JP6973925B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
アクティブマトリクス型の表示装置に用いられるTFTは、絶縁性の基板上に走査信号線(ゲート線)、ゲート絶縁膜及び半導体層が順次設けられ、更に半導体層上にドレイン電極(データ線)及びソース電極が設けられた構造を有する。ソース電極には透明な画素電極が接続されており、ドレイン電極(データ線)には映像信号電圧が供給されている。基板上にまずゲート電極が形成されているTFT構造は、一般に逆スタガ構造(ボトムゲート構造)と呼ばれている。尚、ドレイン電極とソース電極と半導体層とを設けた後、半導体層の上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を重畳するTFT構造は、正スタガ構造(トップゲート構造)と呼ばれている。
この感光性樹脂組成物からは活性エネルギー線の照射により酸が発生し、組成物中の加水分解性シラン化合物の加水分解縮合反応が加速するため、パターニング性を備え、耐熱性に優れるゲート絶縁膜が得られる。
この問題を解決するために、感放射線性酸発生剤の代りに感放射線性塩基発生剤を用いる方法が提案されている。感放射線性塩基発生剤はSiO結合を含む無機材料などをパターニングできる性能を有し、感放射線性酸発生剤で懸念される金属配線の腐食や樹脂の変性が無い点では有利なものの、感放射線性酸発生剤と比べると汎用光源に対応した吸収波長を有する化合物が少なく、かつ光分解効率が低いため実用に足る感放射線性塩基発生剤はほとんど見出されていない。
しかも感放射線性酸発生剤または感放射線性塩基発生剤を含有する感光性樹脂組成物は強力な酸または塩基触媒を潜在化させるのが困難なため、組成物の保存安定性が悪いことが懸念される。
即ち、本研究は、
(1)成分(A)下記式(1)
(2)前記成分(A)が、下記式(1−1)
(3)前記成分(A)が、下記式(1−2)
(4)R4がアルキルチオ基である前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(5)R1が水酸基である前項(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(6)前記成分(B)が、成分(B−1)(メタ)アクリル化合物を含む前項(1)乃至(5)の何れか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(7)前記成分(B−1)が、(メタ)アクリルエステル化合物を含む前項(6)に記載の感光性樹脂組成物、
(8)前記成分(B)が、成分(B−2)エポキシ化合物を含む前項(1)乃至(7)の何れか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(9)前記成分(C)が、下記式(4)
(10)式(4)のmが0であって、かつR8が炭素数1乃至6のアルキル基である前項(9)に記載の感光性樹脂組成物、
(11)更に、成分(D)シランカップリング剤を含有する前項(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(12)前項(1)乃至(11)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物であって、MEMS用レジスト、イオン注入マスクレジスト又はカラーレジストである感光性樹脂組成物、
(13)前項(1)乃至(11)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁膜、及び
(14)前項(13)に記載の絶縁膜を有する有機半導体素子、液晶表示素子又はプリント配線板、
に関する。
式(1)で表される化合物を含む光重合開始剤、光重合性化合物及びシロキサン化合物を含有する本発明の感光性樹脂組成物は、パターニング性を有し、その硬化物は高い絶縁性と耐熱性を有することから、該組成物を用いることにより半導体素子のゲート絶縁膜となる誘電特性の制御された硬化膜が得られる。
本発明の絶縁膜形成用感光性組成物が含有する光重合開始剤は、下記式(1)で表される化合物を含む。
式(1)のR1が表すアルコキシ基としては炭素数1乃至18のアルコキシ基であることが好ましく、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、iso−ペントキシ基、neo−ペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基及びn−ドデシルオキシ基等が挙げられる。
式(1)のR1が表す有機基の具体例としての炭素数2乃至18のアルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基及び1−ブチニル基等が挙げられる。
式(1)のR1が表す有機基の具体例としての炭素数6乃至12のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基及びトリル基等が挙げられ、炭素数6乃至10のアリール基であることが好ましい。
式(1)のR1が表す有機基の具体例としての炭素数7乃至18のアロイル基としては、ベンゾイル基、トルオイル基、ナフトイル基及びフタロイル基等が挙げられる。
式(1)のR1が表す有機基の具体例としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
式(1)のR2乃至R6が表すアルコキシ基としては、式(1)のR1が表すアルコキシ基と同じものが挙げられる。
式(1)のR2乃至R6が表す有機基の具体例としてのアルキル基、アリール基及びアシル基としては、例えば、炭素数1乃至18のアルキル基、炭素数6乃至20のアリール基及び炭素数1乃至20のアシル基と同じものが挙げられる。
環状構造は、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素、複素環、及び縮合環、並びに当該脂環式炭化水素、複素環、及び縮合環よりなる群から選ばれる2種以上が組み合されてなる構造であってもよい。例えば、R2乃至R6の2つ以上が結合して、R2乃至R6が結合しているベンゼン環上の原子を共有してナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン等の縮合環を形成していてもよい。
また、式(1)のR2乃至R6としては、それらの2つ以上が結合して、R2乃至R6が結合しているベンゼン環上の原子を共有してナフタレン、アントラセン、フェナントレン又はインデン等の縮合環を形成している場合も、吸収波長が長波長化する点から好ましい。
Zが表す残基としては、1乃至18個の炭素原子を有する残基が好ましく、6乃至12個の炭素原子を有する残基がより好ましい。
Zが表す残基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基を包含していてもよい。
Zが表す残基が包含していてもよいアルキル基としては、例えば、エチル、プロピル、ブチル及びヘキシル等が挙げられる。
Zが表す残基が包含していてもよいシクロアルキル基としては、通常炭素数5乃至10、好ましくは5乃至8のシクロアルキル基であり、具体的には、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロオクチル等が挙げられる。
Zが表す残基が包含していてもよアラルキル基としては、通常炭素数7乃至15、好ましくは7乃至11のアラルキル基であり、具体的には、ベンジル、フェネチル及びナフチルメチル等が挙げられる。
Zが表す残基が包含していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、該有していてもよい置換基の具体例としては、アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基及びヒドロキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Zが表す残基は含窒素環から水素原子を一つ除いた残基であってもよい。この場合、含窒素環の環を構成する原子数は通常3乃至12個、好ましくは5乃至8個である。また、含窒素環は環を構成する原子に複数のヘテロ原子(N、O、S等)を含有していてもよい。
式(1−1)中、Xは環構造を含む飽和炭化水素からn個の水素原子を除いた残基(以下、単に「飽和炭化水素残基」とも記載する)を表す。飽和炭化水素残基に含まれる環構造としては三から十員環の飽和炭化水素が挙げられ、該飽和炭化水素残基に含まれる環構造は一つでも複数でも構わない。飽和炭化水素残基に含まれる環構造の具体例としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、アダマンタン環、等の構造が挙げられる。
式(1−2)のAが表すシクロアルキレン基とは、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環及びアダマンタン環等の飽和の環状炭化水素から2つの水素原子を除いた二価の連結基であり、1,3−シクロペンチレン基又は1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましく、1,4−シクロヘキシレン基であることがより好ましい。
即ち、式(1−2)で表される化合物としては、下記式(1−3)で表される化合物がより好ましい。
式(1)で表される化合物に混合して用い得る光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184;BASF製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア1173;BASF製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(イルガキュアー2959;BASF製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(ダロキュアMBF;BASF製)等が挙げられる。
水素引抜型光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アクリドン、2−エチルアントラキノン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン等を挙げることができる。
更に、例えば国際公開2012/011220に記載されている分子内に反応性基を有するチオキサントン化合物も式(1)で表される化合物に混合して用いることができる。
また、後述するエポキシ化合物と組み合わせる場合等、式(1)で表される化合物を含む成分(A)から光照射により発生した塩基性化合物が硬化剤として作用し得る場合の成分(A)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分中に通常0.1乃至20質量%、好ましくは1乃至10質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、成分(B)として、光重合性化合物を含有する(以下、単に「成分(B)」ともいう。)。
成分(B)としては、光や熱等によって硬化する化合物であれば特に限定されないが、(B−1)(メタ)アクリル化合物であることが好ましい。成分(B−1)としては、例えば、(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリルエステル化合物及びエポキシ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
尚、本明細書において「(メタ)アクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基」を意味する。
(メタ)アクリレートモノマーは、一分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート及び一分子中に複数個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートの何れでもよい。
一分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の炭素数5〜25のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、水酸基を有する炭素数5乃至7のアルキル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキシ化リン酸(メタ)アクリレート及びエチレンオキシド変性オクチルオキシ化リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラフルフリル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
同様に、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリブタジエン分子の末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する。ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは「BAC−45」(大阪有機化学工業社製)等として入手することができる。
ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー及びポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリスチレン換算の数平均分子量が1000乃至50,000のものが好ましく、25,000乃至45,000程度のものがより好ましい。
また、成分(B)としては、(B−2)エポキシ化合物であることも好ましい。
エポキシ化合物としては特に限定されるものではないが、2官能以上のエポキシ化合物が好ましく、例えば、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン骨格を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂、その他、カテコール、レゾルシノール等の二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物などが挙げられる。これらのうち液晶汚染性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やレゾルシンジグリシジルエーテルが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における成分(B)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分(溶剤を除く成分)中に通常0.1乃至20質量%、好ましくは1乃至20質量%、より好ましくは5乃至20質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は成分(C)としてシロキサン化合物を含有する(以下、単に「成分(C)」ともいう。)。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する成分(C)は、その構造中に−SiO−結合を有する化合物でありさえすれば特に限定されず、例えばテトラアルコキシシラン等の低分子量の化合物は勿論のこと、テトラアルコキシシラン等の加水分解性シロキサン化合物の加水分解縮合物である分子量の大きいシロキサン化合物も本発明における成分(C)の範疇に含まれるが、下記式(4)で表されるシロキサン化合物が好ましい。
式(4)のR7が表す炭素数1乃至18のアルキル基の具体例としては、式(1)のR1が表す有機基の具体例としての炭素数1乃至18のアルキル基の項に記載したのと同じものが挙げられ、それぞれ独立に炭素数1乃至6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、それぞれ独立に炭素数1乃至4のアルキル基がより好ましい。
式(4)のR7が表す炭素数6乃至12のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基及びトリル基等が挙げられる。
式(4)のR7が表す炭素数7乃至20のアラルキル基の具体例としては、ベンジル基及びフェネチル基等が挙げられる。
式(4)のR8が表す炭素数1乃至6のアシル基の具体例としては、式(1)のR1が表す有機基の具体例としての炭素数1乃至18のアシル基の項に記載した炭素数1乃至6のアシル基と同じものが挙げられる。
式(4)のR8が表す炭素数6乃至15のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基及びトリル基等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における成分(C)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分(溶剤を除く成分)中に通常0.1乃至100質量%、好ましくは1乃至80質量%、より好ましくは10乃至70質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物には、成分(D)としてシランカップリング剤を添加して、接着強度や耐湿性の向上を図ることができる(以下、単に成分(E)ともいう。)。
成分(E)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤はKBMシリーズ、KBEシリーズ等として信越化学工業株式会社等によって販売されている為、市場から容易に入手可能である。
本発明の感光性樹脂組成物における成分(D)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分(溶剤を除く成分)中に通常10質量%以下、好ましくは0.1乃至1質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物におけるこれら任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば何ら限定されるものではないが、感光性樹脂組成物の固形分(溶剤を除く成分)中に通常75質量%以下、好ましくは0.1乃至75質量%程度である。
本発明の絶縁膜を有する電界効果トランジスタ(Field effect transistor、以下、「本発明の電界効果トランジスタ」と記載する)は、本発明の絶縁膜からなるゲート絶縁膜を有する。
本発明の電界効果トランジスタは半導体層に接してソース電極及びドレイン電極の2つの電極があり、該2つの電極間に流れる電流を、ゲート絶縁層を介してゲート電極と呼ばれるもう一つの電極に印加する電圧で制御することができる。
図1は本発明の電界効果トランジスタのいくつかの態様を示したものであるが、各層や電極の配置は素子の用途により適宜選択することができる。先ず図1に示した本発明の電界効果トランジスタの各構成要素及びその製造方法について説明する。
各電極2、3、6には配線が連結されるが、配線も電極とほぼ同じ材料で作製される。ソース電極2及びドレイン電極3の材料は同じでも異なっても良い。
半導体層4にはドーピングを行ってもよく、ドーパントとしては、例えば、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸;PF5、AsF5、FeCl3等のルイス酸;ヨウ素等のハロゲン原子;リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属原子等が用いられる。
特開2017−105749号公報の実施例6の記載に準じて、式(1)で表される化合物(A−1)を得た。
拌機、還流冷却管及び撹拌装置を備えたフラスコに、4, 5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルアルデヒド12.5部、テトラヒドロホウ酸ナトリウム1.5部及びメタノール250部を入れ、室温(23℃)で3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液38部を加えた。その後、析出した黄色固体をろ過回収し、ろ液にクロロホルム120部を加えて抽出操作を行った後、溶媒を留去して灰色固体を得た。得られた固体を酢酸エチルで再結晶することにより、中間体化合物4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルアルコールの黄色固体を8.4部得た。
合成例2で得られた4,5−ジメトキシ−2−オルトニトロベンジルアルコール2.00部及びオクチル酸スズ0.04部をフラスコに入れて均一になるまで80℃で撹拌を行った。続いて室温下でジシクロヘキシルメタン4、4−ジイソシアナート1.71部を加え、2時間撹拌を続けた後、冷却してエバポレーターで溶媒を留去した。得られた溶液をシクロヘキサン中に滴下し、30分間撹拌して洗浄して白色固体を回収した。この固体をメタノールの再結晶により精製し下記式(A−7)で表される本発明の化合物(光重合開始剤8)を1.3部得た。
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン11.9部にN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド13.1部を加え、100℃で2時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液にヘキサンを加え、5℃まで冷却し、得られた結晶をろ過することにより、中間体化合物3(1,2−ジイソプロピル−4,4,5,5−テトラメチルビグアニド)8.3部の白色固体を得た。
ケトプロフェン7.6部と合成例4で得られた中間体化合物3 7.2部を、メタノール30mLに溶解させ、室温で30分間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することにより、下記式で表される化合物(成分(A−4)の白色固体を12.2部得た
下記表1に示す割合で成分(A)とシクロペンタノンを混合して90℃まで昇温して溶解させた後、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を加えて混合溶解させた。前記で得られた混合溶液を室温まで冷却した後、フィルターで濾過することにより本発明の感光性樹脂組成物及び比較用の感光性樹脂組成物を得た。
実施例1及び2、比較例3乃至5の各組成物を、スピンコーターを用いてクロムを蒸着したガラス基板上に塗布した後、ホットプレート上で100℃にて2分間プレベークすることにより膜厚約1.0μmの塗膜を形成した。得られた各膜に対し、ウシオ電機(株)製コンタクトアライナー(高圧水銀灯)を用い、積算照射量が3000mJ/cm2となるようにそれぞれ露光を行った後、ホットプレートにて120℃で1時間加熱することにより、基板上に硬化膜を形成した。この硬化膜上に、蒸着法によりAu電極を形成し、耐電圧・誘電率測定用サンプルを作成した。得られたサンプルについて、Agilent Technologies社製 半導体デバイスアナライザーB1500Aおよびsolartron社製 Modulab xmを用い、耐電圧性と周波数1kHzの周波数における誘電率を測定した。結果を表1に示した。
前記で得られた硬化物のサンプル3mgを切り出した後、日立ハイテクサイエンス社製 熱分析装置TG/DTA 6200を用いて毎分100mlの空気流中で質量が5%減少する温度を測定した。
実施例1及び2、比較例3乃至5の各組成物を、スピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布することにより膜厚約1.0μmの塗膜を形成した後、100℃で2分間加熱して溶媒を乾燥させた。この膜にウシオ電機(株)製のコンタクトアライナー(高圧水銀灯)を用いて、マスクを介して露光を行った。露光後の膜を120℃で10分間加熱した後、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)で30秒間現像し、パターンを作成した。得られたパターンの膜厚を触針式膜厚測定器で測定し、各露光量における残膜率(露光前の膜厚を1とした場合の、パターニング後に得られたパターンの膜厚)を測定した。露光量を変えて前記の操作を繰り返すことにより、現像後の残膜率が1となる最少露光量とその時の最高解像度を評価した。結果を表1に示した。
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 半導体層
5 絶縁膜
6 ゲート電極
7 保護層
Claims (9)
- 成分(A)下記式(1−1)
で表わされる化合物を含む光重合開始剤、成分(B)光重合性化合物、及び成分(C)シロキサン化合物を含有する感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁膜であって、前記成分(C)が、下記式(4)
で表されるシラン化合物である絶縁膜。 - R4がアルキルチオ基である請求項1又は2に記載の絶縁膜。
- 前記成分(B)が、成分(B−1)(メタ)アクリル化合物を含む請求項1乃至3の何れか一項に記載の絶縁膜。
- 前記成分(B−1)が、(メタ)アクリルエステル化合物を含む請求項4に記載の絶縁膜。
- 前記成分(B)が、成分(B−2)エポキシ化合物を含む請求項1乃至5の何れか一項に記載の絶縁膜。
- 式(4)のmが0であって、かつR8が炭素数1乃至6のアルキル基である請求項6に記載の絶縁膜。
- 更に、成分(D)シランカップリング剤を含有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の絶縁膜。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の絶縁膜を有する有機半導体素子、液晶表示素子又はプリント配線板。
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