JP6960275B2 - 淡色原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維 - Google Patents
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Description
そこで、後染色法で染色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維の退色を抑制するために、特許文献1には、ヒンダードアミン系耐光剤を添加する方法が提案されている。
また、合成繊維の変色に対して、その主要因となる紫外線を吸収する方法として、酸化防止剤、紫外線吸収剤を繊維に含有させることが特許文献4に提案されている。
さらに、ヒンダードアミン系耐光剤や紫外線吸収剤を使用した場合、繊維化した時点で既に黄色や褐色に発色し、所望の色相が得られないという問題もあった。
の原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維中に、白色顔料が繊維質量に対し0.5質量%以上
含有されており、該繊維のJIS L 0843に準じた耐光性が3級以上であることを
特徴とする淡色原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維、が提供される。
かようなメタ型全芳香族ポリアミドの重合度は、30℃において97%濃硫酸を溶媒として測定した固有粘度(IV)が1.3〜3.0の範囲が適当である。
また、紡糸口金から紡出する際の紡糸ドープの温度は、10〜90℃の範囲が適当である。
可塑延伸浴の温度は10〜90℃の範囲が好ましい。さらに好ましくは20〜90℃である。
次いで、洗浄工程を経た繊維を乾燥、熱処理する。乾燥、熱処理の方法は特に限定されないが、例えば、熱ローラー、熱板等を用いる方法などが挙げられる。
なお、実施例中の「部」および「%」は特に断らない限りすべて質量基準に基づくものであり、量比は特に断らない限り質量比を示す。実施例および比較例における各物性値は下記の方法で測定した。
ポリマーを97%濃硫酸に溶解し、オストワルド粘度計を用い30℃で測定した。
JIS L1015に基づき、正量繊度のA法に準拠した測定を実施し、見掛繊度にて表記した。
JIS L1015に基づき、インストロン社製 型番5565を用いて、以下の条件で測定した値を繊維の破断強度、破断伸度とした。
(測定条件)
つかみ間隔 :20mm
初荷重 :0.044cN(1/20g)/dtex
引張速度 :20mm/分
分光色彩計 SD7000(日本電色工業製)を用いて測定した。尚、明度L値の数字が小さくなるほど濃色化し、b値の数字が(+方向へ)大きくなるほど黄色への変色度合が高くなる。
JIS L 0843(光源:キセノン)に準じて測定を行い、ブルースケールを用いて級判定を行った。
(ポリマーの製造)
乾燥窒素雰囲気下の反応容器に、水分率が100ppm以下のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)721.5質量部を秤量し、このDMAc中にメタフェニレンジアミン97.2質量部(50.18モル%)を溶解させ、0℃に冷却した。この冷却したDMAc溶液に、さらにイソフタル酸クロライド(以下IPCと略す)181.3質量部(49.82モル%)を徐々に攪拌しながら添加し、重合反応を行った。
得られたポリマー溶液からポリメタフェニレンイソフタルアミドを単離してIVを測定したところ、1.65であった。また、ポリマー溶液中のポリマー濃度は、17%であった。
得られたポリマー溶液に、Pigment Blue15の粉末をポリマー成分の質量に対し0.18質量%となるよう添加し、さらに白色顔料として酸化チタンをポリマー成分の質量に対し実施例1では0.96質量%、実施例2では0.50質量%となるようにそれぞれ添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした。
上記紡糸ドープを、孔径0.07mm、孔数500の紡糸口金から、浴温度30℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。凝固液の組成は、水/DMAc=45/55(質量部)であり、凝固浴中に糸速7m/分で吐出して紡糸した。
引き続き、温度40℃の水/DMAc=45/55の組成の可塑延伸浴中にて、3.7倍の延伸倍率で延伸を行った。
延伸後、20℃の水/DMAc=70/30の浴(浸漬長1.8m)、続いて20℃の水浴(浸漬長3.6m)で洗浄し、さらに60℃の温水浴(浸漬長5.4m)に通して十分に洗浄を行った。
洗浄後の繊維について、表面温度280℃の熱ローラーにて乾熱処理を施し、メタ型全芳香族ポリアミド繊維をトウの状態でサンプリングし破断強度、破断伸度の測定を行った。
さらに得られたトウ状態の繊維を束ねてクリンパーを通し、捲縮を付与した後、カッターでカットして51mmの短繊維とすることにより、原綿を得た。得られた原綿をよく開繊し、繊維方向を揃えて測定用のセルへ入れ、分光色彩計SD7000(日本電色工業製)を用いて明度・色度の測定を実施した。さらに、JIS L 0843(光源:キセノン)に準じて耐光性を測定し級判定を行った。これらの結果を表1に示す。
実施例1で製造したポリマー溶液に、Pigment Blue15の粉末をポリマー成分の質量に対し0.18質量%となるよう添加し、白色顔料や添加剤は添加せずに該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた、これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。これらの結果を表1に示す。
実施例1で製造したポリマー溶液に、Pigment Blue15の粉末をポリマー成分の質量に対し0.18質量%となるよう添加し、白色顔料は添加せず、耐光安定剤としてベンゾトリアゾール紫外線吸収剤であるチヌビン234をポリマー成分の質量に対し3.0質量%となるよう添加し、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた、これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。これらの結果を表1に示す。
実施例1で製造したポリマー溶液に、Pigment Blue15の粉末をポリマー成分の質量に対し0.70質量%となるよう添加し、白色顔料や添加剤は添加せずに該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた、これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。これらの結果を表1に示す。
Claims (3)
- 有色顔料が繊維質量に対し0.2質量%以下含有された、淡色の原着メタ型全芳香族ポ
リアミド繊維中に、白色顔料が繊維質量に対し0.5質量%以上含有されており、該繊維
のJIS L 0843に準じた耐光性が3級以上であることを特徴とする淡色原着メタ
型全芳香族ポリアミド繊維。 - 繊維に含まれる白色顔料が酸化チタンである請求項1記載の淡色原着メタ型全芳香族ポ
リアミド繊維。 - 白色顔料の繊維質量に対する含有量が0.5〜1.0質量%である請求項1または2記
載の淡色原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
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