JP6974215B2 - ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キット、基材と一体成形物を得る製造方法および得られた一体成形物 - Google Patents

ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キット、基材と一体成形物を得る製造方法および得られた一体成形物 Download PDF

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Description

本発明は、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する1液の硬化性シリコーン組成物、または、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を異なる成分の形で、少なくとも2液に分配した状態で保存するシリコーン組成物キットにおいて、該ブロックポリイソシアネート組成物に含まれる熱解離性ブロック剤成分の蒸気圧が、所定下限値以上かつ所定上限値以下であることを特徴とする、シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットに関する。
シリコーン組成物を金属や樹脂や繊維などに接着するため、接着性を持たせた、いわゆる自己接着性のシリコーン組成物が開発され、基材となる被着体に直接接着することが行われている。そして、自己接着性を付与させるために、シリコーン組成物には、さまざまな添加剤を配合することが従来より行われている。例えば、特許文献1には、エポキシ基を有する有機ケイ素化合物と有機チタン化合物を配合した硬化性オルガノポリシロキサン化合物が、特許文献2には、有機ケイ素化合物と有機金属化合物とを組み合わせて、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などに接着する方法が開示されている。また、特許文献3には、イソシアネート基を含有する有機化合物を配合して、金属とも強力に接着する方法が開示されている。
ところが、イソシアネート基は活性が非常に高いため、多くの基材に対して接着効果が高い反面、失活しやすいという欠点があった。また、系内に存在する水分や活性水素を有する様々な物質等と反応し失活してしまうため、使用できる環境、状況が限られていた。また、硬化性シリコーン組成物に含まれる硬化触媒を失活させたり、シリコーン組成物成分と反応したりする場合があった。そのため、イソシアネート基を含有する有機化合物を事前にシリコーン組成物に配合して、シリコーン組成物キットにして長期間保管することができなかった。従って、実際の工程では、シリコーン組成物の配合時に、イソシアネート基を含有する有機化合物を別途計量して混合し、計3液ラインとしなくてはならず、工程上の手間とコストの不利をもたらしていた。さらに、混合のしにくさ、混合後の粘度上昇や、分散不良や分離を防止するため、有機溶剤を使用するという環境上好ましくない状況ももたらしていた。
イソシアネート基を含有する有機化合物使用による上記反応性の問題を解決させるために、一定温度以下ではイソシアネート基を保護するブロック剤で覆うことにより、イソシアネート基の反応性を制御し、一定温度下でブロック剤を解離させることにより、イソシアネート基を露出させ、イソシアネート基本来の接着性を発現させるという、ブロックイソシアネート組成物、すなわち、イソシアネート化合物に対し、有機物であるブロック剤を反応または会合させた組成物、が提案されている。
具体的には、例えば、特許文献4に、ブロックポリイソシアネートが提案されている。ブロック剤は熱解離性の化合物であって、アルキルフェノール系、オキシム系、アルコール系、酸アミド系、酸イミド系、フェノール系、アミン系、イミン系、活性メチレン系、活性エチレン系、メルカプタン系、尿素系、イミダゾール系あるいはピラゾール系などが例示されている。これらは、室温下ではイソシアネート基をブロックして反応を抑制し、加熱することによってイソシアネート基から解離し、イソシアネート基が露出して反応が進行する。しかしながら、シリコーン組成物キットとすること、さらにはシリコーン組成物中のブロックイソシアネートの安定性についての知見は全く示されていない。これらのブロック剤の多くはシリコーンとの相溶性が不十分であった。
前述のブロックポリイソシアネートをシリコーン組成物中に用いた場合、ブロック剤が熱解離するタイミング、および、熱解離したブロック剤が散逸するタイミングを図ろうとしても、そのための指標が存在しなかったために、保存安定性、硬化性、自己接着性のバランスを取ることは事実上難しかった。
すなわち、従来は、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する1液の硬化性シリコーン組成物、または、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を異なる成分の形で、少なくとも2液に分配した状態で保存するシリコーン組成物キットにおいて、シリコーン組成物に配合後も増粘せず、かつ、保管中にブロック剤がイソシアネートから遊離せず、さらには、硬化時に熱解離が進行し、硬化完了と同時に接着性を発現することができる、シリコーン組成物キットは存在しなかった。
特開平6−145525号公報 特開2005−290312号公報 特開2011−99090号公報 特開2016−216557号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する1液の硬化性シリコーン組成物、または、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を異なる成分の形で、少なくとも2液に分配した状態で保存するシリコーン組成物キットにおいて、ブロックポリイソシアネートをシリコーン組成物に配合後も増粘せず、かつ、保管中にブロック剤がイソシアネートから遊離せず、さらには、硬化時に熱解離が進行し、硬化完了と同時に接着性を発現することができる、シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、蒸気圧が所定値以上かつ所定値以下の熱解離性ブロック剤を選択したブロックポリイソシアネート組成物を用いると、前述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する1液の硬化性シリコーン組成物、または、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を異なる成分の形で、少なくとも2液に分配した状態で保存するシリコーン組成物キットにおいて、該ブロックポリイソシアネート組成物に含まれる熱解離性ブロック剤成分の蒸気圧が、所定値以上かつ所定値以下であることを特徴とする。
前記ブロック剤の蒸気圧は、20℃において、下限値が0.05mmHgであり、上限値が40mmHgであることが好ましい。
前記ブロックポリイソシアネート組成物は、有機溶剤を実質的に含まず、60℃における粘度が100,000mPa・s以下であって、該ブロックポリイソシアネート組成物が脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネートと、熱解離性ブロック剤を含有していることが好ましい。
前記硬化性シリコーン組成物は、付加硬化であることが好ましい。
また、本発明は、前記シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットを硬化させて、基材と一体成形物を得る製造方法および得られた一体成形物であることを特徴とする。
また、本発明は、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を硬化する硬化方式および硬化温度に応じて、ブロックポリイソシアネート組成物の粘度、ブロック剤の熱解離温度および蒸気圧がそれぞれ所定範囲となるように、ブロック剤を選択する段階と、選択したブロック剤を用いて、ブロックポリイソシアネート組成物が含有されるように、1液の組成物または少なくとも2液に分離した状態でシリコーン組成物キットとして保存する段階と、シリコーン組成物キットを混合して、加熱することにより、ブロック剤を熱解離開始させつつ、シリコーン組成物を硬化する段階と、を有することを特徴とするシリコーン組成物の自己接着による一体物の製造方法であることを特徴とする。
本発明の、硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットは、ブロック剤の蒸気圧を指標とすることにより、ブロック剤の熱解離性と散逸性のタイミングを図ることができるので、ブロックポリイソシアネートをシリコーン組成物に配合後も増粘せず、かつ、保管中にブロック剤がイソシアネートから遊離せず、さらには、硬化時に熱解離が進行し、硬化完了と同時に接着性を発現することができる、シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットを提供することを目的とする。
また、本発明の、硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットは、ブロックポリイソシアネート組成物が分散しやすいため低粘度で配合後の粘度増加がなく、溶剤を含有しないというブロックポリイソシアネートの本来的な特徴を生かせるため、製造しやすく、自動化設備で使用可能であり、作業環境を安全にできる。また、保管中にブロック剤の遊離がないため、使用時の接着性にばらつきが少ないため、生産性が大幅に向上し、品質も向上することが可能となる。
以下に本発明に係るブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットの詳細を説明する。
本発明の硬化性シリコーン組成物は少なくとも1液以上の形態であって、付加反応により硬化して最終的にシリコーン組成物の硬化物が得られるものであれば、いかなる形態や組成であってもよい。具体的には、本発明の好適な硬化方法は、1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンに対して、オルガノハイドロジェンポリシロキサンのSi−H基を付加反応触媒、紫外線などによって架橋する方法である
付加硬化の具体的な成分構成としては、主剤である成分(A)として、1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、架橋剤である成分(B)として、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、硬化触媒である成分(C)と、これに、接着性を付与するための成分(D)であるブロックポリイソシアネート組成物を必須成分とする。
(成分(A))
より具体的な成分(A)は、1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を、平均して1分子中に1.8個以上含有するオルガノポリシロキサンであって、通常、平均組成式が下記一般式(1)で表される。
SiO(4−a)/2 (1)
(ただし、式(1)中、R は、互いに同一又は異種の炭素数1〜18の非置換の、または置換された一価炭化水素基である。a は1.7〜2.1である。)
ここで、上記Rで示される一価炭化水素基のうち、少なくとも2個以上はビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基から選ばれ、それ以外の基は、炭素数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基などのアラルキル基や、これらの炭化水素基中の水素原子の一部または全部がハロゲン原子、シアノ基などによって置換されたクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基などのハロゲン置換アルキル基やシアノ置換アルキル基などから選ばれる。
の選択にあたって、2個以上必要なアルケニル基としてはビニル基が好ましく、その他の基としてはメチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。また、全R中の70モル%以上がメチル基であることが、硬化物の物性および経済性などの点で好ましく、通常はメチル基が80モル%以上を有するものが用いられる。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、分岐状であってもよい。分子構造としては、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、これらのオルガノポリシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン化アルキル基で置換したオルガノポリシロキサン、およびこれらのオルガノポリシロキサンの2種類以上の混合物が例示されるが、入手のしやすさから直鎖状のオルガノポリシロキサンで分子鎖両末端にビニル基を有するものが好ましい。
また、ブロックポリイソシアネート組成物や添加剤類との相溶性向上を図るため、オルガノポリシロキサンの主骨格中に、フェニル骨格あるいはフェニレン骨格を含むものを用いてもよく、これらの骨格成分は1分子中に2個以上含んでいることが好ましい。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは当業者に公知の方法で製造され、25℃における粘度が50〜1,000,000mPa・sが好ましく、200〜500,000mPa・sがより好ましく、特に粘度の異なる2種類以上を用いることは、最終的なシリコーン組成物の粘度調整が行いやすいため好ましい。なお、粘度は回転粘度計などによって測定することができる。
(成分(B))
より具体的な成分(B)は、ケイ素原子に結合した水素原子を平均して1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体、メチルフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキシ単位とSiO4/2単位からなる共重合体などが挙げられる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、ケイ素原子に結合した水素原子が成分(A)のアルケニル基の合計に対して0.5〜20モルとなる量が好ましい。0.5モルより少なくなると硬化物の硬さが著しく低下し、20モルより多くなると硬くなりすぎて、硬化被膜が割れたり剥がれたりしやすくなるため好ましくない。
成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの25℃における粘度は1〜100,000mPa・sが好ましく、さらに好ましくは、2〜5,000mPa・sであり、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
硬化物の伸びを向上させる場合には、分子鎖の両末端にのみケイ素原子と結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いるとよい。これらは、直鎖状が好ましく、成分(A)のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンの分子鎖長を、硬化反応により比較的容易に増長させることで硬化物に高い伸びを与えることができる。
また、伸びおよび接着性の観点から、分子鎖の両末端と、両末端以外に水素原子を含むものを含有してもよく、具体的には、以下の一般式(2)で示されるような直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが例示される。
HR SiO-(HRSiO)m-(R SiO)n-SiR H (2)
式(2)中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を有さない互いに同一または異種の炭素原子数1〜10の非置換またはハロゲン置換の1価炭化水素基であり、mは1〜50の正数、nは0または1〜150の正数であり、式:t=m/(m+n)で示されるtは、0.01≦t≦1.0を満たすものが用いられる。式(2)中のmは、より好ましくは1〜20であり、nは、より好ましくは10〜100であり、tは0.02≦t≦1.0、さらに好ましくは、tは0.02≦t≦0.2である。mが50以上となると破断時の伸びが上がらず、nが150以上となると硬化物の硬さが下がるため好ましくない。また、tは0.01以下では添加効果がなく、0.1以上では硬化物の破断時の伸びが上がらなくなるため好ましくない。
あるいは、オルガノハイドロジェンポリシロキサンに接着性を付与する官能基を有するものを用いてもよく、具体的には、エポキシ基、グリシドキシ基、(メタ)アクリロキシ基、メタクリル基、アクリル基などが例示される。
接着性および耐熱性の観点から、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基を有するもので、分子中に芳香族の基を少なくとも1個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有してもよく、経済的な理由により、芳香族の基はフェニル基であることが好ましい。さらに、これらに、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基を有し、分子中に芳香族の基を含まないオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、水素含有量が5mmol/g以上のものを併用すると接着性がより助長されるため好ましい。
(成分(C))
成分(C)の付加硬化触媒は、公知のものであれば、いずれのものでも使用できる。このような触媒としては、アルケニル基とケイ素原子に結合する水素原子との付加硬化反応を促進する、当業者に公知の触媒である。具体的には、白金、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウムなどの白金族金属、またはこれらを微粒子状の担体材料(例えば、活性炭、酸化アルミニウム、酸化ケイ素)に固定したもの、さらに、白金化合物としては、白金ハロゲン化物、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、白金−アルコラート錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、ジシクロペンタジエン−白金ジクロライド、シクロオクタジエン−白金ジクロライド、シクロペンタジエン−白金ジクロライドなどが例示される。
また、経済的理由により貴金属以外の金属化合物触媒を用いてもよく、具体的には、ヒドロシリル化鉄触媒としては、鉄―カルボニル錯体触媒、シクロペンタジエニル基を配位子として有する鉄触媒、ターピリジン系配位子や、ターピリジン系配位子とビストリメチルシリルメチル基を有する鉄触媒、ビスイミノピリジン配位子を有する鉄触媒、ビスイミノキノリンを配位子を有する鉄触媒、アリール基を配位子として有する鉄触媒、不飽和基を有する環状または非環状のオレフィン基を有する鉄触媒、不飽和基を有する環状または非環状のオレフィニル基を有する鉄触媒である。その他、ヒドロシリル化のコバルト触媒、バナジウム触媒、ルテニウム触媒、イリジウム触媒、サマリウム触媒、ニッケル触媒、マンガン触媒などが例示される。
触媒は微粒子固体等にマイクロカプセル化した形で使用することもできる。この場合、触媒を含有し、かつオルガノポリシロキサン中に不溶の微粒子固体としては、例えば、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエステル樹脂又はシリコーン樹脂)である。また、触媒は包接化合物の形で、例えば、シクロデキストリン内で使用することも可能である。
触媒配合量は本用途で所望される硬化温度や硬化時間に応じた有効量が用いられるが、通常、シリコーン組成物の合計質量に対して、触媒金属元素の濃度として0.5〜1,000ppmの割合であればよく、1〜500ppmの割合であることがより好ましく、さらに好ましくは1〜100ppmの範囲である。配合量が0.5ppm未満の場合は硬化が著しく遅くなったり、もしくは硬化しない場合がある。一方、1,000ppmを超えるとコストが上昇するため経済的に好ましくない。
前述の触媒に対しては硬化抑制剤が用いられ、硬化抑制効果を持つ化合物として従来公知のものはすべて使用することができ、アセチレン系化合物、ヒドラジン類、トリアゾール類、フォスフィン類、メルカプタン類、トリフェニルホスフィンなどのリン含有化合物、トリブチルアミンやテトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾールなどの窒素含有化合物、硫黄含有化合物、アセチレン系化合物、アルケニル基を2個以上含有する化合物、ハイドロパーオキシ化合物、マレイン酸誘導体、アミノ基を有するシランおよびシリコーン化合物などが例示される。
さらに具体的には、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、および3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−インのような各種の「エン−イン」システム;3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、および2−フェニル−3−ブチン−2−オールのようなアセチレン性アルコール;周知のジアルキル、ジアルケニル、およびジアルコキシアルキルフマラートおよびマレアートのようなマレアートおよびフマラート;およびシクロビニルシロキサンを含有するものなどが例示される。
これらの成分の蒸気圧は20℃で30mmHg以下が好ましく、より好ましくは、25mmHg以下、さらに好ましくは20mmHg以下である。30mmHgより多くなると、シリコーン組成物またはシリコーン組成物キット保管中に蒸発する量が増加し、使用時に硬化速度が速くなったり、付加硬化が局所的に進行して硬さにばらつきが出やすくなるため好ましくない。
(成分(D))
成分(D)のブロックポリイソシアネート組成物は、接着性を付与するための本発明の必須成分である。従来のブロックポリイソシアネート化合物は、シリコーン組成物に相溶しないため、分離や分散不良を防ぐために有機溶剤を配合する必要があったが、有機溶剤の存在はブロック剤の蒸発を促進するため好ましくない。また、原料となるポリイソシアネートとブロック剤とを反応させる際に生成するウレタン基や尿素基の、強い分子内水素結合によって粘度が非常に高くなるため、取り扱いにくかった。
ブロックポリイソシアネート組成物は、最終のシリコーン硬化物の黄色化が少なくなると理由から、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネートが好ましく、脂肪族ジイソシアネートとしては、ブタンジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートが例示される。これらの中でも工業的入手のしやすさから、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。これらの脂肪族ジイソシアネートは、単独でも、2種以上を併用してもよい。また、脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネートなどが例示される。これらの中でも工業的入手のしやすさから、イソホロンジイソシアネートが好ましい。これらの脂環族ジイソシアネートは、単独でも、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートは、どちらかを単独で使用してもよく、脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートで2種以上を併用してもよい。
ブロックポリイソシアネート組成物の配合量は、成分(A)である、1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、100質量部に対して0.01質量部〜5質量部が好ましく、0.02質量部〜3質量部がさらに好ましい。0.01質量部以下では接着性の効果が得にくく、5質量部以上では硬化が遅くなってくるため好ましくない。
ブロック剤は熱解離性が好ましく、本発明の目的に沿うものであれば特に制限はないが、工業的入手のしやすさから、オキシム系、アルコール系、酸アミド系、酸イミド系、フェノール系、アミン系、活性メチレン系、イミダゾール系およびピラゾール系化合物から選択したものを、単独あるいは複数で使用することが好ましく、具体的には、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、酢酸アミド、コハク酸イミド、マレイン酸イミド、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ジフェニルアミン、アニリン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルエチルアミン、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、2−メチルイミダゾール、ピラゾール、3−メチルピラゾール、3.5−ジメチルピラゾールなどが例示される。
熱解離性ブッロク剤の熱解離とは熱によってイソシアネート基に結合したブロック剤が解離することであるが、解離の温度はブロック剤の構造によって異なり、例えば40℃から300℃である。一方、シリコーン組成物の硬化温度は室温から約250℃であるため、ブロック剤の熱解離温度は、シリコーン組成物の硬化温度範囲内にあることが好ましい。特に、付加硬化の場合、付加硬化触媒の反応抑制剤も熱によって解離するため、ブロック剤の熱解離温度は、付加硬化触媒の働きを阻害しないよう、反応抑制剤の熱解離温度以上であることが好ましい。
また、熱解離のタイミングは用途にあわせて調整することができる。例えば、シリコーン組成物の硬化とほぼ同時にブッロク剤をイソシアネート基から熱解離させて、硬化と同時に強力な接着性を得るようにしてもよいし、あるいは、シリコーン組成物の硬化が進行した後でも、高い熱解離温度を有するブロック剤でブロックイソシアネート基を硬化膜中に残存させておき、シリコーン硬化物の2次硬化などの再加熱時にブロック剤を熱解離させて接着性を発現したり促進するように設計してもよい。
上述した熱解離のタイミングを調整するには、ブロック剤の特性としての熱解離温度を判断して適切なブロック剤を選択するということが原理的には期待されるが、事実上、そのようなデータは通常取られていないのが現状である。特に硬化系のシリコーン組成物には、機能性を付与するための各種添加剤が含まれており、実際の反応系の熱解離温度を正確に測定することは難しいばかりか、条件の違いに影響されるので、独立した指標とはなり得ない。
本発明者らは、この問題の解決のため、ブロック剤組成物に含まれるブロック剤成分の蒸気圧が、熱解離のタイミングの設計に有用であることを見出した。
この目的を達するために、蒸気圧以外の指標としては、ブロック剤の分子量や粘度等もあり得るが、蒸気圧は、熱解離温度との対応関係が強く、解離後の系外への散逸のしやすさの目安にもなること、条件によらず普遍的な値が得られること、データが豊富にあることの理由により、最適な指標であることを見出した。また、使用される国や地域によって輸送や保管のための温度条件が異なるため、蒸気圧は設計上、有用な指標である。
本発明においては、硬化性のシリコーン組成物にポリブロックイソシアネート組成物を配合して上述の目的を達するには、ブロック剤成分の蒸気圧は所定値下限値以上かつ所定値上限値以下であればよいことを見出した。
所定値より大きくなると、ブロック剤の熱解離が進むとともに、シリコーン組成物キット保管中に蒸発するブロック剤量が増加してしまい、イソシアネート基が接着に使用される前に失活してしまい、接着性が低下するため好ましくない。また、所定値未満であると、硬化加熱時にブロック剤の熱解離が十分に進行せず、かつブロック剤が系外へ十分に散逸せず、十分な接着が得られないためである。
前記蒸気圧の所定下限値および所定上限値は、好ましくは、20℃においてそれぞれ、0.05mmHg、40mmHgである。40mmHgより大きくなると、ブロック剤の熱解離が進むとともに、シリコーン組成物キット保管中に蒸発するブロック剤量が増加してしまい、イソシアネート基が接着に使用される前に失活してしまい、接着性が低下する傾向が顕著になるためである。また、0.05mmHg未満であると、硬化加熱時にブロック剤の熱解離が十分に進行せず、かつブロック剤が系外へ十分に散逸せず、十分な接着が得られない傾向が顕著になるためである。
より好ましくは、20℃において0.07mmHg以上かつ30mmHg以下、さらに好ましくは0.1mmHg以上かつ20mmHg以下である。
仮に、ブロック剤の熱解離が目的としている温度から多少ずれたとしても、ブロック剤の蒸気圧を設定しておくことで、実質上の保存性、硬化性、自己接着性の細やかなコントロールが可能になる。また仮に、熱解離が目的よりも早く起きたとしても、ブロック剤がすぐには散逸せず系内に残る場合は、イソシアネート基の保護もある程度可能である。
熱解離性ブッロク剤の量は、ポリイソシアネート中のイソシアネート基1モルに対して1モル以上であることが好ましい。これによって、イソシアネート基はほぼすべてブロック化されてシリコーン組成物キット中で安定化する。一方、熱解離性ブッロク剤量が多くなると、付加硬化触媒を用いる場合においては触媒の働きを阻害し、硬化速度が遅くなるため、熱解離性ブロック剤量はポリイソシアネート中のイソシアネート基1モルに対して5モル以下が好ましく、さらに好ましくは3モル以下である。また、付加硬化では、熱解離性ブッロク剤の量は、付加硬化触媒の金属原子1モルに対しては10モル以下が好ましく、さらに好ましくは5モル以下である。10モルを超えると付加硬化反応を阻害するため好ましくない。
本発明のブロックポリイソシアネート組成物は、有機溶剤を実質的に含まないが、実質的に含まないとは、ブロックポリイソシアネート組成物中の有機溶剤含有量が5質量%以下であることをいい、さらに環境負荷低減の観点から3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。また、粘度は低粘度ほどシリコーン組成物との相溶性が改善するため好ましく、取り扱いやすさから、60℃で100,000mPa・s以下のものが好ましく、混合のしやすさから60℃で30,000mPa・s以下がより好ましい。粘度測定は、25,600mPa・sまではE型粘度計、それ以上はレオメーター(HAAKE社製RS−1)を用いることができる。また、ローターは粘度に応じて選択することができる。
ブロックポリイソシアネート組成物の接着性をさらに促進させるために、1分子中にエポキシ基とケイ素原子結合アルコキシ基とを有する有機ケイ素化合物を含んでもよく、このようなエポキシ基としては、グリシドキシプロピル基などのグリシドキシアルキル基、2,3−エポキシシクロヘキシルエチル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基などのエポキシ含有シクロヘキシルアルキル基などの形でケイ素原子に結合していることが好ましく、1分子中のエポキシ基は2〜3個を含むものを用いてもよい。また、ケイ素原子結合アルコキシ基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、メチルジメトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基などのトリアルキルシリル基、アルキルジアルコキシシリル基などが好ましい。また、前述以外の官能基として、ビニル基などのアルケニル基、(メタ)アクリロキシ基、ヒドロシリル基(SiH基)から選択される官能基を用いてもよい。
前述の1分子中にエポキシ基とケイ素原子結合アルコキシ基とを有する有機ケイ素化合物に対しては、さらに、エポキシ基を含まないシランカップリング剤を併用してもよく、有機官能基としては、ビニル基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基から選択されるいずれかひとつ、あるいは複数を含むものが好ましく、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランや3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのメタクリロキシシランや、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、ジヒドロ-3-(3-(トリエトキシシリル)プロピル)-2,5−フランジオンなどのフランジオンなどが例示される。有機官能基はアルキレン基などの他の基を介してケイ素原子に結合していてもよい。
また、本発明のシリコーン組成物には、縮合助触媒としての働きを有する成分をさらに配合してもよく、これらは、B、Al、Ti、及びZrから選ばれる元素を金属原子としてなる、金属アルコキシド、金属酸塩及び金属キレートなる群より選ばれる1種以上の化合物が例示される。このような有機金属化合物としては、ボロンイソプロポキシドなどのホウ素系縮合触媒;テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、テトラターシャリーブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、テトラステアリルチタネーとなどの有機チタンアルコキシド、チタンイソステアレートなどの有機チタンアシレート、ジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)チタン、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセテート)チタン、テトラアセチルアセトネートチタン、チタン−1,3−プロパンジオキシビス(エチルアセトアセテート)などの有機チタンキレート化合物、などで示されるチタン系縮合助触媒;テトライソプロピルジルコネート、テトラノルマルブチルジルコネート、テトラターシャリーブチルジルコネート、テトラオクチルジルコネート、テトラステアリルジルコネートなどの有機ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムイソステアレートなどの有機ジルコニウムアシレート、ジルコニウムジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジイソプロポキシ(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートなどの有機ジルコニウムキレート化合物やたジルコニウムビス(2−エチルヘキサノエート)オキサイド、ジルコニウムアセチルアセトネート(2−エチルヘキサノエート)オキサイドなどのオキソジルコニウム化合物、などで示されるジルコニウム系縮合助触媒;アルミニウムトリエチレート、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブチレート)などのアルミニウムアルコキシド;ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)などのアルミニウムキレート化合物;ヒドロキシアルミニウムビス(2−エチルヘキサノエート)などのアルミニウムアシロキシ化合物、などで示されるアルミニウム系縮合触媒が例示される。
前述の成分は、有機ケイ素化合物と併用するとその効果がより助長されるため好ましく、具体的には、メタクリロキシ基含有のオルガノアルコキシシランに対してチタンキレート化合物の併用、および/またはジルコニウムキレート化合物の併用、および/またはアルミニウムキレート化合物の併用や、あるいは、ジヒドロ-3-(3-(トリエトキシシリル)プロピル)-2,5−フランジオンに対してチタンキレート化合物の併用、および/またはジルコニウムキレート化合物の併用、および/またはアルミニウムキレート化合物の併用などの組合わせが例示される。
本発明では、目的を損なわない範囲において、さらなる任意成分として、シリコーンやシリコーンゴムの添加物として従来公知のいかなるものを用いてもよく、具体的には、補強充填材、非補強充填材、分散剤、粘度調整材、顔料、染料、耐熱付与剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、気密性向上剤、放射線遮蔽剤、電磁波遮蔽剤、防腐剤、安定剤、有機溶剤、可塑剤、防かび剤、あるいは、1分子中に1個のケイ素原子結合水素原子またはアルケニル基を含有し、他の官能性基は含有しないオルガノポリシロキサンや、ケイ素原子結合水素原子およびアルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサンやオルガノポリシロキサンレジンなどが例示され、これらは単独または複数で配合してもよい。
補強充填材としては、親水性または疎水性を有する、ヒュームドシリカ、シリカフューム、沈殿シリカ、焼成シリカ、コロイダルシリカ、ケイ藻土などが例示され、特にそれらは微粉末のものが好ましく、粒子径は100μm以下が好ましく、比表面積は50m/g以上が好ましく、150m/g以上がより一層好ましい。また、オルガノシラン、オルガノシラザン、オルガノシクロポリシロキサンなどで、予め表面処理されたシリカも好適に用いることができる。これらの添加量は、通常、成分(A)100質量部に対して0.5〜50質量部の範囲であり、好ましくは1〜30質量部の範囲で使用される。これらは単独または複数種類を組み合わせて用いてもよい。配合量が少ないと、引裂き強度などの物性が得にくく、多すぎるとシリコーン組成物の流動性が低下して作業性が低下する。
親水性の微粉末シリカを用いる場合には、必要に応じて、その表面を疎水化処理剤で疎水化処理してから用いることが好ましい。疎水化処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザンなどのオルガノシラザン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランなどのハロゲン化シランや、これらのハロゲン原子がメトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基で置換されたオルガノアルコキシシランなど、あるいはジメチルシリコーンオイルが挙げられるが、好ましくはヘキサメチルジシラザンである。
分散剤はブロックポリイソシアネート組成物の分散を向上させる働きを付与する成分であって、密度が2.0g/cm以上の紛体が好ましい。吸油量が多くなるとブロックポリイソシアネート組成物の分散がさらに向上するため、15ml/100g以上が好ましく、配合のしやすさから平均粒子径は100μm以下が好ましい。具体的には、沈降性硫酸バリウム、タルクなどの粉末が例示される。
粘度調整材としては、シリコーンやシリコーンゴム組成物キット、シリコーンやシリコーンゴム組成物の粘度変化を制御する働きを付与するものであれば、いかなるものであってもよく、具体的には、1分子中に少なくとも1個のシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)を含有するシランが好ましい。これらは単独または複数で使用され、具体的には、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリイソプロピルシラノール、トリフェニルシラノール、ジメチルフェニルシラノール、ビニルフェニルメチルシラノール、ジメチルビニルシラノールなどが例示されるが、工業的入手のしやすさから、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリイソプロピルシラノール、トリフェニルシラノールが好ましい。
顔料としては、酸化チタン、アルミナケイ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カーボンブラック、希土類酸化物、酸化クロム、コバルト顔料、群青、セリウムシラノレート、アルミニウムオキシド、アルミニウムヒドロキシド、チタンイエロー、カーボンブラック、フタロシアニンブルーや、および、これらの混合物が例示される。
耐熱付与剤としては、水酸化セリウム、酸化セリウム、酸化鉄、ヒューム二酸化チタンや、および、これらの混合物が例示される。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物、ハンタイト、ハイドロマグネサイト、ハロイサイト、カオリン、含水ケイ酸アルミニウム、珪藻土、炭酸カルシウムなどが例示される。
気密性向上剤としては、硬化物の通気性を低下させる効果を有するものであればいかなるものでもよく、有機物、無機物を問わない。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレン共重合体や、マイカ、ガラスフレーク、ベーマイト、各種金属箔や金属酸化物などの扁平状の形状を有する紛体、シリコーンゴムパウダーやシリコーンレジンパウダーや、および、これらの混合物が例示される。
本発明の硬化物のべたつきを抑えるために、室温(25℃)で生ゴム状のオルガノポリシロキサンをさらに加えてもよく、平均組成式が下記一般式(3)で表されるものを用いることができる。
SiO(4−a)/2 (3)
(ただし、式(3)中、R は、互いに同一又は異種の炭素数1〜18の非置換の、または置換された一価炭化水素基である。a は1.7〜2.1である。)
ここで、上記Rで示される一価炭化水素基のうち、少なくとも2個以上はビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基から選ばれ、それ以外の基は、炭素数1〜18の置換または非置換の一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基などのアラルキル基や、これらの炭化水素基中の水素原子の一部または全部がハロゲン原子、シアノ基などによって置換されたクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基などのハロゲン置換アルキル基やシアノ置換アルキル基などから選ばれる。
の選択にあたって、2個以上必要なアルケニル基としてはビニル基が好ましく、その他の基としてはメチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。また、全R中の70モル%以上がメチル基であることが、硬化物の物性および経済性などの点で好ましく、通常はメチル基が80モル%以上を有するものが用いられる。
本発明のシリコーン組成物キットを製造するには、当業者に公知な方法を用いることができ、その方法は限定されない。具体的には、攪拌機で混合したり、あるいは2本ロール、ニーダーミキサー、加圧ニーダーミキサーや、ロスミキサーなどの高せん断型の混合機や押出し機、連続式の押出し機などで均一に混練してシリコーンベースを調製した後、これに任意成分のいずれかを配合して製造してもよい。各原料は乳化剤を用いて乳化機で製造するという公知の方法を用いてもよい。
本発明のシリコーン組成物キットを用いた一体成形物を製造する方法は、混合物の粘度により自由に選択することができ、注入成形、圧縮成形、射出成形、押出成形、トランスファー成形などの方法や、コーティング方法を採用してもよく、生産効率の観点から、自動装置によって計量や混合を行うことが好ましい。
接着対象とする基材は、有機樹脂や金属などが好適に用いられ、有機樹脂としては、通常のオレフィン重合系或いは縮重合系等の有機樹脂が挙げられ、具体的にはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、PC樹脂、PC/ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、PBT樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、PPS樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)、樹脂ポリスルフォン樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶樹脂、あるいはこれらの混合物が例示され、形状としては板状、フィルム状、不織布、あるいはこれらの樹脂を原料とする糸から作られた織物などが例示される。また、金属としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、鉛、ニッケル、モリブデン、タングステン、マンガン、クロム、コバルト、シリコン、チタン、ステンレススチール、真鍮などが例示される。
本発明のシリコーン組成物キットを前述の有機樹脂などの上に一体成形する方法としては、予め成形された有機樹脂の上に未硬化のシリコーン組成物を所望の形状にしてのせ、有機樹脂の溶融する温度以下の温度で加熱する方法、予め成形された有機樹脂の上に未硬化のシリコーン組成物をのせ、有機樹脂の溶融する温度以下で圧縮する方法、射出成形機により有機樹脂を金型に先に射出成形し、次いで該金型内にシリコーン組成物を加熱射出する方法等が挙げられる。なお、上記有機樹脂の成形体を製造する方法の一例として、例えば上記有機樹脂をその軟化点以上に加熱した成形金型へ注入し、次いで金型を有機樹脂の軟化点以下に冷却する公知の方法が便利である。この場合、一般に射出成形機、トランスファー成形機と呼ばれている機器の使用が可能である。
本発明のシリコーン組成物キットは液状、パテ状、ペースト状のいずれでもよいが、成形のしやすさから液状もしくはペースト状が好ましい。シリコーン組成物の硬化条件は、有機樹脂が変形、溶融、変質しない温度、硬化時間で行うことが好ましく、樹脂の種類にもよるが、80〜150℃で0.2〜30分程度、とりわけ0.4〜10分程度の硬化条件で一体成形体を得ることができる。
本発明のシリコーン組成物の自己接着による一体物を製造する方法としては、硬化時の熱によりポリブロックイソシアネートが解離し、イソシアネート基による自己接着が発現すれば、いかなる製造方法でもよく制約はされない。
保存時の安定性、工程の簡便性および効率性、接着性能の効果的発現のためには、下記の製造方法が好ましい。
即ち、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性シリコーン組成物を硬化する硬化方式および硬化温度に応じて、ブロックポリイソシアネート組成物の粘度、ブロック剤の蒸気圧がそれぞれ所定範囲となるように、ブロック剤を選択する段階と、
選択したブロック剤を用いて、ブロックポリイソシアネート組成物が含有されるように、1液の組成物または少なくとも2液に分離した状態でシリコーン組成物キットとして保存する段階と、シリコーン組成物キットを混合して、加熱することにより、ブロック剤を熱解離開始させつつ、シリコーン組成物を硬化する段階と、を有することを特徴とするシリコーン組成物の自己接着による一体物の製造方法である。
硬化性シリコーン組成物の射出成形やコーティングにより一体成形物を作製する場合、硬化が進んでしまう前の粘度が低い段階で熱解離し、活性化したイソシアネート基が被着体であるところの金属や有機樹脂や繊維などへ配向し、自己接着性の機能を発現させ、かつ、シリコーン組成物の硬化もある程度、協奏して進行させ、イソシアネート基による自己接着性を十分に機能させつつ硬化したシリコーン架橋のネットワークに取り込んだ状態にすることが好ましい。
また、自己接着性の機能発現は、硬化完了の時点で完結するべきか、硬化完了後も継続するべきかは、成形の方式の違い、被着体の違い、あるいは、用途の違いにより、異なる。しかし、いずれの場合でも、少なくとも、シリコーン組成物の硬化が完了した後にブロックイソシアネート組成物の熱解離が開始されることは好ましくない。
ブロックイソシアネート組成物が熱解離した後、遊離したブロック剤は、揮発により系外に散逸する。ブロック剤が熱解離してもイソシアネート基の近傍に存在する場合は、イソシアネート基の反応性を未だ若干抑制している状況である。ブロック剤の解離が盛ん過ぎると、シリコーン組成物キットの保存中あるいは硬化が開始する前に散逸してしまい、イソシアネート基が失活してしまったり、目的外の反応を起こしてしまったりする。また、散逸が遅すぎても、イソシアネート基が十分に露出する前に硬化が完結してしまったりする。従って、ブロック剤は適度に散逸することが求められている。また、場合により、ブロック剤は一体成形物の接着性等が経時で劣化しないなどのことに寄与する働きを示すこともあるので、散逸が遅く、適度にブロック剤が残存している場合も有利に働く場合もある。
以上の点で、ブロック剤の散逸はどうであるべきかは、成形の方式の違い、被着体の違い、あるいは、用途の違いにより、異なるが、ある程度設計することは可能である。
シリコーン組成物の硬化温度とブロック剤の熱解離温度との関係は、硬化方式、硬化条件、装置、硬化時間、昇温モード、用途、基材や基布の種類など、様々な要因により、一概に捉えることはできないが、概ね、ブロック剤の熱解離温度は硬化温度の10℃程度上のものであることが好ましい。硬化の直前まではブロック剤の解離を起させないことにより、イソシアネート基の失活を防ぎ、触媒の被毒も起させず、かつ、硬化開始後速やかに接着性を発現させることが、多くの場合に好ましいからである。ブロック剤の選択においては、この点に重きを置いて、蒸気圧による選定を行うことが好ましい。
コーティングを行う場合は、基材は板状あるいはフィルム状や織物状が好適である。コーティングは、例えば、浸漬およびパジング、刷毛塗り、流し塗り、吹付け、ローラー塗工、グラビア塗工、コンマコーター、捺染、ナイフ塗工、マイヤーバー、エアブラシ、スロップパジング、ロール塗工などが用いられ、状況に応じてこれら単独あるいは組合わせにより実施される。また、コーティングは必ずしも一度で実施されなくともよく、目的とするコーティング状態が得られるまで複数回実施してもよい。従って、コーティング後の硬化膜は必ずしも一層でなくてもよく、複数の硬化膜から構成されていてもよい。さらにコーティング後の硬化膜表面には、例えば、防汚や、帯電防止や、すべり性の付与やブロッキング防止などの他の効果を付与させる目的で、シリコーン組成物に目的の成分を追加したり、コーティングあるいは硬化後に表面を加工をしたり、あるいは、そのような機能を有する硬化層をさらに形成してもよい。
コーティング実施後の乾燥および硬化は、通常、熱空気、水蒸気、赤外線、近赤外線、ガスバーナー、熱交換器もしくは他のエネルギー源によって加熱することができる加熱装置中で行われる。なお、この乾燥および硬化には、常用される加熱装置の他に、目的を達成することが可能な装置であれば、いかなるものも用いることができ、例えば、加熱ロールカレンダー、加熱可能なはり合わせプレス、加熱可能な段プレスまたは高温接触ロール、熱風乾燥機、マイクロ波乾燥機が例示される。
硬化時には、硬化被膜への気泡形成を回避するために、加熱装置に温度の異なる複数の温度帯域を設けることが好ましく、例えば、第1の温度帯域中では60〜150℃、好ましくは80〜130℃、さらに好ましくは90〜120℃の温度で予備乾燥を行い、続く第2以降の温度帯域中では300℃以下の温度で硬化を実施することができるが、多くのフィルムや繊維は加工上の耐熱制限があるため250℃以下で実施することが好ましい。
なお、工程上複数の温度帯域を設けることが困難な場合でも、硬化をさせようとする基材が少なくとも170℃以上の温度に一度でも到達するように予備乾燥することが好ましい。また、硬化に必要とする滞留時間はコーティングの重量、織物の熱伝導性およびコーティングされたフィルムや織物の熱伝導などに依存して変化するが、0.5〜30分間程度であることが好ましく、室温であれば10分〜数時間放置で実施してもよい。
具体的なコーティング用途としては、テント材やエアバッグ基布が例示される。エアバッグとは、エアバッグ基布を袋状に縫合したものであり、主に自動車に装備され、衝突時に袋が膨張して運転者および搭乗者の安全を確保する装置である。エアバッグ基布は通常、ポリアミドやポリエチレンテレフタレートなどの合成繊維を織り込んだ織物であって、本発明のシリコーンゴム組成物キットはこれらの合成繊維織物上にコーティングされる。具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド繊維織物、アラミド繊維織物、ポリアルキレンテレフタレートに代表されるポリエステル繊維織物、ポリエーテルイミド繊維織物、サルフォン系繊維織物、炭素繊維織物、あるいはこれらの混合物が用いられる。10〜5,000デシテックスの太さの糸を使用する平織り織物や、袋状織物や、ホース状織物などにコーティングされるが、加工性や経済性の観点から50〜1,000デシテックスの糸を使用する織物を用いることが好ましい。
コーティング用の織物は、未精練の織物、あるいは精練した織物のいずれも用いることができるが、未精練の織物に直接コ−ティングを行うことで精練工程を省略してもよい。精練を実施する場合には、残存油剤量の管理値を従来より緩和してもよい。残存油剤量は接着の観点からは織物総重量の0.01質量%以上が最も好ましいが、経済的な観点から0.1質量%以上の織物を用いてもよい。
本発明のシリコーン組成物キットを2液とする場合は、その割合は1:1が好ましいが、その割合は特に限定されない。また、計量や混合や供給では、省力化や自動化、ならびに生産性の向上の点から自動化装置を用いることが好ましく、この場合、2液を正確に計量することができる、粘度差のなるべく少ないものが好ましく、粘度差は100Pa・s以下が好ましく、50Pa・s以下がより好ましい。
以下、実施例および比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に
限定されるものではない。なお、各例における部は、いずれも質量部を示す。本実施例および比較例の結果を表1および表2に示す。
<シリコーン組成物の物性測定方法>
シリコーン組成物キットを混合し、温度170℃、硬化時間5分でプレス硬化し、厚さ2mmの硬化シートを作成した。これをJIS K 6249に準拠して硬さ(タイプAデュロメータ)を測定した。
<シリコーン組成物の接着性測定方法>
シリコーン組成物キットを混合し、470デシテックスの糸で構成される平織ポリエステル布上にナイフコーターを用いてコーティングを行い、乾燥炉で温度170℃、硬化時間60秒で硬化した。さらに、スクラッチ試験として、硬化物の表面を、ステンレス製の金属板(厚さ1.5mm、3cm角)で往復20回引っ掻き、硬化膜の剥がれ状況を目視で確認し、破れや剥がれを生じた回数を測定した。
<実施例1>
<シリコーン組成物キットA剤の調整>
成分(A−1)として、粘度約20,000mPa・sを有する両末端ビニル基含有のジメチルポリシロキサン73.5質量部に、成分(A−2)として、粘度約100,000mPa・sを有する両末端ビニル基含有のジメチルポリシロキサン5.7質量部と、成分(A−4)として、粘度約10mPa・sを有する両末端と分子内にビニル基を含有するジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量3mmol/g)1.0質量部とを混合したものに、成分(B−1)として、60℃の粘度が20,000mPa・sであるデュラネート X2252(旭化成株式会社製)で、ブロック剤としてアセチルアセトン(20℃の蒸気圧は6.9mmHg)を、イソシアネート基のモル数に対して2となるように調整したもの0.6質量部と、BET法で測定した比表面積300m/gであるヒュームドシリカ4.9質量部と、分子中にビニル基単位とQシロキサンユニットを有するオルガノポリシロキサンレジン12.1質量部と、沈降性硫酸バリウム粉末(密度4.0g/cm、吸油量18ml/100g、平均粒子径0.3μm)を0.6質量部とを加え、攪拌混合機でよく混合した。さらに、成分(C)として、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金含有量として1質量%を含有するジメチルポリシロキサン溶液0.6質量部、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセテート)チタン1.0質量部を加え、攪拌混合機でよく混合して、実施例1のシリコーン組成物キットA剤を調整した。
<シリコーン組成物キットB剤の調整>
成分(A−1)として、粘度約20,000mPa・sを有する両末端ビニル基含有のジメチルポリシロキサン47.3質量部に、成分(A−2)として、粘度約100,000mPa・sを有する両末端ビニル基含有のジメチルポリシロキサン10.4質量部と、成分(A−3)として、粘度約1,000mPa・sを有する両末端ビニル基含有のジメチルポリシロキサン15.7質量部とを混合したものに、成分(D−1)として、25℃における粘度が30mPa・sである両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(水素含有量1.6質量%)1.2質量部と、成分(D−2)として、25℃における粘度が70mPa・sである両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(水素含有量0.8質量%)6.1質量部と、成分(D−3)として、25℃における粘度が40mPa・sである両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン(水素含有量0.8質量%)0.4質量部と、成分(D−4)として、25℃における粘度が50mPa・sである分子鎖の両末端にのみケイ素原子と結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素含有量0.05質量%)10.1質量部とを加え、さらに、BET法で測定した比表面積300m/gであるヒュームドシリカ7.0質量部と、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.6質量部と、マレイン酸ジアリル0.2質量部、さらにトリメチルシラノール0.3質量部を加え、攪拌混合機でよく混合して、実施例1のシリコーン組成物キットB剤を調整した。
実施例1のシリコーン組成物キットA剤およびB剤を製造後1日静置してから1:1で混合し、実施例1のシリコーン組成物を作製した。これを硬化させてシートを作製して硬さを測定したところ22であった。また、ポリエステル布に約35g/mでコートして硬化させ、24時間静置した後にスクラッチ試験を行ったが、20回でも硬化膜が破れたり、剥離したりせず、良好な接着性を示した。一方、製造後、40℃で3か月保管したものを1:1で混合して作製した硬化物は、硬さが22で、スクラッチ試験も20回で硬化膜が破れたり、剥離を起こさなかった。
<実施例2>
実施例1のシリコーン組成物キットA剤の成分(B)である、デュラネート X2252(旭化成株式会社製)0.6質量部の代わりに、(B−2)成分として、60℃の粘度が30,000mPa・sであるデュラネート X2252(旭化成株式会社製)で、ブロック剤としてメチルエチルケトオキシム(20℃での蒸気圧は8mmHg)を、イソシアネート基のモル数に対して2となるように調整したもの0.6質量部を用いて実施例2のシリコーン組成物キットA剤を作製した。また、実施例1のシリコーン組成物キットB剤のマレイン酸ジアリル0.2質量部の代わりに、2−メチル−3−ブチン−2−オールを0.2質量部配合して実施例2のシリコーン組成物キットB剤を作製した。
実施例2のシリコーン組成物キットA剤およびB剤を製造後1日静置してから1:1で混合し、実施例2のシリコーン組成物を作製した。これを硬化させてシートを作製して硬さを測定したところ22であった。また、ポリエステル布に約35g/mでコートし硬化させ、24時間静置した後にスクラッチ試験を行ったが、20回でも硬化膜が破れたり、剥離したりせず、良好な接着性を示した。一方、製造後、40℃で3か月保管したものを1:1で混合して作製した硬化物は、硬さが22で、スクラッチ試験も20回で硬化膜が破れたり、剥離を起こさなかった。
<比較例1>
実施例1で作製したシリコーン組成物キットA剤の成分(B)である、デュラネート X2252(旭化成株式会社製)0.6質量部の代わりに、(B−3)成分として、60℃の粘度が30,000mPa・sであるデュラネート X2252(旭化成株式会社製)で、ブロック剤としてジ−イソプロピル−アミン(20℃での蒸気圧は60mmHg)を、イソシアネート基のモル数に対して2となるように調整したもの0.6質量部を用いて比較例1のシリコーン組成物キットA剤を作製した。また、実施例1のシリコーン組成物キットB剤のマレイン酸ジアリル0.2質量部の代わりに、2−メチル−3−ブチン−2−オールを0.2質量部配合して比較例1のシリコーン組成物キットB剤を作製した。
比較例1のシリコーン組成物キットA剤およびB剤を製造後1日静置してから1:1で混合し、比較例1のシリコーン組成物を作製した。これを硬化させてシートを作製して硬さを測定したところ22であった。また、ポリエステル布に約36g/mでコートし硬化させ、24時間静置した後にスクラッチ試験を行ったが、15回で硬化膜が破れて剥離を起こした。一方、製造後、40℃で3か月保管したものを1:1で混合して作製した硬化物は、硬さが20で、スクラッチ試験は13回で硬化膜が剥離した。
<比較例2>
実施例1で作製したシリコーン組成物キットA剤の成分(B)である、デュラネート X2252(旭化成株式会社製)0.6質量部の代わりに、(B−4)成分として、60℃の粘度が120,000mPa・sであるデュラネート X2252(旭化成株式会社製)で、ブロック剤としてジ−イソプロピル−アミン(20℃での蒸気圧は60mmHg)を、イソシアネート基のモル数に対して2となるように調整したもの0.6質量部を用いて比較例2のシリコーン組成物キットA剤を作製した。また、実施例1のシリコーン組成物キットB剤のマレイン酸ジアリル0.2質量部の代わりに、2−メチル−3−ブチン−2−オールを0.2質量部配合して比較例2のシリコーン組成物キットB剤を作製した。
比較例2のシリコーン組成物キットA剤およびB剤を製造後1日静置してから1:1で混合し、比較例2のシリコーン組成物を作製した。これを硬化させてシートを作製して硬さを測定したところ、硬化シート表面にべたつきがあり、硬さは18であった。また、ポリエステル布に約35g/mでコートし硬化させたが表面にべたつきがあり、24時間静置した後にスクラッチ試験を行った結果、8回で硬化膜が剥離した。一方、製造後、40℃で3か月保管したものを1:1で混合して作製した硬化物もべたつきがあり、硬さは16で、スクラッチ試験は4回で硬化膜が剥離した。
Figure 0006974215
Figure 0006974215
本発明の、硬化性シリコーン組成物またはシリコーン組成物キットは、有機溶剤を含まないため危険性が低くなり、安全で管理しやすく、さらに、保管後の接着性や硬化性が十分かつばらつきが少ないため品質が向上し、生産性が大幅に向上することができる。

Claims (4)

  1. ブロックポリイソシアネート組成物を含有する1液の付加硬化シリコーン組成物、または、ブロックポリイソシアネート組成物を含有する付加硬化シリコーン組成物を異なる成分の形で、少なくとも2液に分配した状態で保存するシリコーン組成物キットにおいて、該ブロックポリイソシアネート組成物に含まれる熱解離性ブロック剤成分の蒸気圧が、20℃において、下限値が0.05mmHgであり、上限値が40mmHgであることを特徴とする、シリコーン組成物またはシリコーン組成物キット。
  2. ブロックポリイソシアネート組成物が有機溶剤を実質的に含まず、60℃における粘度が100,000mPa・s以下であって、該ブロックポリイソシアネート組成物が脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネートと、熱解離性ブロック剤を含有していることを特徴とする、請求項1に記載のシリコーン組成物またはシリコーン組成物キット
  3. 請求項1または2に記載のシリコーン組成物またはシリコーン組成物キットを、混合して加熱することにより、ブロック剤を熱解離開始させつつ、硬化させて、基材と一体成形物を得る製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法により得られた一体成形物。
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