から飲料を口に含んだ直後(トップ)に感じる香味である。マイルドな味の膨らみとは、複雑で膨らみのある味が口の中に広がる度合をいい、飲料を口に含んでいる間(ミドル)に感じる香味である。余韻の長さとは、飲料の香味が、飲料を飲みこんだ後(ラスト)に残る度合をいう。
本明細書において、「難消化性グルカン」とは、澱粉分解物(好ましくは、デキストロース当量(DE)が70〜100の澱粉分解物)を加熱重合させて得られる難消化性の食物繊維を意味する。この際、原料には、グルコース以外の単糖又はこれらの単糖を含むオリゴ糖等が含まれていてもよい。このような難消化性グルカンとしては、例えば、フィットファイバー#80(登録商標、日本食品化工株式会社製)等が挙げられる。
なお、本明細書における「難消化性グルカン」は、難消化性グルカンそのものであってよく、難消化性グルカンを糖質分解酵素で処理した難消化性グルカン酵素処理物であってもよく、上記難消化性グルカン酵素処理物を分画処理した難消化性グルカン分画処理物であってもよく、難消化性グルカンにおける還元末端のアルデヒド基を水酸基に還元した難消化性グルカン還元処理物であってもよい。
本実施形態に係る飲料において、難消化性グルカンの含有量は、特に制限されるものではないが、例えば、飲料全量に対して、0.4w/v%以上10w/v%以下であってよい。難消化性グルカンの含有量は、大豆臭がより一層抑制されるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.4w/v%以上であり、より好ましくは1.2w/v%以上であり、更に好ましくは2.3w/v%以上である。また、難消化性グルカンの含有量は、マイルドな味の膨らみがより一層優れたものとなるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.5w/v%以上5.0w/v%以下であり、より好ましくは0.6w/v%以上4.5w/v%以下であり、更に好ましくは0.7w/v%以上4.0w/v%以下であり、更により好ましくは1.1w/v%以上2.2w/v%以下である。また、難消化性グルカンの含有量は、余韻の長さがより一層優れたものとなるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.5w/v%以上5.0w/v%以下であり、より好ましくは0.6w/v%以上4.5w/v%以下であり、更に好ましくは0.7w/v%以上4.4w/v%以下であり、更により好ましくは1.2w/v%以上3.0w/v%以下である。なお、「w/v%」は、g/100mLと同義である。
難消化性グルカンの含有量は、日本食品分析センター「栄養表示のための成分分析のポイント(2007年10月20日発行)」第76〜78頁に記載された方法に基づいて測定することができる。
大豆ペプチドとは、大豆に含まれるタンパク質の分解物である。大豆ペプチドとしては、市販品を使用することができる。市販されている大豆ペプチドとしては、ハイニュートAM、ハイニュートDC6等が挙げられる。
本実施形態に係る飲料において、大豆ペプチドの含有量は、特に制限されるものではないが、例えば、飲料全量に対して、0.01w/v%以上であってよく、0.80w/v%以下であってもよい。大豆ペプチドの含有量は、大豆臭がより一層抑制されるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.20w/v%以下であり、より好ましくは0.10w/v%以下であり、更に好ましくは0.05w/v%以下であり、更により好ましくは0.03w/v%以下である。また、大豆ペプチドの含有量は、マイルドな味の膨らみがより一層優れたものとなるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.01w/v%以上0.50w/v%以下であり、より好ましくは0.02w/v%以上0.30w/v%以下であり、更に好ましくは0.03w/v%以上0.15w/v%以下であり、更により好ましくは0.05w/v%以上0.10w/v%以下である。また、大豆ペプチドの含有量は、余韻の長さがより一層優れたものとなるという観点から、飲料全量に対して、好ましくは0.01w/v%以上0.50w/v%以下であり、より好ましくは0.02w/v%以上0.30w/v%以下であり、更に好ましくは0.05w/v%以上0.20w/v%以下であり、更により好ましくは0.08w/v%以上0.15w/v%以下である。
本実施形態に係る飲料は、本発明による効果を阻害しない限り、飲料に通常配合される苦味料、着色料、酸味料、酸化防止剤、香料、塩類、起泡剤等の添加剤を含有してもよい。苦味料としては、例えば、ホップ由来の苦味物質、カフェイン、ゲンチアナ抽出物、ペプチド類、テオブロミン、ナリンジン、ニガキ抽出物、ニガヨモギ抽出物、及びキナ抽出物が挙げられる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素が挙げられる。酸味料としては、例えば、クエン酸、アスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、コハク酸、酒石酸、酢酸が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールが挙げられる。塩類としては、例えば、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウムが挙げられる。起泡剤としては、例えば、アルギン酸類(例:アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル(例:アルギン酸プロピレングリコールエステル)等)、オクテニルコハク酸デンプン(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、グリセリン脂肪酸エステル(例:ラウリン酸デカグリセリン等)、サポニン(例:キラヤサポニン、大豆サポニン等)、大豆食物繊維、大豆レシチン、エンドウタンパクなどが挙げられる。
本実施形態に係る飲料は、アルコール飲料であってもよく、ノンアルコール飲料であってもよい。アルコール飲料とは、飲料中のアルコール濃度が1v/v%以上である飲料を意味し、ノンアルコール飲料とは、飲料中のアルコール濃度が1v/v%未満である飲料を意味する。アルコール飲料は、例えば、蒸留アルコールを添加したものであってもよく、発酵工程を介してアルコールを含むものとなったものであってもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。
本実施形態に係る飲料がアルコール飲料である場合、当該アルコール飲料のアルコール度数は、例えば、1v/v%以上30v/v%以下であってよい。具体的には、1v/v%以上、2v/v%以上、2.5v/v%以上、3v/v%以上、3.5v/v%以上、又は4v/v%以上であってよく、25v/v%以下、20v/v%以下、15v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下、6v/v%以下、又はv/v%以下であってよい。
本実施形態に係る飲料がノンアルコール飲料である場合、当該ノンアルコール飲料のアルコール度数は、例えば、1.0v/v%未満であってよく、0.5v/v%以下であってよく、0.1v/v%以下であってよく、0.005v/v%未満(0.00v/v%)であってもよい。
本実施形態に係る飲料は、ビールテイスト飲料であってもよい。本明細書においてビールテイスト飲料とは、ビールのような味及び香りを呈するものであって、飲用の際にビールを飲用したような感覚を飲用者に与える飲料をいう。ビールテイスト飲料は、アルコール飲料であってもよく、ノンアルコール飲料であってもよい。ビールテイストアルコール飲料としては、例えば、日本国酒税法(昭和二十八年二月二十八日法律第六号)上のビール、発泡酒、その他の醸造酒、リキュールに分類されるものが挙げられる。
本実施形態に係る飲料は、非発泡性であってもよく、発泡性であってもよい。ここで、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.294MPa(3.0kg/cm)程度としてもよい。
本実施形態に係る飲料は、容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製等)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
本実施形態に係る飲料は、難消化性グルカンと大豆ペプチドを配合する工程を少なくとも含む。難消化性グルカンを配合すること、及び大豆ペプチドを配合することは、別々に実施してもよく、一緒に実施してもよい。配合工程で配合する難消化性グルカン及び大豆ペプチドの量は、適宜設定することができ、例えば、上記記載の範囲になるように配合してもよい。
配合工程は、飲料の製造工程中のいずれかの段階で行えばよい。例えば、飲料の原料を混合する混合タンクに配合することができる。当該混合タンクには、難消化性グルカン及び大豆ペプチドの配合前、配合と同時及び配合後のいずれかのタイミングで、所定量の水、アルコール、及び各種添加剤等を配合することができる。これらの配合の有無及び配合量は、適宜設定することができる。
本実施形態に係る飲料の製造方法は、酵母(例えば、ビール酵母)等を用いて、発酵する工程(発酵工程)を備えていてもよいし、発酵工程を備えていなくてもよい。発酵工程を備える場合、大豆ペプチドを配合する工程は、酵母等による大豆ペプチドの資化を抑制するという観点から、発酵工程後に行うとよい。
以下、本実施形態に係る飲料の製造方法の一例を説明する。当該製造方法は、水等の原料液、必要に応じて、蒸留アルコール及び各種添加剤等と共に、難消化性グルカンと大豆ペプチドとを原料タンクに配合する配合工程と、を含む。当該製造方法は、配合工程において各成分が混合した混合液をろ過するろ過工程と、ろ過工程でろ過したろ過液を殺菌する第一の殺菌工程と、第一の殺菌工程で殺菌した殺菌済みのろ過液をビン、缶、ビン、ペットボトル等の容器に充填する充填工程と、充填工程で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する第二の殺菌工程と、を更に含んでいてよい。上記の第一及び第二の殺菌工程は、飲料の香味を維持しやすいという観点から、実施しなくてもよい。
配合工程は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機等により撹拌しながら混合してもよい。また、ろ過工程は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。第一の殺菌工程は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行ってもよく、同様の処理を行うことができるのであれば、これに限定されることなく適用可能である。充填工程は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填してもよい。第二の殺菌工程は、所定の温度及び所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。第一の殺菌工程及び第二の殺菌工程を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。また、発泡性の飲料とする場合は、例えば、第一の殺菌工程と充填工程の間でカーボネーションを行うとよい。
本実施形態に係る飲料が、ビールテイスト飲料である場合、当該ビールテイスト飲料は、ビールテイスト飲料の製造工程中のいずれかの段階で、難消化性グルカンと大豆ペプチドとを配合する工程(配合工程)を実施すること以外は、常法により製造することができる。例えば、上記ビールテイスト飲料は、例えば、原料(例えば、麦芽等の穀物原料)、水、酵素、及び必要に応じて各種添加剤を混合して原料を糖化し、糖化液を濾過して得られた麦汁に、必要に応じて、ホップの添加、煮沸、冷却等を行って発酵前液を得る仕込工程、発酵前液にビール酵母を添加して発酵させる発酵工程を経ることで製造することができる。また、発酵工程後の発酵後工程として、発酵工程で得られた発酵後液に対して濾過、加熱(殺菌)、アルコールの添加、希釈、カーボネーション等を行ってもよい。上記配合工程は、仕込工程、発酵工程、又は発酵後工程の段階で実施してよい。
仕込工程で添加するホップとしては、例えば、乾燥ホップ、ホップペレット、ホップエキスを用いることができる。ホップは、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキス等のホップ加工品であってもよい。
発酵後工程で添加するアルコールとしては、例えば、スピリッツを用いることができ、中でも大麦スピリッツが好ましい。一実施形態として、ビールテイスト飲料はスピリッツ(好ましくは、大麦スピリッツ)を含んでもよい。
本実施形態に係るノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法は、上記発酵工程を含まなくてもよい。また、本実施形態に係るノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法は、上記発酵工程において、発酵期間を短くしてアルコールの生成を抑制することを含んでもよく、上記発酵工程で得られた発酵後液を蒸留又は希釈することによりアルコールを除去又は低減させることを含んでもよい。さらに、本実施形態に係るノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法は、上記仕込工程で得られた発酵前液(麦汁)又は実質的にアルコールを含有しない発酵後液に対して、濾過、加熱(殺菌)、カーボネーション等を行う工程を含んでもよい。
本実施形態に係る飲料は、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さに優れており、飲料の香味が改善されている。したがって、本発明の一実施形態として、飲料に、難消化性グルカンと大豆ペプチドを配合することを含む、飲料の香味を改善する方法が提供される。また、本実施形態に係る飲料の香味を改善する方法は、飲料の大豆臭を抑制する方法、マイルドな味の膨らみを改善する方法、又は余韻の長さを改善する方法と捉えることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1:難消化性グルカンと大豆ペプチドを含有する飲料]
水に、食物繊維(難消化性グルカン(商品名:フィットファイバー#80、日本食品化工株式会社製)、又は難消化性デキストリン(商品名:パインファイバー(PF)、松谷化学工業株式会社製))及び大豆ペプチド(ハイニュートDC6、不二製油株式会社製)を表1に示す含有量となるように添加し、実施例1及び比較例1−1〜1−2の飲料を調製した。これらの飲料について、官能評価を行った。
官能評価は、訓練された5名のパネルにより、「大豆臭」、「マイルドな味の膨らみ」及び「余韻の長さ」について以下の評価基準に基づいて5段階(4点〜0点)で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表1に示す。
(大豆臭:評価基準)
4点:大豆臭が非常に強い。
3点:大豆臭が強い。
2点:大豆臭がある。
1点:大豆臭がわずかにある。
0点:大豆臭がない。
(マイルドな味の膨らみ:評価基準)
4点:マイルドな味の膨らみが非常に良好である。
3点:マイルドな味の膨らみが良好である。
2点:マイルドな味の膨らみがある。
1点:マイルドな味の膨らみがわずかにある。
0点:マイルドな味の膨らみがない。
(余韻の長さ:評価基準)
4点:余韻が非常に長い。
3点:余韻が長い。
2点:余韻がある。
1点:余韻がわずかにある。
0点:余韻がない。
大豆臭は、評点が低いほど、大豆臭が抑制されており、飲料として優れている。マイルドな味の膨らみは、評点が高いほど、マイルドな味の膨らみが良好であり、飲料として優れている。余韻の長さは、評点が高いほど、余韻が長く、飲料として優れている。
Figure 0006978253
大豆ペプチドと共に、食物繊維として難消化性グルカンを配合した実施例1の飲料は、食物繊維を配合しなかった比較例1−1の飲料及び食物繊維として難消化性デキストリンを配合した比較例1−2の飲料と比べて、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さが優れていた。
[試験例2:難消化性グルカンの添加量による効果]
水に、難消化性グルカン(商品名:フィットファイバー#80、日本食品化工株式会社製)及び大豆ペプチド(ハイニュートDC6、不二製油株式会社製製)を表2に示す含有量となるように添加し、実施例2−1〜2−5及び比較例2−1の飲料を調製した。これらの飲料について、試験例1と同様にして、官能評価を行った。結果を表2に示す。なお、比較例2の飲料は、比較例1−1と同様の飲料である。
Figure 0006978253
大豆ペプチドと共に難消化性グルカンを0.3w/v%以上配合した実施例2−1〜2−5の飲料は、難消化性グルカンの配合量が増えるにつれて、大豆臭が抑制された。また、難消化性グルカンの含有量が0.4w/v%以上である実施例2−2〜2−4の飲料は、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さがより一層優れていた(実施例2−2〜2−4と、比較例2、実施例2−1及び実施例2−5との比較)。
[試験例3:大豆ペプチドの添加量による効果]
水に、難消化性グルカン(商品名:フィットファイバー#80、日本食品化工株式会社製)及び大豆ペプチド(ハイニュートDC6、不二製油株式会社製製)を表3に示す含有量となるように添加し、実施例3−1〜3−6及び比較例3の飲料を調製した。これらの飲料について、試験例1と同様にして、官能評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006978253
難消化性グルカンの含有量が1.5w/v%である飲料において、大豆ペプチドの配合量が増えるにつれて、大豆臭が強く感じられた。大豆ペプチドの含有量が、0.01w/v%以上である飲料は、大豆臭を充分に抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さが優れていた。
[試験例4:ノンアルコールビールテイスト飲料]
炭酸水(ガス圧2.3kg/cm程度)に難消化性グルカン(商品名:フィットファイバー#80、日本食品化工株式会社製)、大豆ペプチド(ハイニュートDC6、不二製油株式会社製製)、アセスルファムカリウム(アセスルファムK)、50%乳酸、大豆多糖類、ホップ由来の苦味料、カラメル色素及び香料を、表4に示す含有量となるように添加し、実施例4及び比較例4のノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。これらの飲料について、試験例1と同様にして、官能評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006978253
ノンアルコールビールテイスト飲料として調製した実施例4の飲料においても、大豆臭が抑制され、かつマイルドな味の膨らみ及び余韻の長さがより一層優れていた。

Claims (4)

  1. 難消化性グルカンと、大豆ペプチドと、を含み、
    前記難消化性グルカンの含有量が、飲料全量に対して、0.4w/v%以上10w/v%以下であり、
    前記大豆ペプチドの含有量が、飲料全量に対して、0.01w/v%以上であり、
    ビールテイスト飲料である、飲料。
  2. ノンアルコール飲料である、請求項1に記載の飲料。
  3. 難消化性グルカンと大豆ペプチドとを配合する工程を備え、
    前記難消化性グルカンを、飲料全量に対して、0.4w/v%以上10w/v%以下になるように配合し、
    前記大豆ペプチドを、飲料全量に対して、0.01w/v%以上になるように配合する、ビールテイスト飲料の製造方法。
  4. ビールテイスト飲料に、難消化性グルカンと大豆ペプチドとを配合することを含み、
    前記難消化性グルカンを、飲料全量に対して、0.4w/v%以上10w/v%以下になるように配合し、
    前記大豆ペプチドを、飲料全量に対して、0.01w/v%以上になるように配合する、ビールテイスト飲料の香味を改善する方法。
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