JP6967991B2 - リグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、リグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置に関する。
従来、リグニンおよびセルロースを含有するリグノセルロース系材料からリグノフェノールを製造する方法が知られている。
すなわち、リグノセルロース系材料、フェノール誘導体及び酸水溶液を混合することによって、酸触媒存在下においてリグニンをフェノール誘導体と反応させてリグノフェノールを生成させ、該リグノフェノールを含有する混合物を得る混合工程と、
前記混合物から前記リグノフェノールを分離する分離工程と、を備える方法である。
このような製造方法として、特許文献1には、前記混合工程と、前記混合物とn−ヘキサンとを混合することによってリグノフェノールを凝集させた後、リグノフェノールを分離する分離工程と、を備える製造方法が記載されている。この方法によれば、分離工程において、n−ヘキサンに未反応のフェノール誘導体が溶け出すことから、混合物から純度の高いリグノフェノールを分離することができる。
特開2017−141319号公報
しかし、n−ヘキサンのような引火性有機溶媒を使用する場合、安全に製造するためには、防爆仕様の設備を使用する必要があるため、設備コストがかかる。従って、このような有機溶媒を使用せずとも、純度の高いリグノフェノールを得ることができる製造方法が望まれている。
上記事情に鑑み、本発明は、未反応のフェノール誘導体を低減するために、有機溶媒を使用せずとも、純度の高いリグノフェノールを得ることができるリグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置を提供することを課題とする。
本発明に係るリグノフェノールの製造方法は、リグノセルロース系材料からリグノフェノールを製造する、リグノフェノールの製造方法であって、
前記リグノセルロース系材料、フェノール誘導体、及び、酸を混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合工程と、
前記混合物と、フェノール誘導体を吸着するフェノール吸着体とを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体を前記フェノール吸着体に吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離工程と、を備える。
斯かる構成によれば、分離工程において、未反応のフェノール誘導体が、フェノール吸着体に吸着されることによって、リグノフェノールから除去されるため、分離されるリグノフェノールの純度が向上する。従って、有機溶媒を使用せずとも、純度の高いリグノフェノールを得ることができる。
また、前記リグノフェノールの製造方法においては、
前記分離工程は、前記フェノール吸着体に前記リグノフェノールを付着させて捕捉する捕捉工程を有してもよい。
斯かる構成によれば、フェノール吸着体によってフェノール誘導体を吸着させつつ、フェノール吸着体にリグノフェノールを捕捉させて、効率良く分離することができる。
本発明に係るリグノフェノールの製造装置は、リグノセルロース系材料からリグノフェノールを製造する、リグノフェノールの製造装置であって、
前記リグノセルロース系材料、フェノール誘導体、及び、酸を混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合部と、
前記混合物と、フェノール誘導体を吸着するフェノール吸着体とを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体を前記フェノール吸着体に吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離部と、を備える。
斯かる構成によれば、未反応のフェノール誘導体を低減するために、有機溶媒を使用せずとも、純度の高いリグノフェノールを得ることができる製造装置が提供される。
以上の通り、本発明によれば、未反応のフェノール誘導体を低減するために、有機溶媒を使用せずとも、純度の高いリグノフェノールを得ることができるリグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置を提供することができる。
一実施形態に係るリグノフェノールの製造方法のフロー図である。 本実施形態に係るリグノフェノールの製造装置の概略図である。 リグノフェノールの生成反応の例を示す図である。
以下、図1を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るリグノフェノールの製造方法について説明する。
本実施形態に係るリグノフェノールの製造方法は、リグノセルロース系材料A、フェノール誘導体C、及び、酸Dを混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合工程と、
前記混合物と、フェノール誘導体Cを吸着するフェノール吸着体Fとを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体Cをフェノール吸着体Fに吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離工程と、を備えている。
また、前記分離工程は、前記フェノール吸着体Fに前記リグノフェノールを付着させて捕捉する捕捉工程を有している。
本実施形態では、混合工程へ供給するリグノセルロース系材料Aを前処理する前処理工程を備えている。前処理工程は、リグノセルロース系材料Aに含まれる脂を除去し、リグノセルロース系材料Aにフェノール誘導体Cを収着させる工程である。
前処理工程は、リグノセルロース系材料AをアセトンBによって脱脂する脱脂工程a1、脱脂工程a1にて得られたリグノセルロース系材料AとアセトンBとの混合物を濾過によって分離する第1濾過工程a2、第1濾過工程a2にて得られた脂が除去されたリグノセルロース系材料Aにフェノール誘導体Cを収着させる収着工程a3、及び、収着工程a3にて得られたフェノール誘導体Cが収着されたリグノセルロース系材料と余分なフェノール誘導体Cとを濾過によって分離する第2濾過工程a4を有する。
脱脂工程a1は、リグノセルロース系材料AとアセトンBとを混合することによって、リグノセルロース系材料Aを脱脂処理する工程である。脱脂処理によって、リグノセルロース系材料Aに含まれる脂をアセトンに溶出させ、リグノフェノール系材料Aから除去することができる。
リグノセルロース系材料は、リグニン及びセルロースを含有する。例えば、木質材料、草木材料が挙げられる。木質材料としては、針葉樹(マツ、スギ、ヒノキ等)、広葉樹(シイ、柿、サクラ等)、熱帯樹などが挙げられる。草木材料としては、ケナフ、ラミー(苧麻)、リネン(亜麻)、アバカ(マニラ麻)、ヘネケン(サイザル麻)、ジュート(黄麻)、ヘンプ(大麻)、ヤシ、パーム、コウゾ、ワラ(稲わら、麦わら等)、バカス、とうもろこし等が挙げられる。リグノセルロース系材料は、粉状、チップ状(廃木材の端材など)のような種々の状態で使用される。
リグニンは、フェニルプロパン単位(C6−C3単位)を基本骨格として有し、フェニルプロパン単位が酵素によりランダムに酸化重合した高分子化合物である。リグニンは、植物細胞壁を構成する成分であり、植物細胞壁においてセルロースやヘミセルロースに結合している。
アセトンBは、1kgのリグノセルロース系材料Aに対して、2kg〜10kg添加することが好ましい。
リグノセルロース系材料AとアセトンBとの混合時間は10分〜48時間であることが好ましい。また、混合温度は10〜40℃であることが好ましい。
第1濾過工程a2は、リグノセルロース系材料Aと脂を溶解しているアセトンBとを濾過によって分離する工程である。アセトンBは、回収するのが好ましい。第1濾過工程a2終了後、リグノセルロース系材料Aに残存しているアセトンBを蒸発させて、リグノセルロース系材料Aから余分なアセトンBを除去してもよい。
収着工程a3は、リグノセルロース系材料Aとフェノール誘導体Cとを混合することによって、リグノセルロース系材料Aにフェノール誘導体Cを収着させる工程である。
フェノール誘導体Cは、フェノール構造を分子中に有する化合物である。フェノール誘導体としては、フェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、アニソール、2,4−ジメトキシフェノール、2,6−ジメトキシフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、n−プロピルフェノール、iso−プロピルフェノール、tert−ブチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノール、ビスフェノール、バニリン、シリンゴール、クアイアゴール、フェルラ酸、及び、クマル酸からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。フェノール誘導体としては、クレゾールが好ましく、p−クレゾールがより好ましい。
フェノール誘導体Cは、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して、3kg〜10kg添加することが好ましい。
リグノセルロース系材料Aとフェノール誘導体Cとの混合時間は10分〜12時間であることが好ましい。また、混合温度は20〜40℃であることが好ましい。
第2濾過工程a4は、リグノセルロース系材料Aと余分なフェノール誘導体Cとを濾過によって分離する工程である。フェノール誘導体Cは、回収するのが好ましい。さらに、第2濾過工程a4終了後、未収着のフェノール誘導体Cを蒸発させて、リグノセルロース系材料Aから余分なフェノール誘導体Cを除去してもよい。
前記混合工程は、リグノセルロース系材料A、フェノール誘導体C、及び、酸Dを混合することによって、リグノフェノールを含む混合物を得る工程である。
混合工程は、前処理工程にてフェノール誘導体Cを収着させたリグノセルロース系材料A、及び、酸Dを混合することによってリグノフェノールを生成させる生成工程b1と、生成工程b1にて生成したリグノフェノールを含む混合物を水Eによって希釈する希釈工程b2とを備える。
生成工程b1は、前処理工程にてフェノール誘導体Cを収着させたリグノセルロース系材料A、及び、酸Dを混合することによってリグノフェノールを生成させる工程である。
生成工程b1では、リグノセルロース系材料Aに含有するセルロースが、酸触媒存在下、加水分解されて糖類を生成する。また、リグノセルロース系材料Aに含有するリグニンが、酸触媒存在下、加水分解されて低分子化する。さらに、リグニンが、酸触媒存在下、フェノール誘導体Cと反応してリグノフェノールを生成する。図3は、酸Dとして硫酸、フェノール誘導体Cとしてp−クレゾールを用いる場合における、リグノフェノールが生成する反応の例を示す。生成したリグノフェノールは、酸触媒存在下、加水分解されて低分子化する。以上によって、リグノフェノールを含む混合物が得られる。
酸Dは、リグニンとフェノール誘導体Cとの反応によってリグノフェノールを生成させる反応において、触媒として機能する。このような酸としては、無機酸及び有機酸が挙げられる。無機酸としては、硫酸、リン酸、塩酸等が挙げられる。有機酸としては、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ギ酸等が挙げられる。
酸Dは、酸水溶液として用いるのが好ましい。この場合、酸水溶液は、酸を、通常65〜98質量%、好ましくは72〜98質量%含有する。酸水溶液は、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して、3kg〜10kg添加するのが好ましい。
フェノール誘導体Cが収着されたリグノセルロース系材料Aと酸Dとの混合時間は5分〜2時間であることが好ましい。また、混合温度は30〜35℃であることが好ましい。
希釈工程b2は、リグノフェノールを含む混合物と水Eとを混合することによって混合物を希釈する工程である。希釈することによって、混合物に含まれる酸の濃度を低下させて、リグノフェノールの加水分解を抑制することができる。
水Eは、混合物の酸濃度が60質量%以下となる量を添加することが好ましい。
希釈工程b2後、リグノフェノールは、固形状になっている。混合物の他の組成としては、未反応のフェノール誘導体、酸及びセルロースが分解して生成した糖類等である。この中で、酸及び糖類は、水に溶解している。
前記分離工程は、混合工程にて得られた混合物と、フェノール誘導体Cを吸着するフェノール吸着体Fとを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体Cをフェノール吸着体Fに吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する工程である。
分離工程は、混合工程にて得られた混合物とフェノール吸着体Fとを接触させてフェノール誘導体Cをフェノール吸着体Fに吸着させる接触工程b3、接触工程b3にてフェノール誘導体Cを吸着させたフェノール吸着体Fにリグノフェノールを付着させて捕捉する捕捉工程b4、捕捉工程b4にてフェノール吸着体Fに付着したリグノフェノールを、リグノフェノールが溶解する溶媒Gによって溶解しリグノフェノール溶液を得る溶解工程b5、及び、溶解工程b5にて得たリグノフェノール溶液とフェノール吸着体F並びにその他の固形物(残渣物)とを濾過によって分離する第3濾過工程b6を有する。
接触工程b3は、混合工程にて得られた混合物とフェノール吸着体Fとを接触させることによって、混合物に含まれる未反応のフェノール誘導体Cをフェノール吸着体Fに吸着させる工程である。
一旦フェノール吸着体Fに吸着されたフェノール誘導体Cは、容易に脱着されない。従って、フェノール吸着体Fを用いることによって、フェノール誘導体Cとリグノフェノールとを容易に分離することができ、フェノール誘導体Cが除去されたリグノフェノールを得ることができる。
このように、未反応のフェノール誘導体を低減するために、フェノール吸着体Fを使用することによって、従来のn−ヘキサンのような有機溶媒を用いる分離工程と比較して、薬剤コスト及び設備コストを削減することができる。
また、リグノフェノールからフェノール誘導体Cが除去されていると、後述する晶析工程においてリグノフェノールが晶析し易くなり、収率が向上する。
フェノール吸着体Fは、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して、0.1kg〜10kg添加するのが好ましい。
フェノール吸着体Fとしては、フェノール誘導体を吸着するものであればよい。フェノール吸着体Fとしては、例えば、活性炭、シリカ、ゼオライト、キトサン等の粒状のフェノール吸着体Fが挙げられる。
また、リグノフェノールを含む混合物とフェノール吸着体Fとの接触の方式としては、バッチ式でフェノール吸着体Fと混合する方法、フェノール吸着体Fの充填層に通液する方法のどちらも可能である。
フェノール吸着体Fとしては、活性炭を好ましく用いることができる。活性炭は、多孔質であるため、該孔の大きさよりも小さい分子を該孔の中に入り込ませて吸着する性質を有する。フェノール誘導体は、比較的分子量が小さいため、前記孔の中に入り込み、活性炭に吸着される。一方、リグノフェノールは、分子量が大きく、また、本実施形態においては固形状になっているため、前記孔に入り込むことができず、活性炭に吸着されない。
活性炭としては、石炭系、木質系、ヤシ穀系、樹脂系などのものを用いることができる。また、これら石炭系、木質系、ヤシ穀系、樹脂系などの各種原料活性炭を、ガス賦活法、水蒸気賦活法、塩化亜鉛やリン酸などの薬品賦活法などの方法により賦活した活性炭を用いることができる。
具体的には、三菱化学カルゴン株式会社製のカルゴンCPG、カルゴンCAL、カルゴンSGL、ダイアソーブW、ダイアホープMS10、ダイアホープM010、ダイアホープMS16、ダイアホープ6MD、ダイアホープ6MW、ダイアホープ8ED、ダイアホープZGN4、Centur、日本ノリット株式会社製のGAC、GAC PLUS、GCN PLUS、C GRAN、RO、ROX、DARCO、CN、SX、SX PLUS、sa、SX、PK、W、クラレケミカル株式会社製のGW、GWH、GLC、4GC、KW、PW、PK、株式会社ツルミコール社製のHC−30S、GL−30S、4G−3S、PA、PC、フタムラ化学株式会社製のP、W、CW、SG、SGP、S、GB、CA、K、日本エンバイロケミカルズ株式会社製の白鷺KL、白鷺W2c、白鷺WH2c、白鷺W5c、白鷺WH5c、白鷺WH5X、白鷺XS7100H−3、カルボラフィン、白鷺A、白鷺C、白鷺M、味の素ファインテクノ株式会社社製のホクエツ CL−K、ホクエツHs、ホクエツKSなどが挙げられる。
リグノフェノールを含む混合物と活性炭との接触の方式としては、バッチ式で活性炭と混合する方法、活性炭の充填層に通液する方法のどちらも可能である。バッチ式の場合、処理時間は、通常10分〜12時間である。処理温度は通常、20〜35℃である。また、リグノフェノールを含む混合物は、pH0〜4.0であることが好ましい。
活性炭は、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して0.1kg〜10kg添加するのが好ましい。
捕捉工程b4は、フェノール吸着体Fにリグノフェノールを付着させて捕捉する工程である。捕捉工程b4によって、フェノール吸着体Fにフェノール誘導体Cを吸着させつつ、フェノール吸着体Fにリグノフェノールを捕捉させて、効率良く分離することができる。
捕捉工程b4は、フェノール吸着体Fを含み且つリグノフェノールが付着するようにフェノール吸着体Fが配された濾材を用いて混合物を濾過する濾過工程を有してもよい。このような濾材を用いて濾過することによって、フェノール吸着体Fにフェノール誘導体Cを吸着させ、リグノフェノールをフェノール吸着体Fに捕捉させつつ、混合物に含まれる液分を除くことができるため、より効率良く分離することができる。
濾材の材質としては、耐食性に優れるという観点から、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))、ニッケルとモリブデンとを含有する合金(例えば、ハステロイ(登録商標))が好ましく、ポリプロピレン、ニッケルとモリブテンとを含有する合金が特に好ましい。
溶解工程b5は、リグノフェノールを溶解する溶媒Gによって、フェノール吸着体Fに付着しているリグノフェノールを溶解し、溶媒Gにリグノフェノールが溶解したリグノフェノール溶液を得る工程である。
溶解工程b5では、フェノール吸着体Fに付着しているリグノフェノールが溶媒Gに溶解し、一方、フェノール誘導体Cはフェノール吸着体Fに吸着されたままとなる。従って、フェノール誘導体Cが除去されたリグノフェノール溶液を得ることができる。このようなリグノフェノール溶液は純度が高いため、後述する晶析工程において、リグノフェノールが晶析し易くなる。また、リグノフェノールの収率が向上する。
溶媒Gとしては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。フェノール吸着体Fにフェノール誘導体Cを吸着させたまま、リグノフェノールを溶解する溶媒としては、アルコールが好ましく、メタノールが特に好ましい。
溶媒Gは、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して、1kg〜10kg添加するのが好ましい。
第3濾過工程b6は、溶解工程b5にて得られたリグノフェノール溶液とフェノール吸着体F並びにその他の固形物(残渣物)とを濾過によって分離する工程である。
本実施形態では、分離工程にて得られたリグノフェノール溶液をさらに精製する精製工程を備えている。
精製工程は、リグノフェノール溶液のpHを調整するpH調整工程c1、pH調整工程c1にてpH調整されたリグノフェノール溶液を濃縮する濃縮工程c2、濃縮工程c2にて濃縮されたリグノフェノール溶液からリグノフェノールを晶析させる晶析工程c3、晶析工程c3にて晶析したリグノフェノールを濾過することによって固形状のリグノフェノールを単離する単離工程c4、及び、単離工程c4にて固形状のリグノフェノールを乾燥する乾燥工程c5を有する。
pH調整工程c1は、リグノフェノール溶液にアルカリ剤Hを混合することによってpHを調整する工程である。リグノフェノール溶液は、生成工程b1において用いた酸が十分に除去されずに残存しており、通常、pHは0以上2未満である。このような状態においては、リグノフェノールが加水分解するおそれがある。加水分解を抑制するためには、pHは2以上4以下とすることが好ましい。
アルカリ剤Hとしては、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
濃縮工程c2は、リグノフェノール溶液から溶媒Gを除去することによって、リグノフェノールを濃縮する工程である。濃縮は、リグノフェノール溶液を加熱し、溶媒Gを蒸発させることによって行う。また、溶媒Gの蒸発を促進させるために、減圧条件下で濃縮することが好ましい。溶媒Gを除去することによって、リグノフェノール溶液のリグノフェノール濃度を高めることができるとともに、処理すべきリグノフェノール溶液の量を低減することができる。また、リグノフェノールを結晶化させることができる。
濃縮は、濃縮後のリグノフェノール溶液の容量が、前処理工程におけるリグノセルロース系材料Aの仕込量1kgに対して、1.0L〜3.0Lになるまで行うことが好ましい。
晶析工程c3は、濃縮されたリグノフェノール溶液に塩化ナトリウム水溶液Iを混合することによって、リグノフェノールを晶析させる工程である。リグノフェノールは、フェノール骨格のOH基によってプロトン性が高くなっているため、水溶性が高い。しかし、リグノフェノールは、塩化ナトリウムの存在下においては、水溶性が低くなる。すなわち、塩化ナトリウムによって塩析効果が生じる。塩析効果によって、リグノフェノール溶液に塩化ナトリウム水溶液Iを混合すると、リグノフェノールを晶析させることができる。
塩化ナトリウム水溶液Iは、塩化ナトリウム濃度が0.1〜5質量%であることが好ましい。また、塩化ナトリウム水溶液Iは、濃縮工程c2にて得られた濃縮後のリグノフェノール溶液1Lに対して、4kg〜10kg加えることが好ましい。また、塩化ナトリウム水溶液Iの添加温度は、5〜30℃であることが好ましい。
単離工程c4は、晶析したリグノフェノールと母液とを濾過することによって分離し、固形状のリグノフェノールを単離する工程である。濾過は、減圧濾過又は加圧濾過によって行うことができる。また、母液を蒸留することによって、溶媒Gを回収してもよい。
乾燥工程c5は、固形状のリグノフェノールを乾燥する工程である。乾燥によって、固形状のリグノフェノールに含まれる溶媒Gや水分等を除去し、精製されたリグノフェノールJを得ることができる。乾燥は、減圧乾燥、送風乾燥又はコニカル乾燥等によって行うことができる。乾燥温度は、40〜70℃であることが好ましい。
本実施形態に係るリグノフェノールの製造方法によって得られるリグノフェノールJ、すなわち、精製されたリグノフェノールJは、例えば、プラスチック用の難燃剤、合板接着剤、含侵材等の用途に用いることができる。
次に、リグノフェノールの製造装置の一実施形態について、図2を参照して説明する。
本実施形態に係るリグノフェノールの製造装置は、
リグノセルロース系材料に含まれる脂を除去し、リグノセルロース系材料にフェノール誘導体を収着させて前処理する前処理部2と、
前記リグノセルロース系材料、フェノール誘導体、及び、酸を混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合部3と、
前記混合物と、フェノール誘導体を吸着するフェノール吸着体とを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体を前記フェノール吸着体に吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離部4と、
リグノフェノールを精製する精製部5と、を備えている。
前処理部2は、リグノセルロース系材料とアセトンとを混合する槽21と、槽21内の収容物を撹拌するための撹拌部22と、槽21内を加熱するための加熱部23とを備える。前処理部2は、槽21内のリグノセルロース系材料とアセトンとを濾過によって分離できるように、槽21の底部21aの少なくとも一部が濾材によって形成されている。
また、前処理部2は、脂が除去されたリグノセルロース系材料とフェノール誘導体とを混合することによって、リグノセルロース系材料にフェノール誘導体を収着させる槽21と、槽21内の収容物を撹拌するための撹拌部22とを備える。前処理部2は、槽21内のフェノール誘導体が収着されたリグノセルロース系材料と余分なフェノール誘導体とを濾過によって分離できるように、槽21の底部21aの少なくとも一部が濾材によって形成されている。
槽21は、下方に向けて先細りとなるテーパー状に形成されている。このような前処理部2としては、例えば、神鋼環境ソリューション社製の「濾過機能付きPVミキサー」等が挙げられる。
なお、本実施形態においては、リグノセルロース系材料とアセトンとを混合する槽21と、脂が除去されたリグノセルロース系材料とフェノール誘導体とを混合することによって、リグノセルロース系材料にフェノール誘導体を収着させる槽21とは、同一の槽である。また、槽21内のリグノセルロース系材料とアセトンとを濾過によって分離するための濾材と、フェノール誘導体が収着されたリグノセルロース系材料と余分なフェノール誘導体とを濾過によって分離するための濾材とは、同一の濾材である。
混合部3は、前処理部2にてフェノール誘導体を収着させたリグノセルロース系材料、及び、酸を混合し、リグノフェノールを生成させる槽31と、槽31内の収容物を撹拌するための撹拌部32とを備える。
また、混合部3は、リグノフェノールを含む混合物と水とを混合することによって希釈する槽31と、槽31内の収容物を撹拌するための撹拌部32とを備える。
槽31内には酸Dが添加されるため、槽31及び撹拌部32は、耐酸性であることが好ましく、例えば、グラスライニング処理されていることが好ましい。
なお、本実施形態においては、フェノール誘導体を収着させたリグノセルロース系材料、及び、酸を混合し、リグノフェノールを生成させる槽31と、リグノフェノールを含む混合物と水とを混合することによって希釈する槽31とは、同一の槽である。
分離部4は、混合部3にて得られた混合物とフェノール吸着体43とを接触させる槽41と、槽41の底部41aにフェノール吸着体43を含み且つリグノフェノールが付着するようにフェノール吸着体43が配された濾材42を備える。
分離部4は、リグノフェノールを溶解する溶媒によって、フェノール吸着体43に付着しているリグノフェノールを溶解する槽41と、リグノフェノール溶液に含まれる固形物(残渣物)を濾過によって分離するための濾材42を備える。
なお、本実施形態においては、混合部3にて得られた混合物とフェノール吸着体43とを接触させる槽41と、リグノフェノールを溶解する溶媒によって、フェノール吸着体43に付着しているリグノフェノールを溶解する槽41とは、同一の槽である。また、フェノール吸着体43を含み且つリグノフェノールが付着するようにフェノール吸着体43が配された濾材42と、リグノフェノール溶液に含まれる固形物(残渣物)を濾過によって分離するための濾材42とは、同一の濾材である。
濾材42におけるフェノール吸着体43以外の部分の材質は、耐酸性であることが好ましく、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))、ニッケルとモリブデンとを含有する合金(例えば、ハステロイ(登録商標))が好ましく、ポリプロピレン、ニッケルとモリブデンとを含有する合金が特に好ましい。
精製部5は、分離部4にて得られたリグノフェノール溶液のpHを調整するpH調整部5a、pH調整部5aにてpH調整されたリグノフェノール溶液を濃縮する濃縮部5b、濃縮部5bにて濃縮されたリグノフェノール溶液からリグノフェノールを晶析させる晶析部5c、晶析部5cにて晶析したリグノフェノールを濾過することによって固形状のリグノフェノールを単離する単離部5d、及び、単離部5dにて得られた固形状のリグノフェノールを乾燥する乾燥部5eを有する。
pH調整部5aは、分離工程にて得られるリグノフェノール溶液とアルカリ剤とを混合する槽5a1と、槽5a1内の収容物を撹拌する撹拌部5a2とを備える。pH調整前のリグノフェノール溶液は、通常、pHが0以上2未満であるため、槽5a1は、耐酸性であることが好ましく、グラスライニング処理されていることが好ましい。
濃縮部5bは、pH調整部5aにてpH調整されたリグノフェノール溶液に含まれる溶媒を蒸発させ、リグノフェノール溶液を濃縮する槽5b1と、槽5b1内の収容物を撹拌する撹拌部5b2と、槽5b1内を加熱する加熱部5b3とを備える。濃縮部5bは、溶媒Gの蒸発を促進させるために、さらに、槽5b1内を減圧状態にするための減圧部を備えていることが好ましい。
晶析部5cは、濃縮部5bにて濃縮されたリグノフェノール溶液と塩化ナトリウム水溶液とを混合することによってリグノフェノールを晶析させる槽5c1と、槽5c1内の収容物を撹拌するための撹拌部5c2とを備える。
単離部5dは、晶析部5cにて晶析した固形状のリグノフェノールと母液とを濾過によって分離するための濾過装置を備える。このような濾過装置としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、減圧濾過装置及び加圧濾過装置等が挙げられる。
乾燥部5eは、単離部5dにて得られた固形状のリグノフェノールを乾燥するための乾燥装置を備える。このような乾燥装置としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、減圧乾燥機、送風乾燥機及びコニカル乾燥機等が挙げられる。
なお、本発明に係るリグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置は、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係るリグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置は、上記の作用効果によって限定されるものではない。本発明に係るリグノフェノールの製造方法及びリグノフェノールの製造装置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1:製造装置、2:前処理部、3:混合部、4:分離部、5:精製部、
21:槽、21a:底部、22:撹拌部、23:加熱部、
31:槽、31a:底部、32:撹拌部、
41:槽、41a:底部、42:濾材、43:フェノール吸着体、
5a:pH調整部、5a1:槽、5a2:撹拌部、
5b:濃縮部、5b1:槽、5b2:撹拌部、5b3:加熱部、
5c:晶析部、5c1:槽、5c2:撹拌部、
5d:単離部、
5e:乾燥部、
A:リグノセルロース系材料、B:アセトン、C:フェノール誘導体、D:酸、E:水、F:フェノール吸着体、G:溶媒、H:アルカリ剤、I:塩化ナトリウム水溶液、J:リグノフェノール、
a1:脱脂工程、a2:第1濾過工程、a3:収着工程、a4:第2濾過工程、
b1:生成工程、b2:希釈工程、b3:接触工程、b4:捕捉工程、b5:溶解工程、b6:第3濾過工程、
c1:pH調整工程、c2:濃縮工程、c3:晶析工程、c4:単離工程、c5:乾燥工程

Claims (2)

  1. リグノセルロース系材料からリグノフェノールを製造する、リグノフェノールの製造方法であって、
    前記リグノセルロース系材料、フェノール誘導体、及び、酸を混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合工程と、
    前記混合物と、フェノール誘導体を吸着するフェノール吸着体とを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体を前記フェノール吸着体に吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離工程と、を備え、
    前記分離工程は、前記フェノール吸着体に前記リグノフェノールを付着させて捕捉する捕捉工程を有する、リグノフェノールの製造方法。
  2. リグノセルロース系材料からリグノフェノールを製造する、リグノフェノールの製造装置であって、
    前記リグノセルロース系材料、フェノール誘導体、及び、酸を混合することによって前記リグノフェノールを含む混合物を得る混合部と、
    前記混合物と、フェノール誘導体を吸着するフェノール吸着体とを接触させることによって、前記混合物に含まれるフェノール誘導体を前記フェノール吸着体に吸着させ、且つ、前記リグノフェノールを分離する分離部と、を備え、
    前記分離部は、前記フェノール吸着体に前記リグノフェノールを付着させて捕捉するように構成されている、リグノフェノールの製造装置。
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