JP6848347B2 - 吸着ユニットおよび空気清浄機 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、吸着ユニットおよび空気清浄機に関する。
従来、室内の空気を脱臭フィルタに通過させることにより、空気に含まれる臭気成分を脱臭フィルタに吸着させ、脱臭フィルタを加熱することにより、脱臭フィルタの脱臭能力を再生させる空気清浄機が知られている。このような空気清浄機のなかには、脱臭フィルタが回転可能に設けられるとともに、脱臭フィルタの一部を加熱する加熱部を備えた空気清浄機がある(特許文献1、2参照)。
特開2016−43105号公報 特開平10−277365号公報
しかしながら、このような空気清浄機は、脱臭フィルタが加熱部に効率的に加熱されるように、加熱部を覆うケースが設けられているために、脱臭フィルタを空気が流れる通風方向の幅が大きくなり、装置自体が大型化するという問題がある。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、薄型である吸着ユニットおよび空気清浄機を提供することを目的とする。
開示の態様では、吸着ユニットは、板状に形成されるフィルタと、前記フィルタの一部を挟むように配置される第1放熱板と第2放熱板と、前記第1放熱板と前記第2放熱板を加熱することにより前記フィルタの一部を加熱するヒータと、前記第1放熱板と前記第2放熱板に対して前記フィルタを移動させる駆動部と、前記第1放熱板と前記第2放熱板を覆って被加熱空間を形成するケースとを備えている。前記ヒータは、前記第1放熱板と前記第2放熱板とに当接するとともに、前記フィルタが沿う仮想平面に重なるように前記第1放熱板と前記第2放熱板の間に配置されている。
開示の吸着ユニットおよび空気清浄機は、薄型化されることができる。
図1は、実施例1の空気清浄機の外観を示す斜視図である。 図2は、実施例1の空気清浄機を示す上面図である。 図3は、図1におけるX−X断面図である。 図4は、図1におけるY−Y断面図である。 図5は、実施例1の吸着ユニットを示す斜視図である。 図6は、実施例1の吸着ユニットを示す分解斜視図である。 図7は、脱臭フィルタ部を示す斜視図である。 図8は、図7におけるD−D断面斜視図である。 図9は、図7におけるD−D断面図である。 図10は、内周部フィルタカバーを示す断面図である。 図11は、フィルタ再生部を示す断面図である。 図12は、実施例1の吸着ユニットのPTCヒータと放熱板とを示す拡大断面図である。 図13は、フィルタ再生部を示す分解斜視図である。 図14は、ケースの当接面を示す拡大断面図である。 図15は、比較例の吸着ユニットを示す断面図である。 図16は、変形例の吸着ユニットの脱臭フィルタ部を示す断面斜視図である。 図17は、変形例の吸着ユニットの脱臭フィルタ部を示す断面図である。 図18は、実施例2の吸着ユニットのPTCヒータと放熱板とを示す拡大断面図である。 図19は、実施例3の吸着ユニットのPTCヒータと放熱板とを示す拡大断面図である。 図20は、実施例4の吸着ユニットのPTCヒータと放熱板とを示す拡大断面図である。
以下に、本願が開示する実施形態にかかる吸着ユニットおよび空気清浄機について、図面を参照して説明する。なお、以下の記載により本発明が限定されるものではない。また、以下の記載においては、同一の構成要素に同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
[空気清浄機]
図1は、実施例1の空気清浄機の外観を示す斜視図である。一実施形態である空気清浄機1は、図1に示されているように、本体筐体11と前面パネル12とフロントパネル13とリアパネル14とを備えている。本体筐体11は、合成樹脂材で成形され、略直方体状に形成されている。本体筐体11は、天面パネル11aと右側面パネル11bと左側面パネル11cと底部11dとを備えている。底部11dは、本体筐体11の下部を形成し、空気清浄機1が設置される設置面に載置される。右側面パネル11bと左側面パネル11cとは、互いに対向するように配置されることにより本体筐体11の側面を形成し、それぞれ、下端が底部11dに接合されている。天面パネル11aは、本体筐体11の上部を形成し、右側面パネル11bの上端と左側面パネル11cの上端とに接合されている。前面パネル12は、本体筐体11の前面に配置されている。フロントパネル13は、前面パネル12の前方に配置されている。
フロントパネル13と前面パネル12との間には、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとが形成されている。上面吸込口13aは、フロントパネル13の上側に配置されている。右側面吸込口13bは、フロントパネル13の右側面パネル11bの側に配置されている。左側面吸込口13cは、フロントパネル13の左側面パネル11cの側に配置されている。下側吸込口13dは、フロントパネル13の底部11dの側に配置されている。
空気清浄機1は、操作部15をさらに備えている。操作部15は、上面吸込口13aの一部を覆うように、空気清浄機1の上面に配置されている。操作部15は、ボタンと表示部とを備えている。ボタンは、電源ボタンや運転モード切り換えボタン等を備え、空気清浄機1を操作するときに利用される。表示部は、空気清浄機1の運転状態や図示しない塵埃センサ等の検出器における検出結果が表示される。
図2は、実施例1の空気清浄機を示す上面図である。リアパネル14は、合成樹脂材で成形され、図2に示されているように、前面パネル12が配置される前面の反対側の背面に配置されている。本体筐体11とリアパネル14との間には、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとが形成されている。上面吹出口14aは、リアパネル14の天面パネル11aの側に配置されている。右側面吹出口14bは、リアパネル14の右側面パネル11bの側に配置されている。左側面吹出口14cは、リアパネル14の左側面パネル11cの側に配置されている。
空気清浄機1は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから本体筐体11に吸い込んだ空気を、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとから吹き出す間に、空気の除塵処理、加湿処理および脱臭処理を行う。
なお、本明細書では、以降の説明において、本体筐体11の前面パネル12が配置される側が「前面側」と記載され、本体筐体11のリアパネル14が配置される側が「背面側」と記載される。
図3は、図1におけるX−X断面図である。本体筐体11は、図3に示されているように、内部に通風路10が形成されている。通風路10は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとを、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとに連通している。
空気清浄機1は、さらに、プレフィルタ21と集塵ユニット22と脱臭ユニット23と加湿ユニット24と送風機25とを備えている。プレフィルタ21と集塵ユニット22と脱臭ユニット23と加湿ユニット24と送風機25とは、本体筐体11の内部の通風路10に配置されている。
プレフィルタ21は、例えば糸状のPET材が編みこまれた網目構造体から形成されている。プレフィルタ21は、通風路10の前面側に配置されている。プレフィルタ21は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから本体筐体11の内部の通風路10に吸い込まれる空気に含まれる塵埃を捕集する。
集塵ユニット22は、通風路10のうちのプレフィルタ21の背面側に配置されている。本体筐体11は、さらに、仕切板16を備えている。仕切板16は、フロントパネル13の背面側に配置され、本体筐体11の一部を形成している。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとを備えている。第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとは、上下方向に並べられ、仕切板16に支持されている。第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとは、それぞれ、図示しない筐体と放電電極と集塵電極とを備えている。筐体は、内部に放電電極と集塵電極とを支持している。放電電極は、プレフィルタ21で捕集されなかった細かな塵埃や花粉等をコロナ放電により帯電させる。集塵電極は、放電電極により帯電された塵埃や花粉等を捕集する。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとが、放電電極と集塵電極と筐体とで形成されていることにより、例えば不織布をプリーツ形状に形成してなる他の集塵フィルタに比べて、空気抵抗が小さい。
脱臭ユニット23は、通風路10のうちのプレフィルタ21の背面側に配置されている。加湿ユニット24は、通風路10のうちの脱臭ユニット23の背面側に配置されている。加湿ユニット24は、加湿フィルタ24aと貯水タンク24bとを備えている。貯水タンク24bは、水を貯留する。加湿フィルタ24aは、円板形状に形成され、貯水タンク24bに溜められた水に一部が浸るように配置されている。加湿フィルタ24aは、さらに、貯水タンク24bに溜められた水に浸る部分が移動するように、回転軸により回転可能に支持され、図示しないモータにより回転される。加湿ユニット24は、貯水タンク24bに溜められた水により湿らされた加湿フィルタ24aに空気を通じることにより、通風路10を流れる空気を加湿する。
なお、加湿ユニット24は、上記に限らず、貯水タンク24bに溜められた水を回転により吸い上げる加湿フィルタ24aが、貯水タンク24bに溜められた水を毛細管現象により吸い上げる他の加湿フィルタに置換されてもよい。
送風機25は、通風路10のうちの加湿ユニット24の背面側に配置されている。送風機25は、ターボファン25aとファンモータ25bとを備えている。ファンモータ25bは、回転数可変であり、ターボファン25aを回転させる。ターボファン25aは、合成樹脂材で形成され、ファンモータ25bの出力軸に接続されている。ターボファン25aは、回転することにより、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとに向かって空気を通風路10に流入させる。すなわち、送風機25は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから空気清浄機1の内部へ空気を取り込み、通風路10に空気を通過させる。送風機25は、さらに、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとを介して、通風路10を通過した空気を空気清浄機1の外部に放出する。
送風機25は、ファンモータ25bの中心の高さPが、集塵ユニット22の第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとの間の空間の高さに一致するように、配置されている。ファンモータ25bの中心付近は、ターボファン25aの回転による空気の流れが少ないために、通風路10におけるファンモータ25bの中心付近の空間での空気の流れが少ない。集塵ユニット22は、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとの間の空間を通過する空気に比較して、第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとを通過する空気に対する集塵能力が大きい。このため、集塵ユニット22は、空気の流れが多い空間に第1電気集塵機22aと第2電気集塵機22bとが配置されることにより、除塵を高効率に行うことができる。
図4は、図1におけるY−Y断面図である。プレフィルタ21は、図4に示されているように、中央が前面側に向かって凸となるようなアーチ形状に形成されている。このため、プレフィルタ21は、プレフィルタ21を平坦な形状とする場合と比べて、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから本体筐体11の内部に吸い込まれた空気がプレフィルタ21を通過する面積が大きい。この結果、プレフィルタ21は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから本体筐体11の内部に吸い込まれた空気から、より多くの塵埃を捕集することができる。
[吸着ユニット]
図5は、実施例1の吸着ユニットを示す斜視図である。実施例1の吸着ユニットである脱臭ユニット23は、図5に示されているように、脱臭フィルタ部23aとフィルタ再生部23fと保持部23gとを備えている。脱臭フィルタ部23aは、円板状に形成されている。フィルタ再生部23fは、略三角柱形状に形成され、脱臭フィルタ部23aの一部の両面を覆っている。保持部23gは、本体筐体11に固定され、脱臭フィルタ部23aとフィルタ再生部23fとを支持している。
図6は、実施例1の吸着ユニットを示す分解斜視図である。保持部23gは、合成樹脂材から形成され、図6に示されているように、略四角形状に形成され、中央に脱臭フィルタ部23aの形状に応じた開口部23gdが形成されている。保持部23gは、さらに、開口部23gdの上方(保持部23gを通風路10に配置したときに上側となる箇所。以下、「上方」と記載)には、フィルタ再生部23fの形状に応じて凹形状に形成された再生部収納部23geが形成されている。
脱臭ユニット23は、さらに、2個のローラ23mと回転検出用歯車23kと回転検出部23rと駆動部23hと駆動歯車23jと4枚の押さえ部材23zとを備えている。2個のローラ23mの各々は、合成樹脂材から形成され、筒部23mbと上フランジ23mcと下フランジ23mdとを備えている。筒部23mbは、円筒形状に形成され、孔23maが形成されている。上フランジ23mcと下フランジ23mdとは、各々筒部23mbより大きい直径の円板形状に形成され、筒部23mbの両端から外側に張り出すように形成されている。保持部23gは、2本の第1軸23gaが形成されている。2本の第1軸23gaは、保持部23gの下方(保持部23gを通風路10に配置したときに下側となる箇所。以下、「下方」と記載)の両隅に配置されている。2本の第1軸23gaは、それぞれ、2個のローラ23mの孔23maに挿入されることにより、2個のローラ23mを回転自在に支持している。
回転検出用歯車23kは、合成樹脂材で形成されている。保持部23gは、さらに、第2軸23gbが形成されている。第2軸23gbは、再生部収納部23geの左側(脱臭フィルタ部23aを前面側から見た場合の左側)に配置されている。第2軸23gbは、回転検出用歯車23kが挿入されることにより、回転検出用歯車23kを回動自在に支持している。回転検出部23rは、回転検出用歯車23kの回転を検出する。回転検出部23rとしては、例えばフォトインタラプタが例示される。フォトインタラプタは、物体を介して互いに対向する発光部と受光部とを備え、発光部から発光された光を受光部で検出することにより、物体の有無や位置を判定する。
駆動歯車23jは、合成樹脂材で形成されている。駆動部23hは、例えばステッピングモータから形成され、その出力軸に駆動歯車23jが取り付けられている。保持部23gは、さらに、駆動部固定部23gcが形成されている。駆動部固定部23gcは、再生部収納部23geの右側(脱臭フィルタ部23aを前面側から見た場合の右側)に配置され、駆動部23hを支持している。駆動部23hは、駆動歯車23jを回転させる。
4枚の押さえ部材23zは、合成樹脂材から形成され、略五角形状の板材に形成され、保持部23gに嵌め込まれることができる形状に形成されている。押さえ部材23zは、2個のローラ23mと回転検出用歯車23kと駆動部23hと駆動歯車23jとが保持部23gに装着された後に、保持部23gに嵌め込まれる。押さえ部材23zは、保持部23gに嵌め込まれることにより、2個のローラ23mと回転検出用歯車23kと駆動部23hと駆動歯車23jとを押さえて、保持部23gから外れないように支持している。
図7は、脱臭フィルタ部を示す斜視図である。脱臭フィルタ部23aは、図7に示されているように、脱臭フィルタ23aaと外周部フィルタカバー23acと内周部フィルタカバー23aeとを備えている。
脱臭フィルタ23aaは、円板形状に形成され、中央に貫通孔23adが形成されている。脱臭フィルタ23aaは、脱臭フィルタ23aaの厚さ方向に空気が通過するように形成されている。脱臭フィルタ23aaは、通過する空気から臭気成分を吸着し、加熱されることによりその吸着された臭気成分を分解する。たとえば、脱臭フィルタ23aaは、図示されていない基材と触媒層とを備えている。基材は、アルミニウム等の板材から形成され、ハニカム構造に例示される多孔構造に形成されている。触媒層は、触媒から形成され、基材の表面を被覆している。その触媒は、触媒層の近傍を流れる空気から臭気成分を吸着し、加熱されることによりその吸着された臭気成分を分解する。脱臭フィルタ23aaは、多孔構造に形成されていることにより、また、フィルタ再生部23fが脱臭フィルタ23aaの一部を覆い大部分を覆っていないことにより、空気抵抗が小さい。
外周部フィルタカバー23acは、概ね円環状に形成され、脱臭フィルタ23aaの外周部に配置され、脱臭フィルタ23aaの外周部の端面(フィルタ端面43、図9参照)を保護している。内周部フィルタカバー23aeは、概ね円環状に形成され、脱臭フィルタ23aaの貫通孔23adの内部に配置され、脱臭フィルタ23aaのうちの貫通孔23adを形成する端面(貫通孔端面44、図10参照)を保護している。
図8は、図7におけるD−D断面斜視図である。外周部フィルタカバー23acは、図8に示されているように、第1外周部フィルタカバー部31と第2外周部フィルタカバー部32とを備えている。第1外周部フィルタカバー部31は、第1筒部33と歯車部34と第1歯車フランジ部35とを備えている。第1筒部33は、筒状に形成されている。歯車部34は、複数の歯341から形成され、第1筒部33の外周面331に接合されている。第1歯車フランジ部35は、第1筒部33の一端から外側に張り出すように形成されている。第1歯車フランジ部35は、第1筒部33の一端から外側に張り出しており、第1歯車フランジ部35の歯車部側側面351が歯車部34に接合されている。
第2外周部フィルタカバー部32は、第2筒部36と第2歯車フランジ部37とを備えている。第2筒部36は、筒状に形成されている。第2歯車フランジ部37は、第2筒部36の一端から外側に張り出すように形成されている。第2筒部36は、さらに、複数の孔38が形成されている。
図9は、図7におけるD−D断面図である。第1外周部フィルタカバー部31の第1筒部33は、図9に示されているように、第1筒部33の内周面332から突出している複数の爪39が形成されている。第2外周部フィルタカバー部32は、第2筒部36が第1筒部33の内側に挿入されたときに、第1筒部33の複数の爪39が複数の孔38にそれぞれ嵌合される。第2外周部フィルタカバー部32は、第2筒部36が第1筒部33の内側に嵌合されることにより、第1外周部フィルタカバー部31に固定される。すなわち、外周部フィルタカバー23acは、第2筒部36の外周面361が第1外周部フィルタカバー部31の第1筒部33の内周面332と対向するように、第2外周部フィルタカバー部32が第1外周部フィルタカバー部31に取りつけられることにより、形成される。第2歯車フランジ部37は、第2外周部フィルタカバー部32が第1外周部フィルタカバー部31に取りつけられることにより、歯車部34のうちの第1歯車フランジ部35により覆われる側面の反対側の側面を覆っている。
外周部フィルタカバー23acは、背面側放熱板対向面45と前面側放熱板対向面46とフィルタ端面対向面47とが形成されている。外周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面45は、第1歯車フランジ部35のうちの歯車部34の側の歯車部側側面351の反対側に形成され、平坦に形成されている。外周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面46は、第2歯車フランジ部37のうちの歯車部34の側の歯車部側側面371の反対側に形成され、平坦に形成されている。フィルタ端面対向面47は、第2筒部36の内周側に形成されている。
脱臭フィルタ23aaは、背面側放熱板対向面41と前面側放熱板対向面42とフィルタ端面43とが形成されている。脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41は、脱臭フィルタ23aaの一方の側に形成され、平坦に形成されている。脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42は、脱臭フィルタ23aaのうちの他方の第2側に形成され、平坦に形成されている。フィルタ端面43は、脱臭フィルタ23aaの外周に形成され、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41と脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42との間に形成されている。
外周部フィルタカバー23acは、厚さが脱臭フィルタ23aaの厚さと等しくなるように、形成されている。すなわち、外周部フィルタカバー23acは、外周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面45と外周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面46との距離が、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41と脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42との距離と等しくなるように、形成されている。
外周部フィルタカバー23acは、脱臭フィルタ23aaのフィルタ端面43がフィルタ端面対向面47に対向して密着するように、脱臭フィルタ23aaに取りつけられている。外周部フィルタカバー23acは、脱臭フィルタ23aaに取りつけられたときに、フィルタ端面43とフィルタ端面対向面47とが嵌合することにより、脱臭フィルタ23aaに固定される。外周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面45は、さらに、外周部フィルタカバー23acが脱臭フィルタ23aaに取りつけられたときに、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41と略同一平面上となるように、配置される。外周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面46は、外周部フィルタカバー23acが脱臭フィルタ23aaに取りつけられたときに、脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42と略同一平面上となるように、配置される。
図10は、内周部フィルタカバーを示す断面図であり、図7におけるD−D断面を示している。内周部フィルタカバー23aeに関しても、内周部フィルタカバー23aeの厚さ方向の長さが脱臭フィルタ23aaの厚さと等しくなるように、形成されている。すなわち、内周部フィルタカバー23aeは、背面側放熱板対向面48と前面側放熱板対向面49と貫通孔端面対向面50とが形成されている。内周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面48は、内周部フィルタカバー23aeの一方の側に形成され、平坦に形成されている。内周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面49は、内周部フィルタカバー23aeの他方の第2側に形成され、平坦に形成されている。貫通孔端面対向面50は、内周部フィルタカバー23aeの外周面である。内周部フィルタカバー23aeは、脱臭フィルタ23aaの貫通孔23adの貫通孔端面44が貫通孔端面対向面50に対向して密着するように、脱臭フィルタ23aaに取りつけられている。内周部フィルタカバー23aeは、脱臭フィルタ23aaに取りつけられたときに、脱臭フィルタ23aaの貫通孔23adの端面と内周部フィルタカバー23aeの外周面とが嵌合することにより、脱臭フィルタ23aaに固定される。このとき、内周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面48は、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41と同一平面上に配置され、内周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面49は、脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42と同一平面上に配置される。
脱臭フィルタ部23aは、2個のローラ23mの上フランジ23mcと下フランジ23mdとの間に外周部フィルタカバー23acが挟まれることにより、回転可能に保持部23gに保持される。脱臭フィルタ部23aは、回転可能に保持部23gに保持されているときに、外周部フィルタカバー23acの歯車部34が、回転検出用歯車23kと駆動歯車23jとに噛みあうように、配置される。このため、駆動部23hは、駆動歯車23jを回転させることにより、脱臭フィルタ部23aを回転させる。回転検出部23rは、回転検出用歯車23kの回転を検出することにより、脱臭フィルタ部23aの回転を検出する。
図11は、フィルタ再生部を示す断面図であり、図6のE−E断面を示している。フィルタ再生部23fは、図11に示されているように、ケース23eと放熱板23cとPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ23bとを備えている。ケース23eは、略三角柱形状の箱状に形成され、内部に脱臭フィルタ部23aの一部を格納する被加熱空間23dを形成している。ケース23eは、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとを備えている。前面側ケース片23eaは、ケース23eの前面側の部分を形成している。背面側ケース片23ebは、ケース23eの背面側の部分を形成している。
放熱板23cは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを備えている。前面側放熱板23caは、ケース23eの内部の被加熱空間23dに格納され、脱臭フィルタ部23aのうちのケース23eに格納される一部を前面側から覆っている。背面側放熱板23cbは、ケース23eの内部の被加熱空間23dに格納され、脱臭フィルタ部23aのうちのケース23eに格納される一部を背面側から覆っている。
PTCヒータ23bは、通電されることにより発熱し、温度上昇により抵抗値が増加する性質を利用して、発熱量を自己制御する。PTCヒータ23bは、ケース23eの内部の被加熱空間23dに格納され、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置され、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとの間に配置されている。PTCヒータ23bは、板状に形成された脱臭フィルタ部23aが仮想平面30に沿って重なるように配置されているときに、脱臭フィルタ部23aと平行な仮想平面30に対して重なるように、配置されている。図11では、脱臭フィルタ部23aが仮想平面30に沿って重なるように配置されているので、PTCヒータ23bは、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置されている。すなわち、PTCヒータ23bは、PTCヒータ23bを仮想平面30に正射影した図形が、脱臭フィルタ部23aを仮想平面30に正射影した図形に重ならないように、配置されている。
図12は、実施例1の吸着ユニットのPTCヒータと放熱板とを示す拡大断面図である。PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、脱臭フィルタ23aaの厚さより長くなるように、形成されている。背面側放熱板23cbと前面側放熱板23caとは、それぞれ、脱臭フィルタ部23aとPTCヒータ23bとを覆っている部分が平坦に形成されている。背面側放熱板23cbと前面側放熱板23caとは、PTCヒータ23bを挟んでいることにより、フィルタ対向面23caaが脱臭フィルタ23aaから所定の距離だけ離れ、かつ、フィルタ対向面23ccaが脱臭フィルタ23aaから所定の距離だけ離れる。言い換えれば、前面側放熱板23caと前面側ケース片23eaとの間、および、背面側放熱板23cbと背面側ケース片23ebとの間に所定の幅を持つ隙間が形成されている。本実施例では、PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、フィルタ対向面23caaとフィルタ対向面23ccaとの間の距離に概ね等しくなるように、形成されている。
図13は、フィルタ再生部を示す分解斜視図である。前面側放熱板23caは、主成分がアルミニウムである金属から形成されている。その金属としては、アルミニウム材またはアルミ合金材が例示される。前面側放熱板23caは、図13に示されているように、脱臭フィルタ部23aの前面側に配置されている。前面側放熱板23caは、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adから外周側に向かうにつれて左右方向(脱臭フィルタ部23aの円周方向)の幅寸法が大きくなるような略三角形の平坦な板状に形成されている。前面側放熱板23caは、フィルタ対向面23caaとカバー対向面23cabとが形成されている。フィルタ対向面23caaは、前面側放熱板23caの一方の面(第1面)であり、カバー対向面23cabは、前面側放熱板23caの他方の面(第2面)である。
背面側放熱板23cbは、前面側放熱板23caと同様にして、主成分がアルミニウムである金属から形成されている。背面側放熱板23cbは、脱臭フィルタ部23aの背面側に配置され、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adから外周側に向かうにつれて左右方向(脱臭フィルタ部23aの円周方向)の幅寸法が大きくなるような略三角形状に形成されている。背面側放熱板23cbは、本体部23ccと接合部23ceとを備えている。本体部23ccは、略三角形の平坦な板状に形成されている。本体部23ccは、フィルタ対向面23ccaとカバー対向面23ccbとが形成されている。フィルタ対向面23ccaは、背面側放熱板23cbの一方の面(第1面)であり、カバー対向面23ccbは、フィルタ対向面23ccaの他方の面(第2面)である。接合部23ceは、本体部23ccの脱臭フィルタ部23aにおける内周側の側縁部を略L字状に折り曲げて形成されて、フィルタ対向面23ccaの側に突出し、接合面23ceaが形成されている。
PTCヒータ23bは、概ね直方体に形成されている。PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caのフィルタ対向面23caaのうちの脱臭フィルタ部23aにおける外周側の側縁部に1つの面が密着し、たとえば、図示されていないねじ等を用いて前面側放熱板23caに固定される。前面側放熱板23caは、フィルタ対向面23caaが脱臭フィルタ部23aに対向するように配置されている。PTCヒータ23bは、さらに、前面側放熱板23caに密着する面の反対側の面が、背面側放熱板23cbのフィルタ対向面23ccaのうちの脱臭フィルタ部23aにおける外周側の側縁部に密着している。背面側放熱板23cbは、フィルタ対向面23ccaが脱臭フィルタ部23aに対向するように配置され、接合部23ceが脱臭フィルタ部23aの貫通孔23adに挿入されている。背面側放熱板23cbは、図示されていないねじ等を用いて、接合部23ceの接合面23ceaが前面側放熱板23caの脱臭フィルタ部23aにおける内周側の側縁部に接合されることにより、前面側放熱板23caに固定される。
前面側ケース片23eaは、合成樹脂材から形成され、前面側放熱板23caより一回り大きい略三角形状に形成されている。前面側ケース片23eaは、加熱部収納部23ecと貫通孔被覆部23sと一対の前面側第1フランジ23tと一対の前面側第2フランジ23uとを備えている。加熱部収納部23ecは、前面側放熱板23caが格納される箱状に形成され、底部23ecaと第1側部23ecbと第2側部23eccと第3側部23ecdと第4側部23eceとを備えている。底部23ecaは、略三角形の板状に形成されている。第1側部23ecbと第2側部23eccと第3側部23ecdと第4側部23eceとは、前面側放熱板23caの端面に対向するように、それぞれ、底部23ecaの外周部から立設するように形成されている。すなわち、第1側部23ecbは、底部23ecaの外周部のうちの、脱臭フィルタ部23aの貫通孔23ad側に配置される部分から立設されている。第4側部23eceは、底部23ecaの外周部のうちの、脱臭フィルタ部23aの外周側に配置される部分から立設されている。第2側部23eccと第3側部23ecdとは、上記以外の底部23ecaの外周部から各々立設されている。
貫通孔被覆部23sは、貫通孔23adと同じ大きさかあるいは少し大きい円板形状に形成され、第1側部23ecbの側端部を加熱部収納部23ecの外側に向けて延伸させて形成されている。一対の前面側第1フランジ23tおよび一対の前面側第2フランジ23uは、第2側部23eccおよび第3側部23ecdの各々の側端部を加熱部収納部23ecの外側に向けて延伸させて形成され、各々が所定の幅寸法とされている。
フィルタ再生部23fは、さらに、3個のローラ23nを備えている。3個のローラ23nは、それぞれ、2個のローラ23mと同様に形成され、すなわち、合成樹脂材から形成され、筒部と上フランジと下フランジとを備えている。3個のローラ23nは、1個の内側ローラ23niと2個の外側ローラ23noとを含んでいる。
前面側ケース片23eaは、さらに、3本の第3軸23qと3つの遮風板23yとが形成されている。3本の第3軸23qは、貫通孔被覆部23sと一対の前面側第2フランジ23uとからそれぞれ立設されている。3本の第3軸23qのうちの貫通孔被覆部23sから立設されている第3軸は、内側ローラ23niの孔に嵌合されて内側ローラ23niを回転自在に支持している。3本の第3軸23qのうちの一対の前面側第2フランジ23uから立設されている2本の第3軸は、それぞれ、2個の外側ローラ23noの孔に嵌合されて2個の外側ローラ23noを回転自在に支持している。
3つの遮風板23yは、脱臭フィルタ部23aに向けて突出するように、貫通孔被覆部23sと一対の前面側第2フランジ23uにそれぞれ立設されている。3つの遮風板23yは、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとが当接された際に、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとで形成される空間と外部空間とを仕切っている。3つの遮風板23yは、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとで形成される空間と外部空間とを仕切ることにより、フィルタ再生部23fに空気が流入して前面側放熱板23caや背面側放熱板23cbが冷却されることを防いでいる。
背面側ケース片23ebは、前面側ケース片23eaと同様にして、合成樹脂材から形成され、背面側放熱板23cbより一回り大きい略三角形状に形成されている。背面側ケース片23ebは、加熱部収納部23edと貫通孔被覆部23vと一対の背面側第1フランジ23wと一対の背面側第2フランジ23xとを備えている。加熱部収納部23edは、背面側放熱板23cbが格納される有底の箱状に形成され、底部23edaと第1側部23edbと第2側部23edcと第3側部23eddと第4側部23edeとを備えている。底部23edaは、略三角形の板状に形成されている。第1側部23edbと第2側部23edcと第3側部23eddと第4側部23edeとは、それぞれ、背面側放熱板23cbの本体部23ccの端面に対向するように、底部23edaの外周部から立設している。
貫通孔被覆部23vは、背面側放熱板23cbの接合部23ceと対向するように形成され、貫通孔23adに対応した円板形状に形成されている。一対の背面側第1フランジ23wおよび一対の背面側第2フランジ23xは、第2側部23edcと第3側部23eddと一体に形成されている。
前面側ケース片23eaは、背面側ケース片23ebに装着されることにより、PTCヒータ23bと前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbと脱臭フィルタ部23aの一部とが格納されるケース23eに形成される。このとき、脱臭フィルタ部23aの外周部フィルタカバー23acは、2個の外側ローラ23noの上フランジと下フランジとの間に嵌まる。また、脱臭フィルタ部23aの内周部フィルタカバー23aeは、内側ローラ23niの上フランジと下フランジとの間に嵌まる。脱臭フィルタ部23aは、外周部フィルタカバー23acが2個の外側ローラ23noに嵌まり、内周部フィルタカバー23aeが内側ローラ23niに嵌まることにより、回転可能にフィルタ再生部23fに支持される。
脱臭ユニット23は、フィルタ再生部23fが保持部23gの再生部収納部23geに格納されることにより、形成される。このとき、脱臭フィルタ部23aは、外周部フィルタカバー23acが2個のローラ23mの上フランジ23mcと下フランジ23mdとの間に嵌まることにより、回転可能に保持部23gに支持される。脱臭フィルタ部23aは、さらに、外周部フィルタカバー23acの歯車部34が駆動歯車23jに噛み合うことにより、駆動部23hにより回転される。脱臭フィルタ部23aは、さらに、外周部フィルタカバー23acの歯車部34が回転検出用歯車23kに噛み合うことにより、回転検出部23rにより回転が検出される。
図14は、ケースの当接面を示す拡大断面図である。前面側ケース片23eaは、図14に示されているように、第4側部23eceの端面に第1当接面51が形成されている。第1当接面51は、平坦ではなく、屈曲している。背面側ケース片23ebは、第4側部23edeの端面に、第2当接面52が形成されている。第2当接面52は、平坦ではなく屈曲し、第1当接面51に噛み合うように、形成されている。前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとは、第4側部23eceの端面と第4側部23edeの端面とが突き合わされることにより、ケース23eが形成される。第2当接面52は、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとがケース23eに形成されるときに、第1当接面51に噛み合い、第1当接面51に当接する。ケース23eは、第2当接面52が第1当接面51に当接することにより、第1当接面51と第2当接面52との間を空気が通過することを防止することができ、ケース23eの上部を介してケース23eの内部の被加熱空間23dの空気が外部に流出することを防止することができる。
また、第1当接面51と第2当接面52とが噛み合うように形成されていることにより、例えば製造誤差により、第1当接面51と第2当接面52との間に、若干の隙間が空いたとしても、その隙間は屈曲するため、空気が通過しにくい。このため、その隙間を介してケース23eの内部の被加熱空間23dの空気が外部に流出することを防止することができる。
[空気清浄機の動作]
空気清浄機1は、使用者により操作部15が操作されることにより、運転が開始される。空気清浄機1は、運転が開始されると、送風機25が駆動されるとともに、集塵ユニット22の第1電気集塵機22aおよび第2電気集塵機22bが通電され、加湿ユニット24の加湿フィルタ24aが回転を開始する。空気清浄機1は、送風機25が駆動されると、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから本体筐体11の内部に空気が吸い込まれる。
本体筐体11の内部に吸い込まれた空気は、上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとに向かって通風路10を流れる。通風路10を流れる空気は、まず、プレフィルタ21により塵埃が捕集される。プレフィルタ21により塵埃が捕集された空気は、プレフィルタ21で捕集されなかった細かな塵埃や花粉等が集塵ユニット22により捕集される。集塵ユニット22により塵埃が捕集された空気は、一部が脱臭ユニット23に供給され、残りが加湿ユニット24に供給される。
脱臭ユニット23に供給された空気は、保持部23gの開口部23gdを介して脱臭フィルタ23aaのうちのフィルタ再生部23fにより覆われていない通風面に供給される。脱臭フィルタ23aaの通風面に供給された空気は、脱臭フィルタ23aaを通過することにより、臭気成分が除去され、脱臭される。このとき、脱臭ユニット23の脱臭フィルタ23aaは、脱臭ユニット23に供給された空気が、プレフィルタ21と集塵ユニット22とにより塵埃や花粉等が除去されていることにより、塵埃や花粉等によって目詰まりすることが防止される。
脱臭ユニット23により脱臭された空気は、一部が加湿ユニット24に供給され、残りが送風機25に供給される。加湿ユニット24に供給された空気は、加湿ユニット24により加湿される。加湿ユニット24により加湿された空気は、送風機25に供給される。送風機25に供給された空気は、上面吹出口14aと右側面吹出口14bと左側面吹出口14cとから吹き出される。
空気清浄機1は、運転しているときに、PTCヒータ23bに継続して通電を行うとともに、駆動部23hを駆動して脱臭フィルタ部23aを所定時間毎に所定角度回転させる。その所定時間は、脱臭フィルタ部23aの脱臭能力の再生に必要な時間であり、例えば2時間が例示される。その所定角度としては、30度が例示される。PTCヒータ23bは、通電されることにより、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを加熱する。前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとは、PTCヒータ23bに加熱されることにより、温度上昇し、脱臭フィルタ部23aのうちの前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに覆われる部分を加熱する。空気清浄機1は、脱臭フィルタ部23aを回転させることにより、脱臭フィルタ23aaにおけるフィルタ再生部23fで覆われる部分を加熱し、脱臭フィルタ23aaの脱臭能力を再生している。すなわち、空気清浄機1は、脱臭フィルタ23aaのフィルタ再生部23fで覆われる場所の脱臭能力の再生を行いつつ、脱臭フィルタ23aaのフィルタ再生部23fで覆われていない部分で空気を脱臭している。
PTCヒータ23bは、通電されて温度が上昇することにより、さらに、熱線を放射する。その熱は、PTCヒータ23bと前面側ケース片23eaとが前面側放熱板23caで隔てられているとともに、PTCヒータ23bと背面側ケース片23ebとが背面側放熱板23cbで隔てられていることにより、前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとに照射されない。このため、PTCヒータ23bは、高効率に脱臭フィルタ23aaを加熱することができる。
前面側放熱板23caは、さらに、脱臭フィルタ部23aを加熱するとともに、前面側放熱板23caと前面側ケース片23eaとの間の隙間に存在する空気を加熱する。背面側放熱板23cbに関しても、脱臭フィルタ部23aを加熱するとともに、背面側放熱板23cbと背面側ケース片23ebとの間の隙間に存在する空気を加熱する。その加熱された空気は、対流により上昇するが、ケース23eの上部で空気が外部に流出することが防止されていることにより、ケース23eの内部の被加熱空間23dに留まり、対流しにくい。その隙間の空気が対流しにくいことにより、ケース23eの内部の被加熱空間23dの熱がケース23eを介して放熱されにくい。
[比較例の吸着ユニット]
図15は、比較例の吸着ユニットを示す断面図である。比較例の吸着ユニットである脱臭ユニット101は、図15に示されているように、脱臭フィルタ部102とフィルタ再生部103とを備えている。脱臭フィルタ部102は、円板状に形成され、中央に貫通孔108が形成されている。フィルタ再生部103は、ケース104と前面側放熱板105と背面側放熱板106とPTCヒータ107とを備えている。ケース104は、略三角柱形状の箱状に形成され、内部に脱臭フィルタ部102の一部を格納している。
前面側放熱板105は、ケース104の内部に格納され、脱臭フィルタ部102のうちのケース104に格納される一部の前面側の表面を覆っている。背面側放熱板106は、ケース104の内部に格納され、脱臭フィルタ部102のうちのケース104に格納される一部の背面側の表面を覆っている。背面側放熱板106は、一端が脱臭フィルタ部102の外周側を通って、前面側放熱板105に接合されている。背面側放熱板106は、さらに、他端が脱臭フィルタ部102の貫通孔108に挿入され、前面側放熱板105に接合されている。
PTCヒータ107は、ケース104の内部に格納され、PTCヒータ107と脱臭フィルタ部102との間に前面側放熱板105が配置されるように、前面側放熱板105の前面側に配置されている。すなわち、PTCヒータ107は、脱臭フィルタ部102が仮想平面109に沿って重なるように配置されているときに、PTCヒータ107を仮想平面109に正射影した図形が、脱臭フィルタ部102を仮想平面109に正射影した図形に重なるように、配置されている。
PTCヒータ107は、前面側放熱板105を加熱することにより、背面側放熱板106も加熱する。PTCヒータ107は、前面側放熱板105と背面側放熱板106とを加熱することにより、脱臭フィルタ部102のうちの前面側放熱板105と背面側放熱板106とに覆われる部分を加熱する。
脱臭ユニット101は、さらに、前面側断熱材121と背面側断熱材122とを備えている。前面側断熱材121は、ケース104の内部のうちのPTCヒータ107より前面側に充填されている。前面側断熱材121は、ケース104の内部のうちのPTCヒータ107より前面側に充填されることにより、PTCヒータ107の熱がケース104のうちの前面側の部分に伝熱されることを防止している。背面側断熱材122は、ケース104の内部のうちの背面側放熱板106より背面側に充填されている。背面側断熱材122は、ケース104の内部のうちの背面側放熱板106より背面側に充填されることにより、背面側放熱板106の熱がケース104のうちの背面側の部分に伝熱されることを防止している。
比較例の脱臭ユニット101は、PTCヒータ107が前面側放熱板105の前面側に配置されていることにより、脱臭フィルタ111を通過する空気によりPTCヒータ107が冷却される。脱臭ユニット101は、通風路10を流れる空気によりPTCヒータ107が冷却されることにより、PTCヒータ107が前面側放熱板105と背面側放熱板106とを加熱する効率が低下する。
一方、実施例1の脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bが脱臭フィルタ部23aの外周側に配置されていることにより、脱臭フィルタ23aaを通過する空気によって冷却されにくい位置(脱臭フィルタ23aaを通過する空気から離れた位置)にPTCヒータ23bが配置されている。脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaを通過する空気から離れた位置にPTCヒータ23bが配置されていることにより、比較例の脱臭ユニット101に比較して、脱臭フィルタ23aaを通過する空気によりPTCヒータ23bが冷却されにくい。脱臭ユニット23は、通風路10を流れる空気によりPTCヒータ23bが冷却されにくいことにより、比較例の脱臭ユニット101に比較して、PTCヒータ23bが前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを加熱する効率を向上させることができる。また、脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bが前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに直に接触していることにより、高効率に加熱することができる。したがって、脱臭ユニット23は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを介して脱臭フィルタ23aaを加熱する効率を向上させることができる。脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaを高効率に加熱することにより、脱臭フィルタ23aaから臭気成分を高効率に分解させることができ、脱臭フィルタ23aaを高効率に再生させることができる。
実施例1の脱臭ユニット23は、外周部フィルタカバーの背面側放熱板対向面45と脱臭フィルタの背面側放熱板対向面41とが面一に配置されていることにより、脱臭フィルタ23aaと背面側放熱板23cbとのクリアランスを小さくすることができる。脱臭ユニット23は、外周部フィルタカバーの前面側放熱板対向面46と脱臭フィルタの前面側放熱板対向面42とが面一に配置されていることにより、脱臭フィルタ23aaと前面側放熱板23caとのクリアランスを小さくすることができる。脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaと背面側放熱板23cbとのクリアランスを小さくし、脱臭フィルタ23aaと前面側放熱板23caとのクリアランスを小さくすることにより、脱臭フィルタ23aaの厚さ方向の幅を小さくすることができる。空気清浄機1は、脱臭ユニット23の幅を小さくすることにより、小型化することができる。
また、脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaと背面側放熱板23cbとのクリアランスを小さくすることにより、さらに、比較例の脱臭ユニット101に比較して、背面側放熱板23cbを介して脱臭フィルタ23aaを加熱する効率を向上させることができる。脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaと前面側放熱板23caとのクリアランスを小さくすることにより、さらに、比較例の脱臭ユニット101に比較して、前面側放熱板23caを介して脱臭フィルタ23aaを加熱する効率を向上させることができる。脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ23aaを高効率に加熱することにより、脱臭フィルタ23aaから臭気成分を高効率に分解させることができ、脱臭フィルタ23aaを高効率に再生させることができる。
実施例1の外周部フィルタカバー23acは、厚さが脱臭フィルタ23aaの厚さと等しくなるように、形成されているが、本発明は、これに限られない。たとえば、外周部フィルタカバー23acは、厚さが脱臭フィルタ23aaの厚さより厚く形成されてもよい。図16は、変形例の吸着ユニットの脱臭フィルタ部を示す断面斜視図である。図17は、変形例の吸着ユニットの脱臭フィルタ部を示す断面図である。脱臭フィルタ部102は、図16に示されているように、脱臭フィルタ111と外周部フィルタカバー112とを備えている。脱臭フィルタ111は、既述の脱臭フィルタ23aaと同様に形成されている。外周部フィルタカバー112は、概ね円環状に形成され、脱臭フィルタ111の外周部に配置され、脱臭フィルタ111の外周部の端面を保護している。外周部フィルタカバー112は、第1外周部フィルタカバー部131と第2外周部フィルタカバー部132とを備えている。第1外周部フィルタカバー部131は、第1筒部133と歯車部134と第1歯車フランジ部135と第1フィルタフランジ部147とを備えている。第1筒部133は、筒状に形成されている。歯車部134は、複数の歯1341から形成され、第1筒部133の外周面に接合されている。第1歯車フランジ部135は、第1筒部133の一端から外側に張り出すように形成されている。第1歯車フランジ部135は、第1筒部133の一端から外側に張り出しており、歯車部134の一方の側面に接合される。第1フィルタフランジ部147は、第1筒部133の一端から内側に張り出すように形成されている。
第2外周部フィルタカバー部132は、第2筒部136と第2歯車フランジ部137と第2フィルタフランジ部148とを備えている。第2筒部136は、筒状に形成されている。第2歯車フランジ部137は、第2筒部136の一端から外側に張り出すように形成されている。第2筒部136は、さらに、複数の孔138が形成されている。第2フィルタフランジ部148は、第2筒部136の一端から内側に張り出すように形成されている。
第1外周部フィルタカバー部131の第1筒部133は、図17に示されているように、第1筒部133の内周面から突出している複数の爪139が形成されている。第2外周部フィルタカバー部132は、第2筒部136が第1筒部133の内側に挿入されたときに、第1筒部133の複数の爪139が複数の孔138にそれぞれ嵌合される。第2外周部フィルタカバー部132は、第2筒部136が第1筒部133の内側に嵌合されることにより、第1外周部フィルタカバー部131に固定される。すなわち、外周部フィルタカバー112は、第2筒部136の外周面が第1筒部133の内周面と対向するように、第2外周部フィルタカバー部132が第1外周部フィルタカバー部131に取りつけられることにより、形成される。第2歯車フランジ部137は、第2外周部フィルタカバー部132が第1外周部フィルタカバー部131に取りつけられることにより、歯車部134のうちの第1歯車フランジ部135により覆われる側面の反対側の側面を覆っている。
脱臭フィルタ111には、背面側放熱板対向面141と前面側放熱板対向面142とフィルタ端面143とが形成されている。脱臭フィルタの背面側放熱板対向面141は、脱臭フィルタ111の一方の側に形成され、平坦に形成されている。脱臭フィルタの前面側放熱板対向面142は、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面141が形成される側の反対側に形成され、平坦に形成されている。フィルタ端面143は、脱臭フィルタ111の外周に形成され、脱臭フィルタの背面側放熱板対向面141と脱臭フィルタの前面側放熱板対向面142とをつなぐように形成されている。
外周部フィルタカバー112は、第2外周部フィルタカバー部132の第2筒部136の内周面が脱臭フィルタ111のフィルタ端面143に対向するように、脱臭フィルタ111に取りつけられている。外周部フィルタカバー112は、脱臭フィルタ111に取りつけられたときに、外周部フィルタカバー112の外周が第1フィルタフランジ部147と第2フィルタフランジ部148とに挟まれることにより、脱臭フィルタ111に固定される。
[吸着ユニットの効果]
実施例1の吸着ユニットとしての脱臭ユニット23は、脱臭フィルタ部23aと前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとPTCヒータ23bと駆動部23hと前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとを備えている。脱臭フィルタ部23aは、板状に形成されている。前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとは、脱臭フィルタ部23aの一部を挟むように配置されている。PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを加熱することにより脱臭フィルタ部23aの一部を加熱する。駆動部23hは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに対して脱臭フィルタ部23aを移動させる。前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを覆って被加熱空間23dを形成している。PTCヒータ23bは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに当接するとともに、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとの間に配置されている。このとき、PTCヒータ23bと前面側ケース片23eaとの間に前面側放熱板23caが配置され、かつ、PTCヒータ23bと背面側ケース片23ebとの間に背面側放熱板23cbが配置されている。
このような脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bと前面側ケース片23eaとが前面側放熱板23caで隔てられていることにより、PTCヒータ23bの熱が輻射により前面側ケース片23eaに伝熱されにくい。このような脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bの熱が前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとに伝熱されにくいことにより、前面側放熱板23caと前面側ケース片23eaとの間の隙間の幅を小さくすることができる。脱臭ユニット23は、さらに、PTCヒータ23bと背面側ケース片23ebとが背面側放熱板23cbで隔てられていることにより、PTCヒータ23bの熱が輻射により背面側ケース片23ebに伝熱されにくい。脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bの熱が前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとに伝熱されにくいことにより、背面側放熱板23cbと背面側ケース片23ebとの間の隙間の幅を小さくすることができる。脱臭ユニット23は、前面側放熱板23caと前面側ケース片23eaとの間の隙間の幅を小さくし、背面側放熱板23cbと背面側ケース片23ebとの間の隙間の幅を小さくすることにより、薄型化することができる。
脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bの熱が前面側ケース片23eaに伝熱されにくいことにより、さらに、前面側放熱板23caと前面側ケース片23eaとの間に配置される断熱材を省略することができる。脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bの熱が背面側ケース片23ebに伝熱されにくいことにより、さらに、背面側放熱板23cbと背面側ケース片23ebとの間に配置される断熱材を省略することができる。
また、実施例1の脱臭ユニット23のPTCヒータ23bの厚さ(前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅)は、フィルタ対向面23caaとフィルタ対向面23ccaとの間の距離に概ね等しい。前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとは、PTCヒータ23bの厚さが所定の厚さに形成されることにより、脱臭フィルタ部23aを覆う部分と、PTCヒータ23bに密着する部分とを同一面上に形成することができる。このような脱臭ユニット23は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとが平坦に形成されることにより、前面側放熱板23caまたは背面側放熱板23cbが屈曲している他の脱臭ユニットに比較して、製造コストを低減することができる。
また、実施例1の脱臭ユニット23の前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとは、前面側ケース片23eaのうちの第1当接面51と背面側ケース片23ebのうちの第2当接面52と当接するように、固定されている。前面側ケース片23eaと背面側ケース片23ebとは、第1当接面51と第2当接面52とが当接していることにより、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとにより加熱された空気がケース23eの内部の被加熱空間23dに留まる。脱臭ユニット23は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとにより加熱された空気がケース23eの内部の被加熱空間23dに留まることにより、PTCヒータ23bの熱が脱臭フィルタ部23aに効率的に伝熱され、脱臭フィルタ部23aを適切に加熱することができる。
ところで、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとは、主成分がアルミニウムである金属から形成されているが、他の金属(たとえば、鉄、銅)から形成されてもよい。脱臭ユニット23は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとがこのような材料から形成された場合でも、PTCヒータ23bとケース23eとが放熱板23cで隔てられていることにより、PTCヒータ23bの熱がケース23eに伝熱されにくい。脱臭ユニット23は、PTCヒータ23bの熱がケース23eに伝熱されにくいことにより、放熱板23cとケース23eとの間の隙間の幅を小さくすることができ、薄型化されることができる。
また、実施例1の空気清浄機1は、このような脱臭ユニット23を備えている。このとき、脱臭フィルタ部23aは、空気清浄機1の上面吸込口13aと右側面吸込口13bと左側面吸込口13cと下側吸込口13dとから吸い込んだ空気が通過することによりその空気に含有される臭気成分を吸着し、加熱されることによりその臭気成分を分解して再生される。このような空気清浄機1は、脱臭ユニット23が薄型化されることにより、小型化されることができる。
ところで、既述の実施例1のPTCヒータ23bは、幅が、前面側放熱板23caのうちの脱臭フィルタ部23aを覆う部分と背面側放熱板23cbのうちの脱臭フィルタ部23aを覆う部分との間の隙間の幅に等しいが、異なる幅に形成されてもよい。
図18は、実施例2の吸着ユニットのPTCヒータと背面側放熱板とを示す拡大断面図である。実施例2の吸着ユニットは、図18に示されているように、既述の実施例1の脱臭ユニット23のPTCヒータ23bが他のPTCヒータ61に置換され、背面側放熱板23cbが他の背面側放熱板62に置換されている。PTCヒータ61は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より大きくなるように、形成され、他の部分に関しては既述のPTCヒータ23bと同様に形成されている。背面側放熱板62は、PTCヒータ61に密着する部分が、脱臭フィルタ部23aを覆う部分より、前面側放熱板23caから離れるように、屈曲し、他の部分に関しては既述の背面側放熱板23cbと同様に形成されている。
実施例2の吸着ユニットは、PTCヒータ61の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より大きい場合でも、背面側放熱板62が屈曲していることにより、前面側放熱板23caと背面側放熱板62とを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことができる。したがって、PTCヒータ61をその大きさにかかわらず使用することができる。実施例2の吸着ユニットは、前面側放熱板23caと背面側放熱板62とを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことにより、実施例1の脱臭ユニット23と同様にして、脱臭フィルタ部23aを適切に加熱することができる。
図19は、実施例3の吸着ユニットのPTCヒータと背面側放熱板とを示す拡大断面図である。実施例3の吸着ユニットは、図19に示されているように、既述の実施例1の脱臭ユニット23のPTCヒータ23bが他のPTCヒータ71に置換され、背面側放熱板23cbが他の背面側放熱板72に置換されている。PTCヒータ71は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より小さくなるように、形成され、他の部分に関しては既述のPTCヒータ23bと同様に形成されている。背面側放熱板72は、PTCヒータ71に密着する部分が、脱臭フィルタ部23aに対向する部分より、前面側放熱板23caに接近するように、屈曲し、他の部分に関しては既述の背面側放熱板23cbと同様に形成されている。
実施例3の吸着ユニットは、PTCヒータ71の前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より小さい場合でも、背面側放熱板72が屈曲していることにより、前面側放熱板23caと背面側放熱板72とを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことができる。実施例3の吸着ユニットは、前面側放熱板23caと背面側放熱板72とを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことにより、実施例1の脱臭ユニット23と同様にして、脱臭フィルタ部23aを適切に加熱することができる。
図20は、実施例4の吸着ユニットのPTCヒータと背面側放熱板とを示す拡大断面図である。実施例4の吸着ユニットは、図20に示されているように、既述の実施例1の脱臭ユニット23のPTCヒータ23bが他のPTCヒータ81に置換され、スペーサ82が追加されている。PTCヒータ81は、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より小さくなるように、形成され、他の部分に関しては既述のPTCヒータ23bと同様に形成されている。スペーサ82は、熱伝導性が良好である材料から形成され、板状に形成されている。スペーサ82は、さらに、スペーサ82の厚さとPTCヒータ81の幅との和が、実施例1のPTCヒータ23bの幅と等しくなるように、形成されている。スペーサ82は、PTCヒータ81と背面側放熱板23cbとの間に配置され、一方の面がPTCヒータ81に密着し、他方の面が背面側放熱板23cbに密着している。
実施例4の吸着ユニットは、PTCヒータ81の前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとに挟まれる方向の幅が、実施例1のPTCヒータ23bの幅より小さい場合でも、スペーサ82が設けられることにより、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことができる。実施例4の吸着ユニットは、前面側放熱板23caと背面側放熱板23cbとを脱臭フィルタ部23aから所定の距離だけ離すことにより、実施例1の脱臭ユニット23と同様にして、脱臭フィルタ部23aを適切に加熱することができる。
なお、実施形態の吸着ユニットに設けられるPTCヒータは、放熱量制御を行わない他のヒータに置換されてもよい。このような脱臭ユニットも、PTCヒータが脱臭フィルタ部の外周側に配置されることにより、脱臭フィルタを高効率に加熱することができる。
ところで、実施形態の吸着ユニットは、脱臭ユニット23として空気清浄機1に設けられて空気を脱臭することに利用されているが、脱臭以外の用途に利用されてもよい。その用途としては、除湿が例示される。実施形態の吸着ユニットは、除湿に利用されるときに、脱臭ユニット23の脱臭フィルタ23aaに設けられる触媒が乾燥剤に置換されている。乾燥剤は、脱臭フィルタ23aaを通過する空気から水分を吸着し、加熱されることによりその吸着された水分を脱離し再生される。脱離された水分は、たとえばタンクに貯留されて排出される。このような乾燥剤としては、ゼオライトが例示される。実施形態の吸着ユニットは、除湿に利用される場合でも、脱臭フィルタ部23aを高効率に加熱することにより、脱臭フィルタ23aaを高効率に再生することができる。
1 :空気清浄機
10:通風路
22:集塵ユニット
23:脱臭ユニット
23a:脱臭フィルタ部
23aa:脱臭フィルタ
23ac:外周部フィルタカバー
23ad:貫通孔
23ae:内周部フィルタカバー
23b:PTCヒータ
23c:放熱板
23ca:前面側放熱板
23cb:背面側放熱板
23d:被加熱空間
23f:フィルタ再生部
23g:保持部
23h:駆動部
24:加湿ユニット
25:送風機
61:PTCヒータ
62:背面側放熱板
71:PTCヒータ
72:背面側放熱板
81:PTCヒータ
82:スペーサ

Claims (6)

  1. 板状に形成されるフィルタと、
    前記フィルタの一部を挟むように配置される第1放熱板と第2放熱板と、
    前記第1放熱板と前記第2放熱板とを加熱することにより前記フィルタの一部を加熱するヒータと、
    前記第1放熱板と前記第2放熱板とに対して前記フィルタを移動させる駆動部と、
    前記第1放熱板と前記第2放熱板とを覆って被加熱空間を形成するケースとを備え、
    前記ヒータは、前記第1放熱板と前記第2放熱板とに当接するとともに、前記フィルタが沿う仮想平面に重なるように前記第1放熱板と前記第2放熱板との間に配置される
    吸着ユニット。
  2. 前記ケースは、第1ケース片と第2ケース片とを備え、
    前記第1ケース片は、前記第1放熱板を覆うように配置され、かつ、前記第2ケース片は、前記第2放熱板を覆うように配置される
    請求項1に記載の吸着ユニット。
  3. 前記ヒータの幅は、前記第1放熱板のうちの前記フィルタを覆う部分と前記第2放熱板のうちの前記フィルタを覆う部分との間の距離に等しい
    請求項2に記載の吸着ユニット。
  4. 前記ケースは、前記第1ケース片のうちの第1当接面と前記第2ケース片のうちの第2当接面とが当接して前記被加熱空間を形成する
    請求項2または請求項3に記載の吸着ユニット。
  5. 前記ケースは、前記第1当接面と前記第2当接面とが噛み合うように、形成される
    請求項4に記載の吸着ユニット。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の吸着ユニットを備え、
    前記フィルタは、空気が通過することにより前記空気に含有される臭気成分を吸着し、加熱されることにより前記臭気成分を分解する
    空気清浄機。
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