以下に、本願の開示するフィルタ駆動ユニット、吸着ユニット及び空気清浄機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示するフィルタ駆動ユニット、吸着ユニット及び空気清浄機が限定されるものではない。
[空気清浄機の構成]
図1は、実施例の空気清浄機の外観を示す斜視図である。図1に示すように、一実施例である空気清浄機1は、本体筐体11と、前面パネル12と、フロントパネル13と、リアパネル14と、を備えている。本体筐体11は、合成樹脂材で形成され、略直方体状に形成されている。本体筐体11は、天面パネル11a、右側面パネル11b、左側面パネル11c及び底部11dを備えている。底部11dは、本体筐体11の下部を形成しており、空気清浄機1が設置される設置面に載置される。右側面パネル11bと左側面パネル11cは、対向するように配置されることにより本体筐体11の側面を形成し、それぞれの下端が底部11dに接合されている。天面パネル11aは、本体筐体11の上部を形成しており、右側面パネル11bの上端と左側面パネル11cの上端とに接合されている。前面パネル12は、本体筐体11の前面に配置されている。フロントパネル13は、前面パネル12の前方に配置されている。
フロントパネル13と前面パネル12との間には、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dが形成されている。上面吸込口13aは、フロントパネル13の上側に配置されている。右側面吸込口13bは、フロントパネル13の右側面パネル11bの側に配置されている。左側面吸込口13cは、フロントパネル13の左側面パネル11cの側に配置されている。下側吸込口13dは、フロントパネル13の底部11dの側に配置されている。
空気清浄機1は、操作部15をさらに備えている。操作部15は、上面吸込口13aの一部を覆うように、空気清浄機1の上面に配置されている。操作部15は、ボタン及び表示部を有する。ボタンは、電源ボタンや運転モード切り換えボタン等を含み、空気清浄機1を操作するときに用いられる。表示部は、空気清浄機1の運転状態や図示しない塵埃センサ等の検出器の検出結果を表示する。
図2は、実施例の空気清浄機1を示す平面図である。リアパネル14は、合成樹脂材で形成され、図2に示すように、前面パネル12が配置される前面の反対側の背面に配置されている。本体筐体11とリアパネル14との間には、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとが形成されている。上面吹出口14aは、リアパネル14の天面パネル11aの側に配置されている。右側面吹出口14bは、リアパネル14の右側面パネル11bの側に配置されている。左側面吹出口14cは、リアパネル14の左側面パネル11cの側に配置されている。
空気清浄機1は、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dのそれぞれから本体筐体11に吸い込んだ空気を、上面吹出口14a、右側面吹出口14b及び左側面吹出口14cのそれぞれから吹き出すまでに、空気の除塵処理、加湿処理及び脱臭処理を行う。
なお、図1以降において、空気清浄機1の前後方向(奥行方向)をX方向、空気清浄機1の幅方向をY方向、空気清浄機1の高さ方向をZ方向として示す。また、以下の説明では、本体筐体11の前面パネル12が配置される側を「前面側」とし、本体筐体11のリアパネル14が配置される側を「背面側」とする。
図3は、実施例の空気清浄機1を示す図1におけるA−A断面図である。本体筐体11は、図3に示すように、内部に通風路10が形成されている。通風路10は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとを、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとに連通している。
空気清浄機1は、さらに、プレフィルタ21、集塵ユニット22、吸着ユニットとしての脱臭ユニット23、加湿ユニット24及び送風機25を備えている。プレフィルタ21、集塵ユニット22、脱臭ユニット23、加湿ユニット24及び送風機25は、本体筐体11の内部の通風路10に配置されている。
プレフィルタ21は、例えば、糸状のPET(ポリエチレンテレフタラート)材が編み込まれた網目構造体として形成されている。プレフィルタ21は、通風路10の前面側に配置されている。プレフィルタ21は、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから本体筐体11の内部の通風路10にそれぞれ吸い込まれる空気に含まれる塵埃を捕集する。
集塵ユニット22は、通風路10のうちのプレフィルタ21の背面側に配置されている。本体筐体11は、さらに、仕切板16を備えている。仕切板16は、フロントパネル13の背面側に配置されており、本体筐体11の一部を形成している。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22a及び第2電気集塵機22bを有する。第1電気集塵機22a及び第2電気集塵機22bは、上下方向に並べられ、仕切板16に支持されている。第1電気集塵機22a及び第2電気集塵機22bは、それぞれ、図示しない筐体、放電電極及び集塵電極を有する。筐体の内部には、放電電極と集塵電極が支持されている。放電電極は、プレフィルタ21で捕集されなかった細かな塵埃や花粉等をコロナ放電により帯電させる。集塵電極は、放電電極により帯電された塵埃や花粉等を捕集する。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとが、放電電極及び集塵電極、筐体とで形成されていることにより、例えば不織布をプリーツ形状に形成してなる他の集塵フィルタに比べて、空気抵抗が小さい。
脱臭ユニット23は、通風路10のうちのプレフィルタ21の背面側に配置されている。加湿ユニット24は、通風路10のうちの脱臭ユニット23の背面側に配置されている。加湿ユニット24は、加湿フィルタ24a及び貯水タンク24bを有する。貯水タンク24bには、水が貯留される。加湿フィルタ24aは、円板形状に形成されており、貯水タンク24bに溜められた水に、加湿フィルタ24aの一部が浸るように配置されている。加湿フィルタ24aは、さらに、貯水タンク24bに溜められた水に浸る部分が移動するように、回転軸により回転可能に支持されており、図示しないモータにより回転される。加湿ユニット24は、貯水タンク24bに溜められた水により湿らされた加湿フィルタ24aに空気を通すことにより、通風路10を流れる空気を加湿する。
なお、加湿ユニット24は、上記の構成に限らず、例えば、貯水タンク24bに溜められた水を加湿フィルタ24aの外周側に形成した複数の桶で汲み上げて加湿フィルタ24aを湿潤させるようにしてもよい。この場合は加湿フィルタ24aは貯水タンク24bに溜められた水に浸からないようにしてもよい。また、加湿フィルタ24aは回転しないようにしてもよい。この場合は、貯水タンク24bに溜められた水を毛細管現象により吸い上げる他の加湿フィルタに置換されてもよい。
送風機25は、通風路10のうちの加湿ユニット24の背面側に配置されている。送風機25は、ターボファン25a及びファンモータ25bを有する。ファンモータ25bは、回転数可変であり、ターボファン25aを回転させる。ターボファン25aは、合成樹脂材によって形成されており、ファンモータ25bの出力軸に接続されている。ターボファン25aは、回転することにより、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、上面吹出口14a、右側面吹出口14b及び左側面吹出口14cに向かって空気を流す。すなわち、送風機25は、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、空気清浄機1の内部へ空気を取り込み、通風路10に沿って空気を通過させる。送風機25は、さらに、上面吹出口14a、右側面吹出口14b及び左側面吹出口14cを介して、通風路10を通過した空気を空気清浄機1の外部に放出する。
送風機25は、ファンモータ25bの中心の高さDが、集塵ユニット22の第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとの間の空間の高さと一致するように配置されている。ファンモータ25bの中心付近は、ターボファン25aの回転による空気の流れが少ないので、通風路10におけるファンモータ25bの中心付近の空間での空気の流れが少ない。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとの間を空気が通過しない。このため、集塵ユニット22は、空気の流れが多い空間に第1電気集塵機22a及び第2電気集塵機22bが配置されることにより、除塵を高効率に行うことができる。
図4は、実施例の空気清浄機1を示す図1におけるB−B断面図である。プレフィルタ21は、図4に示すように、中央が前面側に向かって凸となるアーチ形状に形成されている。このため、プレフィルタ21は、プレフィルタ21を平坦状に形成する場合と比べて、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、本体筐体11の内部にそれぞれ吸い込まれた空気がプレフィルタ21を通過する面積が大きい。これにより、プレフィルタ21は、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、本体筐体11の内部に吸い込まれた空気から、より一層多くの塵埃を捕集することが可能とされている。
[脱臭ユニットの構成]
図5は、実施例の脱臭ユニットを示す側面図である。図5に示すように、実施例の吸着ユニットとしての脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ部23aと、加熱部としてのフィルタ再生部23fと、保持部23gと、を有する。さらに、脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ部23aを回転駆動するフィルタ駆動ユニット23hを有する。フィルタ駆動ユニット23hについては後述する。
脱臭フィルタ部23aは、円板状に形成されている。フィルタ再生部23fは、略三角柱形状に形成されており、脱臭フィルタ部23aの周方向における一部の両面を覆っている。保持部23gは、本体筐体11に固定されており、脱臭フィルタ部23a、フィルタ再生部23f及びフィルタ駆動ユニット23hを支持している。保持部23gは、合成樹脂材によって略四角形状のフレームとして形成されており、図5に示すように、脱臭フィルタ部23aの形状に応じた円形状の開口部23gdが中央に形成されている。さらに、保持部23gは、開口部23gdの上方(保持部23gを通風路10に配置したときに上側となる箇所。以下、保持部23gの上方と称する。)には、フィルタ再生部23fの形状に応じた凹形状の再生部収納部23geが形成されている。
図6は、実施例の脱臭ユニット23の脱臭フィルタ部23aを示す斜視図である。脱臭フィルタ部23aは、図6に示すように、脱臭フィルタ23aa、外周部フィルタカバー23ac及び内周部フィルタカバー23aeを有する。
脱臭フィルタ23aaは、円板状に形成されており、中央に貫通孔23aaoが形成されている。脱臭フィルタ23aaは、脱臭フィルタ23aaの厚さ方向に空気が通過するように形成されている。脱臭フィルタ23aaは、通過する空気から臭気成分を吸着し、後述するPTCヒータ23bによって加熱されることで、吸着された臭気成分を分解する。例えば、脱臭フィルタ23aaは、図示しない基材と、基材に形成された触媒層とを有する。基材は、アルミニウム等の板材によって形成されており、ハニカム構造に例示される多孔構造に形成されている。触媒層は、触媒によって形成されており、基材の表面を被覆している。触媒は、触媒層の近傍を流れる空気から臭気成分を吸着し、加熱されることにより、吸着された臭気成分を分解する。脱臭フィルタ23aaは、多孔構造に形成されていること、及び、フィルタ再生部23fが脱臭フィルタ23aaの一部のみを覆い大部分を覆っていないことにより、空気抵抗が小さい。
外周部フィルタカバー23acは、概ね円環状に形成されており、脱臭フィルタ23aaの外周部に沿って配置されている。外周部フィルタカバー23acは、脱臭フィルタ23aaの外周縁部を覆って外周部の端面を保護している。また、外周部フィルタカバー23acの外周部には、後述するフィルタ駆動ユニット23hに噛み合わされる歯車部34が形成されている。内周部フィルタカバー23aeは、概ね円環状に形成され、脱臭フィルタ23aaの貫通孔23aaoの内部に配置されており、脱臭フィルタ23aaにおける内周縁部を覆って脱臭フィルタ23aaの内周部の端面を保護している。内周部フィルタカバー23aeには、貫通孔23adが形成されている。
[フィルタ再生部の構成]
図7は、実施例の脱臭ユニット23のフィルタ再生部23fを示す分解斜視図である。加熱部としてのフィルタ再生部23fは、図7に示すように、ケーシングとしてのケース23eと、放熱板23cと、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ23bと、を有する。ケース23eは、略三角柱形状の箱状に形成されている。ケース23eは、脱臭フィルタ部23aの周方向の一部を覆っている。ケース23eは、組み合わされる一対の前面側ケース部材23eaと背面側ケース部材23ebを有する。前面側ケース部材23eaは、ケース23eの前面側の部分を形成している。背面側ケース部材23ebは、ケース23eの背面側の部分を形成している。前面側ケース部材23eaと背面側ケース部材23ebで構成されたケース23eの内部には空間が形成される。また、ケース23eの外側には、ケース23eを保護する保護部材23eeが取り付けられている(図5、図8及び図9参照)。
放熱板23cは、互いに対向して配置される一組の前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbを有する。前面側放熱板23caは、ケース23eの内部に支持されている。前面側放熱板23caは、脱臭フィルタ部23aの周方向における一部に対向する。脱臭フィルタ部23aは、前面側放熱板23caによって脱臭フィルタ部23aの一部が前面側から覆われている。同様に、背面側放熱板23cbは、ケース23eの内部に支持されている。背面側放熱板23cbは、脱臭フィルタ部23aの周方向における一部に対向する。脱臭フィルタ部23aは、背面側放熱板23cbによって脱臭フィルタ部23aの一部が背面側から覆われている。
PTCヒータ23bは、通電されることにより発熱し、温度上昇に伴って抵抗値が増加する性質を有しており、この性質を利用して発熱量を自己制御する。PTCヒータ23bは、直方体状に形成されており、ケース23eの内部に設けられている。PTCヒータ23bは、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置されており、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとの間に挟まれて支持されている。PTCヒータ23bは、後述する背面側放熱板23cbの位置決め突起23cf(図7)に突き当てられる。また、PTCヒータ23bは、後述する背面側ケース部材23ebの第1支持部23s1に突き当てられる。これにより、PTCヒータ23bはZ方向の両側への移動が規制されている。
前面側放熱板23ca及び背面側放熱板23cbは、例えば、アルミニウム材またはアルミ合金材等の熱伝導性が良好な材料によって形成されている。前面側放熱板23caは、図7に示すように、脱臭フィルタ部23aの前面側に配置されている。前面側放熱板23caの外形は、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adから脱臭フィルタ部23aの外周側に向かうにつれて左右方向(脱臭フィルタ部23aの周方向)に対する幅寸法が大きくなる略三角形状に形成されている。前面側放熱板23caは、フィルタ対向面23caaとカバー対向面23cabを有する。フィルタ対向面23caaは、前面側放熱板23caの一方の面であり、カバー対向面23cabは、前面側放熱板23caの他方の面である。また、前面側放熱板23caの内周側端部には、半円状の切り欠き部23cagが形成されており、後述する背面側ケース部材23ebの軸部23xaから離間されている。切り欠き部23cagは、軸部23xaの外周面に対して空間を確保するように、軸部23xaの周方向に沿って形成されている。
背面側放熱板23cbは、脱臭フィルタ部23aの背面側に対向して配置されている。背面側放熱板23cbの外形は、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adから外周側に向かうにつれて左右方向(脱臭フィルタ部23aの周方向)に対する幅寸法が大きくなる略三角形状に形成されている。背面側放熱板23cbは、フィルタ対向面23cbaとカバー対向面23cbbを有する。フィルタ対向面23cbaは、背面側放熱板23cbの一方の面であり、カバー対向面23cbbは、フィルタ対向面23cbaの他方の面である。
図7に示すように、背面側放熱板23cbのフィルタ対向面23cbaには、PTCヒータ23bを位置決めする位置決め突起23cfが設けられており、位置決め突起23cfがPTCヒータ23bの外周面(Z方向の一方側の外周面(脱臭フィルタ部23aの内周側の外周面))に当たることで、Z方向の一方側(脱臭フィルタ部23aの内周側)に対するPTCヒータ23bの位置が規制されている。また、背面側放熱板23cbと同様に、前面側放熱板23caのフィルタ対向面23caaにも、PTCヒータ23bを位置決めする位置決め突起23cgが設けられている。また、背面側放熱板23cbの内周側端部には、半円状の切り欠き部23cbgが形成されており、後述する背面側ケース部材23ebの軸部23xaから離間されている。切り欠き部23cbgは、軸部23xaの外周面に対して空間を確保するように、軸部23xaの周方向に沿って形成されている。
PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caのフィルタ対向面23caa及び背面側放熱板23cbのフィルタ対向面23cbaにおける脱臭フィルタ部23aの外周側の側縁部に、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとの間に挟まれて支持されている。前面側放熱板23caは、フィルタ対向面23caaが脱臭フィルタ部23aに対向するように配置されている。背面側放熱板23cbは、フィルタ対向面23cbaが脱臭フィルタ部23aに対向するように配置されている。なお、PTCヒータ23bと、前面側放熱板23ca及び背面側放熱板23cbとの間には、熱伝導性を高めるために熱伝導グリース等が塗布されてもよい。
説明の便宜上、背面側ケース部材23ebから先に説明する。背面側ケース部材23ebは、合成樹脂材によって形成されている。背面側ケース部材23ebの外形は、図7に示すように、背面側放熱板23cbの外形よりも一回り大きく形成されている。背面側ケース部材23ebの内側には、脱臭フィルタ部23aを加熱するための加熱空間としての加熱空間部23edが形成されている。背面側ケース部材23ebは、有底の箱状に形成されており、背面側ケース部材23ebは、底部23edaと、背面側ケース部材23ebの外周に沿って形成された外周壁としての第1側部23edb、第2側部23edc、第3側部23edd及び第4側部23edeと、を有する。底部23edaは、略三角形の板状に形成されている。第1側部23edb、第2側部23edc、第3側部23edd及び第4側部23edeは、それぞれ、底部23edaの外周部から立ち上がって形成されている。第1側部23edbは、底部23edaの外周部における、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23ad側に配置される部分に形成されている。第4側部23edeは、底部23edaの外周部における、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置される部分に形成されている。第2側部23edcと第3側部23eddは、底部23edaの外周部のY方向の両側の部分に形成されている。
図7に示すように、背面側ケース部材23ebの底部23edaには、背面側放熱板23cbの外周に沿って内周壁23pbが形成されている。内周壁23pbは、第1側部23edb、第2側部23edc、第3側部23eddに対して所定の間隔をあけて形成されており、内周壁23pbの両端が第4側部23edeに連結されている。背面側ケース部材23ebの底部23edaには、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adに挿通されて脱臭フィルタ部23aを回転可能に支持する軸部23xaが形成されている。軸部23xaは、ネジ23t等がねじ込まれるネジ孔23xaaを有する。また、背面側ケース部材23ebの外周側端部において、底部23edaのY方向における両側には、前面側ケース部材23eaと背面側ケース部材23ebとを一体に固定するネジ23t等がねじ込まれる貫通孔23xbaを有するボス23xbがそれぞれ形成されている。
背面側ケース部材23ebの底部23edaには、2つの第1支持部23s1が形成されている。第1支持部23s1は、背面側放熱板23cbの外周部23cbhと、背面側放熱板23cbに重ねられるPTCヒータ23b及び前面側放熱板23caの外周部23cahをそれぞれ支持する。また、背面側ケース部材23ebの底部23edaには、背面側放熱板23cbの外周部23cbhを支持する第2支持部23s2がそれぞれ形成されている。
図7に示すように、前面側ケース部材23eaは、背面側ケース部材23ebと同様に、合成樹脂材によって形成されている。前面側ケース部材23eaの外形は、前面側放熱板23caの外形よりも一回り大きく形成されている。前面側ケース部材23eaの内側には、脱臭フィルタ部23aを加熱するための加熱空間としての加熱空間部23ecが形成されている。前面側ケース部材23eaは有底の箱状に形成されており、前面側ケース部材23eaは、底部23ecaと、前面側ケース部材23eaの外周に沿って形成された外周壁としての第1側部23ecb、第2側部23ecc、第3側部23ecd及び第4側部23eceと、を有する。底部23ecaは、略三角形の板状に形成されている。第1側部23ecb、第2側部23ecc、第3側部23ecd及び第4側部23eceは、それぞれ、底部23ecaの外周部から立ち上がって形成されている。第1側部23ecbは、底部23ecaの外周部における、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23ad側に配置される部分に形成されている。第4側部23eceは、底部23ecaの外周部における、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置される部分に形成されている。第2側部23eccと第3側部23ecdは、底部23ecaの外周部のY方向の両側の部分に形成されている。底部23ecaと第1側部23ecb、第2側部23ecc、第3側部23ecd及び第4側部23eceとで囲まれた空間が前面側内部空間となる。
図7に示すように、前面側ケース部材23eaの底部23ecaには、前面側放熱板23caの外周に沿って内周壁23paが形成されている。内周壁23paは、第1側部23ecb、第2側部23ecc、第3側部23ecdに対して所定の間隔をあけて形成されており、内周壁23paの両端が第4側部23eceに連結されている。前面側ケース部材23eaの底部23ecaには、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adに対向する位置に、凹状の軸座部23xcが形成されている。軸座部23xcには、背面側ケース部材23ebの軸部23xaの先端が突き当てられる。軸座部23xcはネジ23tがねじ込まれる貫通孔23xcaを有する。また、前面側ケース部材23eaの底部23ecaのY方向における両側で、かつ、第4側部23eceと隣接する位置には、背面側ケース部材23ebのボス23xbの先端が突き当てられるボス座部23xdが形成されている。ボス座部23xdはネジ23tがねじ込まれる貫通孔23xdaを有する。
また、前面側ケース部材23eaの底部23ecaには、図示しないが、背面側ケース部材23ebの第1支持部23s1の第1リブ及び第2リブがそれぞれ突き当てられる第1リブ及び第2リブが形成されている。前面側ケース部材23eaの第1リブ及び第2リブは、前面側放熱板23caに接することで、前面側放熱板23ca、PTCヒータ23b及び背面側放熱板23cbのX方向に沿う両側に対する移動を規制する。前面側ケース部材23eaの第1リブ及び第2リブは、底部23ecaから突出して形成されており、前面側放熱板23caと前面側ケース部材23eaの内面との間に空間(隙間)をあけた状態で前面側放熱板23caの外周部23cahを支持する。
図7に示すように、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adには、背面側ケース部材23ebの軸部23xaが挿通されることで、脱臭フィルタ部23aが軸部23xaに回転可能に支持されている。また、軸部23xaは、環状部材としての円筒状のシャフト部材23xe内へ通されており、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adに通されたシャフト部材23xeを介して、脱臭フィルタ部23aの中心部を支持している。シャフト部材23xeは、例えば、ステンレス等の熱伝導性を有する金属材料等によって形成されており、背面側放熱板23cbと前面側放熱板23caとの間に両端面が挟み込まれている。
[脱臭ユニットの特徴的な構成]
次に、実施例における脱臭ユニット23の特徴的な構成について説明する。図8は、実施例の脱臭ユニット23のフィルタ駆動ユニット23hを示す斜視図である。図9は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hが取り付けられる取付け部を示す斜視図である。図10は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hを示す斜視図である。図11は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hを蓋体側から示す斜視図である。
図5、図8及び図9に示すように、脱臭ユニット23が有するフィルタ駆動ユニット23hは、フィルタ再生部23fに隣接しており、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置されている。図8、図10及び図11に示すように、フィルタ駆動ユニット23hが有するケース23mは、脱臭ユニット23の保持部23gに固定されている。図9に示すように、保持部23gには、フィルタ駆動ユニット23hが取り付けられる取付け部23gfが設けられている。取付け部23gfには、フィルタ駆動ユニット23hのケース23mを支持するボス23gg、23ghが一体に形成されている。フィルタ駆動ユニット23hは、複数のボス23gg、23ghを介してネジ止めされることにより、取付け部23gfに固定されている。
図12は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hを示す分解斜視図である。図13は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hを蓋体側から示す分解斜視図である。図14は、実施例のフィルタ駆動ユニット23hにおけるケース内を示す平面図である。
図12、図13及び図14に示すように、フィルタ駆動ユニット23hは、脱臭フィルタ部23aを回転させる駆動部23jと、脱臭フィルタ23aaの回転を検出する回転検出部23kと、駆動部23j及び回転検出部23kを収容するケース23mと、を有する。
駆動部23j及び回転検出部23kは、図14に示すように、脱臭フィルタ部23aの外周に沿ってそれぞれ配置されている。駆動部23jは、フィルタ再生部23f側に配置されている。回転検出部23kは、駆動部23jに対して、フィルタ再生部23f側とは反対側に配置されている。なお、フィルタ再生部23fに対する駆動部23j及び回転検出部23kの配置は、脱臭フィルタ部23aの周方向において上述した位置とは逆に配置されてもよい。
駆動部23jは、脱臭フィルタ部23aの外周部(外周部フィルタカバー23ac)に噛み合わされる駆動歯車23jaと、駆動歯車23jaを回転させるモータ23jbと、を有する。駆動歯車23jaは、モータ23jbの回転軸23jcに固定されている(図13参照)。モータ23jbは、ケース23m内に固定される固定片23jdを有しており、固定片23jdを介してネジ止めされている。
回転検出部23kは、脱臭フィルタ部23aの外周部に噛み合わされる検出用歯車23kaと、検出用歯車23kaの回転を検出する光センサ23kbと、を有する。検出用歯車23kaは、脱臭フィルタ23aaの回転に応じて発光部23kcと受光部23kdとの間を移動して検出光を遮る遮光部23keを有する。遮光部23keは、検出用歯車23kaの周方向に沿う環状の周壁として形成されており、検出光を通過させるスリット23kfが、周方向における1か所に切り欠かれている。光センサ23kbは、スリット23kfを通過する検出光を検出することで、検出用歯車23kaと共に回転する脱臭フィルタ23aaの回転を検出する。言い換えると、回転検出部23kは、検出用歯車23kaの回転数を検出することによって、脱臭フィルタ23aaの回転方向における位置を検出する。
また、検出用歯車23kaと駆動歯車23jaは、同一形状に形成されており、フィルタ駆動ユニット23hの構成部品が共通化されている。このため、上述の駆動歯車23jaにも遮光部23keに相当する周壁23jeが形成されているが、この周壁23jeは回転数を検出するための機能部分として使われていない。図12及び図13に示すように、駆動歯車23jaと検出用歯車23kaは、軸方向における向きが、脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対して互いに逆向きに配置されている。これにより、駆動歯車23jaとモータ23jbとの間に周壁23jeが配置されないので、周壁23jeを有する形状であっても、モータ23jbの回転軸23jcが長くなることが避けられている。
光センサ23kbは、検出用歯車23kaに向けて検出光を発する発光部23kcと、発光部23kcが発した検出光を受ける受光部23kdと、を有する。光センサ23kbとしては、透過型のフォトインタラプタが用いられているが、反射型のフォトリフレクタが用いられてもよい。反射型のフォトリフレクタが用いられる場合、図示しないが検出用歯車23kaには、遮光部23keの代わりに、光センサからの検出光を反射する反射部が設けられる。
本実施例では、光センサ23kbの発光部23kc及び受光部23kdは、図5及び図14に示すように、駆動歯車23jaの回転中心O2と脱臭フィルタ23aaの回転中心O1とを結ぶ第1直線L1と平行な第2直線L2上に配置されている。すなわち、光センサ23kbは、発光部23kcから第2直線L2に沿って出射された検出光を、受光部23kdによって受ける。これにより、フィルタ駆動ユニット23hは、上述の第1直線L1と第2直線L1との間隔が脱臭フィルタ23aaの径方向における外周側に向かって徐々に拡がる構成と比べて、脱臭フィルタ23aaの周方向に対して占める大きさが減らされており、コンパクトに構成されている。
図12及び図13に示すように、ケース23mは、駆動部23j及び回転検出部23kを収容する収容部23mcを有する収容体23maと、収容体23maの収容部23mcを閉じる蓋体23mbと、を有する。図13及び図14に示すように、収容体23maの収容部23mc内には、モータ23jbを支持する一組の支持ボス23mdが一体に形成されている。支持ボス23mdには、モータ23jbの固定片23jdがネジ止めされている。また、収容部23mc内には、図13に示すように、検出用歯車23kaを回転自在に支持する受け部23meが一体に形成されている。受け部23meは、断面C字状の支持壁として形成されており、検出用歯車23kaの遮光部23keが受け部23meの周方向に沿って支持されている。
収容体23maには、蓋体23mbに係合する係合爪23msが設けられている。蓋体23mbには、収容体23maの係合爪23msが係合される係合穴23mtが設けられている。収容体23maの係合爪23msが蓋体23mbの係合穴23mtに係合することにより、蓋体23mbは、収容部23mcを閉じた状態で収容体23maに固定される。
また、ケース23mは、図12及び図13に示すように、脱臭フィルタ23aaの厚み方向(X方向)に対する脱臭フィルタ23aaの位置を規制する規制部としての第1突起23m1及び第2突起23m2を有する。第1突起23m1は、収容体23maに設けられており、脱臭フィルタ23aaの厚み方向(X方向)における一方の面に対向する位置に、一方の面に向かって突出して形成されている。第2突起23m2は、蓋体23mbに設けられており、脱臭フィルタ23aaの厚み方向の他方の面に対向する位置に、他方の面に向かって突出して形成されている。
第1突起23m1及び第2突起23m2は、脱臭フィルタ23aaの周方向において異なる位置に配置されており、第1突起23m1と第2突起23m2とが脱臭フィルタ23aaの周方向に対して所定の距離だけ離間されている。このように第1突起23m1と第2突起23m2が脱臭フィルタ23aaの周方向に対して離間されることにより、脱臭フィルタ23aaは、脱臭フィルタ23aaの周方向における異なる2箇所で厚み方向に対してそれぞれ規制される。このため、脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する規制作用が高められ、駆動部23jによって回転される脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する位置を適正に維持する効果が高められる。
また、図5及び図14に示すように、駆動部23jは、配線23jhを介して制御回路部(図示せず)と接続されている。同様に、回転検出部23kは、配線23khを介して制御回路部(図示せず)と接続されている。ケース23mの収容体23maには、図14に示すように、配線23jh、23khがそれぞれ通される貫通穴23mfが設けられており、配線23jh、23khは、貫通穴23mfからケース23mの外側へ引き出されて、保持部23gの上方へ延ばされている。
図5に示すように、フィルタ再生部23fのケース23e(前面側ケース部材23ea及び背面側ケース部材23eb)は、PTCヒータ23bに電力を供給する配線23egが通される貫通穴23efを有する。貫通穴23efは、フィルタ駆動ユニット23h側とは反対側の、ケース23eの側面部に設けられている。配線23egは、貫通穴23efからケース23eの外側へ引き出され、保持部23gの上方へ延ばされている。このように、フィルタ駆動ユニット23hは、フィルタ再生部23fのケース23eの貫通穴23ef側とは反対側に配置されることにより、貫通穴23efから漏れ出るケース23e内の熱によって、フィルタ駆動ユニット23hが加熱されることが避けられる。このため、フィルタ駆動ユニット23hのケース23m等を、耐熱性が高い材料を用いて形成する必要がなく、廉価な材料を用いることが可能になり、フィルタ駆動ユニット23hの製造コストの低減が可能となる。
加えて、フィルタ駆動ユニット23hは、フィルタ再生部23fのケース23eの貫通穴23ef側とは反対側に配置されることにより、駆動部23jの配線23jh及び回転検出部23kの配線23khと、PTCヒータ23bの配線23egとが、互いに干渉することが避けられ、配線23jh、23khを引き回すスペースを確保して容易に引き回すことが可能となる。
[フィルタ駆動ユニットの検出動作]
以上のように組み立てられた脱臭ユニット23は、図5に示すように、フィルタ再生部23f及びフィルタ駆動ユニット23hが保持部23gに組み付けられている。脱臭フィルタ部23aは、外周部フィルタカバー23acの歯車部34が、フィルタ駆動ユニット23hの駆動部23jの駆動歯車23jaと噛み合わされており、駆動部23jによって図5中の矢印R方向へ回転される。また、脱臭フィルタ部23aは、外周部フィルタカバー23acの歯車部34が、回転検出部23kの検出用歯車23kaと噛み合わされており、回転検出部23kによって回転が検出される。駆動部23jは、回転検出部23kの検出結果に基づいて、制御回路部により駆動制御される。
[空気清浄機の動作]
空気清浄機1は、使用者が操作部15を操作することで、運転を開始する。空気清浄機1は、運転を開始したとき、送風機25が駆動されると共に、集塵ユニット22の第1電気集塵機22a及び第2電気集塵機22bが通電され、加湿ユニット24の加湿フィルタ24aが回転を開始する。空気清浄機1は、送風機25が駆動されることで、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、本体筐体11の内部へ空気が吸い込まれる。
本体筐体11の内部に吸い込まれた空気は、上面吸込口13a、右側面吸込口13b、左側面吸込口13c及び下側吸込口13dから、上面吹出口14a、右側面吹出口14b及び左側面吹出口14cに向かって通風路10を流れる。通風路10を流れる空気は、まず、プレフィルタ21によって塵埃が捕集される。プレフィルタ21によって塵埃が捕集された空気は、プレフィルタ21で捕集されなかった細かな塵埃や花粉等が、集塵ユニット22によって捕集される。集塵ユニット22によって塵埃が捕集された空気は、一部が脱臭ユニット23に供給され、残りが加湿ユニット24に供給される。
脱臭ユニット23に供給された空気は、保持部23gの開口部23gdを介して、脱臭フィルタ23aaにおけるフィルタ再生部23fによって覆われていない通風面に供給される。脱臭フィルタ23aaの通風面に供給された空気は、脱臭フィルタ23aaを通過することにより、臭気成分が除去され、脱臭される。このとき、脱臭ユニット23の脱臭フィルタ23aaは、脱臭ユニット23に供給された空気が、プレフィルタ21と集塵ユニット22とにより塵埃や花粉等があらかじめ除去されていることにより、塵埃や花粉等によって目詰まりすることが防止される。
脱臭ユニット23により脱臭された空気は、一部が加湿ユニット24に供給され、残りが送風機25に供給される。加湿ユニット24に供給された空気は、加湿ユニット24により加湿される。加湿ユニット24によって加湿された空気は、送風機25に供給される。送風機25に供給された空気は、上面吹出口14a、右側面吹出口14b及び左側面吹出口14cから、空気清浄機1の外部へ吹き出される。
空気清浄機1は、運転中に、PTCヒータ23bに継続して通電を行うと共に、駆動部を駆動させることで、脱臭フィルタ部23aを所定時間毎に所定の回転角度を回転させる。所定時間は、脱臭フィルタ部23aの脱臭能力を再生するために必要な処理時間であり、例えば、2時間が例示される。所定の回転角度としては、30度が例示される。空気清浄機1は、脱臭フィルタ部23aを回転させることにより、脱臭フィルタ23aaの周方向におけるフィルタ再生部23fで覆われる部分の脱臭能力を再生する。すなわち、空気清浄機1は、脱臭フィルタ23aaのフィルタ再生部23fで覆われる位置の脱臭能力の再生を行いつつ、脱臭フィルタ23aaのフィルタ再生部23fで覆われていない部分を通過する空気を脱臭する。
上述したように実施例の脱臭ユニット23のフィルタ駆動ユニット23hは、脱臭フィルタ23aaを回転駆動する駆動部23jと、脱臭フィルタ23aaの回転を検出する回転検出部23kと、駆動部23j及び回転検出部23kが収容されるケース23mと、を備える。これにより、駆動部23j及び回転検出部23kは、ケース23m内に収容された単一のユニットとして構成されることにより、脱臭フィルタの保持構造が異なる複数種類の空調機器にも適用できるようになり、駆動部23j及び回転検出部23kの汎用性が高められる。このため、脱臭ユニット23の汎用性も高めることができる。
また、駆動部23j及び回転検出部23kを有するフィルタ駆動ユニット23hとしてユニット化(モジュール化)されたことにより、フィルタ駆動ユニット23hとフィルタ再生部23fとが分離され、フィルタ再生部23fから引き出される配線23egと、フィルタ駆動ユニット23hから引き出される配線23jh、23khとの干渉を避けることが可能になり、配線23jh、23khを容易に引き回すことができる。また、フィルタ駆動ユニット23hは、高温になるフィルタ再生部23fから分離されて設けられることにより、PTCヒータ23bの熱による影響を避けることができる。このため、フィルタ駆動ユニット23hのケース23m等を、耐熱性が高い材料を用いて形成する必要がなくなるので、フィルタ駆動ユニット23hの製造コストの低減が可能となる。
また、実施例のフィルタ駆動ユニット23hのケース23mは、脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する脱臭フィルタ23aaの位置を規制する第1突起23m1及び第2突起23m2を有する。これにより、駆動部23jによって回転される脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する位置を適正に維持することができる。
また、実施例のフィルタ駆動ユニット23hは、脱臭フィルタ23aaの厚み方向における一方の面に対向する第1突起23m1と、脱臭フィルタ23aaの厚み方向における他方の面に対向する第2突起23m2と、を有し、第1突起23m1及び第2突起23m2が、脱臭フィルタ23aaの周方向において異なる位置に配置されている。脱臭フィルタ23aaの周方向に対して第1突起23m1と第2突起23m2が離間されることにより、脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する規制作用を高めることができる。このため、例えばフィルタ駆動ユニット23hがコンパクトな構成であっても、駆動部23jによって回転される脱臭フィルタ23aaの厚み方向に対する位置を適正に維持する効果を高めることができる。
また、実施例のフィルタ駆動ユニット23hにおいて、駆動部23jが有する駆動歯車23jaと、回転検出部23kが有する検出用歯車23kaが同一形状である。構成部品が共通化されることにより、空気清浄機1の生産性を更に高めると共に製造コストの増加を更に抑えることができる。
また、実施例のフィルタ駆動ユニット23hが有する回転検出部23kは、発光部23kc及び受光部23kdが、駆動歯車23jaの回転中心O2と脱臭フィルタ23aaの回転中心O1とを結ぶ第1直線L1と平行な第2直線L2上に配置されている。これにより、フィルタ駆動ユニット23hは、脱臭フィルタ23aaの周方向に対して占める大きさを減らし、コンパクトに構成することが可能となる。
また、実施例のフィルタ駆動ユニット23hは、フィルタ再生部23fに隣接して配置されており、フィルタ再生部23fのケース23eに設けられて配線23egが通される貫通穴23efが、ケース23eにおけるフィルタ駆動ユニット23hに隣接する側とは反対側に位置している。これにより、フィルタ再生部23fのケース23eの貫通穴23efから漏れ出る熱によって、フィルタ駆動ユニット23hが加熱されることが避けられる。このため、フィルタ駆動ユニット23hのケース23m等を、耐熱性が高い材料を用いて形成する必要がなくなるので、フィルタ駆動ユニット23hの製造コストの低減が可能となる。