JP6969182B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理基板に対してプラズマ化された処理ガスを供給し、プラズマ処理を実施する技術に関する。
液晶表示装置(LCD)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造においては、被処理基板であるガラス基板にプラズマ化された処理ガスを供給して、エッチング処理や成膜処理などのプラズマ処理を行う工程がある。例えばプラズマ処理は、真空雰囲気が形成される処理容器内に設けられた載置台上に基板を載置した状態で実施される。
例えば特許文献1には、真空槽内に配置された電極板の表面に、縦横に伸びる溝を形成し、この溝内に絶縁部材を配置することにより、絶縁部材によって取り囲まれた複数の電極板表面に各々基板を配置し、複数の基板に一括してエッチング処理を行うプラズマ処理装置が記載されている。
また、特許文献2、3には、電極上に複数の基板を載置してプラズマ処理を行うにあたり、電極の周囲に種々の誘電体を配置する技術が記載されている(特許文献2につき、アルミニウム製の基板載置台の凸部を囲む誘電体リングや、第1、第2の誘電体カバー。特許文献3につき、ペデスタル電極をなす金属板の上面に配置される誘電体板や、当該誘電体板上に基板を搬送するセラミクス製のトレイ)。
しかしながらこれら特許文献1〜3のいずれにも、複数の被処理基板を隣り合って配置した状態でプラズマ処理を行う際に、これら被処理基板の周囲に配置されている部材に対して、各電極部に印加される高周波電力が及ぼす影響、及びその対策については検討されてはいない。
特許第5094307号公報:段落0011〜0015、図1、2 特公平7−30468号公報:第6欄の39行目〜第7欄の12行目、図1 特許第4361045号公報:段落0028、0029、図1、3
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、複数の被処理基板に対して同時にプラズマ処理を行う際に、被処理基板が載置される電極部への高周波電力の印加が周囲の部材に及ぼす影響を抑えることが可能なプラズマ処理装置を提供することである。
第1のプラズマ処理装置は、被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
前記処理空間内に設けられ、その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
前記処理空間内の前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面に囲まれる空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材と、を備えたことを特徴とする。
第2のプラズマ処理装置は、被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
前記処理空間内に設けられ、その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
前記処理空間内の前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の各側面の下部側の位置に配置され、各々、相手の電極部側へ向けて突出し、先端部が互いに突き合わさるように形成された鍔状の突出部と、
上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面と、前記第1、第2の電極部の各突出部の上面とに囲まれる空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなり、その厚さ寸法が35mm以上である誘電体部材と、を備えたことを特徴とする。
第3のプラズマ処理装置は、被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
前記処理空間内に設けられ、高周波電力が印加される第1の下段側電極と、
その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、互いに電気的に導通する前記第1の下段側電極上に設けられ、当該第1の下段側電極を介して前記高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
前記処理空間内の前記第1の下段側電極から離間して隣り合う位置に配置され、高周波電力が印加される第2の下段側電極と、
前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、互いに電気的に導通する前記第2の下段側電極上に設けられ、当該第2の下段側電極を介して前記高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面及び前記第1、第2の下段側電極の側面に囲まれた空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材と、を備えたことを特徴とする。

本発明によれば、第1の電極部の上面側の第1の基板載置面の周囲、及び、当該第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられた第2の電極部の上面側の第2の基板載置面の周囲の双方を囲むように設けられたセラミックス製のリング部のうち、第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側に、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材を配置しているので、当該位置のリング部に働く電界強度の影響を低減することができる。
実施の形態に係るプラズマ処理装置の縦断側面図である。 前記プラズマ処理装置に設けられている第1、第2の電極部の平面図である。 前記第1、第2の電極部に係る縦断側面図である。 比較形態の第1、第2の電極部に係る縦断側面図である。 実施形態に係る第1、第2の電極部へのアルミナ溶射作業を示す模式図である。 比較形態に係る第1、第2の電極部へのアルミナ溶射作業を示す模式図である。 他の実施形態の第1、第2の電極部に係る縦断側面図である。 さらに他の実施形態の第1、第2の電極部に係る縦断側面図である。 リング部の表面の電界強度のシミュレーション結果を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置1の構成について、図1〜3を参照しながら説明する。
本例のプラズマ処理装置1は、誘導結合プラズマを生成して、矩形の被処理基板である例えばG6ハーフ基板に対し、エッチング処理やアッシング処理等の誘導結合プラズマを用いたプラズマ処理を行う。G6ハーフ基板は、G6サイズ(1500mm×1850mm)の基板の長辺の長さを半分に分割したサイズの基板であり、例えば有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)を用いた有機ELディスプレイに適用されるものである。以下の説明では、このG6ハーフ基板を基板Gと呼ぶ。
本例のプラズマ処理装置1は、導電性材料、例えば内壁面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなり、電気的に接地された角筒形状の気密な処理容器10を備えている。処理容器10は、例えばアルミナ(Al)等のセラミックスや、石英等により構成された誘電体窓2によって、アンテナ室11及び処理空間12に上下に区画されている。
処理容器10におけるアンテナ室11の側壁111と処理空間12の側壁121との間には内側に突出する支持部材13が設けられており、この支持部材13の上に誘電体窓2が載置される。処理容器10の側面には、プラズマ処理される基板Gを受け渡す際に、ゲートバルブ15の開閉が行われる搬入出口14が設けられている。
誘電体窓2の下面側には、ガス供給部21が嵌め込まれている。例えばガス供給部21は、その内面または外面が陽極酸化処理されたアルミニウム等の導電性材料により構成され、電気的に接地されている(接地状態については不図示)。ガス供給部21の内部には水平に伸びるガス流路22が形成され、ガス供給部21の下面には、前記ガス流路22から下方に向かって延びる複数のガス吐出孔23が設けられている。
一方、ガス供給部21の上面には、誘電体窓2を貫通し、前記ガス流路22に連通するガス供給管24が接続されている。さらにガス供給管24は、処理容器10の天井を貫通してその外側へと延伸され、処理ガス供給源及びバルブシステム等を含む処理ガス供給系25に接続されている。ガス供給部21やガス供給管24、処理ガス供給系25は、本例の処理ガス供給部に相当する。
アンテナ室11内には、高周波(RF)アンテナ3が配設されている。高周波アンテナ3は、銅やアルミニウム等の良導電性の金属からなるアンテナ線31を環状や渦巻状等の任意の形状に配置して構成され、絶縁部材からなるスペーサ32により誘電体窓2から離間して設けられている。なお、高周波アンテナ3は、複数のアンテナ部を有する多重アンテナであってもよい。
アンテナ線31の端子33にはアンテナ室11の上方へ延びる給電部材34が接続され、この給電部材34の上端側には、給電線35及び整合器36を介して高周波電源37が接続されている。そして、高周波電源37から高周波アンテナ3に対して、例えば周波数13.56MHzの高周波電力を供給すると、処理空間12内に誘導電界が形成される。この結果、ガス供給部21から供給された処理ガスがこの誘導電界によりプラズマ化され、誘導結合プラズマが生成される。
アンテナ線31や端子33〜高周波電源37に至る構成は、本例のプラズマ形成部に相当する。
処理空間12内の下部側には、複数例えば2枚のG6ハーフ基板Gを、互いに離間して隣り合う位置に載置するための第1の電極部41a及び第2の電極部41bが、誘電体窓2を挟んで高周波アンテナ3と対向する位置に配置されている。第1、第2の電極部41a、41bは、共通の下段側電極42上に設けられ、第1の電極部41aと下段側電極42、及び第2の電極部41bと下段側電極42は、各々、互いの接触面を介して電気的に導通している。例えば第1、第2の電極部41a、41bや下段側電極42は、アルミニウムやステンレス等から構成される。
第1の電極部41aの上面は第1の基板載置面51を構成し、一の基板Gが載置される。また、第2の電極部41bの上面は第2の基板載置面52を構成し、前記一の基板Gとは異なる他の基板Gが載置される、これら一の基板G及び他の基板Gに対しては、共通のプラズマ処理が実施される。第1、第2の電極部41a、41bは、各々、平面視矩形状の金属板により構成されている。また、図2に示すように、第1、第2の基板載置面51、52についても、基板Gの形状に合わせて平面視矩形状に構成されている。
図1〜3に示すように、本例のプラズマ処理装置1において、第1の電極部41a、第2の電極部41bは、矩形状の金属板の長辺の向きを揃え、互いに離間して隣り合う位置に配置されている。
第1、第2の電極部41a、41bの上面及び四方の側面には、例えば絶縁性の被膜であるアルミナの溶射膜45が形成されている。さらに、例えば第1、第2の基板載置面51、52を構成する溶射膜45の内部には、図示しないチャック用の電極が配設され、不図示の直流電源から供給される直流電力により生じる静電吸着力を用いて基板Gを吸着保持することができる。
上述の第1、第2の電極部41a、41bを下面側から支持する下段側電極42は、絶縁部材46によって下面側から支持されている。例えば絶縁部材46は、矩形状のリング体として構成され、下段側電極42の周縁部、及び当該下段側電極42を側面から覆う後述の側部絶縁部材73を下面側から支持する。
また、第1、第2の電極部41a、41bと、下段側電極42と、処理容器10の底板とを上下方向に貫通するように、複数本の昇降ピン(不図示)が設けられ、駆動機構(不図示)を用いて各昇降ピンを昇降させることができる。これら昇降ピンの昇降動作により、第1、第2の基板載置面51、52から昇降ピンの先端部が突没し、外部の基板搬送機構との間での基板Gの受け渡しが行われる。
さらに、下段側電極42には、給電線53、及び整合器54を介して高周波電源55が接続されている。プラズマ処理中に、この高周波電源55から高周波電力を供給することにより、下段側電極42を介して第1、第2の電極部41a、41bにバイアス用の高周波電力が印加される。
処理容器10の底板と、絶縁部材46と、下段側電極42とによって囲まれた空間は、処理空間12から気密に区画され、処理容器10の底板に、既述の昇降ピンや給電線53などを通過させる開口を設けても、処理空間12内は真空雰囲気に保たれている。
第1、第2の電極部41a、41bの内部には、たとえば周方向に延びる環状のチラー流路411が設けられている。このチラー流路411には、チラーユニット(図示せず)より所定温度の熱伝導媒体、例えばガルデン(登録商標)が循環供給され、熱伝導媒体の温度を調節することによって、第1、第2の電極部41a、41b上に載置された各基板Gの処理温度を制御する。
また、第1、第2の電極部41a、41bの内部には、下段側電極42側から第1、第2の基板載置面51、52へ向けて、各電極部41a、41b内を上下方向に貫通する複数のガス供給路412が設けられている。ガス供給路412は、第1、第2の基板載置面51、52に載置された基板Gの裏面に向けて、伝熱用のガス例えばヘリウム(He)ガスを供給する。
また下段側電極42は、第1、第2の電極部41a、41b側の各ガス供給路412に伝熱用のガスを供給する伝熱用のガスの拡散板としても用いられる。例えば下段側電極42の上面には、溝部が形成されている。そして、下段側電極42上に第1、第2の電極部41a、41bを配置することにより、これらの電極部41a、41bの下面と溝部とによって囲まれるガス流路421が構成されると共に、各ガス供給路412の下端がガス流路421に連通した状態となる。当該ガス流路421には伝熱用のガスの供給配管(不図示)が接続されている。
さらに下段側電極42の上面の周縁部と第1、第2の電極部41a、41bとの間、及び下段側電極42の下面の周縁部と絶縁部材46との間、絶縁部材46と処理容器10の底面との間には、夫々シール部材であるOリング49が設けられている。
また、処理容器10の底面の排気口16には排気路17を介して真空排気機構18が接続されている。この真空排気機構18には図示しない圧力調整部が接続されており、これにより処理容器10内が所望の真空度に維持されるように構成されている。排気路17や真空排気機構18は、本例の真空排気部に相当する。
図2に示すように、第1、第2の電極部41a、41bには、第1、第2の基板載置面51、52の周囲を全周に亘って夫々囲むように、アルミナ等の絶縁性セラミックスからなるリング部6が配置されている。
このリング部6は、プラズマ発生空間に臨むように配置されているので、このリング部6を介して、第1、第2の電極部41a、41b(第1、第2の基板載置面51、52)上の2枚の基板Gにプラズマを夫々集中させることができる。
例えばリング部6の上面は、第1、第2の基板載置面51、52の上面と高さ位置が揃うように配置され、第1、第2の電極部41a、41bの少なくとも上部の側面は全周に亘ってリング部6により囲まれる。図2に示すようにリング部6は、長尺体である複数の帯状部材を組み合わせて構成され、矩形状の枠体の中央部を横断するように1本の帯状部材を配置した形状に構成されている。言い替えると、リング部6は、概略、7セグメントディスプレイで表示した「8」の字を横転させた形状に構成されているとも言える。なお、図2においては帯状部材の個別の図示を省略し、組み立て後のリング部6の形状を一体に表示してある。
例えばリング部6を構成する帯状部材の厚さは5〜30mmの範囲内の値、帯状部材の幅寸法は10〜60mmの範囲内の値に夫々、構成されている。このとき、前記第1の基板載置面51と第2の基板載置面52との離間間隔は、前記帯状部材の幅寸法に対応する10〜60mm(G6ハーフ基板Gの短辺の長さ(750mm)の25分の二〜75分の一〕)の範囲内の値に設定されている。
さらにリング部6の下面側には、第1、第2の電極部41a、41bを一体として見たときの4側面、及びその下に位置する下段側電極42の側面を覆うように側部絶縁部材73が配置されている。側部絶縁部材73は例えばアルミナ等の絶縁性のセラミックスやポリテトラフルオロエチレン等の絶縁性の樹脂により構成され、平面視矩形状のリング体となっている。
また、側部絶縁部材73及び絶縁部材46の外周側には、これら側部絶縁部材73及び絶縁部材46の側面を覆う外側リング部74が配置されている。例えば外側リング部74は、既述のリング部6と同じセラミックス製であって、平面視矩形状のリング体となっている。
リング部6の矩形状の枠体は、上述の側部絶縁部材73及び外側リング部74の上面に配置される。また側部絶縁部材73の下面は絶縁部材46にて支持されている。
ここで、図4に比較形態として示す構成は、下段側電極42の上に、当該下段側電極42の上面全体を覆う大型の電極部40を設けている。そして、電極部40の上面中央を横切るように凹部400を形成し、当該凹部400内にリング部6の一部を配置することにより、第1の基板載置面51と第2の基板載置面52とを分離した。
なお、以下に説明する図4〜8の各図において、図1〜3を用いて説明したものと共通の構成要素については、図1〜3にて用いたものと共通の符号を付してある。
ところが、後述の実施例にシミュレーション結果を示すように、比較形態においては、第1の基板載置面51と第2の基板載置面52とを分離するリング部6の配置位置の電界強度が高くなってしまうことが分かった。リング部6の配置位置にて電界強度が高くなると、リング部6を構成するセラミックスが削れてパーティクルが発生し、基板Gを汚染する要因ともなってしまう。
特に、矩形状の第1、第2の基板載置面51、52が長辺の向きを揃えて隣り合って配置される場合には、電界強度が高くなる領域が広範囲に渡り、パーティクル発生の問題も顕著になるおそれがある。この点、第1の基板載置面51と第2の基板載置面52との間隔を広げることができれば、電界強度を低減できる可能性もあるが、プラズマ処理装置全体が大型化してしまうため現実的ではない。
そこで図1、3に示すように本例のプラズマ処理装置1は、下段側電極42上に2つの電極部(第1の電極部41a、第2の電極部41b)を互いに離間して配置し、第1の基板載置面51の周囲、及び第2の基板載置面52の周囲の双方を囲むようにリング部6を設けた。そして第1、第2の基板載置面51、52間に位置するリング部6の下面側に、リング部6を構成するセラミックスの誘電率よりも誘電率の低い誘電体からなる誘電体部材44を配置することにより、リング部6の配置位置における電界強度を低減することができた(後述の実施例のシミュレーション結果参照)。
図1、3に示すプラズマ処理装置1において、誘電体部材44は、間隔を開けて対向する第1、第2の電極部41a、41bの側面と、リング部6の下面と、下段側電極42の上面とに囲まれる空間に充填されるように設けられている。
比誘電率が約9〜11程度のアルミナによりリング部6を構成する場合、当該アルミナよりも誘電率が小さな誘電体としては、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレンの比誘電率は約2程度)や石英(比誘電率は約4程度)を例示することができる。
また、凹部400を形成した比較例に係る電極部40と比較して、平面視矩形状の金属板により構成された第1、第2の電極部41a、41bは、溶射ノズル7による溶射膜45の形成作業が行い易く、緻密な溶射膜45を形成できるという利点もある。
即ち、実施形態に係る第1、第2の電極部41a、41bには、溶射膜45を形成すべき凹部が存在しないため、図5に示すように、溶射膜45の被形成面に対して溶射ノズル7からの溶射材の吐出角をほぼ直角にして溶射を行うことができる。この結果、溶射材粒子の付着密度が高い緻密な溶射膜45を形成することができる。
これに対して図6(a)、(b)に示すように、リング部6を配置する凹部400が形成された比較形態に係る電極部40は、凹部400の内側面に溶射膜45を形成する際の溶射ノズル7からの溶射材の吐出角が50〜60°程度となってしまう。この結果、吐出角をほぼ直角にした場合と比較して、溶射材粒子の付着密度が低くなり、緻密性の悪い溶射膜45が形成され、プラズマとの間での異常放電が発生し、基板Gに対して正常なプラズマ処理を実施することができないおそれもある。
この点で、緻密な溶射膜45を形成可能な実施形態に係る第1、第2の電極部41a、41bは、プラズマとの間での異常放電の発生を効果的に抑制できる。
以上に説明した構成を備えるプラズマ処理装置1には例えばコンピュータからなる制御部100が設けられている。この制御部100はプログラム、メモリ、CPUからなるデータ処理部などを備えており、プログラムには制御部100からプラズマ処理装置1の各部に制御信号を送り、予め設定されたステップを進行させることで基板Gに対してプラズマ処理を施すように命令が組み込まれている。このプログラムは、コンピュータ記憶媒体例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、MO(光磁気ディスク)などの図示しない記憶部に格納されて制御部100にインストールされる。
上述の構成を備えるプラズマ処理装置1の作用について説明する。
はじめにプラズマ処理装置1のゲートバルブ15を開くと、図示しない基板搬送機構により処理空間12内へ基板Gが搬入される。そして、第1の基板載置面51から複数の昇降ピンを突出させることで、基板Gを昇降ピンで支持する。処理空間12内から基板搬送機構を退避させた後、昇降ピンを降下させることにより、第1の基板載置面51側に一の基板Gが載置される。次いで、第2の基板載置面52側の昇降ピンを用いて同様の動作を繰り返すことにより、第2の基板載置面52に他の基板Gが載置される。なお、2枚の基板Gを横方向に並べた状態で搬送することが可能な基板搬送機構を用い、第1、第2の基板載置面51、52に対して同時に基板Gの搬送、受け渡しを行ってもよい。
次いで、溶射膜45内の不図示のチャック電極に直流電力を供給して、基板Gを吸着保持する。
処理空間12内から基板搬送機構を退避させた後、ゲートバルブ15を閉じ、処理ガス供給系25から供給された処理ガス(例えばエッチングガス)をガス供給部21内に拡散させ、ガス吐出孔23を介して処理空間12内に供給する。また、排気口16から排気路17を介して真空排気機構18へ向けて処理空間12内の真空排気を実施することにより、処理空間12内を例えば0.66〜26.6Pa(5〜200mTorr)程度の圧力雰囲気に調節する。
また、基板Gの温度上昇や温度変化を回避するために、ガス供給路412を介して、伝熱用のガスであるHeガスを基板Gの裏面側に供給する。
次いで、高周波電源37から高周波アンテナ3に既述の13.56MHzの高周波電力を印加し、これにより誘電体窓2を介して処理空間12内に均一な誘導電界を形成する。こうして形成された誘導電界により、処理空間12内に供給された処理ガスがプラズマ化し、高密度の誘導結合プラズマが生成される。このプラズマにより、基板Gに対するプラズマ処理、例えば基板Gの所定の膜に対するプラズマエッチングが行われる。
このとき、高周波電源55からバイアス用の高周波電力を第1、第2の電極部41a、41bに印加することにより、処理ガスのプラズマが第1、第2の電極部41a、41b側に引き寄せられ、垂直性の高いエッチング処理を進行させることができる。また、基板Gの周囲には絶縁部材であるセラミックス製のリング部6が設けられていることにより、プラズマが基板G側に引き寄せられ、基板G上にプラズマを集中させてエッチング速度を向上させることができる。
このとき、第1、第2の電極部41a、41bの間に配置されたリング部6の下面側に、リング部6を構成するセラミックスの誘電率よりも誘電率の低い誘電体からなる誘電体部材44を配置することにより、当該リング部6の配置位置における電界強度を低減することができる。
この結果、リング部6を構成するセラミックスが削れることに伴うパーティクルの発生を抑え、プラズマ処理中の基板Gに対する汚染の発生を低減することができる。
また、第1、第2の電極部41a、41bとして平面視矩形状の金属板を用い、第1、第2の電極部41a、41bの表面に緻密な溶射膜45が形成されていることにより、プラズマ処理中の異常放電の発生を抑え、基板Gに対して正常なプラズマ処理を行うことができる。
予め設定された時間、プラズマエッチングを実施したら、処理ガスや伝熱用のガスの供給を停止すると共に、高周波アンテナ3及び第1、第2の電極部41a、41bへの高周波電力の印加を停止して、プラズマ処理を終了する。しかる後、処理空間12内の圧力調整を行い、基板Gの吸着保持を解除して搬入時とは反対の手順で処理後の基板Gを搬出する。
本実施の形態に係るプラズマ処理装置1によれば、第1の電極部41aの上面側の第1の基板載置面51の周囲、及び、当該第1の電極部41aから離間して隣り合う位置に配置された第2の電極部41bの上面側の第2の基板載置面52の周囲の双方を囲むように設けられたセラミックス製のリング部6のうち、第1、第2の基板載置面51、52の間に位置するリング部6の下面側に、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材44を配置している。
この結果、第1、第2の基板載置面51、52の間に配置されたリング部6における電界強度を低減することができるので、例えば第1、第2の基板載置面51、52の配置間隔を広げて前記電界強度を低減する場合と比較して、プラズマ処理装置1の大型化を避けつつ、電界強度の上昇に伴うリング部6からのパーティクルの発生を抑制することができる。
ここで第1、第2の基板載置面51、52を成す第1、第2の電極部41a、41bは、図1〜3を用いて説明した、互いに対向する側面が平坦な、平面視矩形状の金属板により構成する場合に限定されない。
例えば図7に示すように、第1、第2の電極部41a’、41b’の互いに対向する各側面の下部側の位置に、各々、相手の電極部41b’、41a’側へ向けて突出し、先端部が互いに突き合わさるように配置される鍔状の突出部413を形成してもよい。なお、互いに突き合わさるように配置された突出部413の先端部同士は接触していなくてもよく、これらの先端部同士の間に数ミリメートル程度の隙間が形成されていてもよい。
このとき、誘電体部材44は、間隔を開けて対向する第1、第2の電極部41a’、41b’の側面と、リング部6の下面と、第1、第2の電極部41a’、41b’の各突出部413、413の上面とに囲まれる空間に充填されるように設けられる。
本例では、溶射膜45が形成されていない下段側電極42の上面を、溶射膜45が形成された突出部413にて覆うことにより、プラズマと下段側電極42との間の絶縁性を向上させ、異常放電の発生をさらに抑制することができる。
なお、突出部413を設けた第1、第2の電極部41a’、41b’への溶射膜45の形成時においても、溶射処理は第1、第2の電極部41a’、41b’の組み合わせ前に行われるので、突出部413の上面及び上面に対しては、溶射ノズル7からの溶射材の吐出角をほぼ直角にして溶射を行うことができ、緻密な溶射膜45の形成が可能である。
この他、図8に示す例では、第1、第2の電極部41a、41bに加え、下段側電極も第1、第2の下段側電極42a、42bに分割されている。
即ち、前記第1の電極部41aは、互いに電気的に導通する第1の下段側電極42a上に設けられ、また、第2の電極部41bは、第1の下段側電極42aから離間して隣り合う位置に配置され、第2の電極部41bと互いに電気的に導通する第2の下段側電極42b上に設けられている。
第1の電極部41aと第1の下段側電極42aとの間、第2の電極部41bと第2の下段側電極42bとの間には、各ガス供給路412へ向けて伝熱用のガスを供給するためのガス流路421が形成される。
また、高周波電源55は、第1、第2の下段側電極42a、42bに各々、接続され、これら第1、第2の下段側電極42a、42bを介して第1、第2の電極部41a、41bに高周波電力が印加される。
図8に示す例において、絶縁部材46は、矩形状のリング体と、当該リング体の2本の長辺の中間点を結ぶ棒体とを組み合わせて構成され、平面視したとき「日の字状」となっている。そして誘電体部材44は、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部41a、41bの側面及び第1、第2の下段側電極42a、42bの側面と、リング部6の下面と絶縁部材46に囲まれる空間に充填されるように設けられている。例えば誘電体部材44は、前記棒体である絶縁部材46によって支持されている。
なお、前記棒体である絶縁部材46を設けて誘電体部材44を支持する手法に替えて、第1、第2の下段側電極42a、42b側から鍔状の支持部材を突出させ、当該支持部材によって誘電体部材44を支持してもよい。
ここで、処理空間12の底部に第1、第2の電極部41a、41bを配置する手法は、図1、3、7、8に示す、矩形状のリング体として構成された絶縁部材46の上面に、下段側電極42(または第1の下段側電極42a、第2の下段側電極42b)、第1の電極部41a、第2の電極部41b(または第1の電極部41a’、第2の電極部41b’)、誘電体部材44、リング部6、側部絶縁部材73、外側リング部74を含む組み立て構造体(基板Gの載置台に相当する)を設ける場合に限定されない。
例えば下段側電極42と処理容器10の底板との間を気密に繋ぐ伸縮自在なベローズを設け、当該ベローズの内側に、前記底板を貫通するように昇降自在な支柱を配置し、当該支柱の上端部に絶縁部材を介して下段側電極42を接続してもよい。この場合、例えば処理容器10の底板には、第1、第2の基板載置面51、52に夫々対応する位置に、図示しない複数の受け渡しピン等の基板受け渡し機構が夫々設けられており、支柱が下降することにより、第1、第2の基板載置面51、52から受け渡しピンが突出し、外部の基板搬送機構との間での基板Gの受け渡しは、受け渡しピンを介して行われる。
なお、処理容器10にて形成されるプラズマは、誘導結合プラズマを形成する高周波アンテナ3、誘電体窓2を備える場合に限定されるものではない。誘電体窓2ではなく非磁性の金属、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されると共に、処理容器10から絶縁された金属壁(金属窓)を介して高周波アンテナ3が設けられた場合についても適用できる。この場合、処理ガスは、ガス供給部21からではなく金属壁にガスシャワー機構を設けて供給してもよい。
さらに、上述の各実施の形態においては、処理ガスを誘導結合によりプラズマ化してプラズマ処理を行う例について説明したが、プラズマ形成部が処理ガスをプラズマ化する手法はこの例に限定されない。
金属製のガス供給部21と第1、第2の電極部41a、41b間に高周波電力を印加して容量結合を形成し、処理ガスをプラズマ化する容量結合プラズマや、処理空間12にマイクロ波を導入して処理ガスをプラズマ化するマイクロ波プラズマを用いてプラズマ処理を行ってもよい。これらの場合にも、第1、第2の電極部41a、41bにはプラズマ形成用やイオン引き込み用の高周波電力が印加される。
そこでこれらのプラズマ形成手法においても、第1、第2の基板載置面51、52の間に設けられるリング部6の下面側に誘電体部材44を設け、当該リング部6の配置位置における電界強度の低減を図ってもよい。
さらには、本例のプラズマ処理装置1を用いて実施されるプラズマ処理の種類は、既述のエッチング処理やアッシング処理に限定されるものではなく、基板Gに対する成膜処理であってもよい。
また、基板Gの種類についても既述のG6ハーフ基板の例に限定されず、他のサイズの矩形基板であってもよい。さらにまた、FPD用の矩形基板に限らず、太陽電池等の他の用途の矩形基板を処理する場合にも本発明は適用可能である。この他、例えば半導体ウエハ等の円形の基板にも本発明は適用することが可能である。
(シミュレーション)
リング部6の下面側に誘電体部材44を設けた場合と設けない場合とにおけるリング部6の表面に発生する電界強度の相違をシミュレーションにより確認した。
A.シミュレーション条件
(実施例1)幅35mm、厚さ10mmのセラミックス製の板材(比誘電率:9.9、リング部6に相当する)の下面側に、幅35mm、厚さ35mmのポリテトラフルオロエチレン性の誘電体部材44(比誘電率:2.0)を配置し、これらセラミックス製の板材、及び誘電体部材44の両脇に第1、第2の電極部41a、41bに相当するアルミニウムを配置したシミュレーションモデルを作成した。当該モデルは、図3、図7に示す実施形態に対応する。そして、アルミニウムに所定のRF電圧を印加した場合において、上面側に露出しているアルミニウム、及びセラミックス製の板材の各位置における電界強度をシミュレーションした。
(実施例2)誘電体部材44の厚さを60mmにした点を除いて、実施例1と同様のシミュレーションを行った。本モデルは、図8に示す実施形態に対応する。
(比較例1)誘電体部材44を設けていない点と、セラミックス製の板材の下面側にもアルミニウムを配置した点とを除いて、実施例1と同様のシミュレーションを行った。本モデルは、図4に示す比較形態に対応する。
B.シミュレーション結果
実施例1、2及び比較例1のシミュレーション結果を図9に示す。図9の横軸は、リング部6に相当するセラミックス製の板材の幅寸法の中心位置を原点としたときの幅方向の座標位置[m]を示し、縦軸は各位置における電界強度[arbitrary unit]を示す。実施例1、2のシミュレーション結果は、ほぼ同じであったので、1本の実線で示し、比較例1のシミュレーション結果は破線で示してある。
図9に示す実施例1、2の結果によると、下面側に誘電体部材44が配置されたセラミックス製の板材においては、幅方向の中心位置にて電界強度が最も低く、幅方向の端部へ向けて徐々に電界強度が上昇した後、急激に電界強度が上昇する分布が形成されることが分かった。
また、実施例1のシミュレーションに関しては、5〜35mmの範囲内で誘電体部材44の厚さを変化させた複数のシミュレーションモデルを作成してシミュレーションを行った。これらのシミュレーションの結果についても、図9に示す実施例1の結果とほぼ同じであった。
これに対して、比較例1では、急激に電界強度が上昇する位置よりも内側の領域では平坦な電界強度分布が形成され、その値は、いずれの位置においても実施例1、2の電界強度よりも高くなっている。
これらのシミュレーション結果から、図4に示す電極部40の凹部400内にリング部6を配置する手法に比べて、図3、7、8に示すリング部6の下面側に当該リング部6を構成するセラミックスよりも誘電率の低い誘電体部材44を設ける手法を採用することにより、リング部6の表面の電界強度を低下させることが可能であることが分かる。
G 基板
1 プラズマ処理装置
10 処理容器
12 処理空間
18 真空排気機構
21 ガス供給部
3 高周波アンテナ
41a、41a’
第1の電極部
41b、41b’
第2の電極部
412 ガス供給路
413 突出部
42 下段側電極
42a 第1の下段側電極
42b 第2の下段側電極
421 ガス流路
44 誘電体部材
45 溶射膜
51 第1の基板載置面
52 第2の基板載置面
6 リング部

Claims (10)

  1. 被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
    前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
    前記処理空間内に設けられ、その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
    前記処理空間内の前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
    上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
    前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面に囲まれる空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材と、を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第1の電極部及び第2の電極部は、これら第1、第2の電極部と電気的に導通する共通の下段側電極上に設けられ、前記下段側電極を介して前記第1、第2の電極部に高周波電力が印加されることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記誘電体部材は、さらに前記下段側電極の上面に囲まれる前記空間全体に充填されるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
    前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
    前記処理空間内に設けられ、その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
    前記処理空間内の前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
    間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の各側面の下部側の位置に配置され、各々、相手の電極部側へ向けて突出し、先端部が互いに突き合わさるように形成された鍔状の突出部と、
    上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
    前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面と、前記第1、第2の電極部の各突出部の上面とに囲まれる空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなり、その厚さ寸法が35mm以上である誘電体部材と、を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 前記第1の電極部及び第2の電極部は、これら第1、第2の電極部と電気的に導通する共通の下段側電極上に設けられ、前記下段側電極を介して前記第1、第2の電極部に高周波電力が印加されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記第1の電極部と下段側電極との間、及び前記第2の電極部と下段側電極との間には、各々、前記第1、第2の電極部内を上下方向に貫通する複数のガス供給路を介し、前記第1、第2の基板載置面上に載置された被処理基板の裏面に向けて伝熱用のガスを供給するためのガス流路が形成されていることを特徴とする請求項2、3または5のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  7. 被処理基板に対し、プラズマ化された処理ガスによるプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ処理が実施される処理空間を構成すると共に、当該処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部、及び前記処理空間の真空排気を行う真空排気部に接続された処理容器と、
    前記処理空間に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ形成部と、
    前記処理空間内に設けられ、高周波電力が印加される第1の下段側電極と、
    その上面が、一の被処理基板を載置するための第1の基板載置面を構成すると共に、互いに電気的に導通する前記第1の下段側電極上に設けられ、当該第1の下段側電極を介して前記高周波電力が印加される金属製の第1の電極部と、
    前記処理空間内の前記第1の下段側電極から離間して隣り合う位置に配置され、高周波電力が印加される第2の下段側電極と、
    前記第1の電極部から離間して隣り合う位置に設けられ、その上面が、前記一の被処理基板とは異なる他の被処理基板を載置するための第2の基板載置面を構成すると共に、互いに電気的に導通する前記第2の下段側電極上に設けられ、当該第2の下段側電極を介して前記高周波電力が印加される金属製の第2の電極部と、
    上方側から見て、前記第1の基板載置面の周囲、及び前記第2の基板載置面の周囲の双方を囲むセラミックス製のリング部と、
    前記第1、第2の基板載置面の間に位置するリング部の下面側であって、間隔を開けて対向する前記第1、第2の電極部の側面及び前記第1、第2の下段側電極の側面に囲まれた空間全体に充填されるように設けられ、前記セラミックスよりも誘電率が低い誘電体からなる誘電体部材と、を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 前記第1の電極部と第1の下段側電極との間、及び前記第2の電極部と第2の下段側電極との間には、各々、前記第1、第2の電極部内を上下方向に貫通する複数のガス供給路を介し、前記第1、第2の基板載置面上に載置された被処理基板の裏面に向けて伝熱用のガスを供給するためのガス流路が形成されていることを特徴とする請求項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記第1の基板載置面を含む第1の電極部の上面、及び側面、並びに、前記第2の基板載置面を含む第2の電極部の上面、及び側面は、絶縁性の被膜によって覆われていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記リング部を構成するセラミックスはアルミナであり、前記誘電体部材を構成する誘電体は、フッ素樹脂または石英であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
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