JP6964910B1 - 太陽光パネルの解体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
太陽光パネルは、屋外に設置されることから、降雨、降雪、強風等に耐えられるように設計製造されているが、異常な荒天によって破損することがある。
また、長期間の使用によって、季節の温度差や太陽光(紫外線)による劣化等が進行する。そのため、一般的な太陽光パネルは、20〜30年程度が寿命とされている。
太陽光発電の普及に伴い、上記のように、荒天によって破損したものや寿命を迎えたものなど、廃棄される太陽光パネルが増大するため、廃棄対象の太陽光パネルを資源としてリサイクル利用を行うことが考えられている。
リサイクルが可能となるように太陽光パネルを解体するときには、パネルの外周部分からフレーム部材を取り外す作業が行われる。このフレーム部材を取り外すとき、爪部材をアクチュエータによって移動させ、フレーム部材に押圧を加える装置がある(特許文献1)。
このとき、太陽電池モジュールの長手方向の位置を位置検出センサで検出し、太陽電池モジュールの端部から所定量内側に加圧位置を決定する。
また、太陽電池モジュールの短手方向の中心位置に加圧位置を決定し、これら各加圧位置において、フレーム部材の直交方向外側へ向けて爪部材を移動させ、フレーム部材を太陽電池モジュールから分離する。
この爪部材は、先端部分がフレーム部材の長手方向に対して短く形成されている。上記の装置は、爪部材の先端部分のみをフレーム部材に当接させて加圧を行っている。
即ち、上記の装置は、爪部材の先端部分を当接させた、フレーム部材の狭い範囲(小さい部分)に加圧を集中させて、太陽電池モジュールからフレーム部材を取り外すように構成されている。
太陽光パネルを解体するとき、それぞれのフレーム部材に様々な曲がりが生じると、多量のフレーム部材をまとめて移動させることが難しくなり、即ち、移動もしくは輸送に必要なコストが高くなり、リサイクルに用いる資源として価値が損なわれる。
また、フレーム部材に曲がりが生じていると、所望の形状に整形する前に加熱溶融させる工程が必要になり、リサイクルに要するコストが高くなる。
前記載置部に載置された前記太陽光パネルの表面に対して平行に前記各押出し部材を移動させ、前記フレーム部材の長手方向の複数の所定位置に、それぞれ前記押出し部材を同時に押し当てて、前記太陽光パネルの外側に前記フレーム部材を押し出す押出し機構部と、を備え、前記押出し部材は、前記フレーム部材と対向する部位に、前記フレーム部材と当接させる当接部位、および、前記当接部位よりも前記フレーム部材に向かって突出させた突起部位を有し、前記押出し機構部が、前記各押出し部材を前記フレーム部材の各所定位置に当接させるとき、前記各押出し部材の前記当接部位および前記突起部位は、タイミングがずれてそれぞれ前記フレーム部材に当接することを特徴とする。
図1は、本開示の実施形態による解体装置1の一の側方を見た場合の側面図である。また、図2は、図1の解体装置1の他の側方を見た場合の側面図である。
解体装置1は、例えば、金属製の複数の長手部材を用いて構成された筐体2を備え、この筐体2に、後述する各部が設置されている。
筐体2は、複数の長手部材を接合して格子状に形成させたもので、例えば、床面に対して鉛直に設置された4本の筐体支柱部材2c、隣り合う2本の筐体支柱部材2c間を繋ぐ各筐体下側部材2a、および、各筐体上側部材2bによって構成されている。各筐体下側部材2aおよび各筐体上側部材2bは、それぞれ床面に対して平行に配置され、各筐体下側部材2aは、各筐体支柱部材2cの下側を接続し、各筐体上側部材2bは、各筐体支柱部材2cの上側を接続している。
詳しくは、昇降機構部4は、載置部3の上面が水平状態を保ちながら上下方向へ移動するように、載置部3の下側部分を支持している。
載置部3は、上面に太陽光パネル(図示省略)を載置させ、この太陽光パネルを所定位置に位置決め固定する位置決め具等を備えて構成されている。
解体装置1は、載置部3等の上側にフレーム外し機構部5が配置されている。フレーム外し機構部5は、例えば、後述する各短辺部分の筐体上側部材2bに設置固定されており、載置部3に載置された太陽光パネルと接することができるように、筐体2の内部に配置されている。
操作部6は、昇降機構部4、フレーム外し機構部5等の動作を操作する複数のスイッチを備えており、例えば、昇降機構部4、フレーム外し機構部5を動作させる圧縮空気の供給や、各部へ供給された圧縮空気の排気等を制御するように、上記の各スイッチに配線接続等が行われている。なお、ここでは、上記の圧縮空気を生成するコンプレッサ(エアポンプ)や、上記の各機構部へ圧縮空気を送る配管等の図示を省略する。
ここで例示する解体装置1は、上方から見たとき、上面部分が長方形となるように構成されている。この長方形の4隅には、それぞれ筐体支柱部材2cが配置され、各筐体支柱部材2cの頭部には、例えば、筐体2の上側部分において、短辺部分となる筐体上側部材2b、および、長辺部分となる筐体上側部材2bがそれぞれ接続されている。
筐体2の上側部分にはフレーム外し機構部5が設置されており、例えば、各筐体上側部材2bに、フレーム外し機構部5が固定されている。
フレーム外し機構部5は、載置部3に載置された太陽光パネルの各フレーム部材を取り外す押出し部材10を4つ備え、各押出し部材10を移動させる長辺押出し機構部20および短辺押出し機構部21を備えている。
また、図3において、2点鎖線で表した長辺押出し機構部20は、上記のように押出し部材10を長辺フレーム部材31ならびに短辺フレーム部材32へ接近させたときの配置等を表している。即ち、2点鎖線で表されたものは、長辺フレーム部材31ならびに短辺フレーム部材32に接近させた(位置Aにおける)押出し部材10ならびに長辺押出し機構部20を表している。
押出し部材10は、載置部3に載置された太陽光パネルの表面と平行に配置された部材であり、例えば、適度な厚みを有する板状の部材で、長辺押出し機構部20によって支持されている。
押出し部材10は、上方から見たとき、押出し部材10の縁辺部分となる長辺対向部位10aと短辺対向部位10bとを有する。
また、長辺対向部位10aおよび短辺対向部位10bは、載置部3に載置された太陽光パネルの各フレーム部材にそれぞれ対向する位置に配置されている。
詳しくは、長辺対向部位10aは、後述する太陽光パネル30の長辺フレーム部材31に当接する(対向する)位置に配置され、短辺対向部位10bは、太陽光パネル30の短辺フレーム部材32に当接する(対向する)位置に配置されている。
突起部11は、長辺対向部位10aの長手方向に直交する方向へ突出しており、載置部3に載置された太陽光パネル30の長辺フレーム部材31へ向かって突出するように設けられている。
短辺対向部位10bは、基端側(長辺対向部位10aと短辺対向部位10bとによって形成される角部)、もしくはその近傍に突起部12(第1の突起部位)を有している。
突起部12は、短辺対向部位10bの長手方向に直交する方向へ突出しており、載置部3に載置された太陽光パネル30の短辺フレーム部材32へ向かって突出するように設けられている。
各長辺押出し機構部20は、載置部3に載置された太陽光パネル30の長辺の延設方向に対して直交する方向に、押出し部材10を移動させるように配置されている。
短辺押出し機構部21は、例えば、駆動シリンダ部21aおよび駆動シリンダ部21bを備え、各駆動シリンダ部21a,21bにそれぞれ2つの長辺押出し機構部20が設置されている。
即ち、短辺押出し機構部21は、2つの駆動シリンダ部21a,21bを備えて、4つの長辺押出し機構部20ならびに4つの押出し部材10を移動させるように、例えば、筐体上側部材2bに固定されている。
即ち、短辺押出し機構部21は、各駆動シリンダ部21a,21bに設置された長辺押出し機構部20(押出し部材10)が、当該短辺押出し機構部21の長手方向の中央と端部との間を移動するように構成されている。
解体装置1は、例えば、操作部6に、後述する各機構部の動作を制御するプログラム、制御量を表すデータ等を記憶している記憶装置(メモリ等のデバイス)、操作部6の操作スイッチ等に行われた操作や、解体装置1の各部に設置されたセンサ等の出力信号に応じて、また、上記の記憶装置に記憶されているプログラム、データ等を用いて、各機構部の動作を制御するプロセッサ等によって構成された制御部(図示省略)を備えている。
以下に説明する各機構部等の動作は、上記の制御部等による制御に応じた動作である。
ここで例示する太陽光パネル30は、図中、縦横に複数の太陽電池セル33を並べて、長方形のパネル表面が形成されているものである。上記のように並べられた太陽電池セル33の表面には、例えば、図示されないガラス製の表面カバーが重畳され、太陽光パネル30の表面を覆っている。
パネル表面が長方形に形成された太陽光パネル30は、外周部分に2つの長辺フレーム部材31および2つの短辺フレーム部材32が固定されており、これらのフレーム部材によってパネル縁周が囲われている。
初めに、上記のように構成されている太陽光パネル30を載置部3に載置する。操作部6に所定の操作が行われると、例えば、制御部が昇降機構部4の動作を制御して、太陽光パネル30が載置された載置部3を、上方に配置されているフレーム外し機構部5へ向かって上昇させ、また、適当に下降させることによって所定の高さ(太陽光パネル30の位置決めを行う高さ、即ち、載置部3に載置されている太陽光パネル30を移動させることができる高さ)に調整して停止させる。
制御部は、例えば、図4に示した各短辺押出し機構部21を動作させ、図5において、長辺フレーム部材31の長手方向に沿って、各押出し部材10を(所定の距離だけ)移動させる。
このとき、図4および図5において、縦方向に並んでいる2つの押出し部材10を1組とし、図中右側に配置されている2つの押出し部材10を、右方向(一の横方向)に移動させ、図中左側に配置されている2つの押出し部材10を、左方向(他の横方向)に移動させる。
換言すると、各押出し部材10を、左右(横)方向に開くように移動させる。
上記の各短辺押出し機構部21の動作により、各押出し部材10は、太陽光パネル30の載置位置が所定位置からずれている場合、いずれかの短辺フレーム部材32に当接して、長辺フレーム部材31の長手方向に沿って、太陽光パネル30を一の横方向、または他の横方向に移動させる。
この後、制御部は、各短辺押出し機構部21の動作を反転させて、各押出し部材10を、左右方向(横方向)において、閉じるように移動させ、所定位置(例えば、長辺フレーム部材31の長手方向の端部から適当に離れた位置)に配置させる。
このとき、図4および図5において、横方向に並んでいる2つの押出し部材10を1組とし、図中上側に配置されている2つの押出し部材10を、上方向(一の縦方向)に移動させ、図中下側に配置されている2つの押出し部材10を、下方向(他の縦方向)に移動させる。
換言すると、各押出し部材10を、上下(縦)方向に開くように移動させる。
上記の各長辺押出し機構部20の動作により、各押出し部材10は、太陽光パネル30の載置位置が所定位置からずれている場合、いずれかの長辺フレーム部材31に当接して、短辺フレーム部材32の長手方向に沿って、太陽光パネル30を一の縦方向、または他の縦方向に移動させ、太陽光パネル30を所定位置に移動(配置)させる。
なお、太陽光パネル30の位置決め等を行う際には、各短辺押出し機構部21ならびに各長辺押出し機構部20は、後述する各フレーム部材を取り外す場合に比べて、弱い力で各押出し部材10を移動させ、いずれかのフレーム部材に穏やかに当接させるように動作する。
制御部は、昇降機構部4を制御して、例えば、載置部3を上限の位置まで上昇させ、太陽光パネル30の各フレーム部材を取り外す高さ(後述するように、短辺フレーム部材32に各押出し部材10を当接させることができる高さ)に、当該載置部3を配置させる。
制御部は、例えば、図4等に示した各長辺押出し機構部20を制御して、図4または図5において、上下方向に並んでいる(図5の短辺フレーム部材32の長手方向に沿って並んでいる)2つの押出し部材10の間の距離を調整する。
即ち、例えば、図4の駆動シリンダ部21aに支持されている2つの長辺押出し機構部20を動作させ、これらに支持固定されている2つの押出し部材10が、予め設定されている所定の位置に配置されるように調整する。
なお、ここでは、駆動シリンダ部21aに関連する動作を説明するが、駆動シリンダ部21bに支持された2つの長辺押出し機構部20、ならびに、これら長辺押出し機構部20に支持固定されている2つの押出し部材10についても、同様に配置位置の調整が行われ、また、後述する短辺フレーム部材32の押し出し動作が行われる。
詳しくは、駆動シリンダ部21aに支持された(各長辺押出し機構部20によって移動された)各押出し部材10は、短辺フレーム部材32の長手方向中央を中心に対称配置される。
一の押出し部材10の突起部12は、例えば、短辺フレーム部材32の長手方向の一端部の近傍(短辺押出し機構部21によって押圧を加えたとき、短辺フレーム部材32に折れ曲がりが生じない位置)と対向する。
また、一の押出し部材10の短辺対向部位10bの一部分は、一の押出し部材10の突起部12が短辺フレーム部材32に当接する位置よりも、短辺フレーム部材32の長手方向中央側であって、短辺フレーム部材32の長手方向中央よりも端部側の所定位置(短辺押出し機構部21によって押圧を加えたとき、短辺フレーム部材32に折れ曲がりが生じない位置)と対向するように配置される。
また、他の押出し部材10の短辺対向部位10bの一部分は、突起部12が短辺フレーム部材32に当接する位置よりも、短辺フレーム部材32の長手方向中央側であって、短辺フレーム部材32の長手方向中央よりも他端部側の所定位置と対向するように配置される。
換言すると、各押出し部材10の突起部12を、短辺フレーム部材32の長手方向各端部に対向させ、各押出し部材10の短辺対向部位10bを、短辺フレーム部材32の長手方向各端部から長手方向中央に向かって離れた位置に対向させる。
具体的には、例えば、突起部12が、短辺フレーム部材32の長手方向各端部またはその近傍の位置と対向し、また、短辺対向部位10bの一部分が、短辺フレーム部材32の長手方向各端部から長手方向中央に向かって、短辺フレーム部材32の長手方向長さの三分の一またはその近傍の位置と対向するように、押出し部材10が配置される。
また、この押出し部材10の短辺対向部位10bの一部分(第1の当接部位)は、突起部12(第1の突起部位)から離間され、この突起部12が短辺フレーム部材32に当接する位置よりも、短辺フレーム部材32の長手方向中央側であって、短辺フレーム部材32の長手方向中央よりも端部側の所定位置と当接することができる部分である(この所定位置と当接することができる部分に設けられる)。
なお、突起部12と短辺対向部位10bの一部分とは、いずれも短辺フレーム部材32に押圧を加えたとき、短辺フレーム部材32に折れ曲がり等が生じない、それぞれの位置に当接することができる程度に離間されている。
即ち、上記の各押出し部材10の突起部12を、短辺フレーム部材32の長手方向各端部に当接させ、各押出し部材10の短辺対向部位10bを、短辺フレーム部材32の長手方向各端部から長手方向中央に向かって離れた位置に当接させて押圧を加え、短辺フレーム部材32を取り外す。
詳しくは、上記のように短辺フレーム部材32に、2つの押出し部材10が押し当てられるとき、各押出し部材10に設けられた突起部12(第1の突起部位)が、先に短辺フレーム部材32の、例えば各端部またはその近傍に当接する。
また、駆動シリンダ部21aの稼働が継続することによって、各押出し部材10の短辺対向部位10bの一部分(第1の当接部位)が、短辺フレーム部材32の所定位置(突起部12の当接位置よりも、短辺フレーム部材32の長手方向の中央側であって、押圧を加えたときに短辺フレーム部材32に折れ曲がり等が生じない位置)に当接する。具体的には、各押出し部材10の短辺対向部位10bの一部分は、例えば、短辺フレーム部材32の長手方向各端部から長手方向中央へ向かって、短辺フレーム部材32の長手方向長さの三分の一またはその近傍の位置に当接して、短辺フレーム部材32に押圧を加える。
即ち、押出し部材10は、短辺フレーム部材32に曲がり変形が生じない曲率で湾曲させる応力が生じるように(短辺フレーム部材32に当接するタイミングが適度にずれるように)、突起部12を短辺対向部位10bから突出させている。
また、押出し部材10は、上記の応力が生じるように、短辺フレーム部材32に当接する短辺対向部位10bの一部分と突起部12とを、短辺フレーム部材32(長手方向の長さ等)に応じた距離で離間して備えている。
この後、制御部は、昇降機構部4を制御して、載置部3を所定の高さまで下降させる。
次に、制御部は、各短辺押出し機構部21を制御して、上記のように各短辺フレーム部材32を押し出した各押出し部材10を所定の位置に(例えば、各短辺フレーム部材32を押し出した各押出し部材10の間が閉じるように)移動させる。
具体的には、短辺フレーム部材32を太陽光パネル30の外部まで押出した各押出し部材10を、太陽光パネル30の上側の位置へ移動させる。
なお、ここでは、図5において上側に配置されている長辺フレーム部材31の取り外し動作について説明する。また、説明を省略する(図5において)下側に配置されている長辺フレーム部材31の取り外し動作は、(図4において)駆動シリンダ部21aの下側に配置されている長辺押出し機構部20、および、駆動シリンダ部21bの下側に配置されている長辺押出し機構部20の各動作によって、図5の上側に配置されている長辺フレーム部材31の取り外し動作と同様に行われる。
この後、制御部は、短辺押出し機構部21を制御して、図4または図5において、左右方向に並んでいる(図5の長辺フレーム部材31の長手方向に沿って並んでいる)2つの押出し部材10の配置位置を調整する。
即ち、図4の駆動シリンダ部21aに支持されている長辺押出し機構部20に支持固定されている押出し部材10が、長辺フレーム部材31の長手方向の一端部側の部位と対向する位置に配置され、駆動シリンダ部21bに支持されている長辺押出し機構部20に支持固定されている押出し部材10が、長辺フレーム部材31の長手方向の他端部側の部位と対向する位置に配置されるように調整する。
このとき、駆動シリンダ部21aによって移動された押出し部材10と、駆動シリンダ部21bによって移動された押出し部材10とは、長辺フレーム部材31の長手方向中央を中心に対称配置される。
また、各押出し部材10の突起部11(第2の突起部位)は、当該押出し部材10の突起部11が長辺フレーム部材31に当接する位置よりも、長辺フレーム部材31の長手方向中央側であって、長辺フレーム部材31の長手方向中央よりも各端部側の所定位置にそれぞれ対向するように配置される。
また、駆動シリンダ部21bによって移動された押出し部材10は、長辺対向部位10aの一部分が、例えば、長辺フレーム部材31の長手方向の他端部の近傍と対向し、突起部11が、長辺フレーム部材31の長手方向中央よりも他端部側の所定位置と対向するように配置される。
換言すると、各押出し部材10を駆動シリンダ部21aならびに駆動シリンダ部21bによって移動させ、各押出し部材10の突起部11を、長辺フレーム部材31の長手方向中央近傍であって、長手方向中央から長手方向各端部に向かって離れた位置に対向させる。また、各押出し部材10の長辺対向部位10aを、突起部11が対向する位置から長辺フレーム部材31の長手方向各端部に向かって離れた位置に対向させる。
具体的には、例えば、各押出し部材10の突起部11が、長辺フレーム部材31の長手方向中央から長手方向各端部へ向かって、長辺フレーム部材31の長手方向長さの八分の一またはその近傍の位置に対向し、また、長辺対向部位10aの一部分が、長辺フレーム部材31の長手方向各端部から長手方向中央へ向かって、長辺フレーム部材31の長手方向長さの八分の一またはその近傍の位置と対向するように、当該各押出し部材10が配置される。
また、この押出し部材10の、突起部11(第2の突起部位)は、長辺対向部位10aの一部分(第2の当接部位)から離間され、この長辺対向部位10aの一部分が当接する位置よりも、長辺フレーム部材31の長手方向中央側であって、長辺フレーム部材31の長手方向中央よりも端部側の所定位置と当接することができる位置に設けられている。
なお、突起部11と長辺対向部位10aの一部分とは、いずれも長辺フレーム部材31に押圧を加えたとき、長辺フレーム部材31に折れ曲がり等が生じない、それぞれの位置に当接することができる程度に離間されている。
即ち、各押出し部材10の突起部11を、長辺フレーム部材31の長手方向中央近傍であって、長手方向中央から長手方向各端部に向かって離れた位置に当接させる。また、各押出し部材10の長辺対向部位10aを、突起部11が当接する位置から長辺フレーム部材31の長手方向各端部に向かって離れた位置に当接させて押圧を加え、長辺フレーム部材31を取り外す。
具体的には、例えば、各押出し部材10の突起部11が、長辺フレーム部材31の長手方向中央から長手方向各端部へ向かって、長辺フレーム部材31の長手方向長さの八分の一またはその近傍の位置に当接し、各押出し部材10の長辺対向部位10aの一部分が、長辺フレーム部材31の長手方向各端部から長手方向中央へ向かって、長辺フレーム部材31の長手方向長さの八分の一またはその近傍の位置に当接して押圧が加えられる。
なお、突起部11が、長辺フレーム部材31を押圧する位置は、長辺フレーム部材31の長手方向中央から長手方向端部までの間隔(範囲)のうち、当該間隔(範囲)の中間である中間部から長手方向中央の近傍までの間であればよい。
即ち、押出し部材10は、長辺フレーム部材31に曲がり変形が生じない曲率で湾曲させる応力が生じるように(長辺フレーム部材31に当接するタイミングが適度にずれるように)、突起部11を短辺対向部位10bから突出させている。
また、押出し部材10は、上記の応力が生じるように、長辺フレーム部材31に当接する長辺対向部位10aの一部分(第1当接部位)と突起部11(第2当接部位)とを、長辺フレーム部材31(長手方向の長さ等)に応じた距離で離間して備えている。
この後、制御部は、長辺押出し機構部20を制御して各押出し部材10を所定位置に(例えば、各長辺フレーム部材31を押し出した各押出し部材10の間が閉じるように)移動させる。
また、制御部は、昇降機構部4等を制御して、例えば、所定時間の経過後に載置部3を下降させ、フレーム外し機構部5から載置部3を離間して、載置部3から太陽光パネル30等を取り外す(除去する)ことができる状態にする。
また、ここで説明した解体装置1は、エアスライドシリンダ等を備えて、圧縮空気を用いて動作するように構成されているが、本発明による解体装置は、電動のサーボ、アクチュエータ等を用いて動作する構成や、油圧シリンダ等を用いて動作するように構成することも可能である。
2 筐体
2a 筐体下側部材
2b 筐体上側部材
2c 筐体支柱部材
3 載置部
4 昇降機構部
5 フレーム外し機構部
6 操作部
10 押出し部材
10a 長辺対向部位
10b 短辺対向部位
11 突起部
12 突起部
20 長辺押出し機構部
21 短辺押出し機構部
21a 駆動シリンダ部
21b 駆動シリンダ部
30 太陽光パネル
31 長辺フレーム部材
32 短辺フレーム部材
33 太陽電池セル
Claims (7)
- 直線状のフレーム部材が複数固定されている太陽光パネルを載置させる載置部と、
前記フレーム部材に当接させる複数の押出し部材と、
前記載置部に載置された前記太陽光パネルの表面に対して平行に前記各押出し部材を移動させ、前記フレーム部材の長手方向の複数の所定位置に、それぞれ前記押出し部材を同時に押し当てて、前記太陽光パネルの外側に前記フレーム部材を押し出す押出し機構部と、
を備え、
前記押出し部材は、
前記フレーム部材と対向する部位に、前記フレーム部材と当接させる当接部位、および、前記当接部位よりも前記フレーム部材に向かって突出させた突起部位を有し、
前記押出し機構部が、前記各押出し部材を前記フレーム部材の各所定位置に当接させるとき、
前記各押出し部材の前記当接部位および前記突起部位は、タイミングがずれてそれぞれ前記フレーム部材に当接する、
ことを特徴とする太陽光パネルの解体装置。 - 前記太陽光パネルは、短辺の前記フレーム部材と、長辺の前記フレーム部材と、を有し、
前記押出し機構部は、
前記短辺のフレーム部材を押出す短辺押出し機構部と、
前記長辺のフレーム部材を押出す長辺押出し機構部と、
を有し、
前記短辺押出し機構部が前記複数の押出し部材を移動させて前記短辺のフレーム部材を押出した後、前記長辺押出し機構部が前記複数の押出し部材を移動させて前記長辺のフレーム部材を押し出す、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光パネルの解体装置。 - 前記短辺押出し機構部は、
前記各押出し部材を、前記短辺のフレーム部材の長手方向中央を中心にして前記短辺のフレーム部材に折れ曲がりが生じない位置に対称配置し、同時に当接させ、
前記長辺押出し機構部は、
前記各押出し部材を、前記長辺のフレーム部材の長手方向中央を中心にして前記長辺のフレーム部材に折れ曲がりが生じない位置に対称配置し、同時に当接させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の太陽光パネルの解体装置。 - 前記短辺押出し機構部は、
前記各押出し部材の前記突起部位を、前記短辺のフレーム部材の長手方向各端部に当接させ、
前記各押出し部材の前記当接部位を、前記短辺のフレーム部材の長手方向各端部から長手方向中央に向かって離れた位置に当接させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の太陽光パネルの解体装置。 - 前記長辺押出し機構部は、
前記各押出し部材の前記突起部位を、前記長辺のフレーム部材の長手方向中央近傍であって、長手方向中央から長手方向各端部に向かって離れた位置に当接させ、
前記各押出し部材の前記当接部位を、前記突起部位が当接する位置から前記長辺のフレーム部材の長手方向各端部に向かって離れた位置に当接させる、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の太陽光パネルの解体装置。 - 前記押出し部材は、
前記短辺のフレーム部材と対向する短辺対向部位に、前記短辺のフレーム部材に当接させる第1の前記当接部位および第1の前記突起部位を有し、
前記長辺のフレーム部材と対向する長辺対向部位に、前記長辺のフレーム部材に当接させる第2の前記当接部位および第2の前記突起部位を有する、
ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の太陽光パネルの解体装置。 - 前記押出し部材は、
前記第1の突起部位が、
前記長辺対向部位と前記短辺対向部位とによって形成される角部に設けられ、
前記第1の当接部位が、
前記短辺のフレーム部材に押圧を加えたときに折れ曲がりが生じない、前記短辺のフレーム部材の長手方向中央よりも端部側の所定位置に当接する位置に設けられ、
前記第2の当接部位が、
前記短辺対向部位と前記長辺対向部位とによって形成される角部に設けられ、
前記第2の突起部位が、
前記長辺のフレーム部材に押圧を加えたときに折れ曲がりが生じない、前記長辺のフレーム部材の長手方向中央よりも端部側の所定位置に当接する位置に設けられている、
ことを特徴とする請求項6に記載の太陽光パネルの解体装置。
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