JP6970030B2 - ウォーターサーバ一体型の自動消火装置 - Google Patents
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Description
一方、特許文献2に記載されている発明は、給水装置を地下に埋設し配管を通して各部へ給水を行うように構成されているため、設備が大掛かりになってしまい、設置コストが高くなるとともに専用の設置スペースを確保する必要があるという課題がある。
本発明の他の目的は、専用のスペースを確保することなく設置することができる自動消火装置を提供することにある。
飲料用水が入った水タンクを内蔵した筐体と当該筐体の前面に設けられた注出口とを備えたウォーターサーバと一体に構成されたウォーターサーバ一体型の自動消火装置において、
前記筐体内に設置され液状の消火剤を収納する容器と、
前記筐体の壁体に形成された開口に臨むように配設された放水用のノズルと、
前記容器と前記ノズルとを接続する第1パイプと、
前記水タンクと前記容器とを接続する第2パイプと、
前記容器内の液体の残量を検知可能な残量検知手段と、
前記第2パイプの途中に設けられた電磁弁と、
前記第1パイプを介して前記容器内の液体を前記ノズルへ送出可能な圧送手段と、
前記電磁弁および圧送手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記残量検知手段からの信号に基づいて前記容器内の液体の有無を判定し、前記容器内に液体がない場合には前記電磁弁を作動させて前記水タンク内の水を前記容器へ移動させた後、前記圧送手段を動作させて前記容器内の液体を前記ノズルより放出させるように構成したものである。
また、ウォーターサーバの筐体内に一体に設けられているため、専用のスペースを確保することなく設置することができる自動消火装置を実現することができる。
かかる構成によれば、火災感知器や住宅用火災警報器のような火災検知手段が火災を検知すると自動的に消火を開始することができ、火災を早期に鎮火させることができる。
前記ノズルを任意の角度に旋回させることができる旋回駆動手段と、を備え、
前記制御手段は、前記炎検知手段からの信号に基づいて炎の方向を検知して前記旋回駆動手段を動作させて前記ノズルを炎の方向へ向けてから前記圧送手段を動作させて前記容器内の液体を前記ノズルより放出させるように構成する。
かかる構成によれば、火災が発生している方向へピンポイントで放出することができるため、少ない量の液体(消火剤)で火災を効率良く鎮火させることができる。
前記制御手段は、火災の発生を検知した場合に前記圧送手段を動作させて前記容器内の消火剤を前記ノズルより放出させ、前記容器内の消火剤がなくなった場合に前記電磁弁を作動させて前記水タンク内の飲料用水を前記容器へ移動させた後、前記圧送手段を動作させて前記容器内の飲料用水を前記ノズルより放出させるように構成する。
かかる構成によれば、先ず消火剤を放出することで効率良く火災を鎮火させることができ、仮に容器内の消火剤がなくなっても鎮火していない場合には、ウォーターサーバ用の飲料用水を放出することができるため、より確実に火災を鎮火させることができる。
上記のような構成によれば、ポンプ等の移送手段を設けることなく水タンク内の飲料用水を、消火剤の入っていた容器内へ移動させて消火のために放出させることができるので、装置が大型化するのを回避することができる。
図1および図2には、本発明に係る自動消火装置の実施例が示されている。本実施形態の自動消火装置は、家庭やオフィスなどの室内に設置される飲料水提供装置(以下、ウォーターサーバと称する)の筐体内に設けたものである。図1および図2のうち、図1はウォーターサーバの正面図、図2はウォーターサーバの内部構成例を示す断面側面図である。
本実施形態の自動消火装置は、図1に示すように、ウォーターサーバの筐体10の上部に、炎を検知するセンサを有する炎検知器21が内蔵され、筐体10の前面パネル11の上部に、センサが臨む検知窓12が設けられている。また、この検知窓12の下方には、放水用のノズル22が臨む放水窓13が設けられている。
また、筐体10の下部には、飲料用水の入った水タンク23と消火剤の入った容器24とが内蔵されている。水タンク23と容器24は共に密閉型であり、このうち、水タンク23はカートリッジ式の容器(ボトル)として交換可能に構成されている。
図2に示すように、筐体10の最下部の底壁上に液状の消火剤の入った容器24が設置され、その上方に載置棚16が設けられ、この載置棚16上に、水タンク23が設置されている。
筐体10内の上記注出口15a,15bの背部空間には、隔壁17を挟んで上方に上部タンク25、下方に下部タンク26が設けられ、上部タンク25と下部タンク26との間はパイプ17aが配設されており、上部タンク25内の水はパイプ17aを介して下部タンク26内へ移送可能に構成されている。
さらに、上部タンク25と筐体下部の上記水タンク23とはパイプ17dを介して接続されているとともに、上記パイプ17dの途中にポンプ28が設けられていて、このポンプ28によって上記水タンク23内の水を上記上部タンク25へ移送するように構成されている。
さらに、容器24と筐体10の上部に設けられている前述の放水用ノズル22との間に接続されたパイプ17fが設けられているとともに、載置棚16上にエアポンプ30が設置されており、このエアポンプ30と容器24とを接続するパイプ17gが設けられ、エアポンプ30を作動させて圧縮空気を容器24内へ送り込むことで、容器24内の消火剤を、パイプ17fを介して放水用ノズル22へ移送させ、放出することができるように構成されている。
さらに、本実施例においては、筐体下部の上記容器24に、内部の液体(消火剤)がなくなったことを検出するための残量センサ33が設けられており、残量センサ33の検出信号は制御基板32へ伝達され、制御基板32はこの信号を受けるとパイプ17eの途中の電磁バルブ29を開かせる信号を出力するように構成されている。
図3に示すように、制御基板32には、マイクロコンピュータCPU、CPUが実行するプログラムや固定データを不揮発的に記憶したROM、データを一時的に記憶可能なRAMなどからなる制御部32Aと、ウォーターサーバ(10)が設置された部屋の天井等に設置された火災感知器(または住宅用火災警報器)40からの検知信号を受信する受信器32Bなどの電子部品が実装されている。火災感知器40から受信器32Bへの信号の送信は、有線でも良いし無線でも良い。
電源が投入されて制御が開始されると、制御部32Aは、図4に示すように、先ず火災感知器40から火災検知信号に基づいて火災が発生しているか否か判定する(ステップS1)。ここで、火災が発生している(Yes)と判定すると、ステップS2へ進んで炎検知器21からの信号を読み込んで火災の方向(炎の位置)を検知する。続いて、制御部32Aは、モータ31を駆動してノズル22を旋回させて炎を検知した方向へ向ける(ステップS3)。
また、ステップS9の次に火災が鎮火しているか否かを判定するステップを設けて、火災が鎮火していないと判断したらステップS10へ進んでエアポンプ30を作動させて加圧送水を開始するようにしてもよい。さらに、ステップS10で加圧送水を開始した後に、火災が鎮火しているか否かを判定して、火災が鎮火したと判定したらエアポンプ30の作動を停止するステップを設けても良い。
受信器32Bが火災感知器(住宅用火災警報器)40からの火災検知信号(火災信号)を受信すると(ST1)、制御部32Aから炎検知器21へ起動信号が出力され、炎検知器21によって炎の位置が特定される(ST2)。そして、炎の位置情報に基づいて旋回用のモータ31が駆動されてノズル22の方向制御が実行され(ST3)、ノズル22の方向が確定(旋回完了)すると消火剤の加圧送水制御(エアポンプの駆動)が開始されて放水を開始する(ST4)。
また、前記実施形態では、制御基板32上に外部の火災感知器からの検知信号を受信する受信器32Bを設けているが、ウォーターサーバの筐体10の前面等に火災感知器を設けた構成にすることも可能である。
さらに、上部タンク25や下部タンク26内の水を容器24へ移動させることができるように構成して、これらのタンク内の水も消火に利用するようにしても良い。
15a,15b 注出口
17a〜17g 送水用のパイプ
21 炎検知器
22 放水用のノズル
23 水タンク
24 消火剤の容器
30 エアポンプ(圧送手段)
31 ノズル旋回用のモータ
32 制御基板
33 残量センサ
Claims (5)
- 飲料用水が入った水タンクを内蔵した筐体と当該筐体の前面に設けられた注出口とを備えたウォーターサーバと一体に構成されたウォーターサーバ一体型の自動消火装置であって、
前記筐体内に設置され液状の消火剤を収納する容器と、
前記筐体の壁体に形成された開口に臨むように配設された放水用のノズルと、
前記容器と前記ノズルとを接続する第1パイプと、
前記水タンクと前記容器とを接続する第2パイプと、
前記容器内の液体の残量を検知可能な残量検知手段と、
前記第2パイプの途中に設けられた電磁弁と、
前記第1パイプを介して前記容器内の液体を前記ノズルへ送出可能な圧送手段と、
前記電磁弁および圧送手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記残量検知手段からの信号に基づいて前記容器内の液体の有無を判定し、前記容器内に液体がない場合には前記電磁弁を作動させて前記水タンク内の水を前記容器へ移動させた後、前記圧送手段を動作させて前記容器内の液体を前記ノズルより放出させるように構成されていることを特徴とするウォーターサーバ一体型の自動消火装置。 - 前記制御手段は、当該ウォーターサーバが設置された部屋に設置された火災検知手段からの火災検知信号を受信可能な受信手段を備え、前記受信手段が前記火災検知信号を受信したことに応じて前記圧送手段を動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のウォーターサーバ一体型の自動消火装置。
- 前記筐体の前面に設けられた炎検知手段と、
前記ノズルを任意の角度に旋回させることができる旋回駆動手段と、を備え、
前記制御手段は、前記炎検知手段からの信号に基づいて炎の方向を検知して前記旋回駆動手段を動作させて前記ノズルを炎の方向へ向けてから前記圧送手段を動作させて前記容器内の液体を前記ノズルより放出させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウォーターサーバ一体型の自動消火装置。 - 前記容器内の液体は消火剤であり、
前記制御手段は、火災の発生を検知した場合に前記圧送手段を動作させて前記容器内の消火剤を前記ノズルより放出させ、前記容器内の消火剤がなくなった場合に前記電磁弁を作動させて前記水タンク内の飲料用水を前記容器へ移動させた後、前記圧送手段を動作させて前記容器内の飲料用水を前記ノズルより放出させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウォーターサーバ一体型の自動消火装置。 - 前記水タンクは前記容器よりも上方に設置されており、前記電磁弁を開くと前記水タンク内の飲料用水が前記第2パイプを通して前記容器へ流下するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウォーターサーバ一体型の自動消火装置。
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