JP6958815B2 - シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤 - Google Patents

シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤 Download PDF

Info

Publication number
JP6958815B2
JP6958815B2 JP2017564237A JP2017564237A JP6958815B2 JP 6958815 B2 JP6958815 B2 JP 6958815B2 JP 2017564237 A JP2017564237 A JP 2017564237A JP 2017564237 A JP2017564237 A JP 2017564237A JP 6958815 B2 JP6958815 B2 JP 6958815B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic polyamide
carbon atoms
formula
group
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017564237A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017130905A1 (ja
Inventor
横澤 勉
江原 和也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanagawa University
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Kanagawa University
Nissan Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanagawa University, Nissan Chemical Corp filed Critical Kanagawa University
Publication of JPWO2017130905A1 publication Critical patent/JPWO2017130905A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6958815B2 publication Critical patent/JP6958815B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • C08G69/12Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids with both amino and carboxylic groups aromatically bound
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/08Ingredients agglomerated by treatment with a binding agent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Polyamides (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

本発明は、芳香族ポリアミドに関し、さらに詳述すれば、無機微粒子の表面修飾等に利用可能な芳香族ポリアミドに関する。
有機材料の耐熱性や、力学特性および電気的特性を向上させるため、シリカゲルや酸化チタン等の無機微粒子を有機高分子と混ぜたハイブリッド材料(ナノコンポジット)がよく研究されている。
しかし、有機材料と無機材料はそもそも性質が大きく異なるので、添加できる無機微粒子の量が限られるという問題があるうえに、添加した無機微粒子を有機材料中で分散させるのが難しいだけでなく、時間が経つと添加した無機微粒子が有機材料中で凝集してしまうなどの問題がある。
そこで、これらの問題を解決するために無機微粒子表面を有機低分子化合物や有機高分子で修飾することが行われてきている。
特に、有機高分子で修飾する場合は、(1)無機表面に開始部位を導入してそこからリビング重合を行う、または(2)リビングポリマー末端に無機物と結合できる官能基(−Si(OR)3,−PO3H,−CO2H,−SH等)を導入し、無機微粒子表面に反応させる、という2つの方法が主に行われている。
しかし、リビング重合は付加重合と開環重合に限られるので、得られるポリマーはあまり耐熱性のない脂肪族ポリマーである。この場合、無機微粒子を有機材料に混ぜて耐熱性を上げようとしても表面修飾した脂肪族ポリマーが先に熱分解し、表面修飾しない無機微粒子を混ぜた材料と同じ問題を抱える。また、そもそも修飾した脂肪族ポリマーが耐熱性の高い縮合系芳香族ポリマーと混ざりにくいことも大きな問題となる。
これらの問題を解決するには、耐熱性に優れた縮合系芳香族高分子で無微粒子表面を修飾すればよい。しかし、縮合系芳香族高分子は重縮合でしか得られないため、リビング重合の特性を生かした上記(1)と(2)のアプローチは不可能であった。
J. Am. Chem. Soc. 122, 8313 (2000)
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、無機微粒子の表面修飾等に利用可能な芳香族ポリアミドを提供することを目的とする。
本発明者らは、これまで開発してきた重縮合のリビング重合である連鎖縮合重合(CGCP)による芳香族ポリアミド重合法(非特許文献1参照)において、不飽和結合を有する開始剤を用いて得られた不飽和末端を利用することで、無機物表面と反応する−Si(OR)3等が導入できる結果、無機微粒子表面の修飾剤として利用可能な芳香族ポリアミドが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 式(1)で表されることを特徴とする芳香族ポリアミド、
Figure 0006958815
(式中、Xは、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、R′は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、R1およびR2は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、nは、2以上の整数を表し、kは、1〜3の整数を表す。)
2. 式(2)で表される1の芳香族ポリアミド、
Figure 0006958815
(式中、R′、R1、R2およびnは前記と同じ。)
3. 式(3)で表されることを特徴とする芳香族ポリアミド、
Figure 0006958815
(式中、Rは、不飽和結合含有基を表し、R1およびR2は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは、2以上の整数を表す。)
4. 式(4)で表される3の芳香族ポリアミド、
Figure 0006958815
(式中、R1、R2およびnは前記と同じ。)
5. 前記R1およびR2が、互いに独立して、メチル基またはエチル基である1〜4のいずれかの芳香族ポリアミド、
6. 1〜5のいずれかの芳香族ポリアミドで表面修飾されている無機微粒子、
7. 6の無機微粒子と有機マトリックス樹脂とを含む有機・無機ハイブリット材料、
8. 7の有機・無機ハイブリット材料を用いて作製されるフィルム
を提供する。
本発明によれば、無機微粒子表面の修飾剤として利用可能な芳香族ポリアミドを提供できる。
この芳香族ポリアミドを用いてシリカや窒化ホウ素等の無機微粒子表面を修飾し、ポリイミド等の耐熱性高分子に混合してさらに耐熱性と力学特性を上げた有機・無機ハイブリッド材料の開発が期待できる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る芳香族ポリアミドは、下記式(1)で示されるものである。
Figure 0006958815
式(1)において、Xは、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、R′は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、R1およびR2は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、nは、2以上の整数を表し、kは、1〜3の整数を表す。
炭素数1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン、エチレン、メチルエチレン、トリメチレン、プロピレン、メチルプロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、デカメチレン等が挙げられるが、中でも、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基がより好ましく、トリメチレン基がより一層好ましい。
炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、1,2−ジメチル−n−プロピル、2,2−ジメチル−n−プロピル、1−エチル−n−プロピル、シクロペンチル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、3−メチル−n−ペンチル、4−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1,2−ジメチル−n−ブチル、1,3−ジメチル−n−ブチル、2,2−ジメチル−n−ブチル、2,3−ジメチル−n−ブチル、3,3−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、2−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、1,2,2−トリメチル−n−プロピル、1−エチル−1−メチル−n−プロピル、1−エチル−2−メチル−n−プロピル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリル、9−フェナントリル基等が挙げられる。
これらの中でも、R′、R1、R2としては、メチル、エチル基が好ましく、また、R3としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル基等が好適である。
kは、1〜3の整数を表すが、2または3が好ましく、3がより好ましい。
nは、2以上の整数であれば特に限定されるものではないが、2〜100の整数が好ましい。
上記(1)で示される芳香族ポリアミドとしては、下記式(2)で示されるものが好ましい。
Figure 0006958815
以上説明した芳香族ポリアミドは、上記非特許文献1の方法で得られる下記式(3)で示される芳香族ポリアミドを原料として得ることができる。
Figure 0006958815
式(3)において、Rは、不飽和結合含有基を表し、R1、R2、nは上記と同じ意味を表す。
不飽和結合含有基としては、特に限定されるものではないが、後のチオールとのラジカル付加反応効率を考慮すると、ビニル、アリル、ホモアリル基等の末端二重結合を有する基が好ましく、この場合Rに応じて種々のスペーサを有する芳香族ポリアミドが得られるが、上記式(1)で表される芳香族ポリアミドを得るためには、下記式(4)で表されるRがアリル基である芳香族ポリアミドを用いる必要がある。
Figure 0006958815
(式中、R1、R2およびnは上記と同じ。)
上記式(4)で示されるアリル基を有する芳香族ポリアミドと、アルコキシシリル基含有チオール化合物とを、ラジカル付加反応させて、式(1)で示される芳香族ポリアミドが得られる。
この場合、式(4)の芳香族ポリアミド、アルコキシシリル基含有チオール化合物との反応比率は、特に限定されるものではないが、反応効率等を考慮すると、式(4)の芳香族ポリアミド1molに対し、チオール化合物1〜100mol程度とすることができるが、5〜50molが好ましく、10〜30molがより好ましい。
アルコキシシリル基含有チオール化合物の具体例としては、3−(トリメトキシシリル)プロパンチオール、3−(トリエトキシシリル)プロパンチオール等が挙げられる。
重合開始剤としては、熱または還元性物質などによって分解してラジカル種を発生するものであれば、特に限定はなく、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド等の過酸化物などが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記反応は、有機溶媒中で行うこともできる。
この反応に用いられる溶媒としては、芳香族ポリアミドが溶解し、重合反応を妨げないものであれば任意であり、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アニソール等の芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類などが挙げられるが、ニトリル類が好ましく、特にアセトニトリルが好適である。
反応温度は、50〜150℃程度が好ましく、60〜100℃程度がより好ましい。
反応時間は、通常1〜120時間程度である。
反応終了後は、定法に従って後処理をし、必要に応じて再沈殿等の精製を施して目的物を得ることができる。
得られた式(1)で表される芳香族ポリアミドは、その末端にアルコキシシリル基を有しているため、このアルコキシシリル基を利用して無機微粒子の表面や、無機基板の表面等を修飾することができる。
芳香族ポリアミドは、耐熱性に優れているため、本発明の芳香族ポリアミドを無機材料の表面処理剤として用いるとともに、有機マトリックスとしてもポリイミドやポリアミド等の耐熱性に優れた樹脂を用いることで、耐熱性および力学特性に優れた有機・無機ハイブリット材料の開発が期待できる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。実施例で用いた各測定装置は以下のとおりである。
[GPC]
(1)Poly1,Poly2
装置:Shodex GPC−101(昭和電工(株)製)
カラム:Shodex KF−804L 2本(昭和電工(株)製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン 1mL/分
検出器:UV(254nm)、RI
検量線:標準ポリスチレン
(2)ポリアミック酸S1
装置:Shodex GPC−101(昭和電工(株)製)
カラム:Shodex KD801およびKD805(昭和電工(株)製)
カラム温度:40℃
溶媒:ジメチルホルムアミド/LiBr・H2O(29.6mM)/H3PO4(29.6mM)/
検出器:UV(254nm)、RI
検量線:標準ポリエチレンオキシド
1H−NMR]
装置:JEOL ECA-500 and ECA-600
[TG−DTA]
装置:Seiko Instruments Inc. TG/DTA 6200
[実施例1]Poly1の製造
Figure 0006958815
100mLナスフラスコを減圧下、ヒートガンを用いて加熱後、アルゴン置換して室温まで冷却した。さらに−10℃まで冷却し、窒素気流下で1MLiHMDSのTHF溶液11mL(11.0mmol)を加え、窒素気流下で乾燥THF5.2mLに溶解させた4−アリルオキシ安息香酸メチル(1)0.21g(1.11mmol)を加えた。その後、すぐに乾燥THF13.0mLに溶解させた3−(エチルアミノ)安息香酸エチル(2)2.04g(10.54mmol)を40分間かけて滴下し、その後−10℃で撹拌した。6分後にサンプリングして反応経過を観察し、2時間後に飽和塩化アンモニウム水溶液で重合を停止した。塩化メチレンで抽出、水で3回洗浄後に無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物を、良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてエーテルを用いて沈殿精製を行い、黄色固体を収量1.30g(収率70%)で得た(Mn=2500,Mw/Mn=1.23,平均重合度=20.2)。
[実施例2]Poly2の製造
Figure 0006958815
20mL耐圧反応管に、乾燥アセトニトリル14.70mL、Poly 1 0.70g(0.22mmol)、3−(トリメトキシシリル)プロパンチオール2.99mL(15.40mmol)、および2,2′−アゾビスイソブチロニトリル18.50mg(0.11mmol)を加えた。液体窒素で冷凍した後、反応容器内部を減圧し、密閉した後に室温に戻し、溶媒中の溶存ガスを発泡させた。この一連の操作(凍結脱気)を5回行った後、80℃で12時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた生成物を、良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてヘキサン:ジオキサン=10:1(v/v)の混合溶液を用いて沈殿精製を行い、黄白色固体を収量0.52g(収率70%)で得た。
[実施例3]シリカゾルの合成
耐圧反応管に実施例2で得られたPoly2(Mn=2100,Mw/Mn=1.18、平均重合度=15)0.0878g(0.03mmol)、DMAc1.0gを加え、室温で撹拌した後、DMAc−シリカゾル溶液0.64g(シリカ含有量:0.128g)を加え、50℃で撹拌して、12時間後に反応を止めた。反応後の溶液を減圧下で留去し、得られた生成物にクロロホルムを加え、デカンテーションを行い、可溶部(30%)と不溶部(70%)に分けた。可溶部を濃縮し、それぞれ得られた生成物を減圧乾燥した。
可溶部の一部を質量測定しながらサンプリングを行い、内部標準物質としてテレフタルアルデヒドを加えて、1H−NMRスペクトルからトリメトキシシリル基の転化率を算出したところ、転化率は99%であった。また、可溶部と不溶部のTG−DTAを測定し、重量減少率からシリカ中のポリアミドの割合を算出した。可溶部は84%、不溶部は22%であった。また、可溶部をDMAcに固形分10%になるように再溶解させた。
[実施例4]ハイブリッドフィルムの作製
(1)ポリアミック酸(S1)の合成
p−フェニレンジアミン3.218g(30mmol)をDMAc88.2gに溶解させた。得られた溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.581g(29mmol)を加え、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。得られたポリアミック酸のMwは107,300、分子量分布4.6であった。
(2)ハイブリッドフィルムの作製
上記で得られたポリアミック酸6.0gに、実施例3で作製したシリカゾル溶液(可溶部)0.90gを添加し、23℃で3時間撹拌してワニスを調製した。その後、ガラス基板上に、このワニスをバーコータで塗布し、膜厚250μmの塗布膜を作製し、80℃で1時間、300℃で1時間焼成した。
得られたフィルムに白濁はなく、黄色の綺麗なフィルムであった。また、このフィルムをカッターでガラス基板から剥離したところ、容易に剥離した。剥離したフィルムは、強い自己支持性が見られた。
[実施例5]ハイブリッドフィルムの作製
上記で得られたポリアミック酸1.0gに実施例3で作製したシリカゾル溶液(可溶部)1.50g溶液を添加し、23℃で3時間撹拌してワニスを調製した。その後、ガラス基板上に、このワニスをバーコータで塗布し、膜厚250μmの塗布膜を作製し、80℃で1時間、300℃で1時間焼成した。
得られたフィルムに白濁はなく、黄色の綺麗なフィルムであった。このフィルムをカッターで剥離したところ、容易に剥離した。剥離したフィルムは、強い自己支持性が見られた。

Claims (7)

  1. 式(1)で表されることを特徴とする芳香族ポリアミド。
    Figure 0006958815
    (式中、Xは、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、R′は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、R1およびR2は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、nは、2以上の整数を表し、kは、1〜3の整数を表す。)
  2. 式(2)で表される請求項1記載の芳香族ポリアミド。
    Figure 0006958815
    (式中、R′、R1、R2およびnは前記と同じ。)
  3. 式(4)で表されることを特徴とする芳香族ポリアミド。
    Figure 0006958815
    (式中、R1およびR2は、互いに独立して、炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは、2以上の整数を表す。)
  4. 前記R1およびR2が、互いに独立して、メチル基またはエチル基である請求項1〜3のいずれか1項記載の芳香族ポリアミド。
  5. 請求項1または2記載の芳香族ポリアミドで表面修飾されている無機微粒子。
  6. 請求項5記載の無機微粒子と有機マトリックス樹脂とを含む有機・無機ハイブリット材料。
  7. 請求項6記載の有機・無機ハイブリット材料を用いて作製されるフィルム。
JP2017564237A 2016-01-26 2017-01-23 シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤 Active JP6958815B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016012297 2016-01-26
JP2016012297 2016-01-26
PCT/JP2017/002135 WO2017130905A1 (ja) 2016-01-26 2017-01-23 シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017130905A1 JPWO2017130905A1 (ja) 2018-11-22
JP6958815B2 true JP6958815B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=59398247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017564237A Active JP6958815B2 (ja) 2016-01-26 2017-01-23 シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6958815B2 (ja)
KR (1) KR20180104295A (ja)
CN (1) CN108699238B (ja)
TW (1) TWI771285B (ja)
WO (1) WO2017130905A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102145347B1 (ko) 2018-12-11 2020-08-19 주식회사 제넨셀 목향 추출물을 포함하는 월경전 증후군 증상 개선용 조성물

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0046954A3 (en) * 1980-08-25 1982-03-24 Teijin Limited Shaped article of aromatic polyamide
JPS5740556A (en) * 1980-08-25 1982-03-06 Teijin Ltd Molded aromatic polyamide article
JPH0687807B2 (ja) * 1987-07-14 1994-11-09 宇部興産株式会社 靴用のテ−プゴム
JPH04130115A (ja) * 1990-09-21 1992-05-01 Showa Highpolymer Co Ltd 不飽和基含有芳香族ポリアミドオリゴマー及びその製造方法
JPH06322072A (ja) * 1993-05-17 1994-11-22 Showa Highpolymer Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
EP0606500B1 (en) * 1992-08-03 1997-06-04 Showa Highpolymer Co., Ltd. Thermosetting resin composition and production of copper-clad laminated board therefrom
JPH07168356A (ja) * 1993-12-16 1995-07-04 Res Dev Corp Of Japan 含窒素高分子化合物の固定化方法
FR2721035B1 (fr) * 1994-06-08 1997-05-23 Atochem Elf Sa Polyamides à performances thermomécaniques améliorées, leur procédé de préparation et leur utilisation après réticulation.
SG105450A1 (en) * 1998-07-02 2004-08-27 Nat Starch Chem Invest Allylated amide compounds and die attach adhesives prepared therefrom

Also Published As

Publication number Publication date
KR20180104295A (ko) 2018-09-20
CN108699238B (zh) 2021-03-12
TW201741367A (zh) 2017-12-01
WO2017130905A1 (ja) 2017-08-03
JPWO2017130905A1 (ja) 2018-11-22
CN108699238A (zh) 2018-10-23
TWI771285B (zh) 2022-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Park et al. Surface modification of silica nanoparticles with hydrophilic polymers
Pielichowski et al. Polyhedral oligomeric silsesquioxanes (POSS)-containing nanohybrid polymers
Agag et al. Synthesis and characterization of benzoxazine resin-SiO2 hybrids by sol-gel process: The role of benzoxazine-functional silane coupling agent
Nakabayashi et al. RAFT polymerization of S-vinyl sulfide derivatives and synthesis of block copolymers having two distinct optoelectronic functionalities
JP2006249130A5 (ja)
Li et al. Hybrid thiol–ene network nanocomposites based on multi (meth) acrylate POSS
RU2014121787A (ru) Резиновая смесь и пневматическая шина
UA85166C2 (ru) Способ получения гиперразветвленного полимера, гиперразветвленный полимер, его применение, смесь и композиция на его основе
Carvalho et al. Structure and thermal behavior of PMMA–polysilsesquioxane organic–inorganic hybrids
CN108034052B (zh) 一种苯四脲硅氧烷聚合物超临界二氧化碳增稠剂的制备方法
JP2010513612A5 (ja)
Li et al. Precise synthesis of poly (N-acryloyl amino acid) through photoinduced living polymerization
Liu et al. Environmentally friendly high performance homopolymerized epoxy using hyperbranched epoxy as a modifier
JP6958815B2 (ja) シリカゾルの芳香族ポリアミド表面修飾剤
Taniguchi et al. Postgrafting of vinyl polymers onto hyperbranched poly (amidoamine)-grafted nano-sized silica surface
Ivanković et al. Preparation and properties of organic–inorganic hybrids based on poly (methyl methacrylate) and sol–gel polymerized 3-glycidyloxypropyltrimethoxysilane
JP6904538B2 (ja) ハイパーブランチ芳香族ポリアミド及び表面修飾剤
Tsuchiya et al. Synthesis of diblock copolymers consisting of POSS-containing random methacrylate copolymers and polystyrene and their cross-linked microphase-separated structure via fluoride ion-mediated cage scrambling
JP6904537B2 (ja) 芳香族ポリアミド及び表面修飾剤
JP5946758B2 (ja) アルコキシシリル基含有アゾ化合物及びその製造方法
CN110092849B (zh) 一种阳离子链转移剂及其应用
CN104927047A (zh) 一种可控修饰的两亲性嵌段共聚肽、制备方法及其应用
JP2014201534A (ja) ケイ素化合物
CN110964157B (zh) 基于聚苯乙烯—聚甲基丙烯酸二甲氨基乙酯的嵌段共聚物刷聚合物及其制备方法
CN108219150B (zh) 一种耐高温聚铝有机硅氧烷及制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6958815

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250