JP6977385B2 - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
特許文献1には、品質機能展開に係る諸表の作成を容易とすることを課題とし、品質機能展開処理においては、依存関係を有する機能項目の間を依存関係に応じて接続して、複数の機能項目を系統立てた系統図上で、何れかのプロセスに属する機能項目について、その機能項目が属するプロセスを特定する属性情報を付与した連関図を作成し、連関図が入力されると、この連関図から各機能項目、機能項目の属性情報、及び機能項目の依存情報を抽出して、原情報として格納し、この後、展開表又は多元表の軸が設定されることで、原情報を用いて、設定された軸に対応する展開表又は多元表を作成して、出力することが開示されている。
特開2016−081185号公報
連関図から任意の項目を指示して展開表を作成した場合、連関図と展開表の全ての項目が関連付けられているわけではない。したがって、展開表に軸とそれを構成する項目を挿入した場合に、その編集内容を連関図に反映させようとすると不整合が生じることが考えられる。
本発明は、展開表に軸を挿入した場合、その展開表に関連付けられている連関図において新たな項目を挿入することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。なお、以下の「請求項」とあるのは、出願当初の請求項である。
請求項1の発明は、展開表の隣り合う第1の軸と第2の軸との間に第3の軸を挿入した場合、該展開表に関連付けられている連関図を抽出する抽出手段と、前記連関図内で、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目を、前記第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目と前記第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目の間に挿入する挿入手段を有する情報処理装置である。
請求項2の発明は、前記挿入手段は、前記連関図内で、前記第1の項目と前記第2の項目との間に1つ以上の項目がある場合は、前記第3の項目を仮の項目として挿入する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3の発明は、前記挿入手段は、前記第2の項目の直前に前記第3の項目を挿入する、又は、前記第1の項目の直後に前記第3の項目を挿入する、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4の発明は、前記挿入手段は、前記第3の項目を操作者の操作によって修正可能に挿入する、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5の発明は、前記挿入手段は、前記第3の項目を前記第1の項目と前記第2の項目との間の経路以外には挿入できないようにする、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6の発明は、前記挿入手段は、前記連関図内で、前記第1の項目と前記第2の項目との間に項目がない場合は、前記第3の項目を挿入する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7の発明は、前記第3の項目の内容を操作者の操作によって修正可能とし、該修正が行われた場合は、該第3の項目に関連付けられた前記展開表の第3の軸内の軸項目の内容を修正する、請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項8の発明は、コンピュータを、展開表の隣り合う第1の軸と第2の軸との間に第3の軸を挿入した場合、該展開表に関連付けられている連関図を抽出する抽出手段と、前記連関図内で、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目を、前記第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目と前記第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目の間に挿入する挿入手段として機能させるための情報処理プログラムである。
請求項1の情報処理装置によれば、展開表に軸を挿入した場合、その展開表に関連付けられている連関図において新たな項目を挿入することができる。
請求項2の情報処理装置によれば、連関図内で、第1の項目と第2の項目との間に1つ以上の項目がある場合は、第3の項目を仮の項目として挿入することができる。
請求項3の情報処理装置によれば、連関図内で、第2の項目の直前に第3の項目を挿入する、又は、第1の項目の直後に第3の項目を挿入することができる。
請求項4の情報処理装置によれば、連関図内で、第3の項目を操作者の操作によって修正可能に挿入することができる。
請求項5の情報処理装置によれば、連関図内で、第3の項目を第1の項目と第2の項目との間の経路以外には挿入できないようにすることができる。
請求項6の情報処理装置によれば、連関図内で、第1の項目と第2の項目との間に項目がない場合は、第3の項目を挿入することができる。
請求項7の情報処理装置によれば、連関図内で、第3の項目の内容の修正が行われた場合は、その第3の項目に関連付けられた展開表の第3の軸内の軸項目の内容を修正することができる。
請求項8の情報処理プログラムによれば、展開表に軸を挿入した場合、その展開表に関連付けられている連関図において新たな項目を挿入することができる。
本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 連関図、展開表の対象とする技術例の説明図である。 連関図の例を示す説明図である。 連関図の例を示す説明図である。 連関図の例を示す説明図である。 展開表の例を示す説明図である。 連関図情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 項目情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 辺情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 展開表情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 軸項目情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 因果関係情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 連関図ID・展開表ID関連テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 項目ID・軸項目ID関連テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 辺ID・因果関係情報ID関連テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 開発プロセスにおける軸項目の変遷例を示す説明図である。 連関図の例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。 本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
まず、本実施の形態を説明する前に、その前提となる情報処理装置について説明する。なお、この説明は、本実施の形態の理解を容易にすることを目的とするものである。
機能項目、プロセス、項目間の依存関係の定義により連関図を作成し、作成した連関図から展開表を生成する技術がある。特許文献1に記載の技術は、プロセス毎に機能項目を分類し、分類した機能項目を階層化しながら入力する場合と比較して、品質機能展開にかかる諸表(以下、展開表)の作成を容易とする情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
展開表は一つの技術プロセス、サブシステム、技術課題により作成されるのみならず、複数の技術プロセス、サブシステム、技術課題間のすり合わせとして利用され、すり合わせを行った結果として、依存関係/因果関係の見直しなどを行い、展開表の編集が行われる。依存関係/因果関係の見直しなどを行う目的において、あるいは技術課題検討当初より連関図を作成するが、作成された連関図は必ずしもすべての項目が展開表に反映されるものではなく、指定された項目のみを軸の項目とした展開表が表示されるものである。つまり、連関図は展開表と比較して変換されない情報を含むものであり、展開表を編集しても、その編集結果を連関図に反映することはできず、連関図と展開表間で整合が取れないこととなる。これら展開表と連関図の情報は知見、設計資産として活用するものであり、同一技術を対象としているにもかかわらず、情報が一貫していなければ複数存在すると混乱を招く。
一方で、展開表と相互変換可能なように連関図を作成することも考えられるが、比較的制約なく作成することで思考を促す連関図としての特徴が損なわれることとなる。
本実施の形態は、制約なく作成された連関図より生成された展開表に対して、編集が行われても、連関図及び展開表が編集結果に追随できるようにしている。
また、開発プロセス(工程)において、その開発プロセスが下流に移行するに従い、その開発プロセスで求められる品質、品質を具体的に示す性能、実現方法などの要件の詳細化が行われる。この詳細化の作業を連関図に適用すると、既に構成された要件間にさらに詳細化された要件を追加する操作を行う。
この開発プロセスを特許文献1に記載の技術による連関図に適用して考えた場合、既に軸を割り当てていた要件間に新たな軸が設けられるに等しい。その操作を行う際、個々の要件に設定されていた軸を再度それぞれ定義しなおす必要があるなど、煩雑な操作を要求される。
なお、開発プロセスを例示したが、工程を経て成果物を得るものであればよく、実施する処理とその手順を定めるものであれば、開発プロセス以外にも、設計プロセス、要件定義プロセス、研究プロセス、生産プロセス等であってもよい。
本実施の形態は、既に作成された連関図を利用でき、効率的に新たなプロセスに対する連関図を作成するシステムの提供を目的とする。
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
本実施の形態である情報処理装置100は、連関図、展開表を編集するものであって、図1の例に示すように、連関図・展開表作成モジュール105、連関図・展開表記憶モジュール125、編集モジュール145を有している。
連関図とは、解決すべき問題が明確になっているときに、発生の原因が複雑に絡み合っている状況の中で、その因果関係を明らかにするための手法である。連関図は、図5に示すように、項目と辺によって構成されている。ここで「項目」は、グラフ理論におけるノード(節点、頂点)に該当する。「辺」は、グラフ理論におけるエッジ(枝)に該当する。
用語の定義を示す。
システムとは、複数の要素が相互に影響しながら、全体として一定の働きをするように構成された仕組みである。どのシステムも常により大きなシステムの部分システムである。
顧客とは、提供するシステムの価値を享受し、それに対価を払う人又は組織である。開発や生産における次工程も顧客である。
品質とは、物品、サービスに対する顧客要求の満足度を決定する評価の対象となる『特性』である。
指標とは、物事を判断したり評価したりするための目印となる情報である。
要因とは、ある事象に影響(寄与)しうる事柄である。品質工学など統計的手法では、「因子」という。
主要因とは、『要因』のうち、事象への影響が強く、無視できない事柄である。
原因とは、『要因』のうち、対象とする事象を実際に起こした(起こす)ものである。
性質とは、対象の本来のあり方を示す形容詞(例えば、「硬い」、「細い」、「美しい」等)である。なお、「本来の」とは、そのときだけたまたまではなく、そのように意図して作られていたり、元来自然とそうなっていたりしているということを指す。
挙動とは、対象の状態の変化を示す動詞(例えば、「動く」、「帯電する」、「熱を通す」等)である。多くの場合、その程度を表す副詞(例えば、「速く」、「強く」、「多く」等)を伴う。
作用とは、対象が他のものに及ぼす影響、又は他のものから受ける影響を表す名詞及びその程度を表す副詞(例えば、加熱、蓄熱、圧迫、酸化等)である。
特性とは、『性質』及び『挙動』『作用』の尺度となる『指標』である。
機能とは、システムの部分の各々が果たす固有の役割である『性質』、『挙動』、『作用』である。機能は「発現する」ものであり「ある/ない」ものである。品質工学では「目的機能」は「システムの目的を得るための働き」であり、「基本機能」は「目的機能を実現するための技術的手段となる働き」である。
性能とは、『機能』の量的な指標である。すなわち意図する『性質』『挙動』『作用』の度合いを示す量的な『指標』である。性能は「発揮する」ものであり、大小がある。
連関図・展開表作成モジュール105は、連関図作成モジュール110、展開表生成モジュール115、出力モジュール120を有しており、連関図・展開表記憶モジュール125と接続されている。連関図・展開表作成モジュール105は、連関図の作成、その連関図から展開表の生成、連関図と展開表との出力を行う。例えば、特許文献1に記載の技術を用いればよい。
連関図作成モジュール110は、展開表生成モジュール115と接続されている。連関図作成モジュール110は、連関図を作成するにあたって必要な情報を受け付ける。例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置に表示したユーザーインタフェース上に、ユーザーによるキーボードのキー操作及びマウスの操作等により作成された、連関図の名称、項目、項目内容(項目の属性情報)、辺(項目間の依存関係(依存情報、辺の属性情報))等の情報を受け付ける。ユーザーによるキーボードのキー操作等からの受付の他に、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている情報を読み出すこと等が含まれる。
例えば、連関図作成モジュール110は、複数の要素、要素が属するプロセスも含めた要素毎の属性情報、及び複数の要素間の因果関係を受け付け、連関図を作成又は編集する。
展開表生成モジュール115は、連関図作成モジュール110、出力モジュール120、編集モジュール145の連関図編集モジュール165と接続されている。展開表生成モジュール115は、連関図作成モジュール110によって作成された連関図を対象として、展開表を生成する。
また、展開表生成モジュール115は、表示モジュール160によって表示された連関図での修正が行われた場合に、修正後の連関図から展開表を生成するようにしてもよい。つまり、展開表生成モジュール115は、連関図作成モジュール110によって作成された連関図だけでなく、連関図編集モジュール165によって編集された連関図を対象として、展開表を生成するようにしてもよい。この生成処理において、連関図・展開表関連記憶モジュール140内の連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を生成する。
出力モジュール120は、展開表生成モジュール115と接続されている。出力モジュール120は、連関図作成モジュール110で作成された連関図(連関図編集モジュール165で編集された連関図を含めてもよい)、展開表生成モジュール115で生成された展開表(連関図作成モジュール110で作成された連関図を元にして生成された展開表、連関図編集モジュール165で編集された連関図を元にして生成された展開表を含めてもよい)を出力する。ここで出力するとは、連関図、展開表を、例えば、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、データベース等の記憶装置へ書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。
連関図・展開表記憶モジュール125は、連関図記憶モジュール130、展開表記憶モジュール135、連関図・展開表関連記憶モジュール140を有しており、連関図・展開表作成モジュール105、編集モジュール145と接続されている。連関図・展開表記憶モジュール125は、連関図、展開表に関する情報を記憶している。
連関図記憶モジュール130は、連関図の情報を記憶している。具体例として、連関図情報テーブル900、項目情報テーブル1000、辺情報テーブル1100を記憶している。図9は、連関図情報テーブル900のデータ構造例を示す説明図である。連関図情報テーブル900は、連関図ID欄905、連関図名称欄910、作成者欄915、作成日時欄920、項目数欄925、項目ID欄930、辺数欄935、辺ID欄940を有している。連関図ID欄905は、本実施の形態において、連関図を一意に識別するための情報(連関図ID:IDentification)を記憶している。連関図名称欄910は、その連関図IDの連関図の名称を記憶している。作成者欄915は、その連関図の作成者を記憶している。作成日時欄920は、その連関図の作成日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。項目数欄925は、その連関図における項目数を記憶している。項目数欄925内の項目数だけ、その後に項目ID欄930が続く。項目ID欄930は、本実施の形態において、項目を一意に識別するための情報(項目ID)を記憶している。項目IDが示す情報は、項目情報テーブル1000に記憶されている。辺数欄935は、その連関図における辺数を記憶している。辺数欄935内の辺数だけ、その後に辺ID欄940が続く。辺ID欄940は、本実施の形態において、辺を一意に識別するための情報(辺ID)を記憶している。辺IDが示す情報は、辺情報テーブル1100に記憶されている。
図10は、項目情報テーブル1000のデータ構造例を示す説明図である。項目情報テーブル1000は、項目ID欄1005、項目内容欄1010、接続先項目数欄1015、接続先項目ID欄1020を有している。項目ID欄1005は、項目IDを記憶している。項目内容欄1010は、その項目IDの項目の内容(項目名称等)を記憶している。接続先項目数欄1015は、その項目から接続先となっている項目数を記憶している。接続先項目数欄1015内の項目数だけ、その後に接続先項目ID欄1020が続く。接続先項目ID欄1020は、接続先項目IDを記憶している。
図11は、辺情報テーブル1100のデータ構造例を示す説明図である。辺情報テーブル1100は、辺ID欄1105、接続元項目ID欄1110、接続先項目ID欄1115、属性欄1120を有している。辺ID欄1105は、辺IDを記憶している。接続元項目ID欄1110は、その辺における接続元である項目の項目IDを記憶している。接続先項目ID欄1115は、その辺における接続先である項目の項目IDを記憶している。属性欄1120は、その辺の属性を記憶している。属性として、例えば、その辺で接続されている項目間の関係(接続元である項目の数値が増加すれば、接続先である項目の数値も増加する関係(例えば、正比例等)、接続元である項目の数値が増加すれば、接続先である項目の数値は減少する関係(例えば、反比例等))等がある。
図9〜11は例示であって、この他のデータ構造であってもよい。例えば、グラフ構造を示すデータ構造を用いてもよい。
展開表記憶モジュール135は、展開表の情報を記憶している。具体例として、展開表情報テーブル1200、軸項目情報テーブル1300、因果関係情報テーブル1400を記憶している。図12は、展開表情報テーブル1200のデータ構造例を示す説明図である。展開表情報テーブル1200は、展開表ID欄1205、展開表名称欄1210、作成者欄1215、作成日時欄1220、元連関図ID欄1225、軸A名称欄1230、軸項目数欄1235、軸項目ID欄1240、因果関係情報数欄1245、因果関係情報ID欄1250を有している。展開表ID欄1205は、本実施の形態において、展開表を一意に識別するための情報(展開表ID)を記憶している。展開表名称欄1210は、その展開表IDの展開表の名称を記憶している。作成者欄1215は、その展開表の作成者を記憶している。作成日時欄1220は、その展開表の作成日時を記憶している。元連関図ID欄1225は、その展開表の元となった連関図IDを記憶している。つまり、展開表生成モジュール115が、その展開表を生成するにあたって、参照した連関図である。軸A名称欄1230は、軸A名称を記憶している。例えば、図8に示す第1軸(品質)810Aの名称(品質)が該当する。その軸Aについて、軸項目数欄1235〜因果関係情報ID欄1250がある。そして、4軸である場合は、軸B、軸C、軸Dについても、軸項目数欄1235〜因果関係情報ID欄1250と同等のデータがある。軸項目数欄1235は、その軸(軸A)における項目数を記憶している。軸項目数欄1235内の項目数だけ、その後に軸項目ID欄1240が続く。軸項目ID欄1240は、本実施の形態において、軸項目を一意に識別するための情報(軸項目ID)を記憶している。軸項目IDが示す情報は、軸項目情報テーブル1300に記憶されている。因果関係情報数欄1245は、因果関係情報数を記憶している。因果関係情報とは、図8の例では、「◎」、「△」、「−」等が記載されている欄(セル)を示している。因果関係情報数欄1245内の因果関係情報数だけ、その後に因果関係情報ID欄1250が続く。因果関係情報ID欄1250は、本実施の形態において、因果関係情報を一意に識別するための情報(因果関係情報ID)を記憶している。因果関係情報IDが示す情報は、因果関係情報テーブル1400に記憶されている。
図13は、軸項目情報テーブル1300のデータ構造例を示す説明図である。軸項目情報テーブル1300は、軸項目ID欄1305、軸項目名称欄1310、属する軸欄1315を有している。軸項目ID欄1305は、軸項目IDを記憶している。軸項目名称欄1310は、その軸項目IDの軸項目の名称を記憶している。例えば、図8に示す軸項目(音の安定性)810の名称(音の安定性)が該当する。属する軸欄1315は、その軸項目が属している軸を記憶している。
図14は、因果関係情報テーブル1400のデータ構造例を示す説明図である。因果関係情報テーブル1400は、因果関係情報ID欄1405、軸項目ID(A)欄1410、軸項目ID(B)欄1415、属性欄1420を有している。因果関係情報ID欄1405は、因果関係情報IDを記憶している。軸項目ID(A)欄1410は、軸項目ID(A)を記憶している。軸項目ID(B)欄1415は、軸項目ID(B)を記憶している。つまり、軸項目ID(A)欄1410と属性欄1420とが交わる位置が、その因果関係情報の展開表における位置を示している。属性欄1420は、属性を記憶している。例えば、「◎+」、「◎−」、「△+」、「△−」、「−」等の情報が属性に該当する。
連関図・展開表関連記憶モジュール140は、展開表と連関図とを関連付けている。連関図・展開表関連記憶モジュール140は、例えば、展開表と連関図とを関連付けるための情報を記憶している。具体例として、図15は、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500のデータ構造例を示す説明図である。連関図ID・展開表ID関連テーブル1500は、連関図ID欄1505、展開表ID欄1510を有している。連関図ID欄1505は、連関図IDを記憶している。展開表ID欄1510は、その連関図IDに対応する展開表IDを記憶している。具体的には、展開表生成モジュール115が、連関図から展開表を生成した場合に、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を生成する。連関図ID欄1505の値は、生成元の連関図を示す連関図IDであり、展開表ID欄1510の値は、生成された展開表を示す展開表IDである。なお、1つの連関図に対して、複数の展開表を対応させてもよい。連関図のどの項目を展開表の軸項目として選択させるかによって、複数の展開表を生成することが可能であるからである。
そして、連関図・展開表関連記憶モジュール140は、展開表の軸に含まれる項目である軸項目と連関図内の項目とを関連付けている。連関図・展開表関連記憶モジュール140は、例えば、展開表の軸に含まれる項目である軸項目と連関図内の項目とを関連付けるための情報を記憶している。具体例として、図16は、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600のデータ構造例を示す説明図である。項目ID・軸項目ID関連テーブル1600は、項目ID欄1605、軸項目ID欄1610を有している。項目ID欄1605は、項目IDを記憶している。軸項目ID欄1610は、軸項目IDを記憶している。具体的には、展開表生成モジュール115が、連関図から展開表を生成した場合に、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600を生成する。項目ID欄1605の値は、生成元の連関図の項目を示す項目IDであり、軸項目ID欄1610の値は、生成された展開表の軸項目を示す軸項目IDである。
そして、連関図・展開表関連記憶モジュール140は、展開表の隣り合う軸内における2つの軸項目間の因果関係を示す因果関係情報と連関図の項目間を結ぶ辺とを関連付けている。ここで「隣り合う軸内における2つの軸項目」とは、軸Aと軸Bが隣り合っている場合において、軸A内の軸項目A1と軸B内の軸項目B1をいう。連関図・展開表関連記憶モジュール140は、例えば、展開表の隣り合う軸内における2つの軸項目間の因果関係を示す因果関係情報と連関図の項目間を結ぶ辺とを関連付けるための情報を記憶している。具体例として、図17は、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700のデータ構造例を示す説明図である。辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700は、辺ID欄1705、因果関係情報ID欄1710を有している。辺ID欄1705は、辺IDを記憶している。因果関係情報ID欄1710は、因果関係情報IDを記憶している。具体的には、展開表生成モジュール115が、連関図から展開表を生成した場合に、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を生成する。辺ID欄1705の値は、生成元の連関図の辺を示す辺IDであり、因果関係情報ID欄1710の値は、生成された展開表の因果関係情報を示す因果関係情報IDである。なお、1つの因果関係情報IDに対して、複数の辺IDを対応させてもよい。軸項目としての項目の選択によっては、項目間に1つ以上の項目(軸項目としては選択されていない項目)がはさまれていることが生じるからである。具体的には、項目Aと項目Cが軸項目として選択されたが、項目Aと項目Cの間には項目Bがある場合(より詳細には、項目Aから項目Cに直接接続されている辺はなく、項目Aから項目Bに接続する辺があり、項目Bから項目Cに接続する辺がある場合)、展開表上では、軸項目Aと軸項目Cの間の因果関係情報は1つであるが、対応する連関図では、2つの辺(項目Aから項目Bに接続する辺、項目Bから項目Cに接続する辺)が対応するからである。
編集モジュール145は、展開表操作受付モジュール150、関連情報抽出モジュール155、表示モジュール160、連関図編集モジュール165を有しており、連関図・展開表記憶モジュール125と接続されている。編集モジュール145は、展開表の編集、その展開表の編集によって発生する連関図の編集等を行う。例えば、展開表生成モジュール115によって生成された展開表に対して編集要求がなされた際に、その展開表に対応する連関図を抽出し、編集を促す。編集された結果に基づき、展開表生成モジュール115に対して展開表を再度生成させる。このことによって、編集結果を展開表に反映することができ、連関図と展開表の情報の同一性を維持することができる。
展開表操作受付モジュール150は、関連情報抽出モジュール155と接続されている。展開表操作受付モジュール150は、ユーザーによるキーボードのキー操作及びマウスの操作等により、展開表に対する編集の情報を受け付ける。ユーザーによるキーボードのキー操作等からの受付の他に、ハードディスク等に記憶されている予め作成されていた編集情報を読み出すこと等が含まれる。例えば、展開表の1つの軸内にある複数の軸項目を統合する修正の操作等がある。
関連情報抽出モジュール155は、展開表操作受付モジュール150、表示モジュール160、連関図編集モジュール165と接続されている。関連情報抽出モジュール155は、連関図・展開表関連記憶モジュール140内の連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を用いて、展開表から連関図を抽出し、展開表の軸項目から連関図の項目を抽出し、展開表の因果関係情報から連関図の辺を抽出する。つまり、展開表操作受付モジュール150で、編集対象となった展開表、展開表の軸項目、展開表の因果関係情報から、それぞれ連関図、連関図の項目、連関図の辺を抽出する。
また、関連情報抽出モジュール155は、展開表の隣り合う第1の軸と第2の軸との間に第3の軸を挿入した場合、その展開表に関連付けられている連関図を抽出するようにしてもよい。例えば、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を用いて、編集対象となっている展開表から連関図を抽出すればよい。
表示モジュール160は、関連情報抽出モジュール155、連関図編集モジュール165と接続されている。表示モジュール160は、修正対象である展開表に関連付けられている連関図を、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700のうちいずれか1つ以上を用いて表示する。例えば、展開表から連関図を抽出する場合は連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を用い、展開表の軸項目から連関図の項目を抽出する場合は連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600を用い、展開表の因果関係情報から連関図の辺を抽出する場合は連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を用い、展開表の軸項目、因果関係情報からそれぞれ連関図の項目、辺を抽出する場合は連関図ID・展開表ID関連テーブル1500、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を用いることになる。ここで「修正対象である」とは、修正した結果の状態であってもよいし、修正対象として未だ修正が完了していない状態であってもよい。したがって、表示するタイミングは、修正が完了したことを契機としてもよいし、修正対象として選択したことを契機としてもよい。
また、表示モジュール160は、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を用いて、修正対象である展開表に関連付けられている連関図を表示し、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600を用いて、修正対象である軸項目に関連付けられている項目を、他の項目とは異なる形態で表示するようにしてもよい。例えば、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を用いて、展開表の展開表IDから連関図の連関図IDを抽出することができる。そして、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600を用いて、展開表の軸項目の軸項目IDから連関図の項目IDを抽出することができる。ここで「形態」とは、形状(例えば、項目を囲む枠の楕円形状、四角形等)、模様(例えば、背景の斜線等の模様)、色彩(例えば、項目を囲む枠の色彩、背景の色彩、項目を示す文字の色彩等)若しくはこれらの結合又はこれらが動的に変化する(例えば、フラッシュ、アニメーション等)ことを含む。「他の項目」とは、修正対象ではない軸項目に関連付けられている項目をいう。「異なる形態」とは、他の項目の形態と異なっていればよい。
そして、表示モジュール160は、展開表の1つの軸内にある複数の軸項目を統合する修正が行われた場合は、その軸項目に関連付けられている連関図の項目を統合して表示するようにしてもよい。
さらに、表示モジュール160は、統合対象である複数の軸項目と隣り合う軸内の軸項目との因果関係情報が異なる場合は、不整合がある旨の表示を行うようにしてもよい。
また、表示モジュール160は、連関図ID・展開表ID関連テーブル1500を用いて、修正対象である展開表に関連付けられている連関図を表示し、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700を用いて、修正対象である因果関係情報に関連付けられている辺を、他の辺とは異なる形態で表示するようにしてもよい。
そして、表示モジュール160は、展開表の1つの軸内にある複数の軸項目を統合する修正が行われた場合は、その軸項目の因果関係情報に関連付けられている連関図の辺を統合して表示するようにしてもよい。
さらに、表示モジュール160は、連関図における統合対象である複数の辺の属性情報が異なる場合は、不整合がある旨の表示を行うようにしてもよい。
また、表示モジュール160は、異なる形態で表示された項目又は辺を修正対象とすることを促す旨の表示を行うようにしてもよい。
そして、表示モジュール160は、異なる形態で表示された項目以外の項目、又は、異なる形態で表示された辺以外の辺が修正対象とされた場合は、展開表では修正対象とされていない項目又は辺が修正されてしまう旨の表示を行うようにしてもよい。
連関図編集モジュール165は、関連情報抽出モジュール155、表示モジュール160、連関図・展開表作成モジュール105の展開表生成モジュール115と接続されている。連関図編集モジュール165は、表示モジュール160によって表示されている連関図に対するユーザーの編集操作に応じて、その連関図を編集する。例えば、表示モジュール160によって不整合がある旨の表示が行われた辺の属性情報等を、ユーザーの編集操作に応じて編集する。その他に、ユーザーの編集操作に応じて、項目の編集(追加、削除等を含む)、項目の属性の編集、辺の付け直し(追加、削除等を含む)、辺の属性の編集等がある。
また、連関図編集モジュール165は、展開表操作受付モジュール150による展開表の修正にしたがって、その展開表に対応する連関図を修正してもよい。例えば、表示された展開表に対して、ユーザーの操作による編集が行われた場合、その編集に基づき展開表に編集を行い、これと並行して展開表に関連する連関図に対して編集結果を反映する。これによって、連関図を使用しないユーザーであっても連関図と展開表の情報の同一性を維持することが可能となる。
連関図編集モジュール165は、関連情報抽出モジュール155によって抽出された連関図内で、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目を、第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目と第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目の間に挿入するようにしてもよい。なお、展開表の軸項目と連関図の項目との関係、具体的には、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目、第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目、第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目、については、関連情報抽出モジュール155又は連関図・展開表記憶モジュール125内の連関図・展開表関連記憶モジュール140を用いて抽出すればよい。
そして、連関図編集モジュール165は、連関図内で、第1の項目と第2の項目との間に1つ以上の項目がある場合は、第3の項目を仮の項目(以下、ダミー項目ともいう)として挿入するようにしてもよい。
さらに、連関図編集モジュール165は、第2の項目の直前に第3の項目を挿入する、又は、第1の項目の直後に第3の項目を挿入するようにしてもよい。
さらに、連関図編集モジュール165は、第3の項目を操作者の操作によって修正可能に挿入するようにしてもよい。
さらに、連関図編集モジュール165は、第3の項目を第1の項目と第2の項目との間の経路以外には挿入できないようにするようにしてもよい。
また、連関図編集モジュール165は、連関図内で、第1の項目と第2の項目との間に項目がない場合は、第3の項目を挿入するようにしてもよい。
そして、第3の項目の内容を操作者の操作によって修正可能とし、その修正が行われた場合は、その第3の項目に関連付けられた展開表の第3の軸内の軸項目の内容を修正するようにしてもよい。
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
情報処理装置100、ユーザー端末210A、ユーザー端末210B、ユーザー端末210C、連関図・展開表記憶装置250は、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100、連関図・展開表記憶装置250による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。連関図・展開表記憶装置250は、連関図記憶モジュール130、展開表記憶モジュール135、連関図・展開表関連記憶モジュール140を有しており、情報処理装置100は、連関図記憶モジュール130、展開表記憶モジュール135、連関図・展開表関連記憶モジュール140として、通信回線290を介して連関図・展開表記憶装置250内の連関図記憶モジュール130、展開表記憶モジュール135、連関図・展開表関連記憶モジュール140を利用するようにしてもよい。
例えば、情報処理装置100で、ユーザー端末210Aでのユーザーの操作にしたがって、連関図が作成され、その連関図を元にして展開表が生成される。例えば、特許文献1に記載の技術を用いればよい。その連関図情報は、通信回線290を介して連関図・展開表記憶装置250内の連関図記憶モジュール130に記憶され、展開表情報は、通信回線290を介して連関図・展開表記憶装置250内の展開表記憶モジュール135に記憶される。
例えば、ユーザー端末210Bのユーザーは、主に展開表を利用しており、展開表の編集を行う。具体的には、軸と軸との間に新たな軸を挿入する編集指示等がある。展開表の編集が行われると、情報処理装置100は、その展開表に関連付けられた連関図を表示し、編集対象の軸項目又は因果関係情報に関連付けられた連関図内の項目又は辺を強調表示する。特に、展開表に挿入された新しい軸の軸項目に対応する項目を、連関図内に表示する。そして、ユーザーによって、それらの確認が行われ、場合によって編集が行われる。
また、ユーザー端末210内に、情報処理装置100が内蔵されていてもよい。その場合は、スタンドアロンとしてのシステム形態になる。
図3は、本実施の形態(連関図・展開表作成モジュール105)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS302では、連関図作成モジュール110は、ユーザーの操作にしたがって、連関図を作成する。
ステップS304では、展開表生成モジュール115は、作成された連関図を元にして展開表を生成する。
ステップS306では、出力モジュール120は、連関図情報を連関図記憶モジュール130に記憶し、展開表情報を展開表記憶モジュール135に記憶する。
次に、図4〜図8を用いて、ストロー笛のメカニズムについて、連関図を作成し、展開表を生成する例を示す。
図4は、連関図、展開表の対象とする技術(ストロー笛のメカニズム)例の説明図である。
ベルヌーイの定理(式1参照)である「流速が大きくなると圧力が下がる」という流体工学の法則を用いている。
Figure 0006977385
「なぜ振動するのか」について、以下のように説明できる。かっこの番号は、図4のかっこの番号に対応している。
(1)吹き込むとストローの中の流速が速くなる
(2)流速が速くなると圧力が下がる
(3)圧力が下がると、リードが吸い寄せられる
(4)リードが吸い寄せられると、流路が狭くなる
(5)流路が狭くなると流速が遅くなる
(6)流速が遅くなると、圧力が元に戻る
(7)圧力が戻ると、リードが開く。(1)に戻る。
図5は、連関図の例を示す説明図である。これは、ストロー笛の音が出ないメカニズムの連関図例を示している。連関図作成モジュール110が、ユーザーの操作にしたがって作成したものである。
なお、前提として「空気の密度は不変」、「つぶし加工方法は未定」であるとする。
図5の例では、矩形で囲まれている各項目が辺によって接続されている。なお、項目内の上向き矢印は、その項目が増加したことを示しており、下向き矢印は、その項目が減少したことを示している。
なお、項目間の辺の色は因果関係の極性を示している。項目間をつなぐ黒太線の辺は、正の相関関係があることを示しており、項目間をつなぐ二重線(白線)の辺は、負の相関関係があることを示している。例えば、項目「振動しやすさ」が減少すると、項目「音の出易さ」も減少することを示している。また、因果関係の影響度合いの強弱を、実線、破線等によって示してもよい。これらの情報は、辺情報テーブル1100の属性欄1120に記憶されている。
図6は、連関図の例を示す説明図である。図5の例に示した連関図内の各項目を増加の要因に統一したものである。つまり、音の安定性の連関図例を示している。これによって、項目間で正の相関関係が負の相関関係になる辺、逆に、項目間で負の相関関係が正の相関関係になる辺がある。
図7は、連関図の例を示す説明図である。
ユーザーの操作によって、展開表の軸(軸項目)として採用する項目を選択した例を示している。ここでは、第1軸として品質(顧客に保証するもの)、第2軸として性能(システム各部の働きの指標)、第3軸として管理物理量(管理対象とすべき物理量)、第4軸として設定項目(設計者が決める項目)を示している。
項目(音の安定性)710は、第1軸として選択されている。
項目(開き時の閉じ易さ)715、項目(閉じ時の開き易さ)720は、第2軸として選択されている。
項目(リード部流速)725、項目(リードの素材かたさ)730、項目(リードの形状的かたさ)735、項目(閉じ中の圧力差)740は、第3軸として選択されている。
項目(吹き込み圧)745、項目(長さ)755、項目(直径)760、項目(厚さ)765、項目(材料)770、項目(つぶし加工)780、項目(切込み量)785は、第4軸として選択されている。
図8は、展開表の例を示す説明図である。図7の例に示した連関図から生成した展開表を示している。つまり、図8は、ストロー笛の音の安定性の展開表例を示している。
展開表の対象となるものは、顧客(次工程を含めてもよい)の要求特性を満足させるために開発・設計するシステムの全体又は一部である。
第1軸(品質)810Aは、品質[顧客価値の指標]顧客(次工程)に保証する価値(満足度)の評価指標である。そして、展開表の対象とするシステム(部品)がその機能を発現した結果得られる価値の指標であり、かつそのシステム又はその上位システムが顧客(次工程)に保証する価値(満足度)の評価指標である。第1軸(品質)810Aには、軸項目(音の安定性)810がある。
第2軸(性能)815Aは、性能[機能の発現度合いの指標]システム全体が品質を達成するために、その部品や部分システムが果たす固有の役割(機能)の発現度合いの指標である。そして、部分システム同士の相互作用やシステム全体も広義の部分システムと考え、好ましくない現象に対する役割(作用)も含み、部品等が果たすべき役割(機能)以外にも、付随的性能(持つべき性質)の度合いも性能項目であり、各性能には直接影響しないが、品質に影響するノイズもこの軸に含めてもよい。第2軸(性能)815Aには、軸項目(開き時の閉じ易さ)815、軸項目(閉じ時の開き易さ)820がある。
第3軸(管理物理量)825Aは、管理物理量[管理すべき物理量]部品や部分システムが性能を発揮するために、管理/規定するべき物理量である。そして、実際にすべての項目を管理したり、測定したりできるとは限らないが、本来開発はこの軸の物理量で設計をすべきものである。なお、設計項目がそのまま管理物理量になっている場合は、第4軸と第3軸に同じ項目を記載してもよい。第3軸(管理物理量)825Aには、軸項目(リード部流速)825、軸項目(リードの素材かたさ)830、軸項目(リードの形状的かたさ)835、軸項目(閉じ中の圧力差)840がある。
第4軸(設計/設定項目)845Aは、設定項目[設計者が直接決定する量・条件]対象の部品や部分システムの管理物理量を制御するための設定条件であり、設計者、開発者が決められる(又は決めるべき)量及び条件である。そして、管理物理量に影響するノイズをこの軸に含めてもよい。第4軸(設計/設定項目)845Aには、軸項目(吹き込み圧)845、軸項目(ストロー)850、軸項目(加工)875がある。軸項目(ストロー)850内には、軸項目(長さ)855、軸項目(直径)860、軸項目(厚さ)865、軸項目(材料)870がある。軸項目(加工)875内には、軸項目(つぶし加工)880、軸項目(切込み量)885がある。
展開表内の隣り合う軸項目で位置が決定されているセル(図8の例では、◎等が記載されている矩形)内が、因果関係情報である。この因果関係情報は、2つの軸項目間の因果関係を示している。「◎」、「△」の記号は因果関係の極性を示すとともに、それに付随している「+」、「−」は因果関係の影響度合いの強弱を示している。つまり、正の相関関係は「◎」と示し、負の相関関係は「△」と示し、正の相関関係が強いものは「◎+」と示し、正の相関関係が弱いものは「◎−」と示し、負の相関関係が強いものは「△+」と示し、負の相関関係が弱いものは「△」と示し、無関係は「−」と示している。例えば、軸項目(音の安定性)810と軸項目(開き時の閉じ易さ)815の関係は「◎+」である。これらの情報は、因果関係情報テーブル1400の属性欄1420に記憶されている。したがって、連関図における辺情報テーブル1100と展開表における因果関係情報テーブル1400とは、辺ID・因果関係情報ID関連テーブル1700によって対応しているので、互いにこれらの情報は対応している。
なお、連関図における項目情報テーブル1000と展開表における軸項目情報テーブル1300とは、項目ID・軸項目ID関連テーブル1600によって対応しているので、互いにこれらの情報は対応している。
連関図から展開表を生成するが、前述したストロー笛の事例で示したように、連関図は原因/結果、目的/手段等の相互関係を図解することで複雑な要素間の関係性を明らかにするためのもので思考を促すための説明的な項目も含んでいる。一方で展開表は、工程毎の機能や性能で定義される各項目間の因果関係を表現するためのものであり、説明的な項目は含まれない。したがって、連関図から展開表を生成する場合には、必要な項目のみを抽出し、抽出した項目を適切な軸項目に割り当て展開表に反映させている(特許文献1参照)。
ここで、展開表に変換される元となる連関図は、必ずしも一つには限定されず、複数の因果関係が集約された展開表も存在する。その場合、その展開表に付帯する連関図は複数存在することとなる。
また、連関図から展開表に変換する場合には連関図の一部のデータを用いて展開表を生成することになるため、一つの連関図からなる展開表を生成する場合であっても、非可逆的な変換を行うことになる。このため、同一の技術を対象とする連関図及び展開表の2種類のデータが存在することになるが、技術資産として蓄積することを考慮すれば2種類のデータの整合性を維持継続させる必要がある。
そのために、本実施の形態は、連関図と展開表とのデータ関連付けによる整合性を維持するようにしている。
本実施の形態は、以下の処理を行う。
(1)連関図から展開表に変換された展開表の要因の追加/削除/修正、因果関係の追加/削除/修正
展開表に対して、項目又は項目間の因果関係に対して編集を行う場合には、項目又は項目間の因果関係に付帯した属性情報として格納されている連関図情報を元に、元となった連関図を読みだして表示する。そして、連関図に対する編集を促す制御を行う。編集された結果は、展開表に反映し結果を表示する。原データは連関図のみとなるため、展開表と連関図の整合性は維持できる。
なお、連関図のない展開表の場合には、展開表を直接編集させるか、簡易で生成された連関図を編集させるか選択できるが、いずれにおいても整合性は維持される。
特に、修正指示として、展開表内の軸と軸との間に新たな軸を挿入する操作を受け付けるようにしてもよい。
(2)編集対象箇所(項目)又は項目間の因果関係を含む連関図を表示し、該当箇所を強調表示(ハイライト等)する。
特に、展開表内の軸と軸との間に新たな軸を挿入する操作を受け付けた場合は、連関図に挿入する項目を強調表示する。
(3)該当する連関図が複数あったらすべて表示する。複数の連関図に共通して同一の項目及び関連する因果関係が存在するケースがあるためである。
(4)該当する連関図を呼び出すために項目及び項目間の因果関係に、属する連関図の情報を持たせるが前述したように、読みだされる連関図は一つに限定されない。
また、複数の軸項目を選択すると同一のものとして編集できるようにしてもよい。例えば、項目をマージする目的で行われるものである。
又は、項目及び項目に関連する因果関係をマージできるようにしてもよい。
なお、マージすることによって不整合が生じる場合には、不整合があることを示し、編集(修正)を促すようにしてもよい。
図18は、開発プロセスにおける軸項目の変遷例を示す説明図である。
展開表は、開発プロセス(工程)の進行にしたがい、より詳細化を行う。図18の例では、システム展開表(システム展開表の軸1840)、部材展開表(部材展開表の軸1850)、部材生産展開表(部材生産展開表の軸1860)の順に、詳細化されている。そのため、上流プロセスで定義された軸構成の一部を詳細化していくといった使われ方が、一般的である。例えば、システム展開表でシステムの性能に寄与する管理物理量及びその具体的な設定値が定義されている場合、その下流プロセスでは管理物理量(各部分システムの管理物理量1813)及び設計値(部分システムの設定項目(設定値)1814)を実現するために、下流プロセス(部材検討プロセス1820)に割り当てられた性能としてさらに定義する。さらに下流のプロセス(部材生産検討プロセス1830)について、割り当てられた性能を実現するための構造/物性に対して、それを実現するためのプロセス性能及び、工程物理量を定義するといった、プロセスの進行に伴い、軸間を詳細化していくといった使われ方である。
より詳細に説明する。
開発プロセスとして、順にシステム展開表(システム展開表の軸1840)、部材展開表(部材展開表の軸1850)、部材生産展開表(部材生産展開表の軸1860)が作成される。
(1)システム検討プロセス1810として、部分システムの設定項目(設定値)1814、各部分システムの管理物理量1813、各部分システムの性能(機能)1812、システムの品質1811の検討が行われ、その検討結果は、それぞれシステム展開表の軸1840の4軸1844、3軸1843、2軸1842、1軸1841として作成される。
(2)次に、部材検討プロセス1820として、順に部材Aの工程・材料1824、部材Aの工程物理量1823−2、部材Aのプロセス性能1823−1、部材Aの構造・物性1823、部材Aの性能1822の検討が行われ、その検討結果は、部材展開表の軸1850の4軸1854、3軸1853、2軸1852、1軸1851として作成される。部材Aの性能1822の次は、システム検討プロセス1810における各部分システムの管理物理量1813であり、部材検討プロセス1820は、システム検討プロセス1810の各部分システムの管理物理量1813以降の下流におけるプロセスであることを示している。
なお、4軸1854に対応するのが部材Aの工程・材料1824であり、3軸1853に対応するのが部材Aの構造・物性1823であり、2軸1852に対応するのが部材Aの性能1822であり、1軸1851に対応するのがシステムの品質1811である。
なお、部材Aの工程物理量1823−2、部材Aのプロセス性能1823−1は、部材展開表の軸1850内では省略されており、システム展開表の軸1840と部材展開表の軸1850との関係では、1軸1851は1軸1841と同じであり、3軸1853は4軸1844と同じである。
つまり、システム展開表の軸1840の1軸1841(1軸1851)と4軸1844(3軸1853)の間に、2軸1852を追加して、部材展開表の軸1850を作成している。
したがって、2軸1852が軸間に新たな軸(2軸1852)を挿入した例に該当する。
(3)部材生産検討プロセス1830として、順に部材Aの工程・材料1834、部材Aの工程物理量1833、部材Aのプロセス性能1832、部材Aの構造・物性1823の検討が行われ、その検討結果は、それぞれ部材生産展開表の軸1860の4軸1864、3軸1863、2軸1862、1軸1861として作成される。部材Aのプロセス性能1832の次は、部材検討プロセス1820における部材Aの構造・物性1823であり、部材生産検討プロセス1830は、部材検討プロセス1820の部材Aの構造・物性1823以降の下流におけるプロセスであることを示している。
なお、部材展開表の軸1850と部材生産展開表の軸1860との関係では、1軸1861は3軸1853と同じであり、4軸1864は4軸1854と同じである。
つまり、部材展開表の軸1850の3軸1853(1軸1861)と4軸1854(4軸1864)の間に、2軸1862と3軸1863を追加して、部材生産展開表の軸1860を作成している。
したがって、2軸1862と3軸1863が軸間に新たな軸(2軸1862、3軸1863)を挿入した例に該当する。
図19は、連関図の例を示す説明図である。
3軸対応項目群1910内には、項目(リード部流速)1912、項目(リードの素材かたさ)1914、項目(閉じ中の圧力差)1916、項目(リードの形状的かたさ)1918の4つの項目がある。
4軸対応項目群1920内には、項目(長さ)1922、項目(直径)1924、項目(材料)1926、項目(厚さ)1928、項目(吹き込み圧)1930、項目(つぶし加工)1932、項目(切込み量)1934の7つの項目がある。
図19の例に示した連関図において、例えば、対応する展開表の3軸と4軸との間に新たな軸を設定する。具体的には、3軸対応項目群1910(図8の例の軸(管理物理量)825Aに相当)と4軸対応項目群1920(図8の例の軸(設計/設定項目)845Aに該当)との間に、展開表における新たな軸を挿入する。そのため、展開表上で新たな軸が挿入された場合、3軸対応項目群1910と4軸対応項目群1920の間に、新たな項目を挿入する必要がある。この場合、前述したように、連関図では展開表に表現されていない項目も含んでいる場合がある。図19の例では、「リード部流路面積」、「空気流量」、「弾性係数」等は、展開表の軸項目としては採用されていないものである。そのため、情報処理装置100を用いずにユーザーの操作にまかせた場合、そのユーザーは、項目の挿入操作が必要であり、挿入する位置を検討する必要がある。
図20は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
展開表の軸(管理物理量)825A(図9の例の3軸対応項目群1910に相当)と軸(設計/設定項目)845A(図9の例の4軸対応項目群1920に相当)との間に、新たな軸が挿入された場合は、図20の例に示すように、挿入箇所2010又は挿入箇所2020に新たな項目(ダミー項目)を挿入する。
挿入箇所2010として、項目(リード部流速)1912の直前、項目(リードの素材かたさ)1914の直前、項目(閉じ中の圧力差)1916の直前、項目(リードの形状的かたさ)1918の直前の4つを示す。つまり、挿入箇所2010は、対象としている軸内の軸項目に対応する項目(項目(リード部流速)1912、項目(リードの素材かたさ)1914、項目(閉じ中の圧力差)1916、項目(リードの形状的かたさ)1918)の直下にダミー項目をそれぞれ配置することを示している。
挿入箇所2020として、項目(長さ)1922の直後、項目(直径)1924の直後、項目(材料)1926の直後、項目(厚さ)1928の直後、項目(吹き込み圧)1930の直後、項目(つぶし加工)1932の直後、項目(切込み量)1934の直後の7つを示す。つまり、挿入箇所2020は、対象としている軸内の軸項目に対応する項目(項目(長さ)1922、項目(直径)1924、項目(材料)1926、項目(厚さ)1928、項目(吹き込み圧)1930、項目(つぶし加工)1932、項目(切込み量)1934)のすぐ上位にダミー項目をそれぞれ配置することを示している。
図21は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS2102では、ユーザーの操作に応じて、軸の追加指示を受け付ける。
ステップS2104では、ユーザーの操作に応じて、追加する軸の場所指定を受け付ける。前述の例では、軸(管理物理量)825Aと軸(設計/設定項目)845Aの選択操作が該当し、これらの間に新たな軸を挿入することになる。
ステップS2106では、指定された軸間の補間処理を行う。ステップS2106の詳細な処理については、図22の例に示すフローチャートを用いて後述する。
図22は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS2202では、対象となった展開表に対応する連関図を表示する。
ステップS2204では、ユーザーの操作に応じて、その連関図における軸の追加指示を受け付ける。
ステップS2206では、軸追加に伴う項目追加の場所指示を受け付ける。図20の例では、挿入箇所2010と挿入箇所2020を提示し、いずれかをユーザーに選択させる。
ステップS2208では、場所指示にしたがって、ダミー項目を設定する。ユーザーの操作に応じて、連関図上で、ダミー項目を編集する。具体的には、項目内に項目名を書き入れる操作等が該当する。
ステップS2210では、編集結果を展開表に反映する。つまり、編集後の連関図を元にして、展開表生成モジュール115が展開表を生成する。
図23は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。図24は、本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。図23の例に示した連関図から、図24の例に示す展開表2400を、展開表生成モジュール115は生成する。
図24の例に示す1軸2410内の軸項目A(項目(A)2302)は、2軸2420内の軸項目C(項目(C)2310)と軸項目D(項目(D)2312)と関係があり、1軸2410内の軸項目B(項目(B)2314)は、2軸2420内の軸項目E(項目(E)2318)と関係があることを示している。
図23の例に示す項目(A)2302は、展開表2400の1軸2410の軸項目Aに反映されている。項目(C)2310は、展開表2400の2軸2420の軸項目Cに反映されている。項目(D)2312は、展開表2400の2軸2420の軸項目Dに反映されている。項目(B)2314は、展開表2400の1軸2410の軸項目Bに反映されている。項目(E)2318は、展開表2400の2軸2420の軸項目Eに反映されている。
なお、項目(軸に定義されない項目(1))2304、項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(3))2308、項目(軸に定義されない項目(4))2316は、展開表2400には反映されていない。
そして、項目(C)2310は、項目(軸に定義されない項目(3))2308、項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(1))2304を介して、項目(A)2302の要因となっており、項目(D)2312は、項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(1))2304を介して、項目(A)2302の要因となっており、項目(E)2318は、項目(軸に定義されない項目(4))2316を介して、項目(B)2314の要因となっている。
このことは、展開表2400内のセル(因果関係情報)によって、2軸2420の軸項目Cは1軸2410の軸項目Aの要因であり、2軸2420の軸項目Dは1軸2410の軸項目Aの要因であり、2軸2420の軸項目Eは1軸2410の軸項目Bの要因であることに対応している。
なお、図23の例に示す連関図内で、対象としている項目間(項目(C)2310と項目(A)2302の間、項目(D)2312と項目(A)2302の間、項目(E)2318と項目(B)2314の間)に1つ以上の項目(項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(4))2316等)がある場合であるので、ダミー項目を挿入する。ダミー項目とは、そのダミー項目の位置を移動又は削除できるものである。最終的には、ダミー項目は軸項目として採用されずに、対象としている項目間にある項目(項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(4))2316等)を軸項目に採用してもよい。
なお、対象としている項目間に項目がない場合は、その対象としている項目間に項目を挿入すればよい。具体的には、図23の例では、項目(軸に定義されない項目(2))2306、項目(軸に定義されない項目(4))2316等がなく、項目(C)2310と項目(A)2302の間、項目(D)2312と項目(A)2302の間、項目(E)2318と項目(B)2314の間が直結している場合が該当する。この場合、項目(C)2310と項目(A)2302の間、項目(D)2312と項目(A)2302の間、項目(E)2318と項目(B)2314の間に項目を挿入すればよい。この挿入する項目は、ダミー項目であってもよい。
連関図上で、ユーザーの操作に応じて、挿入した項目の項目名を修正した場合は、もちろんのことながら、その連関図から生成された展開表におけるその挿入した項目に対応する軸項目名も同様に修正されることとなる。
ここで、展開表2400を対象として、1軸2410と2軸2420の間に、新たな軸を挿入する指示が行われたとする。
この場合、図25の例に示す連関図、又は、図26の例に示す連関図を表示する。図25の例に示す連関図、図26の例に示す連関図の両方を表示し、いずれか一方をユーザーに選択させるようにしてもよい。
図25は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。項目(A)2302の直前に項目(Aの要因)2514を挿入し、項目(B)2314の直前に項目(Bの要因)2516を挿入したものである。なお、ダミー項目であるが、項目(Aの要因)2514内の項目名を「Aの要因」として、項目(Bの要因)2516内の項目名を「Bの要因」としている。なお、これらの項目名は、ユーザーの操作によって修正可能である。もちろんのことながら、項目名の修正が行われた場合は、展開表に反映された軸項目名も、修正された項目名とする。
図26は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。項目(C)2310の直後に項目(Cの結果)2612を挿入し、項目(D)2312の直後に項目(Dの結果)2614を挿入し、項目(E)2318の直後に項目(Eの結果)2618を挿入したものである。なお、ダミー項目であるが、項目(Cの結果)2612内の項目名を「Cの結果」として、項目(Dの結果)2614内の項目名を「Dの結果」として、項目(Eの結果)2618内の項目名を「Eの結果」としている。もちろんのことながら、項目名の修正が行われた場合は、展開表に反映された軸項目名も、修正された項目名とする。
図27は、本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。
展開表生成モジュール115は、図25の例に示した連関図から、図27の例に示す展開表2700を生成する。
1軸2710内の軸項目A(項目(A)2302)は、2軸2720内の軸項目Aの要因(項目(Aの要因)2514)と関係があり、1軸2710内の軸項目B(項目(B)2314)は、2軸2720内の軸項目Bの要因(項目(Bの要因)2516)と関係があり、3軸2730内の軸項目C(項目(C)2310)は、2軸2720内の軸項目Aの要因(項目(Aの要因)2514)と関係があり、3軸2730内の軸項目D(項目(D)2312)は、2軸2720内の軸項目Aの要因(項目(Aの要因)2514)と関係があり、3軸2730内の軸項目E(項目(E)2318)は、2軸2720内の軸項目Bの要因(項目(Bの要因)2516)と関係があることを示している。
図28は、本実施の形態による展開表に対する処理例を示す説明図である。
展開表生成モジュール115は、図26の例に示した連関図から、図28の例に示す展開表2800を生成する。
1軸2810内の軸項目A(項目(A)2302)は、2軸2820内の軸項目Cの結果(項目(Cの結果)2612)と軸項目Dの結果(項目(Dの結果)2614)と関係があり、1軸2810内の軸項目B(項目(B)2314)は、2軸2820内の軸項目Eの結果(項目(Eの結果)2618)と関係があり、3軸2830内の軸項目C(項目(C)2310)は、2軸2820内の軸項目Cの結果(項目(Cの結果)2612)と関係があり、3軸2830内の軸項目D(項目(D)2312)は、2軸2820内の軸項目Dの結果(項目(Dの結果)2614)と関係があり、3軸2830内の軸項目E(項目(E)2318)は、2軸2820内の軸項目Eの結果(項目(Eの結果)2618)と関係があることを示している。
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、図29に例示するように、一般的なコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなりうるコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU2901を用い、記憶装置としてRAM2902、ROM2903、HD2904を用いている。HD2904として、例えばハードディスク、SSD(Solid State Drive)を用いてもよい。連関図・展開表作成モジュール105、連関図作成モジュール110、展開表生成モジュール115、出力モジュール120、編集モジュール145、展開表操作受付モジュール150、関連情報抽出モジュール155、表示モジュール160、連関図編集モジュール165等のプログラムを実行するCPU2901と、そのプログラムやデータを記憶するRAM2902と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM2903と、連関図・展開表記憶モジュール125、連関図記憶モジュール130、展開表記憶モジュール135、連関図・展開表関連記憶モジュール140としての機能を有する補助記憶装置(フラッシュ・メモリ等であってもよい)であるHD2904と、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイク、カメラ(視線検知カメラ等を含む)等に対する利用者の操作(動作、音声、視線等を含む)に基づいてデータを受け付ける受付装置2906と、CRT、液晶ディスプレイ、スピーカー等の出力装置2905と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワークと接続するための通信回線インタフェース2907、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス2908により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。
なお、図29に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図29に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに図29に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
なお、前述の実施の形態による処理例は、展開表に1つの軸を挿入する場合の例を示したが、展開表に2つ以上の軸を挿入するようにしてもよい。その場合、前述の処理例を複数回(挿入する軸の数)繰り返すように処理を行うようにしてもよい。又は、その展開表に対応する連関図に挿入するダミー項目を、直結している複数(挿入する軸の数)のダミー項目としてもよい。
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
100…情報処理装置
105…連関図・展開表作成モジュール
110…連関図作成モジュール
115…展開表生成モジュール
120…出力モジュール
125…連関図・展開表記憶モジュール
130…連関図記憶モジュール
135…展開表記憶モジュール
140…連関図・展開表関連記憶モジュール
145…編集モジュール
150…展開表操作受付モジュール
155…関連情報抽出モジュール
160…表示モジュール
165…連関図編集モジュール
210…ユーザー端末
250…連関図・展開表記憶装置
290…通信回線

Claims (8)

  1. 項目間の因果関係を表現するために複数の軸によって構成されている展開表と、要素間の関係性を明らかにするための項目と辺によって構成されている連関図を対象とし、
    前記軸は複数の項目を含む工程を示しており、前記展開表の軸に含まれる項目である軸項目と前記連関図内の項目は関連付けられており、前記展開表の隣り合う軸内における2つの軸項目間の因果関係を示す因果関係情報と前記連関図の項目間を結ぶ辺は関連付けられている前記展開表と前記連関図の関係において、
    前記展開表の隣り合う第1の軸と第2の軸との間に第3の軸を挿入した場合、前記展開表に関連付けられている連関図を抽出する抽出手段と、
    前記連関図内で、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目を、前記第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目と前記第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目の間に挿入する挿入手段
    を有する情報処理装置。
  2. 前記挿入手段は、前記連関図内で、前記第1の項目と前記第2の項目との間に1つ以上の項目がある場合は、前記第3の項目を仮の項目として挿入する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記挿入手段は、前記第2の項目の直前に前記第3の項目を挿入する、又は、前記第1の項目の直後に前記第3の項目を挿入する、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記挿入手段は、前記第3の項目を操作者の操作によって修正可能に挿入する、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記挿入手段は、前記第3の項目を前記第1の項目と前記第2の項目との間の経路以外には挿入できないようにする、
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記挿入手段は、前記連関図内で、前記第1の項目と前記第2の項目との間に項目がない場合は、前記第3の項目を挿入する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記第3の項目の内容を操作者の操作によって修正可能とし、該修正が行われた場合は、該第3の項目に関連付けられた前記展開表の第3の軸内の軸項目の内容を修正する、
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 項目間の因果関係を表現するために複数の軸によって構成されている展開表と、要素間の関係性を明らかにするための項目と辺によって構成されている連関図を対象とし、
    前記軸は複数の項目を含む工程を示しており、前記展開表の軸に含まれる項目である軸項目と前記連関図内の項目は関連付けられており、前記展開表の隣り合う軸内における2つの軸項目間の因果関係を示す因果関係情報と前記連関図の項目間を結ぶ辺は関連付けられている前記展開表と前記連関図の関係において、
    コンピュータを、
    前記展開表の隣り合う第1の軸と第2の軸との間に第3の軸を挿入した場合、前記展開表に関連付けられている連関図を抽出する抽出手段と、
    前記連関図内で、第3の軸内の軸項目に関連する第3の項目を、前記第1の軸内の軸項目に関連する第1の項目と前記第2の軸内の軸項目に関連する第2の項目の間に挿入する挿入手段
    として機能させるための情報処理プログラム。
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