JP6964148B2 - 部材の再生方法及び海水の淡水化方法 - Google Patents
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Description
原水を膜ろ過すると、膜孔径を超える大きさの物質(例えば原水中の懸濁物質等)が、ろ過に用いたフィルターに阻止されて、濃度分極が発生し、或いはケーク等を生成する場合がある。これらはフィルターの汚染物質となり、フィルターの細孔を閉塞させ、ろ過抵抗を増大させ、膜間差圧を上昇させて、ろ過流速を減少させる。膜間差圧が所定値まで上昇したフィルターは、洗浄によって汚染物質を除去して、ろ過流速を元の値に戻したうえで再利用される。
原水の精製に使用されるフィルターを洗浄するための洗浄剤は、当該原水を扱う装置に使用される部材、例えば、配管、ストレーナ、バルブ、ポンプ等の洗浄に用いることもできると考えられる。
本発明の別の目的は、長期間安定して稼働できる部材の再生工程を備える海水の淡水化方法を提供することである。
この洗浄剤は、過酸化水素と、重金属化合物に由来する重金属イオンとの反応によって発生したヒドロキシラジカル(HO・)が、フィルター付着物のうちの有機物を酸化分解して除去する。しかし、これだけでは、無機物の洗浄除去効果が不十分であるうえに、有機物の洗浄に使用された重金属がフィルター表面に固着してしまう。
そこで、洗浄剤に、過酸化水素及び重金属化合物とともに、ヒドロキシジカルボン酸を配合することにより、フィルター付着物のうちの無機物の洗浄除去を図るとともに、フィルターに固着した重金属の除去も可能になる。
そして本発明者らは、特許文献1の洗浄剤では、海水を扱う装置に用いる部材の付着物は、海水に含まれるアルカリ金属及びアルカリ土類金属に由来するアルカリ性の無機物を含み、該アルカリ性無機物の影響によって、洗浄の進行とともに洗浄剤のpHが急激に上昇して、洗浄効果を損なっていることを突き止めた。
上記の目的を達成する本発明は、以下のとおりである。
海水を扱う装置に使用される部材の再生方法であって、
前記再生方法は、前記部材から付着物を除去する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用いる、部材の再生方法。
《態様2》
前記海水を扱う装置が、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置である、態様1に記載の部材の再生方法。
《態様3》
前記部材がフィルターである、態様1又は2に記載の部材の再生方法。
《態様4》
前記海水を扱う装置が、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置であり、
前記部材がフィルターであり、そして、
前記フィルターが、海水の前記ろ過に用いられる精密ろ過膜及び限外ろ過膜、並びに海水ろ過後の前記逆浸透処理に用いられる逆浸透膜から選択される1種以上である、態様1に記載の部材の再生方法。
《態様5》
前記第1薬液中の前記ヒドロキシジカルボン酸以外の酸が、塩酸、硝酸、硫酸、クエン酸、シュウ酸、アスコルビン酸、及びエチレンジアミン4酢酸から選択される1種以上である、態様1〜4のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
《態様6》
前記洗浄工程によって前記フィルターから除去される付着物が、
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物と、
有機物と
を含む、態様3又は4に記載の部材の再生方法。
《態様7》
前記付着物がカルシウム塩を含む、態様6に記載の部材の再生方法。
《態様8》
前記洗浄工程において、前記付着物と接触した前記第2薬液がアルカリ性の使用後第2薬液となり、
前記使用後第2薬液に前記第1薬液を添加して酸性の再生第2薬液とし、
前記再生第2薬液を前記洗浄工程における前記第2薬液として使用する、
態様1〜7のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
《態様9》
前記洗浄工程が、
前記第2薬液に前記第1薬液を添加して、前記第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された前記第2薬液によってフィルターから付着物を除去する付着物除去工程と
を含む、態様3又は4に記載の部材の再生方法。
《態様10》
前記洗浄工程によって前記フィルターから除去される付着物が、
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物と、
有機物と
を含む、態様9に記載の部材の再生方法。
《態様11》
前記付着物がカルシウム塩を含む、態様10に記載の部材の再生方法。
《態様12》
前記付着物除去工程において、前記付着物と接触した前記第2薬液がアルカリ性の使用後第2薬液となり、
前記pH調整工程において、前記使用後第2薬液に前記第1薬液を添加して酸性の再生第2薬液とし、
前記再生第2薬液を前記付着物除去工程における前記第2薬液として使用する、
態様9〜11のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
《態様13》
前記洗浄工程が、
前記第1薬液によって前記フィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
前記第2薬液によって、前記第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、態様3又は4に記載の部材の再生方法。
《態様14》
前記第1洗浄工程において前記フィルターから除去される付着物が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物を含む、態様13に記載の部材の再生方法。
《態様15》
前記付着物がカルシウム塩を含む、態様14に記載の部材の再生方法。
《態様16》
前記第2洗浄工程において前記フィルターから除去される付着物が有機物を含む、態様13〜15のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
《態様17》
前記第2薬液が回収再利用される、態様1〜16のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
《態様18》
前記部材が、導管を有する部材である、態様1又は2に記載の部材の再生方法。
《態様19》
前記部材が、配管、ストレーナ、バルブ、又はポンプである、態様18に記載の部材の再生方法。
《態様20》
海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化工程と、
前記海水の淡水化工程に使用される部材から付着物を除去する洗浄工程と
を含む、海水の淡水化方法であって、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用いる、海水の淡水化方法。
本発明の部材の再生方法は、特に海水の淡水化に用いるフィルターの再生に好適に適用することができる。
本発明の部材の再生方法は、
海水を扱う装置に使用される部材の再生方法であって、
部材から付着物を除去する洗浄工程を含み、
この洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用いることを特徴とする。
本発明の方法が適用される海水を扱う装置としては、例えば、海水を処理する装置、海水を搬送する装置等を挙げることができる。海水を処理する装置としては、例えば、海水を精製する装置を挙げることができ、その具体例として例えば、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置を例示することができる。本発明の方法が適用される部材としては、海水を扱う装置に使用される、フィルター、及び導管を有する部材を挙げることができる。導管を有する部材として、具体的には例えば、配管、ストレーナ、バルブ、ポンプ等を例示することができる。
例えば、海水の淡水化装置は、海水を扱う装置一般に拡張して理解されるべきである。海水の淡水化装置に使用されるフィルターは、海水を扱う装置に使用される部材一般に拡張して理解されるべきである。
本発明の範囲は、添付の請求の範囲によって画定される。
本発明のフィルターの再生方法は、より詳しくは、例えば、
フィルターの再生方法における洗浄工程が、
第2薬液に第1薬液を添加して、第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された第2薬液によってフィルターから付着物を除去する付着物除去工程と
を含む、フィルターの再生方法(第1の再生方法)であるか、又は、
フィルターの再生方法における洗浄工程が、
第1薬液によってフィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
第2薬液によって、第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、フィルターの再生方法(第2の再生方法)であってよい。
本実施形態のフィルターの再生方法において使用される第1薬液は、ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含み、好ましくは溶媒を更に含む溶液であり、より好ましくは溶媒として水を含む水溶液である。
第1薬液に含まれるヒドロキシジカルボン酸以外の酸としては、無機酸、及びヒドロキシジカルボン酸以外の有機酸を含む。
無機酸としては、酸解離定数pKaが負の値を示す強酸が好ましく、具体的には例えば、塩酸、硝酸、硫酸等を挙げることができ、これらから選択される1種以上を用いることができる。
ヒドロキシジカルボン酸以外の有機酸としては、ヒドロキシジカルボン酸以外の多塩基酸が好ましく、ヒドロキシジカルボン酸以外の多価カルボン酸及びアスコルビン酸から選択される1種以上がより好ましく、具体的には例えば、クエン酸、シュウ酸、アスコルビン酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン6酢酸(TTHA)、ニトリロ3酢酸(NTA)等を挙げることができ、これらから選択される1種以上を用いることができる。
これらのうち、ヒドロキシジカルボン酸以外の有機酸としては、クエン酸、シュウ酸、又はEDTAが好ましい。
第1薬液は、ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含み、好ましくは更に溶媒を含むが、これら以外の任意成分を含んでいてもよい。
第1薬液に含まれる任意成分としては、例えば、界面活性剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を挙げることができる。界面活性剤及びキレート剤については、第2薬液における任意成分として後述するのと同様である。
第1薬液は、効果的な洗浄効果又はpH調整効果を発現するために、そのpHが酸性領域に調整されていることが好ましく、より好ましくはpH5以下であり、pH4以下、又はpH3以下であってもよい。
一方で、第1薬液の酸性度が過度に高いと、装置の腐食が懸念されるため、pH0以上であることが好ましく、pH0.1以上、又はpH0.2以上であってもよい。
本実施形態のフィルターの再生方法において使用される第2薬液は、過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含み、好ましくは溶媒を更に含む溶液であり、より好ましくは溶媒として水を含む水溶液である。
第2薬液は、過酸化水素を含む。
第2薬液中の過酸化水素の濃度は、0.001mol/L以上10mol/L以下の範囲であることが好ましい。過酸化水素の濃度が0.001mol/L未満では、付着物の除去が完了する前に過酸化水素が消費されてしまい、洗浄効果が不十分となる場合がある。過酸化水素の濃度が10mol/Lを超えると、洗浄効果の観点から問題ないが、洗浄後の精製水に過酸化水素が多量に残存することになるため、多量の還元剤による排水処理が必要となる場合がある。
第2薬液中の過酸化水素の濃度は、0.1mol/L以上3mol/L以下の範囲であることがより好ましい。
第2薬液は、重金属化合物を含む。
第2薬液に含まれる重金属化合物は、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、チタン、銅等から選択される重金属原子を含む化合物であって、塩化物、硫化物、酸化物等から選択される1種以上であることが好ましい。特に好ましい重金属化合物は、塩化第一鉄(FeCl2)である。塩化第一鉄は、安価であるうえ、使用後の洗浄液に、アルカリ(例えば水酸化ナトリウム)を加えると沈殿して、ろ過によって容易に除去できる点でも好ましい。
第2薬液中の重金属化合物の濃度は、より好ましくは0.0002mol/L以上0.0030mol/L以下であり、更に好ましくは0.0003mol/L以上0.0010mol/L以下である。
第2薬液は、ヒドロキシジカルボン酸を含む。
第2薬液に含まれるヒドロキシジカルボン酸としては、例えば、リンゴ酸、酒石酸、タルトロン酸(別名:2−ヒドロキシマロン酸)、シトラマル酸(別名:2−メチルリンゴ酸)、ジオキシマレイン酸、ジオキシマロン酸等を挙げることができ、これらから選択される1種以上を使用することができる。
更に、第2薬液中のヒドロキシジカルボン酸の量は、過酸化水素の量に対して、0.0001モル倍以上100モル倍以下であることが好ましい。第2薬液中のヒドロキシジカルボン酸の量が、過酸化水素に対して0.0001モル倍未満であると、フィルター付着物中の無機物の洗浄除去効果が不十分となる場合がある。第2薬液中のヒドロキシジカルボン酸の量が、過酸化水素に対して100モル倍を超えると、第2薬液のpHが過度に低くなり、例えば重金属化合物が鉄化合物である場合には、フェントン反応による洗浄効果が損なわれる場合がある。
第2薬液は、過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含み、好ましくは更に溶媒を含むが、これら以外の任意成分を含んでいてもよい。
第2薬液に含まれる任意成分としては、例えば、界面活性剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を挙げることができる。
第2薬液に任意的に含まれる界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤のいずれでもよく、これらのうちの1種以上を使用することができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、セッケン、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、高級アルコールのリン酸エステル等を;
カチオン性界面活性剤としては、例えば、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等を;
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルアミノ脂肪酸ベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等を;
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリエチレングリコールアルキルエステル、ポリプロピレングリコールのエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールのプロピレンオキシド付加物等を;
それぞれ挙げることができる。
第2薬液に任意的に含まれるキレート剤としては、例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等;及びこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を挙げることができる。
第2薬液のpHは、フィルター付着物中の特に無機物の洗浄除去効果を高く維持するため、酸性領域にあることが好ましい。第2薬液のpHは、好ましくは6.0以下であり、より好ましくは2.0以上5.0以下であり、更に好ましくは2.0以上4.0以下であり、特に、2.0以上3.0以下、2.0以上2.5以下、又は2.2以上2.4以下であってもよく、典型的には2.3であってもよい。
第2薬液は、所定の成分を溶媒中で混合することにより調製することができる。溶媒中への各成分の配合順は任意であるが、第2薬液の調製中に重金属化合物を混合容器の壁面に付着させない観点から、先ず重金属化合物を溶媒中に十分に溶解してから、他の成分を配合することが好適である。
本発明のフィルターの再生方法は、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置に使用されるフィルターの再生に好適に適用される。
海水には、種々の無機物及び有機物が含まれている。海水は、特に、多量の塩類を含む点で河川水等と異なるため、海水の淡水化装置に使用されるフィルターの再生には特別の配慮を要する。
図1の海水の淡水化工程は、海水タンク(30)と、ろ過ユニット(40)と、逆浸透ユニット(50)とを含む。海水タンク(30)とろ過ユニット(40)との間に、不溶分を除去するための沈降槽、遠心分離器等;径が比較的大きい溶質を除去するための別のろ過ユニット;等を有していてもよい。
図1には、各タンク及びユニットを連結するための配管も付記した。しかし、配管中の流路を開放及び遮断するためのバルブ、送液のためのポンプ類、液を加圧するためのコンプレッサ等は図示していない。
ろ過ユニット(40)が中空糸膜モジュールである場合、該中空糸膜モジュールは、中空糸の内側中空部に導入された原水(海水)が、中空糸の外壁を通過して中空糸の外側に至ることによってろ過される「内圧式」のモジュールであってもよいし、中空糸の外側に導入された原水が、中空糸の外壁を通過して中空糸の内側中空部に至ることによってろ過される「外圧式」のモジュールであってもよい。外圧式モジュールの場合、原水導入用の配管はモジュールの側管であってもよいし、モジュールの長軸方向と同軸の内管から導入された原水が、ポッティング部(封止部)に設けられた通水孔を通って中空糸の外側に送られる構成のものであってもよい。
ろ過ユニット(40)を通過した後の海水は、次いで、逆浸透ユニット(50)に送られ、逆浸透膜(51)によって更にろ過されて、淡水(100)が得られる。逆浸透ユニット(50)によって除去される物質は、例えば、塩分、ホウ素等の微量成分である。
したがって、海水の淡水化装置に使用されるフィルターの付着物には、河川水等の淡水を浄化するときのフィルターに通常付着する付着物に加えて、上記のアルカリ性無機物に由来する付着物も含まれることになる。
アルカリ土類金属としては、例えば、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム等を、
それぞれ挙げることができる。
これらのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオンは、カウンターアニオンとともに塩の形態で存在していることが多い。このカウンターアニオンとしては、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、炭酸水素イオン、ホウ酸イオン等を挙げることができる。
本発明の方法が好適に適用されるフィルターは、より具体的には、海水のろ過に用いられる精密ろ過膜又は限外ろ過膜と、海水ろ過後の逆浸透処理に用いられる逆浸透膜とから選択される1種以上であることが好ましい。
特に、海水のろ過に用いられる精密ろ過膜又は限外ろ過膜には、アルカリ性無機物が大量に付着するから、本発明の有利な効果が最大限に発現される適用対象として相応しい。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
ポリスルホン系樹脂としては、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等を挙げることができる。
本発明のフィルターの再生方法は、上記したとおり、
海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置に使用されるフィルターの再生方法であって、
フィルターから付着物を除去する洗浄工程を含み、
この洗浄工程において、第1薬液及び第2薬液を用いることを特徴とする。
本発明のフィルターの再生方法のうちの第1の再生方法は、
本発明のフィルターの再生方法において、フィルターから付着物を除去する洗浄工程が、
第2薬液に第1薬液を添加して、第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された第2薬液によってフィルターから付着物を除去する付着物除去工程と
を含む方法である。
そこで、第1の再生方法では、洗浄に使用された後に回収された、アルカリ性の使用後第2薬液に第1薬液を添加して、pHが適正な値に調整された酸性の再生第2薬液とする、pH調整工程を経る。そして、得られた再生第2薬液を付着物除去工程における第2薬液として使用することによって、第2薬液の洗浄力を維持するのである。
第2薬液への第1薬液の添加は、例えば、第2溶液のpHを監視しながら、連続的に又は断続的に行われてよい。
ここで、第2薬液のフィルターへの接触方法は、第2薬液をフィルターの膜厚方向に通過させるろ過洗浄でもよいし、第2溶液をフィルターの表面に沿った方向に流す表面洗浄でもよい。第2薬液をフィルターの膜厚方向に通過させる場合、通過方向は、原水(海水)側膜面からでも、ろ過水側膜面からでもよい。
第2薬液をフィルター内に留め一定時間浸漬する浸漬洗浄、第2薬液と同時に又は逐次的に空気泡を導入する洗浄方法等も、本発明の好ましい態様である。
詳しくは、第1の再生方法の付着物除去工程によって前記フィルターから除去される付着物は、
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物と、
有機物と
を含む。
第1の再生方法では、付着物除去工程においてフィルターから除去される付着物が、特にカルシウム塩を含むと、本発明の効果が最大限に発揮されるため、好ましい。
本発明のフィルターの再生方法うちの第2の再生方法は、
本発明のフィルターの再生方法において、フィルターから付着物を除去する洗浄工程が、
第1薬液によってフィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
第2薬液によって、第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む方法である。
これを避けるため、第2の再生方法では、第1洗浄工程において第1薬液で洗浄して付着物中のアルカリ性無機物を除去した後に、第2洗浄工程において第2薬液で洗浄することにより、フィルター付着物の除去の完全と、第2薬液の回収再使用の実効性とを期するものである。
第2の再生方法は、第2薬液を回収再利用する際に、使用後第2薬液のpHを調整するpH調整工程を経なくても、高いレベルの洗浄効果が長期間維持される点で、好ましい。
第1洗浄工程においてフィルターから除去される付着物が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物を含み、
第2洗浄工程においてフィルターから除去される付着物が有機物を含む。
第2の再生方法では、第1洗浄工程においてフィルターから除去される付着物が、特にカルシウム塩を含むと、本発明の効果が最大限に発揮されるため、好ましい。
本発明の別の観点は、上記のような部材の再生方法を利用する海水の淡水化方法に関する。
すなわち、この観点によると、
海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化工程と、
前記海水の淡水化工程に使用される部材から付着物を除去する洗浄工程と
を含む、海水の淡水化方法であって、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用いる、海水の淡水化方法が提供される。
海水の淡水化方法における洗浄工程が、
第2薬液に第1薬液を添加して、第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された第2薬液によって部材から付着物を除去する付着物除去工程と
を含む、海水の淡水化方法(第1の海水の淡水化方法)であるか、又は
海水の淡水化方法における洗浄工程が、
第1薬液によって部材を洗浄する第1洗浄工程と、
第2薬液によって、第1洗浄工程後の部材を更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、海水の淡水化方法(第2の海水の淡水化方法)であってよい。
以下では、洗浄工程において、ろ過ユニット(40)中の精密ろ過膜又は限外ろ過膜(41)を洗浄する場合を例として、第1及び第2の海水の淡水化方法の例を説明する。しかし、逆浸透ユニット(50)中の逆浸透膜(51)を洗浄する場合、更にフィルター以外の、例えば、配管、ストレーナ、バルブ、ポンプ等の部材を洗浄する場合も、以下の説明と同様に理解されてよい。
第1の海水の淡水化方法は、フィルターの洗浄工程として、上記に説明した第1の再生方法を適用するものである。
図2に、本発明の第1の海水の淡水化方法の工程の一例を示す概略図を示した。
図2の工程は、海水タンク(30)と、ろ過ユニット(40)と、逆浸透ユニット(50)とを含む図1の海水の淡水化工程に、第1薬液タンク(10)と第2薬液タンク(20)を付加した構成を有する。したがって、図2中のろ過ユニット(40)は、図1のろ過ユニット(40)と同じく、ポッティング部に通水孔を有する外圧式のモジュールであるが、本発明はこれに限られない。
第2薬液タンク(20)には、内部の液体のpHを測定するためのpHメーター(21)が備えられている。
図2には、第1薬液タンク(10)及び第2薬液タンク(20)を連結するための配管、並びに配管中の流路を開閉するためのバルブも付記した。送液のためのポンプ類、液体撹拌のための撹拌機、液を加圧するためのコンプレッサ等は図示していない。
そこで、膜間差圧が所定値に達したとき、海水の淡水化工程の運転を停止し、フィルターから付着物を除去するための洗浄工程を行う。
第2薬液に第1薬液を添加して、第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された第2薬液によってフィルターから付着物を除去する付着物除去工程と
を含む。
付着物除去工程では、海水淡水化バルブ(V1、V2)を閉にして、海水タンク(30)からろ過ユニット(40)へ、更にろ過ユニット(40)から逆浸透ユニット(50)への流路を遮断したうえで、第2薬液出側バルブ(V4)と、第2薬液側管戻りバルブ(V7)及び第2薬液内管戻りバルブ(V8)のうちの少なくとも一方と、を開にして、第2薬液タンク(20)からろ過ユニット(40)へ、更にろ過ユニット(40)から第2薬液タンク(20)への流路を開く。これにより、第2薬液タンク(20)中の第2薬液(2)は、ろ過ユニット(40)中で精密ろ過膜又は限外ろ過膜(41)と接触することができる。これにより、アルカリ性無機物及び有機物を含む、精密ろ過膜又は限外ろ過膜(41)の付着物は徐々に洗浄除去される。
ここで、第2薬液側管戻りバルブ(V7)を開にすると、第2薬液(2)が、中空糸の外側を中空糸の長さ方向に移動して、ろ過ユニット(40)の側管を通って第2薬液タンク(20)へ戻る、表面洗浄の循環流路が形成される。一方、第2薬液内管戻りバルブ(V8)を開にすると、第2薬液(2)が、中空糸の外側から、中空糸の外壁を膜厚方向に通過して中空糸の内側中空部に至り、ろ過ユニット(40)の上方の内管を通って第2薬液タンク(20)へ戻る、ろ過洗浄の循環流路が形成される。
第2薬液側管戻りバルブ(V7)及び第2薬液内管戻りバルブ(V8)の開度を調整して、これらの循環流路の双方を適用してもよい。
付着物除去工程における洗浄は、第2薬液(2)を上記の循環流路に沿って移動させる循環洗浄であってもよいし、第2薬液(2)を移動させない浸漬洗浄であってもよい。浸漬洗浄の場合には、ろ過ユニット(40)を第2薬液(2)で満たした後、循環流路形成のために開とした各バルブは、開のままでもよいし、浸漬洗浄中は閉としておいてもよい。
付着物除去工程を循環洗浄による場合には、第2薬液タンク(20)への戻り流路を開閉する第2薬液側管戻りバルブ(V7)及び第2薬液内管戻りバルブ(V8)のうちの少なくとも一方は、開とすることが好ましい。ここで、排液バルブ(V9)を全閉として第2薬液(2)の全量を循環させてもよいし、排液バルブ(V9)を半開として、第2薬液(2)の一部を循環させ、一部を廃棄する方法によってもよい。
第2薬液(2)のpHの確認は、循環洗浄の場合には、例えば第2薬液タンク(20)に設置したpHメーター(21)によることができ、浸漬洗浄の場合には、例えば、pH測定用サンプリング位置(pH)から適時にサンプリングした薬液の分析によることができる。
本発明の第1の海水の淡水化方法では、上記のようにして、高い洗浄効率を維持しながら第2薬液(2)を循環再利用させることにより、高い効率で洗浄工程を安定して行うことができる。
所定時間の洗浄が完了した後に、例えば、膜間差圧の初期値との比較、透水性能の初期値との比較等によって、洗浄効果を確認してもよい。
第2の海水の淡水化方法は、フィルターの洗浄工程として、上記に説明した第2の再生方法を適用するものである。
図3に、本発明の第2の海水の淡水化方法の工程の一例を示す概略図を示した。
図3の工程は、図1の海水の淡水化工程に、第1薬液タンク(10)と第2薬液タンク(20)を付加した構成を有する。したがって、図3中のろ過ユニット(40)は、図1のろ過ユニット(40)と同じく、ポッティング部に通水孔を有する外圧式のモジュールであるが、本発明はこれに限られない。
図3には、第1薬液タンク(10)及び第2薬液タンク(20)を連結するための配管、並びに配管中の流路を開閉するためのバルブも付記した。送液のためのポンプ類、液を加圧するためのコンプレッサ等は図示していない。
図3の工程でも、海水の淡水化工程を一定時間継続して運転させると、該工程に使用されるフィルターに付着物が付着して膜間差圧を上昇させ、ろ過流速を減少させる。
そこで、膜間差圧が所定値に達したとき、海水の淡水化工程の運転を停止し、フィルターから付着物を除去するための洗浄工程を行う。
第1薬液によってフィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
第2薬液によって、第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む。
ここで、第1薬液側管戻りバルブ(V5)を開にすると、第1薬液(1)が、
中空糸の外側を中空糸の長さ方向に移動して、ろ過ユニット(40)の側管を通って第1薬液タンク(10)へ戻る、表面洗浄の循環流路が形成される。一方、第1薬液内管戻りバルブ(V6)を開にすると、第1薬液(1)が、中空糸の外側から、中空糸の外壁を膜厚方向に通過して中空糸の内側中空部に至り、ろ過ユニット(40)の上方の内管を通って第1薬液タンク(10)へ戻る、ろ過洗浄の循環流路が形成される。
第1薬液側管戻りバルブ(V5)及び第1薬液内管戻りバルブ(V6)の開度を調整して、これらの循環流路の双方を適用してもよい。
第1洗浄工程における洗浄は、第1薬液(1)を上記の循環流路に沿って移動させる循環洗浄であってもよいし、第1薬液(1)を移動させない浸漬洗浄であってもよい。浸漬洗浄の場合には、ろ過ユニット(40)を第1薬液(1)で満たした後、循環流路形成のために開とした各バルブは、開のままでもよいし、浸漬洗浄中は閉としておいてもよい。
アルカリ性無機物の除去の程度は、例えば、膜間差圧の回復が定常値に達したこと等によって知ることができる。
第2洗浄工程では、第2薬液出側バルブ(V4)と、第2薬液側管戻りバルブ(V7)及び第2薬液内管戻りバルブ(V8)のうちの少なくとも一方とを開にして、第2薬液タンク(20)中の第2薬液(2)が、ろ過ユニット(40)中で精密ろ過膜又は限外ろ過膜(41)と接触できるようにする。これにより、精密ろ過膜又は限外ろ過膜(41)の付着物のうちの有機物は徐々に洗浄除去される。ここで、第2洗浄工程は、第1洗浄工程と同様の態様によって行うことができ、例えば、循環洗浄及び浸漬洗浄のどちらでもよいし、ろ過洗浄及び表面洗浄のどちらでもよい。ろ過洗浄と表面洗浄とは、これらを同時に適用してもよい。
第2洗浄工程で循環洗浄を適用する場合、排液バルブ(V9)を全閉として第2薬液(2)の全量を循環させてもよいし、排液バルブ(V9)を半開として、第2薬液(2)の一部を循環させ、一部を廃棄する方法によってもよい。
所定時間の洗浄が完了した後に、例えば、膜間差圧の初期値との比較、透水性能の初期値との比較等によって、洗浄効果を確認してもよい。
しかしながら本発明の範囲は、上記の好ましい実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって設定される。
実施例及び比較例における海水の淡水化及びろ過ユニットの洗浄は、環境温度(20〜25℃)にて行った。
各実施例及び比較例において、ろ過ユニットとしては、旭化成(株)社製の、平均孔経0.08μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の中空糸状ろ過膜(精密ろ過膜)を複数本束ねて、2m長、6インチ径のABSケーシングに納めた外圧式膜モジュールを用いた。当該膜モジュールの膜面積は50m2である。
この海水を原水として、ろ過ユニット(膜モジュール)及び逆浸透ユニットによる淡水化を行い、透水能力が未使用時(初期値)の40%まで低下した(膜間差圧が200kPaまで上昇した)時点で、膜モジュールの洗浄を行った。
洗浄による膜モジュールの透水能力の回復の程度は、洗浄前の透水能力(F0)及び洗浄後の透水能力(F)から、下記数式で求めた透水能力回復率より評価した。
透水能力回復率(%)=(F/F0)×100
実施例1では、図2に示した基本構成の装置を用いて、海水の淡水化及びろ過ユニットの循環ろ過洗浄を行った。
第1薬液としては、0.055mol/Lの塩酸(HCl水溶液)を用い、第1薬液タンクに収容した。
第2薬液としては、0.3mol/Lの過酸化水素、0.0005mol/Lの塩化第1鉄、及び0.003mol/Lの酒石酸を含有する水溶液(PHの初期値:2.5)を用い、第2薬液タンクに収容した。
海水の淡水化を行って、膜モジュールの透水能力が初期値の40%まで低下した後、海水の淡水化を中止し、膜モジュールの洗浄を行った。
第1薬液を第2薬液タンク内に連続的に添加して、第2薬液のpHを2.0〜3.0の範囲に維持しながら、供給液側の流量を0.5m3/hr、排出液側の流量を0.5m3/hrとして、6時間の循環ろ過洗浄を行った。このとき、薬液は、膜モジュールの中空糸膜の外側に供給され、中空糸の外壁を通過して内側から排出されるようにした。その後、薬液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールに300リットルの水道水を30分間流して、リンスを行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は92%であった。
比較例1では、第1薬液を用いず、洗浄中に第2薬液のpHを調整しなかった他は、実施例1と同様にして、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールについて、6時間の循環ろ過洗浄を行った。洗浄中の第2薬液のpHは、初期値2.5から、洗浄開始1分後に3.7まで、5分後には7.5まで急激に上昇し、その後7.2程度でほぼ一定となった。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は54%であった。
比較例1の洗浄による透水能力回復率が低かった原因は、洗浄中に第2薬液のpH調整を行わなかったため、膜モジュール中の中空糸膜表面に付着した汚染物の分解が不十分であったためと推察される。
実施例2では、図2に示した装置において、第1薬液タンク10からの出側ラインを、第2薬液供給配管に繋ぎ込んだ装置を用いて海水の淡水化及びろ過ユニットの浸漬洗浄を行った。
第1薬液としては、0.3mol/Lの塩酸(HCl水溶液)を用い、第1薬液タンクに収容した。
第2薬液としては、0.3mol/Lの過酸化水素、0.0005mol/Lの塩化第1鉄、及び0.003mol/Lの酒石酸を含有する水溶液(PHの初期値:2.5)を用い、第2薬液タンクに収容した。
膜モジュール内に第2薬液を充填して、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールの洗浄を行った。6時間の浸漬洗浄を行った。洗浄中、第2薬液供給配管のうちの膜モジュール直近位置(図2の「pH」の矢印に相当する位置)から適時に薬液をサンプリングして第2薬液のpHを確認し、必要に応じて第1薬液を供給して第2薬液のpHを2.0〜3.0の範囲に調整した。
その後、薬液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールに300リットルの水道水を30分間流して、リンスを行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は90%であった。
実施例3では、図3に示した基本構成の装置を用いて、海水の淡水化及びろ過ユニットの循環ろ過洗浄を行った。
第1薬液としては、0.3mol/Lの塩酸(HCl水溶液)を用い、第1薬液タンクに収容した。
第2薬液としては、0.3mol/Lの過酸化水素、0.0005mol/Lの塩化第1鉄、及び0.003mol/Lの酒石酸を含有する水溶液(PHの初期値:2.5)を用い、第2薬液タンクに収容した。
海水の淡水化を行って、膜モジュールの透水能力が初期値の40%まで低下した後、海水の淡水化を中止し、膜モジュールの洗浄を行った。
先ず、第1洗浄工程として、第1薬液を用いて1時間の循環ろ過洗浄を行った。その後、第1薬液を膜モジュール内から抜き、水洗を行わず、続いて第2洗浄工程として、第2薬液を用いて6時間の循環ろ過洗浄を行った。これらの循環ろ過洗浄は、供給液側の流量を0.5m3/hr、排出液側の流量を0.5m3/hrとして行った。
その後、第2薬液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールに300リットルの水道水を30分間流して、リンスを行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は89%であった。
実施例4では、図3に示した基本構成の装置を用いて、海水の淡水化及びろ過ユニットの浸漬洗浄を行った。
第1薬液としては、0.3mol/Lの塩酸(HCl水溶液)を用い、第1薬液タンクに収容した。
第2薬液としては、0.3mol/Lの過酸化水素、0.0005mol/Lの塩化第1鉄、及び0.003mol/Lの酒石酸を含有する水溶液(PHの初期値:2.5)を用い、第2薬液タンクに収容した。
海水の淡水化を行って、膜モジュールの透水能力が初期値の40%まで低下した後、海水の淡水化を中止し、膜モジュールの洗浄を行った。
先ず、第1洗浄工程として、膜モジュール内に第1薬液を充填して、1時間の浸漬洗浄を行った。その後、第1薬液を膜モジュール内から抜き、水洗を行わず、続いて第2洗浄工程として、膜モジュール内に第2薬液を充填して、6時間の浸漬洗浄を行った。
その後、第2薬液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールを300リットルの水道水を30分間流して、リンスを行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は88%であった。
比較例2では、第1洗浄工程を行わなかった他は、実施例4と同様にして、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールについて、第2洗浄工程としての6時間の浸漬洗浄、及びリンスを行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は51%であった。
比較例3〜6は、従来技術の比較例に関する。これらの比較例における海水の淡水化及びろ過ユニットの洗浄は、図3に示した基本構成の装置を用い、薬液タンクの中身を従来技術の薬液に入れ替えて行った。
第1洗浄液として、0.03mol/Lの次亜塩素酸ナトリウム及び0.25mol/Lの水酸化ナトリウムを含有する水溶液を用い、第1薬液タンクに収容した。
第2洗浄液として、0.05mol/Lのクエン酸及び0.3mol/LのHClを含有する水溶液を用い、第2薬液タンクに収容した。
海水の淡水化を行って、膜モジュールの透水能力が初期値の40%まで低下した後、海水の淡水化を中止し、膜モジュールの洗浄を行った。
先ず、第1洗浄工程として、第1洗浄液を用いて6時間の循環ろ過洗浄を行った。その後、第1洗浄液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールに300リットルの水道水を30分間流し、リンスを行った。
次いで、第2洗浄工程として、第2洗浄薬液を用いて2時間の循環ろ過洗浄を行った。その後、第2洗浄液を膜モジュール内から抜き、膜モジュールに300リットルの水道水を30分間流し、リンスを行った。
上記の第1洗浄工程及び第2洗浄工程における循環ろ過洗浄は、それぞれ、供給液側の流量を0.5m3/hr、排出液側の流量を0.5m3/hrとして行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は68%であった。
比較例4では、第1洗浄工程を6時間の浸漬洗浄とし、第2洗浄工程を2時間の浸漬洗浄として他は、比較例3と同様にして、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールの洗浄を行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は68%であった。
比較例5では、第1洗浄工程を第2洗浄液による2時間の循環ろ過洗浄とし、第2洗浄工程を第1洗浄液による6時間の循環ろ過洗浄とした他は、比較例3と同様にして、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールの洗浄を行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は59%であった。
比較例6では、第1洗浄工程を第2洗浄液による2時間の浸漬洗浄とし、第2洗浄工程を第1洗浄液による6時間の浸漬洗浄として他は、比較例3と同様にして、透水能力が初期値の40%まで低下した膜モジュールの洗浄を行った。
上記洗浄方法で洗浄した結果、透水能力回復率は56%であった。
2 第2薬液
3 海水
10 第1薬液タンク
20 第2薬液タンク
21 pHメーター
30 海水タンク
40 ろ過ユニット
41 精密ろ過膜又は限外ろ過膜
50 逆浸透ユニット
51 逆浸透膜
100 淡水
200 排液
V1、V2 海水淡水化バルブ
V3 第1薬液出側バルブ
V4 第2薬液出側バルブ
V5 第1薬液側管戻りバルブ
V6 第1薬液内管戻りバルブ
V7 第2薬液側管戻りバルブ
V8 第2薬液内管戻りバルブ
V9 排液バルブ
pH pH測定用サンプリング位置
Claims (18)
- 海水を扱う装置に使用される部材の再生方法であって、
前記再生方法は、前記部材から付着物を除去する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用い、
前記洗浄工程において、前記付着物と接触した前記第2薬液がアルカリ性の使用後第2薬液となり、
前記使用後第2薬液に前記第1薬液を添加して酸性の再生第2薬液とし、
前記再生第2薬液を前記洗浄工程における前記第2薬液として使用する、
部材の再生方法。 - 前記海水を扱う装置が、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置である、請求項1に記載の部材の再生方法。
- 海水を扱う装置に使用される部材の再生方法であって、
前記再生方法は、前記部材から付着物を除去する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用い、
前記部材がフィルターであり、
前記洗浄工程が、
前記第2薬液に前記第1薬液を添加して、前記第2薬液のpHを6.0以下に調整するpH調整工程と、
pHが6.0以下に調整された前記第2薬液によってフィルターから付着物を除去する付着物除去工程と
を含み、
前記付着物除去工程において、前記付着物と接触した前記第2薬液がアルカリ性の使用後第2薬液となり、
前記pH調整工程において、前記使用後第2薬液に前記第1薬液を添加して酸性の再生第2薬液とし、
前記再生第2薬液を前記付着物除去工程における前記第2薬液として使用する、
部材の再生方法。 - 海水を扱う装置に使用される部材の再生方法であって、
前記再生方法は、前記部材から付着物を除去する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程において、
ヒドロキシジカルボン酸以外の酸を含む第1薬液、並びに
過酸化水素、重金属化合物、及びヒドロキシジカルボン酸を含む第2薬液
を用い、
前記部材がフィルターであり、
前記洗浄工程が、
前記第1薬液によって前記フィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
前記第2薬液によって、前記第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、
部材の再生方法。 - 前記海水を扱う装置が、海水をろ過した後、逆浸透処理によって淡水化する、海水の淡水化装置であり、そして、
前記フィルターが、海水の前記ろ過に用いられる精密ろ過膜及び限外ろ過膜、並びに海水ろ過後の前記逆浸透処理に用いられる逆浸透膜から選択される1種以上である、請求項3又は4に記載の部材の再生方法。 - 前記第1薬液中の前記ヒドロキシジカルボン酸以外の酸が、塩酸、硝酸、硫酸、クエン酸、シュウ酸、アスコルビン酸、及びエチレンジアミン4酢酸から選択される1種以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
- 前記洗浄工程によって前記フィルターから除去される付着物が、
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物と、
有機物と
を含む、請求項3又は4に記載の部材の再生方法。 - 前記付着物がカルシウム塩を含む、請求項7に記載の部材の再生方法。
- 前記洗浄工程によって前記フィルターから除去される付着物が、
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物と、
有機物と
を含む、請求項3に記載の部材の再生方法。 - 前記付着物がカルシウム塩を含む、請求項9に記載の部材の再生方法。
- 前記第1洗浄工程において前記フィルターから除去される付着物が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、及びストロンチウムから選択される1種以上の金属イオンを含む化合物である無機物を含む、請求項4に記載の部材の再生方法。
- 前記付着物がカルシウム塩を含む、請求項11に記載の部材の再生方法。
- 前記第2洗浄工程において前記フィルターから除去される付着物が有機物を含む、請求項4、11、又は12のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
- 前記第2薬液が回収再利用される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の部材の再生方法。
- 前記部材が、導管を有する部材である、請求項1又は2に記載の部材の再生方法。
- 前記部材が、配管、ストレーナ、バルブ、又はポンプである、請求項15に記載の部材の再生方法。
- 前記洗浄工程が、
前記第1薬液によって前記部材を洗浄する第1洗浄工程と、
前記第2薬液によって、前記第1洗浄工程後の前記部材を更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、請求項1に記載の部材の再生方法。 - 前記洗浄工程が、
前記第1薬液によって前記フィルターを洗浄する第1洗浄工程と、
前記第2薬液によって、前記第1洗浄工程後のフィルターを更に洗浄する第2洗浄工程と
を含む、請求項3に記載の部材の再生方法。
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