JP6978183B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6978183B2
JP6978183B2 JP2015215204A JP2015215204A JP6978183B2 JP 6978183 B2 JP6978183 B2 JP 6978183B2 JP 2015215204 A JP2015215204 A JP 2015215204A JP 2015215204 A JP2015215204 A JP 2015215204A JP 6978183 B2 JP6978183 B2 JP 6978183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
agent
hair
range
discharge
aerosol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015215204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017081886A (ja
Inventor
潤 松林
壮一 菅沼
Original Assignee
ホーユー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ホーユー株式会社 filed Critical ホーユー株式会社
Priority to JP2015215204A priority Critical patent/JP6978183B2/ja
Publication of JP2017081886A publication Critical patent/JP2017081886A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6978183B2 publication Critical patent/JP6978183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は毛髪化粧料に関し、より詳しくは、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を同時に吐出する機構を有する容器に充填して用いる毛髪化粧料に関する。
本発明において毛髪脱色・脱染剤とは、毛髪を脱色し、あるいは脱色及び脱染する剤を意味する。又、本発明では、染毛剤及び毛髪脱色・脱染剤を総称して単に「ヘアカラー」ともいう。
ヘアカラーの第1剤と第2剤を所定の構成を備えた吐出容器の一対のエアゾール容器に充填して二剤同時吐出する方式のエアゾール型二剤式ヘアカラーが知られている。又、同様に二剤同時吐出する方式であるが、エアゾール型ではなくポンプ機構等を利用して二剤同時吐出するノンエアゾール型二剤式ヘアカラーも知られている。これらの二剤式ヘアカラーでは、第1剤と第2剤の混合比(二剤同時吐出時の第1剤と第2剤の吐出量比)が例えば「1:1の質量比」等と特定の比率に設定され、第1剤と第2剤の初期充填量(使用開始前の充填量)もこの混合比に対応している。従って、第1剤と第2剤の実使用時の吐出量の比は、設定された混合比と大差のない許容範囲内であることが望まれる。第1剤と第2剤の組成も、上記許容範囲内の吐出量比を前提として設計されている。
またヘアカラーでは、染毛効果等を高めるため、クリーム状、ゲル状、ペースト状等の高粘性の剤型や、泡状等の比較的粘性のある剤型とすることが一般的であり、かつ第1剤と第2剤の粘度が通常は一致しないが、これらの剤の粘度も、第1剤と第2剤の吐出量比が上記許容範囲内にあることを前提に、混合性も考慮して設計されている。
従って、実使用時の第1剤と第2剤の吐出量比が上記の許容範囲を外れると、良好な染毛効果やブリーチ効果を確保できず、更に第1剤と第2剤の混合性の低下から染めムラや脱色ムラを生じる恐れがある。
特開2005− 97310号公報 特開2014−237621号公報
上記の特許文献1は、同一又は異なるエアゾール缶に収容された第1剤及び第2剤からなる酸化染毛剤等であって、粘度を一定の範囲内に設定することにより、操作性に優れ毛髪への均一な塗布を容易とした毛髪化粧剤等を開示する。しかし、特許文献1は毛髪化粧剤等の吐出の容易さや毛髪への塗布の容易さの観点から粘度を調整しており、第1剤と第2剤の吐出量比、酸化染毛剤の染毛力、染めムラは問題にしていない。
上記の特許文献2はエアゾール型二剤式ヘアカラーを開示し、第1剤と第2剤の粘度を共に50000mPa・s以下とし、第2剤の粘度に対する第1剤の粘度の比率を0.8〜1.2の範囲内とすることにより、第1剤と第2剤の吐出量の比率が最初の吐出時から最後の吐出時に至るまで経時的に安定化され、簡便かつ均一な染毛処理が可能になるとしている。
しかし、特許文献2では、第1剤と第2剤の実使用時の吐出量比の経時的な変化が設定された基準の吐出量比に対して21%を超えると「吐出安定性が悪い」と評価するが(段落0027)、吐出安定性の技術的意味は単に「消費者の使用を考慮すると」と記載されていて不明確であり(段落0002)、少なくとも染毛力や染めムラ等との関連は考慮していない。そして吐出安定性を維持する手段として、第2剤の粘度に対する第1剤の粘度の比率(段落0008)という、本発明とは異なる技術要素を挙げている。
また、特許文献2が開示する第1剤と第2剤の粘度値50000〜25000mPa・sは、上限値については単にエアゾール容器からの吐出の困難性を考慮し、下限値については単に毛髪塗布時のタレ落ちを考慮したものであって(段落0011)、やはり染毛力や染めムラ等との関連は考慮していない。
以上のように、例えばエアゾール型二剤式ヘアカラーにおける第1剤及び第2剤の粘度や吐出量について述べた特許文献は散見されるが、それらの技術的事項がヘアカラーの染毛力や染めムラ、又は第1剤や第2剤の粘度、混合性と直接に関連する旨の開示、示唆は見られない。更に、予め設定された第1剤と第2剤の吐出量比に関し、染毛力確保や染めムラ防止等の観点から研究された誤差の許容範囲という技術的ポイントは、全く示唆・開示が見られない。
本願発明者の理解によれば、前記したように、エアゾール型であれ、ノンエアゾール型であれ、二剤同時吐出式ヘアカラーにおける第1剤と第2剤の実使用時の吐出量比が、予め設定された混合比(より具体的には第1剤と第2剤の初期充填量の質量比)に対する一定の許容範囲内に収まらないと、良好な染毛力を期待できず、第1剤と第2剤の粘度も関係して、染めムラや脱色ムラも防止し難い。
そこで本発明は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を同時に吐出する機構を有する容器に充填して二剤同時吐出するヘアカラーにおいて、第1剤と第2剤の実使用時の吐出量比を第1剤と第2剤の初期充填量の質量比に対する特定の許容範囲内とすることにより、染毛力の維持と染めムラ等の防止を期待でき、第1剤と第2剤の吐出後の混合性も良好な毛髪化粧料を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
本願発明者は、本発明の課題の解決手段を追及する過程で、染毛力の維持と染めムラ等の防止の観点に基づき、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比に対する実使用時の吐出量比の誤差の許容範囲が基準吐出量比の0.6倍〜1.4倍の範囲内であることを究明した。更に、ヘアカラーの染毛力及び第1剤/第2剤の混合性の観点に基づき、第1剤と第2剤の好適な粘度の範囲も突き止めた。本発明はこれらの知見に基づき完成された。
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を同時に吐出する機構を有する容器に充填した毛髪化粧料であって、第1剤と第2剤の粘度がいずれも25℃において50000mPa・s以下であり、かつ、25℃において同時吐出させた際の第1剤と第2剤の吐出量の質量比(第1剤の吐出量/第2剤の吐出量)が、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比(第1剤の初期充填量/第2剤の初期充填量)の0.6倍〜1.4倍の範囲内である、毛髪化粧料である。
なお本発明では、単に「容器」というときは、第1剤と第2剤を同時に吐出する機構を備えた吐出装置の全体を指し、第1剤や第2剤の充填容器の他に、二剤同時吐出に必要な他の部材も包含する概念である。なお、当該容器がエアゾール型である場合に、第1剤又は第2剤を充填した容器を「エアゾール容器」と呼ぶ。
また本発明では、粘度測定にはVISCOMETER TV-10粘度計(東機産業株式会社製)を使用し、粘度500mPa・s未満の場合は、25℃、1分間、回転速度:12rpm、1号ローター使用の条件下で測定した。粘度500mPa・s以上2500mPa・s未満の場合は、25℃、1分間、回転速度:12rpm、2号ローター使用の条件下で測定した。粘度2500mPa・s以上10000mPa・s未満の場合は、25℃、1分間、回転速度:12rpm、3号ローター使用の条件下で測定した。粘度10000mPa・s以上50000mPa・s未満の場合は、25℃、1分間、回転速度:12rpm、4号ローター使用の条件下で測定した。粘度50000mPa・s〜100000mPa・sの場合は、25℃、1分間、回転速度:6rpm、4号ローター使用の条件下で測定した。
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明においては、前記第1発明に規定する容器は、上部にステムが設けられた一対のエアゾール容器と、並設された前記一対のエアゾール容器の上部を連結固定する連結部材と、前記一対のエアゾール容器の前記ステムを外部から同時に押圧するための操作部材と、前記操作部材を押圧することにより前記各ステムから排出される内容物を外部へ吐出するための吐出部材とを備えた二剤同時吐出容器である。
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明においては、前記第2発明に係る毛髪化粧料の第2剤のエアゾール容器の内圧P2に対する第1剤のエアゾール容器の内圧P1の比P1/P2が、使用開始前に、25℃において0.5〜1.5の範囲内である。
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明においては、前記第2発明又は第3発明に係る毛髪化粧料の第1剤と第2剤が、共に1種以上の高級アルコールと1種以上のノニオン性界面活性剤を含有し、かつ、第1剤と第2剤のそれぞれにおいて、高級アルコールの含有量の合計値C(a)に対するノニオン性界面活性剤の含有量の合計値C(n)の質量比C(n)/C(a)が0.1〜1.5の範囲内である。
(第1発明の効果)
第1発明によれば、第1剤と第2剤を二剤同時吐出する二剤式の毛髪化粧料(ヘアカラー等)において、二剤同時吐出の際の第1剤と第2剤の吐出量の質量比(第1剤の吐出量/第2剤の吐出量)が、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比(第1剤の初期充填量/第2剤の初期充填量)の0.6倍〜1.4倍の範囲内であるため、ヘアカラー等の使い始めから使い終わりに至るまで良好な染毛力やブリーチ力を確保できる。
なお、以下において、説明の便宜上、二剤同時吐出の際の第1剤の質量単位の吐出量をD1、二剤同時吐出の際の第2剤の質量単位の吐出量をD2とも言い、第1剤の吐出量/第2剤の吐出量の質量比をD1/D2とも表記する。更には、第1剤の質量単位の初期充填量をJ1、第2剤の質量単位の初期充填量をJ2とも言い、第1剤の初期充填量/第2剤の初期充填量の質量比をJ1/J2とも表記する。
また、第1発明によれば、第1剤と第2剤の粘度がいずれも25℃において50000mPa・s以下であるため、第1剤と第2剤の混合性も良好であり、このような混合性の低下に基づく染毛力の低下、染めムラや脱色ムラの発生を防止できる。
(第2発明の効果)
第1剤と酸化剤を含有する第2剤を同時に吐出する機構を有する容器としては、ポンプ機構等を利用して二剤同時吐出するノンエアゾール型も例示されるが、エアゾール型がより好ましく例示される。
二剤を同時吐出する機構を有するエアゾール型の容器として、例えば第2発明に規定するものを代表的に例示することができる。
(第3発明の効果)
第3発明においては、第2剤のエアゾール容器の内圧P2に対する第1剤のエアゾール容器の内圧P1の比P1/P2が、特定の条件下、0.5〜1.5の範囲内であるため、設定された吐出量の質量比が良好に維持され、染毛力やブリーチ力を確保できる。
(第4発明の効果)
第4発明においては、ヘアカラー等の毛髪化粧料の第1剤と第2剤が共に高級アルコールとノニオン性界面活性剤を含有し、第1剤と第2剤のそれぞれにおいて、高級アルコールの合計含有量C(a)とノニオン性界面活性剤の合計含有量C(n)の質量比C(n)/C(a)が0.1〜1.5の範囲内であるため、第1剤と第2剤の混合性が良好である。特に、第1剤と第2剤の吐出後の混合性の低下に基づく染毛力の低下、染めムラや脱色ムラの発生を防止できる。
第3実施例に係る二剤同時吐出のための容器20の概略の構成を示す分解斜視図である。 図1に示す容器の外観の斜視図である。
20 容器
22a エアゾール容器(第1剤充填用)
22b エアゾール容器(第2剤充填用)
24 連結部材
26 吐出ヘッド
28 ステム
30 マウンティンカップ
32 操作部材
34 ノズル
36 シュリンクフィルム
以下に本発明の実施形態をその最良の形態を含めて説明する。本発明の技術的範囲は、以下の実施形態によって限定されない。
〔毛髪化粧料〕
本発明の毛髪化粧料は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を同時に吐出する機構を有する容器に充填して、二剤同時吐出する方式の二剤式毛髪化粧料である。
二剤同時吐出の駆動方式は特段に限定されないが、例えば、第2発明として前記したようなエアゾール型が特に好ましい。いわゆるノンエアゾール型も好ましく例示される。ノンエアゾール型としては、手動でポンプ駆動させるポンプ式が好ましく例示されるが、これらに限定されない。ノンエアゾール型においては、第1剤と第2剤が同一容器中の異なる区画に充填されて同時吐出される方式と、第1剤と第2剤がそれぞれ並列する容器に充填されて同時吐出される方式がある。
〔エアゾール型毛髪化粧料〕
エアゾール型毛髪化粧料は、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤をそれぞれエアゾール容器に充填して二剤同時吐出する毛髪化粧料である。
〔容器及びエアゾール容器〕
吐出装置の全体としての容器は、少なくとも第1剤を充填したエアゾール容器と第2剤を充填したエアゾール容器を含み、これらのエアゾール容器に充填した第1剤及び第2剤を同時に吐出することができる限りにおいて、その構成を限定されない。このような吐出容器の具体的な構成として、前記特許文献1の図3及び図4に示す同時吐出容器を好ましく例示できる。
特許文献1に記載の上記同時吐出容器は、(1)ステムを有し、充填された噴射剤の圧力によってステムから内容物を吐出可能な一対のエアゾール缶と、(2)一対のエアゾール缶を互いに連結するための連結部材と、(3)一対のエアゾール缶のステムを外部から同時に押圧するための操作部材と、(4)操作部材を押圧することにより各ステムから排出される内容物を外部へ吐出するための吐出部材、の以上(1)〜(4)を備える。その他に、特開2004−91356号公報に記載された二連エアゾール容器等を用いることもできる。
エアゾール容器における第1剤、第2剤の充填形態としては、エアゾール容器の内側に内袋を設けて第1剤又は第2剤を収納すると共に内袋の内部を除くエアゾール容器の内側空間に噴射剤を充填した形態や、エアゾール容器の内側に第1剤又は第2剤と噴射剤を併せ充填した形態を例示できるが、これらの充填形態に限定されない。
噴射剤としては、例えば、ジメチルエーテル、液化石油ガス、窒素ガス、炭酸ガス、代替フロン等、一般にエアゾール製品に用いられるものや、圧縮空気等を用いることが出来る。これらの中でも特に変質防止の面から、窒素ガスが好ましい。
〔第1剤と第2剤の吐出量比〕
アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を、同時に吐出する機構を有する容器に充填し二剤同時吐出する方式の毛髪化粧料においては、通常、第1剤と第2剤の吐出量比が、例えば「1:1の質量比」又は「1:1.5の質量比」のように設定されている。そして、毛髪化粧料の製造時には、充填する剤の粘度、剤の吐出経路の開口径、エアゾール式の毛髪化粧料におけるエアゾール容器内の噴射剤圧力等のファクターを調整することにより、第1剤と第2剤の吐出量比を特定の値に設定している。しかし実使用時には、特に使用の過程で経時的に、吐出量比の誤差や変動を生じ得る。本発明において第1剤と第2剤の吐出量比は限定されないが、一般的には第1剤:第2剤=1:1の設定とすることが多い。
上記のエアゾール容器内の噴射剤圧力に関しては、第2剤のエアゾール容器の25℃における内圧P2に対する第1剤のエアゾール容器の25℃における内圧P1の比P1/P2が、使用開始前に0.5〜1.5の範囲内であることが好ましい。この場合、設定された吐出量の質量比が良好に維持され、染毛力やブリーチ力を確保できるという効果を期待できる。第1剤のエアゾール容器及び第2剤のエアゾール容器の初期内圧は特段に限定されないが、使用性の面から、25℃において0.2〜1.0MPaの範囲内であることが好ましく、0.4〜0.7MPaの範囲内であることがより好ましい。
本発明においては、第1発明に規定するように、第1剤と第2剤の吐出量の質量比D1/D2が、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比J1/J2の0.6倍〜1.4倍の範囲内である。特に0.8倍〜1.2倍の範囲内であることが、前記「第1発明の効果」欄で述べた理由から好ましい。
〔第1剤と第2剤の粘度〕
前記「第1発明の効果」欄で述べた理由から、本発明の毛髪化粧料の第1剤と第2剤の粘度は、いずれも25℃において50000mPa・s以下であるが、より好ましくは50〜50000mPa・sの範囲内である。
更に具体的には、エアゾール式の毛髪化粧料においては、好ましい粘度は噴射剤の充填形態に対応して異なる。
エアゾール容器の内側に内袋を設けて第1剤又は第2剤を収納すると共に内袋の内部を除くエアゾール容器の内側空間に噴射剤を充填した形態の場合、好ましくは50〜10000mPa・sの範囲内、更に好ましくは100〜5000mPa・sの範囲内である。エアゾール容器の内側に第1剤又は第2剤と噴射剤を併せ充填した形態の場合、好ましくは5000〜50000mPa・sの範囲内、更に好ましくは10000〜30000mPa・sの範囲内である。
〔毛髪化粧料の構成〕
本発明の毛髪化粧料として、染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤等のヘアカラーが好ましく例示される。
染毛剤においては、第1剤が少なくとも酸化染料を含有し、通常は更にアルカリ剤を含有する。又、染毛剤の第2剤は少なくとも酸化剤を含有する。毛髪脱色剤は、第1剤が酸化染料を含有しない点を除いては、基本的に染毛剤と同様に構成される。毛髪脱染剤は、第2剤が酸化剤に加えて過硫酸塩等の酸化助剤を含有する点を除いては、基本的に毛髪脱色剤と同様に構成される。
〔毛髪化粧料の主要成分〕
(酸化染料)
酸化染料は染料中間体及びカプラーに分類される。毛髪化粧料には、酸化染料の他に、塩基性染料、ニトロ染料、天然染料、分散染料等の直接染料を配合することもできる。
染料中間体としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、トルイレンジアミン類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類、及びそれらの塩類が例示される。塩類としては、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が例示される。これらの中でも、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、p−アミノフェノール、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−(β−ヒドロキシエチル)−N−エチル−p−フェニレンジアミン、2−(β−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン及びそれらの塩類が好ましく例示される。
カプラーは染料中間体と結合することにより発色する化合物であって、必要に応じて第1剤に含有される。カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、パラメチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩等が例示される。
染料中間体の含有量は、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.01〜10質量%の範囲内、より好ましくは0.05〜5質量%の範囲内である。毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時におけるカプラーの含有量は、好ましくは0.01〜10質量%の範囲内、より好ましくは0.05〜5質量%の範囲内である。
(アルカリ剤)
アルカリ剤は、第2剤に含有される酸化剤の作用を促進するとともに、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させることにより、染色性を向上させる。アルカリ剤としては、アンモニア、アンモニウム塩、アルカノールアミン、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が例示される。
アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩、又は、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩が好ましく例示される。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールが例示される。
アルカリ剤の含有量は特段に限定されないが、過酸化水素の作用の確保や、毛髪損傷の抑制等の点から、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、pHが6〜12の範囲内となる量が好ましい。
(酸化剤及び酸化助剤)
酸化剤は酸化染料を酸化重合させて発色させる。酸化剤としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及び、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物が例示される。
酸化剤の含有量は限定されないが、酸化染料の酸化重合、毛髪損傷の抑制等の点から、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、0.05〜30質量%の範囲内が好ましく、2〜20質量%の範囲内がより好ましい。
酸化助剤としては過硫酸塩が配合される。過硫酸塩の具体例として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等が例示され、毛髪の明度向上効果が高い点では、過硫酸アンモニウムが特に好ましい。酸化助剤の含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜30質量%の範囲内であり、より好ましくは2〜20質量%の範囲内である。
(高級アルコール及びノニオン性界面活性剤)
第4発明に関して述べたように、毛髪化粧料の第1剤と第2剤は、共に1種以上の高級アルコールと1種以上のノニオン性界面活性剤を含有する。そして第1剤と第2剤のそれぞれにおいて、高級アルコールの含有量の合計値C(a)と、ノニオン性界面活性剤の含有量の合計値C(n)との比C(n)/C(a)が、好ましくは0.1〜1.5の範囲内、より好ましくは0.2〜1.2の範囲内である。
高級アルコールとしては、セチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコールが例示される。第1剤と第2剤のいずれか一方以上の剤において配合する高級アルコールは、炭素数が16〜18から選ばれる少なくとも1種と、炭素数が20〜22から選ばれる少なくとも1種を併用することが好ましい。
ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレン(以下、「POE」ともいう)アルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう)アルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEグリセリルモノ脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油等が例示される。第1剤と第2剤のいずれか一方以上の剤において配合するノニオン性界面活性剤は2種以上配合することが好ましい。
その他のノニオン性界面活性剤として、アルキロールアミド、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、レシチン誘導体水素添加大豆レシチン等が例示される。
毛髪化粧料の第1剤、第2剤それぞれにおける1種以上の高級アルコールの含有量は限定されないが、好ましくはそれぞれ0.5〜10質量%の範囲内であり、より好ましくはそれぞれ1〜8質量%の範囲内である。
〔毛髪化粧料におけるその他の重要成分〕
(界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤以外の界面活性剤として、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩素が対イオンであるものとして、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、塩化ジココイルジメチルアンモニウムが例示される。
対イオンが塩素ではないカチオン性界面活性剤としては、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等が例示される。その他にも、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが例示される。
カチオン性界面活性剤の含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内であり、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲内である。
アニオン性界面活性剤としては、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン(ココイルグルタミン酸TEA)等のN−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが例示される。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内であり、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲内である。
両性界面活性剤としては、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン)、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)、N−アシルアミノエチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノカルボン酸塩(例えば、ココアンホ酢酸Na(N−ヤシ油脂肪酸アシル−N'−カルボキシメチル−N'−ヒドロキシエチルエチレンジアミン))、N−アシルアミノエチル−N−カルボキシメトキシエチルアミノカルボン酸塩(例えば、ココアンホジ酢酸Na)、ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシエチルサルコシンが例示される。
両性界面活性剤の含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内であり、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲内である。
(油性成分)
油性成分として、高級アルコール、炭化水素、シリコーン類、高級脂肪酸、エステル、ロウ類、油脂、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
油性成分の含有量は限定されないが、上記の油性成分のそれぞれについて、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において0.5〜25質量%の範囲内が好ましく、1〜15質量%の範囲内がより好ましい。
高級アルコールとしては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、2−オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、リノレイルアルコール、ミリスチルアルコール、アラキルアルコール、ラノリンアルコールが例示される。
炭化水素としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリンが例示される。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーンが例示される。ポリエーテル変性シリコーンとしては、POE・メチルポリシロキサン共重合体(PEG-10ジメチコン)が例示される。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ラノリン脂肪酸が例示される。
エステルとしては、2−エチルヘキサン酸セチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、リシノール酸オクチルドデシル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルが例示される。
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリンが例示される。
油脂としては、植物油であるオリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が例示される。又、動物油であるラノリン、牛脂等も例示される。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが例示される。
(ポリマー)
ポリマー(高分子化合物)としては、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、両性ポリマーが挙げられる。
カチオン性ポリマーとしては、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物、カチオン化セルロース、カチオン化グアガム、カチオン性澱粉、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が例示される。
以上のカチオン性ポリマーのうち、塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するカチオン性ポリマーとしては、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、カチオン性のジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体(ルーブリゾール社のマーコート550等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体(ルーブリゾール社のマーコート100等)が例示される。
カチオン化セルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド(セルコートL−200、H−100)、ライオン(株)のレオガードG,GP、ユニオンカーバイド社のポリマーJR−125,JR−400,JR−30M,LR−400,LR−30Mが例示される。
カチオン化グアガムとしては、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム(市販名;JAGUAR EXCEL;三昌(株)製)等が例示される。
カチオン性ポリマーの含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内であり、より好ましくは0.25〜2.5質量%の範囲内である。
アニオン性ポリマーとしては、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、ファーセラン、アラビアガム、ガッチガム、カラヤガム、トラガントガム及びカンテン粉末が例示される。セルロースをカルボキシメチル化したカルボキシメチルセルロースも例示される。
アニオン性ポリマーの含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内であり、より好ましくは0.25〜2.5質量%の範囲内である。
両性ポリマーとしては、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−53が例示される。更に、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体が例示される。
両性ポリマーの含有量は限定されないが、毛髪化粧料の第1剤と第2剤の混合時において、0.05〜5質量%の範囲内が好ましく、0.25〜2.5質量%の範囲内がより好ましい。
(溶剤)
溶剤としては、水が例示される、他にも、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の炭素数5以下の1価の低級アルコール、ポリオール類やその低級アルキルエーテル類が例示される。ポリオール類としては、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、イソプレングリコール、ソルビトールが例示される。ポリオールの低級アルキルエーテル類としては、ポリオールのモノ低級アルキルエーテルやジ低級アルキルエーテルが例示される。
第1剤、第2剤のそれぞれについて溶剤の含有量に特段の限定はなく、それぞれ適宜に決定すれば良い。
〔毛髪化粧料におけるその他の配合成分〕
ヘアカラーには、上記の各成分以外にも、pH調整剤、蛋白誘導体及びアミノ酸類、糖類、溶剤、キレート剤、防腐剤、エーテル類、分散剤、安定化剤、酸化防止剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、紫外線吸収剤等を適宜に選択して含有させることができる。
次に本発明の実施例を説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例によって限定されない。
〔第1実施例:吐出比1:1の酸化染毛剤〕
第1剤と第2剤の吐出量の質量比が1:1の設定である2剤式エアゾール型の酸化染毛剤の実施例1〜4及び比較例1に係るクリーム状の第1剤の組成を末尾の表1に示し、同様にクリーム状の第2剤の組成を末尾の表2に示す。
表1の下端には各第1剤のmPa・s単位の粘度と、各第1剤を充填したエアゾール容器の25℃におけるMPa単位の内圧P1と、各第1剤における高級アルコールの含有量の合計値C(a)に対するノニオン性界面活性剤の含有量の合計値C(n)の質量比C(n)/C(a)を表記した。各第1剤の粘度は、「第1発明の構成」の項で前記した測定方法による測定値である。各第1剤又は第2剤を充填したエアゾール容器は、エアゾール容器の内側に内袋を設けて第1剤又は第2剤を収納すると共に、内袋の内部を除くエアゾール容器の内側空間に圧縮ガスを充填した形態であり、上記の内圧は圧縮ガスの圧力である。
表2の下端にも、表1と同じ要領で、各第1剤の粘度と、エアゾール容器の内圧P1と、質量比C(n)/C(a)を表記した。表2の下端には更に、第4実施例として後述する「同時吐出性能」、「混合性」及び「染毛力」の実施例1〜4及び比較例1についての評価結果を表記した。
表1及び表2(更に後述の表3)において、成分欄の「PG」はプロピレングリコールを意味する。また、表1の第1剤及び表2の第2剤の各成分について含有量を示す数値は、第1剤中又は第2剤中における質量%数である。
〔第2実施例:吐出比1:1.5の酸化染毛剤〕
第1剤と第2剤の吐出量の質量比が1:1.5の設定である2剤式エアゾール型の酸化染毛剤の実施例5に係る液状の第1剤の組成を末尾の表3の上半部に示し、同様に液状の第2剤の組成を表3の下半部に示す。
表3の上半部の下端には第1剤について、表3の下半部の下端には第2剤について、それぞれ表1と同じ要領で、粘度と、エアゾール容器の内圧P1と、質量比C(n)/C(a)を表記した。エアゾール容器の形態及び内圧P1の意味は第1実施例の場合と同様である。表3の下端部には更に、表2の場合と同様に、「同時吐出性能」、「混合性」及び「染毛力」の実施例5についての評価結果を表記した。表3において、成分欄の「PPG」はポリプロピレングリコールを意味する。
〔第3実施例:酸化染毛剤の吐出用の容器〕
上記実施例1〜実施例5及び比較例1に係る酸化染毛剤に使用する二剤同時吐出のための容器20は、その概略の構成を図1及び図2に示すように、第1剤を充填するエアゾール容器22a及び第2剤を充填するエアゾール容器22bと、各エアゾール容器22a、22bを連結固定する連結部材24と、吐出ヘッド26からなる。各エアゾール容器22a、22bはそれぞれ、押下げることにより収納した内容物を外部に吐出するステム28を備えており、各ステム28をマウンティンカップ30に取り付けている。吐出ヘッド26には各ステム28を押下できる操作部材32を設けており、この操作部材32は、各ステム28から排出された内容物を混合するように構成され、かつ、外部に内容物を吐出できる吐出部材としてのノズル34を備えている。
容器20を図2に示す状態、即ち、吐出ヘッド26を互いに連結固定されたエアゾール容器22a、22bに係合させた状態とし、操作部材32の押下げに伴って各ステム28が押し下げられると、エアゾール容器22a、22bに充填された第1剤、第2剤は噴射剤(窒素ガス)の圧力によりステム28から排出され、更に、互いに混合されつつノズル34から吐出される。
なお、図2に示すように、各エアゾール容器22a、22bをより強い固定力にて連結固定させるために、各エアゾール容器22a、22bの周囲にシュリンクフィルム36を巻き付けて、これらを相互に固定してもよい。
〔第4実施例:毛髪化粧料の評価〕
実施例1〜実施例5、比較例1に係る酸化染毛剤の第1剤及び第2剤をそれぞれ、第3実施例で述べた二剤同時吐出のための容器20における第1剤充填用のエアゾール容器22aと第2剤充填用のエアゾール容器22bに充填したエアゾール型二剤式酸化染毛剤を用いて、以下に述べるように「同時吐出性能」、「混合性」及び「染毛力」を評価した。
なお、実施例1〜4及び比較例1に関しては、第1剤と第2剤の吐出量の質量比が1:1の設定であるため、エアゾール容器22a中の第1剤もエアゾール容器22b中の第2剤も共に40グラム充填されている。但し、実施例5に関しては、第1剤と第2剤の吐出量の質量比が1:1.5の設定であるため、エアゾール容器22a中の第1剤が40グラム充填されているに対し、エアゾール容器22b中の第2剤は60グラム充填されている。
(同時吐出性能)
実施例1〜実施例5及び比較例1に係る容器20について、吐出が実質的に終了するまで、それぞれ3秒間ずつの二剤同時吐出を間欠的に多数回(X回)行った。そして1回目、X回目の直前である(X−1)回目、これらの中間である〔(X−1)/2〕回目の吐出についてそれぞれ、前記実施形態の「第1剤と第2剤の吐出量比」の項で述べた第1剤と第2剤の吐出量の質量比D1/D2を測定し、その値が、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比J1/J2(実施例1〜実施例4及び比較例1では「1」、実施例5では約0.67)に対して何倍であるかという倍率を計算し、同時吐出性能を評価した。
評価ランクとして、倍率が0.8倍以上で1.2倍以下である場合を「◎」、倍率が0.6倍以上かつ0.8倍未満で1.4倍以下かつ1.2倍より大きい場合を「○」、倍率が0.5倍以上かつ0.6倍未満で1.5倍以下かつ1.4倍より大きい場合を「△」、以上のいずれにも該当しない場合を「×」とした。そして各実施例及び比較例について、表中の「同時吐出性能」の欄に、3回分の計算値が共に同じ評価ランクであったときは当該評価ランク記号を記載した。また、3回分の計算値の評価ランクが二通り以上に割れた場合には、その内の最も悪い評価ランクを記載した。
(混合性)
予め、実施例1〜実施例5及び比較例1に係る第1剤の原液に黄色203号を適量配合して第1剤を着色しておき、これを、着色せずに上記のように調製した第2剤と共に、二剤同時吐出のための容器20における第1剤充填用のエアゾール容器22aと第2剤充填用のエアゾール容器22bに、それぞれ充填した。
そして二剤同時吐出を行い、次いで第1剤と第2剤を通常の染毛時のように10名のパネラーが刷毛で撹拌、混合し、その際の混合性を評価した。撹拌、混合における手の動作要領、その動作速度及び動作回数は厳密にマニュアル化して、これを各パネラーに守らせた。そして混合性は、着色された第1剤と、着色されていない第2剤とが区別できない程に均一に混合されたか否かを基準として目視にて観察し、下記の◎〜×の評価基準によりランク付けを行った。
◎ : 明瞭に区別できる
○ : 幾分明瞭に区別できる
△ : ほとんど区別できない
× : 全く区別できない
次に、各評価ランクについて(×)を0点、(△)を1点、(○)を2点、(◎)を3点として、実施例1〜実施例5及び比較例1ごとに、10名のパネラーのランク付けに基づく点数の平均点を算出し、その平均点が整数でない場合には小数点以下を四捨五入して整数化し、結果的に得られた整数の点数に相当するランク記号を表中の「混合性」の欄に記載した。
(染毛力)
実施例1〜実施例5及び比較例1に係る酸化染毛剤の第1剤と第2剤の前記所定の混合比に従う混合物1gを、それぞれ白髪混じりの人毛毛束1gに塗布し、10分間放置後に水洗することにより、人毛毛束に対する染毛処理を完了した。
上記染毛処理の完了の直後に10名のパネラーが人毛毛束の染色の程度を目視にて観察し、下記の◎〜×の評価基準により、染毛力のランク付けを行った。
◎ : 染毛力が非常に良好
○ : 染毛力が良好
△ : やや染毛力不足
× : 染毛力が全く不足
次に、各評価ランクについて(×)を0点、(△)を1点、(○)を2点、(◎)を3点として、実施例1〜実施例5及び比較例1ごとに、10名のパネラーのランク付けに基づく点数の平均点を算出し、その平均点が整数でない場合には小数点以下を四捨五入して整数化し、結果的に得られた整数の点数に相当するランク記号を表中の「染毛力」の欄に記載した。
Figure 0006978183
Figure 0006978183
Figure 0006978183
本発明によれば、染毛力の維持と染めムラ等の防止を期待でき、第1剤と第2剤の吐出後の混合性も良好なエアゾール型二剤式毛髪化粧料が提供される。

Claims (4)

  1. アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を一対のエアゾール容器に充填して同時に吐出する機構を有する容器に充填した毛髪化粧料であって、第1剤と第2剤の粘度がいずれも25℃ において50〜50000mPa・sの範囲内であって、第1剤と第2剤のエアゾール容器の初期内圧が25℃ においていずれも0.2〜1.0MPaの範囲内であり、かつ、25℃ において同時吐出させた際の、下記の同時吐出性能評価基準に従う第1剤と第2剤の吐出量の質量比(第1剤の吐出量/第2剤の吐出量)が、第1剤と第2剤の初期充填量の質量比(第1剤の初期充填量/第2剤の初期充填量)の0.6倍〜1.4倍の範囲内であり、前記第1剤と第2剤が、共に1種以上の高級アルコールと1種以上のノニオン性界面活性剤を含有し、かつ第1剤と第2剤のそれぞれにおいて、高級アルコールの含有量合計値C(a)に対するノニオン性界面活性剤の含有量の合計値C(n)の質量比C(n)/C(a)が0.29〜1.5の範囲内であることを特徴とする毛髪化粧料。
    同時吐出性能評価基準:第1剤と第2剤を充填した前記エアゾール容器について、吐出が実質的に終了するまで3秒間ずつの二剤同時吐出を間欠的に多数回(X回)行い、1回目、X回目の直前である(X−1)回目、これらの中間である〔(X−1)/2〕回目の吐出についてそれぞれ第1剤と第2剤の吐出量の質量比D1/D2を測定し、その値が第1剤と第2剤の初期充填量の質量比J1/J2に対して何倍であるかという倍率を計算する。3回の吐出についての倍率の計算値が一致しない場合は最も悪い(1.0から最も離れた)倍率を採用する。
  2. 前記第1剤の粘度が25℃において50〜20000mPa・sの範囲内であって、第1剤のエアゾール容器の初期内圧が0.4〜0.55MPaの範囲内であり、前記第2剤の粘度が25℃において50〜16000mPa・sの範囲内であって、第2剤のエアゾール容器の初期内圧が0.4〜0.65MPaの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 前記容器は、上部にステムが設けられた前記一対のエアゾール容器と、並設された前記一対のエアゾール容器の上部を連結固定する連結部材と、前記操作部材を押圧することにより前記各ステムから排出される内容物を外部へ吐出するための吐出部材とを備えた二剤同時吐出容器であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料。
  4. 前記第2剤のエアゾール容器の内圧P2に対する第1剤のエアゾール容器の内圧P1の比P1/P2が、使用開始前に、25℃において0.5〜1.5の範囲内であることを特徴とする請求項3に記載の毛髪化粧料。
JP2015215204A 2015-10-30 2015-10-30 毛髪化粧料 Active JP6978183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015215204A JP6978183B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 毛髪化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015215204A JP6978183B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 毛髪化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017081886A JP2017081886A (ja) 2017-05-18
JP6978183B2 true JP6978183B2 (ja) 2021-12-08

Family

ID=58713660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015215204A Active JP6978183B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 毛髪化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6978183B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6869737B2 (ja) * 2016-02-02 2021-05-12 花王株式会社 エアゾール染毛用第1剤組成物
JP7199070B2 (ja) * 2017-06-30 2023-01-05 ホーユー株式会社 酸化剤含有組成物及びその使用方法
JP7441481B2 (ja) * 2019-06-25 2024-03-01 ホーユー株式会社 酸化染毛剤又は脱色剤組成物
JP7103706B1 (ja) 2022-03-16 2022-07-20 株式会社ナンバースリー 毛髪染色剤及び毛髪染色方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000297018A (ja) * 1999-04-13 2000-10-24 Hoyu Co Ltd 毛髪化粧剤、毛髪化粧品及び毛髪化粧剤の使用方法
JP2004091355A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Kanebo Ltd 同時噴出型クリーム状染毛剤組成物
JP2004091359A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Kanebo Ltd エアゾール型クリーム状染毛剤
JP2004091356A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Kanebo Ltd 同時噴出型クリーム状染毛剤組成物
JP6712837B2 (ja) * 2013-06-10 2020-06-24 株式会社ダリヤ 二剤同時吐出エアゾール型クリーム状染毛剤
JP6502007B2 (ja) * 2013-06-28 2019-04-17 ホーユー株式会社 エアゾール式毛髪化粧料組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017081886A (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190038523A1 (en) Hair cosmetic material composition and oxidizing agent-containing composition thereof, hair cosmetic material, and hair cosmetic product
US8821591B2 (en) Hair decoration article and hair dyeing and bleaching method using same
JP5766455B2 (ja) 染毛剤及び染毛方法
JP6978183B2 (ja) 毛髪化粧料
JP5956170B2 (ja) 染毛剤及び染毛方法
JP6338329B2 (ja) 毛髪化粧料及び毛髪化粧料用品
JP7262724B2 (ja) 毛髪化粧料用組成物及びその使用方法
JP6817704B2 (ja) 毛髪化粧料、及び、毛髪の染毛、脱染又は脱色方法
JP5687030B2 (ja) 毛髪化粧料組成物、その使用方法及び毛髪化粧料用品
JP6391919B2 (ja) 毛髪化粧料及び毛髪化粧料用品
JP7287689B2 (ja) 毛髪化粧料、及び、毛髪の染毛、脱染又は脱色方法
JP6146974B2 (ja) エアゾール式泡状酸化染毛剤組成物
WO2012117847A1 (ja) 染毛剤、その使用方法及び染毛剤用品
JP6029389B2 (ja) エアゾール式泡状酸化染毛剤組成物
JP6214124B2 (ja) 毛髪化粧料組成物
JP2015129095A (ja) 組成物
JP6858164B2 (ja) 毛髪化粧料及び毛髪化粧料用品
US9855198B2 (en) Dyeing process using a mixture obtained from an aerosol device comprising a nonionic fatty amide, and device therefor
JP7139267B2 (ja) 染毛剤組成物
WO2021084952A1 (ja) 酸化染毛剤
JP2018090623A (ja) 毛髪化粧料及び毛髪化粧料用品
JP2022189120A (ja) 酸化染毛剤組成物
WO2014034437A1 (ja) エアゾール式泡状酸化染毛剤組成物
WO2013136481A1 (ja) 染毛剤及び染毛方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190724

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210819

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210819

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210827

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6978183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250