図1は、本実施形態の情報提供システムが提供する情報(後述するコンテンツ)の一例を示す図である。図1(a)は閲覧者がログインした状態のホーム画面401を示す。ホーム画面401は各種のアプリのアイコンが選択可能に表示される画面である。ホーム画面401にはウィジェットと呼ばれる情報表示アイコン90が配置されている。この情報表示アイコン90は、イベントの内容やコンテンツの表示を誘導する文字などを表示し、情報配信装置70が何らかのコンテンツを用意している旨を報知する。
(1)画像形成装置80が消耗品の自動配送サービスを契約している場合
閲覧者が情報表示アイコン90を押下すると、画像形成装置80は図1(b)の消耗品配送状況コンテンツ402を表示する。消耗品配送状況コンテンツ402は消耗品の現在の配送状況をコンテンツとして表示する。閲覧者は消耗品がどのような配送状況かを把握できる。
(2)画像形成装置80が消耗品の自動配送サービスを契約していない場合
閲覧者が情報表示アイコン90を押下すると、図1(c)の消耗品配送促進コンテンツ403を表示する。消耗品配送促進コンテンツ403は消耗品の自動配送サービスの契約を閲覧者に促すコンテンツである。閲覧者は消耗品の自動配送サービスを契約することを検討するので、画像形成装置80のメーカ側は消耗品の自動配送サービスの契約を増やすことができる。
このように、本実施形態の情報配信システムは、消耗品の自動配送サービスの契約状態に応じて配信するコンテンツを変更できるため、閲覧者が誤認する可能性を低減できる。
<用語について>
特許請求の範囲の情報とは、閲覧者にとって有用な情報であればよい。閲覧者が見ることで電子機器のメーカ(提供者を含む)側が受益しうる情報を含んでよい。本実施形態ではコンテンツという用語で説明する。
また、情報の配信には、情報の送信、提供、発信、表示などの他の態様が含まれている。
また、サービスの契約とは、電子機器の顧客と電子機器のメーカ側とがサービスに関し合意したことをいう。契約情報は、この契約の内容に関する情報である。また、サービスとは電子機器の顧客にとって何らかの役に立つもてなしを言う。例えば、電子機器を遠隔監視するサービス(遠隔監視サービス)、配送会社が消耗品を自動で配送するサービス(消耗品の自動配送サービス)がある。
<システム構成例>
図2は、情報配信システム100の概略的な一例の全体構成図を示す。情報配信システム100は、画像形成装置80、画像形成装置80を監視する遠隔監視装置40、遠隔監視装置40から消耗品発注依頼を受信する消耗品発注装置50、消耗品発注装置50から消耗品配送依頼を受信する消耗品配送装置60、及び、画像形成装置80にコンテンツを提供する情報配信装置70を有する。更に、遠隔監視装置40は、消耗品の卸売り又は小売りを行う販社が運営する販社サーバ110と接続されている。販社サーバ110は情報配信システム100には含まれないものとして説明する。
なお、情報配信システム100はネットワークで相互に通信可能に接続されているものとする。ネットワークは、画像形成装置80が配置された施設のLAN、LANをインターネットに接続するプロバイダのプロバイダネットワーク、及び、回線事業者が提供する回線等により構築されている。ネットワークが複数のLANを有する場合、ネットワークはWANやインターネットと呼ばれる。ネットワークは有線又は無線のどちらで構築されてもよく、また、有線と無線が組み合わされていてもよい。また、画像形成装置80が、3GやLTEなどの回線交換型の通信装置を有する場合、画像形成装置80は回線事業者の回線を介してインターネットに接続できる。なお、インターネットとは、コンピュータを世界的な規模で接続すると共に世界中のネットワークが相互接続されたネットワークである。
遠隔監視装置40は、画像形成装置80から後述の機器情報を受信し、消耗品が足りなくなると契約情報に応じて消耗品発注情報97を消耗品発注装置50に送信する情報処理装置である。また、遠隔監視装置40は契約情報に応じて販社サーバ110に消耗品の残量を送信する。この他、遠隔監視装置40は画像形成装置80が正常に稼動しているか否か等を監視する。
また、遠隔監視装置40は画像形成装置80が加入しているサービスの契約に関する契約情報99を定期的に情報配信装置70に送信する。これにより、情報配信装置70は契約情報99に応じたコンテンツの生成が可能になる。
このサービスには遠隔監視サービス及び自動配送サービスがある。しかし、本実施形態では、画像形成装置80の顧客は遠隔監視サービスへは加入済みであるとして説明する。ただし、画像形成装置80は遠隔監視サービスへ加入していなくても後述する情報配信アプリを実行することができる。また、自動配送サービスには消耗品配送装置60が配送するサービスと販社が配送するサービスがある。前者を「消耗品自動配送」といい、後者を「消耗品残量情報提供」という。
消耗品発注装置50は、消耗品の発注から納品までを管理する情報処理装置であり、消耗品発注情報97に基づいて消耗品配送依頼94を消耗品配送装置60に送信する情報処理装置である。消耗品の配送依頼を送信後、納品までの配送ステータスを管理し、納品後に顧客に対する課金処理等を行う(課金のタイミングは契約によって異なり、課金しない場合もある)。
また、消耗品発注装置50は、定期的に消耗品配送状況98を情報配信装置70に送信する。消耗品配送状況98には配送ステータスが含まれているため、情報配信装置70は消耗品配送状況コンテンツ402を生成できる。
消耗品配送装置60は、消耗品の配送を管理する情報処理装置である。消耗品配送装置60は消耗品の配達員による配達結果の入力を受け付け、配送状況を消耗品発注装置50に送信する。配達員は端末を携帯しており、配達が完了した消耗品を特定する情報を入力する。端末は無線で消耗品配送装置60に配送状況を送信する。あるいは、消耗品配送装置60に有線接続された端末から配達員等がマニュアルで入力してもよい。
情報配信装置70は、契約情報に応じたコンテンツを生成し画像形成装置80からの要求に応じて配信する。コンテンツは要求されたタイミングで生成される。ただし、例えば1日に2回など決まったタイミングで生成されてもよい。これにより、画像形成装置80がコンテンツを要求すると速やかにコンテンツを取得できる。
画像形成装置80は、用紙などの印刷媒体に画像を形成して出力する電子機器の一例である。画像形成装置80は後述する操作パネル(ディスプレイなどの表示装置を含む)を有しており、操作パネルにコンテンツを表示する。電子機器は表示装置を有していればよく、画像形成装置80の他、プロジェクタ、電子黒板、テレビ会議端末、カーナビゲーション装置、デジタルカメラなどでもよい。また、画像形成装置80は、プリンタ、複写機、コピー機、MFP(Multi-Function Peripherals)、複合機、スキャナ、FAX装置などと呼ばれていてもよい。
画像形成装置80(後述する本体10)には、遠隔監視装置40へ後述の機器情報96を送信する機能を提供するためのアプリケーション(以下、「機器情報通知アプリ」と称する)が予めインストールされている。また、画像形成装置80(後述する操作部20)には、情報配信装置70へコンテンツを要求する機能や、コンテンツを表示する機能を提供するためのアプリケーション(以下、「情報配信アプリ」と称する)が、予めインストールされている。
販社サーバ110は、遠隔監視装置40から消耗品の残量95を受信する情報処理装置である。遠隔監視装置40は契約情報99を参照して、顧客が消耗品残量情報提供を契約している場合、消耗品の残量95を販社サーバ110に送信する。また、顧客が消耗品自動配送を契約している場合、機器情報のトナー残量に応じて消耗品発注装置50に消耗品発注情報97を送信する。販社サーバ110は情報配信装置70と通信しないため、販社サーバ110が管理する消耗品の配送ステータスは情報配信装置70に提供されない。
遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、及び情報配信装置70はいずれもサーバと呼ばれる場合がある。遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、及び情報配信装置70は1つ以上のサーバで構成されるためサーバシステムと呼ばれる。
<消耗品の配送ルート>
本実施形態では、以下の2つのルートで消耗品が配送される点に注意されたい。
ルート1.遠隔監視装置40→消耗品発注装置50→消耗品配送装置60→顧客
ルート2.遠隔監視装置40→販社サーバ110→顧客
本実施形態の画像形成装置80は遠隔監視サービスを契約している。したがって、画像形成装置80は機器情報96を遠隔監視装置40に送信する。
そして、ルート1の画像形成装置80は、消耗品自動配送(自動配送サービス)を契約している場合と、契約していない場合がある。また、ルート2の画像形成装置80は、消耗品残量を販社サーバ110に提供する契約(消耗品残量情報提供)をしている場合としていない場合がある。消耗品残量情報提供の契約有りの場合、販社は消耗品を自動配送すると考えられる(ただし、必ずしもそうとは限らない)。
ルート1の画像形成装置80の閲覧者が消耗品自動配送を契約していない場合には、情報配信装置70が自動配送サービスの広告やお知らせを配信すべきである。ルート1の画像形成装置80の閲覧者が自動配送サービスを契約している場合には、情報配信装置70は自動配送サービスの広告やお知らせを配信すべきでない。この場合、自動配送サービスの広告やお知らせの代わりに情報配信システム100が配送状況を提供できる。
また、ルート2の画像形成装置80の閲覧者が消耗品残量情報提供の契約をしていない場合、情報配信装置70は自動配送サービスの広告を配信すべきである。しかし、ルート2の画像形成装置80の閲覧者が消耗品残量情報提供の契約をしている場合、情報配信装置70は自動配送サービスの広告を配信すべきではない。この場合、情報配信装置70にとって配送ステータスが不明なので配送状況を提供できない。
本実施形態の情報配信サービスはこのような契約状態を考慮して、各画像形成装置80に適切なコンテンツを提供する。
<ハードウェア構成例>
図3は、画像形成装置80のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、画像形成装置80は、本体10と、操作部20と、を備える。本体10と操作部20は、専用の通信路30を介して相互に通信可能に接続されている。通信路30は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることもできるが、有線か無線かを問わず任意の規格のものであってよい。
なお、本体10は、操作部20で受け付けた操作に応じた動作を行うことができる。また、本体10は、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)等の外部装置とも通信可能であり、外部装置から受信した指示に応じた動作を行うこともできる。
次に、本体10のハードウェア構成について説明する。図3に示すように、本体10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、通信I/F(Interface)15と、接続I/F16と、エンジン部17とを備え、これらがシステムバス18を介して相互に接続されている。説明の便宜上、図3では、本体10はHDD14を有している構成を例に挙げて説明したが、例えばHDD14を有しておらず、十分な記憶領域を確保できない構成もあり得る。
CPU11は、本体10の動作を統括的に制御する。CPU11は、RAM13をワークエリア(作業領域)としてROM12又はHDD14等に格納されたプログラムを実行することで、本体10全体の動作を制御し、上記したコピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種機能を実現する。
通信I/F15は、ネットワーク8と接続するためのインタフェースである。接続I/F16は、通信路30を介して操作部20と通信するためのインタフェースである。
エンジン部17は、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、及び、プリンタ機能を実現させるための、汎用的な情報処理及び通信以外の処理を行うハードウェアである。例えば、原稿の画像をスキャンして読み取るスキャナ(画像読取部)、用紙等のシート材への印刷を行うプロッタ(画像形成部)、ファクス通信を行うファクス部などを備えている。更に、印刷済みシート材を仕分けるフィニッシャや、原稿を自動給送するADF(自動原稿給送装置)のような特定のオプションを備えることもできる。
次に、操作部20のハードウェア構成について説明する。図3に示すように、操作部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、フラッシュメモリ24と、通信I/F25と、接続I/F26と、操作パネル27とを備え、これらがシステムバス28を介して相互に接続されている。説明の便宜上、図3では、操作部20はフラッシュメモリ24を有している構成を例に挙げて説明したが、例えばフラッシュメモリ24を有していない構成もあり得る。要するに、画像形成装置80は、受信したコンテンツを記憶するための記憶装置を有していない構成もあり得る。
<<遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、情報配信装置70>>
図4は、遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、又は情報配信装置70のハードウェア構成図の一例である。ここでは、遠隔監視装置40を対象に説明する。遠隔監視装置40は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、通信I/F304と、入力装置305と、表示装置306とを備える。CPU301は、遠隔監視装置40の動作を統括的に制御する。ROM302は、プログラム等の各種のデータを記憶する不揮発性のメモリである。RAM303は、CPU301が実行する各種の処理の作業領域(ワークエリア)として機能する揮発性のメモリである。通信I/F304は、ネットワーク8と接続するためのインタフェースである。入力装置305は、ユーザによる操作の入力に用いられるデバイスであり、例えばマウスやキーボードなどで構成される。表示装置306は各種の情報を表示するデバイスであり、例えば液晶型ディスプレイ装置などで構成される。
消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、及び情報配信装置70のハードウェア構成は遠隔監視装置40と同じであるか、又は異なっていても本実施形態の説明に支障はないものとする。
なお、遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、又は情報配信装置はクラウドコンピューティングに対応していることが好ましい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用されるコンピュータの利用形態をいう。
図示したハードウェア構成は、1つの筐体に収納されていたりひとまとまりの装置として備えられていたりする必要はなく、遠隔監視装置40が備えていることが好ましいハード的な要素を示す。また、クラウドコンピューティングに対応するため、本実施例の遠隔監視装置40の物理的な構成は固定的でなくてもよく、負荷に応じてハード的なリソースが動的に接続・切断されることで構成されてよい。
<ソフトウェア構成>
図5は、画像形成装置80のソフトウェア構成の一例を示す模式図である。図5に示すように、本体10は、アプリ層101と、サービス層102と、OS(Operating System)層103とを有する。アプリ層101、サービス層102、及び、OS層103の実体は、ROM12やHDD14等に格納されている各種ソフトウェアである。CPU11が、これらのソフトウェアを実行することにより、各種の機能が提供される。
アプリ層101のソフトウェアは、ハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのアプリケーションソフトウェア(以下の説明では、単に「アプリ」と称する場合がある)である。例えばアプリとしては、コピー機能を提供するためのコピーアプリ、スキャナ機能を提供するためのスキャナアプリ、ファクス機能を提供するためのファクスアプリ、プリンタ機能を提供するためのプリンタアプリ、機器情報通知アプリなどが挙げられる。
サービス層102のソフトウェアは、アプリ層101とOS層103との間に介在し、アプリに対し、本体10が備えるハードウェア資源を利用するためのインタフェースを提供するためのソフトウェアである。より具体的には、ハードウェア資源に対する動作要求の受付、動作要求の調停を行う機能を提供するためのソフトウェアである。サービス層102が受け付ける動作要求としては、スキャナによる読み取りやプロッタによる印刷等の要求が考えられる。
なお、サービス層102によるインタフェースの機能は、本体10のアプリ層101だけではなく、操作部20のアプリ層201に対しても提供される。すなわち、操作部20のアプリ層201(アプリ)も、サービス層102のインタフェース機能を介して、本体10のハードウェア資源(例えばエンジン部17)を利用した機能を実現することができる。例えばサービス層102のインタフェース機能は、WebAPIで提供される。操作部20と本体10は、通信路30をネットワークとして通信することができる。
OS層103のソフトウェアは、本体10が備えるハードウェアを制御する基本機能を提供するための基本ソフトウェア(オペレーティングシステム(OS))である。サービス層102のソフトウェアは、各種アプリからのハードウェア資源の利用要求を、OS層103が解釈可能なコマンドに変換してOS層103に渡す。そして、OS層103のソフトウェアによりコマンドが実行されることで、ハードウェア資源は、アプリの要求に従った動作を行う。
同様に、操作部20は、アプリ層201と、サービス層202と、OS層203とを有する。操作部20が備えるアプリ層201、サービス層202及びOS層203も、階層構造については本体10側と同様である。ただし、アプリ層201のアプリにより提供される機能や、サービス層202が受け付け可能な動作要求の種類は、本体10側とは異なる。アプリ層201のアプリは、操作部20が備えるハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのソフトウェアであってもよいが、主として本体10が備える機能(コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能、初期設定機能)に関する操作や表示を行うためのUI(ユーザインタフェース)の機能(コピーのUI機能、スキャナのUI機能、ファクスのUI機能、プリンタのUI機能、初期設定のUI機能等)やブラウザ機能を提供するためのソフトウェアである。ここでは、アプリ層201のアプリとしては、情報配信アプリなどが含まれる。
なお、本実施形態では、機能の独立性を保つために、本体10側のOS層103のソフトウェアと操作部20側のOS層203のソフトウェアが互いに異なる。つまり、本体10と操作部20は、別々のオペレーティングシステムで互いに独立して動作する。例えば本体10側のOS層103のソフトウェアとしてNetBSD(登録商標)を用い、操作部20側のOS層203のソフトウェアとしてAndroid(登録商標)を用いることも可能である。
以上のように、本実施形態の画像形成装置80において、本体10と操作部20は別々のオペレーティングシステムで動作するため、本体10と操作部20との間の通信は、共通の装置内のプロセス間通信ではなく、異なる装置間の通信として行われる。操作部20が受け付けた情報(閲覧者からの指示内容)を本体10へ伝達する動作(コマンド通信)や、本体10が操作部20へイベントを通知する動作などがこれに該当する。ここでは、操作部20が本体10へコマンド通信を行うことにより、本体10の機能を使用することができる。また、本体10から操作部20に通知するイベントには、本体10における動作の実行状況、本体10側で設定された内容などが挙げられる。
また、本実施形態では、操作部20に対する電力供給は、本体10から通信路30を経由して行われているので、操作部20の電源制御を、本体10の電源制御とは別に(独立して)行うことができる。
<機能について>
次に、図6を用いて、情報配信システム100の各装置が有する機能について説明する。図6は、情報配信システム100が有する画像形成装置80、遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、及び情報配信装置70の機能ブロック図の一例である。
<<画像形成装置80>>
画像形成装置80は、本体10と操作部20を有しており、本体10は外部通信部87、基本機能部88、機器情報送信部89、及び本体通信部86aを有する。本体10が有するこれら各機能部は、図3に示された各構成要素のいずれかが、HDD14からRAM13に展開されたプログラムに従ったCPU11からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
操作部20は操作受付部81、アイコン取得部82、アイコン表示部83、コンテンツ取得部84、コンテンツ表示部85、及び操作部通信部86bを有している。操作部20が有する各機能部は、図3に示された各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ24からRAM23に展開されたプログラムに従ったCPU21からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
外部通信部87は、図3のCPU11がプログラムを実行し通信I/F15を制御すること等により実現され、ネットワーク8を介して各種のデータの送受信を行う。
基本機能部88は、図3のCPU11がプログラムを実行しエンジン部17を制御すること等により実現され、画像形成装置80が有する基本的な機能を提供する。すなわち、プリンタ、印刷、スキャン、FAX送受信などとしての機能を提供する。
機器情報送信部89は、図3のCPU11がプログラムを実行すること等により実現され、外部通信部87を介して機器情報を遠隔監視装置40に送信する。機器情報については表1にて説明する。
本体通信部86aは、図3のCPU11がプログラムを実行し接続I/F16を制御すること等により実現され、操作部20と各種のデータの送受信を行う。
記憶部8001は図3のHDD14により実現される記憶手段である。記憶部8001には情報表示アイコン90やコンテンツが記憶される。
操作受付部81は、図3のCPU21がプログラムを実行し操作パネル27を制御すること等により実現され、閲覧者からの各種の操作を受け付ける。
アイコン取得部82は、図3のCPU21がプログラムを実行すること等により実現され、操作部通信部86bを介して情報表示アイコン90を情報配信装置70から取得する。
アイコン表示部83は、図3のCPU21がプログラムを実行し操作パネル27を制御すること等により実現され、情報表示アイコン90を操作パネルに表示する。
コンテンツ取得部84は、図3のCPU21がプログラムを実行すること等により実現され、閲覧者が情報表示アイコン90を操作すると、操作部通信部86bを介して情報表示アイコン90が保持するURLに基づいてコンテンツを取得する。
コンテンツ表示部85は、図3のCPU21がプログラムを実行して操作パネル27を操作すること等により実現され、コンテンツ取得部84が取得したコンテンツを操作パネル27に表示する。
操作部通信部86bは、図3のCPU21がプログラムを実行し接続I/F26を制御すること等により実現され、本体10と各種のデータの送受信を行う。
表1は、機器情報をテーブル状に示す。機器情報は機種、機番、トナー残量、カウンタ情報、及び異常有無の各項目を有する。機種は、画像形成装置80の製品名や製品の区分を識別するための情報であり、機番は、該機種における画像形成装置80の製造番号である。機種と機番の組により画像形成装置80が一意に特定されるので、機種と機番の組は画像形成装置80の識別情報となる。トナー残量は各色(表では色を省略した)のトナーの残量をパーセント表示などで示す。カウンタ情報は、画像形成装置80が過去に何ページ印刷したかという累積印刷数である。異常有無は画像形成装置80の異常の有無(異常がある場合はその内容)を示す。例えば、トナー残量が閾値以下の機器情報が遠隔監視装置40に送信されると、遠隔監視装置40がトナーを発注すると判断する。あるいは、機器情報としてトナーエンドという所定の異常(イベント情報という)が遠隔監視装置40に送信される。
<<遠隔監視装置40>>
遠隔監視装置40は、契約情報管理部41、機器情報管理部42、機器情報受信部43、発注要求部44及び契約情報送信部45を有している。遠隔監視装置40が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HDD307からRAM303に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
契約情報管理部41は、図4のCPU301がプログラムを実行しHDD307等を使用すること等により実現され、画像形成装置80の契約情報を管理する。契約情報について表2にて説明する。
機器情報管理部42は、図4のCPU301がプログラムを実行しHDD307等を使用すること等により実現され、画像形成装置80から送信される機器情報を管理する。
機器情報受信部43は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、画像形成装置80から機器情報を受信する。
発注要求部44は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、契約情報を参照して消耗品自動配送又は消耗品残量情報提供のどちらかを契約しているかを判断する。消耗品残量情報提供を契約している場合は販社サーバ110に消耗品の残量95を送信する。消耗品自動配送を契約している場合は、消耗品の残量が閾値以下又はトナーエンドのイベントによって消耗品発注装置50に消耗品発注情報97を送信する。
契約情報送信部45は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、契約情報管理部41が管理する契約情報を定期的に情報配信装置70に送信する。
表2は、契約情報をテーブル状に示す。契約情報は機種、機番、消耗品自動配送の有無、消耗品残量情報提供の有無、遠隔監視サービスの有無及び更新時刻の各項目を1レコードとするテーブル状のデータベースである。機種と機番は表1と同様である。消耗品自動配送の有無は、画像形成装置80が消耗品の自動配送サービスの契約の対象となっているか否かを示す。すなわち、画像形成装置80の消耗品を(自動で)発注する契約か否かが設定されている。消耗品残量情報提供の有無は、画像形成装置80が消耗品の残量を販社サーバ110に送信する契約の対象となっているか否かを示す。すなわち、機器情報を所定の情報処理装置(販社サーバ110)に送信する契約か否かが設定されている。遠隔監視サービスの有無は、画像形成装置80が遠隔監視サービスに加入しているか否かを示す。更新時刻は契約情報が最後に更新された時刻をレコードごとに示す。
上記のように、本実施形態の画像形成装置80は全て遠隔監視サービスを契約していることが前提なので、消耗品残量情報提供の有無は、遠隔監視装置40が販社サーバ110に消耗品の残量を提供するか否かの設定である。
顧客は、消耗品の自動配送サービス又は販社サーバ110への消耗品の残量の提供のどちらか一方のみを選択すると考えられるため、表2で「有」「有」という状況は生じない。
なお、契約情報は、画像形成装置80を販売する担当者が入力する。
<<消耗品発注装置50>>
消耗品発注装置50は、発注要求受信部51、発注状況管理部52、及び発注状況送信部53を有している。消耗品発注装置50が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HDD307からRAM303に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
発注要求受信部51は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、遠隔監視装置40から消耗品発注情報97を受信する。
発注状況管理部52は、図4のCPU301がプログラムを実行しHDD307等を使用すること等により実現され、現在の消耗品配送状況98を管理する。消耗品配送状況98について表3で説明する。発注状況管理部52は消耗品配送装置60から配送ステータスの更新要求を取得すると、消耗品配送状況98の配送ステータスに更新要求を反映させることで更新する。
発注状況送信部53は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、消耗品配送状況98を情報配信装置70に送信する。
表3は、消耗品配送状況に含まれる情報をテーブル状に示す。消耗品配送状況98は機種、機番、消耗品名、問い合わせ番号、配送ステータス、注文日、及び納品予定日を有する。機種と機番は表1と同様である。消耗品名は、発注された消耗品の名称である。問い合わせ番号は、消耗品の発注を識別するための情報であり、発注番号に相当する。配送ステータスは、消耗品が配送においてどのような状況かを示す。配送ステータスには、出荷完了、納品ならず(不在や受け取り拒否)、納品完了等がある。注文日は、消耗品発注装置50が消耗品を発注した日時である。納品予定日は消耗品が納品される予定の日である。画像形成装置80の場所と消耗品の在庫の有無により一意に決定される。
消耗品配送状況は、一例として1日に1回、まとめて消耗品発注装置50が情報配信装置70に送信する。送信後は、配送ステータスが変わったタイミングで適宜、消耗品発注装置50が情報配信装置70に送信する。
<<消耗品配送装置60>>
消耗品配送装置60は、配送要求受信部61、及び配送状況更新部62を有している。消耗品配送装置60が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HDD307からRAM303に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
配送要求受信部61は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、消耗品発注装置50から配送要求を受信する。
配送状況更新部62は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、消耗品発注装置50に対し配送状況の更新要求を送信する。配達員は携帯する端末に適宜、配送状況を入力しており、消耗品配送装置60は配達員が携帯する端末から配送中の消耗品の配送状況を収集しリアルタイムに管理している。
表4は、消耗品配送装置60が消耗品発注装置50に送信する配送状況の更新要求をテーブル状に示す。配送状況の更新要求は、問い合わせ番号、配送ステータス、及び納品日を有する。問い合わせ番号は、表3と同じものである。配送ステータスは、消耗品配送装置60が配達員から通知された最新の配送状況である。納品日は、消耗品が実際に顧客に配送された(納品された)日時である。納品日は、納品までに配送状況が更新される場合は空欄でよい。消耗品発注装置50の発注状況管理部52は問い合わせ番号をキーにして消耗品配送状況を更新できる。この他、納品予定日などが含まれていてもよい。
<<情報配信装置70>>
情報配信装置70は、契約情報受信部71、発注状況受信部72、アイコン情報提供部73、コンテンツ要求受信部74、コンテンツ生成部75及びコンテンツ配信部76を有している。情報配信装置70が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HDD307からRAM303に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
契約情報受信部71は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、遠隔監視装置40から契約情報99を受信する。
発注状況受信部72は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、消耗品発注装置50から消耗品配送状況98を受信する。
アイコン情報提供部73は、図4のCPU301がプログラムを実行すること等により実現され、契約情報と消耗品配送状況に基づいて情報表示アイコン90を生成し画像形成装置80に提供する。情報表示アイコン90は視覚で認識されるアイコンの画像データの他、URL等の情報を有する。情報表示アイコン90については表5にて説明する。
コンテンツ要求受信部74は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、画像形成装置80からコンテンツの配信要求を受信する。
コンテンツ生成部75は、図4のCPU301がプログラムを実行すること等により実現され、契約情報と消耗品配送状況に基づいて及びコンテンツを生成する。詳細は後述される。
コンテンツ配信部76は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現され、コンテンツを要求した画像形成装置80に対しコンテンツを配信する。
表5は、アイコン情報提供部73が生成する情報表示アイコン90に関する情報をテーブル状に示す。情報表示アイコン90に関する情報は、情報表示アイコン名、情報表示画像、メッセージ、タップ時アクセスURL、及び情報表示アイコン作成時刻を有する。情報表示アイコン名は、情報表示アイコン90を閲覧者が判別するための情報表示アイコン90の名称である。情報表示画像は情報表示アイコン90として表示される画像データである。メッセージは情報表示アイコン90の内部に表示される文字列である。タップ時アクセスURLは閲覧者が情報表示アイコン90を押下した際に画像形成装置80がアクセスするリソースのアドレス情報である。リンク先やリンク情報と称してよい。情報表示アイコン作成時刻は、情報表示アイコン90を生成した時刻であるが、画像形成装置80は1日に何回か情報表示アイコン90を取得する可能性があるため、情報表示アイコン90を識別するために使用される。
情報表示アイコン作成時刻を除き、情報表示アイコン名、情報表示画像、メッセージ、及びタップ時アクセスURLは、静的な情報として情報配信装置70が管理している。
<動作手順>
図7は、情報配信システム100の全体的な動作を示すシーケンス図の一例である。
S1:画像形成装置80を顧客に販売した担当者は遠隔監視装置40に契約情報を入力する。遠隔監視装置40の契約情報管理部41は契約情報を受け付け保持する。
S2:遠隔監視装置40の契約情報送信部45は、1日に1回などの決まったタイミングで契約情報を情報配信装置70に送信する。情報配信装置70からの要求に応じて送信してもよい。契約情報送信部45は、新規の契約に関して1日に1回などの決まったタイミングで送信し、契約の内容が変更になった場合も1日に1回などの決まったタイミングで送信する。すでに契約の内容を送信した機種と機番については、契約の内容の変更があった機種と機番のみの契約情報を送信する。すなわち、差分のみを送信する。
S3:また、消耗品発注装置50の発注状況送信部53は、予め決まったタイミング又は配送ステータスが更新されると消耗品配送状況を情報配信装置70に送信する。予め決まったタイミングは1日に2回程度の決まった時刻である。消耗品発注装置50の発注状況管理部52は、遠隔監視装置40から発注要求されたタイミングで消耗品配送装置60に配送を依頼する。したがって、前回の送信タイミングと次回の送信タイミングの間に、配送を依頼した消耗品の消耗品配送状況が蓄積される。この新しく蓄積した消耗品配送状況のみを1日に2回程度の決まった時刻に情報配信装置70に送信する。
また、前回の送信タイミングと次回の送信タイミングの間に、発注状況管理部52が消耗品配送装置60から消耗品の配送ステータスを取得した場合。配送ステータスを取得したタイミングで、消耗品発注装置50が消耗品配送状況を情報配信装置70に送信する。ただし、次回のタイミングを待ってもよい。
S4:情報配信装置70のコンテンツ生成部75は、機種と機番とキーにして契約情報と消耗品配送状況を統合する。これにより、機種と機番に契約情報と消耗品配送状況が対応付けられる。
S5:画像形成装置80のアイコン取得部82は後述する所定のタイミングで情報表示アイコン90を情報配信装置70に要求する。
S6:情報配信装置70のアイコン情報提供部73は情報表示アイコン90を生成して画像形成装置80に送信する。詳細は図14にて説明される。これにより画像形成装置80はURLを保持する情報表示アイコン90を表示できる。情報表示アイコン90は、上記のようにウィジェット(アプリ)なので画像形成装置80がウィジェットを実行することで情報表示アイコン90を表示できる。
S7:画像形成装置80のアイコン表示部83は画像形成装置80の起動後、自動的に初期画面としての情報表示アイコン90をホーム画面401に表示する。起動直後は、画像形成装置80が情報表示アイコン90を有していないので(情報配信装置70から受信していない)所定の決まったメッセージなどを表示する(URLを持っていない)。ステップS6で情報表示アイコン90に関する情報を受信すると、これに基づいて情報表示アイコン90を表示する。
S8:画像形成装置80のコンテンツ取得部84は、閲覧者の操作によりコンテンツの取得要求を情報配信装置70に送信する。本実施例では閲覧者が情報表示アイコン90を押下することでコンテンツが取得されるものとする。ただし、定期的にコンテンツを取得したり、起動直後に取得したりしてもよい。取得要求には機種と機番が含まれる。コンテンツ取得部84は、操作部通信部86bを介して本体通信部86aと通信し、コンテンツ取得要求を本体10に送信し、本体10の外部通信部87が情報配信装置70にコンテンツの取得要求を送信する。
S9:情報配信装置70のコンテンツ生成部75はコンテンツを生成する。図7では、コンテンツの取得要求に対しコンテンツが生成されている。なお、コンテンツは1日に2回などの決まったタイミングで予め生成されてもよい。コンテンツを要求した画像形成装置80が消耗品自動配送を契約している場合、ステップS7の状態では、画像形成装置80はトナーエンドを送信していないので(消耗品を発注していないので)、コンテンツは生成されない。消耗品残量情報提供を契約している場合はトナーの配送状況は関係ないので遠隔監視サービス紹介コンテンツ404を提供する。消耗品自動配送と消耗品残量情報提供をどちらも契約していない場合は消耗品配送促進コンテンツ403を提供する。詳細は図10で説明される。
S10:情報配信装置70のコンテンツ配信部76はコンテンツを画像形成装置80に送信する。
S11:画像形成装置80の機器情報送信部89はトナー残量が閾値以下の機器情報、又は、基本機能部88から取得した消耗品が足りなくなった等の機器情報を、外部通信部87を介して遠隔監視装置40に送信する。
S12:遠隔監視装置40の機器情報受信部43は機器情報を受信する。これらにより消耗品が足りなくなったと判断すると発注要求部44が機種、機番、消耗品名(消耗品ID)等を含む消耗品発注依頼を消耗品発注装置50に送信する。なお、販社サーバ110への消耗品の残量の送信は省略されている。
S13:消耗品発注装置50の発注要求受信部51は、消耗品発注情報97を受信する。消耗品発注装置50は好ましくはすぐに消耗品配送依頼を消耗品配送装置60に送信する。消耗品配送依頼は機種、機番、消耗品名(消耗品ID)等を含む。
S14:消耗品配送装置60の配送状況更新部62は、配送中の消耗品の配送ステータスが変更になると適宜、配送ステータスを消耗品発注装置50に送信する。
S15:上記のように、遠隔監視装置40の契約情報送信部45は契約情報を情報配信装置70に送信する。このように、定期的に送信することで、情報配信装置70は最新の契約情報に応じてコンテンツを生成できる。
S16:上記のように、消耗品発注装置50の発注状況送信部53は、消耗品配送状況98を情報配信装置70に送信する。このように、定期的又は適宜、送信することで、情報配信装置70は最新の消耗品配送状況98に応じてコンテンツを生成できる。
S17:情報表示アイコン90は自動的に情報配信装置70と通信するので、情報表示アイコン90にはコンテンツの概要が表示されている。閲覧者はコンテンツの概要を見て、情報表示アイコン90を押下する。画像形成装置80の操作受付部81は操作を受け付け、コンテンツ取得部84は情報表示アイコン90が有するURLに基づいてコンテンツの取得要求を情報配信装置70に送信する。詳細はステップS5と同様である。なお、後述する遠隔監視サービス紹介コンテンツ404を画像形成装置80が表示する際は、画像形成装置80は情報配信装置70でなく所定のURLにアクセスする。
S18:情報配信装置70のコンテンツ生成部75はコンテンツを生成する。契約情報で消耗品自動配送の契約有りの場合、消耗品配送状況コンテンツ402を生成する。画像形成装置80から受信した機種と機番で契約情報と消耗品配送状況を検索すると、出荷完了であることが分かるので、コンテンツ生成部75は図11のような消耗品配送状況コンテンツ402を生成する。また、コンテンツ生成部75は、配送状況更新部62が配送ステータスを変更すると、最新の配送ステータスを反映させたコンテンツを生成する。
S19:コンテンツ配信部76はコンテンツを画像形成装置80に送信する。
<消耗品発注情報又は消耗品の残量の送信の振り分け>
図8は、遠隔監視装置40が機器情報を受信した際の動作を説明するフローチャート図の一例である。図8の処理は機器情報を受信するとスタートする。
遠隔監視装置40の発注要求部44は、まず機種と機番に基づいて契約情報を参照し、画像形成装置80が消耗品残量情報提供の契約対象であるか否かを判断する(S10)。
ステップS10の判断がYesの場合、発注要求部44は消耗品の残量を販社サーバ110に送信する(S20)。
ステップS10の判断がNoの場合、発注要求部44は機種と機番で特定された画像形成装置80が消耗品自動配送を契約しているか否かを、契約情報を参照して判断する(S30)。
ステップS30の判断がNoの場合、処理は終了する。ステップS30の判断がYesの場合、発注要求部44は消耗品の発注の必要があるか否かを判断する(S40)。すなわち、機器情報のトナー残量が閾値以下であるか又はトナーエンドを意味している場合は、発注すると判断される。
ステップS40の判断がYesの場合、発注要求部44は消耗品発注情報97を消耗品発注装置50に送信する(S50)。
このように、遠隔監視装置40は消耗品の発注のルートを契約情報に応じて変更する(切り替える)ことができる。
<操作部20と本体10の通信>
図9を用いて操作部20と本体10の通信手順を説明する。上記のように操作部20と本体10は通信路30を介して通信し、操作部20は外部との通信を本体10に依頼する。図9は操作部20が本体10を介してコンテンツを取得する手順を示すシーケンス図の一例である。図9の処理は情報表示アイコン90が押下されることでスタートする。
S1:コンテンツ取得部84は操作部通信部86bにコンテンツ取得要求を送出する。
S2:操作部通信部86bはコンテンツ取得要求を本体通信部86aに送信する。
S3:本体通信部86aは外部通信部87にコンテンツ取得要求を送出する。
S4:外部通信部87は情報配信装置70にコンテンツ取得要求を送信する。
S5:情報配信装置70はコンテンツを外部通信部87に送信する。
S6:外部通信部87はコンテンツを記憶部8001に記憶させる。これにより、操作部20の記憶装置の記憶容量が小さい場合に本体10の記憶装置を利用できる。なお、外部通信部87は記憶装置としてHDD14を有しているかどうかを判断し、有している場合にのみコンテンツを保持する。HDD14は記憶容量が大きいので記憶容量に余裕がある場合にのみコンテンツを保持できる。
S7:コンテンツ取得部84は、コンテンツ取得要求を送出後、記憶部8001にコンテンツが記憶されたか否かを監視する。操作部20は本体10が記憶部(HDD)を有しているか否かを起動時に取得しているので、記憶部8001がある場合にのみ本体10に問い合わせる。本体10にHDD14がない場合は操作部20のRAM23に記憶されているコンテンツを読み出せばよい。
S8:操作部通信部86bは本体通信部86aにコンテンツ読出要求を送信する。
S9,S10:本体通信部86aは記憶部8001からコンテンツを読み出す。
S11:本体通信部86aはコンテンツを操作部通信部86bに送信する。
S12:操作部通信部86bはコンテンツをコンテンツ取得部84に送出する。
ステップS1でコンテンツ取得部84がコンテンツ取得要求を送出しているが、コンテンツ取得部84は先に記憶部8001のコンテンツを読み出し、コンテンツの生成時刻と現在時刻を比較して、一定時間が経過している場合にだけ本体10にコンテンツの取得要求を送信することができる。これにより、情報配信装置70の通信負荷や処理負荷を低減できる。つまり、一定時間が経過していない場合はステップS7〜S12を行えばよい。
なお、情報表示アイコン90が取得されるシーケンスも同様である。HDDがあれば本体に記憶されなければ操作部に記憶される。ただし、初期画面用のアイコンとコンテンツはHDDの有無に関係なく操作部に記憶される。
<コンテンツ生成>
図10は、コンテンツ生成部75がコンテンツを生成する手順を示すフローチャート図の一例である。図10の処理は図7のステップS9、S18で実行される。
まず、コンテンツ要求受信部74は、機種と機番と共にコンテンツの取得要求を受信する(S10)。
コンテンツ生成部75は機種と機番をキーにして統合された契約情報と消耗品配送状況を参照し、契約状態を判断する(S15)。まず、遠隔監視サービスに加入済みかどうかを判断する。遠隔監視サービスに加入していなくても情報配信アプリが実行され、コンテンツの取得要求が送信されるためである。
コンテンツ生成部75は機種と機番をキーにして統合された契約情報と消耗品配送状況を参照し、契約状態を判断する(S20)。
A.消耗品自動配送:あり 消耗品残量情報提供:なしの場合
コンテンツ生成部75は図11に示す消耗品配送状況コンテンツ402を生成する(S30)。この場合は、画像形成装置80の顧客が消耗品の自動配送サービスを契約しているので、情報配信装置70は消耗品の配送状況を閲覧者に提供できる。
B.消耗品残量情報提供:ありの場合
コンテンツ生成部75は図12に示す遠隔監視サービス紹介コンテンツ404を生成する(S40)。この場合は、画像形成装置80の顧客が販社への消耗品残量情報の提供を行う契約なので、情報配信装置70は配送状況を提供できない。また、販社から消耗品の自動配送サービスを受けている可能性が高い。そこで、情報配信装置70は遠隔監視サービス紹介コンテンツ404を生成する。すでに画像形成装置80は遠隔監視サービスを契約しているため、閲覧者が管理者である場合、遠隔監視サービスについて一定の知識を持っている。しかし、閲覧者が一般ユーザの場合、遠隔監視サービスの知識を有しているとは限らないので、情報配信装置70が遠隔監視サービス紹介コンテンツ404を配信することで、より多くのユーザに遠隔監視サービスを紹介できる。
C.消耗品自動配送:なし 消耗品残量情報提供:なし、遠隔監視サービスなし
コンテンツ生成部75は図13に示す消耗品配送促進コンテンツ403を生成する(S50)。この場合は、画像形成装置80の顧客は遠隔監視サービスしか契約していないので、消耗品の自動配送サービスを紹介することで、自動配送サービスの利用を促進できる。
コンテンツを生成すると、コンテンツ配信部76はコンテンツを画像形成装置80に配信する(S60)。
なお、いずれのコンテンツもHTML、スクリプト言語及びCSSなどで記述されている。コンテンツはWebページやWebアプリと称される。静止画でも動画でもよい。
<コンテンツの画面例>
図11は、消耗品配送状況コンテンツ402の一例を示す図である。消耗品配送状況コンテンツ402はトナー別配送履歴501と配送履歴一覧502を有する。トナー別配送履歴501は、トナーの色ごとに最も新しい配送履歴である。図示するように、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色の配送履歴が表示される。閲覧者は色ごとにいつ配送されたかを容易に確認できる。
配送履歴一覧502は、過去の配送履歴が時系列に表示される欄である。閲覧者は、例えばブラックのようによく使用されるトナーの過去の配送履歴を確認できる。
トナー別配送履歴501は以下のように生成される。コンテンツ生成部75は、消耗品配送状況から、コンテンツを要求した画像形成装置80の機種と機番のレコードを特定する。そして、注文日の新しい順に各色を検索して、トナーの色ごとに最も新しい配送履歴を特定する。なお、トナーの色の区別は商品コードや商品名を見ればよい。
配送履歴一覧502は、以下のように生成される。コンテンツ生成部75は、消耗品配送状況から、コンテンツを要求した画像形成装置80の機種と機番のレコードを特定する。そして、例えば過去一年分の配送履歴を時系列に取得する。
トナー別配送履歴501と配送履歴一覧502はそれぞれ、自動通報日503、商品名504、及び配送状況505の各フィールドを有する。自動通報日503は、表3の注文日である。商品名は表3の消耗品名である。配送状況は表3の配送ステータスである。コンテンツ生成部75は表3からこれらを読み出してコンテンツを生成する。
閲覧者は消耗品配送状況コンテンツ402を閲覧することで、消耗品の配送の現在の状況が分かり、安心して待つことができ、また、二重で注文することなどを抑制できる。また、画像形成装置80のメーカ側も顧客からの問い合わせが減るのでカスタマーサービスなどのコストを低減できる。
図12は、遠隔監視サービス紹介コンテンツ404の一例を示す図である。遠隔監視サービス紹介コンテンツ404は遠隔監視サービスが紹介されるWebページである。閲覧者は遠隔監視サービスについてWebページで情報を得ることができる。
なお、アイコン情報提供部73は情報表示アイコン90に予め遠隔監視サービスのWebページのURLを添付しておくので、コンテンツ生成部75はコンテンツを生成する必要がない。
図13は、消耗品配送促進コンテンツ403の一例を示す図である。消耗品配送促進コンテンツ403は消耗品の自動配送サービスの広告である。消耗品の自動配送サービスを契約しないと生じる不都合(発注忘れ、二重発注)が、改善される旨が表示されている。また、消耗品の自動配送の流れが表示されている。
閲覧者は消耗品配送促進コンテンツ403を見て、消耗品の自動配送サービスの存在を知ることができる。また、画像形成装置80のメーカ側も顧客からの発注をカスタマーサービスが処理する機会が減るので、カスタマーサービスなどのコストを低減できる。
<情報表示アイコン90の生成>
画像形成装置80の情報表示アイコン90は、例えば定期的に情報配信装置70と通信して、契約状態に応じたコンテンツを表示させるように閲覧者を誘導する。情報表示アイコン90は閲覧者が押下することでどのようなコンテンツが表示されるかを表示する。コンテンツの概略を表示すると称してもよい。
図14は、契約状態と情報表示アイコン90の関係を説明する図の一例である。
(i) 遠隔監視サービスが未契約
情報表示アイコン90は「トナーに関するお困りごとはありませんか?」というメッセージを表示する。この場合、遠隔監視サービスの契約を促すためにこのようなメッセージが表示される。情報表示アイコン90には遠隔監視サービスのWebページのURLが含まれており、閲覧者が押下するとブラウザが起動して遠隔監視サービスのWebページにアクセスする。
以下の(ii)〜(iv)では、遠隔監視サービスの契約有りを前提に説明する。
(ii)消耗品自動配送の契約なし・消耗品残量情報提供の契約なし
情報表示アイコン90は「トナーに関するお困りごとはありませんか?」というメッセージを表示する。情報表示アイコン90には消耗品配送促進コンテンツ403のURLが含まれており、閲覧者が押下するとブラウザが起動して消耗品配送促進コンテンツ403を表示する(図13)。
(iii)消耗品自動配送の契約あり・消耗品残量情報提供の契約なし
情報表示アイコン90は「トナー配送履歴表示」というメッセージを表示する。情報表示アイコン90には情報配信装置70のURLがリンクされており、閲覧者が押下するとブラウザが起動して図10の処理により生成される消耗品配送状況コンテンツを表示する(図11)。
(iv) 消耗品残量情報提供の契約あり
情報表示アイコン90は「出力機器の運用効率化を実現! 新しいサポート&サービス 「@リモート」をご存じですか?」というメッセージを表示する。情報表示アイコン90には遠隔監視サービスのWebページのURLがリンクされており、閲覧者が押下するとブラウザが起動してWebページ(図12)にアクセスする。
<情報表示アイコン90の生成手順>
情報表示アイコン90は情報配信装置70が生成する。画像形成装置80は情報表示アイコン90の取得を要求して情報表示アイコン90を随時更新する。
図15は、情報表示アイコン90に関する画像形成装置80と情報配信装置70の動作手順を示すシーケンス図の一例である。
S1:情報配信アプリが起動する。起動直後、情報配信アプリは情報配信装置70と通信していないので情報表示アイコン90の初期画面を表示する。情報表示アイコン90の初期画面は、遠隔監視サービスが未契約の場合と同じである。情報表示アイコン90の位置は他のアプリのアイコンと重複しない位置であり、OSが自動的に決定する。閲覧者は任意の位置に情報表示アイコン90を移動できる。
S2:アイコン取得部82は、情報表示アイコン90の取得タイミングになると、情報表示アイコン90を情報配信装置70に要求する。なお、機種と機番の他、情報表示アイコン作成時刻を添付する。情報表示アイコン作成時刻の利用方法は実施例3にて説明する。
取得タイミングは、例えば以下のようになる。情報表示アイコン90を取得した後は短い周期で取得される。
・情報表示アイコン90を取得していない状態
閲覧者が押下時、1時間に1回(第一の所定時間)
・情報表示アイコン90を取得した後
1日に一回取得(第二の所定時間)
S3:情報配信装置70のアイコン情報提供部73は上記のように契約情報を参照して、情報表示アイコン90を生成する。「消耗品残量情報提供の契約なし、消耗品の自動配送契約なし」の場合、アイコン情報提供部73は情報配信装置70のURLをタップ時アクセスURLとする。「消耗品残量情報提供の契約なし、消耗品の自動配送契約あり」の場合、アイコン情報提供部73は情報配信装置70のURLをタップ時アクセスURLとする。「消耗品残量情報提供の契約あり」の場合、アイコン情報提供部73は遠隔監視サービスのWebページのURLをタップ時アクセスURLとする。情報表示アイコン作成時刻に、情報表示アイコンを作成した時刻を設定する。情報表示アイコン90名、情報表示画像、及び、メッセージは予め決まっているものとする。
S4:情報配信装置70のアイコン情報提供部73は情報表示アイコン90を画像形成装置80に送信する。
S5:アイコン表示部83は情報表示アイコン90を更新して表示する。すなわち、情報表示画像にメッセージを重畳して元の位置に表示する。また、情報表示アイコン90の近くに情報表示アイコン90名を表示してもよい。
S6:閲覧者が情報表示アイコン90を押下すると、操作受付部81が情報表示アイコン90の押下を受け付ける。
S7:これにより、コンテンツ取得部84は押下された情報表示アイコン90が保持するURLを指定して対応するコンテンツにアクセスする。
S8:上記のように、情報配信装置70のコンテンツ生成部75は契約情報に応じてコンテンツを生成する。
S9:コンテンツ配信部76はコンテンツを画像形成装置80に送信する。
S10:コンテンツ表示部85はブラウザ等によりコンテンツを操作パネル27に表示する。
以上のように、画像形成装置80は定期的に情報配信装置70と通信して契約情報に応じた情報表示アイコンを表示するので、閲覧者が情報表示アイコンを見た時のメッセージによって押下すべきかどうかを判断できる。
<まとめ>
以上のように本実施形態の情報配信システムは、消耗品の自動配送サービスの契約状態に応じて配信するコンテンツを変更できるため、閲覧者が誤認する可能性を低減できる。更に、消耗品残量情報提供の契約の有無に応じて配信するコンテンツを変更できるため、閲覧者が誤認する可能性を低減できる。
本実施例では消耗品配送装置60が複数ある場合の情報配信システム100について説明する。図16は情報配信システム100の概略的な全体構成図の一例である。図16の説明では主に図2との相違を説明する。
図16の情報配信システム100は消耗品配送装置60に加え、消耗品配送装置60Bを有している。消耗品の配送先となる顧客の場所は様々で数も多いので、消耗品配送装置60が消耗品配送装置60Bに消耗品の配送を依頼する場合がある。例えば、消耗品配送装置60は情報配信システム100と関係が深い会社が運営しており、消耗品配送装置60Bは消耗品配送装置60から配送を請け負う協力会社などである。なお、消耗品配送装置60Bも消耗品の配送を管理する情報処理装置である。
消耗品配送装置60は自機も消耗品の配送を管理する他、消耗品配送装置60Bに配送依頼を行う。配送を依頼された消耗品配送装置60Bは配達員に消耗品を配送させる。この場合、納品が成功する場合と失敗する場合がある。納品に失敗した場合、消耗品配送装置60Bは「納品ならず」を消耗品配送装置60に通知する。納品ならずとは、担当者が何回か訪問したが不在などで配送できない場合、又は、配送を拒否された場合などである。
これに対し、納品に成功した場合、納品に成功する配送数が多いのと通常は納品に成功するため、消耗品配送装置60Bは「納品完了」を消耗品配送装置60に通知することはない。
したがって、納品ならずの場合、消耗品発注装置50はその旨を情報配信装置70に通知できるが、納品完了の場合、消耗品発注装置50はその旨を情報配信装置70に通知できない。このため、消耗品配送装置60Bが配送する消耗品については、画像形成装置80が消耗品配送状況コンテンツ402を表示しても配送状況が更新されないという不都合があった。
本実施例では、納品完了及び納品ならずのいずれの場合も、消耗品配送状況コンテンツ402が更新された配送状況を表示できる情報配信システム100について説明する。
<機能について>
図17は、本実施例の情報配信システム100が有する画像形成装置80、遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、消耗品配送装置60B、及び情報配信装置70の機能ブロック図の一例である。図17の説明では主に図6との相違を説明する。
まず、上記のように、情報配信システム100が新たに消耗品配送装置60Bを有する。消耗品配送装置60Bは配送要求受信部61、配送状況更新部62、及び、配送ならず送信部65を有する。配送要求受信部61と配送状況更新部62の機能は消耗品配送装置60のものと同様でよい。
配送ならず送信部65は、消耗品の配達員が配送できないと判断しその旨を入力すると配送ならずを消耗品配送装置60に通知する。配送ならず送信部65は、図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現される。
また、消耗品配送装置60は、新たに配送要求部63と配送結果受信部64を有している。配送要求部63は、消耗品の配送を消耗品配送装置60Bに要求する(消耗品配送依頼94を転送する)。配送要求部63が消耗品配送装置60Bに消耗品の配送を要求する顧客は地域などで予め決まっていてもよいし、管理者が適宜設定してもよい。
また、配送結果受信部64は、消耗品配送装置60Bから納品ならずを受信する。消耗品配送装置60Bから納品ならずを受信した場合、消耗品配送装置60の配送状況更新部62が配送状況の更新要求を消耗品発注装置50に送信する。配送要求部63と配送結果受信部64は図4のCPU301がプログラムを実行し通信I/F304を制御すること等により実現される。
<動作手順 納品ならずの場合>
図18は、納品ならずの場合の情報配信システム100の全体的な動作を示すシーケンス図の一例である。図18の説明では主に図7との相違を説明する。ステップS1〜S13の処理は図7と同様である。
S13-2:消耗品配送装置60の配送要求部63は消耗品配送依頼を消耗品配送装置60Bに送信する。
S13-3:消耗品配送装置60Bで納品ならずが発生した場合、消耗品配送装置60Bの配送ならず送信部65は消耗品配送装置60に「納品ならず」を送信する。
S14:消耗品配送装置60の配送状況更新部62は、配送中の消耗品の配送ステータスが変更になったので、「納品ならず」という配送ステータスを含む配送状況の更新要求を消耗品発注装置50に送信する。
ステップS15の処理は図7と同様であり、ステップS16で、配送状況の更新要求に基づいて、消耗品配送状況98が情報配信装置70に送信される。
S16:消耗品発注装置50の発注状況送信部53は、消耗品配送状況98を定期的又は適宜、情報配信装置70に送信する。したがって、情報配信装置70はコンテンツを要求した画像形成装置80に配送状況が更新されたコンテンツを送信できる。
このように、消耗品配送装置60Bが配送した場合でも、「納品ならず」の場合、「納品ならず」という旨が情報配信装置70まで通知される。
<動作手順 納品完了の場合>
図19は、納品完了の場合の情報配信システム100の全体的な動作を示すシーケンス図の一例である。図19の説明では主に図18との相違を説明する。図19に示すように、納品完了の場合ステップS13−3がない。すなわち、消耗品配送装置60Bから消耗品配送装置60に「納品完了」の状態が通知されない。そこで、消耗品発注装置50はステップS12−2の処理を行う。
S12-2:消耗品発注装置50の発注状況管理部52は消耗品配送依頼を送信した日時(注文日)を記録しておき、一定期間、配送ステータス(納品ならず)を受信しなかった場合は「納品完了」とみなす。
したがって、ステップS16では、図18と同様に、発注状況送信部53が消耗品配送状況98を情報配信装置70に送信することができる。
このように、消耗品配送装置60Bが配送し、「納品完了」の場合でも、「納品完了」の旨が情報配信装置70まで通知される。
<消耗品配送状況コンテンツ>
図20を用いて納品ならずが含まれる場合の消耗品配送状況コンテンツ402について説明する。図20は消耗品配送状況コンテンツ402の一例を示す図である。図20の説明では主に図11との相違を説明する。図20の消耗品配送状況コンテンツ402は配送履歴一覧を有さないが、配送履歴一覧については別の画面の遷移後に表示される。詳細は図26にて説明される。
図20の消耗品配送状況コンテンツ402は配送状況505の項目に「持ち帰り」が表示されている。「持ち帰り」が納品ならずを意味する。情報配信装置70のコンテンツ生成部75は、消耗品発注装置50から送信される消耗品配送状況98に基づき配送状況505の項目を決定する。表6を用いて説明する。
表6は、消耗品配送状況のコードと内容を説明する。表6はデータ区分、納品報告種別区分、意味、及び、表示仕様の各項目を有する。データ区分は納品か納品ならずを示し、納品報告種別区分は納品ならずの細分類を示す。データ区分と納品報告種別区分を、消耗品発注装置50の発注状況管理部52が設定する。
意味の項目はデータ区分と納品報告種別区分の組み合わせが有する内容を示す。本実施例の説明のための項目であり、コンテンツ生成部75がこの項目を参照しなくてもよい。表示仕様はデータ区分と納品報告種別区分の組み合わせが消耗品配送状況コンテンツ402でどのように表示されるかを示す。納品ならずの場合、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況のコードを参照して「持ち帰り」又は「現地変更」を消耗品配送状況コンテンツ402に設定できる。
データ区分の項目が納品の場合、出荷が完了した状態と納品が完了した状態がある。発注状況管理部52は、以下のように、出荷完了か納品完了かを判断する
A.出荷完了
消耗品配送依頼94の送信直後は「出荷完了」であると判断する。この場合、発注状況管理部52は納品予定日を設定する。納品予定日のフォーマットは例えば「YYYY/MM/DD」である。納品予定日の決定方法については後述する。
B.納品完了
納品予定日から一定期間(例えば7、10、14日など)「納品ならず」が消耗品配送装置60から送信されない場合、納品完了とみなし、発注状況管理部52は納品完了であると判断する。
発注状況管理部52はこのように決定した配送状況505の表示に必要な情報を設定し、発注状況送信部53が情報配信装置70に送信する。
納品予定日について説明する。納品予定日は以下のようになる。消耗品配送装置60又は60Bから近隣の地域では、午前中に注文されると当日が納品予定日である。午後に注文されると翌日が納品予定日である。近隣よりも遠い中距離地域では、発注日の翌日が納品予定日である。それ以外の遠距離地域では、発注日の翌々日が納品予定日である。
消耗品発注装置50は地域ごとに近隣、中距離地域、遠距離地域が対応づけられたテーブルを有しており、注文日と顧客の地域に応じて、納品予定日を決定する。
次に、消耗品配送状況コンテンツ402のトナーアイコン508とトナー種別506について説明する。図20の消耗品配送状況コンテンツ402はトナーアイコン508とトナー種別506の項目を有している。実施例1の図11ではトナー種別506が商品名になっており、消耗品の商品名がそのまま表示されていた。本実施例ではトナー種別506のみを表示する方法を説明する。
まず、図21を用いてトナー種別を表示する方法の一例を説明する。図21は、トナー種別506をコンテンツ生成部75が作成するために必要となるテーブルである。テーブルには商品コード、商品名、トナー種別及びトナーアイコンの各項目が対応付けて登録されている。コンテンツ生成部75がこのようなテーブルを有していれば消耗品配送状況98の商品名(消耗品名)からトナー種別とトナーアイコンを特定できる。
しかしながら、商品コード又は商品名は一定のルールで付与されているものではなく、商品コード又は商品名の種類は多種多様である。このため、情報配信システム100の管理者がこのようなテーブルを作成することは容易でない。
そこで、本実施例のコンテンツ生成部75は商品名に含まれる文字を利用してトナー種別506を判断する。商品名にはトナー種別506の文字列が含まれているため、トナー種別506を容易に判断できる。トナーアイコン508はトナー種別506と1対1に対応するので同様に判断できる。
図22は、コンテンツ生成部75がトナー種別506とトナーアイコン508を判断する手順を示すフローチャート図の一例である。
まず、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況98の商品名(消耗品名)と予め保持する「ブラック」という文字列を比較し、「ブラック」が商品名に含まれるか否かを判断する(S10)。
ステップS10の判断がYesの場合、コンテンツ生成部75はトナー種別が「ブラック」であると判断し、また、ブラック用のトナーアイコンを消耗品配送状況コンテンツ402に設定する(S20)。
ステップS10の判断がNoの場合、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況の商品名に「シアン」という文字列が含まれるか否かを判断する(S30)。
ステップS30の判断がYesの場合、コンテンツ生成部75はトナー種別が「シアン」であると判断し、また、シアン用のトナーアイコンを消耗品配送状況コンテンツ402に設定する(S40)。
ステップS30の判断がNoの場合、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況の商品名に「マゼンタ」という文字列が含まれるか否かを判断する(S50)。
ステップS50の判断がYesの場合、コンテンツ生成部75はトナー種別が「マゼンタ」であると判断し、また、マゼンタ用のトナーアイコンを消耗品配送状況コンテンツ402に設定する(S60)。
ステップS50の判断がNoの場合、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況の商品名に「イエロー」という文字列が含まれるか否かを判断する(S70)。
ステップS70の判断がYesの場合、コンテンツ生成部75はトナー種別が「イエロー」であると判断し、また、イエロー用のトナーアイコンを消耗品配送状況コンテンツ402に設定する(S80)。
ステップS70の判断がNoの場合、コンテンツ生成部75は消耗品配送状況の商品名に「レッド」という文字列が含まれるか否かを判断する(S90)。
ステップS90の判断がYesの場合、コンテンツ生成部75はトナー種別が「レッド」であると判断し、また、レッド用のトナーアイコンを消耗品配送状況コンテンツ402に設定する(S100)。
ステップS90の判断がNoの場合、商品名に該当するトナー種別がないと判断される。この場合、トナーアイコン508とトナー種別506は空欄になる。このように、情報配信システム100は商品名とトナー種別を対応付けるテーブルを有していなくても、消耗品配送状況コンテンツ402にトナー種別及びトナーアイコンを表示できる。
<まとめ>
以上のように本実施例の情報配信システム100は、消耗品配送装置60Bが配送する消耗品に関しても配送状況を更新でき、配送状況が更新された消耗品配送状況コンテンツ402を画像形成装置80が表示できる。
画像形成装置80が有する操作部20のサイズは必ずしも一定でないため、操作部20のサイズが小さいと閲覧者がコンテンツの文字を読みづらい場合がある。そこで、本実施例では、操作部20のサイズに応じたコンテンツを作成する情報配信装置70について説明する。
また、情報表示アイコン90を取得していない場合、画像形成装置80は1時間に1回、情報配信装置70へ情報表示アイコンを取りに行くため、画像形成装置80の起動後及び省エネ復帰後などに画像形成装置80のアクセスが情報配信装置70に集中するおそれがある。そこで、本実施例では、情報表示アイコン90の作成の必要性を判断して、必要な場合にだけ情報表示アイコン90を作成する情報配信装置70について説明する。
なお、本実施例のシステム構成、機能ブロック図については実施例1と同様であるか、又は、異なっていても本実施例の説明に支障がないものとする。
<情報表示アイコンの生成手順>
図23は、情報表示アイコン90に関する画像形成装置80と情報配信装置70の動作手順を示すシーケンス図の一例である。図23では主に図15との相違を説明する。
S1:情報配信アプリが起動する。起動直後、情報配信アプリは情報配信装置70と通信していないので情報表示アイコン90の初期画面を表示する。情報表示アイコン90の初期画面は、遠隔監視サービスが未契約の場合と同じである。情報表示アイコン90の位置は他のアプリのアイコンと重複しない位置であり、OSが自動的に決定する。閲覧者は任意の位置に情報表示アイコン90を移動できる。
S2:アイコン取得部82は、情報表示アイコン90の取得タイミングになると、情報表示アイコン90を情報配信装置70に要求する。本実施例では、操作部20のサイズが新たに送信される。また、起動直後の画像形成装置80は情報表示アイコン作成時刻を有していないので、情報表示アイコン作成時刻には「000」など情報表示アイコン作成時刻を有していない旨の値を設定する。
S3:情報配信装置70のアイコン情報提供部73は上記のように契約情報を参照して、情報表示アイコン90を生成する。詳細を図24に示す。本実施例では情報表示アイコン90が応答される場合と、情報表示アイコン90ではなく「最新である旨」だけが応答される場合がある。情報表示アイコン90が送信される場合、画像形成装置80に送信される情報は表5に示したとおりである。ただし、タップ時アクセスURLには操作部20のサイズによって異なるURLが格納される。
S4:情報配信装置70のアイコン情報提供部73は情報表示アイコン90又は最新である旨を画像形成装置80に送信する。
S5:アイコン表示部83は情報表示アイコン90を更新して表示する。すなわち、情報表示画像にメッセージを重畳して元の位置に表示する。
S6:閲覧者が情報表示アイコン90を押下すると、操作受付部81が情報表示アイコン90の押下を受け付ける。
S7:これにより、コンテンツ取得部84は押下された情報表示アイコン90が保持するURLを指定して対応するコンテンツにアクセスする。
S8:上記のように、情報配信装置70のコンテンツ生成部75は契約情報に応じてコンテンツを生成する。
S9:コンテンツ配信部76はコンテンツを画像形成装置80に送信する。
S10:コンテンツ表示部85はブラウザ等によりコンテンツを操作パネル27に表示する。
このように、アイコン情報提供部73は操作部20のサイズによって異なるタップ時アクセスURLを設定でき、また、情報表示アイコン90を作成しないことができる。このため、情報配信装置70は操作部20のサイズに適切なコンテンツを送信でき、情報表示アイコン90の作成負荷を低減できる。
<情報表示アイコンを作成するか否かの判断>
図24は、アイコン情報提供部73が情報表示アイコンを作成する手順を示すフローチャート図の一例である。
まず、情報配信アプリは起動完了通知を検出する(S10)。起動完了通知とは、画像形成装置80のアプリの管理機能が各アプリに画像形成装置80の起動が完了したことをいっせいに通知するブロードキャストである。起動や復帰の処理を行う他のアプリのリソースを消費しないように、情報配信アプリは起動完了通知から所定時間内は情報表示アイコン90を取得しない。なお、省エネ復帰後の所定時間も情報表示アイコン90を取得しない。
次に、アイコン取得部82は情報表示アイコン90を取得するタイミングか否かを判断する(S20)。
情報表示アイコンを取得するタイミングでない場合(S20のNo)、アイコン取得部82は一定時間待機する(S30)。
情報表示アイコンを取得するタイミングになると(S20のYes)、アイコン取得部82は情報表示アイコン90の取得を情報配信装置70に要求する(S40)。
情報配信装置70のアイコン情報提供部73は情報表示アイコン90の取得要求を受信する(S50)。
アイコン情報提供部73は、情報表示アイコン90を作成するか否かを判段する(S60)。すなわち、情報表示アイコン作成時刻と契約情報の更新時刻とを比較して、契約情報の方が新しいか否かを判断する。契約情報の方が新しい場合は、情報表示アイコン90を作成し直すことが好ましく、そうでない場合は、情報表示アイコン90を作成し直す必要がない。
ステップS60の判断がNoの場合、アイコン情報提供部73は、情報表示アイコン90が最新である旨を画像形成装置80に応答する(S70)。
ステップS60の判断がYesの場合、アイコン情報提供部73は新たに情報表示アイコン90を作成する(S80)。
この場合、アイコン情報提供部73は操作部20のサイズに応じたタップ時アクセスURLを作成する(S90)。このように、画像形成装置80のアクセス先を変えることで操作部20のサイズに応じたコンテンツを画像形成装置80に表示させることができる。
画像形成装置80のアイコン取得部82は情報表示アイコン90又は最新である旨の応答を受信する(S100)。
アイコン取得部82は受信に成功したか否かを判断する(S110)。失敗した場合、一定時間待機して(S120)、再度の取得を行う。成功した場合であって情報表示アイコン90を受信した場合、アイコン表示部83が情報表示アイコンを表示する(S130)。
このように、情報表示アイコン作成時刻と契約情報の更新時刻とを比較することで、情報配信装置70が情報表示アイコンを作成しなくて済む場合があるため、情報配信装置70の処理負荷を低減できる。
<サイズが異なる操作部によるコンテンツの表示例>
図25は、サイズが異なる操作部20によるコンテンツの表示例を説明する図の一例である。図25(a)の操作部20のサイズは7インチであり、図25(b)の操作部20のサイズは10インチである。これらの文字は小さいため、操作部20のサイズが7インチの画像形成装置80の製造機番601と情報更新日時602は視認性が悪かった。
本実施例では、7インチの画像形成装置80は、図25(a)のコンテンツを生成するタップ時アクセスURLにアクセスする。これにより、図25(a)のコンテンツと図25(b)のコンテンツで製造機番601と情報更新日時602の文字サイズを同じにすることができる。すなわち、7インチの画像形成装置80からアクセスされたコンテンツ生成部75は製造機番601と情報更新日時602の文字サイズを、10インチの画像形成装置80からアクセスされた場合よりも大きくする。したがって、小さい文字の視認性の低下を抑制できる。
なお、製造機番601と情報更新日時602以外の文字は元々サイズが大きいので、コンテンツ生成部75は、7インチの画像形成装置80からアクセスされた場合と10インチの画像形成装置80からアクセスされた場合とで文字のサイズを変更しない。
<消耗品配送状況コンテンツの表示と配送履歴一覧>
図20で説明したように、消耗品配送状況コンテンツ402と配送履歴が別の画面で表示される場合がある。配送履歴が別の画面になることで、閲覧者は消耗品配送状況コンテンツ402から最新の配信状況を確認しやすくなる。
図26は消耗品配送状況コンテンツ402と配送履歴一覧を示す図の一例である。図26(a)は消耗品配送状況コンテンツ402を示す。消耗品配送状況コンテンツ402はトナー別配送履歴501、閉じるボタン507、配送履歴一覧ボタン509、及び、お知らせボタン510を有している。情報配信アプリは消耗品配送状況コンテンツ402のフレーム511や背景512と閉じるボタン507を生成するが、トナー別配送履歴501を含め配送履歴一覧ボタン509とお知らせボタン510は情報配信装置70のコンテンツ生成部75が作成する。
コンテンツ生成部75は配送履歴一覧ボタン509とお知らせボタン510にそれぞれ接続先のURLを対応付けており、閲覧者が配送履歴一覧ボタン509とお知らせボタン510を押下すると情報配信アプリはこのURLにアクセスする。なお、お知らせボタン510には情報配信装置70のメンテナンス等の情報を提供するURLが対応付けられている。
図26(b)は配送履歴一覧画面521を示す。閲覧者が配送履歴一覧ボタン509を押下すると、情報配信アプリは対応付けられたURLにしたがって情報配信装置70と通信し、コンテンツ生成部75が配送履歴一覧画面521を生成する。
配送履歴一覧画面521は配送履歴一覧502、戻るボタン522、及び閉じるボタン507を有する。情報配信アプリは消耗品配送状況コンテンツ402と同様に、フレーム511、背景512及び閉じるボタン507を生成するが、戻るボタン522を生成できない。戻るボタン522は、画像形成装置80が直前に表示していた消耗品配送状況コンテンツ402を再度、閲覧者が表示させるためのボタンであるが、情報配信アプリはタップ時アクセスURLを保持する仕組みを有していない。これは、情報配信装置70が配信する以外の情報も情報表示アプリは表示するため、情報配信装置70に特有の画面遷移に対応していないからである。このため、情報配信アプリが戻るボタン522を表示したとしても、閲覧者が消耗品配送状況コンテンツ402を再表示できない。
そこで、コンテンツ生成部75は配送履歴一覧画面521を生成する際、戻るボタン522を生成して配送履歴一覧画面521における位置を決定すると共に、戻るボタン522にタップ時アクセスURLを対応付ける。このため、配送履歴一覧ボタン509が押下された場合、コンテンツ取得部84は情報表示アイコン90が有するタップ時アクセスURLを情報配信装置70に送信する。
図27は、画像形成装置80が消耗品配送状況コンテンツ402から配送履歴一覧画面521を表示させる手順を示すシーケンス図の一例である。
S1:閲覧者が配送履歴一覧ボタン509を押下すると、操作受付部81が配送履歴一覧ボタン509の押下を受け付ける。
S2:コンテンツ取得部84は配送履歴一覧画面取得要求と共にタップ時アクセスURLを情報配信装置70に送信する。
S3:情報配信装置70のコンテンツ要求受信部74は配送履歴一覧画面取得要求を受信し、コンテンツ生成部75は配送履歴一覧画面の戻るボタン522にタップ時アクセスURLを対応付ける。
S4:コンテンツ配信部76は配送履歴一覧画面を画像形成装置80に送信する。
こうすることで、情報配信アプリに元の画面に戻る機能がなくても、閲覧者は配送履歴一覧画面521と消耗品配送状況コンテンツ402を交互に表示できる。
次に、図28に基づき、情報表示アイコンが押下された場合の情報配信アプリと情報配信装置70の処理について説明する。
まず、閲覧者が情報表示アイコンを押下する(S10)。操作受付部81は該操作を受け付ける。
コンテンツ取得部84は情報表示アイコンを取得済みか否か判断する(S20)。起動直後などは情報表示アイコンが表示されてもタップ時アクセスURL等が取得されていないためである。
ステップS20の判断がYesの場合、コンテンツ取得部84は機種と機番がコンテンツの取得に必要か否かを判断する(S30)。これは、機種と機番が必要でないコンテンツも存在するためである。例えば、上記のお知らせボタンなどは機種と機番に関係がない共通のコンテンツを表示するため機種と機番は不要である。図28の処理は必要であるとして説明する。なお、機種と機番が必要かどうかは押下される情報表示アイコンの種類等に依存する。
コンテンツ取得部84はタップ時アクセスURLに機種と機番を設定して情報配信装置70にアクセスする。例えば、タップ時アクセスURLの末尾に「?mid=3C66-700013」と追加する。
情報配信装置70のコンテンツ生成部75は、タップ時アクセスURLに対応したコンテンツを生成する(S50)。すなわち、消耗品配送状況コンテンツ402、消耗品配送促進コンテンツ403、アプリ説明コンテンツ405(図29参照)のいずれかを生成する(S60,S70、S80)。
コンテンツ配信部76がコンテンツを送信すると、情報配信アプリのコンテンツ取得部84が受信し、コンテンツ表示部85が表示する(S90)。
ステップS20の判断がNoの場合、情報表示アイコンを取得していないので、アイコン取得部82が図24の処理を行う(S40)。これにより情報表示アイコンを取得できた場合は、図28のステップS30以降の処理が実行される。このように、情報表示アイコンを保持していない場合に情報表示アイコンが押下されると、情報配信アプリは情報配信アプリを取得し、続けてコンテンツを取得できる。
<情報表示アイコンの他の例>
図29は、契約状態と情報表示アイコン90の関係を説明する図の一例である。図29では図14との相違を説明する。
(i) 遠隔監視サービスが未契約
この場合の情報表示アイコン90は図14と同様である。
以下の(ii)〜(iv)では、遠隔監視サービスの契約有りを前提に説明する。
(ii)消耗品自動配送の契約なし・消耗品残量情報提供の契約なし
この場合の情報表示アイコン90は図14と同様である。
(iii)消耗品自動配送の契約あり・消耗品残量情報提供の契約なし
情報表示アイコン90は「トナー自動配送状況」というメッセージを表示する。情報表示アイコン90には情報配信装置70のURLがリンクされており、閲覧者が押下すると情報配信アプリが消耗品配送状況コンテンツ402を表示する。
(iv) 消耗品残量情報提供の契約あり
情報表示アイコン90は「トナー自動配送状況」というメッセージを表示する。すなわち、(iii)と同様である。情報表示アイコン90には情報配信装置のURLが対応付けられており、閲覧者が押下すると図示するアプリ説明コンテンツ405が表示される。このアプリ説明コンテンツ405には「リモート管理サービスのトナー自動配送サービス。ご加入のお客様専用のアプリケーションです。」と表示される。これにより、閲覧者は情報表示アイコン90が自分たちには意味がないことを把握できる。
なお、図29のコンテンツは一例に過ぎず、コンテンツの具体的な内容は適宜設定される。
<まとめ>
以上説明したように、本実施例の情報配信システム100は、操作部20のサイズに応じたコンテンツを提供でき、情報表示アイコン90が最新の場合は作成しないことで情報配信装置70の処理負荷を低減できる。
なお、操作部20のサイズに応じたコンテンツだけでなく、画像形成装置80が備える機能(プリンタ、コピー、FAX、フィニッシャ、モノクロ・カラー、両面印刷、集約印刷等)に応じたコンテンツを作成してもよい。
また、サーバシステムが契約情報のうち少なくとも更新時刻を画像形成装置80に通知しておき、画像形成装置80が情報表示アイコンを取得するか否かを判断してもよい。この場合、契約情報の送信タイミングとして機器情報の送信に対する応答が考えられる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態では、消耗品としてトナーを例に説明したが、用紙が消耗品となる場合がある。また、中間転写ベルトや感光体のトナーを回収する廃トナーボトル、定着ベルトなどが消耗品となる場合がある。画像形成装置以外の電子機器としてプロジェクタの場合は光源ランプが消耗品となる場合がある。
また、情報表示アイコン90は単に表示される他、画像形成装置80が音声でメッセージを読み上げてもよい。
また、本実施形態で図示した画面例は一例に過ぎず、適宜、変形、画面要素の置換、画面要素の追加、画面要素の除去等が可能である。
また、販社サーバ110は情報配信システム100内の消耗品発注装置50以外の情報処理装置でもよい。また、消耗品の情報の送信先は管理者の端末などでもよい。すなわち、消耗品の情報の送信先は販社のサーバに限られない。
また、情報表示アイコン90は単なるアイコンでもよい。また、ボタン、オブジェクト、ソフトキーなどと呼ばれてもよく呼称がアイコンである必要はない。また、情報表示アイコン90はハードキーの操作で押下を検出してもよい。
また、図6などの構成例は、情報配信システム100による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。情報配信システム100の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、図2に示すように遠隔監視装置40、消耗品発注装置50、消耗品配送装置60、及び情報配信装置70は、それぞれが別々の情報処理装置で実現されてもよいし、2つ以上が1つの情報処理装置で実現されてよい。また、図2よりも更に多くの情報処理装置で実現されてよい。
なお、コンテンツ取得部84は情報要求手段の一例であり、コンテンツ表示部85は情報表示手段の一例であり、契約情報受信部71は契約情報取得手段の一例であり、コンテンツ生成部75は情報生成手段の一例であり、コンテンツ配信部76は情報配信手段の一例であり、機器情報送信部89は機器情報送信手段の一例である。情報表示アイコン90は表示部品の一例であり、アイコン取得部82は表示部品情報取得手段の一例であり、アイコン表示部83は表示部品表示手段の一例であり、アイコン情報提供部73は表示部品情報提供手段の一例であり、配送状況更新部62は更新手段の一例である。配送結果受信部64は配送結果受信手段の一例である。