JP6958406B2 - 擬似力覚発生装置 - Google Patents

擬似力覚発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6958406B2
JP6958406B2 JP2018021691A JP2018021691A JP6958406B2 JP 6958406 B2 JP6958406 B2 JP 6958406B2 JP 2018021691 A JP2018021691 A JP 2018021691A JP 2018021691 A JP2018021691 A JP 2018021691A JP 6958406 B2 JP6958406 B2 JP 6958406B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact member
force
vibration
nth
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018021691A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019139470A (ja
Inventor
智浩 雨宮
五味 裕章
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2018021691A priority Critical patent/JP6958406B2/ja
Priority to US16/968,554 priority patent/US11100772B2/en
Priority to PCT/JP2019/004443 priority patent/WO2019156173A1/ja
Publication of JP2019139470A publication Critical patent/JP2019139470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6958406B2 publication Critical patent/JP6958406B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B6/00Tactile signalling systems, e.g. personal calling systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/04Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with electromagnetism
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer

Description

本発明は、擬似的な力覚を利用者に知覚させる技術に関する。
利用者が非対称振動を行う振動素子を含む擬似力覚発生装置を把持すると、この利用者は牽引力錯覚などの擬似的な力覚(擬似力覚)を知覚する(例えば、特許文献1および非特許文献1等参照)。
国際公開第WO/2017/183537号公報
雨宮智浩,高椋慎也,伊藤翔,五味裕章,"指でつまむと引っ張られる感覚を生み出す装置「ぶるなび3」,"NTT技術ジャーナル,2014, Vol. 26, No. 9,pp. 23-26.
従来技術では、利用者が装置を把持していなければ、利用者は適切な擬似力覚を知覚さすることができなかった。例えば、身体部位表面の接線方向に非対称振動する振動素子を含む装置を当該身体部位表面に乗せただけでは、この非対称振動に基づく力が身体部位に十分に伝わらず、利用者は擬似力覚を適切に知覚できない。また特許文献1には、身体部位表面の接線方向に非対称振動する振動素子を含む装置をバンドによって身体部位に装着する形態が開示されている。しかし、たとえ装置が身体部位にバンドで装着されていたとしても、その振動素子の非対称振動方向が当該身体部位表面の接線方向の場合、この非対称振動に基づく力が身体部位に十分に伝わらず、利用者は擬似力覚を適切に知覚できない可能性もある。
本発明の目的は、利用者に装置を把持させることなく、適切な擬似力覚を呈示することである。
擬似的な力覚を知覚させる擬似力覚発生装置であって、身体部位が配置される3次元領域である装着領域の外周面に沿って配置された第1接触部材および第2接触部材と、第1接触部材を第2接触部材に直接的または間接的に繋ぎ合わせている接合部材と、装着領域内の仮想点と第1接触部材とを通る直線に沿って周期的な第1非対称振動を行い、第1非対称振動に基づく直線に沿った方向の力を第1接触部材に伝える振動素子と、を有し、仮想点は第1接触部材と第2接触部材との間に配置されており、第1非対称振動に基づく直線に沿った方向の力は接合部材を介して第2接触部材にも伝えられる、擬似力覚発生装置が提供される。
本発明により、利用者に装置を把持させることなく、適切な擬似力覚を呈示できる。
図1Aは第1実施形態の擬似力覚発生装置の正面図であり、図1Bは図1Aの平面図であり、図1Cは図1Aの底面図であり、図1Dは図1Aの右側面図である。 図2Aは第1実施形態の振動素子の非対称振動を説明するための正面図であり、図Bは図2Aの右側面図である。図2Cおよび図2Dは第1実施形態の振動素子の非対称振動を説明するための拡大図である。 図3は振動素子を含む振動発生装置を例示するための分解斜視図である。 図4は第1実施形態の擬似力覚発生装置を駆動させるための制御システムを例示した図である。 図5Aおよび図5Bは第1実施形態の動作を説明するための図である。 図6Aは第2実施形態の擬似力覚発生装置の正面図であり、図6Bは図6Aの平面図であり、図6Cは図6Aの底面図であり、図6Dは図6Aの右側面図である。 図7は第2実施形態の擬似力覚発生装置を駆動させるための機能構成を例示した図である。 図8Aから図8Cは第2実施形態の動作を説明するための図である。 図9Aは第3実施形態の擬似力覚発生装置の正面図である。図9Bは第3実施形態の振動素子の非対称振動を説明するための正面図である。 図10Aから図10Cは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図11Aおよび図11Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図12Aおよび図12Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図13Aおよび図13Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図14Aおよび図14Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図15Aおよび図15Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図16Aおよび図16Bは第3実施形態の動作を説明するための図である。 図17Aは第4実施形態の擬似力覚発生装置の正面図である。図17Bは第4実施形態の振動素子の非対称振動を説明するための正面図である。 図18は第4実施形態の動作を説明するための図である。 図19Aおよび図19Dは接触部材の接触面の変形例を説明するための斜視図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[概要]
まず、実施形態の概要を説明する。
実施形態の擬似力覚発生装置は、身体部位が配置される3次元領域である装着領域の外周面に沿って配置された第1接触部材および第2接触部材と、第1接触部材を第2接触部材に直接的または間接的に繋ぎ合わせている接合部材と、装着領域内の仮想点(第1仮想点)と第1接触部材とを通る直線(第1直線)に沿って周期的な第1非対称振動を行い、第1非対称振動に基づく当該直線に沿った方向の力を第1接触部材に伝える振動素子とを有する。仮想点は第1接触部材と第2接触部材との間に配置されており、第1非対称振動に基づく当該直線に沿った方向の力は接合部材を介して第2接触部材にも伝えられる。装着領域に利用者の身体部位を配置し、振動素子の第1非対称振動を行うことで、利用者に擬似的な力覚を知覚させることができる。利用者は装着領域に身体部位を装着すればよく、擬似力覚発生装置を把持する必要はない。また振動素子が身体部位の外周面の接線方向ではなく、装着領域に配置された身体部位内の仮想点と第1接触部材とを通る直線に沿って周期的な第1非対称振動を行うため、第1非対称振動に基づく力が身体部位に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。さらに、1個の振動素子の第1非対称振動に基づく力が第1接触部材と第2接触部材とに加えられ、それらの間に配置される身体部位に効率よく擬似力覚を呈示できる。
「身体部位」は動物(人間を含む)の生体の一部である。「身体部位」の例は、指、掌、手首、前腕、上腕、足、足首、腹、胸、首、頭などである。「身体部位」は触覚受容器の密度が高い部位であることが望ましく、例えば、指先や掌などが好ましい。「装着領域」は「身体部位」を配置可能な立体的な空間である。「身体部位」の例は、略楕円柱状の空間領域、略円柱状の空間領域、略角柱状の空間領域、略楕円錐状の空間領域、略円錐状の空間領域、略角錐上の空間領域である。「略α」とは「αそのもの」または「αに近似するもの」を意味する。
「第1接触部材」および「第2接触部材」は、振動を伝達し、摩擦係数の高い素材であれば、略剛体であってもよいし、弾性体であってもよい。略剛体の例は合成樹脂(ABS樹脂等)、金属、カーボンファイバ、石膏(医療用ギブス用)などであり、弾性体の例はウレタンゴムなどである。「第1接触部材」および「第2接触部材」の形状には限定はなく、板状の形状であってもよいし、帯状の形状であってもよいし、略立方体や略直方体や略球のような三次元形状であってもよい。例えば「第1接触部材」と「第2接触部材」とは互いに向かい合って配置され、それらの間に「装着領域」が配置されることが望ましい。これにより、「装着領域」に配置された「身体部位」が「第1接触部材」および「第2接触部材」によって挟み込まれ、利用者に効率よく擬似力覚を知覚させることができるからである。また「第1接触部材」および/または「第2接触部材」の「装着領域」の外周面側の面が「身体部位」に対して滑りが生じにくい形状とされていてもよい。例えば、この面に凹凸が設けられていてもよい。例えば、この面に複数の溝が設けられていてもよいし、複数の突起が設けられていてもよい。これにより、「第1接触部材」および/または「第2接触部材」の表面で「身体部位」が滑り、「身体部位」が「第1接触部材」および/または「第2接触部材」に対してずれてしまうことを防止できる。
「接合部材」は「第1接触部材」を「第2接触部材」に直接的または間接的に繋ぎ合わせている。「αがβをγに直接的に繋ぎ合わせる」とは、βとγとがαによって接合されていることを意味し、「αがβをγに間接的に繋ぎ合わせる」とは、βとγとがαとその他の部材とによって接合されていることを意味する。すなわち、「第1接触部材」と「第2接触部材」とは「接合部材」を介して互いに接合されていてもよいし、「接合部材」と他の部材(例えば、その他の接触部材)とを介して互いに接合されていてもよい。「接合部材」は1つの部材であってもよいし、分離された複数の部材の集合であってもよい。すなわち、「第1接触部材」と「第2接触部材」とが固定された1つの部材が「接合部材」であってもよいし、隣り合う「第1接触部材」と「第2接触部材」とを互いに接合する部材の集合が「接合部材」であってもよい。「接合部材」が1つの部材である場合、「接合部材」は一体形成された部材であってもよいし、複数の部材が接合された部材であってもよい。「接合部材」は、「第1接触部材」に対する「第2接触部材」の相対距離を所定範囲内に保つ略剛体である。すなわち、「接合部材」は、「第1接触部材」に対する「第2接触部材」の相対位置を所定の範囲内に保つことができる材質で構成されている。「接合部材」が弾性体ではなく略剛体であることで、「第1非対称振動」に基づく力を、効率よく「第2接触部材」に伝えることができる。好ましくは「接合部材」は「第1接触部材」と「第2接触部材」とを環状につなぎ合わせる。これにより、「第1非対称振動」に基づく力を、効率よく「第2接触部材」に伝えることができる。また、例えば、腕時計のアームバンドのように、装着する身体部位の周囲に応じて「接合部材」の長さが調整可能であってもよい。
「周期的な第1非対称振動」は、並進方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させるための周期的な非対称振動(非対称往復運動)である。「擬似的な力覚」とは、実際には物体(擬似力覚発生装置)が運動(並進運動および/または回転運動)していないにも関わらず、あたかも物体が運動しているような力が働いているような知覚を意味する。このような非対称振動の詳細は、例えば、特許文献1、非特許文献1、参考文献1(特許第4551448号公報)、参考文献2(特開2015−223563)などに開示されている。「振動素子」は「装着領域」内の「仮想点」と「第1接触部材」とを通る「直線」に沿って「周期的な第1非対称振動」を行う。「仮想点」は「装着領域」の内部の点であればどのような点であってもよい。ただし、「仮想点」は「第1接触部材」と「第2接触部材」との間に配置されている。「仮想点」の例は「装着領域」の中央に位置する点である。「仮想点」と「第1接触部材」とを通る「直線」の例は、「装着領域」の外周面上の一つの点における一つの法線である。例えば、「仮想点」と「第1接触部材」とを通る「直線」は「装着領域」の外周面上の一つの点における接平面に略垂直な直線である。「装着領域の外周面上の一つの点」の例は、「第1接触部材」が位置する外周面上の一つの点、「第1接触部材」に最も近い外周面上の点である。例えば、「第1接触部材」と「第2接触部材」とが互いに向かい合っており、「仮想点」と「第1接触部材」とを通る「直線」が「第1接触部材」と「第2接触部材」と「仮想点」とを通る。「直線」に沿った非対称振動は当該「直線」に沿った方向の非対称振動である。「直線に沿った方向」は、例えば「直線」に倣う方向である。「直線」に沿った方向の例は、「直線」の方向や「直線」と略平行な方向などである。
「振動素子」の「周期的な第1非対称振動」に基づく力(反力)は「振動素子」を支持する部材に与えられ、「第1接触部材」に伝えられる。「振動素子」は「第1接触部材」のできるだけ近くに設けられることが望ましい。例えば、「振動素子」を支持する部材(例えばケース)が「第1接触部材」に直接固定されているか、「振動素子」を支持する部材が「第1接触部材」であることが望ましい。「振動素子」を支持する部材に「第1接触部材」が固定されている場合には、「振動素子」の「周期的な第1非対称振動」に基づく反力が当該「振動素子」を支持する部材に与えられ、さらに「第1接触部材」に伝えられる。一方、「振動素子」が「第1接触部材」に直接支持されている場合(例えば、「第1接触部材」が振動素子を支持するケースである場合)には、「振動素子」の「周期的な第1非対称振動」に基づく反力が「第1接触部材」に直接与えられる。「振動素子」の「周期的な第1非対称振動」に基づく力は、「仮想点」と「第1接触部材」とを通る「直線」に沿った方向の力である。「第1接触部材」は、「第1非対称振動」に基づく当該「直線」に沿った力により、当該「直線」に沿った「周期的な第2非対称振動」を行う。「第1非対称振動」に基づく当該「直線」に沿った方向の力は「接合部材」を介して「第2接触部材」にも伝えられる。これにより、「第2接触部材」は当該「直線」に沿った「周期的な第3非対称振動」を行う。「周期的な第2非対称振動」および「周期的な第3非対称振動」も当該「直線」に沿った並進方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させるための非対称振動である。「周期的な第2非対称振動」および「周期的な第3非対称振動」は「振動素子」の「周期的な第1非対称振動」に基づくものであるため、これらは互いに同期している。「装着領域」に「身体部位」が配置された場合、この「第1接触部材」の「周期的な第2非対称振動」に基づく力および「第2接触部材」の「周期的な第3非対称振動」に基づく力が「身体部位」に伝わり、利用者は「身体部位」に当該「直線」に沿った何れかの方向の擬似的な力覚を知覚する。利用者が擬似的な力覚が知覚する方向は、「周期的な第1非対称振動」に基づく力(「周期的な第2非対称振動」に基づく力および「周期的な第3非対称振動」に基づく力)の時間変化に依存する。すなわち、当該「直線」に沿った第1方向への力の時間変化と第1方向の反対方向の第2方向への力の時間変化とを互いに非対称にすることで、第1方向または第2方向に擬似的な力覚を呈示できる。ここで例えば、第1方向への力の最大値を第2方向への力の最大値よりも大きくし、第1方向の力が生じている第1時間を第2方向の力が生じている第2時間よりも短くすると、利用者に第1方向の擬似的な力覚を知覚させることができる。詳細については、例えば、特許文献1、非特許文献1、参考文献1,2等に記載されている。十分な「周期的な第1非対称振動」に基づく力を「第1接触部材」「第2接触部材」に伝えるため、「振動素子」の質量が「第1接触部材」と「第2接触部材」と「接合部材」の質量の合計以上であることが望ましい。例えば、「振動素子」が鉄、鋼、フェライト、ネオジム等の金属であり、「第1接触部材」「第2接触部材」「接合部材」がABS樹脂等の合成樹脂であることが望ましい。
別の実施形態の擬似力覚発生装置は、身体部位が配置される3次元領域である装着領域の外周面に沿って配置された第1接触部材から第N接触部材と、第1接触部材から第N接触部材までを直接的または間接的に繋ぎ合わせている接合部材と、装着領域内の第n仮想点と第n接触部材とを通る第n直線に沿って周期的な第n非対称振動を行い、第n非対称振動に基づく第n直線に沿った方向の力を第n接触部材に伝える第n振動素子と、を有する。ただし、n=1,…,Nであり、Nが2以上の整数である。装着領域に利用者の身体部位を配置し、第n振動素子の第n非対称振動を行うことで、利用者に擬似的な力覚を知覚させることができる。利用者は装着領域に身体部位を装着すればよく、擬似力覚発生装置を把持する必要はない。また第n振動素子が身体部位の外周面の接線方向ではなく、装着領域に配置された身体部位内の第n仮想点と第n接触部材とを通る直線に沿って周期的な第n非対称振動を行うため、第n非対称振動に基づく力が身体部位に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。また、駆動させる第n振動素子の組み合わせや、第n非対称振動のさせ方を制御することで、利用者に様々な方向に擬似力覚を知覚させることができる。
「第n接触部材」は、振動を伝達する素材であれば、略剛体であってもよいし、弾性体であってもよい。「第n接触部材」の形状には限定はなく、板状の形状であってもよいし、帯状の形状であってもよいし、略立方体や略直方体や略球のような三次元形状であってもよい。また「第n接触部材」の「装着領域」の外周面側の面が「身体部位」に対して滑りが生じにくい形状とされていてもよい。例えば、この面に凹凸が設けられていてもよい。
「接合部材」は「第1接触部材」から「第N接触部材」までを直接的または間接的に繋ぎ合わせている。「αがβからγを直接的に繋ぎ合わせる」とは、βからγがαによって接合されていることを意味し、「αがβからγを間接的に繋ぎ合わせる」とは、βからγがαとその他の部材とによって接合されていることを意味する。すなわち、「第1接触部材」から「第N接触部材」までは「接合部材」を介して互いに接合されていてもよいし、「接合部材」と他の部材(例えば、その他の接触部材)とを介して互いに接合されていてもよい。「接合部材」は1つの部材であってもよいし、分離された複数の部材の集合であってもよい。この例の「接合部材」は略剛体であってもよいし、弾性体であってもよい。略剛体の「接合部材」は、例えば、互いに隣り合う「第n接触部材」と「第n接触部材」(ただし、n,n∈{1,…,N})の相対距離を所定範囲内に保つ略剛体である。「接合部材」が略剛体の場合、「第n非対称振動」に基づく力を効率よく「第n接触部材」に伝える。一方、「接合部材」が弾性体である場合、「第n非対称振動」に基づく力が「第n接触部材」に伝わることを抑制する。
N≧3の場合、第1振動素子から第N振動素子が「装着領域」の略中心を含むN角形の頂点部分に配置されることが望ましい。「周期的な第n非対称振動」は、利用者に並進方向の擬似的な力覚を知覚させるための非対称振動である。「第n振動素子」は「装着領域」内の「第n仮想点」と「第n接触部材」とを通る「直線」に沿って「周期的な第n非対称振動」を行う。「第n仮想点」は「装着領域」の内部の点であればどのような点であってもよい。「第n仮想点」の例は「装着領域」の中央に位置する点である。「第n仮想点」と「第n接触部材」とを通る「第n直線」の例は、「装着領域」の外周面上の第n点における一つの法線である。例えば、「第n仮想点」と「第n接触部材」とを通る「第n直線」は「装着領域」の外周面上の第n点における第n接平面に垂直な直線である。「装着領域の外周面上の第n点」の例は、「第n接触部材」が位置する外周面上の一つの点、「第n接触部材」に最も近い外周面上の点である。例えば、「第n接触部材」と「第n接触部材」とが互いに向かい合っており(ただし、n,n∈{1,…,N})、「第n直線」が「第n接触部材」と「第n接触部材」と「第n仮想点」とを通る。
「第n振動素子」の「周期的な第n非対称振動」に基づく力(反力)は「第n振動素子」を支持する部材に与えられ、「第n接触部材」に伝えられる。「接合部材」が略剛体の場合、この力は他の「第n接触部材」にも伝えられる(ただし、n∈{1,…,N},n≠n)。「接合部材」が弾性体の場合、この力は他の「第n接触部材」にほとんど伝わらない。なお「第n振動素子」は「第n接触部材」のできるだけ近くに設けられることが望ましい。例えば、「第n振動素子」を支持する部材(例えばケース)が「第n接触部材」に直接固定されているか、「第n振動素子」を支持する部材が「第n接触部材」であることが望ましい。また十分な「周期的な第n非対称振動」に基づく力を「第n接触部材」等に伝えるため、「第n振動素子」の質量が「第n接触部材」の質量の以上であることが望ましい。好ましくは、「第n振動素子」の質量が「第n接触部材」と「接合部材」の質量の合計以上であることが望ましい。例えば、「第n振動素子」が鉄、フェライト、ネオジム等の金属であり、「第n接触部材」「接合部材」がABS樹脂等の合成樹脂であることが望ましい。「装着領域」に「身体部位」が配置された場合、「第n振動素子」の「周期的な第n非対称振動」に基づく力が「身体部位」に伝わり、利用者は擬似的な力覚を知覚する。この擬似的な力覚は「第n振動素子」の駆動のさせ方によって異なる。
例えば、「第i振動素子」が「第i接触部材」から「第i仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を行いつつ、「第i振動素子」が「第i接触部材」から「第i仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を行うことで、「身体部位」が「第i接触部材」および「第i接触部材」から挟み込まれるような力覚(押し込まれるような力覚(「押し込み力覚」と呼ぶ))を利用者に知覚させることができる。ただし、真部分集合subset⊂{1,…,N}と真部分集合subset⊂{1,…,N}とが互いに相違し、i∈subsetであり、i∈subsetであり、i≠iであり、「第i接触部材」と「第i接触部材」とが互いに向かい合っており、「第i仮想点」および「第i仮想点」が「装着領域」の内部に配置されており、「第i接触部材」と「第i接触部材」との間に「第i仮想点」および「第i仮想点」が配置されている。
3個以上の振動素子および接触部材が交代で異なる方向の「押し込み力覚」を知覚させてもよい。この場合には、「第i11振動素子」が「第i11接触部材」から「第i11仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i11非対称振動」を行いつつ、「第i12振動素子」が「第i12接触部材」から「第i12仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i12非対称振動」を行う「第1期間」と、「第i21振動素子」が「第i21接触部材」から「第i21仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i21非対称振動」を行いつつ、「第i22振動素子」が「第i22接触部材」から「第i22仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i22非対称振動」を行う「第2期間」と、を繰り返す。ただし、Nが3以上の整数であり(例えば、Nは4以上の整数)、真部分集合subset⊂{1,…,N}と真部分集合subset⊂{1,…,N}とが互いに相違し、真部分集合subset11⊂subsetと真部分集合subset12⊂subsetとが互いに相違し、真部分集合subset21⊂subsetと真部分集合subset22⊂subsetとが互いに相違し、i11∈subset11であり、i12∈subset12であり、i21∈subset21であり、i22∈subset22であり、i11≠i12であり、i21≠i22であり、「第i11仮想点」「第i12仮想点」「第i21仮想点」「第i22仮想点」が「装着領域」の内部に配置されており、「第i11接触部材」と「第i12接触部材」とが互いに向かい合っており、「第i11接触部材」と「第i12接触部材」との間に「第i11仮想点」および「第i12仮想点」が配置されており、「第i21接触部材」と「第i22接触部材」とが互いに向かい合っており、「第i21接触部材」と「第i22接触部材」との間に「第i21仮想点」および「第i22仮想点」が配置されている。
「第i振動素子」が「第i接触部材」から「第i仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を行いつつ、「第i振動素子」が「第i接触部材」から「第i仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を行い、「装着領域」の内側から外側に向かう方向の擬似的な力覚および/または「装着領域」内の回転軸を中心とした回転方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させてもよい。ただし、真部分集合subset⊂{1,…,N}と真部分集合subset⊂{1,…,N}とが互いに相違し、i∈subsetであり、i∈subsetであり、i≠iである。
i=1,…,Nについて、「第i振動素子」が「第i接触部材」から「第i仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を開始した後に、「第j振動素子」が「第j接触部材」から「第j仮想点」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる第j非対称振動を開始してもよい。ただし、「第1接触部材」から「第N接触部材」が「装着領域」を取り囲み、Nが3以上の整数であり、j=(i mod N)+1であり、「第i接触部材」と「第j接触部材」とが互いに隣り合っている。これにより、利用者は「装着領域」に装着された「身体部位」の周囲が順番に押されるような力覚を知覚する。この際、i=1,…,Nについて、「第i非対称振動」を開始した後に、「第i非対称振動」を行いつつ、「第j非対称振動」を開始してもよい。さらに「第j非対称振動」を開始した後に「第i非対称振動」を停止してもよい。「第j非対称振動」を開始した後も「第i非対称振動」を継続してもよいし、一旦開始された「第i非対称振動」を所定時間継続させた後に終了させてもよいし、「第1非対称振動」から「第N非対称振動」までのすべてが開始された後に終了させてもよい。あるいは、「第i振動素子」が「第i仮想点」から「第i接触部材」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる「第i非対称振動」を開始した後に、「第j振動素子」が「第j仮想点」から「第j接触部材」へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる第j非対称振動を開始してもよい。この場合も「接合部材」によって力が他の接触部材に伝達され、その他の接触部材が「身体部位」に擬似的な力覚を与える。これにより、利用者は「装着領域」に装着された「身体部位」の周囲が順番に押されるような力覚を知覚する。
同時に駆動する振動素子が互いに同期していてもよい。すなわち、k∈{1,…,N}であり、k∈{1,…,N}であり、「第k振動素子」が「第k非対称振動」を行う際に「第k振動素子」が「第k非対称振動」を行い、「第k非対称振動」の位相と「第k非対称振動」の位相とが互いに同期していてもよい。これにより、効率よく擬似的な力覚を呈示できる。
[第1実施形態]
第1実施形態を説明する。
<擬似力覚発生装置1の構成>
図1Aから図1Dおよび図2Aから図2Dに例示するように、本実施形態の擬似力覚発生装置1は、接触部材11−1(第1接触部材)と接触部材11−2(第2接触部材)と接合部材12と振動発生装置13−1(第1振動発生装置)とを有する。振動発生装置13−1は、振動素子131−1と支持部132−1とを有する。
≪接触部材11−1および接触部材11−2≫
本実施形態の接触部材11−1および接触部材11−2は板状(例えば、円盤状)の部材である。接触部材11−1と接触部材11−2とは互いに向かい合っており、接触部材11−1の一方の板面111−1と接触部材11−2の一方の板面111−2とが互いに対向している。例えば、板面111−1と板面111−2とは互いに略平行に配置されている。接触部材11−1および接触部材11−2は、身体部位が配置される3次元領域である装着領域14の外周面141に沿って配置されている。すなわち、板面111−1と板面111−2との間に装着領域14が配置されている。本実施形態の装着領域14は略楕円筒形状の立体空間である。板面111−1と板面111−2は、例えば装着領域14の外周面141の接平面上に配置されている。
≪接合部材12≫
本実施形態の接合部材12は接触部材11−1を接触部材11−2に直接的に繋ぎ合わせている。本実施形態の接合部材12は、接触部材11−1に対する接触部材11−2の相対距離を所定範囲内に保つ略剛体である。例えば、接合部材12は環状の帯(例えば、ベルトや腕輪等)であり、その帯部に接触部材11−1および接触部材11−2が固定されている。
≪振動発生装置13−1≫
接触部材11−1の板面111−1の他方の板面112−1には、振動発生装置13−1の支持部132−1が固定されている。振動発生装置13−1の振動素子131−1は支持部132−1に対し、直線Lに沿って周期的な非対称振動A(第1非対称振動)を行う。すなわち、振動発生装置13−1を駆動すると、支持部132−1に対する振動素子131−1の相対位置が直線L(第1直線)に沿って変化し、振動素子131−1が支持部132−1に対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行う。直線Lは装着領域14内の仮想点O(第1仮想点)と接触部材11−1とを通る直線である。例えば、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−1の点Pとを通る。より好ましくは、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−1と接触部材11−2とを通る直線である。例えば、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−1の点Pと接触部材11−2の点Pとを通る。このような直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける一つの法線である。例えば、直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける接平面に略垂直な直線である。点Pの例は接触部材11−1の板面111−1と装着領域14の外周面141との接点であり、点Pの例は接触部材11−2の板面111−2と装着領域14の外周面141との接点である。仮想点Oは接触部材11−1と接触部材11−2との間に配置されている。点Oの例は装着領域14の中央点である。
例えば、振動発生装置13−1はアクチュエータであり、入力された制御信号を振動素子131−1の非対称振動Aに変換する装置である。振動素子131−1を非対称振動Aさせるのであれば、振動発生装置13−1はリニアアクチュエータであってもよいし、回転子で生じた動力によって振動素子131−1を非対称振動Aさせるものであってもよい。例えば、特許文献1、非特許文献1、参考文献1,2等に記載された非対称振動を発生させる装置を振動発生装置13−1として用いてもよい。あるいは、ボイスコイルモータ(VCM)やピエゾ素子を振動発生装置13−1として用いてもよい。図3にボイスコイルモータを振動発生装置13−1とした例を示す。図3に例示する振動発生装置13−1は、振動素子131−1と、支持部132−1を構成する基部132a−1およびカバー132b−1と、永久磁石133−1と、コイル134−1と、板バネ135−1と、電極136とを有する。基部132a−1は一方の端部が開放された略円筒形状の中空部材である。基部132a−1の内側壁には板バネ135−1の端部が固定され、板バネ135−1の中央には振動素子131−1が固定されている。板バネ135−1の弾性力により、振動素子131−1は基部132a−1に対して直線L方向(基部132a−1の中心軸方向)に振動(往復運動)可能となっている。振動素子131−1は電磁石のヨークであり、錘としても機能する。この例の振動素子131−1は略円筒形状であり、コイル134−1はこの振動素子131−1の外周側面に軸周りに巻き付けられている。コイル134−1はエナメル線等の絶縁体で覆われた電線であり、その両端が電極136−1に電気的に接続されている。振動素子131−1の一端側(カバー132b−1側)には永久磁石133−1の一方の磁極側(S極側またはN極側)が配置されている。このように基部132a−1の内部に、振動素子131−1、永久磁石133−1、コイル134−1、および板バネ135−1が収容され、基部132a−1の開放端側にカバー132b−1が被せられて固定されている。この際、永久磁石133−1はカバー132b−1に固定される。電極136−1に制御信号(制御電流または制御電圧)を与えることにより、制御信号に応じた電流がコイル134−1に流れ、それによって生じた磁界によって振動素子131−1がコイル134−1とともに直線L方向に周期的に振動する。この制御信号を制御することで、振動素子131−1を直線L方向に沿って周期的に非対称振動させることができる。
振動素子131−1が支持部132−1に対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行うと、その反力(直線Lに沿った方向の力)は支持部132−1に伝えられる。支持部132−1に伝えられた力(直線Lに沿った方向の力)はさらに接触部材11−1にも伝えられる。接触部材11−1は、この力(直線Lに沿った方向の力)により、直線Lに沿った周期的な非対称振動A’(第2非対称振動)を行う。振動素子131−1の周期的な非対称振動Aに基づく反力(直線Lに沿った方向の力)は、さらに接合部材12を介して接触部材11−2にも伝えられる。これにより、接触部材11−2は、直線Lに沿った周期的な非対称振動A”(第3非対称振動)を行う。
<制御システム>
擬似力覚発生装置1を駆動させるための制御システムを例示する。図4に例示するように、本実施形態の制御システムは、制御信号を生成する制御信号出力装置101と、制御信号出力装置101から出力された制御信号を増幅する信号増幅器102−1と、信号増幅器102−1で増幅された制御信号によって駆動する振動発生装置13−1を含む擬似力覚発生装置1とを有する。
制御信号出力装置101は、振動発生装置13−1の振動素子131−1を非対称振動させるための制御信号(制御電圧または制御電流)を生成して出力する。制御信号出力装置101は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。また、1個の装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。制御信号の詳細については、例えば、特許文献1、非特許文献1、参考文献1,2などに開示されている。
信号増幅器102−1は、制御信号出力装置101から受け取った制御信号をアンプ回路などによって増幅し、振動発生装置13−1に供給する。信号増幅器102−1が、デジタルポテンショ素子等の機能に基づき、制御信号の増幅率を変更できる機能を備えていてもよい。
<動作>
本実施形態の擬似力覚発生装置1の動作を説明する。図5Aおよび図5Bに例示するように、利用者はその身体部位15を装着領域14に配置する。身体部位15の外周面は皮膚や粘膜であってもよいし、皮膚や粘膜を覆う被服などであってもよい。接触部材11−1の板面111−1には身体部位15の外周面151−1が接触し、接触部材11−2の板面111−2には身体部位15の外周面151−2が接触する。これにより、身体部位15が接触部材11−1と接触部材11−2とで挟み込まれる、接触部材11−1と接触部材11−2とがある程度の圧力で外周面151−1と外周面151−2とに固定される。例えば、身体部位15が手首である場合、振動発生装置13−1が手首の上面側に来るように装着される。
振動発生装置13−1に制御信号が供給され、振動発生装置13−1の振動素子131−1が直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行うと、その非対称振動Aに応じ、接触部材11−2側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったU方向(例えば、身体部位15の外周面151−2の法線方向)の擬似的な力覚(図5A)、または、接触部材11−1側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったU方向(例えば、身体部位15の外周面151−1の法線方向)の擬似的な力覚(図5B)を呈示できる。
方向の擬似的な力覚を呈示する場合、例えば、非対称振動Aに基づくU方向への反力の最大値がその反対のD方向への反力の最大値よりも大きく、U方向の反力が生じている時間がD方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給する(図2Cおよび図2D)。この非対称振動Aに基づく力は接合部材12を介して接触部材11−2に伝わり、接触部材11−2は直線Lに沿った周期的な非対称振動A”を行う。これにより、接触部材11−2から身体部位15の外周面151−2に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。その結果、利用者は身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する(図5A)。
逆に、U方向の擬似的な力覚を呈示する場合、非対称振動Aに基づくD方向への反力の最大値がその反対のU方向への反力の最大値よりも大きく、D方向の反力が生じている時間がU方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給する(図2Cおよび図2D)。この非対称振動Aに基づく力は接触部材11−1に伝わり、接触部材11−1は直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。これにより、接触部材11−1から身体部位15の外周面151−1に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。その結果、利用者は身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する(図5B)。
<本実施形態の特徴>
利用者は装着領域14に身体部位15を装着すればよく、擬似力覚発生装置1を把持する必要はない。また振動素子131−1が身体部位15の外周面の接線方向ではなく、装着領域14に配置された身体部位15内の仮想点Oと接触部材11−1とを通る直線L(例えば、身体部位15の外周面151−1の法線方向)に沿って周期的な非対称振動Aを行う。そのため、非対称振動Aに基づく力が身体部位15に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。さらに、接触部材11−1と接触部材11−2とが互いに接続され、1個の振動素子131−1の非対称振動Aに基づく力が接触部材11−1と接触部材11−2とに加えられ、これらが一体となって非対称振動する。それらの間に配置される身体部位15に効率よく擬似力覚を呈示できる。すなわち、接触部材11−2側から身体部位15に向かうU方向(振動素子131−1が身体部位15から離れる方向)に擬似的な力覚を呈示する場合には接触部材11−2から身体部位15に刺激を与えるため(図5A)、身体部位15に力覚を効率的に呈示できる。
[第2実施形態]
第2実施形態を説明する。以降では、説明済みの事項との相違点を中心に説明し、説明済みの事項と共通する事項については説明を簡略化する。
図6Aから図6Dに例示するように、本実施形態の擬似力覚発生装置2は、N個の接触部材11−1,…,11−N(第1接触部材,…,第N接触部材)と接合部材12とN個の振動発生装置31−1,…,31−N(第1振動発生装置,…,第N振動発生装置)とを有する。振動発生装置13−nは、振動素子131−nと支持部132−nとを有する。ただし、n=1,…,Nであり、Nが2以上の整数である。本実施形態ではN=2の例を説明する。
≪接触部材11−1,11−2、接合部材12、振動発生装置13−1≫
第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
≪振動発生装置13−2≫
接触部材11−2の板面111−2の他方の板面112−2には、振動発生装置13−2の支持部132−2が固定されている。振動発生装置13−2の振動素子131−2は支持部132−2に対し、直線L=L(第2直線)に沿って周期的な非対称振動A(第2非対称振動)を行う。すなわち、振動発生装置13−2を駆動すると、支持部132−2に対する振動素子131−2の相対位置が直線Lに沿って変化し、振動素子131−2が支持部132−2に対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行う。直線Lは装着領域14内の仮想点O=O(第2仮想点)と接触部材11−2とを通る直線である。例えば、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−2の点Pとを通る。より好ましくは、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−1と接触部材11−2とを通る直線である。例えば、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−1の点Pと接触部材11−2の点Pとを通る。このような直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける一つの法線である。仮想点Oは接触部材11−1と接触部材11−2との間に配置されている。点Oの例は装着領域14の中央点である。本形態では、第1直線も第2直線も直線Lであるが、第1直線と第2直線とが互いに相違していてもよい。同様に、本形態では、第1仮想点も第2仮想点も仮想点Oであるが、第1仮想点と第2仮想点とが互いに相違していてもよい。振動発生装置13−2の具体的構成は、例えば振動発生装置13−1と同一である。
振動素子131−1が支持部132−1に対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行うと、その反力(直線Lに沿った方向の力)は支持部132−1に伝えられる。支持部132−1に伝えられた力(直線Lに沿った方向の力)はさらに接触部材11−1にも伝えられる。接触部材11−1は、この力(直線Lに沿った方向の力)により、直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。同様に、振動素子131−2が支持部132−2に対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行うと、その反力(直線Lに沿った方向の力)は支持部132−2に伝えられる。支持部132−2に伝えられた力(直線Lに沿った方向の力)はさらに接触部材11−2にも伝えられる。接触部材11−2は、この力(直線Lに沿った方向の力)により、直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。また、振動素子131−1の非対称振動Aの反力は接合部材12を介して接触部材11−2にも伝えられ、振動素子131−2の非対称振動Aの反力は接合部材12を介して接触部材11−1にも伝えられる。
<制御システム>
擬似力覚発生装置2を駆動させるための制御システムを例示する。図7に例示するように、本実施形態の制御システムは、制御信号を生成する制御信号出力装置101と、制御信号出力装置101から出力された制御信号を増幅する信号増幅器102−1,102−2と、信号増幅器102−1で増幅された制御信号によって駆動する振動発生装置13−1および信号増幅器102−2で増幅された制御信号によって駆動する振動発生装置13−2を含む擬似力覚発生装置2とを有する。
制御信号出力装置101は、振動発生装置13−nの振動素子131−nを非対称振動させるための制御信号を生成して出力する。好ましくは、制御信号出力装置101は、非対称振動Aの位相と非対称振動Aの位相とが互いに同期するような制御信号を生成して出力する。
信号増幅器102−1は、制御信号出力装置101から受け取った制御信号を増幅して振動発生装置13−1に供給し、信号増幅器102−2は、制御信号出力装置101から受け取った制御信号を増幅して振動発生装置13−2に供給する。信号増幅器102−1,102−2が、デジタルポテンショ素子等の機能に基づき、制御信号の増幅率を変更できる機能を備えていてもよい。
<動作>
図8Aから図8Cを用い、本実施形態の擬似力覚発生装置2の動作を説明する。第1実施形態で説明したように、利用者はその身体部位15を装着領域14に配置する。振動発生装置13−n(ただし、n=1,2)に制御信号が供給され、振動発生装置13−nの振動素子131−nが直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行うと、それらの非対称振動Aに応じ、接触部材11−2側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったU方向(例えば、身体部位15の外周面151−2の法線方向)の擬似的な力覚(図8A)、接触部材11−1側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったU方向(例えば、身体部位15の外周面151−1の法線方向)の擬似的な力覚(図8B)、または、接触部材11−1側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったD方向(例えば、身体部位15の外周面151−2の法線方向)と接触部材11−2側から身体部位15に向かう直線Lに沿ったD方向(例えば、身体部位15の外周面151−1の法線方向)とから身体部位15が押し込まれる(挟み込まれる)疑似的な力覚(図8C)を呈示できる。
方向の擬似的な力覚を呈示する場合、例えば、非対称振動Aに基づくD方向への反力の最大値がその反対のU方向への反力の最大値よりも大きく、D方向の反力が生じている時間がU方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−2に供給する。この非対称振動Aに基づく力は接触部材11−2に伝わり、接触部材11−2は直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。これにより、接触部材11−2から身体部位15の外周面151−2に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。その結果、利用者は身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する。加えて、非対称振動Aに基づくU方向への反力の最大値がその反対のD方向への反力の最大値よりも大きく、U方向の反力が生じている時間がD方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給してもよい。この非対称振動Aに基づく力は接合部材12を介して接触部材11−2に伝わり、接触部材11−2は直線Lに沿った周期的な非対称振動A”を行う。これにより、接触部材11−2から身体部位15の外周面151−2に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。これにより、利用者はより明確に身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する。さらに、非対称振動Aの位相が非対称振動Aの位相と同期しているのであれば、より一層明確な擬似的な力覚を呈示できる(図8A)。
方向の擬似的な力覚を呈示する場合、例えば、非対称振動Aに基づくD方向への反力の最大値がその反対のU方向への反力の最大値よりも大きく、D方向の反力が生じている時間がU方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給する。この非対称振動Aに基づく力は接触部材11−1に伝わり、接触部材11−1は直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。これにより、接触部材11−1から身体部位15の外周面151−1に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。その結果、利用者は身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する。加えて、非対称振動Aに基づくU方向への反力の最大値がその反対のD方向への反力の最大値よりも大きく、U方向の反力が生じている時間がD方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給してもよい。この非対称振動Aに基づく力は接合部材12を介して接触部材11−1に伝わり、接触部材11−1は直線Lに沿った周期的な非対称振動A”を行う。これにより、接触部材11−1から身体部位15の外周面151−1に加えられる直線Lに沿ったD方向(U方向と略同一方向)への力の最大値がその反対のU方向への力の最大値よりも大きく、D方向の力が生じている時間がU方向の力が生じている時間よりも短くなる。これにより、利用者はより明確に身体部位15にU方向の擬似的な力覚を知覚する。さらに、非対称振動Aの位相が非対称振動Aの位相と同期しているのであれば、より一層明確な擬似的な力覚を呈示できる(図8B)。
方向とD方向とから身体部位15が押し込まれる擬似的な力覚を呈示する場合、例えば、非対称振動Aに基づくD方向への反力の最大値がその反対のU方向への反力の最大値よりも大きく、D方向の反力が生じている時間がU方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−1に供給し、非対称振動Aに基づくD方向への反力の最大値がその反対のU方向への反力の最大値よりも大きく、D方向の反力が生じている時間がU方向の反力が生じている時間よりも短くなる制御信号を振動発生装置13−2に供給する。さらに、非対称振動Aの位相が非対称振動Aの位相と同期しているのであれば、より一層明確な擬似的な力覚を呈示できる(図8C)。
<本実施形態の特徴>
利用者は装着領域14に身体部位15を装着すればよく、擬似力覚発生装置2を把持する必要はない。また振動素子131−nが身体部位15の外周面の接線方向ではなく、装着領域14に配置された身体部位15内の仮想点Oと接触部材11−nとを通る直線L(例えば、身体部位15の外周面151−nの法線方向)に沿って周期的な非対称振動Aを行う。そのため、非対称振動Aに基づく力が身体部位15に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。さらに、振動素子131−1,131−2の制御によって様々な力覚を呈示できる。特に、振動素子132−2(第i振動素子)が接触部材11−2(第i接触部材)から仮想点O(第i仮想点)へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A(第i非対称振動)を行うことで、身体部位15が押し込まれる擬似的な力覚を呈示できる(図8C)。ただし、真部分集合subset⊂{1,2}と真部分集合subset⊂{1,2}とが互いに相違し、i∈subsetであり、i∈subsetであり、i≠iであり、接触部材11−1(第i接触部材)と接触部材11−2(第i接触部材)とが互いに向かい合っており、接触部材11−1(第i接触部材)と接触部材11−2(第i接触部材)との間に仮想点O(第i仮想点および第i仮想点)が配置されている。振動素子131−1,131−2の非対称振動の位相を同期させることで、より一層明確な擬似的な力覚を呈示できる。
[第3実施形態]
第3実施形態を説明する。本実施形態は第2実施形態の変形例であり、N=4の例である。図9Aおよび図9Bに例示するように、本実施形態の擬似力覚発生装置3は、N個の接触部材11−1,…,11−N(第1接触部材,…,第N接触部材)と接合部材12とN個の振動発生装置31−1,…,31−N(第1振動発生装置,…,第N振動発生装置)とを有する。振動発生装置13−nは、振動素子131−nと支持部132−nとを有する。ただし、n=1,…,Nであり、N=4である。
≪接触部材11−n≫
本実施形態の接触部材11−nは板状の部材である。接触部材11−1と接触部材11−3とは互いに向かい合っており、接触部材11−1の一方の板面111−1と接触部材11−3の一方の板面111−3とが互いに対向している。接触部材11−2と接触部材11−4とは互いに向かい合っており、接触部材11−2の一方の板面111−2と接触部材11−4の一方の板面111−4とが互いに対向している。例えば、板面111−1と板面111−3とは互いに略平行に配置されており、板面111−2と板面111−4とは互いに略平行に配置されている。接触部材11−1から接触部材11−4は装着領域14の外周面141に沿って配置されている。すなわち、装着領域14は接触部材11−1から接触部材11−4によって取り囲まれている。板面111−nは、例えば装着領域14の外周面141の接平面上に配置されている。
≪接合部材12≫
本実施形態の接合部材12は接触部材11−1から接触部材11−4までを直接的に繋ぎ合わせている。その他は第1実施形態と同じである。
≪振動発生装置13−n≫
接触部材11−nの板面111−nの他方の板面112−nには、振動発生装置13−nの支持部132−nが固定されている。振動発生装置13−nの振動素子131−nは支持部132−nに対し、直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行う。直線Lは装着領域14内の仮想点O(第n仮想点)と接触部材11−nとを通る直線である。本形態ではすべての第n仮想点OがOである例を示すが、各第n仮想点は互いに同一であってもよいし、互いに異なる場合があってもよい。直線Lは装着領域14内の仮想点O(第n仮想点)と接触部材11−nの点Pとを通る。より好ましくは、直線Lは装着領域14内の仮想点Oと接触部材11−nと接触部材11−mとを通る直線である。ただし、m=1+{(n mod 4)+1}mod 4である。本実施形態ではL=Lの例を示すがL≠Lであってもよい。このような直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける一つの法線である。例えば、直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける接平面に略垂直な直線である。点Pの例は接触部材11−nの板面111−nと装着領域14の外周面141との接点である。点Oの例は装着領域14の中央点である。各振動発生装置13−nは装着領域14の略中心を含むN角形の頂点部分に配置されることが望ましい。
振動素子131−nが支持部132−nに対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行うと、その反力(直線Lに沿った方向の力)は支持部132−nに伝えられる。支持部132−nに伝えられた力(直線Lに沿った方向の力)はさらに接触部材11−nにも伝えられる。接触部材11−nは、この力により、直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。また、振動素子131−nの非対称振動Aの反力は接合部材12を介して他の接触部材11−nにも伝えられる(ただし、n∈{1,…,N},n≠n)。
<制御システム>
第3実施形態の制御システムは、制御信号を生成する制御信号出力装置101と、制御信号出力装置101から出力された制御信号を増幅する信号増幅器102−n(ただし、n=1,…,N)と、信号増幅器102−nで増幅された制御信号によって駆動する振動発生装置13−nを含む擬似力覚発生装置3とを有する。
<動作>
図10Aから図16Bを用い、本実施形態の擬似力覚発生装置3の動作を説明する。第1実施形態で説明したように、利用者はその身体部位15を装着領域14に配置する。振動発生装置13−n(ただし、n=1,…,4)に制御信号が供給され、振動発生装置13−nの振動素子131−nが直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行うと、それらの非対称振動Aに応じて様々な疑似的な力覚を呈示できる。
図10Aに例示するように、振動素子131−1がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−3がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−4がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい。ただし、「U方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A」は、振動素子131−nが仮想点Oから接触部材11−nへ向かう直線Lに沿ったU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aである。また「D方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A」は、接触部材11−nから仮想点Oへ向かう直線Lに沿ったD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aである。これらの非対称振動A〜Aは同時に行われる。これにより、利用者は、U方向とU方向との間のU14方向の擬似的な力覚を知覚する。非対称振動A〜Aの位相を同期させることで、より明確な擬似的な力覚を利用者に知覚させることができる。
図10Bのように、振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行いつつ、振動素子131−3がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい。図10Cのように、振動素子131−1がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行いつつ、振動素子131−4がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい。これらの場合も、利用者はU方向とU方向との間のU14方向の擬似的な力覚を知覚する。これらの例においても、非対称振動の位相を同期させることで、より明確な擬似的な力覚を利用者に知覚させることができる。
図11Aのように、振動素子131−1がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行いつつ、振動素子131−3が接触部材11−3から仮想点Oへ向かう直線Lに沿ったD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい(第1押し込み動作)。これにより、利用者は、身体部位15が接触部材11−1と接触部材11−3とから押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。図11Bのように、振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行いつつ、振動素子131−4がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい(第2押し込み動作)。これにより、利用者は、身体部位15が接触部材11−2と接触部材11−4とから押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。接合部材12に多少柔軟性がある略剛体なのであれば、第1押し込み動作(図11A)を時間T継続する動作と、第2押し込み動作(図11B)を時間T継続する動作とを交互に繰り返してもよい。T=Tであってもよいし、T≠Tであってもよい。これにより、利用者は身体部位15が接触部材11−1,11−2,11−3,11−4から押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。これらの例においても、非対称振動の位相を同期させることで、より明確な擬似的な力覚を利用者に知覚させることができる。
図12Aに例示するように、振動素子131−1がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−2がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−3がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−4がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい(第3押し込み動作)。これらの非対称振動A〜Aは同時に行われる。これによって、利用者は、より明確に身体部位15が接触部材11−1と接触部材11−3とから押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。図12Bのように、振動素子131−1がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−3がU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行い、振動素子131−4がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい(第4押し込み動作)。これらの非対称振動A〜Aは同時に行われる。これによって、利用者は、より明確に身体部位15が接触部材11−2と接触部材11−4とから押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。接合部材12に多少柔軟性がある略剛体なのであれば、第3押し込み動作(図12A)を時間T継続する動作と、第4押し込み動作(図12B)を時間T継続する動作とを交互に繰り返してもよい。これにより、利用者は、より明確に身体部位15が接触部材11−1,11−2,11−3,11−4から押し込まれるような擬似的な力覚を知覚する。これらの例においても、非対称振動の位相を同期させることで、さらに明確な擬似的な力覚を利用者に知覚させることができる。
図13Aに例示するように振動素子131−1がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを開始し(第1動作)、第1動作の後に図13Bに例示するように振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを開始し(第2動作)、第2動作の後に、図14Aに例示するように振動素子131−3がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを開始し(第3動作)、第3動作の後に、図14Bに例示するように振動素子131−4がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを開始してもよい(第4動作)。ここで、第j動作を開始した後に第i動作を終了してもよい。ただし、j=(i mod N)+1である。これにより、身体部位15が接触部材11−1から押され、その後に身体部位15が接触部材11−2から押され、その後に身体部位15が接触部材11−3から押され、その後に身体部位15が接触部材11−4から押される擬似的な力覚を呈示できる。第i動作を開始した後に第i動作を行いつつ、第j動作を開始してもよい。第j動作を開始した後も第i動作を継続してもよい。一旦開始された第i動作を所定時間継続させた後に終了させてもよいし、第1動作から第4動作までのすべてが開始された後に終了させてもよい。これらにより、身体部位15の周囲が接触部材11−1,11−2,11−3,11−4の順番で押し込まれるような力覚を呈示できる。これらの例においても、非対称振動の位相を同期させることで、さらに明確な擬似的な力覚を利用者に知覚させることができる。
上述の第n動作において振動素子131−nがD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行うことに代え、図15A、図15B、図16A、図16Bのように、振動素子131−nがU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ってもよい。振動素子131−nがU方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行った場合、それに基づく力は、接触部材11−nから接合部材12を介して接触部材11−mに伝達される。ただし、m=1+{(n mod 4)+1}mod 4である。これにより、接触部材11−mはD方向の擬似的な力覚を身体部位15に呈示でき、上述の第m動作と同様な機能を実現できる。
<本実施形態の特徴>
利用者は装着領域14に身体部位15を装着すればよく、擬似力覚発生装置3を把持する必要はない。また振動素子131−nが身体部位15の外周面の接線方向ではなく、装着領域14に配置された身体部位15内の仮想点Oと接触部材11−nとを通る直線L(例えば、身体部位15の外周面151−nの法線方向)に沿って周期的な非対称振動Aを行う。そのため、非対称振動Aに基づく力が身体部位15に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。さらに、振動素子131−1,131−2,131−3,131−4の制御によって様々な力覚を呈示できる。
例えば、第1押し込み動作または第3押し込み動作を行う「第1期間」と(図11A,図12A)と、第2押し込み動作または第4押し込み動作を行う「第2期間」と(図11B,図12B)とを繰り返すことで、身体部位15が接触部材11−1,11−2,11−3,11−4から押し込まれるような擬似的な力覚を呈示できる。なお、「第1期間」は、振動素子131−1(第i11振動素子)が接触部材11−1(第i11接触部材)から仮想点O(第i11仮想点)へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A(第i11非対称振動)を行いつつ、振動素子131−3(第i12振動素子)が接触部材11−3(第i12接触部材)から仮想点O(第i12仮想点)へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A(第i12非対称振動)を行う期間である。「第2期間」は、振動素子131−2(第i21振動素子)が接触部材11−2(第i21接触部材)から仮想点O(第i21仮想点)へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A(第i21非対称振動)を行いつつ、振動素子131−4(第i22振動素子)が接触部材11−4(第i22接触部材)から仮想点O(第i22仮想点)へ向かう方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動A(第i22非対称振動)を行う期間である。ただし、真部分集合subset⊂{1,…,N}と真部分集合subset⊂{1,…,N}とが互いに相違し、真部分集合subset11⊂subsetと真部分集合subset12⊂subsetとが互いに相違し、真部分集合subset21⊂subsetと真部分集合subset22⊂subsetとが互いに相違し、i11∈subset11であり、i12∈subset12であり、i21∈subset21であり、i22∈subset22であり、i11≠i12であり、i21≠i22であり、「第i11仮想点」「第i12仮想点」「第i21仮想点」「第i22仮想点」が装着領域14の内部に配置されており、「第i11接触部材」と「第i12接触部材」とが互いに向かい合っており、「第i11接触部材」と「第i12接触部材」との間に「第i11仮想点」および「第i12仮想点」が配置されており、「第i21接触部材」と「第i22接触部材」とが互いに向かい合っており、「第i21接触部材」と「第i22接触部材」との間に「第i21仮想点」および「第i22仮想点」が配置されている。
[第4実施形態]
第4実施形態を説明する。本実施形態は第2,3実施形態の変形例であり、N=3の例である。図17Aおよび図17Bに例示するように、本実施形態の擬似力覚発生装置4は、N個の接触部材11−1,…,11−N(第1接触部材,…,第N接触部材)と接合部材12とN個の振動発生装置31−1,…,31−N(第1振動発生装置,…,第N振動発生装置)とを有する。振動発生装置13−nは、振動素子131−nと支持部132−nとを有する。ただし、n=1,…,Nであり、N=3である。
≪接触部材11−n≫
本実施形態の接触部材11−nは板状の部材である。接触部材11−1から接触部材11−3は装着領域14の外周面141に沿って配置されている。すなわち、装着領域14は接触部材11−1から接触部材11−3によって取り囲まれている。板面111−nは、例えば装着領域14の外周面141の接平面上に配置されている。
≪接合部材12≫
本実施形態の接合部材12は接触部材11−1から接触部材11−3までを直接的に繋ぎ合わせている。その他は第1実施形態と同じである。
≪振動発生装置13−n≫
接触部材11−nの板面111−nの他方の板面112−nには、振動発生装置13−nの支持部132−nが固定されている。振動発生装置13−nの振動素子131−nは支持部132−nに対し、直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行う。直線Lは装着領域14内の仮想点O(第n仮想点)と接触部材11−nとを通る直線である。本形態ではO=O≠Oである例を示すが、各第n仮想点は互いに同一であってもよいし、互いに異なる場合があってもよい。直線Lは装着領域14内の仮想点O(第n仮想点)と接触部材11−nの点Pとを通る。このような直線Lの例は、装着領域14の外周面141上の一つの点Pにおける一つの法線である。
振動素子131−nが支持部132−nに対して直線Lに沿った周期的な非対称振動Aを行うと、その反力(直線Lに沿った方向の力)は支持部132−nに伝えられる。支持部132−nに伝えられた力(直線Lに沿った方向の力)はさらに接触部材11−nにも伝えられる。接触部材11−nは、この力により、直線Lに沿った周期的な非対称振動A’を行う。また、振動素子131−nの非対称振動Aの反力は接合部材12を介して他の接触部材11−nにも伝えられる(ただし、n∈{1,…,N},n≠n)。
<制御システム>
第4実施形態の制御システムは、制御信号を生成する制御信号出力装置101と、制御信号出力装置101から出力された制御信号を増幅する信号増幅器102−n(ただし、n=1,…,N)と、信号増幅器102−nで増幅された制御信号によって駆動する振動発生装置13−nを含む擬似力覚発生装置4とを有する。
<動作>
第1実施形態で説明したように、利用者はその身体部位15を装着領域14に配置する。振動発生装置13−n(ただし、n=1,…,4)に制御信号が供給され、振動発生装置13−nの振動素子131−nが直線Lに沿って周期的な非対称振動Aを行うと、それらの非対称振動Aに応じて様々な疑似的な力覚を呈示できる。
例えば、図18に例示するように、振動素子131−3がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行うと、利用者は身体部位15が時計回り方向R31に回転するような擬似的な力覚を知覚する。これは仮想点Oが身体部位15の中心(重心)よりも外側に位置しているからである。一方、振動素子131−1がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行ったり、振動素子131−2がD方向の擬似的な力覚を利用者に知覚させる非対称振動Aを行うと、利用者は並進方向の擬似的な力覚を知覚する。これは仮想点OおよびOが身体部位15の中心(重心)付近に位置しているからである。
<本実施形態の特徴>
利用者は装着領域14に身体部位15を装着すればよく、擬似力覚発生装置3を把持する必要はない。また振動素子131−nが身体部位15の外周面の接線方向ではなく、装着領域14に配置された身体部位15内の仮想点Oと接触部材11−nとを通る直線L(例えば、身体部位15の外周面151−nの法線方向)に沿って周期的な非対称振動Aを行う。そのため、非対称振動Aに基づく力が身体部位15に十分に伝わり、利用者は擬似力覚を適切に知覚できる。さらに、振動素子131−1,131−2,131−3の制御によって様々な力覚を呈示できる。
[第4実施形態]
上述した接触部材11−n(ただし、n=1,…,N)の装着領域14側の板面111−nが、身体部位15に対して滑りが生じにくい形状とされていてもよい。接触部材11−nは身体部位15側に押し込む方向に力を与えるため、板面111−nが身体部位15の表面に対して滑りが生じにくい形状であることが望ましいからである。例えば、板面111−nに凹凸が設けられていてもよい。また、このような凹凸は身体部位15に痛覚を与えない形状であることが望ましい。利用者が痛みを知覚するとそれがノイズとなって擬似的な力覚を明確に知覚できない場合があるからである。例えば、このような凹凸の1つの凸部分の幅を1mm以上とし、高さを2mm以下にすることが望ましい。しかし、利用者に痛みを知覚させないその他のサイズの凹凸が設けられてもよい。
図19Aから図19Dに装着領域14側の板面111−nの好ましい構成を例示する。図19Aに例示する板面111−nは、底面511a−nに円筒状の複数の凸部511b−nが格子状に配列されたものである。例えば、凸部511b−nの半径は2mm、高さは2mm、凸部の中心間距離は10mmである。図19Bに例示する板面111−nは、底面611a−nに円筒状の複数の凸部611b−nが、平面重点率が最大となるように格子状に配列されたものである。例えば、凸部511b−nの半径は2mm、高さは2mm、間隔は10mmである。図19Cに例示する板面111−nは、底面711a−nに角柱状の複数の凸部711b−nが互いに平行に配列されたものである。例えば、凸部711b−nの幅は2mm、高さは2mm、間隔は5mmである。図19Dに例示する板面111−nは4つの正方形の領域に分割されており、各領域の底面811a−nに角柱状の複数の凸部811b−nが互いに平行に配列されている。隣り合う正方形の領域の凸部811b−nは互に略垂直となっている。例えば、凸部811b−nの幅は2mm、高さは2mm、間隔は5mmである。
[その他の変形例等]
なお、上述の各実施形態は本発明の一例を示したものにすぎず、本発明を限定するものではない。例えば、各実施形態では、制御信号出力装置101および信号増幅器102−nが擬似力覚発生装置の外部に設けられていたが、擬似力覚発生装置が制御信号出力装置101および信号増幅器102−nを備えていてもよい。
各実施形態では振動発生装置13−nと接触部材11−nとが別体であったが、振動発生装置13−nと接触部材11−nとが一体であってもよい。例えば、支持部132−nと接触部材11−nとが一体であってもよい。
第2実施形態から第4実施形態では接合部材12が略剛体であったが、第2実施形態から第4実施形態において接合部材12が弾性体であってもよい。
制御信号出力装置101をコンピュータによって実現する場合、制御信号出力装置101が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、制御信号出力装置101の処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
上述した構成により、ハンズフリーの状態で身体部位に対して擬似的な力覚を呈示できる。これにより、利用者は手で他の道具を持ったままでも擬似的な力覚を知覚することができる。例えば、模範的な力覚を呈示して適切な作業を支援等する用途への応用も可能である。
1〜3 擬似力覚発生装置
11−n 接触部材
12 接合部材
13−n 振動発生装置
131−n 振動素子

Claims (2)

  1. 擬似的な力覚を知覚させる擬似力覚発生装置であって、
    n=1,…,Nであり、Nが2以上の整数であり、
    身体部位が配置される3次元領域である装着領域の外周面に沿って配置された第1接触部材から第N接触部材と、
    前記第1接触部材から前記第N接触部材までを直接的または間接的に繋ぎ合わせている接合部材と、
    前記装着領域内の第n仮想点と前記第n接触部材とを通る第n直線に沿って周期的な第n非対称振動を行い、前記第n非対称振動に基づく前記第n直線に沿った方向の力を前記第n接触部材に伝える第n振動素子と、
    を有し、
    真部分集合subset ⊂{1,…,N}と真部分集合subset ⊂{1,…,N}とが互いに相違し、i ∈subset であり、i ∈subset であり、i ≠i であり、
    前記第i 振動素子が前記第i 接触部材から前記第i 仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i 非対称振動を行いつつ、前記第i 振動素子が前記第i 接触部材から前記第i 仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i 非対称振動を行い、前記第i 非対称振動の位相と前記第i 非対称振動の位相とが互いに同期し、前記第i 接触部材と前記第i 接触部材とに前記身体部位が挟み込まれるような力覚を知覚させ、
    前記第i 接触部材と前記第i 接触部材とが互いに向かい合っており、
    前記第i 接触部材と前記第i 接触部材との間に前記第i 仮想点および前記第i 仮想点が配置されている、擬似力覚発生装置。
  2. 擬似的な力覚を知覚させる擬似力覚発生装置であって、
    n=1,…,Nであり、Nが2以上の整数であり、
    身体部位が配置される3次元領域である装着領域の外周面に沿って配置された第1接触部材から第N接触部材と、
    前記第1接触部材から前記第N接触部材までを直接的または間接的に繋ぎ合わせている接合部材と、
    前記装着領域内の第n仮想点と前記第n接触部材とを通る第n直線に沿って周期的な第n非対称振動を行い、前記第n非対称振動に基づく前記第n直線に沿った方向の力を前記第n接触部材に伝える第n振動素子と、
    を有し
    Nが3以上の整数であり、真部分集合subset⊂{1,…,N}と真部分集合subset⊂{1,…,N}とが互いに相違し、真部分集合subset11⊂subsetと真部分集合subset12⊂subsetとが互いに相違し、真部分集合subset21⊂subsetと真部分集合subset22⊂subsetとが互いに相違し、i11∈subset11であり、i12∈subset12であり、i21∈subset21であり、i22∈subset22であり、i11≠i12であり、i21≠i22であり、
    前記第i11振動素子が前記第i11接触部材から前記第i11仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i11非対称振動を行いつつ、前記第i12振動素子が前記第i12接触部材から前記第i12仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i12非対称振動を行い、前記第i 11 非対称振動の位相と前記第i 12 非対称振動の位相とが互いに同期することで、前記第i 11 接触部材と前記第i 12 接触部材とに前記身体部位が挟み込まれるような力覚を知覚させる第1期間と、
    前記第i21振動素子が前記第i21接触部材から前記第i21仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i21非対称振動を行いつつ、前記第i22振動素子が前記第i22接触部材から前記第i22仮想点へ向かう方向の擬似的な力覚を知覚させる前記第i22非対称振動を行い、前記第i 21 非対称振動の位相と前記第i 22 非対称振動の位相とが互いに同期することで、前記第i 21 接触部材と前記第i 22 接触部材とに前記身体部位が挟み込まれるような力覚を知覚させる第2期間と、を繰り返し、
    前記第i11接触部材と前記第i12接触部材とが互いに向かい合っており、
    前記第i11接触部材と前記第i12接触部材との間に前記第i11仮想点および前記第i12仮想点が配置されており、
    前記第i21接触部材と前記第i22接触部材とが互いに向かい合っており、
    前記第i21接触部材と前記第i22接触部材との間に前記第i21仮想点および前記第i22仮想点が配置されている、擬似力覚発生装置。
JP2018021691A 2018-02-09 2018-02-09 擬似力覚発生装置 Active JP6958406B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018021691A JP6958406B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 擬似力覚発生装置
US16/968,554 US11100772B2 (en) 2018-02-09 2019-02-07 Pseudo force sense generation apparatus
PCT/JP2019/004443 WO2019156173A1 (ja) 2018-02-09 2019-02-07 擬似力覚発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018021691A JP6958406B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 擬似力覚発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019139470A JP2019139470A (ja) 2019-08-22
JP6958406B2 true JP6958406B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=67548278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018021691A Active JP6958406B2 (ja) 2018-02-09 2018-02-09 擬似力覚発生装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11100772B2 (ja)
JP (1) JP6958406B2 (ja)
WO (1) WO2019156173A1 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4692605B2 (ja) * 2008-10-27 2011-06-01 ブラザー工業株式会社 携帯型装置
US10032345B2 (en) * 2014-04-02 2018-07-24 Immersion Corporation Wearable device with flexibly mounted haptic output device
US10502644B2 (en) * 2015-03-31 2019-12-10 Sony Corporation Force-sense presenting apparatus
JP2017004261A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 株式会社東海理化電機製作所 振動呈示装置
JP6386425B2 (ja) * 2015-08-06 2018-09-05 日本電信電話株式会社 力覚提示装置
WO2017183537A1 (ja) 2016-04-19 2017-10-26 日本電信電話株式会社 擬似力覚発生装置
JP6774023B2 (ja) * 2016-11-15 2020-10-21 コニカミノルタ株式会社 ユーザ補助装置

Also Published As

Publication number Publication date
US11100772B2 (en) 2021-08-24
US20210043051A1 (en) 2021-02-11
JP2019139470A (ja) 2019-08-22
WO2019156173A1 (ja) 2019-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9607491B1 (en) Apparatus for generating a vibrational stimulus using a planar reciprocating actuator
JP5745509B2 (ja) 個人用皮膚手入れ器具のためのモータ
JP6126047B2 (ja) 加速度発生装置
JP2020062647A (ja) 擬似力覚発生装置
JP6659974B2 (ja) 振動アクチュエータ、ウェアラブル端末及び着信通知機能デバイス
CN113163939B (zh) 具有优化的双能量模式的皮肤护理装置及相关系统
JP2005328270A (ja) 触覚刺激通信装置
JP6958406B2 (ja) 擬似力覚発生装置
JP2007044406A (ja) マッサージ機
JP2017004240A (ja) 方向提示装置
JP6602650B2 (ja) 擬似力覚発生装置
CN114761141B (zh) 体感振动产生装置以及体感振动呈现装置
JP6386425B2 (ja) 力覚提示装置
JP2019106837A (ja) リニア振動モータ
KR200284569Y1 (ko) 음향-진동 변환장치를 내장한 매트리스
KR100802187B1 (ko) 피부미용기기
WO2017158582A1 (en) Slim profile haptic transducer array
WO2022210304A1 (ja) 振動装置
WO2017164397A1 (ja) リニア振動モータ
CN219999206U (zh) 一种线性振动装置及电子设备
WO2022181805A1 (ja) 振動装置
KR102593809B1 (ko) 마사지 장치
WO2022210303A1 (ja) 振動装置
KR101406837B1 (ko) 자기력을 이용한 에너지 수확장치 및 에너지 수확방법
KR200280648Y1 (ko) 음향-진동 변환장치를 내장한 베개

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6958406

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150