JP6774023B2 - ユーザ補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作業が安全に進むようにユーザを補助するユーザ補助装置に関する。
人間の触覚特性の非線形性を利用した仮想力覚と呼ばれる錯覚技術があり、これを使用して疑似的な牽引力を発生させる手法、装置が提案されている。
仮想力覚を発生させる具体的な方法を説明する。アクチュエータと呼ばれる装置により第1方向に「短時間の大きな加速度」とその逆方向に「長時間の小さな加速度」を周期的に繰り返す。物理的には2方向(たとえば前と後ろ)に力が発生するが、前述した非線形性により、第1方向の力として脳に知覚させることができる。これにより仮想力覚が発生する。通常、力覚(手応え)を生成するためには支点が必要となるが、仮想力覚であればどこにも固定されていない装置で実現可能となる。
図16は仮想力覚を発生させるアクチュエータ90の構造の例である。マグネット91、バネ93、コイル92で構成されている。駆動信号として周期信号をあたえることで、電磁的にコイル92が振動し、さらにバネ93の共振により振動を大きくしている。駆動信号としてデューティー比0.5のPWM(Pulse Width Modulation)信号を入力させると一定周期の振動を起こす事が可能となる。しかし一定周期の振動では仮想力覚は発生しない。
仮想力覚を発生させるために、駆動信号を例えばデューティー比0.8にすることで非対称な加速度の振動を起こすことが可能となり、仮想力覚を発生させることができる。また、デューティー比0.8のときの方向に対して、デューティー比0.2は反対方向の仮想力覚を発生させることができる。図中の矢印の向きは仮想力覚を人間が知覚する方向となる。
図17は仮想力覚を発生させる装置の一例である力覚提示装置70の概略図である。力覚提示装置70は、全体が腕輪型の形状をした装置であり、仮想力覚の発生源としてアクチュエータ90が搭載されている、アクチュエータ90は、発生させた振動が装置全体に伝搬されるように腕輪部分に接着されている。アクチュエータ90は、1つで1軸の方向に仮想力覚を発生させることができ、駆動信号のデューティー比を切り替えることで前方向、後ろ方向など向きを切り替えることもできる。図中では、力覚提示装置70内にアクチュエータ90が3台あり、それぞれが異なる軸の方向に仮想力覚を発生させることができるように搭載されている。図中の矢印の向きは、各アクチュエータ90が発生させることが可能な仮想力覚の方向を示している。
力覚提示装置70は、各アクチュエータ90の仮想力覚を駆動電圧の大きさで制御し仮想力覚のベクトルを合成することで、任意の方向の仮想力覚を発生させることができる。ユーザが力覚提示装置70を装着した状態で仮想力覚を発生させると、ユーザは、力覚提示装置70を装着している腕(手)が該仮想力覚の方向に牽引されたように錯覚する。
ところで、一般に普及しているMFP(Multi Function Peripheral)の内部には使用に応じて高温状態となる部分がある。したがって、通常、高温状態となる部分にラベルを貼り付けることにより、MFPの内部に触れようとする使用者に注意を与えている。 しかし、ラベルを用いるだけでは、使用者への注意喚起が不十分となることがある。
他の注意喚起する方法は、他にも多数提案されている。たとえば、下記特許文献1には、高温になる部分(定着部)に赤色光を照射する照明部を設けて、赤色光による注意喚起を行う方法が記載されている(特許文献1参照)。
特開2011−028275号公報
特許文献1に記載の方法では、照明光(赤色光)を用いて注意を喚起しているため、注意ラベルを貼り付けただけの構造に比べて、使用者に与える注意喚起力を向上することができるものであるが、視覚的に注意を行っているにとどまっている。よって、たとえばMFPの設置場所の明暗や、使用者が疲労状態であるなどの理由により、注意喚起を見逃してしまう場合が考えられる。
本発明は、危険箇所に近づかないようにユーザに対してより確実に注意喚起することのできるユーザ補助装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]ユーザに装着されるユーザ補助装置であって、
所定範囲内の危険箇所を検出する危険箇所検出部と、
仮想力覚を発生させる力覚提示部と、
前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に仮想力覚を発生させる制御部と、
を有し、
前記危険箇所検出部は、複数の温度センサを検出方向を異ならせて備え、
前記制御部は、前記危険箇所検出部が高温の前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に、最も温度の低い方向への仮想力覚を発生させる
ことを特徴とするユーザ補助装置。
上記発明では、自装置から所定範囲内に危険箇所を検出した場合に、仮想力覚を発生させ、自装置を装着中のユーザに注意喚起を行う。仮想力覚により疑似的にユーザを牽引するので、危険箇所に近づかないようにユーザに対して従来の方法よりもより確実に注意喚起することができる。
上記発明では、自装置に対する危険箇所の方向を判別することができる。自装置に対する危険箇所の方向以外の方向に仮想力覚を発生させることで、ユーザを危険箇所から遠ざかるよう誘導することができる。
上記発明では、ユーザを危険箇所から遠ざけるよう仮想力覚で誘導する場合に、最も危険度の低い方向に誘導する。これにより、ユーザを危険箇所から確実に遠ざかるよう誘導することができる。すなわち、複数の温度センサを検出方向を異ならせて備え、高温の危険箇所を検出した場合に、力覚提示部に、最も温度の低い方向への仮想力覚を発生させる。
[2]ユーザに装着されるユーザ補助装置であって、
所定範囲内の危険箇所を検出する危険箇所検出部と、
仮想力覚を発生させる力覚提示部と、
前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に仮想力覚を発生させる制御部と、
自装置が移動した経路を記憶する記憶部と、
を有し、
前記制御部は、前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に前記経路を戻るように前記仮想力覚を発生させる
ことを特徴とするユーザ補助装置。
上記発明では、自装置が移動した経路を記憶しておき、危険箇所を検出した場合に、それまでに来た経路を戻るように仮想力覚でユーザを誘導する。それまでに通ってきた経路にて危険箇所が検出されなかったので、その経路を戻ることでユーザを危険箇所から確実に遠ざかるよう誘導することができる。
]前記制御部は、前記力覚提示部に、前記危険箇所検出部が検出した前記危険箇所の危険度に応じた大きさの仮想力覚を発生させる
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のユーザ補助装置。
上記発明では、検出した危険箇所の危険度に応じた大きさの仮想力覚を発生させる。たとえば、危険度が高い場合は、その分だけ大きな仮想力覚を発生させる。ユーザは自身を疑似的に牽引する仮想力覚の大きさによって、危険箇所の危険度を感覚的に察知することができる。
]前記危険箇所検出部は、カメラ部を更に備え、
前記カメラ部が撮影して得た画像を解析して前記危険箇所を検出する
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
]前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に危険箇所マーカーがある場合は、前記危険箇所マーカーのある位置を前記危険箇所として検出する
ことを特徴とする[]に記載のユーザ補助装置。
]前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に鋭利箇所がある場合は、前記鋭利箇所のある位置を前記危険箇所として検出する
ことを特徴とする[]または[]に記載のユーザ補助装置。
]前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に駆動箇所がある場合は、前記駆動箇所のある位置を前記危険箇所として検出する
ことを特徴とする[]乃至[]のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
上記発明では、駆動箇所は、ユーザが触れたら巻き込まれる可能性があるので危険箇所とする。
]前記危険箇所検出部は、自装置と前記危険箇所の間の距離によって危険度を判断する
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
上記発明では、危険箇所に近ければ近いほど、ユーザに危険が及ぶ可能性が高い、すなわち危険度が高いと判断する。
]前記危険箇所検出部は、電圧を検出可能な電圧検出部を更に備え、
前記電圧検出部が所定値以上の電圧を検出した場合に、その電圧の検出元を前記危険箇所として検出する
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
10]自装置が移動したか否かを判断する移動判断部と、
対象装置と通信可能な通信部を更に備え、
前記制御部は、前記対象装置にて前記危険箇所を検出し、前記力覚提示部に前記仮想力覚を発生させた後、一定時間内に前記危険箇所検出部の検出する危険度が所定値未満に変化せず、かつ前記移動判断部が、自装置が所定値以上移動したと判断しなかった場合は、前記対象装置に対して電源OFFするよう指示する
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
上記発明では、仮想力覚を発生させていても、該仮想力覚に気づくことができない、衣服が引っ掛かっているなどの理由で、ユーザが腕を危険箇所から遠ざけられない場合に対処すべく、仮想力覚を発生させてから一定時間内に、自装置が所定値以上移動せず、かつ危険度が閾値を下回らない場合は、対象装置の電源をOFFすることで、高温箇所や高圧部を停止させ、ユーザの安全を確保する。
本発明に係るユーザ補助装置によれば、危険箇所に近づかないようにユーザに対してより確実に注意喚起することができる。
本発明の実施の形態に係るユーザ補助装置を装着したユーザが、画像形成装置に対して作業を行う様子を示す図である。 本発明の実施の形態に係るユーザ補助装置の外観を示す図である 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である 本発明の実施の形態に係るユーザ補助装置の概略構成を示すブロック図である ユーザ補助装置内の各アクチュエータが仮想力覚を発生させることが可能な軸を示す図である。 ユーザ補助装置が仮想力覚を発生させる処理を示す流れ図である。 センサが複数ある場合のユーザ補助装置の外観を示す図である。 センサが複数ある場合のユーザ補助装置の概略構成を示すブロック図である。 危険箇所を検出したセンサと、最も低い危険度を検出したセンサの組み合わせに応じた力覚駆動パラメータが登録されているテーブルを示す図である。 センサが複数ある場合のユーザ補助装置が、仮想力覚を発生させる処理を示す流れ図である。 それまでに来た経路を戻るように仮想力覚を発生させる場合の処理を示す流れ図である。 検出した温度と、仮想力覚の大きさの関係のグラフを示す図である。 危険度に応じた大きさの仮想力覚を発生させる場合の処理を示す流れ図である。 危険箇所を示すマーカーとその周囲の危険箇所の例を示す図である。 仮想力覚を発生させた後、画像形成装置に電源OFFを指示する場合の処理を示す図である。 アクチュエータの内部構造の概略を示す図である。 アクチュエータを備える力覚提示装置の例を示す図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るユーザ補助装置80と、画像形成装置10を示す。画像形成装置10とユーザ補助装置80は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを通じて、通信可能に接続されている。本発明の実施の形態では、ユーザ補助装置80を装着したユーザが画像形成装置10に対してメンテナンスなどの作業を行い、ユーザ補助装置80は該メンテナンス時において、ユーザの安全を確保するよう補助する。
画像形成装置10は、原稿を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷するコピージョブ、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部装置へ送信したりするスキャンジョブ、外部のPC(Personal Computer)や携帯端末等から送出されたデータに係る画像を記録紙に印刷して出力するプリントジョブなどのジョブを実行する機能を備えた、所謂、複合機である。
ユーザ補助装置80は、図16、図17で説明したように、それぞれが異なる軸の方向(互いに直交する3軸、X、Y、Z(図5参照))に仮想力覚を発生させるように3台のアクチュエータ90を備えた腕輪型の仮想力覚発生装置である力覚提示装置70と、手袋部71(図2参照)が一体となった装置である。図1では、ユーザ補助装置80はユーザの腕に装着されている。
図2は、ユーザ補助装置80を装着したユーザの腕を示す図である。力覚提示装置70の持つ各アクチュエータ90(図17参照)に発生させる仮想力覚の強さを駆動電圧の大きさで制御し仮想力覚のベクトルを合成することで、任意の方向の仮想力覚を発生させることができる。仮想力覚を発生させると、ユーザは、ユーザ補助装置80を装着している腕(手)が該仮想力覚の方向に牽引されたように錯覚する。
本発明の実施の形態では、ユーザ補助装置80は、所定範囲の危険箇所を検出する危険箇所検出部81(図2参照)を備えている。画像形成装置10の内部には、高温箇所、高電圧箇所、駆動箇所、鋭利箇所など、ユーザが触れたら危険な箇所が存在しており、危険箇所検出部81はこれらの箇所を危険箇所として検出する。
危険箇所検出部81が危険箇所を検出した場合、ユーザ補助装置80は仮想力覚を発生させる。これにより、ユーザ補助装置80を装着中のユーザの腕が疑似的に牽引されるので、危険箇所に近づかないよう、ユーザに対して従来の方法よりもより確実に注意喚起することができる。危険箇所から遠ざかる方向にユーザの腕を疑似的に牽引するようにすれば、ユーザがこれに従うことでメンテナンス時の安全性が向上する。
次に、画像形成装置10とユーザ補助装置80の概略構成について説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、当該画像形成装置10の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11を有している。マイクロプロセッサを含むCPU11にはバスを通じてROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、不揮発メモリ14と、ハードディスク装置15と、画像処理部16と、画像読取部17と、プリンタ部18と、ファクシミリ通信部19と、ネットワーク通信部20と、自動原稿搬送部21と、有線通信部23と、電源制御部24と、操作パネル30とを備えている。
CPU11は、OS(Operating System)プログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、CPU11は、操作パネル30の表示内容を制御する制御部としての機能を果たす。
ROM12には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が各種処理を実行することで画像形成装置10の各機能が実現される。また、ROM12には、画像形成装置10の一連の制御をCPU11が実行するためのプログラムが格納されている。
RAM13は、CPU11がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
不揮発メモリ14は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。
ハードディスク装置15は、大容量の不揮発の記憶装置であり、OSプログラムや各種アプリケーションプログラム、印刷データや画像データ、ジョブに係る情報履歴などが保存される。
画像処理部16は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
画像読取部17は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部17は、例えば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動ユニットと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
プリンタ部18は、画像データに応じた画像を記録紙上に画像形成する機能を果たす。ここでは、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着器とを有し、電子写真プロセスによって画像形成を行う、所謂、レーザープリンタとして構成されている。画像形成は、定着器を通過する方式であれば他の方式でもかまわない。
前述した高温箇所、高電圧箇所、駆動箇所との上記のプリンタの構成との対応関係を例示する。たとえば、定着器は高温箇所、帯電装置や転写分離装置は高電圧箇所、搬送装置や感光体ドラムは駆動箇所に該当する。
ファクシミリ通信部19は、ファクシミリ機能を備えた外部装置と公衆回線を通じて画像データを送受信する機能を果たす。
ネットワーク通信部20は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを通じて携帯端末やその他の外部装置との間でデータを通信する機能を果たす。本発明の実施の形態では、ユーザ補助装置80と通信を行う。
自動原稿搬送部21は、所謂、ADF(Auto Document Feeder)であり、原稿台にセットされた原稿をその最上のものから1枚ずつ順に繰り出して搬送し、画像読取部17の読み取り位置を通過させて所定の排紙位置へ排紙する機能を果たす。
有線通信部23は、有線で接続された装置とデータの送受信を行う機能を果たす。
電源制御部24は、省電力モードに対応するために、自装置の各部に対して商用電源など外部から供給された電力を供給するか否かを部分毎に独立に切り換える役割を果たす。
操作パネル30は、表示部31と、操作部32とを備えている。このうち操作部32はスタートボタンやキャンセル釦、テンキー、十字キーなど物理的なボタンで構成される。表示部31は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作パネル30が表示する表示内容の制御、操作パネル30による操作の受け付けに関する制御はCPU11が行う。
図4は、ユーザ補助装置80の概略構成を示す。ユーザ補助装置80は、主に力覚提示装置70と手袋部71に分かれている。力覚提示装置70は、全体制御部51、ROM52、RAM53、操作部54、無線通信部55、電源部56、力覚制御部57、力覚提示部58、加速度取得部59、記憶部60で構成される。手袋部71には危険箇所検出部81が搭載されている。
全体制御部51は、ユーザ補助装置80の全体を統括制御する。ROM52には、ユーザ補助装置80の一連の制御を全体制御部51が実行するためのプログラムが格納されている。RAM53は、全体制御部51がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用される。
操作部54は、電源ボタンや、無線通信の接続ボタン、接続解除ボタン等の物理的なスイッチで構成される。
無線通信部55は、画像形成装置10とLAN等のネットワークを通じて無線で通信を行う。
電源部56は、バッテリーから、ユーザ補助装置80を駆動させるための電源を各部に供給する。
力覚提示部58は、3台のアクチュエータ90を備えて構成される。一台のアクチュエータ90はX軸の方向に仮想力覚を発生させるように、一台のアクチュエータ90はY軸(X軸に直交する)の方向に仮想力覚を発生させるように、一台のアクチュエータ90はZ軸(X軸およびY軸に直交する)の方向に仮想力覚を発生させるように、設置されている。
図5は、ユーザ補助装置80内の各アクチュエータ90が仮想力覚を発生させる軸(X軸、Y軸、Z軸)を示す。各アクチュエータ90に発生させる仮想力覚の大きさは駆動電圧の大きさで制御する。また、各軸の+方向に仮想力覚を発生させるか−方向に仮想力覚を発生させるかはPWM変調のデューティー比で制御する。装着者は、3つのアクチュエータ90が発生する仮想力覚がベクトル合成された仮想力覚を知覚する。3つのアクチュエータ90に発生させる仮想力覚を制御することで、任意の方向への仮想力覚を発生させることができる。
図4に戻って説明を継続する。力覚制御部57は、任意の方向の仮想力覚を発生させるように、力覚提示部58内の各アクチュエータの駆動電圧およびPWM変調を制御する。
加速度取得部59は、加速度センサによって、自装置の向いている方向や、自装置が移動したことを検知する。全体制御部51は、加速度取得部59が検知して得た結果に基づいて自装置の移動経路を算出する。記憶部60は、全体制御部51が算出した自装置の移動経路を一時的に記憶する。
危険箇所検出部81は、所定範囲内における危険度を検知し、所定値以上の危険度を検知した場合は、危険箇所があると判断する。本発明の実施の形態では、危険箇所検出部81は、危険度および危険箇所を検出するためのセンサとして、温度センサ、静電場センサ、カメラ部のうち少なくともいずれか1つを含んで構成される。
危険箇所が高温の箇所である場合は、温度センサが温度を危険度として検知し、所定値以上の温度を検知した場合に、危険箇所があると判断する。
危険箇所が高電圧の箇所である場合は、静電場センサが電圧を危険度として検知し、所定値以上の電圧を検知した場合に、危険箇所があると判断する。
カメラ部を用いる場合は、該カメラ部が撮影して得た画像(動画)を解析して、該画像に映っている箇所が危険箇所であるか否かを判断する。たとえば、鋭利箇所や、手が巻き込まれる可能性のある駆動箇所などを危険箇所として認識する。
カメラ部によって危険箇所を検出する場合は、自装置から該危険箇所までの距離が短いほど危険度が高いと判断する。自装置から該危険箇所までの距離は、たとえばレーダーや、ステレオカメラを用いるなど適当な方法で取得すればよい。鋭利箇所の鋭さの程度、駆動箇所の駆動速度なども危険箇所に含めてもよい。
なお、危険箇所検出部81が危険度を検出する範囲は、所定の方向への指向性を持つものとし、ユーザ補助装置80は、自装置から危険箇所への方向を判別可能とする。
図6は、ユーザ補助装置80が行う処理の概略を示す。図6では、危険箇所は高温箇所とし、温度センサによって該危険箇所を検出する場合を例に説明する。まず、ユーザ補助装置80は、温度センサによって、該温度センサが検知可能な所定の範囲の温度(放射温度)を取得する(ステップS101)。
閾値以上の温度を検出するまでは(ステップS102;No)、ステップS101に戻って処理を継続する。閾値を越える温度を検出した場合は(ステップS102;Yes)、力覚提示部58を駆動して仮想力覚を発生させる(ステップS103)。
その後、温度センサの検知する温度が閾値を下回るまでは(ステップS104;No)、ステップS103に戻って処理を継続する。閾値を下回る温度を検値した場合は(ステップS104;Yes)、力覚提示部の駆動を停止して、仮想力覚の発生を停止させ(ステップS105)、本処理を終了する。
このように、ユーザ補助装置80は、自装置から所定範囲に危険箇所を検出した場合に、該危険箇所が検出されなくなるまで、仮想力覚を発生させユーザに注意喚起を行う。これにより、従来よりも確実にユーザに注意喚起を行うことができる。
次に、単に力覚提示を行うのではなく、危険箇所から遠ざかる方向への力覚提示を行う方法について説明する。
ユーザ補助装置80は、自装置に対する危険箇所の方向を判別可能とし、該危険箇所以外の方向への仮想力覚を発生させる。仮想力覚を発生させる方向の決定方法については後述する。なお、仮想力覚の大きさは、ユーザの腕を疑似的に牽引するほどでなくともよい。注意喚起するに足りる大きさ(ユーザが振動を感じるくらい)であればよい。
次に、仮想力覚を発生させる方向を決定する方法について2つの態様例を挙げて説明する。
(態様例1、危険度が低い方向に仮想力覚を発生させる)
態様例1では、危険箇所検出部81が、複数の方向について危険度、および危険箇所を検出可能である場合において、一の方向に危険箇所を検出したとき、他の方向のうち最も危険度の低い方向に仮想力覚を発生させる。危険度が最も低い方向に仮想力覚を発生させるので、仮想力覚に従って移動した方向で危険箇所を再度検出する可能性が低い。また、該仮想力覚に従うことで、該検出した危険箇所から確実に離れることができる。
態様例1についての具体例を説明する。図7は、態様例1におけるユーザ補助装置80の例を示す。図7では、手袋部71に4つの危険箇所検出部81(A〜D)が搭載されている。
危険箇所検出部81Aは中指の指先部分に、危険箇所検出部81Bは親指の指先部分に、危険箇所検出部81Cは小指の指先部分に、危険箇所検出部81Dは手首付近に搭載されており、それぞれ異なる方向の所定範囲内における危険箇所を検出可能となっている。
図8は、態様例1におけるユーザ補助装置80の概略構成を示す。力覚提示装置70の部分は図4と同じであるが、手袋部71には4台の危険箇所検出部81(A〜D)が搭載されている。
態様例1では、ユーザ補助装置80は、4台の危険箇所検出部81(A〜D)のうち、危険箇所を検出したものと最も低い危険度を検出したものの組み合わせごとに、仮想力覚を発生させるときの各アクチュエータ90の駆動電圧およびデューティー比が登録されたテーブルを持つ。
図9は、前述のテーブルの例である仮想力覚合成テーブル100を示す。仮想力覚合成テーブル100は、危険箇所は高温箇所とし、4台の危険箇所検出部81のそれぞれが持つ温度センサによって該危険箇所を検出する場合における仮想力覚合成テーブルである。図中の温度センサAは危箇所検出部81A、温度センサBは危険箇所検出部81B、温度センサCは危険箇所検出部81C、温度センサDは危険箇所検出部81Dが備える温度センサである。
図中では、危険箇所を検出した温度センサには「最大値」が、最も低い危険度を検出した温度センサには「最小値」が登録されている。そして、その最大値と最小値が登録された位置の組み合わせ毎に、その最小値を検出した温度センサの方向に仮想力覚を発生させる場合の各アクチュエータ90の駆動電圧およびデューティー比が登録されている。
ユーザ補助装置80は、4台の危険箇所検出部81のうち、危険箇所を検出したものと、最も低い危険度を検出したものを判別し、仮想力覚合成テーブル100にて、それらの組み合わせに対応する駆動電圧およびデューティー比にて各アクチュエータ90を駆動する。これにより、最も低い危険度を検出した方向への仮想力覚が発生する。
たとえば、図中では、温度センサCが最大値、温度センサDが最小値である場合には、X軸のアクチュエータ90は(駆動電圧A%、デューティー比a)、Y軸のアクチュエータ90は(駆動電圧B%、デューティー比b)、Z軸のアクチュエータ90は(駆動電圧C%、デューティー比c)が登録されている。この登録内容に従って各アクチュエータ90を駆動させることで、温度センサD(危険箇所検出部81D)が温度を検出した方向(危険度が最も低い方向)に仮想力覚が発生する。なお、A:B:Cは比率であって、絶対値を規定するものでなくともよい。
図10は、態様例1においてユーザ補助装置80が行う処理を示す。なお、図6と同じく、危険箇所は高温箇所とし、温度センサによって該危険箇所を検出する場合を例に説明する。まず、ユーザ補助装置80は、複数の温度センサにて、検知可能な所定の範囲の温度(放射温度)を取得する(ステップS201)。
取得した温度の中に閾値以上の温度が無い場合は(ステップS202;No)、ステップS201に戻って処理を継続する。閾値を越える温度を検出した場合は(ステップS202;Yes)、複数の温度センサの中から、最も低い温度を検出した温度センサと、閾値を越える温度を検出した温度センサを特定する(ステップS203)。
ステップS203にて特定した組み合わせに対応する各アクチュエータ90の駆動電圧およびデューティー比(力覚駆動パラメータ)を仮想力覚合成テーブル100から取得し(ステップS204)、その取得した内容に基づいて力覚提示部58を駆動して仮想力覚を発生させる(ステップS205)。
その後、全ての温度センサの検知する温度が閾値を下回るまで(ステップS206;No)、ステップS205に戻って処理を継続する。全ての温度センサが閾値を下回る温度を検知した場合は(ステップS206;Yes)、力覚提示部58の駆動を停止して、仮想力覚の発生を停止させ(ステップS207)、本処理を終了する。
図7〜図10では、予め仮想力覚を発生させる方向に応じた各アクチュエータ90の駆動電圧やデューティー比(力覚駆動パラメータ)をユーザ補助装置80が記憶していたが、仮想力覚を発生させるたびに、発生させる方向に応じて力覚駆動パラメータを算出してもよい。
たとえば、図10では、最も大きな仮想力覚を発生させる場合、仮想力覚パラメータの示す駆動電圧の比率で、実現可能な最大値になるよう各アクチュエータ90の駆動電圧を決定する。
(態様例2、危険箇所に来るまでの経路を戻るように仮想力覚を発生させる)
態様例2では、ユーザ補助装置80が、自装置が移動した経路を記憶しておき、危険箇所を検出した場合は、該検出時までに移動してきた経路を戻るように仮想力覚を発生させる。危険箇所を検出するまでにユーザ補助装置80が移動してきた経路は、安全である可能性が高いので、ユーザは該仮想力覚に従って経路を戻れば確実に危険箇所から遠ざかることができる。
図11は、態様例2においてユーザ補助装置80が仮想力覚を発生させる場合の処理を示す。なお、図6、図10と同じく、危険箇所は高温箇所とし、温度センサによって該危険箇所を検出する場合を例に説明する。
まず、ユーザ補助装置80は加速度取得部59による計測を開始し(ステップS301)、その計測結果に基づいて算出した経路を随時記憶する。次に、温度センサの検出値を取得する(ステップS302)。
閾値以上の温度を検知するまでは(ステップS303;No)、ステップS302に戻って処理を継続する。閾値を越える温度を検出した場合は(ステップS303;Yes)、記憶されている経路を戻るように仮想力覚を発生させるための各アクチュエータ90の駆動電圧およびデューティー比(力覚駆動パラメータ)を算出する(ステップS304)。
その後、ステップS304にて算出した力覚駆動パラメータに従って力覚提示部58を駆動して仮想力覚を発生させ(ステップS305)、危険度が所定値を下回るまで、もしくは一定距離だけ経路を戻ったら(ステップS306)、本処理を終了する。
なお、ユーザ補助装置80が記憶する経路は、直前の数秒間(たとえば40秒間)で通過した経路に限り、それより前に通過した経路に随時上書きする。
態様例2では、移動してきた経路を記憶していたが、加速度取得部が取得した時系列ごとの加速度を記憶しておき、これに基づいて、来た経路を算出したり、仮想力覚を発生させる方向を決定したりしてもよい。
次に、仮想力覚の大きさを決める方法について説明する。
ユーザ補助装置80は、危険箇所を検出した場合に、その危険箇所の危険度に応じて仮想力覚の大きさを決定する。具体的には、危険度が高ければ、仮想力覚も大きくする。これにより、ユーザは、仮想力覚の大きさによって感覚的に危険箇所の危険度を察知することができる。
図12は、温度によって危険度を判断する場合において、温度と印加電圧(仮想力覚の大きさ)の関係のグラフを示す。図中の第1の温度は、危険箇所であるか否かの閾値である。第1の温度以上の温度を温度センサが検出した場合に仮想力覚を発生させる。第2の温度は第1の温度よりも高い温度である。
ユーザ補助装置80は、検出した温度の高さに応じてアクチュエータ90への印加電圧を大きくしていく。印加電圧が大きければ大きいほど仮想力覚も大きくなる。
第2の温度を検出した場合におけるアクチュエータ90への印加電圧は、ユーザ補助装置80が印加可能な最大印加電圧となっている。第2の温度を上回る温度を検出した場合も、第2の温度を検出した時と同じく、最大印加電圧がアクチュエータ90に印加される。
本発明の実施の形態では、ユーザ補助装置80は、図12のグラフのように、検出した温度と、該温度に対応する印加電圧(仮想力覚の大きさ)が登録されたテーブルを有し、危険箇所が検出されたときは、該テーブルを参照して印加電圧(仮想力覚の大きさ)を決定する。
図13は、危険度に応じた仮想力覚を発生させる場合にユーザ補助装置80が行う処理を示す。なお、図6、図10、図11と同じく、危険箇所は高温箇所とし、温度センサによって該危険箇所を検出する場合を例に説明する。
まず、ユーザ補助装置80は加速度取得部59による計測を開始し(ステップS401)、その計測結果に基づいて算出した経路を随時記憶する。次に、温度センサにて検知可能な所定範囲の温度(放射温度)を取得する(ステップS402)。
閾値(図12における第1の温度)以上の温度を検知するまでは(ステップS403;No)、ステップS402に戻って処理を継続する。閾値を越える温度を検出した場合は(ステップS403;Yes)、その温度に応じた印加電圧を前述したテーブルを参照して決定し(ステップS404)、その決定した印加電圧で力覚提示部58を駆動して仮想力覚を発生させる(ステップS405)。
その後、温度センサの検知する温度が閾値を下回るまでは(ステップS406;No)、ステップS402に戻って処理を継続する。閾値を下回る温度を検値した場合は(ステップS406;Yes)、力覚提示部58の駆動を停止して、仮想力覚の発生を停止させ(ステップS407)、本処理を終了する。
ここまで、危険箇所が高温箇所であり、危険度を温度で判断する場合を例に説明してきたが、次に、カメラ部によって危険箇所を検出する場合について説明する。
カメラ部によって危険箇所を検出する場合、撮影して得たカメラ画像を解析して駆動箇所や鋭利箇所を危険箇所として認識する。また、予め高温箇所や高圧部などの危険箇所に、危険箇所であることを示す指定のマーカーを付与しておき、カメラ画像の中に該マーカーを認識した場合は、該マーカーの周囲を危険箇所として検出する。
図14は、危険箇所であることを示すマーカー110と、該マーカーによってユーザ補助装置80が検出する危険箇所111の例を示す。マーカー110は、特定のマークであってもよいし、QRコード(登録商標)やバーコードなどであってもよい。
本発明の実施の形態では、ユーザ補助装置80が、マーカー110のサイズを把握しており、カメラ画像の中のマーカー110の大きさに基づいて自装置からマーカー110までの距離を認識する。そして危険度の大きさはその距離に基づいて判断する。近いほど危険度が高く、遠いほど危険度が低いと判断する。
(変形例1、画像形成装置10の電源をOFFにする)
仮想力覚を発生させていても、該仮想力覚に気づくことができない、衣服が引っ掛かっているなどの理由で、ユーザが腕を危険箇所から遠ざけられない場合がある。そこで変形例1では、ユーザ補助装置80は、仮想力覚を発生させてから一定時間内に、ユーザの腕が移動せず、危険度が閾値を下回らない場合は、画像形成装置10の電源をOFFすることで、高温箇所や高圧部を停止させ、ユーザの安全を確保する。
図15は、変形例1においてユーザ補助装置80が行う処理を示す。なお、図6、図10、図11、図13と同じく、危険箇所は高温箇所とし、温度センサによって該危険箇所を検出する場合を例に説明する。まず、ユーザ補助装置80は、画像形成装置10と無線通信で接続する(ステップS501)。
次に、温度センサによって、該温度センサが検知可能な所定の範囲の温度(放射温度)を取得する(ステップS502)。閾値以上の温度を検出するまでは(ステップS503;No)、ステップS502に戻って処理を継続する。閾値を越える温度を検出した場合は(ステップS503;Yes)、力覚提示部58を駆動して仮想力覚を発生させる(ステップS504)。
その後、温度センサの検知する温度が閾値を下回ったら(ステップS505;Yes)力覚提示部の駆動を停止して、仮想力覚の発生を停止させ(ステップS506)、本処理を終了する。
温度センサの検知する温度が閾値以上のままであれば(ステップS505;No)、自装置が所定値以上移動したことを検知した場合(ステップS507;Yes)、もしくは自装置が所定値以上移動しないまま一定時間が経過するまで(ステップS507;No、ステップS508;No)、ステップS504に戻って処理を継続する。
自装置が所定値以上移動しないまま一定時間が経過した場合は(ステップS507;No、ステップS508;Yes)、画像形成装置10に電源OFFを指示して(ステップS509)、力覚提示部58の駆動を停止して、仮想力覚の発生を停止させ(ステップS506)、本処理を終了する。
このように、ユーザ補助装置80は、危険箇所を検出した場合に仮想力覚を発生させ、ユーザに注意喚起を行う。これにより、従来の方法よりもより確実に注意喚起を行うことができ、ユーザの安全性が向上する。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
本発明の実施の形態では、画像形成装置10が、本発明における対象装置であったが、対象装置はこれに限らない。
本発明の実施の形態では、危険箇所検出部81の持つセンサは指向性を持つ検出範囲を持っていたが、指向性を持たず、周囲の所定範囲の危険箇所を検出するものであってもよい。
本発明の実施の形態では、自装置内のセンサが危険箇所を検出した場合に仮想力覚を発生させるようにしていたが、予め危険箇所の位置情報を取得し、自装置と該危険箇所の位置が所定値よりも近い場合に、自装置付近に危険箇所があると判断して仮想力覚を発生させるようにしてもよい。
ユーザ補助装置80は手や腕に装着されるものに限定されない。たとえば、ユーザの腰に装着され、広いエリアを次々に移動して作業を行うような場合に、危険箇所に近づいたユーザを該危険箇所から遠ざけるといった用途でもよい。
10…画像形成装置
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…不揮発メモリ
15…ハードディスク装置
16…画像処理部
17…画像読取部
18…プリンタ部
19…ファクシミリ通信部
20…ネットワーク通信部
21…自動原稿搬送部
23…有線通信部
24…電源制御部
30…操作パネル
31…表示部
32…操作部
51…全体制御部
52…ROM
53…RAM
54…操作部
55…無線通信部
56…電源部
57…力覚制御部
58…力覚提示部
59…加速度取得部
60…記憶部
70…力覚提示装置
71…手袋部
80…ユーザ補助装置
81(A〜D)…危険箇所検出部
90…アクチュエータ
91…マグネット
92…コイル
93…バネ
100…仮想力覚合成テーブル
110…マーカー
111…危険箇所

Claims (10)

  1. ユーザに装着されるユーザ補助装置であって、
    所定範囲内の危険箇所を検出する危険箇所検出部と、
    仮想力覚を発生させる力覚提示部と、
    前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に仮想力覚を発生させる制御部と、
    を有し、
    前記危険箇所検出部は、複数の温度センサを検出方向を異ならせて備え、
    前記制御部は、前記危険箇所検出部が高温の前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に、最も温度の低い方向への仮想力覚を発生させる
    ことを特徴とするユーザ補助装置。
  2. ユーザに装着されるユーザ補助装置であって、
    所定範囲内の危険箇所を検出する危険箇所検出部と、
    仮想力覚を発生させる力覚提示部と、
    前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に仮想力覚を発生させる制御部と、
    自装置が移動した経路を記憶する記憶部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記危険箇所検出部が前記危険箇所を検出した場合に、前記力覚提示部に前記経路を戻るように前記仮想力覚を発生させる
    ことを特徴とするユーザ補助装置。
  3. 前記制御部は、前記力覚提示部に、前記危険箇所検出部が検出した前記危険箇所の危険度に応じた大きさの仮想力覚を発生させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のユーザ補助装置。
  4. 前記危険箇所検出部は、カメラ部を更に備え、
    前記カメラ部が撮影して得た画像を解析して前記危険箇所を検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
  5. 前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に危険箇所マーカーがある場合は、前記危険箇所マーカーのある位置を前記危険箇所として検出する
    ことを特徴とする請求項に記載のユーザ補助装置。
  6. 前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に鋭利箇所がある場合は、前記鋭利箇所のある位置を前記危険箇所として検出する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のユーザ補助装置。
  7. 前記危険箇所検出部は、前記カメラ部が撮影して得た画像内に駆動箇所がある場合は、前記駆動箇所のある位置を前記危険箇所として検出する
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
  8. 前記危険箇所検出部は、自装置と前記危険箇所の間の距離によって危険度を判断する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
  9. 前記危険箇所検出部は、電圧を検出可能な電圧検出部を更に備え、
    前記電圧検出部が所定値以上の電圧を検出した場合に、その電圧の検出元を前記危険箇所として検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
  10. 自装置が移動したか否かを判断する移動判断部と、
    対象装置と通信可能な通信部を更に備え、
    前記制御部は、前記対象装置にて前記危険箇所を検出し、前記力覚提示部に前記仮想力覚を発生させた後、一定時間内に前記危険箇所検出部の検出する危険度が所定値未満に変化せず、かつ前記移動判断部が、自装置が所定値以上移動したと判断しなかった場合は、前記対象装置に対して電源OFFするよう指示する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のユーザ補助装置。
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