JP6975289B1 - アルミニウム切粉の溶解方法と溶解装置 - Google Patents

アルミニウム切粉の溶解方法と溶解装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、アルミニウム金属又は合金の切削屑である切粉を溶解してアルミニウム溶湯を得るアルミニウム切粉の溶解方法と溶解装置を提供する。【解決手段】アルミニウム切粉の付着切削油中の油水分を蒸発・分解除去する予熱工程と、予熱した切粉をアルミニウム溶湯中に装入し拡散して溶解する溶解工程とから構成する。また、アルミニウム溶湯中に設けたセラミックスの回転円筒体で押込み装入された予熱アルミニウム切粉が加熱され、溶融した状態で、先端部から拡散し溶湯化する溶解装置を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム切粉溶解方法と溶解装置に関し、詳しくはアルミニウム金属又は合金の切削屑である切粉を溶解してアルミニウム溶湯を得るにあたり、品質が良好で、高い歩留まりを有するアルミニウム溶湯を製造し、かつ、環境保全に留意し、安全で安定した操業を達成できるアルミニウム切粉の溶解方法と溶解装置に関するものである。
アルミニウム金属は、その製造の際に多大の電力を必要とするために、その製造原価は高い。よって、アルミニウム製品に加工する際に発生する屑、スクラップもアルミニウム金属の形態をとる限り、製造コストを考慮すると、その価値は大きい。従って、アルミニウム屑、缶などもリサイクルして溶解しアルミニウム製品の原料とされている。アルミニウム系金属の切削屑、いわゆるアルミニウム切粉も同様に処理される。
アルミニウム系金属を切削加工する際に用いられる切削油は、一般的に水溶性切削油を水で希釈した油分が10%、水が90%程度の含水切削油を用いることが多い。一般的に、切削機から排出されたアルミニウム切粉は、重量比で10〜30wt%の切削油を随伴している。この状態のアルミニウム切粉をウエット状切粉と称する。水溶性切削油の油分には、通常、水との親和性を確保するための水酸基(OH)やカルボニル基(COOH)の形態で多くの酸素原子が含まれているため、ウエット状切粉をアルミニウム溶湯中に装入して溶解する場合に、切削油中の酸素原子がアルミニウム溶湯を酸化し酸化アルミニウムを生成しアルミニウム溶湯とが混ざり合ったスカムを発生する。これにより溶解歩留まりが低下すると共に溶湯品質も劣化させ、さらにアルミニウム溶湯表面のスカム除去作業を必要とする、などの問題があった。また、水分が付着した該切粉を溶湯中へ侵入させると爆発を起こす。従って、最低限、水分は完全に除去せねばならない。
アルミニウム切粉は、その端部が薄い刃物状態であり、これを動かすと端部が破壊されて、微細な金属アルミニウム粉を発生する。通常のアルミニウム切粉は、切粉に切削油が吸着されているので大気中に飛散することはない。しかし、ウエット状態の切粉を乾燥させると、微細な金属アルミニウム粉が切削油から解放されて大気中に飛散するために火災や粉塵爆発の原因となる。また、乾燥処理された後のドライな状態のアルミニウム切粉をハンドリングする際にも、金属アルミニウム粉が発生して大気中に飛散するために火災や粉塵爆発の原因となる。従って、ドライ状態のアルミニウム切粉が存在する場合は、それを取り巻く雰囲気中の微細な金属アルミニウム粉を完全燃焼させて無害な酸化アルミニウムに変化させた後で大気放散する、など取り扱いには細心の注意を払わねばならない。以下において、ウエット状アルミニウム切粉を、該切粉、切削油を除去する乾燥予熱処理されたアルミニウム切粉を、該ドライ切粉、と区別して呼称する。
該切粉は、再溶解してアルミニウムとしてリサイクルされるのが、省資源、省エネルギーの観点で望ましい。その一例として、該切粉をロータリキルンでアルミニウムが酸化しないように仮焼して油分・水分を揮発させて除去した後、該ドライ切粉をブリケットにし、それをアルミニウム溶解炉に装入してアルミニウム溶湯を得るものがある。この設備は、該切粉を再利用する点でよいが、設備が多種多様の装置を要する等、大掛かりになり、また乾燥、仮焼する時に、ロータリキルンから発生した金属アルミニウム粉による集塵機やダクトにおいて着火、爆発の危険性がある等の問題があった。
前述の課題を解決するために、該切粉を予備処理して切削油中の水分を除去して油分だけを残し、次いで、アルミニウム溶解炉で溶解してアルミニウム溶湯を得ると共に、該油分を該溶解炉でガス化して、溶解炉の加熱バーナに誘引して燃焼させ、燃料を代替補助して省エネルギーと大気汚染防止を図る該切粉の溶解装置と溶解方法が先行技術として開示されている。
前記先行技術であるWO2017/051586公報(〔0008〕、〔0028−0029〕、〔図1〕)は、(0003)に記述した切削油が切粉と共に溶湯に装入されるために、切削油分から発生する煙と共に多量の酸化アルミニウム、いわゆるスカムを発生させ、溶解歩留まりを低下させると共に、アルミニウム溶湯の水素含有量が増えるために品質劣化を招き、溶湯表面のスカム除去作業を必要とする等の多くの問題を生じた。
これらの課題を解決するために、該切粉の水分を乾燥させ切削油の油分を分解、蒸発させるための加熱予備処理(以下、該予備処理、と称す)を施し、次いで、該予備処理したアルミニウム切粉(以下、該ドライ切粉、と称す)をアルミニウム溶湯(以下、保持溶湯、と称す)中で溶解して、高歩留りで品質良質なアルミニウム溶湯を得ることを骨子とする該切粉の溶解方法と溶解設備を提供した先行技術がある。
特開2019−183275(〔0006〕、〔0014−0018〕、〔0025−0032〕、〔図4〕、〔図5〕)
前記先行技術は、該ドライ切粉を、大気を遮断して保持溶湯中に設けられた該ドライ切粉が保持溶湯表面に浮上することを防止する領域(以下、該浮上防止領域、と称す)内に押込み溶解するものである。該浮上防止領域は、保持溶湯中に押込まれる該ドライ切粉の浮上を完全に阻止するために、周囲に下向き傾斜面をめぐらせた天井(陣笠天井)のある領域を設け、該ドライ切粉を該浮上防止領域内へ押込んで、該ドライ切粉が短絡して浮上することを防止すると共に、該浮上防止領域の頂点に当たる場所に、循環溶湯流を形成し、かつ、該ドライ切粉の表面を覆う酸化皮膜を破壊し、該ドライ切粉内部の溶融アルミニウム(以下、切粉溶湯、と称す)を保持溶湯中へ分散して溶解を促進するための羽根つき機械攪拌装置を設けたものである。
前記先行技術は、該ドライ切粉を該浮上防止領域中に押し込んで保持溶湯中で加熱・溶解するという点と、該浮上防止領域中に押し込まれた該ドライ切粉が保持溶湯表面へ浮上してロスすることが少ない点と、該浮上防止領域の頂点に設置された攪拌翼によって発生する循環溶湯流に乗って移動し、その際に該ドライ切粉表面を覆っている酸化皮膜を破壊するという点、において優れた技術であったが、下記に示すような諸欠点があり、円滑な安定操業を実現することができなかった。
技術的問題の第一は、保持溶湯中に押し込まれた該ドライ切粉は、保持溶湯の保有する熱で加熱されて溶解する、との考えに不備があったことである。該ドライ切粉は、一個一個が保持溶湯中で該循環溶湯流に従って自由に動くために、保持湯中における個々の滞留時間を規制することができていなかった。従って、一部の該ドライ切粉は、熱交換が不十分なために未溶解の状態で該切粉浮上防止領域から外れて保持溶湯表面に浮上した。それは、溶解歩留まりを低下させるのみならず、保持溶湯表面の掃除という余分な作業を発生させた。
技術的問題の第二は、該予備処理において、処理後の該ドライ切粉温度は高い方が良い、と考えられた。その理由は、保持溶湯中に押し込まれる該ドライ切粉と保持溶湯との接触時間を制御することが困難で、その不安から該ドライ切粉温度が高い方が溶解に有利であろう、との考えからであった。しかし、該予備処理後の該ドライ切粉温度が高いほど、該ドライ切粉表面に形成される酸化皮膜の厚さが厚くなり、それだけ酸化皮膜が破壊され難く、該ドライ切粉の形状を維持したままで保持溶湯表面に浮上するものがあった。これも溶解歩留まりを低下させるのみならず、保持溶湯表面の掃除という余分な作業を発生させた。
技術的問題の第三は、該切粉浮上防止領域の形状から、これをセラミックスで形成することが困難であったために、鉄系材料を使用したので、鉄が保持溶湯に侵食されて維持できないという問題が発生した。
本発明は、これらの課題を解決したものであって、該予備処理した該ドライ切粉をアルミニウム溶解炉で溶解して、高歩留りで良質なアルミニウム溶湯を得ることと、安定して長時間操業可能な該切粉の溶解方法と溶解設備を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るアルミニウム切粉溶解方法は、含水切削油が付着している該切粉を溶解してアルミニウム溶湯を得る方法であって、該切粉を少なくとも含水切削油の水分が蒸発し終える温度から、油分が分解・蒸発する温度までの温度範囲において、該切粉を大気遮断した状態で乾燥・予熱する該予備処理工程と、該予備処理後の該ドライ切粉を大気遮断した状態で貯留し次の工程へ移送するための貯留空間と、該ドライ切粉を保持溶湯中に押込み装入して溶解することでアルミニウム溶湯を得る溶解工程と、からなる該切粉の溶解方法において、該予備処理した該ドライ切粉を、下端が解放された状態で保持湯中の深さ方向に部分的に浸漬しており、保持溶湯に侵食されないセラミックスで形成された回転円筒体の中に移送し、一回当たりの溶解量に見合う該ドライ切粉を押込み装置の押し込み棒によって保持溶湯中へ装入して、該ドライ切粉を保持溶湯温度まで加熱して該ドライ切粉内部のアルミニウムを溶解した後(以下切粉のアルミニウム部分が溶解したものを、該切粉溶湯、と称す)、該回転円筒体の先端部から該切粉溶湯を排出する時に、該ドライ切粉を覆っていた酸化皮膜を微細に破壊して、微細化した酸化皮膜と該切粉溶湯を保持溶湯中へ排出することで、該ドライ切粉の溶解を確実に行い、該切粉溶湯と保持溶湯を均質化することを特徴とする。
請求項1の構成により、先行技術では、保持溶湯中における切粉浮上防止領域における該ドライ切粉の保持溶湯中に存在する時間を制御できなかったが、本技術では、切粉浮上防止領域としてセラミックスで製造され、かつ、円筒の中心軸に沿って回転する円筒管(以下、該円筒管、と称す)を使用し、該円筒管の下方が解放された状態で保持溶湯中に浸漬し、該円筒管の上部に該ドライ切粉の投入口を設け、該ドライ切粉が該円筒管の内部の溶湯表面上に浮上し積み上がるように改変した。しかる後に、該円筒管内部の該ドライ切粉を押し込み棒で所要量だけ溶湯中に押し込んで、溶解に必要な時間に対して、そのままの状態で保持することが可能になった。こうすることで、該ドライ切粉は保持溶湯中を自由に移動することは不可能となり、保持溶湯によって加熱され溶解するに必要な時間だけ保持溶湯中に拘束することが可能となった。これにより該ドライ切粉が該円筒管の下部から保持溶湯中へ排出される時には、100%の該ドライ切粉を完全に溶解することが可能となった。さらに、該円筒管が該円筒の中心軸に沿って回転することで、保持溶湯温度の均一化、保持溶湯成分の均一化、完全に溶解した該ドライ切粉が該円筒管の下端から保持溶湯中に排出される時に該ドライ切粉を覆っていた酸化皮膜を微細に破壊して内部の溶湯を排出することを可能にした。
請求項2の構成により、該円筒管の保持溶湯中に浸漬している領域の外部側壁に凹凸を付ける、あるいは、突起物を付けることにより保持溶湯の攪拌力を強めることができる。これにより、保持溶湯温度の均一化、保持溶湯成分の均一化、保持溶湯から該円筒管内部への熱伝導が促進される。また、保持溶湯を攪拌することで、該ドライ切粉を覆っていた酸化皮膜が破壊されて保持溶湯中に分散しているものが凝集・合体して大型化し、酸化物系欠陥になることを防止でき、極めて品質の高いアルミニウム溶湯を得ることができた。
請求項3の構成により、該円筒管の出口に鋸歯状の突起を設けること、あるいは、該円筒管の出口近傍に該円筒管と一体となって回転する棒状のセラミックスを直径方向に設けることで、該ドライ切粉を覆う酸化皮膜を破壊し、極めて微細な酸化物として保持溶湯中に均一に分散することが可能となった。このように、極めて微細な酸化物は、溶湯中の酸化物系欠陥として認識されないので、得られた溶湯品質を優れたものとした。
また、前述したように、水溶性切削油の水分を蒸発させ、油分を分解・蒸発させることを目的として、水溶性切削油を随伴する該切粉の熱重量―示差熱分析(TG−DTA分析)を行った。その結果、135℃付近までの加熱で水分は除去され、200〜400℃の領域で油分が酸化・発熱することが判明した(図7参照)。また、該切粉を大気中で加熱した場合の熱重量―示差熱分析(TG−DTA分析)によれば、該切粉が580℃付近で急激に発熱し重量増加を呈した。これは該切粉の金属アルミニウム部分が酸化反応を起こしたものと判断される。(図8参照)。これらの分析結果に基づいて、含水切削油を随伴する該切粉の該予備処理条件が設定された。また、含水切削油を随伴する該切粉を大気中で400℃〜500℃、550℃、570℃に加熱した後で、該切粉の表面の色調を観察した。500℃以下では金属光沢を有していたが、550℃では灰色となり、570℃では褐色となっていた。これは、温度上昇と共に該切粉表面の酸化皮膜が厚くなることを示している。
請求項4の構成により、該予備処理における処理後の該切粉温度について、該予備処理工程では、水分の完全除去が必須条件であり、切削油の完全分解が好ましい条件である。本技術では(0019)、(0021)に述べたように、厚い酸化被膜を持つ該ドライ切粉の生成を防止すために、次の該予備処理条件を設定した。切削油の完全分解の観点から450℃以上が好ましい。一方、処理後の該切粉温度が550℃を超えると該切粉表面が厚い酸化皮膜に覆われる。そこで、該処予備処理後の該切粉温度として、400℃〜570℃の範囲、好ましくは450℃〜550℃の範囲、最も好ましくは490℃±30℃の範囲、が溶解し易さと酸化ロス低減の両面で最適であることを以下に説明する溶解実験から見出した。即ち、100kg/hrの実機規模の溶解実験によれば、該切粉温度が450℃よりも低い場合は、押込み装置の押込み抵抗力が高まるために押込み動作を一時停止して待つ必要が生じた。また、550℃以上の場合は、一部該切粉の形状を維持したまま、切粉が保持溶湯表面に浮上し、溶湯表面の掃除が必要であった。該切粉を490℃に制御すると、押込み装置の押込み抵抗力の増加は無く、また、保持溶湯表面にも浮上した該切粉は皆無であった。また、操業中に、該切粉温度が470℃から510℃の間で変動したが、溶解作業は安定し、6時間の操業中、何ら問題が生じなかった。
請求項5の構成により、(0022)の溶解実験で述べているように、該予備処理用のガスの温度を550℃以下に制御することで、該予備処理装置内のすべての場所で、該切粉の融点を超える可能性をゼロにした。これによって該予備処理装置における詰まり事故は完全に解消され、長時間操業を可能にした。
請求項6の構成により、切粉浮上防止領域を円筒管形状とすることで材料としてセラミックス管を使用することが可能となった。その結果、切粉浮上防止領域を形成する材料が保持溶湯によって溶解されることはなく、安定操業を実現した。
請求項7の構成により、該ドライ切粉を保持溶湯中へ押し込む際に、回転円筒体内の保持溶湯と押し込み棒先端との間に、常に該ドライ切粉を介在させるように押し込み棒の動作を制御し、押し込み棒先端が絶対に保持溶湯と接触しないようにすることで、該ドライ切粉押し込み装置の詰まり事故を完全に防止することができ、安定操業を可能にした。
請求項8の構成により、該円筒管は、その内部に該ドライ切粉を保持しつつ回転し、外部の保持溶湯の保有する熱を内部の該ドライ切粉に供給する役目を果たす。従って、該円筒管を形成する材料は熱伝導度が高いものの方が好ましい。しかし、熱伝導度が低い材料を使用した場合でも、該円筒管の保持溶湯浸漬領域の側壁に該ドライ切粉が通過できない大きさの貫通孔を複数設けることで、該円筒管の内部と外の保持溶湯とを直接接触させることで熱伝導を促進することが可能になり、該ドライ切粉の円滑な溶解を実現した。
請求項9の構成により、保持溶湯温度について、原理的には該切粉の融点以上に維持されていれば時間と共に該円筒管の内部に伝わって内部の該ドライ切粉を溶解することができるが保持溶湯温度が高いほど溶解に必要な熱が伝わる時間が短い。一方、保持溶湯温度が高いと保持溶湯が酸化される、という別の問題がある。実験によると保持溶湯温度が900℃を超えると溶湯表面酸化皮膜が成長し続けて一般に「オバケ」と称される巨大なアルミナの付着物を生成する。従って、一般的にアルミニウム溶湯としては800℃以下で扱うことが好ましい。本発明では、該円筒管が安定して回転することが重要であるので、溶湯表面酸化皮膜の厚さが薄くて該円筒管の回転を妨げないことが重要である。一方、切粉溶解炉の溶解能力の観点からはできるだけ短時間に所要量を溶解したい。この両方の条件を満足する最適保持溶湯温度として、680℃から750℃の範囲を見出したが、最も好ましくは700℃から720℃の範囲であった。
本発明の特徴は、保持溶湯が保持する熱によって、保持溶湯中に押し込まれた該切粉を加熱・溶解し、さらに、溶解した該切粉表面を覆う酸化皮膜を破壊して微細化し、保持溶湯中に分散する技術において、保持溶湯中に押し込まれた該切粉が加熱される時間を必要なだけ制御できる、という点にある。そして、それを可能にするのが、セラミックスで製造された回転円筒管を切粉浮上防止領域として使用した点にある。故に、本発明を実現する要件として、第一に、保持溶湯を加熱する必要がある。保持溶湯を加熱する方法として、ルツボのように外部から燃焼火炎で加熱する方法、保持溶湯を直接電気加熱する方法、保持溶湯を表面から輻射熱で加熱する方法、の三つの方法がある。第二の要件として、ウエット切粉を乾燥・予熱する該予備処理が必須である。この該予熱処理時の熱源について、ガス燃焼火炎を使用する方法、電気加熱する方法がある。保持溶湯加熱にガス燃焼火炎を使用する方法では、その排ガス利用できる。しかし、保持溶湯を電気加熱する場合は、新たにガス燃焼室を設けてそこで目標温度のガスを生成して該予備処理装置に流す方法、該予備処理装置を電気加熱する方法がある。第三の要件として、セラミックス円筒管の材質に関して、黒鉛質、炭化珪素質、窒化珪素質、アルミナ質、窒化アルミニウム質が使用可能である。黒鉛は、その熱伝導度が溶融アルミニウムの熱伝導度よりも高いために、保持溶湯の熱を該円筒管内部に伝え易い。熱伝導度の観点からは、焼結反応炭化珪素も良い。一方、黒鉛は高温度で酸化され易いので、特に、保持溶湯を燃焼ガスの輻射加熱する場合は、保持溶湯表面を800℃〜900℃の高温度雰囲気の維持する必要があり、この領域の該黒鉛管表面の酸化防止策を適宜施す必要がある。窒化珪素質、アルミナ質セラミックスの熱伝導度は、溶融アルミニウムの熱伝導度よりも低いために、保持溶湯の熱を該円筒管内部へ伝達するには、請求項8で述べているように、強度を維持できる範囲で該円筒管の壁にスリットまたは穴をあけて、保持溶湯が該円筒管内部の溶湯と直接接触するようにして熱伝導性を改善する必要がある。
また、請求項10に係るアルミニウム切粉の溶解装置は、請求項1から9記載のアルミニウム切粉の溶解方法を実施化してアルミニウム溶湯を得る装置であって、含水切削油が付着している該切粉を少なくとも含水切削油の水分が蒸発し終える温度から、油分が分解・蒸発する温度までの温度範囲に、該切粉を大気から遮断して予熱する予熱装置と、該ドライ切粉をアルミニウム切粉溶解炉の保持溶湯中に押込み装入して溶解してアルミニウム溶湯を得る溶解装置と、からなるアルミニウム切粉の溶解装置において、該溶解装置が、アルミニウム溶解炉と、該ドライ切粉を保持溶湯中に供給する深さ方向に部分的に浸漬し、且つ保持溶湯に侵食されないセラミックスからなる回転円筒体と、該ドライ切粉を該円筒体内部に供給する切粉押込みシリンダと、から構成されることを特徴とする。
この構成により、予熱装置で含水切削油を含む該切粉から油水分を除去し、次いで、溶解装置で該ドライ切粉を切粉押込みシリンダにより保持溶湯中に部分的に浸漬した回転円筒体へ供給し、該回転円筒体内で溶湯上部の雰囲気温度と保持溶湯温度に基づいて加熱、昇温した後、該回転円筒体の先端から保持溶湯中の深い所に拡散供給することにより該ドライ切粉の溶解を再酸化させることなく迅速に完全に行うことができ、アルミニウム溶湯の品質を維持すると共に溶解能力の向上を図ることができる。
また、請求項11の構成により、前記回転円筒体の円筒部に、軸方向に沿った凹凸又は複数の突状部を設けたことにより、回転円筒体の表面の伝熱面積を増加させると共に、凹凸又は突状部により保持溶湯との接触面に乱流を生じさせ、保持溶湯からの熱伝達量を増加させることにより回転円筒体内の該ドライ切粉の温度上昇が達成されて、溶解量が増加できる。また、アルミナの発生量を抑制する効果がある。また、保持溶湯を攪拌して混合することで、溶解されないアルミナを均一に拡散して、保持溶湯の品質の均質化を図ることができる。
また、請求項12の構成により、前記回転円筒体の先端排出部に複数のラック形状の歯型を設けて、該ドライ切粉内の溶融したアルミニウムを覆っていた酸化皮膜を破壊して微細な酸化物にして拡散・排出することにより,保持溶湯の品質をさらに向上させる。また、回転円筒体の先端部から溶融したアルミニウムを含む該ドライ切粉を潰砕して、保持溶湯中に排出し、よく拡散することにより該ドライ切粉の溶解を促進して完全に溶解することに貢献する。
また、請求項13の構成により、前記回転円筒体の排出端近くの内部に単数又は複数個所に交差したセラミックスの棒状部を設け、該円筒体内部の該ドライ切粉の内部で溶融したアルミニウム包含をした酸化皮膜を破壊し微細化した後、保持溶湯中へ装入することにより保持溶湯中への溶解を促進し、且つ溶湯品質の向上を図ることに貢献する。
また、請求項14の構成により、前記回転円筒体の筒部に複数の貫通孔を設けることにより、保持溶湯が貫通孔を介して回転円筒体内部の該ドライ切粉と接触し、または侵入して内部の該ドライ切粉と外部の保持溶湯との熱交換を促進して該ドライ切粉内のアルミニウムの溶解を促進することに貢献する。
また、請求項15の構成により、前記回転円筒体が、保持溶湯に侵食されない材料である黒鉛質又は炭化珪素質又は窒化珪素質又はアルミナ質又は窒化アルミニウム質から構成することができ、回転円筒体の寿命が保持溶湯により侵食されないので延長でき、アルミニウム切粉溶解装置の能力と稼働率の向上に貢献する。また、高熱伝導率を有する材料の黒鉛質又は炭化珪素質の場合は、回転円筒体の該ドライ切粉の加熱を迅速に行うことに貢献する。
本発明に係る請求項1から9に記載のアルミニウム切粉溶解方法によれば、予熱したアルミニウム切粉をアルミニウム溶湯中に押込み装入して溶解するに当たり、アルミニウム溶湯中に浸漬した回転円筒体を経由して装入することにより、アルミニウム切粉のアルミニウム溶湯化の歩留まりが高く、また、アルミナスカムの含有がほとんど無い高品質のアルミニウム溶湯が得られる溶解方法である。また、本発明に係る請求項10から15に記載のアルミニウム切粉溶解装置によれば、アルミニウム溶湯中に浸漬し、アルミニウム溶湯に侵食されないセラミックスの回転円筒体を採用したことにより、アルミニウム切粉溶解装置の稼働率向上と処理能力の向上が図られ、また、アルミニウム溶解歩留りの向上、アルミニウム溶湯の品質の向上を図ることができる。このように本発明は資源の活用、省エネルギーに貢献する。
図1は、本発明に関わるアルミニウム切粉溶解装置の模式的全体配置図である。 図2は、本発明に関わる予熱アルミニウム切粉を切粉押込み装置に装入する模式的状態図である。 図3は、本発明に関わる予熱アルミニウム切粉を切粉押込み装置から溶湯中へ押し込みする模式的状態図である。 図4は、本発明に関わる予熱アルミニウム切粉が切粉押込み装置内での挙動を示す模式的状態図である。 図5は、本発明に関わる切粉押込み装置の回転円筒体の模式的斜視図である。 図6は、本発明のアルミニウム切粉の溶解方法を示すフロー図である。 図7は、アルミニウム切粉の含水切削油の熱重量―示差熱分析チャートの代表例である。 図8は、アルミニウム粉末を大気中で加熱した熱重量―示差熱分析チャートの代表例である。
本発明に係る含水切削油を随伴した該切粉の溶解方法の工程を図6のフロー図に基づいて説明する。エマルジョン状態の油と水から成る含水切削油を随伴した該切粉は、遠心分離機を経て含水切削油量を減少する。その後、該切粉の粒度を整える整粒工程を加えることができる(a)。次いで、含水切削油を随伴する該切粉は、大気遮断の条件下で水分の完全除去と油分の分解、蒸発を目的とする該予備処理工程(b)を経由し、大気遮断の条件下で該切粉の貯留・移送のための貯留空間に移送され、大気遮断の条件下で押し込み装置によってセラミックス製の回転円筒体の内部に装入され、所要量だけ保持溶湯中へ押し込まれて、溶解に必要な時間だけその状態を維持し、溶解が完了する時間が経過したら次の所要量の該切粉を保持溶湯中に押込み、それと同時に該回転円筒体の下端で該切粉を覆う酸化皮膜を破壊して微細化した後に保持溶湯中へ排出する、という切粉押込溶解工程(c)から構成される。
本発明のアルミニウム切粉の溶解方法と溶解装置に用いられるアルミニウム切粉溶解炉としては、ルツボ炉、浸漬ヒータ式電気加熱炉、ガス燃焼式輻射加熱炉などが適用できる。これらのアルミニウム切粉溶解炉は、アルミニウム溶湯を間接加熱するルツボ炉、浸漬ヒータ式電気加熱炉と、アルミニウム溶湯を溶湯表面から直接輻射加熱するガス燃焼式輻射加熱炉とがある。
回転円筒体への伝熱を考えた場合、前者の場合は、溶湯のみが加熱され、溶湯からの伝熱が主となるが、後者の場合は、回転円筒体の上部の溶湯外の場所は、火炎からの輻射や雰囲気からの対流伝熱があり、溶湯中の部分は溶湯からの伝熱を受けることになる。このように回転円筒体内にある予熱アルミニウム切粉は、外気と遮断されて、効率的に加熱、昇温され、切粉の酸化被膜を増やすことなく内包された金属アルミニウム部分が溶融するに至る。
本発明方法を適用するアルミニウム切粉溶解装置1の一実施例としてルツボ型アルミニウム切粉溶解炉を用いた例を、図1を用いて説明する。アルミニウム切粉溶解装置1は、アルミニウム切粉の付着切削油中の水分と油分を除去する乾燥予熱装置3と、該予熱したアルミニウム切粉を溶湯M中で溶解するための溶解炉燃焼バーナ2−3を有するルツボ型アルミニウム切粉溶解炉2と、該予熱したアルミニウム切粉をルツボ型溶解炉2の溶湯M中に装入する切粉押込排出装置5と、切粉押込排出装置5に予熱アルミニウム切粉を装入する切粉押込装入装置4と、から構成される。
また、図1、図2、図3、図4に示すように、乾燥予熱装置3とルツボ型アルミニウム切粉溶解炉2との間に、本発明の特徴である切粉押込装入装置4と切粉押込排出装置5が設置される。切粉押込装入装置4と切粉押込排出装置5は、ほぼ同径の円筒状であり、切粉押込みピストン4−2を有する切粉押込装入装置4は固定されているが、粉押込排出装置5は軸回転する回転円筒体5−1を備え、また炉蓋7−2上の構造物に円筒体回転駆動装置5−6を備えている。回転円筒体5−1は、全長の1/2から1/3がアルミニウム溶湯M中に浸漬して、アルミニウム溶湯Mから加熱されるので、アルミニウム溶湯Mに侵食されないセラミックスである黒鉛質、炭化珪素質、窒化珪素質、アルミナ質、窒化アルミニウムから選択使用できる。中でも黒鉛質、炭化珪素質は、熱伝導率の高い材料であり、好適である。
また、図5に示すように、回転円筒体5−1は、全高:直径が4〜2.5の比細長い円筒体であって、出口端部は歯型状排出部5−2を形成し、入口端5−6は、回転円筒体を回転駆動する回転駆動装置5−6に繋がる。また、回転円筒体5−1の表面には、長さ方向に円筒体側部突状部5−3を歯型5−2の数だけ設けるのが好ましく、溶湯M中で突状部5−3が回転することにより溶湯Mに乱流が生じ、溶湯Mから回転円筒体5−1への熱伝達を促進すると共に溶湯Mを攪拌混合することができる。また、溶湯Mに循環流が生じるので、固体よりも熱伝導率が落ちるアルミニウム溶湯Mに対し、切粉溶解炉バーナ2−3の燃焼熱を炉壁から溶湯Mへの熱伝達も向上する。また、回転円筒体5−1の表面には、円筒体側部突状部5−3の間で、溶湯M表面に近い深さの位置に、円筒体貫通孔5−4を設け、溶湯Mと中の予熱アルミニウム切粉との接触を可能にして熱伝達の向上を図って、切粉中のアルミニウムの溶解を助長する。また、回転円筒体5−1の排出端近くの位置に単数または複数の攪拌棒5−5を設けており、中の予熱アルミニウム切粉を攪拌により外包の酸化被膜に覆われた溶融状のアルミニウムを潰砕して、溶湯Mへの切粉の溶解と酸化被膜の分散化を助長する。また、前述の排出端部の歯型状排出部5−2は、回転円筒体5−1で該予熱アルミニウム切粉が溶湯Mにより加熱昇温し、切粉の酸化被膜に覆われた溶融状のアルミニウムを潰砕して溶湯M中に拡散排出して高品質のアルミニウム溶湯を製造することができる。回転円筒体5−1には、アルミニウム溶湯Mに侵食ない材料がよく、黒鉛や炭化珪素や窒化珪素やアルミナ質や窒化アルミニウムを用いることができる。中でも、熱伝導率の高い黒鉛(110W/M/K)や炭化珪素(155W/M/K)がよい。
また、図4に示すように、切粉押込排出装置5の上に切粉押込装入装置4が載置されており、予熱されたアルミニウム切粉を切粉押込装入装置4により切粉押込排出装置5に送られて、溶湯M中に供給する。切粉押込装入装置4は、切粉押込シリンダ筒4−1の内部に切粉押込ピストン4−2が内接され、上部の切粉押込駆動シリンダユニット4−4からの切粉押込ピストンロッド4−3が切粉押込ピストン内筒4−2bに連結され、切粉押込ピストン内筒4−2b先端部に締結された耐火物製のピストンヘッド4−2aを上下動可能にしている。また、ピストンヘッド4−2aのストローク下端は、回転円筒体5−1内に在る溶融アルミニウムのレベルとは切粉を介在させて間隔を取っておりピストンヘッド4−2aの溶損を防止している。また、間欠的に回転円筒体5−1に装入される予熱アルミニウム切粉6の量的バッファとして排出シュート3−2cと切粉入り口シュート4−5で構成される大気遮断された貯留空間4−6を設けている。
また、図2、図3、図4を用いて、予熱アルミニウム切粉6の挙動を説明すると、溶湯M(比重2.3)に比し予熱アルミニウム切粉6の嵩比重(0.3)は低く、充填されて比重が高くなっても、溶湯Mに対して浮力が生じ、回転円筒体5−1の内部は、先端部から堆積して詰まっていると考えられる。よって、予熱アルミニウム切粉6は、予熱スクリュフイーダ(図示しない)からの排出シュート3−2cを経て切粉押込シリンダ筒4−1の下部付近から回転円筒体5−1の先端部まで堆積している。一方、切粉押込ピストン4−2は、間歇的にストロークST分だけ上下動し、排出シュート3−2cと切粉入り口シュート4−5で構成される大気遮断された貯留空間4−6に溜まった予熱アルミニウム切粉6を回転円筒体5−1に堆積している予熱アルミニウム切粉6の方へ押込み、その押込み量に相当する予熱アルミニウム切粉6が回転円筒体5−1の先端排出部5−2から溶湯M中に拡散排出されて完全に溶融し溶湯Mが生成される。したがって、回転円筒体5−1から溶湯M中に供給されるアルミニウム切粉6は、切粉押込ピストン4−2の間欠的な押し下げに伴って排出される。また、回転円筒体5−1内に滞留するアルミニウム切粉6は、押下げサイクルの休止の間、短絡して上下に移動すること少なく回転円筒体5−1の壁面を通して溶湯Mにより十分加熱昇温し切粉6の表面の酸化被膜に覆われたアルミニウム部分は、溶融しているものと考えられる。また、予熱アルミニウム切粉6の回転円筒体5−1への供給量、言い換えると溶解量は、切粉押込ピストン4−2の押込み頻度で調整することができる。
また、図1に示すように、アルミニウム切粉溶解装置1のルツボ型溶解炉2は、炉壁耐火物2−4、と炉蓋耐火物2−5と炉底耐火物2−6によって取囲まれた溶解炉燃焼室2−7内の炉載置台2−2上に設置している。溶解炉燃焼バーナ2−3は、溶解炉燃焼室2−7の底部近くの隅部に設けられ、また燃焼排ガス出口は、溶解炉燃焼室2−7の上部で、燃焼バーナ2−3と、その軸線をずらして設けているので、燃焼バーナ2−3の火炎は下から上へのルツボ型溶解炉2の外壁を舐める旋回流となってルツボ型溶解炉2を加熱する。ルツボ型溶解炉2は、主として炭素質耐火物で壺状に形成され、内部に融点約660℃のアルミニウム溶湯Mを保持すると共に、外壁を溶解炉燃焼バーナ2−3の下から上への旋回流火炎で加熱されるから、溶解炉2は燃焼バーナ2−3により間接加熱される。通常、溶解炉の燃焼室温度は、700℃〜1000℃の範囲である。
(実施例)
本発明方法と設備を用いて、黒鉛ルツボ型溶解炉2(直径900mm、高さ1000mm)により、油水分量2.2〜3.0のアルミニウム切粉700kgを450〜470℃で乾燥予熱した後、700℃のアルミニウム溶湯で溶解処理し、約690kgのアルミニウムインゴット(Al純度99,8%)を得た。アルミニウム切粉の装入量は、200kg/hrであった。黒鉛製回転円筒体5−1は、内径300mm、高さ900mm(溶湯中浸漬深さ650mm)で、回転数約20rpmであり、切粉押込みピストンのストロークは約700mm、速度は下降20sec、上昇9secで運用した。溶解作業は安定し、溶湯の品質は下記の結果を得た。
得られた溶湯の清浄度を調査するために、市販のADC12規格のインゴットと切粉連続操業の3時間と6時間経過時の溶湯から得られたインゴットを比較調査した。評価方法は、PoDFAによる評価とKモールド評価を行った。これらの評価は、専門評価機関に依頼した。その結果を表1、2に示す。
Figure 0006975289
Figure 0006975289
上記、表1の結果より、操業で得られたインゴットの品質は市販のインゴットと同等である。また、表2の結果より、清浄度はRankがAの清浄な溶湯であり、鋳造しても良いレベルである。
アルミニウム切粉の処理分野で利用されるのみならず、亜鉛、マグネシウム金属及びそれらの合金切粉の処理分野で適用することができる。
1:アルミニウム切粉溶解装置
2:アルミニウム切粉溶解炉 2−1:溶解炉本体 2−2:炉載置台
2−3:溶解炉燃焼バーナ 2−4:炉室耐火物 2−5:炉蓋耐火物
2−6:炉底耐火物 2−7:燃焼室
3:乾燥予熱装置 3−1:切粉ホッパー 3−2:スクリュコンベヤ
3−2a:スクリュー羽根 3−2b:コンベヤ外筒
3−2c:排出部シュート 3−3:予熱ダクト 3−4:駆動モータ
4:切粉押込装入装置 4−1:切粉押込シリンダ筒
4−2:切粉押込ピストン 4−2a:ピストンヘッド 4−2b:ピストン内筒
4−3: 切粉押込ピストンロッド 4−4:切粉押込駆動シリンダユニット 4−5:切粉装入入口シュート 4−6:貯留空間
5:切粉押込排出装置 5−1:回転円筒体 5−2:円筒体歯型状排出部 5−3:円筒体側部突状部 5−4:円筒体貫通孔 5−5:攪拌棒
5−6:回転円筒体回転駆動装置
6:予熱アルミニウム切粉
M:溶湯

Claims (15)

  1. 含水切削油が付着しているアルミニウム切粉(以下、該切粉、と称す)を溶解してアルミニウム溶湯を得る方法であって、該切粉を少なくとも含水切削油の水分が蒸発し終える温度から、油分が分解・蒸発する温度までの温度範囲に、該切粉を大気から遮断して乾燥・予熱する予熱工程(以下、該予備処理、と称す)と、該予備処理後のアルミニウム切粉(以下、該ドライ切粉、と称す)を大気遮断された状態で次の工程へ移送するための貯留空間と、該ドライ切粉をアルミニウム切粉溶解炉のアルミニウム溶湯中(以下、保持溶湯、と称す)に押込み装入して溶解し、アルミニウム溶湯を得る溶解工程と、からなるアルミニウム切粉の溶解方法において、該ドライ切粉を、保持溶湯中の深さ方向に部分的に浸漬しており、保持溶湯に侵食されないセラミックスからなる回転円筒体内に押込み装入して、該ドライ切粉を保持溶湯温度まで加熱して該ドライ切粉内部のアルミニウムを溶解した後、該回転円筒体の先端部から該ドライ切粉を排出する時に、該ドライ切粉の表面を覆っている酸化皮膜を破壊して微細化した後で保持溶湯中へ排出することで、該ドライ切粉の溶解を促進し、保持溶湯を均質化し、得られたアルミニウム溶湯中の酸化物を無害化することで極めて高品質のアルミニウム溶湯を得ることを特徴とするアルミニウム切粉の溶解方法。
  2. 前記回転円筒体の保持溶湯浸漬領域の外側側壁に、軸方向に沿った凹凸、又は、複数の突状部を設けることによって、保持溶湯の攪拌力を強め、保持溶湯から回転円筒体内部への熱伝達を良好にすることで該回転円筒体内に押込まれた該ドライ切粉の溶解を促進し、保持溶湯の温度、成分を均一化し、該ドライ切粉表面を覆っていた酸化皮膜の凝集、合体を阻止して保持溶湯中に微細な状態で分散させることで保持溶湯の品質を高度に保つことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  3. 前記回転円筒体の先端排出部に複数の鋸歯状の凹凸設ける、あるいは、該先端排出部近傍に直径方向にまたがってセラミックス棒を設置する、ことによって、該ドライ切粉を覆っていた酸化皮膜を破壊して微細な酸化物にして保持溶湯中へ排出することによって得られるアルミニウム溶湯の品質をさらに向上させることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解方法において、該ドライ切粉の予熱温度を、400℃から570℃、好ましくは450℃から550℃、最も好ましくは490℃±20℃、に制御することを特徴とするアルミニウム切粉の溶解方法。
  5. 該切粉の予熱処理において、該予備処理用のガス温度を550℃以下に規制することにより、該切粉の融点を超えないように加熱することを特徴とする請求項4記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  6. 前記回転円筒体が黒鉛質又は炭化珪素質又は窒化ケイ素質又はアルミナ質又は窒化アルミニウム質の保持溶湯に侵され難いセラミックスで構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  7. 前記回転円筒体から保持溶湯中へ該ドライ切粉を装入する際に、該回転円筒体内部を上下運動する該ドライ切粉の押込み器具の先端部が該回転円筒体内に在る保持溶湯に触れないように、該保持溶湯と押込み器具の先端部との間に該ドライ切粉の層を介在させた状態で該ドライ切粉を保持溶湯中に装入することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  8. 前記回転円筒体の保持溶湯浸漬領域の側壁に複数の貫通孔を設けて、該回転円筒体内部の該ドライ粉と外部の保持溶湯との熱交換を促進して該ドライ切粉の溶解を促進し得ることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解方法。
  9. 該切粉の溶解方法において使用する保持溶湯の温度が、650℃から800℃の範囲、好ましくは680℃から750℃の範囲、最も好ましくは700℃から720℃の範囲に制御することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解方法
  10. 請求項1から9記載のアルミニウム切粉の溶解方法を実施してアルミニウム溶湯を得る装置であって、含水切削油が付着している該切粉を少なくとも含水切削油の水分が蒸発し終える温度から、油分が分解・蒸発する温度までの温度範囲に、該切粉を大気から遮断して予熱する予熱装置と、該ドライ切粉をアルミニウム切粉溶解炉の保持溶湯中に押込み装入して溶解してアルミニウム溶湯を得る溶解装置と、からなるアルミニウム切粉の溶解装置において、該溶解装置が、アルミニウム溶解炉と、該ドライ切粉を保持溶湯中に供給する深さ方向に部分的に浸漬し、且つ保持溶湯に侵食されないセラミックスからなる回転円筒体と、該ドライ切粉を該円筒体内部に供給する切粉押込みシリンダと、から構成されることを特徴とするアルミニウム切粉の溶解装置。
  11. 前記回転円筒体の円筒部に、軸方向に沿った凹凸、又は複数の突状部を設けたことを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム切粉の溶解装置。
  12. 前記回転円筒体の先端排出部に複数のラック形状の歯型を設けたことを特徴とする請求項10又は11に記載のアルミニウム切粉の溶解装置。
  13. 前記回転円筒体の排出端近くの内部に単数又は複数個所に交差したセラミックスの棒状部を設けたことを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解装置。
  14. 前記回転円筒体の筒部に複数の保持溶湯が接触又は侵入できる貫通孔を設けたことを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解装置。
  15. 前記回転円筒体が黒鉛質又は炭化珪素質又は窒化ケイ素質又はアルミナ質又は窒化アルミニウム質の保持溶湯に侵され難いセラミックスで構成されることを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載のアルミニウム切粉の溶解装置。
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