JP6966747B2 - 透過潜像画像発現構造及び透過潜像画像形成体 - Google Patents
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Description
図1に、本発明の透過潜像画像発現構造(1)を示す。透過潜像画像発現構造(1)は、図1(a)に示すように、潜像画像(10)とフィルタ(20)から成る。図1(b)に示すように、潜像画像(10)とフィルタ(20)を重ねて、反射光下で観察した際に、潜像は不可視であるが、透過光下で観察角度を変化させて観察すると、潜像が変化して視認できる。以下、第1の実施の形態の透過潜像画像発現構造(1)の詳細な構成について説明する。
続いて、潜像画像(10)の構成について説明するが、本発明の潜像画像(10)は、三つの構成があり、順に説明する。
一つ目の潜像画像(10)は、透過光下でフィルタ(20)を重ねて観察角度を変化させると、複数の潜像の図柄が変化して視認できる効果を奏する。ここでは、構成を簡単に説明するため、観察角度を変化した際にアルファベットの文字「A」と、アルファベットの文字「B」で潜像が変化する例について説明する。
潜像要素(11)は、反射光下では基材(2)と同じ色で不可視であり、透過光下で視認できる構成で基材(2)に形成される。透過光下で視認できる潜像要素(11)は、具体的には、潜像要素(11)の周囲の基材(2)に対して、部分的に光透過性が高い構成か、部分的に光透過性が低い構成である。
次に、本発明を構成する透過潜像画像発現構造(1)を実現する上で、潜像画像(10)に対応して重なることで潜像を出現させるために必要なフィルタ(20)について説明する。図5(a)にフィルタ(20)の平面図、図5(b)にその断面図を示す。図5に示すフィルタ(20)は、公知のレンチキュラーレンズの構成であり、図5(a)に示すように、所定の画線幅(T1)のレンズ要素(21)が、第1の方向(S1)に、潜像要素(11)と同じピッチ(P1)で万線状に配置されて成る。また、図5(b)に示すように、各レンズ要素(21)は、所定の高さ(H)を有している。このレンズ要素(21)の画線高さ(H)については、特に限定されるものではなく、一般的に市販されている公知のレンチキュラーレンズと同様の形状である。なお、図5に示すレンチキュラーレンズは、レンズ要素(21)が離れて配置された状態を示しているが、レンズ要素(21)同士が隣接して一体型となっている構成であってもよいし、ベース層の上にレンズ要素(21)が離れて複数配置されて一体型となっている構成でもよい。また、図5(a)では、図面上分かりやすいように、一部を色付けして図示しているが、本発明におけるレンチキュラーレンズは、透明又は半透明であるため、実際には、ほぼ視認できない色彩となっている。
本発明の透過潜像画像発現構造(1)は、反射光下で観察すると、潜像画像(10)は、基材(2)と等色であることから視認することはできない。一方、図7(a)に示すように、基材(2)に対して傾いた角度(α1)から透過光下で観察すると、第1の潜像要素(11A)と第2の潜像要素(11B)を透過する光のうち、レンズ要素(21)から成るレンチキュラーレンズを通して第2の潜像要素(11B)のみがサンプリングされることで、複数の第2の潜像要素(11B)から構成された「B」の文字が潜像として視認できる。また、図7(a)に示すように、光透過性が高い潜像要素(11)が形成されている場合、「B」の文字の潜像は、基材(2)より明るく視認できる。
図11は、レンチキュラーレンズとは別のフィルタ(20)の構成を示す図であり、万線フィルタの構成であり、図11(a)は、万線フィルタの平面図、図11(b)は、その断面図である。この場合、図11(a)に示すように、所定の画線幅(T2)の光遮断要素(22)が、第1の方向(S1)に潜像要素(11)と同じピッチ(P1)で万線状に配置されて成る。万線フィルタは、一般的には、透明フィルム(23)に黒色のインキによって光遮断要素(22)が万線状に配置されたものがあり、その透明フィルム(23)を潜像画像(10)に重ねて観察に用いる。
図14(a)に示した潜像画像(10a)を備えた透過潜像画像発現構造(1)を反射光下で観察すると、潜像画像(10a)は、基材(2)と等色であることから視認することはできない。一方、図15(a)に示すように、透過潜像画像発現構造(1)を透過光下で観察すると、基画像(13)である「桜」の図柄が潜像として視認でき、さらに、図15(b)及び図15(c)に示すように、観察する角度を変化させていくと、潜像が一定の方向に動く様子を視認することができる。
図16(a)に示した潜像画像(10b)を備えた透過潜像画像発現構造(1)を反射光下で観察すると、潜像画像(10b)は、基材(2)と等色であることから視認することはできない。一方、図17(a)に示すように、透過潜像画像発現構造(1)を透過光下で観察すると、モアレ拡大現象により、「J」の文字の拡大モアレが潜像画像(10)として視認でき、さらに、図17(b)及び図17(c)に示すように、観察する角度を変化させていくと、潜像画像(10)が一定の方向に動く様子を視認することができる。
続いて、第2の実施形態として、第1の実施の形態で説明した透過潜像画像発現構造(1)を応用して作製する透過潜像画像形成体(100)について説明する。透過潜像画像形成体(100)は、前述の透過潜像画像発現構造(1)の潜像画像(10)とフィルタ(20)とを一体化した技術であって、前述の透過潜像画像発現構造(1)とは異なり、観察者は、フィルタ(20)を別に用意する必要がなく、可視光下で容易に潜像を視認することができるため、真偽判別性に優れた技術である。
第2の実施の形態において、潜像画像(10)は、図2、図14及び図16に示す構成のいずれの構成であってもよい。ここでは一例として、図14に示す構成の潜像画像(10a)が、基材(2)に形成された構成について説明する。また、潜像画像(10a)を構成する潜像要素(11a)は、図3及び図4を用いて説明したように、潜像要素(11a)の周囲の基材(2)に対して、部分的に光透過性が高い構成と部分的に光透過性が低い構成があるが、ここでは、図3(a)に示すように、部分的に厚さが薄く光透過性が高い潜像要素(11a)が形成された例について説明する。なお、潜像要素(11a)を形成する方法については、前述のとおりであり、紙の基材(2)にすき入れ技術を用いたり、紙又はポリマーの基材(2)にレーザ加工を施す透かし技術を用いて形成することができる。
第2の実施の形態において、フィルタ(20)は、レンチキュラーレンズの構成でもよいし、万線フィルタの構成でも良く、ここでは、レンチキュラーレンズの例で説明する。レンチキュラーレンズの構成は前述のとおりであり、潜像要素(11a)と同じピッチ(P1)で、レンズ要素(21)を複数配置した構成である。また、レンズ要素(21)の幅(T1)は、潜像要素(11a)の幅(W3)より大きく、ピッチ(P1)より小さければ特に限定はない。また、フィルタ(20)は、潜像画像(10a)を発現させることができればよく、少なくとも潜像画像(10a)を覆う範囲のフィルタ(20)であればよい。
以上の構成で成る第2の実施の形態の透過潜像画像形成体(100)を反射光下で観察すると、潜像画像(10a)は、基材(2)と等色であることから視認することはできない。一方、図15(a)に示すように、透過潜像画像形成体(100)を透過光下で観察すると、基画像(13)である「桜」の図柄が潜像画像(10a)として視認でき、さらに、図15(b)及び図15(c)に示すように、観察する角度を変化させていくと、潜像画像(10a)が一定の方向に動く様子を視認することができる。前述のように、第2の実施の形態の透過潜像画像形成体(100)は、フィルタ(20)を別に用意する必要がなく、可視光下で容易に潜像画像(10a)を視認することができる。
色要素(31)を形成する方法は、凸版印刷、平版印刷方式による印刷機又はインキジェットプリンタ、レーザプリンタ等により形成することができ、インキについては、基材(2)と異なる色を備えていれば特に限定はなく、プロセスインキ、特色インキ等を用いることができる。
実施例1は、第1の実施の形態で説明した透過潜像画像発現構造(1)である。実施例1の透過潜像画像発現構造(1)について図面を用いて説明する。
実施例2は、第2の実施の形態で説明した透過潜像画像形成体(100)である。実施例2の透過潜像画像形成体(100)において、基材(2)には、白色の上質紙(しらおい 日本製紙製)を用いた。
2 基材
3 凹部
10、10a 潜像画像
10A 第1の潜像要素群
10B 第2の潜像要素群
11、11a 潜像要素
11A 第1の潜像要素
11B 第2の潜像要素
20 フィルタ
21 レンズ要素
22 光遮断要素
31 色要素
100 透過潜像画像形成体
101 額面
102 記番号
Claims (10)
- 基材の少なくとも一部に、基画像が分割及び/又は圧縮された潜像要素が一定のピッチで複数形成されて成る潜像画像と、前記潜像要素に対応したレンズ要素又は光遮断要素が複数配置されたフィルタとを含む透過潜像画像発現構造であって、前記潜像要素は、反射光下では前記基材と等色で、かつ、前記基材とは光透過性が異なり、前記潜像画像と前記フィルタを重ねて、透過光下で観察すると前記基画像が潜像として視認され、観察角度又は前記フィルタの位置を変化させると前記潜像が変化して視認されることを特徴とする透過潜像画像発現構造。
- 前記潜像要素は、前記基材とは厚さが異なることを特徴とする請求項1記載の透過潜像画像発現構造。
- 前記複数形成された前記潜像要素において、部分的に厚さが異なり、前記潜像が濃淡を有して視認されることを特徴とする請求項2記載の透過潜像画像発現構造。
- 前記潜像要素は、すかしインキ又は光遮断性のインキにより形成されたことを特徴とする請求項1記載の透過潜像画像発現構造。
- 基材の一方の面の少なくとも一部に、反射光下では前記基材と等色で前記基材とは光透過性が異なり、かつ、基画像が分割及び/又は圧縮された潜像要素が一定のピッチで複数形成されて成る潜像画像が形成され、前記潜像画像の上又は前記基材の他方の面の前記潜像画像に重畳する位置に、前記潜像要素に対応した複数のレンズ要素又は複数の光遮断要素を備えたフィルタが形成され、透過光下で観察すると前記基画像が潜像として視認され、観察角度を変化させると前記潜像が変化して視認されることを特徴とする透過潜像画像形成体。
- 前記潜像要素は、前記基材とは厚さが異なることを特徴とする請求項5記載の透過潜像画像形成体。
- 前記複数形成された前記潜像要素において、部分的に厚さが異なり、前記潜像が濃淡を有して視認されることを特徴とする請求項6記載の透過潜像画像形成体。
- 前記潜像要素は、すかしインキ又は光遮断性のインキにより形成されたことを特徴とする請求項5記載の透過潜像画像形成体。
- 前記複数のレンズ要素を備えたフィルタが、前記基材の他方の面に形成される場合、前記レンズ要素は、前記基材の他方の面に設けた凹部に形成されたことを特徴とする請求項5から8までのいずれか1項に記載の透過潜像画像形成体。
- 前記基材と異なる色の色要素が、前記潜像要素の少なくとも一部に重畳して形成されたことを特徴とする請求項5から9までのいずれか1項に記載の透過潜像画像形成体。
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