JP6964205B1 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱劣化を抑制して高外観で、かつ生産容易性にも優れる熱可塑性樹脂組成物を得る。【解決手段】(A)スチレン系樹脂50〜80質量部と、(B)塩素系樹脂1〜50質量部と、(C)グラフト共重合体0〜20質量部と、(D)キレート剤0.01〜0.5質量部と、を、含み、前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計が100質量部となる熱可塑性樹脂組成物であり、前記(B)塩素系樹脂は、(B−1)塩素を含むオレフィン重合物1〜40質量部と、(B−2)塩化ビニル系樹脂0〜30質量部を含む、熱可塑性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物に関する。
スチレン系樹脂と塩素系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物は、難燃性、耐候性に優れていることから、従来から、電子機器及び電子機器の筐体等の材料として、広範囲で使用されている。
例えば、特許文献1では、スチレン系樹脂に特定の塩素化ポリエチレンと特定の添加剤を加えることで、難燃性に優れた樹脂組成物を提供している。
また、特許文献2では、スチレン系樹脂と塩素化ポリオレフィンにジエン系ゴム含有グラフト重合体を加えることで、耐衝撃性にも優れた樹脂組成物を提供している。
特開平6−192513号公報 特開昭63−108067号公報
しかしながら、上記のような従来提案されている樹脂組成物は、押出や成形加工時に熱劣化を起こしやすく、それにより樹脂劣化物のコンタミや色味による外観の悪化等がしばしば発生する、という問題点を有している。また、押出機内に樹脂劣化物が堆積することもあり、長時間の運転時に除去作業が必要となる等、生産容易性に乏しい、という問題点を有している。
そこで本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑み、スチレン系樹脂と塩素系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、熱劣化を抑制して高外観で、かつ生産容易性にも優れる熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、スチレン系樹脂と塩素系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物に、特定の化合物を添加することにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
〔1〕
(A)スチレン系樹脂50〜80質量部と、
(B)塩素系樹脂1〜50質量部と、
(C)グラフト共重合体0〜20質量部と、
(D)キレート剤0.015〜0.03質量部と、
を、含み、
前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計が100質量部となる熱
可塑性樹脂組成物であり、
前記(B)塩素系樹脂は、(B−1)塩素を含むオレフィン重合物1〜40質量部と、
(B−2)塩化ビニル系樹脂0〜30質量部を含み、
前記(C)グラフト共重合体は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体で
あり、
前記(D)キレート剤が、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した体積平均粒子径D 90 が100μm以下のパウダー状、又は溶媒に溶解させた溶液状である、熱可塑性樹脂組成物。
〔2〕
前記(D)キレート剤が、アミノカルボン酸系キレート剤又はポリリン酸系キレート剤
である、前記〔1〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
本発明によれば、スチレン系樹脂と塩素系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、熱劣化を抑制して高外観で、かつ生産容易性にも優れる熱可塑性樹脂組成物が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という。)について、詳細に説明するが、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定するものではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔熱可塑性樹脂組成物〕
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、
(A)スチレン系樹脂(以下、(A)成分と記載する場合がある。)50〜80質量部と、
(B)塩素系樹脂(以下、(B)成分と記載する場合がある。)1〜50質量部と、
(C)グラフト共重合体(以下、(C)成分と記載する場合がある。)0〜20質量部と、
(D)キレート剤(以下、(D)成分と記載する場合がある。)0.01〜0.5質量部とを含み、
前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計が100質量部であり、
前記(B)塩素系樹脂は、(B−1)塩素を含むオレフィン重合物1〜40質量部と、(B−2)塩化ビニル系樹脂0〜30質量部とを含む。
前記構成を有することにより、熱劣化が抑制され、高外観で、かつ生産容易性に優れる熱可塑性樹脂組成物が得られる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル等の樹脂を含有してもよい。
(スチレン系樹脂(A))
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、スチレン系樹脂(A)を含有する。
スチレン系樹脂(A)は、芳香族ビニル単量体の単独重合体であっても、芳香族ビニル単量体と、当該芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量体との共重合体であってもよく、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体と必要によりその他の共重合可能な単量体を重合させた共重合体であることが好ましい。
前記芳香族ビニル系単量体は、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等が挙げられ、特に、生産性や各種物性、コスト等の観点から、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シアン化ビニル系単量体は、以下に限定されるものではないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル等が挙げられ、特に、生産性や各種物性、コスト等の観点から、アクリロニトリルが好ましい。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
スチレン系樹脂(A)は、必要により、その他の共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。
前記その他の共重合可能な単量体は、以下に限定されるものではないが、例えば、アクリル系単量体、N−フェニルマレイミド、無水マレイン酸等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル系単量体は、以下に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、後述する(B)成分、及び後述する(C)成分の合計を100質量部としたとき、前記(A)成分を50〜80質量部含有する。
熱安定性の観点から、(A)スチレン系樹脂の含有量は50質量部以上とし、難燃性の観点から80質量部以下とする。
(A)スチレン系樹脂の含有量は、55〜75質量部が好ましく、50〜70質量部がより好ましい。
(塩素系樹脂(B))
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、塩素系樹脂(B)を含有する。
塩素系樹脂(B)とは、重合体中に塩素原子を含む樹脂であり、塩素系樹脂(B)の含有量は、効率的に難燃性を付与する観点から、前記(A)成分、(B)成分、及び後述する(C)成分の合計を100質量部としたとき、1〜50質量部であり、好ましくは5〜40質量部であり、より好ましくは10〜30質量部である。
前記塩素系樹脂(B)は、流動性と耐衝撃性の観点で、塩素を含むオレフィン重合物(B−1)を含み、塩化ビニル系樹脂(B−2)を含むことが好ましい。
前記(A)成分、(B)成分、後述する(C)成分の合計100質量部に対し、(B−1)成分の含有量は1〜40質量部であり、好ましくは3〜35質量部であり、より好ましくは5〜30質量部である。
また、前記(A)成分、(B)成分、後述する(C)成分の合計100質量部に対し、(B−2)成分の含有量は0〜30質量部であり、好ましくは0〜25質量部であり、より好ましくは0〜23質量部である。
前記(B−1)成分と、(B−2)成分の含有量が前記範囲であることにより、流動性と耐衝撃性のバランスを良好なものとすることができる。
前記塩素を含むオレフィン重合物(B−1)としては、以下に限定されるものではないが、例えば、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン・プロピレンコポリマー等が挙げられる。
前記塩化ビニル系樹脂(B−2)としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記塩素を含むオレフィン重合物(B−1)は、耐衝撃性の観点から、塩素含有量が25〜40質量%の範囲が好ましい。塩化ビニル系樹脂(B−2)は流動性の観点から、重合度が380〜4500の範囲が好ましい。
(グラフト共重合体(C))
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体(C)を含有することが好ましい。
グラフト共重合体(C)は、ゴム質重合体に芳香族ビニル単量体と必要によりその他の共重合可能な単量体をグラフトさせた共重合体である。
前記ゴム質重合体は、以下に限定されるものではないが、例えば、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン系ゴム等が挙げられ、具体的には、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、ブタジエン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン系共重合体、エチレン−イソプレン共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
特に、耐衝撃性等の観点から、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が好ましい。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記グラフト共重合体中の芳香族ビニル単量体は、前記スチレン系樹脂(A)に記載の芳香族ビニル系単量体等を用いることができる。また、前記グラフト共重合体中のその他の共重合可能な単量体は、前記スチレン系樹脂(A)に記載のシアン化ビニル系単量体、アクリル系単量体、N−フェニルマレイミド、無水マレイン酸等を用いることができる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分、及び(C)成分の合計を100質量部としたとき、(C)成分を0〜20質量部含有する。
難燃性の観点から、(C)グラフト共重合体の含有量は20質量部以下とし、好ましくは3〜18質量部以下であり、より好ましくは5〜15質量部以下である。
(キレート剤(D))
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、キレート剤(D)を含有する
キレート剤(D)は、熱可塑性樹脂組成物中の金属イオンと安定的に結合することができる多座配位子である。
前記キレート剤(D)は、以下に限定されるものではないが、例えば、アミノカルボン酸系、ホスホン酸系、ポリリン酸系、ビピリジン、フェナントロリン、ポルフィリン、クラウンエーテル等が挙げられる。特に、金属イオンを効率的に捕捉することができ、熱可塑性樹脂組成物の熱安定性を効率よく向上できる観点から、アミノカルボン酸系キレート剤、及びポリリン酸系キレート剤が好ましく、さらに、価格や取扱性等の観点から、ピロリン酸ナトリウム及びエチレンジアミン四酢酸・二ナトリウムが好ましい。
キレート剤(D)の形状に関しては、熱可塑性樹脂組成物中での分散性の観点から、粒子径、詳細には、レーザー回折・散乱式粒度分析計を使用して、レーザー回折・散乱法により測定される粒子径分布曲線において、粒子の小さい方からの累積分布90%径D90が200μm以下のパウダー状、又は、各種溶媒に溶解させた溶液状であることが好ましい。
キレート剤(D)が粒子状である場合、粒子径の下限は、特に制限はないが、取扱性の観点から、例えば累積分布90%径D90が1μm以上であることが好ましい。
キレート剤(D)が各種溶媒に溶解させた溶液状である場合、前記各種溶媒には、水、及び各種有機溶媒を使用することができるが、安全性や取扱性の観点から水溶媒であることが好ましい。
水溶媒への溶解性を向上させる観点から、少量の有機溶媒を混合することも可能である。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計を100質量部としたとき、キレート剤(D)を、熱可塑性樹脂組成物の熱安定性向上と耐衝撃性の維持の観点から0.01質量部〜0.5質量部含有する。好ましくは0.013質量部〜0.3質量部であり、より好ましくは0.15〜0.1質量部である。
(添加剤)
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、剛性、耐衝撃性、耐熱性等を損なわない範囲で、必要に応じて、その他の添加剤を使用してもよい。
その他の添加剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホスファイト系、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系の紫外線吸収剤及び酸化防止剤、亜リン酸塩、次亜リン酸塩等の着色防止剤、核剤、アミン系、スルホン酸系、ポリエーテル系等の帯電防止剤、顔料等の着色剤が挙げられる。
〔熱可塑性樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、公知の方法により製造することができる。
具体的には、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等により、以下のように原料成分を混合及び溶融混練し、成形することにより製造することができる。
原料成分を混合及び溶融混練する方法としては、特に限定されず、当業者が周知の方法を利用できる。具体的には、原料成分を、予めスーパーミキサー、タンブラー、V字型ブレンダー等で混合し、一軸押出機又は二軸押出機で一括溶融混練する方法、一部成分を二軸押出機メインスロート部に供給し溶融混練しつつ、押出機の途中から残る成分を添加する方法等が挙げられる。
最適な条件は、押出機の大きさによって変動するため、当業者の調整可能な範囲で適宜調整することが好ましい。押出機のスクリューデザインに関しても、当業者に調整可能な範囲で種々調整することができる。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、以下の実施例及び比較例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体の製造条件と評価項目は以下のとおりである。
実施例及び比較例に用いた原材料を以下に説明する。
〔原材料〕
((A)スチレン系樹脂)
(A−1)アクリロニトリル・スチレン樹脂:アクリロニトリル比25質量%、数平均分子量55,000
((B)塩素系樹脂)
(B−1)塩素化ポリエチレン:MFR1.5g/10min、塩素含有量30質量%
(B−2)ポリ塩化ビニル:平均重合度600
((C)グラフト共重合体)
(C−1)ABS樹脂:ブタジエン系ゴム50質量%、ゴム質重合体の体積平均粒子径0.3μm、アクリロニトリル15質量%、スチレン35質量%、グラフト率60%
(C−2)MBS樹脂:ブタジエン系ゴム50質量%、ゴム質重合体の体積平均粒子径0.3μm、メチルメタクリレート15質量%、スチレン35質量%、グラフト率60%
((D)キレート剤)
(D−1)ピロリン酸ナトリウム(D90=300μm):TSPP
(D−2)微粒径ピロリン酸ナトリウム(D90=100μm):微粒径TSPP
(D−3)5%ピロリン酸ナトリウム水溶液:5%TSPP水溶液
(D−4)微粒径エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(D90=180μm):微粒径EDTA・2Na
(D−5)5%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液:5%EDTA・2Na水溶液
((E)その他の添加剤)
(E−1)三酸化アンチモン
(E−2)マレイン酸ジブチルスズ塩(60%)/3−メルカプトプロパン酸ジブチルスズ塩(40%)混合物:有機スズ系安定剤
〔熱可塑性樹脂組成物及び成形体の製造条件〕
((1)押出混練条件)
シリンダー温度180〜200℃に設定した二軸機(ZSK25Mc)を用い、吐出量10kg/hで押出混練を行い、ペレットとした。
((2)成形体の作製)
射出成形機(EC75SX−II、東芝機械(株)製)を用いて、ISO294−2に準拠したISOダンベル試験片を得た。
〔物性測定、及び特性の評価項目〕
((1)キレート剤の粒子径測定)
前記(D)キレート剤の粒子径を、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−2300、(株)島津製作所製)を用いて測定した。得られた粒子径分布の累積分布90%の値により体積平均粒子径D90を求めた。
((2)外観評価:色味)
前記〔製造条件〕の((1)押出混練条件)に従って得られたペレットを再び同条件で二軸機に通し、押出混練を行い、ペレットを得た。
得られたペレットを射出成形機(EC50S、東芝機械(株)製)を用いてカラープレートを作製し、温度23℃、相対湿度50%の大気雰囲気下に24時間放置した後、多光源分光測色計(MSC−5N−GV5、スガ試験機(株)製)を用いて、カラープレートの黄色度(イエローインデックス:YI)を測定した。
明度測定条件は、分光5nm光学反射、光源C光2°視野、正反射光を除いた測定(d/8)条件、観察視野直径15mmとした。
((3)外観評価:異物)
前記〔製造条件〕の((1)押出混練条件)の二軸機を用い、同条件で24時間連続運転を行う中で二時間毎にサンプリングし、得られたサンプル12点について、前記〔製造条件〕の(2)の射出成形機を用いて12枚のカラープレートを作製し、それぞれ異物数を評価した。
異物は大きさにより0.2mm未満、0.2mm以上0.3mm未満、0.3mm以上に分けて分類し、それぞれ1点、10点、20点と点数付けして各カラープレートの合計点数を算出した。
12枚のカラープレートの中で最も点数の高かったものについてそれぞれの大きさの異物数を評価値として採用した。
((4)生産容易性評価:押出機内の高粘度の樹脂劣化物堆積量評価)
前記〔製造条件〕の((1)押出混練条件)の二軸機を用い、同条件で24時間連続運転を行ったのち、押出機ダイス部を開放し、高粘度の樹脂劣化物堆積量を評価した。
開放部の50%以上が高粘度の樹脂劣化物で覆われている場合を×、20%以上50%未満が高粘度の樹脂劣化物で覆われている場合を△、20%未満が高粘度の樹脂劣化物で覆われている場合を○として評価した。
((5)生産容易性評価:樹脂焦げ堆積量評価)
前記〔製造条件〕の((1)押出混練条件)の二軸機を用い、ダイス部に120メッシュの平織金網を設置し、同条件で24時間連続運転を行ったのち、平織金網を取出し、樹脂焦げの堆積量を評価した。
金網メッシュ穴の50%以上が樹脂焦げで覆われている場合を×、20%以上50%未満が樹脂焦げで覆われている場合を△、20%未満が樹脂焦げで覆われている場合を○とした。
((6)シャルピー衝撃強度)
前記〔製造条件〕の((2)成形体の作製)で成形したISOダンベル試験片を80mm×10mm×4mmの形状に加工した後、ISO179に従って所定サイズのノッチ加工を行い、各5回ずつ試験を実施してその平均値をシャルピー衝撃強度値とした。
各実施例及び比較例で作製した熱可塑性樹脂組成物の組成、及び前記評価結果を下記〔表1〕、〔表2〕に示した。
Figure 0006964205
Figure 0006964205
表1及び表2から明らかなように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱劣化が抑制され、外観性、生産容易性に優れることが確認できた。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、電子機器及び電子機器の筐体等の材料の分野において産業上の利用可能性を有する。

Claims (2)

  1. (A)スチレン系樹脂50〜80質量部と、
    (B)塩素系樹脂1〜50質量部と、
    (C)グラフト共重合体0〜20質量部と、
    (D)キレート剤0.015〜0.03質量部と、
    を、含み、
    前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計が100質量部となる熱
    可塑性樹脂組成物であり、
    前記(B)塩素系樹脂は、(B−1)塩素を含むオレフィン重合物1〜40質量部と、
    (B−2)塩化ビニル系樹脂0〜30質量部を含み、
    前記(C)グラフト共重合体は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体で
    あり、
    前記(D)キレート剤が、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した体積平均粒子径D 90 が100μm以下のパウダー状、又は溶媒に溶解させた溶液状である、熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記(D)キレート剤が、
    アミノカルボン酸系キレート剤又はポリリン酸系キレート剤である、請求項1に記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
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