JP6974150B2 - アルミニウム積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム積層体およびその製造方法に関する。
アルミニウムの表面には一般的に自然酸化皮膜が形成されている。しかし、自然酸化膜は、湿気や水分により腐食しやすい。そのため、湿気や水分等を含みアルミニウムを腐食させる腐食環境下で使用されるアルミニウム板の表面には、該表面を腐食から保護するために、一般的に陽極酸化皮膜が形成されている。陽極酸化皮膜による耐食性作用は、陽極酸化皮膜の厚みが厚いほど、高くなる。
一方で、アルミニウム板は、照明の反射板や意匠性建築材料用パネルとして用いられている。このような用途では、高い光沢度および高い全反射率を有するアルミニウム板が求められている。また、これらの用途では適切な形状に曲げ加工が施される場合がある。
しかし、従来、アルミニウム板の光沢度と全反射率は、陽極酸化皮膜を厚くするほど低下すると考えられていた。
特開2008−174764号公報(特許文献1)には、厚さが100nm以上500nm以下であるバリア型陽極酸化皮膜を備えたアルミニウム材が開示されている。上記特許文献1には、厚さが500nmを超えると、陽極酸化皮膜による可視光線の吸収の影響が大きくなり正反射性が劣るため、バリア型陽極酸化皮膜の厚みは500nm以下とする必要がある、と記載されている。
特開2007−51360号公報(特許文献2)には酸化皮膜の皮膜耐電圧を1V以上20V未満(膜厚10〜200Åに相当)の範囲とすることで、良好な耐食性及び耐候性を有するとともに、柔軟性にも優れたアルミニウム箔を得る事ができることが開示されている。
特開2008−174764号公報 特開2007−51360号公報
特許文献1に記載されている厚みが500nm以下であるバリア型陽極酸化皮膜では、例えば台所周り、屋外の湿気または水分を多く含む腐食環境下で使用されるアルミニウム板の腐食を十分に防止することができない。
また、近年建築材料用パネル用アルミニウム板には、デザインの多様化に伴い、高い写像性が要求されている。しかし、上記特許文献1では写像性は考慮されていない。
特許文献2に記載されているアルミニウム箔は柔軟性を有するものの、酸化皮膜の厚みが比較的薄く、屋外環境に直接さらされる用途が考慮されておらず、耐食性は不十分である。耐食性を向上させようと酸化皮膜の厚みを厚くするとクラックが発生してしまう。また、上記特許文献2では表面硬度、光沢度、全反射率、写像性は考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、高い光沢度、高い全反射率および高い写像性を有するとともに、高い耐食性、高い表面硬度、および高い曲げ加工性を有するアルミニウム積層体を提供することである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、陽極酸化皮膜の厚みを極端に厚くすれば高い耐食性および高い表面硬度を有しながらも、高い光沢度、高い全反射率、高い写像性が得られること、さらにアルミニウム積層体の全体の厚みの値T1(単位:μm)と陽極酸化皮膜層の厚みの値T2(単位:μm)との関係がT1+10×T2≦450を満足するアルミニウム積層体は最小直径が100mm以下の曲げ加工が可能であることを見出した。なお、最小直径が100mm以下の曲げ加工が可能とは、アルミニウム積層体を少なくとも直径が100mmである円筒の外周面に沿わせて10秒間保持する加工を施した後に目視観察において陽極酸化皮膜表面にクラックが確認されないことを指す。
すなわち、本実施の形態のアルミニウム積層体は、以下の特徴を有する。本実施の形態に従ったアルミニウム積層体は、第1面を有するアルミニウム基材と、第1面に接して形成されており、かつ、第1面と交差する方向において第1面から離れた位置にある第2面を有する第1陽極酸化皮膜とを備える。アルミニウム基材の第1面を含む表層は、純度99.9質量%以上であるアルミニウムと、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄とを含む。第1陽極酸化皮膜の第2面の表面粗さRaが20nm以下である。第1陽極酸化皮膜の第2面の平均凹凸間距離RSmが30μm未満である。第1陽極酸化皮膜の交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下である。アルミニウム積層体の上記交差する方向の全体の厚みの値T1(単位:μm)と、第1陽極酸化皮膜の上記交差する方向の厚みの値T2(単位:μm)とが、関係式T1+10×T2≦450を満足する。
また従来、陽極酸化皮膜の厚みが厚くなるにつれて、これを備えるアルミニウム積層体の正反射率が低下することが知られている。このときの正反射率は膜厚の増加とともに単調に低下するのではなく、低下傾向と上昇傾向を繰り返しながら、徐々に低下していくという傾向を示す。上記特許文献1の図1には、陽極酸化皮膜の厚みを0nmから550nm程度まで徐々に厚くしていくと、アルミニウム積層体の正反射率は周期的に減少と増加を繰り返しながら、徐々に低下していく傾向が示されている。上記特許文献1では、当該傾向に基づき、陽極酸化皮膜の厚みは、150nm±30nm、或いは、300nm±20nmが好ましいと結論付けている。上記傾向は、アルミニウム基材の第1面での反射光と、陽極酸化皮膜の第2面での反射光とが干渉することにより、生じていると考えられる。
これに対し、本発明者らは、厚みが9μm以上26μm以下の第1陽極酸化皮膜を備える本実施の形態に係るアルミニウム積層体は、厚みが150nm以上300nm以下程度の陽極酸化皮膜を備えるアルミニウム積層体と比べて、高い可視光全反射率を有していることを確認した(詳細は後述する実施例参照)。また、アルミニウム積層体は、厚みが600nm以上9μm未満の陽極酸化皮膜を備えるアルミニウム積層体と比べて、同等以上の高い光沢度、可視光全反射率および写像性を有しながらも、高い耐食性を有していることを確認した(詳細は後述する実施例参照)。つまり、本発明者らは、9μm以上26μm以下という比較的広範な第1陽極酸化皮膜の厚みの数値範囲内において、高い光沢度、高い可視光全反射率、および高い写像性が実現され得ることを確認した。
本発明者らは、今回見出された上記傾向は、上述した干渉により正反射率が増減を繰り返しながら徐々に減少をしていく傾向とは異なるため、干渉作用とは異なる作用により実現されていると考えている。
上記アルミニウム積層体において、陽極酸化皮膜は好ましくは硫酸陽極酸化皮膜である。
上記アルミニウム積層体を製造する方法は、第1面の表面粗さRaが15nm以下であるアルミニウム基材を準備する工程と、アルミニウム基材の第1面上に、硫酸を含む電解液を用いて、交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下である第1陽極酸化皮膜を形成する工程とを備える。
本発明によれば、高い光沢度、高い全反射率および高い写像性を有するとともに、高い耐食性、高い表面硬度及び高い曲げ加工性を有するアルミニウム積層体を提供することができる。
本実施の形態に係る反射部材を示す概略断面図である。 本実施の形態に係る反射部材の製造方法を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る反射部材の変形例を示す概略断面図である。 本実施の形態に係る反射部材の製造方法の変形例を示すフローチャートである。 実施例に係る反射部材の曲げ加工性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
[アルミニウム積層体の構成]
図1に示されるように、本実施の形態に係るアルミニウム積層体10は、アルミニウム基材1と、第1陽極酸化皮膜2とを備える。
アルミニウム基材1は、第1面1A、および第1面1Aと反対側に位置する第3面1Bを有している。アルミニウム基材1を構成する材料は、アルミニウム(Al)を含む。アルミニウム基材1は、例えばアルミニウム箔である。
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層は、アルミニウム純度が99.9質量%以上である。
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層は、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄(Fe)を含む。鉄の含有量が0.001質量%未満であると、アルミニウム基材1の強度が低下する。一方で、鉄はアルミニウムへの固溶度が小さいため、アルミニウムの鋳造時にFeAl等の金属間化合物が晶出しやすくなる。これらの晶出物は、アルミニウム素地よりも可視光領域の反射率が低く、アルミニウム基材としての光沢度および可視光反射率を低下させる原因になる。また、FeAl等の金属間化合物が存在すると、陽極酸化皮膜が不均一となり、陽極酸化皮膜の透明性が著しく悪くなり反射率が低下するだけでなく、陽極酸化皮膜の硬度も低下する。このため、鉄の含有量は0.052質量%以下にする必要がある。
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層は、例えば0.001%質量%以上0.09質量%以下のシリコン(Si)を含んでいてもよい。シリコンはアルミニウムへの固溶度が大きく晶出物を形成し難いため、晶出物を生成させない程度の含有量であれば可視光領域の反射率を低下させることがない。また、シリコンが0.001%質量%以上固溶されたアルミニウム基材1の機械的強度は、シリコンが固溶されていないアルミニウム基材1の機械的強度と比べて、固溶強化によって向上されている。そのため、例えばシリコンが0.001%質量%以上固溶されたアルミニウム基材1は、シリコンが固溶されていないアルミニウム基材1と同等の機械的強度を維持しながらもより厚みの薄い箔の圧延も容易にすることができる。一方で、アルミニウム基材1が0.09質量%よりも多いシリコンを含む場合、第1陽極酸化皮膜2の厚みを厚くすると第1陽極酸化皮膜2の透明性が低下し反射率が低下する。さらに、第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの硬度も低下する。そのため、シリコンの含有量は0.09質量%以下にする必要がある。
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層におけるAl、Fe、およびSi以外の残部は、不純物からなる。該不純物は、例えば不可避不純物であるが、不可避不純物の他に、光沢度、可視光の全反射率、写像性、および耐食性に大きく影響しない微量の不純物を含んでいてもよい。上記不純物は、例えば銅(Cu)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、およびビスマス(Bi)等からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む。各不純物元素は、個々の含有量が0.01質量%以下である。
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む上記表層は、第1面1Aと交差する方向(深さ方向)において第1面1Aから5μmまでの領域である。好ましくは、第1面1Aの表面粗さRaは、15nm以下である。アルミニウム基材1の第1面1Aをこのように小さな表面粗さRaとする方法としては、物理的な研磨、電解研磨、化学研磨等の研磨加工、あるいは、表面が鏡面状態である圧延ロールを用いた冷間圧延、等がある。発明者によれば、電解研磨および化学研磨は湿式法であり、第1面1Aの研磨前の表面粗さRaが29nm以上と粗い場合には、該第1面を表面粗さRaが15nm以下となるまで研磨しても、その表面凹凸間距離RSmは30μm以上となる。この場合、当該第1面上に形成される陽極酸化皮膜の第2面の表面凹凸間距離RSmも30μm以上となり、該第2面は高い写像性を有していない。好ましくは、物理的な研磨または冷間圧延により、第1面1Aの表面粗さRaが15nm以下とされる。このような方法によれば、研磨前の第1面1Aの表面粗さRaが29nm以上である場合にも、当該方法により表面粗さRaとともに表面凹凸間距離RSmも小さく抑えられた研磨面を得ることができる。そのため、当該第1面1A上に形成された第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面凹凸間距離RSmは30μm未満とされ得るため、第2面2Aは高い写像性を有することができる。
上記表層以外のアルミニウム基材1の他の部分の組成は特に制限されるものではなく、アルミニウム基材1は例えばクラッド材として構成されていてもよい。
第1陽極酸化皮膜2は、第1面1Aに接して形成されている。第1陽極酸化皮膜2は、第1面1Aに接している面と、第1面1Aと交差する方向において第1面1Aから離れた位置にある第2面2Aとを有している。第1陽極酸化皮膜2は、アルミニウム基材1の第1面1Aに対する陽極酸化処理により形成されている。陽極酸化処理は、公知の陽極酸化処理方法であればよく、例えば硫酸、ホウ酸、シュウ酸、およびリン酸の少なくともいずれかを含む電解液を用いた陽極酸化処理である。好ましくは、第1陽極酸化皮膜2は、硫酸を含む電解液を用いた陽極酸化処理により形成されている。すなわち、好ましくは、第1陽極酸化皮膜2は硫酸陽極酸化皮膜である。好ましくは、第1陽極酸化皮膜2は透明である。
第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みは、9μm以上26μm以下である。第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みは、第1陽極酸化皮膜2において第1面1Aと接している面と第2面2Aとの間の距離である。陽極酸化皮膜の上記交差する方向の厚みが9μmよりも小さい場合には、陽極酸化皮膜の第2面に入射した光のアルミニウム基材の第1面での反射光と、該入射光の第2面での反射光とが干渉する。この場合、陽極酸化皮膜の第2面上に干渉色もしくは白色の濁りが生じ、アルミニウム積層体は高い光沢度、高い可視光全反射率、もしくは高い写像性を実現できない。また、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みが9μmよりも小さい場合には、屋外で使用されるアルミニウム積層体10に要求される耐食性を満足し得ず、また第2面2Aの表面硬度も低下する。
一方、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みが26μmよりも大きい場合には、陽極酸化処理中に陽極酸化皮膜の溶解も進むため、第1陽極酸化皮膜2の膜質が低下し、第2面2Aの表面硬度が低下する。
そのため、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下であることにより、その第2面2Aは高い光沢度、高い可視光全反射率、および高い写像性を有しながらも高い表面硬度を有している。
好ましくは、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みは、12μm以上20μm以下である。このような第1陽極酸化皮膜2を備えるアルミニウム積層体10は、生産性が向上されているとともに、第2面2Aにおいて高い光沢度、高い全反射率および高い写像性を有し、かつ高い耐食性を有している。
第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaは、20nm以下である。アルミニウム積層体10に入射した光の一部は第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aで反射し、残部は第2面2Aで屈折しアルミニウム基材1の第1面1Aに到達する。第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaが20nmを超える場合には、第2面2Aで反射した光または第2面2Aで屈折した光が拡散することにより、第2面2Aの光沢度および全反射率が低下する。第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaが20nm以下であれば、第2面2Aで反射した光または第2面2Aで屈折した光の拡散を抑制でき、第2面2Aは高い光沢度および高い全反射率を有している。なお、第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaはJIS B0601(2001年版)およびISO4287(1997年版)で定義されている算術平均粗さRaを、面に対して適用できるように三次元に拡張して算出された値である。
第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの平均凹凸間距離RSmは、30μm未満である。第2面2A内において互いに直交する任意の2方向での平均凹凸間距離RSmが、30μm未満である。例えばアルミニウム基材1が圧延工程を経て製造されている場合、アルミニウム基材1の圧延方向(RD方向)とこれと直交する方向(TD方向)での第2面2Aの平均凹凸間距離RSmが、30μm未満である。第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの平均凹凸間距離RSmが30μm以上である場合には、第2面2Aの写像性が低下する。第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの平均凹凸間距離RSmが30μm未満であれば、該第2面2Aは高い写像性を有している。なお、平均凹凸間距離はJIS規格JIS B0601 (2001年版)によって規定されている。
第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaおよび平均凹凸間距離RSmを上記数値範囲とするために、アルミニウム基材1の第1面1Aの表面粗さRaが小さくされているのが好ましい。好ましくは、上述のように、アルミニウム基材1の第1面1Aの表面粗さRaが15nm以下である。
アルミニウム積層体10の上記交差する方向の全体の厚みの値T1(単位:μm、図1参照)と、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みの値T2(単位:μm、図1参照)とが、関係式T1+10×T2≦450を満足する。本発明者らは、上記関係式を満足しない、T1+10×T2が450を超えるアルミニウム積層体は、最小直径を100mm以下とする曲げ加工が施された場合に、陽極酸化皮膜にクラックが生じることを確認した。一方で、本発明者らは、上述した特徴を備え、かつ上記関係式を満たすアルミニウム積層体は、最小直径を100mm以下とする曲げ加工が施された場合にも、クラックの発生が抑制されていることを見出した。
具体的には、本発明者らは、高い光沢度、高い全反射率、高い写像性、高い耐食性、高い表面硬度、および高い曲げ加工性を有するアルミニウム積層体について鋭意検討した。その結果、アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層が、純度99.9質量%以上であるアルミニウムと、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄とを含み、第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの表面粗さRaが20nm以下であり、第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aの平均凹凸間距離RSmが30μm未満であり、第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下であるアルミニウム積層体が、高い光沢度、高い全反射率、高い写像性、高い耐食性、および高い表面硬度を有することを確認した。さらに、本発明者らは、このようなアルミニウム積層体の曲げ加工性、すなわち曲げ加工が施されたときのクラックの発生し難さが、アルミニウム積層体の全体の厚みの値T1および第1陽極酸化皮膜2の厚みの値T2と相関することを見出した(詳細は、実施例に後述する)。
アルミニウム積層体10の上記T1および上記T2は、第1陽極酸化皮膜2の厚みが9μm以上26μm以下であって、かつ上記関係式T1+10×T2≦450を満足する限りにおいて任意に設定され得る。アルミニウム積層体10は、曲げ加工性を向上させる観点から言えば、好ましくはT1+10×T2≦400を満足し、より好ましくはT1+10×T2≦350を満足し、より好ましくはT1+10×T2≦300を満足する。
アルミニウム積層体10の上記T1+10×T2の下限値は、少なくとも第1陽極酸化皮膜2の上記交差する方向の厚みT2を9μm以上とすることができるように、設定されていればよい。上記T1+10×T2の下限値は、例えば、150であってもよし、100であってもよい。
なお、図1に示されるアルミニウム積層体10では、アルミニウム基材1の上記交差する方向の厚みの値をT3(単位:μm)とすると、上記値T1は、アルミニウム基材1の厚みの値T3と第1陽極酸化皮膜2の厚みの値T2との和として表される。図1に示されるアルミニウム積層体10は、関係式T3+11×T2≦450を満足する。
<アルミニウム積層体の製造方法>
次に、本実施の形態に係るアルミニウム積層体の製造方法の一例について説明する。図2に示されるように、本実施の形態に係るアルミニウム積層体の製造方法は、鋳塊を準備する工程(S10)、鋳塊に均質化処理を行う工程(S20)、鋳塊を熱間圧延する工程(S30)、熱間圧延により得られた熱延材を冷間圧延する工程(S40)、冷間圧延により得られた冷延材を最終仕上げとして冷間圧延(以下、最終仕上げ冷間圧延という)してアルミニウム基材を形成する工程(S50)、および陽極酸化皮膜を形成する工程(S60)を備える。
まず、鋳塊を準備する(工程(S10))。具体的には、所定の組成のアルミニウムの溶湯を調製し、アルミニウムの溶湯を凝固させることにより鋳塊を鋳造(例えば半連続鋳造)する。溶湯中のFe、Mn、Siなどの金属元素の含有量は、アルミニウム基材1の上記表層におけるアルミニウム純度が99.9質量%以上となるように制御されている。溶湯中のFeの含有量は、アルミニウム基材1の上記表層におけるFeの含有量が0.001質量%以上0.052質量%以下となるように制御されている。好ましくは、溶湯中のSiの含有量は、アルミニウム基材1の上記表層におけるFeの含有量が0.001%質量%以上0.09質量%以下となるように制御されている。
次に、得られた鋳塊に均質化熱処理を行う(工程(S20))。均質化熱処理は、一般的な操業条件の範囲内であればよいが、例えば加熱温度を400℃以上630℃以下、加熱時間を1時間以上20時間以下とする条件で行われる。
次に、鋳塊を熱間圧延する(工程(S30))。本工程により、所定の厚みW1を有する熱延材が得られる。熱間圧延は、1回または複数回行われてもよい。なお、連続鋳造によって薄板のアルミニウム鋳塊を製造する場合には、当該薄板状の鋳塊は本工程を介さずに冷間圧延されてもよい。
次に、熱間圧延により得られた熱延材を冷間圧延する(工程(S40))。本工程により、所定の厚みW2を有する冷延材(最終仕上げ冷間圧延工程(S50)における被圧延材)が得られる。本工程において、冷間圧延はたとえば中間焼鈍工程を挟んで複数回行われる。たとえば、まず熱延材に対し第1冷間圧延工程(S40A)を実施して熱延材の厚みW1よりも薄く冷延材の厚みW2よりも厚い圧延材を形成する。次に、得られた圧延材に対し中間焼鈍工程(S40B)を施す。中間焼鈍は、一般的な操業条件の範囲内であればよいが、例えば焼鈍温度を50℃以上500℃以下、焼鈍時間を1秒以上20時間以下とする条件で行われる。次に、焼鈍後の圧延材に対し第2冷間圧延工程(S40C)を実施して厚みW2の冷延材を形成する。
次に、冷延材を最終仕上げ冷間圧延する(工程(S50))。本工程では、圧延ロールを用いて被圧延材を最終仕上げ冷間圧延する。圧延ロールは被圧延材と接触して圧延するロール面を有している。被圧延材を挟んで配置される一対の圧延ロールのうち、少なくとも一方の圧延ロールのロール面の表面粗さRaが50nm以下であることが好ましい。表面粗さが50nmより大きい圧延ロールを用いて被圧延材を圧延すると、得られるアルミニウム基材は第1面の表面粗さRaは20nm以上となる。本工程で使用する圧延ロールの表面粗さRaは、できるだけ小さいことが好ましく、より好ましくは40nm以下である。このようにして、アルミニウム基材1が準備される。
次に、得られたアルミニウム基材1の第1面1A上に第1陽極酸化皮膜2が形成される(工程(S60))。本工程(S60)は一般的に公知となっている陽極酸化処理方法により実施され得る。陽極酸化処理は、例えば硫酸浴、ホウ酸浴、シュウ酸浴、およびリン酸浴からなる群から選択される少なくとも1つを電解液とし、これにアルミニウム基材1を浸漬させて陽極とし、該電解液中に浸漬させた他の電極を陰極とし、これらの間を通電することにより行われる。陽極酸化処理方法の各条件は、第1陽極酸化皮膜2の厚みが9μm以上26μm以下、第2面2Aの表面粗さRaが20nm以下、第2面2Aの平均凹凸間距離RSmが30μm未満となるように、適宜選択される。好ましくは、硫酸浴が電解液に用いられる。このようにして、図1に示される本実施の形態に係るアルミニウム積層体10を得ることができる。
<変形例>
アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層は、Siを含んでいなくてもよい。上述のように、Siはアルミニウム基材1の機械的強度の向上に寄与するが、厚み等他のパラメータによって要求される機械的強度を確保し得る場合には、アルミニウム基材1はSiを含有していなくてもよい。この場合、アルミニウム基材1の第1面1Aを含む表層におけるAlおよびFe以外の残部を構成する上記不純物の含有量の合計は、0.10質量%以下であればよい。
図3に示されるように、アルミニウム積層体11は、アルミニウム基材1の上記第3面1Bに接するように設けられている第2陽極酸化皮膜3をさらに備えていてもよい。第2陽極酸化皮膜3は、上記交差する方向において、第3面1Bから離れた位置にある第4面3Bを有している。つまり、アルミニウム積層体11は、アルミニウム基材1と、アルミニウム基材1を挟むように設けられた第1陽極酸化皮膜2および第2陽極酸化皮膜3を備えている。
図3に示されるアルミニウム積層体11では、上記全体の厚みの値T1は、アルミニウム基材1の厚みの値T3(単位:μm)、第1陽極酸化皮膜2の厚みの値T2(単位:μm)、および第2陽極酸化皮膜3の上記交差する方向の厚みの値T4(単位:μm)との和として表される。第2陽極酸化皮膜3の厚み、第1陽極酸化皮膜2の厚み以下である。第2陽極酸化皮膜3の厚みは、9μm以上26μm以下である。
アルミニウム積層体11は、関係式T1+10×T2≦450を満足する。すなわち、アルミニウム積層体11は、関係式T1+10×T4≦T1+10×T2≦450を満足する。上記関係式を満足するアルミニウム積層体11は、実施の形態1に係るアルミニウム積層体10と同様の効果を奏することができ、高い曲げ加工性を有している。好ましくは、アルミニウム積層体11は、関係式T1+10×(T2+T4)≦450を満足する。
アルミニウム積層体11において、アルミニウム基材1の第3面1Bを含む表層は、第1面1Aを含む表層と同様に、アルミニウム純度が99.9質量%以上であり、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄を含む。このようなアルミニウム基材1は、上述したアルミニウム積層体10の製造方法の上記工程(S10)〜(S50)と同様の方法により準備され得る。
アルミニウム積層体11において、第2陽極酸化皮膜3は、上記第1陽極酸化皮膜2と同様に、第4面3Bの表面粗さRaが20nm以下であり、第4面3Bの平均凹凸間距離RSmが30μm未満である。このような第2陽極酸化皮膜3は、上述したアルミニウム積層体10の製造方法の上記工程(S60)と同様の方法により形成され得る。このようなアルミニウム積層体11では、第1陽極酸化皮膜2の第2面2Aおよび第2陽極酸化皮膜3の第4面3Bが、高い光沢度、高い全反射率および高い写像性を有する。
上記アルミニウム積層体11において、アルミニウム基材1の第3面1Bを含む表層の組成は、第1面1Aを含む表層の組成と異なっていてもよいが、好ましくは同じである。アルミニウム基材1は、例えばクラッド材の様に、第1面1Aを含む表層および第3面1Bを含む表層の各組成と、これらに挟まれている中間層の組成とが異なっていてもよい。
図4に示されるように、上記アルミニウム積層体の製造方法において、上記工程(S50)の後であって上記工程(S60)の前に、最終仕上げ冷間圧延により得られたアルミニウム基材を研磨加工する工程(S70)が実施されてもよい。本工程(S70)では、上記アルミニウム基材において第1面1Aとなるべき表面が研磨加工され、第1面1Aを有するアルミニウム基材1が形成される。上記アルミニウム積層体11の製造方法においては、第1面1Aとなるべき表面および第3面1Bとなるべき表面が研磨加工され、第1面1Aおよび第3面1Bを有するアルミニウム基材1が形成される。研磨加工方法は、物理的な研磨、電解研磨、および化学研磨等のうちから選択され得るが、これに限られるものではない。好ましくは、本工程(S70)では、物理的な研磨が実施される。
上記アルミニウム積層体の製造方法において、上記工程(S50)の後であって上記工程(S60)の前に、最終仕上げ冷間圧延により得られたアルミニウム基材を所定の形に成形する工程が実施されてもよい。もしくは上記工程(S60)の後に、工程(S60)により得られた上記アルミニウム積層体10,11を成型する工程が実施されてもよい。また、上記工程(S60)の後に、アルミニウム積層体10の少なくとも1つの面上に、例えばアルミニウム基材1の第3面1B上に、皮膜を形成する工程が実施されてもよい。該皮膜を構成する材料は、樹脂、金属、およびセラミックス等からなる群から選択される少なくとも1つである。上記皮膜は例えば接着層であり、上記皮膜を形成する工程の後に、該皮膜を介してアルミニウム積層体10,11を他の部材または壁等に接着させる工程が実施されてもよい。また、上記工程(S60)の後に、工程(S60)により得られた上記アルミニウム積層体10,11の第1陽極酸化皮膜2および第2陽極酸化皮膜3の少なくともいずれかのポーラス部に、着色処理および封孔処理を施してもよいし、封孔処理のみを施してもよい。なお、着色処理は、任意の方法であればよいが、例えば染料や顔料を吸着させる方法であってもよいし、二次電解着色法であってもよい。
以下に説明するように本実施の形態の実施例と比較例の反射部材の試料を作製し、それらの光沢度、全反射率、写像性および耐食性を評価した。
Figure 0006974150
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まず、表1および表2に示されるアルミニウム純度およびFeの含有量が異なるアルミニウムを用いて、以下に示す製造工程に従って、実施例および比較例のアルミニウム基材を作製した。
DC鋳造によって得られたアルミニウムの鋳塊を加熱炉にて均質化熱処理を行った。その後、厚みが約6.5mmになるまで熱間圧延を行った。得られた熱間圧延材に対し、厚みが所定の値になるまで、複数回の冷間圧延を行った。複数回の冷間圧延は中間焼鈍を挟んで実施し、表1および表2に示す厚みのアルミニウム基材を作製した。
この際、実施例1〜9,12〜18および比較例1〜12,27,28については、最終仕上げ冷間圧延において表面粗さRaが40nmの圧延ロールを使用して圧延を行った。実施例10,11および比較例13,14については、最終仕上げ冷間圧延において表面粗さRaが50nmの圧延ロールを使用して圧延を行った。比較例15〜22については、最終仕上げ冷間圧延において表面粗さRaが100nmの圧延ロールを使用して圧延を行った。比較例23〜26については、最終仕上げ冷間圧延において表面粗さRaが150nmの圧延ロールを使用して圧延を行った。
さらに、実施例8,9および比較例11、12、19〜22については、最終仕上げ冷間圧延により得られたアルミニウム基材の第1面となるべき面(圧延ロールに圧延された面)に対し、電解研磨を行った。電解研磨は、60体積%のりん酸と20体積%硫酸とを含み浴温度70℃の水溶液中に、上記アルミニウム基材を電流密度2000A/m2の条件で20分浸漬させることにより行った。
なお、各試料に対し、均質化熱処理は、加熱温度を400℃以上630℃以下、加熱時間を1時間以上20時間以下とする条件で行った。各試料に対し、中間焼鈍は、例えば焼鈍温度を50℃以上500℃以下、焼鈍時間を1秒以上20時間以下とする条件で行った。各実施例のアルミニウム基材の第1面の表面粗さRaは15nm以下であった。各実施例のアルミニウム基材の第1面の平均凹凸間距離RSmは30μm以下であった。
上記のようにして得られたアルミニウム基材に対し、陽極酸化処理を行った。電解液は、15体積%の硫酸を含み浴温度21℃の水溶液とした。各試料を当該電解液に浸漬させて陽極とし、これと陰極との間に電流密度130mA/m2の電流を所定時間流し、陽極酸化処理を行った。各試料の陽極酸化処理時間は、所定の厚みの陽極酸化被覆層が得られる時間とした。つまり、各試料に対する陽極酸化処理条件は、陽極酸化処理時間以外は同等とした。
さらに、全試料に対し、同等の条件で封孔処理を行った。封孔処理は、陽極酸化皮膜が形成されている各試料を、濃度5g/Lの酢酸ニッケルと濃度5g/Lの硼酸とを含み浴温度90℃の水溶液中に20分浸漬させ、次いで温度98℃の純水中に20分浸漬させることにより行った。
このようにして作成された各試料を、以下の評価方法により評価した。評価結果は表1〜表4に示される。
<評価方法>
得られた陽極酸化皮膜の厚みはフィッシャー・インストルメンツ製渦電流式膜厚計ISOSCOPE FMP10を用い、FTA3.3Hプローブで測定した。また、得られたアルミニウム積層体の厚みは、株式会社ミツトヨ製デジタル式マイクロメータMDC−MX IP65により測定した。
原子間力顕微鏡による表面凹凸の観察は、株式会社日立ハイテクサイエンス製の走査型プローブ顕微鏡AFM5000IIを用いて、ダイナミックフォースモード方式(非接触)による表面形状を80μm×80μmの矩形の視野で行った。得られた観察結果に対して、最小二乗近似によって曲面を求めてフィッティングを行う3次曲面自動傾き補正で試料の傾きを補正し、表面粗さRaを測定した。表面粗さRaは、JIS B0601(2001年版)およびISO4287(1997年版)で定義されている算術平均粗さRaを、観察された表面全体に対して適用できるように三次元に拡張して算出された値である。
表面凹凸間距離RSmは株式会社東京精密製SURFCOM 1400Dを用い、JIS B0601(2001年版)およびISO4287(1997年版)で定義されている算術表面凹凸間距離RSmを測定した。測定種別は粗さ測定で、形状除去は最小二乗直線法で、評価長さは4mmで、カットオフ種別は2RC位相非補助で、カットオフ波長λcは、本測定で得られるRaが0.1μm未満の場合は0.25mmとし、0.1μm以上の場合は0.8mmとして測定した。測定は圧延方向(RD)と圧延方向に対して垂直な方向(TD)との二つの方向で測定し、それぞれの方向の値を評価した。
光沢度の測定は、日本電色工業株式会社製Gloss meter VG7000を用い、光入射角60°で光沢度を測定した。光沢度の測定は圧延方向(RD)と圧延方向に対して垂直な方向(TD)との二つの方向で測定し、それぞれの方向の値を評価した。光沢度が高いほど金属光沢感が得られている。
全反射率の測定は、日本分光株式会社製紫外可視分光光度計V570を用い、Labsphere社製積分球用標準白板スペクトラロンをリファレンスとして積分球での全反射率を波長域250nm〜2000nmの範囲で測定した。得られた全反射率測定値から、波長域400nm〜800nmの可視光の平均値を求めた。全反射率の測定は圧延方向(RD)と圧延方向に対して垂直な方向(TD)との二つの方向で測定し、これらの平均値として全反射率を評価した。
写像性の評価にはRHOPOINT INSTRUMENTS製オールインワン光沢計IQ3を用い、ASTM D5767に準じたDOI値を写像性として評価した。測定は圧延方向(RD)と圧延方向に対して垂直な方向(TD)との二つの方向で測定し、それぞれの方向の値を評価した。
表面硬度はビッカース硬度により評価した。得られた各実施例及び比較例の陽極酸化皮膜の第2面に対して交差する方向(深さ方向)のビッカース硬度を測定した。ビッカース硬度は、表面の傷付き難さを指標として、島津製作所製ビッカース硬度計HMV−1を用い、ダイヤモンド圧子による圧下で、試験力が490.3mNで5秒間押し込んだ後のビッカース硬度測定試験を行い、HV0.05値を得た。
耐食性はキャス試験を行い、以下の内容で評価した。キャス試験はJIS H8681−2(1999年版)に記載の試験条件で実施し、試験時間はJIS H8601(1999年版)の6.2.2節に記載の用途例を参考に、屋外使用を想定した32時間とした。評価はJIS H8681−2(1999年版)に記載の基準を用い、JIS H8601(1999年版)6.3節に記載のとおり、レイティングナンバー9以上を合格(表3,4中A)、レイティングナンバー9未満を不合格(表3,4中F)とした。
曲げ加工性は、上述した曲げ加工が施された各試料に対し、各陽極酸化皮膜のクラックの有無を観察することにより、評価した。
具体的には、まず、各実施例及び比較例の試験片を圧延方向(RD)100mm、圧延方向に対して垂直な方向(TD)に150mm切り出した。さらに、段階的に異なる直径を有する複数の円筒を準備した。次に、切り出された各小片を、直径が最も長い円筒の外周面に沿わせ、かつ10秒間保持した。次に、このような曲げ加工後の陽極酸化皮膜表面を目視観察した。目視観察において陽極酸化皮膜にクラックが確認されなかったものは、先に用いた円筒よりも直径が短い円筒の外周面に沿わせ、10秒間保持した後の陽極酸化皮膜表面を目視観察した。このように、陽極酸化皮膜にクラックが確認されなかったものについては、段階的に直径がより短い円筒を用いて上記曲げ加工および上記評価を実施した。表3,4中の最小直径は、各試験片について、陽極酸化皮膜にクラックが確認されなかった上記曲げ加工に用いられた円筒の直径の最小値(単位:mm)を示す。さらに、図5は、上記曲げ加工試験の結果を示すグラフであり、横軸が各試料の上記関係式の左辺T1+10×T2の値を示し、縦軸が表3および表4中の最小直径(単位:mm)を示す。
<評価結果>
Figure 0006974150
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図5に示されるように、本発明者らは、実施例1〜18および比較例1〜28の各試料について、曲げ加工試験において陽極酸化皮膜にクラックが確認されなかった上記曲げ加工に用いられた円筒の直径の最短値(単位:mm)が、アルミニウム基材および陽極酸化皮膜の上記交差する方向の全体の厚みの値をT1、陽極酸化皮膜の上記交差する方向の厚みの値をT2としたときの値T1+10×T2と相関することを見出した。相関係数R2は0.92超であった。図5に示されるように、上記関係式を満足する実施例1〜18は、少なくとも直径が100mmである円筒の外周面に沿って曲げ加工されても、その第1陽極酸化皮膜2にクラックが確認されなかった。さらに、上記値T1+10×T2が300以下である実施例6,8,12,13,15は、直径が80mmである円筒の外周面に沿って曲げ加工されても、その第1陽極酸化皮膜2にクラックが確認されなかった。一方、上記関係式を満足しない比較例9,10,16〜18,20〜22,27,28は、直径が100mm以上である円筒の外周面に沿って曲げ加工されたときに、陽極酸化皮膜にクラックが確認された。
本発明者らは、陽極酸化皮膜の厚みT2が9μm以上と比較的厚いアルミニウム積層体であっても、上記関係式を満足している限りにおいて高い曲げ加工性が実現されることを確認した。
例えば実施例17は、比較例9と同様に陽極酸化皮膜の厚みが17.5μmであるが、比較例9と比べてアルミニウム基材の厚みが100μm薄い。上記関係式を満足する実施例17は、曲げ加工試験において直径が73mmである円筒の外周に巻き回したときにもクラックが確認されなかった。一方、上記関係式を満足しない比較例9は、曲げ加工試験において直径が100mmである円筒の外周に巻き回したときにクラックが確認された。
本発明者らは、上記関係式中の左辺T1+10×T2の係数1および10は、アルミニウム基材および陽極酸化皮膜の曲げ加工性に対する影響度の違いに関係していると考えている。陽極酸化皮膜は、アルミニウム基材と比べて延性が低い。そのため、陽極酸化皮膜は、アルミニウム基材と比べて、曲げ加工性に対する影響度が高いと考えられる。例えば、アルミニウム積層体の厚みが数十μm増減された場合であって、その増減がアルミニウム基材の厚みの増減に起因する場合には、その増減によっては曲げ加工性は大きく変わらない。これに対し、アルミニウム積層体の厚みが数十μm増減された場合であって、その増減が陽極酸化皮膜の厚みの増減に起因する場合には、その増減によっては曲げ加工性は大きく変わる。このことは、本評価結果に表されている。
例えば実施例7は、実施例12と比べてアルミニウム基材1が140μm厚くされているが、陽極酸化皮膜の厚みが等しいものとされており、実施例12と同様に上記関係式を満たすものである。実施例7は、曲げ加工試験において直径が96mmである円筒の外周に巻き回したときにもクラックが確認されなかった。
一方で、例えば比較例9は、実施例6、7と比べてアルミニウム基材の厚み等は等しいものとされているが上記厚みT2のみが約8μm厚くされており、上記関係式を満たさないものである。上述のように、比較例9は、曲げ加工試験において直径が100mmである円筒の外周に巻き回したときにクラックが確認された。
実施例1〜18は、アルミニウム純度が99.9質量%以上であり、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄を含むアルミニウム基材と、厚みが9μm以上26μm以下であり、第2面の表面粗さRaが20nm以下であり、第2面のRD方向およびTD方向の平均凹凸間距離RSmが30μm未満である。
このような実施例1〜18は、光沢度がRD方向およびTD方向において63%以上、可視光全反射率が83%以上、DOI値がRD方向およびTD方向において80以上であり、高い光沢度、高い全反射率および高い写像性および高い曲げ加工性を有していた。さらに、実施例1〜18は、ビッカース硬度300HV以上、キャス試験に合格しており、高い耐食性を有すると共に、実施例1〜18においては、陽極酸化被膜の厚みが9μm以上26μm以下の範囲内での増加に伴って、光沢度、可視光全反射率、および写像性が低下するという傾向は確認されなかった。
これに対し、比較例1〜12,27,28は、実施例1〜9,12〜18と最終仕上げ冷間圧延の条件が同一であるが、少なくともアルミニウムの化学組成、アルミニウム基材の厚み、電解研磨の有無、陽極酸化皮膜の厚み、および上記関係式のいずれかが上述した各数値範囲を満足しないものである。
アルミニウム基材のアルミニウム純度が99.9質量%以上であるが、アルミニウム基材のFeの含有量が0.052質量%より多い比較例1は、光沢度が63%未満であり、高い光沢度を有していなかった。これは、比較例1のアルミニウム基材の第1面にはFeを含む金属間化合物が多く晶出し、それによりアルミニウム基材の光沢度が低下したためと考えられる。
アルミニウム基材のアルミニウム純度が99.9質量%より低く、かつアルミニウム基材のFeの含有量が0.052質量%より多い比較例2〜4は、光沢度が63%未満、可視光全反射率が83%未満であり、高い光沢度および高い全反射率を有していなかった。さらに、陽極酸化皮膜の厚みが9μm以上26μm以下である比較例4は、RD方向およびTD方向のDOI値が80以下であり、高い写像性を有していなかった。これは、比較例2〜4のアルミニウム基材の第1面にはFeを含む金属間化合物が多く晶出していることにより、アルミニウム基材の光沢度および全反射率が低下するとともに、陽極酸化皮膜の透明性が著しく低下するためと考えられる。さらに、陽極酸化皮膜の厚みが9μm未満である比較例2および3は、陽極酸化皮膜のビッカース硬度が290HV以下、キャス試験に不合格であり、高い耐食性を有してなかった。これは、アルミニウム基材の上記晶出物の存在により陽極酸化皮膜の膜質が不均一となっている上、陽極酸化皮膜が十分に厚く形成されていないためと考えられる。
実施例6、7とは陽極酸化皮膜の厚みのみが異なるものとされ、該厚みが9μm未満である比較例5〜8は、ビッカース硬度が290HV以下、キャス試験に不合格であり、高い耐食性を有してなかった。さらに、陽極酸化皮膜の厚みが0.5μm以下である比較例5および6は、可視光全反射率が83%未満であり、高い可視光全反射率を有していなかった。これは、陽極酸化皮膜の第2面に入射した光のアルミニウム基材の第1面での反射光と、該入射光の第2面での反射光との干渉によると考えられる。
実施例6、7とは陽極酸化皮膜の厚みのみが異なるものとされ、該厚みが26μm超えである比較例10は、ビッカース硬度が290HV以下であり、表面硬度が低く、十分に高い耐食性(耐擦傷性)を有していなかった。
実施例8,9とは陽極酸化皮膜の厚みのみが異なるものとされ、該厚みが9μm未満である比較例11,12は、ビッカース硬度が290HV以下、キャス試験に不合格であり、高い耐食性を有してなかった。
実施例10、11とは陽極酸化皮膜の厚みのみが異なるものとされ、該厚みが9μm未満である比較例13,14は、TD方向の光沢度が63%未満、可視光全反射率が83%未満であり、高い光沢度および高い可視光全反射率を有していなかった。これは、陽極酸化皮膜の第2面に入射した光のアルミニウム基材の第1面での反射光と、該入射光の第2面での反射光との干渉によると考えられる。さらに、比較例13,14は、ビッカース硬度が290HV以下で、キャス試験に不合格であり、高い耐食性を有してなかった。
比較例15〜18は、陽極酸化皮膜の第2面の表面粗さRaが20nm超え、第2面のRD方向およびTD方向の平均凹凸間距離RSmが30μm以上であった。該比較例15〜18は、RD方向およびTD方向の光沢度が63%未満、可視光全反射率が83%未満であり、高い光沢度および高い可視光全反射率を有していなかった。さらに、比較例15〜18においては陽極酸化皮膜の厚みが厚くなるほどTD方向のDOI値が低下する傾向が確認された。陽極酸化皮膜の厚みが7.2μm以上である比較例16〜18はTD方向のDOI値が80以下であり、高い写像性を有していなかった。
比較例19〜22は、陽極酸化皮膜の第2面の表面粗さRaは20nm以下であるが、第2面のRD方向およびTD方向の平均凹凸間距離RSmが30μm以上であり、特に第2面のTD方向の平均凹凸間距離RSmはTD方向の平均凹凸間距離RSmよりも長く、57μm以上であった。該比較例19〜22は、TD方向のDOI値が80未満であり、高い写像性を有していなかった。さらに、比較例19〜22においては陽極酸化皮膜の厚みが薄くなるほどビッカース硬度が低下する傾向が確認された。陽極酸化皮膜の厚みが9μm未満である比較例19,20はビッカース硬度が290HV以下で、キャス試験に不合格であり、高い耐食性を有してなかった。
比較例23〜26は、陽極酸化皮膜の第2面の表面粗さRaが74nm超え、第2面のRD方向およびTD方向の平均凹凸間距離RSmが30μm以上であった。特に、比較例23〜26の第2面のTD方向の平均凹凸間距離RSmは300μm以上であった。該比較例22〜25は、RD方向およびTD方向の光沢度が63%未満、可視光全反射率が83%未満、TD方向のDOI値が80以下であり、高い光沢度および高い可視光全反射率、および高い写像性を有していなかった。
以上の結果より、本実施の形態によって、高い光沢度、高い全反射率および高い写像性を有するとともに、高い耐食性を有するアルミニウム積層体を提供できることが確認された。本実施の形態に係るアルミニウム積層体は、台所周りや屋外等湿気や水分を多く含む腐食環境下で使用される照明の反射板や建築材料用パネルに特に好適である。
今回開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
1 アルミニウム基材、1A 第1面、1B 第3面、2 第1陽極酸化皮膜、2A 第2面、3 第2陽極酸化皮膜、3B 第4面、4 基板、10,11 アルミニウム積層体。

Claims (3)

  1. 第1面を有するアルミニウム基材と、
    前記第1面に接して形成されており、かつ、前記第1面と交差する方向において前記第1面から離れた位置にある第2面を有する第1陽極酸化皮膜とを備えるアルミニウム積層体であって、
    前記アルミニウム基材の前記第1面を含む表層は、純度99.9質量%以上であるアルミニウムと、0.001質量%以上0.052質量%以下の鉄とを含み、
    前記第1陽極酸化皮膜の前記第2面の表面粗さRaが20nm以下であり、
    前記第1陽極酸化皮膜の前記第2面の平均凹凸間距離RSmが30μm未満であり、
    前記第1陽極酸化皮膜の前記交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下であり、
    前記アルミニウム積層体の前記交差する方向の全体の厚みの値T1(単位:μm)と、前記第1陽極酸化皮膜の前記交差する方向の厚みの値T2(単位:μm)とが、関係式T1+10×T2≦450を満足する、アルミニウム積層体。
  2. 前記第1陽極酸化皮膜は、硫酸陽極酸化皮膜である、請求項1に記載のアルミニウム積層体。
  3. 請求項1または2に記載のアルミニウム積層体を製造する方法であって、
    前記第1面の表面粗さRaが15nm以下である前記アルミニウム基材を準備する工程と、
    前記アルミニウム基材の前記第1面上に、硫酸を含む電解液を用いて、前記交差する方向の厚みが9μm以上26μm以下である第1陽極酸化皮膜を形成する工程とを備える、アルミニウム積層体の製造方法。
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