JP2021107588A - 耐光性に優れた原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法 - Google Patents

耐光性に優れた原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消防隊員や火気作業を行う作業員が着用する、難燃性能に優れた防護衣料や作業着において、高い視認性を持たせるとともに、屋外での長期使用による色あせなどによる視認性の低下を可及的に防止できるメタ型全芳香族ポリアミド繊維を提供する。【解決手段】非蛍光顔料が1.0〜10.0質量%含有されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維であって、該メタ型全芳香族ポリアミド繊維の、JIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内であることを特徴とする原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。【選択図】図1

Description

本発明は、長期間日光に暴露されても視認性が低下しない、防護衣料用布帛に好適に用いられる原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、得られた繊維をJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射した後のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内にある原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法に関するものである。
消防隊員や火気作業を行う作業員は、難燃性能に優れた防護衣料や作業着を着用して活動しているが、夜間屋外での活動も多く、特に路上などでの活動において周囲の車両との接触事故に巻き込まれるリスクが非常に大きい。そこで、車両の運転者へその存在を認識させ接触事故を未然に防ぐために、着用している防護衣料や作業着の視認性を高くすることが有効とされている。
一方、全芳香族ポリアミドのうち、ポリメタフェニレンイソフタルアミドで代表されるメタ型全芳香族ポリアミド(「メタアラミド」と称されることもある)の繊維は、耐熱・難燃性繊維として特に有用なものであることがこれまでにも知られており、上記の難燃性能に優れた防護衣料や作業着を製造する際によく使用されている。
しかしながら、メタ型全芳香族ポリアミド繊維を視認性の高い色に染色することが困難であることから、これまでは、視認性の低い防護衣料や作業着を着用した上に視認性の高い襷などを合わせて着用したり、難燃性能の低い高視認素材でできたパーツを取り付けたりする対応を与儀なくされてきた。
このような課題の一つの解決策として、あらかじめ高視認に原着したフィラメントを表面に配し、裏面に熱安定なメタ型全芳香族ポリアミド繊維などの糸と、自己消火性のモダクリル繊維などの糸との組み合わせを配した二重織物が提案されている(特許文献1)。
また、別の解決策として、難燃性ポリエステル繊維などからなる難燃性可染糸とメタ型全芳香族ポリアミド繊維からなる非融着繊維糸とを含む単層両面仕立て布帛であって、前記の難燃性可染糸が布帛表側を主として構成し、前記非融着繊維糸が布帛裏側を主として構成する布帛を作成し、布帛表側を視認性の高い色に染色を行うことも提案されている(特許文献2)。
さらに別の方法として、一方の面(A面)が、主にISO 20471に規定された色座標内及び輝度率に染色可能な繊維であって、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系繊維のいずれか、またはこれら複数の繊維からなる糸条で構成され、他方の面(B面)が、主に自己消火性を有する難燃繊維と非溶融繊維とが混紡された糸条で構成されてなる布帛を染色して用いることが提案されている(特許文献3)。
さらに、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の耐光堅牢度が悪いといわれているため、該繊維からなる布帛の少なくとも片面に白色顔料がバインダー樹脂を介して付着されており、前記白色顔料の上に蛍光顔料を用いた有色顔料を含む樹脂層が形成された、高い視認性を持った着色繊維布帛が提案されている(特許文献4)。
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の方法は、いずれも2層以上の構造を持った布帛とするものであり、これらを使用した防護衣料や作業着は、その構造から重量の増加という不利な状態に加え、難燃性の低い部分が作業着上に存在し、火炎等からの防護機能が低下するという問題を有していた。
さらに、上記の防護衣料や作業着を、視認性の高い蛍光染料や蛍光顔料で着色した場合、長期間屋外での使用による日光への暴露により変色が進行しその視認性が大きく低下してしまうという問題があった。
また、特許文献4においては、布帛の上に樹脂層を設けているため通気性が低く、防護衣料や作業着の着用時に蒸れるという問題があった。また、樹脂層に亀裂などが入ると繊維層との色差が目立つ構造であった。
特許第3994054号公報 特許第5922093号公報 国際公開第2016/152814号公報 国際公開第2017/047461号公報
本発明の目的は、かかる従来技術における問題点を解消し、消防隊員や火気作業を行う作業員が着用する、難燃性能に優れた防護衣料や作業着において、高い視認性を持たせるとともに、屋外での長期使用による色あせなどによる視認性の低下を可及的に防止できるメタ型全芳香族ポリアミド繊維を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、メタ型全芳香族ポリアミドを溶媒に溶解して得た紡糸ドープに、黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料とを特定の比率で混合した顔料を添加した後、紡糸延伸することにより、高い視認性を持ちながら、耐光性も良好な原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、
1.非蛍光顔料が1.0〜10.0質量%含有されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維であって、該メタ型全芳香族ポリアミド繊維の、JIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内であることを特徴とする原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維、及び、
2.メタ型全芳香族ポリアミドを溶媒に溶解して得た紡糸ドープに黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料とを質量比率で97:3〜99:1の範囲で混合した顔料を、メタ型全芳香族ポリアミドに対し、1.0〜10.0質量%となるよう添加した後、紡糸口金を通して紡糸延伸し、水洗によって該溶媒を取り除いた後、熱処理を施し、繊維のJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標(x,y)を、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.391,0.459)および(0.453,0.547)で囲まれた色空間の範囲内とすることを特徴とする原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
が提供される。
本発明によれば、得られた原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維を用いて布帛を作成することにより、高い視認性を持ちながら、耐光性も良好な防護衣料や作業着を得ることができ、長期間にわたって屋外で消防活動や人命救助にあたる人々そして道路などの補修工事にあたる人々が活動しやすくかつ安全を確保することが可能となった。
本発明が高い視認性とするCIE 15.2による色度座標(x,y)の範囲の事例を示す。
以下、本発明について詳細を説明する。
本発明におけるメタ型全芳香族ポリアミドは、メタ型芳香族ジアミンとメタ型芳香族ジカルボン酸ハライドとを原料として、例えば溶液重合や界面重合させることにより製造されるポリアミドであるが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、例えばパラ型等の他の共重合成分を共重合したものであってもよい。
上記メタ型芳香族ジアミンとしては、メタフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン等、及びこれらの芳香環にハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基等の置換基を有する誘導体、例えば2,4−トルイレンジアミン、2,6−トルイレンジアミン、2,4−ジアミノクロルベンゼン、2,6−ジアミノクロルベンゼン等を使用することができる。なかでも、メタフェニレンジアミン又はメタフェニレンジアミンを70モル%以上含有する上記の混合ジアミンが好ましい。
また、上記メタ型芳香族ジカルボン酸ハライドとしては、イソフタル酸クロライド、イソフタル酸ブロマイド等のイソフタル酸ハライド、及びこれらの芳香環にハロゲン、炭素数1〜3のアルコキシ基等の置換基を有する誘導体、例えば3−クロルイソフタル酸クロライド、3−メトキシイソフタル酸クロライドを使用することができる。なかでも、イソフタル酸クロライド又はイソフタル酸クロライドを70モル%以上含有する上記の混合カルボン酸ハライドが好ましい。
上記のジアミンとジカルボン酸ハライド以外で使用し得る共重合成分としては、芳香族ジアミンとして、パラフェニレンジアミン、2,5−ジアミノクロルベンゼン、2,5−ジアミノブロムベンゼン、アミノアニシジン等のベンゼン誘導体、1,5−ナフチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等が挙げられ、一方、芳香族ジカルボン酸ハライドとして、テレフタル酸クロライド、1,4−ナフタレンジカルボン酸クロライド、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸クロライド、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド等が挙げられる。
これらの共重合成分の共重合比は、あまりに多くなりすぎるとメタ型全芳香族ポリアミドの特性が低下しやすいので、ポリアミドの全酸成分を基準として20モル%以下が好ましい。特に、好適なメタ型全芳香族ポリアミドは、全繰返し単位の80モル%以上がメタフェニレンイソフタルアミド単位からなるポリアミドであり、なかでもポリメタフェニレンイソフタルアミドが好ましい。
かようなメタ型全芳香族ポリアミドの重合度は、30℃において97質量%濃硫酸を溶媒として測定した固有粘度(IV)が1.3〜3.0の範囲が適当である。
次に、ここで得られたメタ型全芳香族ポリアミドを溶解する溶媒に溶解して紡糸ドープを調整するが、重合後メタ型全芳香族ポリアミドを単離せずそのまま紡糸ドープとすることも可能である。ここで用いる溶媒としてアミド系溶媒を一般的に用いることができ、主なアミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称する場合がある)、ジメチルホルムアミド(以下、DMFと称する場合がある)、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと称する場合がある)等を例示することができる。これらのなかでは溶解性と取り扱い安全性の観点から、NMPまたはDMAcを用いることが好ましい。
溶液濃度としては、次工程である紡糸・凝固工程での凝固速度および重合体の溶解性の観点から、適当な濃度を適宜選択すればよく、例えば、ポリマーがポリメタフェニレンイソフタルアミドで溶媒がNMPの場合には、通常は10〜30質量%の範囲とすることが好ましい。
本発明においては、市場が要求する高い視認性の原着繊維を得るために、この紡糸ドープに、原着用顔料としては、非蛍光顔料であり、好ましくは黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料との混合物であり、より好ましくはアゾ系化合物からなる黄色系非蛍光顔料と金属フタロシアニン化合物からなる青色系非蛍光顔料の混合物を用いる。
前記黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料色系の混合物を用いる場合は、黄色系顔料と青色系顔料の質量比率が97:3〜99:1の範囲で混合した原着用顔料を用いる。
前記原着用顔料は、ポリマー成分あたり0.1〜10.0質量%となるよう添加する。添加濃度が高いほど繊維自体の色を隠蔽し耐久性が向上し、鮮やかな色相となるが、繊維内部に顔料粒子が多くなることからその強度低下がみられるので、好ましくは0.5〜5.0質量%の添加範囲であり、より好ましい添加範囲は、1.0〜3.0質量%である。
ここで使用される顔料は、耐光試験後、最終的に得られる原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内となるような黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料であり、さらに紡糸ドープに用いられる有機溶媒の70質量%水溶液には溶解しない特性を持ったものを選定して添加する。
尚、上記含め本発明に記載のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内、つまり高い視認性とする範囲内の事例を図1に示す。したがって、色空間の範囲(四辺形で形成される)の外側に外れると、視認性が十分なものではないこととなる。
ここで、「紡糸ドープに用いられる有機溶媒の70質量%水溶液には溶解しない」とは、紡糸ドープの製造に用いた有機溶媒の70質量%水溶液に室温で24時間放置した後、顔料成分の99質量%以上が溶解していない状態を言う。
上記顔料が紡糸ドープに用いられる有機溶媒の70質量%水溶液に溶解する場合は、繊維成形時にこの溶媒と一緒に顔料も抜け落ちてしまうので、高い視認性を得るためにはあらかじめ多くの顔料を添加しておかなければその性能を発現することが出来ず、効率が悪く不適切な加工となる。
本発明において用いられる黄色系非蛍光顔料としては、Pigment Yellow 3、Pigment Yellow 12、Pigment Yellow 13、Pigment Yellow 17、Pigment Yellow 55、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 81、Pigment Yellow 93、Pigment Yellow 95、Pigment Yellow 97、Pigment Yellow 152、Pigment Yellow 165、Pigment Yellow 180などが挙げられ、
青色系非蛍光顔料としては、Pigment Blue 15、Pigment Blue 16、Pigment Blue 28、Pigment Blue 29、Pigment Blue60、Pigment Blue 75などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明に用いるこれら顔料は、その製造工程で使用される有害化学物質の塩化ベンゼン類が残留し含有している場合があるが、これらを含有していないことが環境面からは好ましい。
尚、顔料の塩化ベンゼン含有量は、その一種であるジクロロベンゼンについてエコテックス規格100に準じた測定をエコテックス認証機関にて実施することができる。本発明においては、この含有量が0.5質量%以下の場合、「塩化ベンゼンを含まない」と判断する。
さらに、上記の塩化ベンゼン量は、下記洗浄方法を採用することにより、実質的に「塩化ベンゼンを含まない」状態とすることが可能である。
(洗浄方法)
該黄色系蛍光顔料に水を導入し、次いで310kPaの圧力、且つ130℃の温度で加熱加圧し、180分以上撹拌する。その後、濾過等により顔料のみを単離し水分を十分に乾燥除去する。
そして、本発明においては、上記黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料とを質量比率で97:3〜99:1の範囲で混合して使用することが肝要である。黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料との混合割合が上記範囲を外れる場合は、JIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内とはならず、視認性の耐久性が劣るものとなる。
次に、上記のとおり調製された紡糸ドープを凝固液中へ紡出し凝固させる。紡糸装置としては特に限定されるものではなく、従来公知の湿式紡糸装置を使用することができる。また、安定して湿式紡糸できるものであれば、紡糸口金の紡糸孔数、配列状態、孔形状等は特に制限する必要はなく、例えば、孔数が500〜30000個、紡糸孔径が0.05〜0.2mmのスフ用の多ホール紡糸口金等を用いてもよい。
また、紡糸口金から紡出する際の紡糸ドープの温度は、10〜90℃の範囲が適当である。
本発明の繊維を得るために用いる凝固浴の例としては、無機塩を含まないアミド系溶媒濃度45〜60質量%の水溶液を、浴液の温度10〜35℃の範囲で用いる。アミド系溶媒濃度が45質量%未満ではスキンが厚い構造となってしまい、洗浄工程における洗浄効率が低下し、最終繊維に溶媒が残存することとなる。また、アミド系溶媒濃度が60質量%を超える場合には、繊維内部に至るまで均一な凝固を行うことができず、このため、繊維成形加工時に単糸が切断するなどの不具合が多く発生する。なお、凝固浴中への繊維の浸漬時間は、0.1〜30秒の範囲が適当である。
次に凝固浴にて凝固して得られた繊維が可塑状態にあるうちに、可塑延伸浴中にて繊維を延伸処理する。可塑延伸浴液としては特に限定されるものではなく、従来公知の浴液を採用することができる。
本発明の繊維を得るためには、可塑延伸浴中の延伸倍率を、3.5〜5.0倍の範囲とする必要があり、さらに好ましくは3.7〜4.5倍の範囲とする。本発明の繊維の製造においては、可塑延伸浴中にて特定倍率の範囲で可塑延伸することにより、凝固糸中からの脱溶剤を促進することができる。
可塑延伸浴中での延伸倍率が3.5倍未満である場合には、凝固糸中からの脱溶剤が不十分となる。また、破断強度が不十分となり、紡績工程等の加工工程における取り扱いが困難となる。一方で、延伸倍率が5.0倍を超える場合には、単糸切れが発生するため、工程安定性が悪くなる。
可塑延伸浴の温度は、10〜90℃の範囲が好ましい。好ましくは温度20〜90℃の範囲にあると、工程安定性がよい。
次に、繊維中に残留している溶剤を洗浄する。この工程においては、可塑延伸浴にて延伸された繊維を、十分に洗浄する。洗浄は、得られる繊維の品質面に影響を及ぼすことから、多段で行うことが好ましい。特に、洗浄工程における洗浄浴の温度および洗浄浴液中のアミド系溶媒の濃度は、繊維からのアミド系溶媒の抽出状態および洗浄浴からの水の繊維中への浸入状態に影響を与える。このため、これらを最適な状態とする目的においても、洗浄工程を多段とし、温度条件およびアミド系溶媒の濃度条件を制御することが好ましい。
洗浄の温度条件およびアミド系溶媒の濃度条件については、最終的に得られる繊維の品質を満足できるものであれば、特に限定されるものではない。ただし、最初の洗浄浴を60℃以上の高温とすると、水の繊維中への浸入が一気に起こるため、繊維中に巨大なボイドが生成し、品質の劣化を招く。このため、最初の洗浄浴は、30℃以下の低温とすることが好ましい。
繊維中に溶媒が残っている場合、該繊維の難燃性を低下させる上に、該繊維を用いた製品の加工、および当該繊維を用いて形成された製品の使用における環境安全性においても好ましくない。このため、本発明に用いられる繊維に含まれる溶媒量は、0.2質量%以下であり、より好ましくは0.15質量%以下であり、0.1質量%以下であることが特に好ましい。
次に、乾熱処理工程においては、洗浄工程を経た繊維を、乾燥・熱処理する。乾熱処理の方法としては特に限定されるものではないが、例えば、熱ローラー、熱板等を用いる方法を挙げることができる。乾熱処理を経ることにより、最終的に、本発明に用いられるメタ型全芳香族ポリアミド繊維を得ることができる。
本発明に用いられる繊維を得るためには、乾熱処理工程における熱処理温度を、260〜350℃の範囲とする必要があり、270〜340℃の範囲とすることがさらに好ましい。熱処理温度が260℃未満の場合には、繊維の結晶化が不十分となり、繊維の収縮性が高くなる。一方で、350℃を越える場合には、繊維の結晶化が大きくなりすぎるため、破断伸度が著しく低下する。また、乾熱処理温度を270〜340℃の範囲とすることは、得られる繊維の破断強度の向上に寄与する。
乾熱処理が施されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維には、必要に応じて、さらに捲縮加工を施してもよい。さらに、捲縮加工後は、適当な繊維長に切断し、次工程に提供してもよい。また、場合によっては、マルチフィラメントヤーンとして巻き取ってもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
なお、実施例中の「部」および「%」は特に断らない限りすべて質量基準に基づくものであり、量比は特に断らない限り質量比を示す。実施例および比較例における各物性値は下記の方法で測定した。
<固有粘度(I.V.)>
ポリマーを97質量%濃硫酸に溶解し、オストワルド粘度計を用い30℃で測定した。
<繊度>
JIS L1015に基づき、正量繊度のA法に準拠した測定を実施し、見掛繊度にて表記した。
<破断強度、破断伸度>
JIS L1015に基づき、インストロン社製 型番5565を用いて、以下の条件で測定した値を繊維の破断強度、破断伸度とした。
(測定条件)
つかみ間隔 :20mm
初荷重 :0.044cN(1/20g)/dtex
引張速度 :20mm/分
<難燃性LOI値>
原綿をカード機で開繊したのちニードルパンチをもちいて目付100g/mの測定用のフェルトを作製する。これをJIS K7201のLOI測定法に準拠して、LOI値を求めた。
<CIE 15.2による色度座標(x,y)>
原綿をよく開繊し、繊維方向を揃えて測定用の台紙へ貼り付け、分光色彩計SD7000(日本電色工業製)を用いてCIE 15.2による色度座標(x,y)を求めた。
<JIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射>
上記CIE 15.2による色度座標(x,y)測定用に原綿をよく開繊し、繊維方向を揃えて台紙に貼り付けたサンプルに、キセノンランプを用いた照度試験機にてJIS L 0843の第3露光法に基づく4級試験として4級ブルースケールが標準退色するまで光を照射したのち、分光色彩計SD7000(日本電色工業製)を用いてCIE 15.2による色度座標(x,y)を求めた。
[実施例1]
(ポリマーの製造)
乾燥窒素雰囲気下の反応容器に、水分率が100ppm以下のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)721.5質量部を秤量し、このDMAc中にメタフェニレンジアミン97.2質量部(50.18モル%)を溶解させ、0℃に冷却した。この冷却したDMAc溶液に、さらにイソフタル酸クロライド(以下IPCと略す)181.3質量部(49.82モル%)を徐々に攪拌しながら添加し、重合反応を行った。
次に、平均粒径が10μm以下の水酸化カルシウム粉末を66.6質量部秤量し、重合反応が完了したポリマー溶液に対してゆっくり加え、中和反応を実施した。水酸化カルシウムの投入が完了した後、さらに40分間攪拌して、透明なポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液からポリメタフェニレンイソフタルアミドを単離してIVを測定したところ、1.65であった。また、ポリマー溶液中のポリマー濃度は、17%であった。
(ドープの製造)
得られたポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を98.5%、非蛍光顔料Pigment Blue15を1.5%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした。
(紡糸)
上記紡糸ドープを、孔径0.07mm、孔数500の紡糸口金から、浴温度30℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。凝固液の組成は、水/DMAc=45/55(質量部)であり、凝固浴中に糸速7m/分で吐出して紡糸した。
引き続き、温度40℃の水/DMAc=45/55の組成の可塑延伸浴中にて、3.7倍の延伸倍率で延伸を行った。
延伸後、20℃の水/DMAc=70/30の浴(浸漬長1.8m)、続いて20℃の水浴(浸漬長3.6m)で洗浄し、さらに60℃の温水浴(浸漬長5.4m)に通して十分に洗浄を行った。
洗浄後の繊維について、表面温度300℃の熱ローラーで乾熱処理を行い、クリンパーを通し、捲縮を付与した後、カッターでカットして51mmの短繊維とすることにより、原綿を得た。
得られた原綿物性は、繊度1.71dtex、強度3.54cN/dtex、伸度32.5%、LOI値28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.398,0.510)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.405,0.503)と視認性の高さが保たれていた。これらの結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を98.0%、非蛍光顔料Pigment Blue15を2.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.72dtex、強度3.51cN/dtex、伸度33.7%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.413,0.510)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.420,0.502)と視認性の高さが保たれていた。これらの結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として蛍光顔料Solvent Yellow 98を98.0%、蛍光顔料Pigment Blue61を2.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.68dtex、強度3.61cN/dtex、伸度31.5%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.398,0.497)と視認性が高かったが、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.418,0.467)と視認性が十分なものにはならず、耐久性に問題が残るものであった。これらの結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として蛍光顔料Solvent Yellow 98を98.5%、非蛍光顔料Pigment Blue15を1.5%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.72dtex、強度3.47cN/dtex、伸度30.2%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.402,0.463)と視認性が高かったが、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.422,0.443)と視認性が十分なものにはならず、耐久性に問題が残るものであった。これらの結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を99.0%、非蛍光顔料Pigment Blue15を1.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.70dtex、強度3.55cN/dtex、伸度35.2%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.424,0.506)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.429,0.496)と視認性の高さが保たれていた。これらの結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を97.0%、非蛍光顔料Pigment Blue15を3.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0wt%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.70dtex、強度3.53cN/dtex、伸度36.2%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.362,0.498)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.369,0.491)と視認性の高さが保たれていた。これらの結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を99.1%、非蛍光顔料Pigment Blue15を0.9%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.71dtex、強度3.67cN/dtex、伸度31.3%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.431,0.505)と視認性が高かったが、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.436,0.494)と視認性が十分なものにはならず、耐久性に問題が残るものであった。これらの結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を96.5%、非蛍光顔料Pigment Blue15を3.5%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.69dtex、強度3.40cN/dtex、伸度29.8%、LOI28であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.350,0.489)と視認性が十分なものでなく、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)についても、(0.357,0.482)と視認性が十分なものではなく、耐久性に問題が残るものであった。これらの結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を98.0%、非蛍光顔料Pigment Blue15を2.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し0.9質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿物性は、繊度1.73dtex、強度3.71cN/dtex、伸度36.1%、LOI29であった。また、この原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.398,0.489)と視認性が高かったが、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.418,0.469)と視認性が十分なものではなかった。これらの結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を98.0%、非蛍光顔料Pigment Blue15を2.0%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し11.0質量%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.410,0.565)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.417,0.558)と視認性の高さが保たれていた。しかし、原綿物性は、繊度1.67dtex、強度2.34cN/dtex、伸度21.4%、LOI25であり、高視認性の防護衣料等に用いるのには不十分な強度であり、また消防用途として不十分な難燃性能を示した。これらの結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1で製造したポリマー溶液に、着色剤として非蛍光顔料Pigment Yellow 95を99.1%、非蛍光顔料Pigment Blue15を0.9%の割合で混合した粉末をポリマー成分の質量に対し2.0質量%となるよう添加し、さらに紫外線吸収剤として2−[2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール粉末をポリマー成分の質量に対し1.0wt%となるよう添加した後、該ポリマー溶液を十分に撹拌し顔料を均一に分散させた。これを減圧脱泡して紡糸ドープとした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた原綿のCIE 15.2による色度座標(x,y)は、(0.430,0.506)と視認性が高く、キセノンランプを用いたJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射を行った後のCIE 15.2による色度座標(x,y)においても、(0.432,0.502)と視認性の高さが保たれていた。しかし、原綿物性は、繊度1.69dtex、強度3.43cN/dtex、伸度29.7%、LOI25であり、高視認性の防護衣料のなかで特に消防用途としてやや難燃性能の劣るものであった。これらの結果を表1に示す。
Figure 2021107588

Claims (6)

  1. 非蛍光顔料が1.0〜10.0質量%含有されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維であって、該メタ型全芳香族ポリアミド繊維の、JIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標(x,y)が、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.398,0.452)および(0.460,0.540)で囲まれた色空間の範囲内であることを特徴とする原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
  2. 前記非蛍光顔料が黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料との混合物である請求項1記載の原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
  3. 前記非蛍光顔料がアゾ系化合物からなる黄色系非蛍光顔料と、金属フタロシアニン化合物からなる青色系非蛍光顔料との混合物である請求項1記載の原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
  4. メタ型全芳香族ポリアミド繊維のLOIが27以上であり、強度が3.0cN/dtex以上、伸度が27.0%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
  5. メタ型全芳香族ポリアミドを溶媒に溶解して得た紡糸ドープに黄色系非蛍光顔料と青色系非蛍光顔料とを質量比率で97:3〜99:1の範囲で混合した顔料を、メタ型全芳香族ポリアミドに対し、1.0〜10.0質量%となるよう添加した後、紡糸口金を通して紡糸延伸し、水洗によって該溶媒を取り除いた後、熱処理を施し、繊維のJIS L 0843(ISO 105B02)における4級照射後のCIE 15.2による色度座標(x,y)を、(0.387,0.610)、(0.356,0.494)、(0.391,0.459)および(0.453,0.547)で囲まれた色空間の範囲内とすることを特徴とする原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
  6. 黄色系非蛍光顔料がアゾ系化合物からなる非蛍光顔料であり、かつ青色系非蛍光顔料が、金属フタロシアニン化合物である請求項4記載の原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
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