JP6971595B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
所定のノズルピッチで配置された複数のノズルからなるノズル列を有し、前記ノズルからインクを吐出することで画像を形成するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドを保持し、副走査方向に対して交差する主走査方向に沿って前記インクジェットヘッドを往復移動させる主走査ユニットと、
前記副走査方向に対する前記主走査方向の角度を任意に調整する第1角度調整部と、
前記主走査ユニットが前記第1角度調整部を介して保持されるとともに、前記副走査方向に移動自在である副走査ユニットと、
前記画像に要求される解像度と前記ノズルピッチから前記副走査ユニットを前記副走査方向に移動させる際の副走査ピッチを算出するとともに、与えられた対象物の位置情報に基づいて対象物が正規の配置から傾斜している傾斜角度を算出し、前記傾斜角度に基づいて前記副走査ピッチを修正し、修正後の副走査ピッチを用いて前記副走査ユニットの移動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、形成しようとする画像のパターンが、前記傾斜角度だけ傾斜させた主走査方向に略平行な場合に、前記傾斜角度を補正角度によって補正した補正傾斜角度を算出し、前記補正傾斜角度に基づいて前記第1角度調整部を制御することにより、前記主走査ユニットが主走査方向に移動する行程の少なくとも一部において前記ノズル列配列方向を前記補正傾斜角度に設定することを特徴としている。
前記主走査ユニットは、前記インクジェットヘッドが移動可能に設けられるとともに前記第1角度調整部によって前記主走査方向の角度が任意に調整されるレール部材を有しており、
前記インクジェットヘッドは、第2角度調整部を介して前記レール部材に角度調整可能に取り付けられていることを特徴とする。
また、請求項1に記載された画像形成装置によれば、対象物の上方で主走査ユニットを主走査方向に移動させながらインクジェットヘッドを駆動してノズルからインクを吐出する動作と、副走査ユニットを副走査方向に所定距離だけ移動させる動作を適宜に組み合わせることにより、対象物の画像形成領域の全体に画像を形成することができる。例えば、対象物の上方で主走査ユニットを主走査方向に移動させながら、インクジェットヘッドを駆動してノズルからインクを吐出し、次に副走査ユニットを副走査方向に所定距離だけ移動させてから、再度、主走査ユニットを主走査方向に前回とは反対向きで移動させながらインクジェットヘッドを駆動する動作を繰り返して行うことにより、対象物に画像を形成することができる。対象物が所定の正規位置から傾斜して配置されている場合には、適宜の手段により対象物の位置情報を取得し、制御部が、形成しようとしている画像に要求される解像度とインクジェットヘッドのノズルピッチから、副走査ユニットの副走査方向の移動ピッチを算出し、さらに対象物が正規の配置から傾斜している傾斜角度を位置情報から算出して、この傾斜角度に基づいて副走査方向の移動ピッチを修正する。これにより、対象物が副走査ユニットの移動方向に対して傾斜していても、対象物の配置を修正することなく、そのままで要求されている解像度の画像を対象物上に形成することができる。
そして、請求項1に記載された画像形成装置によれば、制御部は、主走査ユニットの傾斜角度を補正角度で補正して補正傾斜角度を算出し、この補正傾斜角度に基づいて第1角度調整部を制御することができる。すなわち、主走査ユニットが主走査方向に移動する行程の少なくとも一部において、主走査方向を補正傾斜角度に設定して主走査ユニットの走査を行う。例えば、主走査ユニットによる主走査は、常に補正傾斜角度で行ってもよいし、傾斜角度で行う途中で補正傾斜角度に切り替えて行ってもよい。これによりノズル抜け白線が目立たないようにすることができる。
図1及び図2に示す画像形成装置1は、後述するインクジェットヘッドを主走査方向M及び副走査方向Sに移動させつつインクを吐出することにより、対象物としての基材2に画像を形成する装置である。ここで、基材2とは、例えば建築材料であるパネルやブロック等であり、例えばその素材はコンクリート製であって、一旦配置したら容易には位置の微調整が行いにくいような重量物を好適例とする。なお、第1実施形態の基材2は図1〜図3に示すよう正方形であるが、基材2は直線状のエッジ(縁辺)又はポイント(角部)の何れかを有する外形であればよく、長方形その他の四角形でもよいし、四角形以外では三角形その他の多角形でもよく、さらに外形の少なくとも一部が直線状のエッジ(縁辺)である任意の形状でもよい。ポイント(角部)がない例としては、角を丸くアール加工した多角形でもよい。
(1) 基材2の正規位置に対する傾斜角度を検出する
まず、テーブル3上に載置された基材2の正規位置に対する傾斜角度を検出する必要性について説明する。
基材2は重量物であり、テーブル3上に載置する際に、必ずしも正規位置に正確に設定することができず、図2に示すように、傾斜して配置されることがある。また、重量物であるため人手による位置修正も容易ではない。そこで、予め画像形成前にテーブル3上に載置された基材2の正規位置に対する傾斜角度が分かれば、これに基づいて主走査方向Mを本来の方向から修正し、傾斜した基材2に合せれば、傾斜して置かれた基材2の配置はそのままで、所望の画質を維持して画像形成することができる。
θ=tan-1(Y2−Y1)/(X2−X1)
プリスキャンを行い、基材2のエッジ(縁辺)及びポイント(角部)を検出して基材2の形状データを取得する。基材2がテーブル3上の正規位置にある場合の基材2の形状データを予め用意しておき、これと画像形成前の走査で実際に取得した前記形状データを比較すれば、テーブル3上の基材2の傾斜角度θを検出することができる。
制御部15は、形成しようとする画像に求められる副走査方向Sの解像度と、インクジェットヘッド11のノズル12のピッチから、副走査ユニット4が移動する際の移動ピッチを決定する。
図4(a)は、インクジェットヘッド11のノズル12のノズルピッチが141μm(180npi)である場合において、副走査ユニット4が副走査方向Sに移動する移動ピッチを同じ141μm(180dpi)とした例を示している。これに対し、図4(b)に示すように、このインクジェットヘッド11で例えば解像度360dpiを得ようとすれば、副走査ユニット4が副走査方向Sに移動する移動ピッチは、ノズルピッチの半分の70.5μmとする必要がある。
図5において、主走査方向Mに対して副走査方向Sが直行している場合の副走査ユニット4の移動ピッチP1は、縦の細線の矢印で示すように副走査方向Sについて70.5μmとなる。主走査ユニット7は傾斜角度θだけ傾斜しており、これを新副走査方向S’と呼べば、新副走査方向S’に関する副走査ユニット4の移動ピッチP1’は、傾斜角度θだけ傾斜した斜めの細線の矢印で示すように70.5μmとなる。この場合、この移動ピッチP1’の寸法を実際に副走査ユニット4が移動する副走査方向Sに投射すると、縦の太線の矢印で示すように、副走査ユニット4の移動ピッチP2は70.5×cosθμmとなる。
この変形例は、第1実施形態において主走査ユニット7を傾斜角度θだけ傾斜させて画像形成する際に、基材2に形成しようとする画像が、木目(図6(a))、格子(図6(b))、罫線など特定のパターンを持ち、かつこれらのパターンが、傾斜角度θだけ傾斜させた主走査方向M’に略平行な場合に画像に生ずる不具合に対応するものである。すなわち、このような場合には、図6(c)に示すように、1個のノズル12に不具合があっただけでも、傾斜角度θだけ傾斜した主走査方向M’に平行なノズル抜けの白線が生じて画質を劣化させてしまう場合がある。
この画像形成装置1aは副走査ユニット4を備えておらず、第1実施形態の副走査ユニット4に外観上相当する門型の部材として、所定位置に設置されたフレーム18を備えている。このフレーム18の構造は、副走査方向Sに移動しない点を除き、第1実施形態の副走査ユニット4と略同構造であり、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
この画像形成装置1bは、次段落で説明する事項が第2実施形態と異なっている。その他の構造は第2実施形態と同一なので、同一の部分については第2実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
2…画像形成の対象物としての基材
4…副走査ユニット
7,17…主走査ユニット
8…レール部材
9,19…移動部材
10…角度調整部としての第1角度調整部
11,11’…インクジェットヘッド
13…検出部
15…制御部
20…角度調整部としての第2角度調整部
M…主走査方向
S…副走査方向
Claims (2)
- 所定のノズルピッチで配置された複数のノズルからなるノズル列を有し、前記ノズルからインクを吐出することで画像を形成するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドを保持し、副走査方向に対して交差する主走査方向に沿って前記インクジェットヘッドを往復移動させる主走査ユニットと、
前記副走査方向に対する前記主走査方向の角度を任意に調整する第1角度調整部と、
前記主走査ユニットが前記第1角度調整部を介して保持されるとともに、前記副走査方向に移動自在である副走査ユニットと、
前記画像に要求される解像度と前記ノズルピッチから前記副走査ユニットを前記副走査方向に移動させる際の副走査ピッチを算出するとともに、与えられた対象物の位置情報に基づいて対象物が正規の配置から傾斜している傾斜角度を算出し、前記傾斜角度に基づいて前記副走査ピッチを修正し、修正後の副走査ピッチを用いて前記副走査ユニットの移動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、形成しようとする画像のパターンが、前記傾斜角度だけ傾斜させた主走査方向に略平行な場合に、前記傾斜角度を補正角度によって補正した補正傾斜角度を算出し、前記補正傾斜角度に基づいて前記第1角度調整部を制御することにより、前記主走査ユニットが主走査方向に移動する行程の少なくとも一部において前記ノズル列配列方向を前記補正傾斜角度に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記主走査ユニットは、前記インクジェットヘッドが移動可能に設けられるとともに前記第1角度調整部によって前記主走査方向の角度が任意に調整されるレール部材を有しており、
前記インクジェットヘッドは、第2角度調整部を介して前記レール部材に角度調整可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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