JP6958165B2 - 蓄電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、容器及び容器に収容された電極体を備える蓄電素子に関する。
特許文献1には、例えば、巻回式の電極体における正極側の端部に配置した押さえ部材によって、セパレータの端縁から負極板までの間のいずれかの位置を電極体の側方から押さえる構造が開示されている。特許文献1では、上記構造により、金属粉等の異物に起因する不具合の発生が抑制される旨が記載されている。
特開2016−178025号公報
巻回型の電極体のように、正極板と負極板とがセパレータを介して積層された電極体では、上述のように、金属片または金属粉などの導電性の異物(コンタミネーション)に起因する不具合の問題に加え、セパレータの熱収縮の問題も存在する。つまり、何らかの異常により電極体が高温になった場合、正極板と負極板とを絶縁しているセパレータが熱により収縮し、その結果、正極板と負極板との接触等に起因して、蓄電素子がさらに不安定な状態になる可能性がある。さらにセパレータの熱収縮及びコンタミネーションの電極体の内部への侵入は、電極体の正極側及び負極側のそれぞれで生じ得る。
この問題について、本願発明者らが鋭意検討した結果、電極体の正極側及び負極側では、正極板及び負極板の端縁の位置関係が同じではないため、セパレータの熱収縮等の問題に関し、正極側及び負極側のそれぞれに適した対策が必要であることを見出した。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、容器及び容器に収容された電極体を備える蓄電素子であって、安全性が向上された蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器と、前記容器に収容された電極体であって、負極板及び正極板と、前記負極板及び前記正極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、前記容器の内部において、前記電極体の側方に配置された側方部材と、前記負極板の端部である負極端部と接合された導電部材とを備え、前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記負極端部側の端縁よりも内側の位置を押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有する。
この構成によれば、側方部材は、セパレータの端縁に沿って長尺状の凸部を有し、その凸部が、電極体の負極側におけるセパレータの端部を押圧することができる。これにより、例えば、側方部材による押圧力が効率よくセパレータの端縁に与えられ、その結果、電極体の負極側におけるセパレータの熱収縮が抑制される。また、電極体の負極側において、積層方向で隣り合うセパレータの端縁同士またはセパレータの端縁と極板(正極板または負極板)との隙間が閉じられる可能性が向上するため、コンタミネーションの電極体内部への侵入が抑制され、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。このように、本態様に係る蓄電素子は、安全性が向上された蓄電素子である。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記正極板よりも外側の位置を押圧する、としてもよい。
この構成によれば、例えば、負極端部から見て正極板よりも手前の位置で、セパレータの端縁同士が閉じられる。これにより、例えば、負極端部と導電部材との接合工程において生じた銅コンタミネーションが、正極板における、負極端部に近い部分に到達し難くなる。従って、銅コンタミネーションが正極板に接触することに起因する微短絡の発生が抑制される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記負極板は、負極合材層形成部を有し、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記負極合材層形成部が存在する位置を押圧する、としてもよい。
ここで、導電部材と接合される負極端部は、負極板における合材層非形成部であり、薄くかつ柔らかい部分である。本態様に係る側方部材の凸部は、この薄くかつ柔らかい部分である負極端部よりも内側の、合材層形成部が積層された部分の存在範囲を側方から押圧するため、セパレータをよりしっかりと押さえることができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器と、前記容器に収容された電極体であって、負極板及び正極板と、前記負極板及び前記正極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、前記容器の内部において、前記電極体の側方に配置された側方部材と、前記正極板の端部である正極端部と接合された導電部材とを備え、前記負極板は、負極合材層形成部を有し、前記正極板は、正極合材層形成部を有し、前記側方部材は、前記セパレータの前記正極端部側の端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有し、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記負極合材層形成部が存在し、かつ、前記正極合材層形成部が存在しない位置を押圧する。
この構成によれば、側方部材は、セパレータの端縁に沿って長尺状の凸部を有し、その凸部が、電極体の正極側におけるセパレータの端部を押圧することができる。これにより、例えば、側方部材が蓄電素子に与える押圧力が効率よくセパレータの端縁に与えられ、その結果、電極体の正極側におけるセパレータの熱収縮が抑制される。また、側方部材の凸部は、正極合材層形成部よりも外側(正極端部が存在する範囲)を押圧するため、電極体を正極端部側から見た場合において、正極合材層形成部よりも手前の位置でセパレータが押さえられる。これにより、例えば電解液中を移動する銅コンタミネーションが正極合材層形成部に到達し難くなる。その結果、銅コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
ここで、導電部材と接合される正極端部は、正極板における合材層非形成部であり、薄くかつ柔らかい部分である。本態様に係る側方部材の凸部は、この薄くかつ柔らかい部分である正極端部及びセパレータのみが積層された部分よりも内側である、負極合材層形成部が積層された部分の存在範囲を側方から押圧する。そのため、電極体の、銅コンタミネーションのイオン化が生じやすい正極側において、セパレータが正極合材層形成部よりも外側でしっかりと押さえられ、その結果、銅コンタミネーションに起因する微短絡等の不具合が、より確実に抑制される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記正極合材層形成部が存在する範囲を、前記凸部が押圧しない位置に前記凸部を有する、としてもよい。
この構成によれば、例えば、電極体を側方から見た場合において、側方部材は、正極合材層形成部の外側の位置でセパレータを押さえ、かつ、正極合材層形成部の存在する範囲を押さえない。従って、側方部材が蓄電素子に与える押圧力を、セパレータの端縁を押さえるための力として効率よく使うことができ、かつ、例えば、側方部材が電極体を過度に押圧することによる、正極板または負極板の損傷等の不具合を生じさせないことができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記電極体は前記負極板、前記正極板及び前記セパレータが巻回軸周りに巻回されることで形成されており、前記凸部は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている、としてもよい。
この構成によれば、側方部材の凸部の形状が、中央部分が他より突出した形状であることで、巻回型の電極体において凹みやすい部分である中央部をより確実に押さえることができる。つまり、側方部材の凸部によるセパレータを押さえる効果の実効性が向上する。
本発明によれば、容器及び容器に収容された電極体を備える蓄電素子であって、安全性が向上された蓄電素子を提供することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の構成を、容器本体を分離して示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の容器本体内方に配置されている構成を、スペーサを分離して示す斜視図である。 実施の形態に係る正極集電体及び負極集電体の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る電極体の構成概要を示す斜視図である。 実施の形態に係るスペーサの平面図である。 実施の形態に係る蓄電素子におけるスペーサの配置位置を示す蓄電素子の部分断面図である。 実施の形態に係る電極体の負極側におけるスペーサの凸部の位置の一例を示す図である。 実施の形態に係る電極体の正極側におけるスペーサの凸部の位置の一例を示す図である。 実施の形態の変形例1に係るスペーサの構成を示す正面図である。 実施の形態の変形例2に係るスペーサが有する凸部の構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態及びその変形例は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態及びその変形例で示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、以下実施の形態での説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、電極体の両端部(一対の合材層非形成部)の並び方向、電極体の巻回軸方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。また、蓄電素子の容器本体と蓋板との並び方向、容器の短側面の長手方向、集電体の脚部の延設方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
[1.蓄電素子の全般的な説明]
まず、図1、図2A及び図2Bを用いて、実施の形態に係る蓄電素子100の全般的な説明を行う。図1は、実施の形態に係る蓄電素子100の構成を、容器本体110を分離して示す斜視図である。図2Aは、実施の形態に係る蓄電素子100の容器本体110内方に配置されている構成を、スペーサ500及び600を分離して示す斜視図である。図2Bは、実施の形態に係る正極集電体700及び負極集電体800の外観を示す斜視図である。
蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子100は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車用電源や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源などに使用される。なお、蓄電素子100は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子100は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角型)の蓄電素子100を図示しているが、蓄電素子100の形状は、特に限定されず、円柱形状や長円柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子100は、容器本体110及び蓋板120を有する容器101と、正極端子200と、正極ガスケット210と、負極端子300と、負極ガスケット310と、電極体400と、スペーサ500及び600とを備えている。また、図2Aに示すように、蓄電素子100は、さらに、正極集電体700と、負極集電体800とを備えている。
なお、容器101の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。なお、当該電解液としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、容器101内に電解液を注入するための注液部、または、電極体400等を包み込む絶縁フィルムなどが配置されていてもよい。
容器101は、矩形筒状で底を備える容器本体110と、容器本体110の開口を閉塞する板状部材である蓋板120とで構成された直方体形状(箱型)のケースである。具体的には、蓋板120は、X軸方向に延設された平板状かつ矩形状の壁部であり、容器本体110のZ軸方向プラス側に配置されている。また、蓋板120には、容器101内方の圧力を開放するガス排出弁190が設けられている。容器本体110は、Z軸方向マイナス側に平板状かつ矩形状の底壁部、Y軸方向両側の側面に平板状かつ矩形状の長側壁部、及び、X軸方向両側の側面に平板状かつ矩形状の短側壁部の5つの壁部を有している。
また、容器101は、電極体400、スペーサ500、600、正極集電体700及び負極集電体800等を容器本体110の内方に収容後、容器本体110と蓋板120とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造を有している。なお、容器本体110及び蓋板120の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属が採用される。また、容器本体110及び蓋板120の材質として、樹脂が用いられてもよい。
正極端子200は、電極体400の正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子300は、電極体400の負極に電気的に接続された電極端子である。正極端子200及び負極端子300は、電極体400の上方に配置された蓋板120に取り付けられている。
具体的には、正極端子200は、正極ガスケット210を介して蓋板120に固定されており、蓋板120を貫通する軸部によって正極集電体700と接続されている。負極端子300は、負極ガスケット310を介して蓋板120に固定されており、蓋板120を貫通する軸部によって負極集電体800と接続されている。
正極ガスケット210は、蓋板120と正極端子200及び正極集電体700との間に配置された、絶縁性の封止部材である。正極ガスケット210は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、または、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の樹脂などによって形成されている。なお、負極ガスケット310についても、正極ガスケット210と同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。
正極集電体700は、電極体400の正極板の端部と接合された導電部材の一例であり、負極集電体800は、電極体400の負極板の端部と接合された導電部材の一例である。図2Bに示すように、負極集電体800は、電極体400と接合される部位である脚部820を有し、正極集電体700は、図2Bに示すように、電極体400と接合される部位である脚部720を有している。
電極体400と、正極集電体700及び負極集電体800それぞれとの接合の手法として、例えば超音波接合が用いられる。なお、当該接合の手法は、超音波接合に限定されず、例えば、抵抗溶接またはクリンチ接合等の各種の手法が採用され得る。また、電極体400の構成については、図4を用いて後述する。
スペーサ500及び600は、電極体400をX軸方向の両端から挟み込むように、電極体400の両端部と容器101の両側壁との間に配置された部材である。
スペーサ500及び600は、例えばPP、PPS、PET、セラミック、およびそれらの複合材料などの絶縁性の材料で形成されている。つまり、スペーサ500及び600は、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800と容器101とを絶縁する。また、スペーサ500及び600は、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800と容器101との間のスペースを埋めることにより、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800が容器101に対して振動しないように支持する。
また、スペーサ500及び600のそれぞれは、電極体400の側方に位置する側壁部を有している。具体的には、図2Aに示すように、スペーサ500は、X軸方向において電極体400と対向するスペーサ本体部510と、Y軸方向において電極体400を挟む一対の側壁部520とを有する。同様に、スペーサ600は、X軸方向において電極体400と対向するスペーサ本体部610と、Y軸方向において電極体400を挟む一対の側壁部620とを有する。
一対の側壁部520のそれぞれには凸部550が配置されており、一対の側壁部620のそれぞれには凸部650が配置されている。これら凸部550及び650は、電極体400のセパレータの端部を押さえる役目を有している。なお、一対の側壁部520のそれぞれ、及び、一対の側壁部620のそれぞれは、側方部材の一例である。スペーサ500及び600と電極体400との構造上の関係については、図4〜図7を用いて後述する。
[2.電極体の構成]
次に、実施の形態に係る電極体400の構成について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る電極体400の構成概要を示す斜視図である。なお、図3では、積層されて巻回された極板等の要素を一部展開して図示している。また、図3において符号Wが付された一点鎖線は、電極体400の巻回軸を表している。巻回軸Wは、極板等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体400の中心を通るX軸に平行な直線である。つまり、本実施の形態において、「巻回軸Wの方向」は、「X軸方向」と同義である。
電極体400は、正極板410と負極板420との間にセパレータ450を介在させた状態で巻回されて形成されている。より具体的には、本実施の形態では、電極体400は、図3に示すように、セパレータ450aと、負極板420と、セパレータ450bと、正極板410とがこの順に積層され、かつ、巻回されることで形成されている。つまり、本実施の形態では、セパレータ450として、長尺帯状のセパレータが2枚用いられており、図3では、これら2枚を区別するために、それぞれセパレータ450a及びセパレータ450bと表記されている。従って、以下、「セパレータ450」という場合は、セパレータ450a及びセパレータ450bの少なくとも一方を意味する。なお、電極体400の最外周は、1周以上巻かれたセパレータ450によって形成されている。
また、図3に示すように、電極体400は、巻回軸Wと直交する方向に扁平な形状である。つまり、電極体400は、巻回軸Wの方向から見た場合に、全体として長円形状であり、長円形状の直線部分が平坦な形状となり、長円形状の曲線部分が湾曲した形状となる。このため、電極体400は、対向する一対の湾曲部(巻回軸Wを挟んでZ軸方向で対向する部分)と、一対の湾曲部の間の部分である中間部とを有している。
本実施の形態において、正極板410は、アルミニウムからなる長尺帯状の金属箔(正極基材層411)の表面に、正極活物質を含む正極合材層が形成された合材層形成部414を含む。合材層形成部414は正極合材層形成部の一例である。負極板420は、銅からなる長尺帯状の金属箔(負極基材層421)の表面に、負極活物質を含む負極合材層が形成された合材層形成部424を含む。合材層形成部424は負極合材層形成部の一例である。電極体400に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければ適宜公知の材料を使用できる。
また、本実施の形態では、セパレータ450a及び450bは、樹脂からなる微多孔性のシートを基材として有している。
このように構成された電極体400において、より具体的には、正極板410と負極板420とは、セパレータ450aまたは450bを介し、巻回軸Wの方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極板410及び負極板420は、それぞれのずらされた方向の端部に、基材層の、合材層が形成されていない部分である合材層非形成部を有する。
具体的には、正極板410は、巻回軸Wの方向の一端(X軸方向マイナス側の端部)に、正極合材層が形成されていない合材層非形成部411aを有している。また、負極板420は、巻回軸Wの方向の他端(X軸方向プラス側の端部)に、負極合材層が形成されていない合材層非形成部421aを有している。
つまり、正極板410の露出した金属箔(合材層非形成部411a)の層によって正極集束部が形成され、負極板420の露出した金属箔(合材層非形成部421a)の層によって負極集束部が形成されている。正極集束部を構成する合材層非形成部411aは、正極端部の一例であり、正極集電体700と接合される。負極集束部を構成する合材層非形成部421aは、負極端部の一例であり、負極集電体800と接合される。
なお、本実施の形態では、電極体400の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状などでもよい。また、電極体400の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層した積層型(スタック型)であってもよいし、極板を蛇腹状に折り畳んだ形状(つづら折り形状)であってもよい。
[3.スペーサと電極体との構造上の関係]
次に、本実施の形態に係るスペーサ500及び600と電極体400との構造上の関係等について、図4〜図7を用いて説明する。
図4は、実施の形態に係るスペーサ600の平面図であり、図5は、実施の形態に係る蓄電素子100におけるスペーサ600の配置位置を示す蓄電素子100の部分断面図である。なお、図5は、図1に示すV−V線を通るXY平面における蓄電素子100の部分断面が図示されている。また、本実施の形態において、スペーサ500及びスペーサ600の、全体的な構成及び配置の態様は共通する。そのため、図5及び図6では、スペーサ500及び600のうちの負極側のスペーサ600のみを図示し、正極側のスペーサ500についての図示及び説明は省略する。また、図5では、電極体400のおおよその形状がドットを付した領域で表されている。
図4及び図5に示すように、スペーサ600は、それぞれが電極体400の側方に位置する一対の側壁部620を有し、一対の側壁部620のそれぞれには電極体400に向けて突出する凸部650が配置されている。凸部650は、セパレータ450の合材層非形成部421a側の端縁に沿う方向(Z軸方向)に長尺状に形成されており(図2A、図3参照)、電極体400を側方から押圧するようにスペーサ600に配置されている。つまり、凸部650は、側壁部620において、巻回軸Wに直交する方向に延設されたリブである、と言うこともできる。
また、スペーサ600が有する一対の凸部650は、図4及び図5に示すように、一対の側壁部620においてX軸方向における同じ位置に(つまり、Y軸方向で対向する位置に)設けられている。スペーサ500についても同様に、一対の凸部550は、一対の側壁部520において、X軸方向における同じ位置に(つまり、Y軸方向で対向する位置に)設けられている。
具体的には、スペーサ600の側壁部620において凸部650が配置された部分は、容器本体110の内面と電極体400との間に挟まれており、その結果、凸部650は、電極体400の所定の位置を押圧する状態となっている。より詳細には、一対の凸部650が押える位置(図5における一点鎖線の位置)は、電極体400の負極側におけるY軸方向の両側の傾斜部よりも内側(X軸方向マイナス側)である。また、一対の凸部650が押える位置は、図5に示すように、2つの束に分けられた合材層非形成部421aの間の2つの傾斜部よりも内側である。すなわち、電極体400を形成する要素(正極板410、負極板420、及びセパレータ450)の密度が高い部分、言い換えると、比較的に固い部分を、一対の凸部650が押えることで、セパレータ450をよりしっかりと押さえることができる。これにより、一対の凸部650によるセパレータ450の熱収縮の抑制効果が向上される。また、本実施の形態において、電極体400の正極側に配置されたスペーサ500は、スペーサ600と同様の態様で配置されている。すなわち、一対の凸部550のそれぞれが、電極体400の正極側における、Y軸方向の両側の傾斜部、及び、2つの束に分けられた合材層非形成部411aの間の2つの傾斜部よりも内側(X軸方向プラス側)を押圧する状態となっている。これにより、一対の凸部550によるセパレータ450の熱収縮の抑制効果が向上される。
次に、電極体400に対する凸部650及び凸部550の押圧位置の例のそれぞれを、セパレータ450の端縁及び極板の合材層形成部(414、424)の端縁等との関係に着目して図6及び図7を用いて説明する。
図6は、実施の形態に係る電極体400の負極側におけるスペーサ600の凸部650の位置の一例を示す図である。図7は、実施の形態に係る電極体400の正極側におけるスペーサ500の凸部550の位置の一例を示す図である。なお、図6及び図7において、正極集電体700及び負極集電体800の図示は省略されており、正極板410及び負極板420等の電極体400の構成要素は、凸部650または550との位置関係等が明確になるように、簡易的に図示されている。図6及び図7に関する補足事項は、後述する図9についても適用される。
図6に示すように、スペーサ600の側壁部620に配置された凸部650は、セパレータ450の端部を押さえるよう配置されており、これにより、電極体400の負極側におけるセパレータ450の熱収縮等が抑制される。
具体的には、スペーサ600が有する凸部650は、電極体400における、セパレータ450の合材層非形成部421a側(X軸方向プラス側)の端縁よりも内側の位置を押圧する。つまり、図6に示すように、セパレータ450の端縁の位置Paよりも内側(X軸方向において、位置Paよりも電極体400の中心に近い位置)に、凸部650が配置される。
このように、本実施の形態に係る蓄電素子100は、容器101と、容器101に収容された電極体400であって、負極板420及び正極板410と、負極板420及び正極板410の間に配置されたセパレータ450とが積層されることで形成された電極体400と、容器101の内部において電極体400の側方に配置された側方部材(側壁部620)と、負極板420の端部である合材層非形成部421aと接合された負極集電体800とを備える。側壁部620は、電極体400の、側方から見た場合における、セパレータ450の合材層非形成部421a側の端縁よりも内側の位置を押圧する凸部650であって、セパレータ450の当該端縁に沿う方向に長尺状の凸部650を有する。なお、本実施の形態において側方部材の一例である側壁部620は、スペーサ600の一部として蓄電素子100に備えられている。
このように、本実施の形態において、スペーサ600が有する側壁部620は、セパレータ450の端縁に沿って長尺状の凸部650を有し、その凸部650が、電極体400の負極側におけるセパレータ450の端部を押圧することができる。これにより、例えば、側壁部620による押圧力が効率よくセパレータ450の端部に与えられ、その結果、電極体400の負極側におけるセパレータ450の熱収縮が抑制される。また、電極体400の負極側において、積層方向で隣り合うセパレータ450の端縁同士またはセパレータ450の端縁と極板(正極板410または負極板420)との隙間が閉じられる可能性が向上する。これにより、コンタミネーションの電極体400内部への侵入が抑制され、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。具体的には、例えば微小な金属片であるコンタミネーションが正極板410の合材層形成部414に接触した場合、金属が正極電位でイオン化することがある。この場合、イオン化した金属が、近くの負極板420に到達した際に、金属が析出してデンドライトを形成し、このデンドライトが、セパレータ450を貫いて正極板410と負極板420との間の微短絡を発生させる可能性がある。しかしながら、本実施の形態では、上述のように、セパレータ450の端部が押さえられるため、コンタミネーションの移動が抑制され、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
ここで、例えば比較的に広い面で電極体400を押す場合、その押圧力は面で分散する(単位面積当たりの押圧力は小さくなる)。一方、本実施の形態に係る蓄電素子100では、セパレータ450の端縁に沿って長尺状の凸部650で電極体400を押圧するため、電極体400に対する押圧力は、セパレータ450の端部に集中して与えられる。言い換えると、側壁部620(スペーサ600)は、セパレータ450の端縁の方向に沿って線状に押圧する凸部650を有している。従って、セパレータ450の端部を押さえる効果が高いと言える。その結果、セパレータ450の熱収縮に対する抑制効果、または、コンタミネーションの侵入抑制効果が向上される。
また、側壁部620を含むスペーサ600は、容器101の内部に配置される部材である。従って、スペーサ600及び電極体400等が容器101の内部に収容された後に、容器101内に電解液が充填される。つまり、仮に、合材層非形成部421aと負極集電体800との接合工程において生じた銅コンタミネーションが、負極板420の、セパレータ450に覆われた部分に残存していた場合であっても、電解液が注入される時点では、セパレータ450の端縁が閉じられている。従って、銅コンタミネーションは負極板420の近傍の空間に閉じ込められ、その結果、銅コンタミネーションが電解液中を移動することによる正極板410との接触可能性が低減される、という効果を得ることができる。
また、本実施の形態に係る蓄電素子100において、凸部650は、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における正極板410よりも外側の位置を押圧する。つまり、図6に示すように、負極側における正極板410の端縁の位置Pbよりも外側に、凸部650が配置される。
この構成によれば、例えば、合材層非形成部421aから見て正極板410よりも手前の位置で、セパレータ450の端縁同士が閉じられる。これにより、例えば合材層非形成部421aと負極集電体800との接合工程において生じた銅コンタミネーションが、正極板410における、合材層非形成部421aに近い部分に到達し難くなる。従って、銅コンタミネーションが正極板410に接触することに起因する微短絡の発生が抑制される。
より詳細には、本実施の形態に係る蓄電素子100では、負極板420は、合材層形成部424を有し、凸部650は、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における、合材層形成部424が存在する位置を押圧する。つまり、図6に示すように、負極側における、正極板410の端縁の位置Pbと、合材層形成部424の端縁の位置Pd(合材層形成部424及び合材層非形成部421aのX軸方向の境界位置Pd)との間に凸部650が配置される。
ここで、負極集電体800と接合される合材層非形成部421aは、負極基材層421が露出した部分であり、薄くかつ柔らかい部分である。本実施の形態に係る側壁部620に設けられた凸部650は、この薄くかつ柔らかい部分である合材層非形成部421aよりも内側である、合材層形成部424が積層された部分の存在範囲を側方から押圧するため、セパレータ450をよりしっかりと押さえることができる。
また、電極体400の正極側では、図7に示すように、スペーサ500の側壁部520に配置された凸部550は、セパレータ450の端部を押さえるよう配置されており、これにより、電極体400の正極側におけるセパレータ450の熱収縮等が抑制される。
具体的には、本実施の形態に係る蓄電素子100は、容器101と、容器101に収容された電極体400であって、負極板420及び正極板410と、負極板420及び正極板410の間に配置されたセパレータ450とが積層されることで形成された電極体400と、容器101の内部において電極体400の側方に配置された側方部材である側壁部520と、正極板410の端部である合材層非形成部411aと接合された正極集電体700(図2B参照)とを備える。負極板420は、合材層形成部424を有し、正極板410は、合材層形成部414を有する。側壁部520は、セパレータ450の合材層非形成部411aの端縁に沿う方向に長尺状の凸部550を有する。凸部550は、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における、合材層形成部424が存在し、かつ、合材層形成部414が存在しない位置(図7におけるPb〜Pcのいずれかの位置)を押圧する。
このように、本実施の形態において、スペーサ500が有する側壁部520は、セパレータ450の端縁に沿って長尺状の凸部550を有し、その凸部550が、電極体400の正極側におけるセパレータ450の端部を押圧することができる。これにより、例えば、側壁部520による押圧力が効率よくセパレータ450の端部に与えられ、その結果、電極体400の正極側におけるセパレータ450の熱収縮が抑制される。また、凸部550は、合材層形成部414よりも外側(合材層非形成部411aが存在する範囲)を押圧するため、電極体400を合材層非形成部411aの側から見た場合において、合材層形成部414よりも手前の位置でセパレータ450が押さえられる。これにより、例えば電解液中を移動する銅コンタミネーションが合材層形成部414に到達し難くなる。その結果、銅コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
ここで、正極集電体700と接合される合材層非形成部411aは、正極基材層411が露出した部分であり、薄くかつ柔らかい部分である。本実施の形態に係る側壁部520に設けられた凸部550は、この薄くかつ柔らかい部分である合材層非形成部411a及びセパレータ450のみが積層された部分よりも内側である、合材層形成部424が積層された部分の存在範囲を側方から押圧する。そのため、電極体400の、銅コンタミネーションのイオン化が生じやすい正極側において、セパレータ450が合材層形成部414よりも外側でしっかりと押さえられ、その結果、銅コンタミネーションに起因する不具合が、より確実に抑制される。
なお、側壁部520の位置決めという観点から言うと、スペーサ500が有するスペーサ本体部510は、X軸方向において電極体400または正極集電体700に係合する係合部として機能する。つまり、本実施の形態において電極体400に対してY軸方向の側方に配置される側壁部520は、側壁部520と接続されたスペーサ本体部510によってX軸方向の移動が規制される。これにより、例えば、凸部550を、図7に示すPbとPcとの間に精度よく位置させることができる。また、このことはスペーサ600についても適用される。すなわち、スペーサ600が有するスペーサ本体部610は、X軸方向において電極体400または負極集電体800に係合する係合部として機能する。つまり、電極体400に対してY軸方向の側方に配置される側壁部620は、側壁部620と接続されたスペーサ本体部610によってX軸方向の移動が規制される。これにより、例えば、凸部650を、図6に示すPbとPdとの間に精度よく位置させることができる。
また、本実施の形態では、スペーサ500は、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における合材層形成部414が存在する範囲を、一対の凸部550が押圧しない位置(図7におけるPcよりも外側)に一対の凸部550を有している。また、スペーサ600も同様に、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における合材層形成部414が存在する範囲を、一対の凸部650が押圧しない位置(図6におけるPbよりも外側)に一対の凸部650を有している。
すなわち、電極体400を側方から見た場合において、スペーサ500及び600のそれぞれは、合材層形成部414よりも外側の位置でセパレータ450を押さえ、かつ、合材層形成部414の存在する範囲を押さえない。従って、スペーサ500及び600が電極体400に与える押圧力を、セパレータ450の端部を押さえるための力として効率よく使うことができる。その結果、セパレータ450の熱収縮の抑制、または、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性の低下が図られる。また、例えば、スペーサ500及び600が電極体400を過度に押圧することによる、正極板410または負極板420の損傷等の不具合を生じさせないことができる。
以上、実施の形態に係る蓄電素子100について説明したが、蓄電素子100は、図4〜図7に示す態様とは異なる態様のスペーサを備えてもよい。そこで、以下に、蓄電素子100が備えるスペーサについての変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。
(変形例1)
図8は、実施の形態の変形例1に係るスペーサ900の構成を示す正面図である。なお、図8では、スペーサ900の特徴が明確となるように、スペーサ900が有する側壁部920と、電極体400との位置関係を模式的に図示しており、かつ側壁部920を電極体400から離して図示している。また、図8では、電極体400のおおよその形状がドットを付した領域で表されており、容器101のおおよその形状が点線で表されている。
本変形例に係る蓄電素子100aは、例えば図3を用いて説明したように、巻回軸Wと直交する方向に扁平な形状を有する巻回型の電極体400を有している。巻回型の電極体400は、図8におけるZ軸方向の中央部(対向する一対の湾曲部の間の中間部)がY軸方向に凹みやすい。そこで、本変形例に係るスペーサ900は、電極体400の側方に位置する側壁部920の側面において、長手方向の中央部分が盛り上がった形状の凸部950を有している。
すなわち、本変形例において、電極体400は正極板410、負極板420及びセパレータ450が巻回軸W周りに巻回されることで形成されており、凸部950は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている。
この構成によれば、長手方向の中央部分が他より突出した形状を有する凸部950によって、巻回型の電極体400において凹みやすい中央部をより確実に押さえることができる。具体的には、巻回型の電極体400の湾曲部と中間部とで、正極板410、負極板420及びセパレータ450からなる積層体の疎密について比較すると、湾曲部では積層体が密な状態であるのに対し、中間部では積層体は疎な状態である。そのため、巻回型の電極体400の湾曲部は押圧力が逃げにくく、中間部は押圧力が逃げやすい。つまり、電極体400を側方から押圧した場合、電極体の400の中間部が凹みやすい(巻回軸Wの方向に撓みやすい)。
そこで、本変形例に係るスペーサ900は、電極体400を効果的に押圧するために、側壁部920の側面において、長手方向の中央部分が盛り上がった形状の凸部950を有している。これにより、例えば、側壁部920の凸部950によるセパレータ450を押さえる効果の実効性が向上する。従って、例えば、積層方向で隣り合うセパレータ450等の要素間の隙間が閉じられる可能性が向上し、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
また、セパレータ450の熱収縮の観点から考えると、上述のように、巻回型の電極体400の湾曲部では、セパレータ450を含む積層体が密な状態であるためセパレータ450は収縮し難い。これに対し、巻回型の電極体400の中間部(Z軸方向の中央部)では、セパレータ450を含む積層体が比較的に疎な状態であるため、セパレータ450は収縮しやすい。このような構造上の特徴を有する巻回型の電極体400に対し、凸部950は、中央部分が突出した形状を有することで、セパレータ450の収縮しやすい部分を積極的に押圧することができる。その結果、スペーサ900の凸部950は、セパレータ450の熱収縮をより確実に抑制することができる。
(変形例2)
図9は、実施の形態の変形例2に係るスペーサ600aが有する凸部660の構成を示す図である。
本変形例に係るスペーサ600aの側壁部620は、電極体400に向けて突出した凸部660を有している。本変形例に係る凸部660は、上記実施の形態に係るスペーサ600が有する凸部650とは異なり、2段階の突出した部分によって構成されている。
具体的には、凸部660は、第一凸部660aと第一凸部660aよりも突出量が小さい第二凸部660bと有する。第一凸部660aは、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向におけるセパレータ450の端縁よりも内側の位置を押圧する。第二凸部660bは、電極体400の、側方から見た場合のX軸方向における合材層形成部414の端縁の位置を押圧する。
この構成によれば、例えば、電極体400の、合材層形成部414の端縁の位置に生じた段差に、2段構成の凸部660を合致させた状態で、セパレータ450を凸部660によってしっかりと押さえることができる。そのため、例えば、セパレータ450の熱収縮の抑制、または、銅コンタミネーションの合材層形成部414との接触の抑制をより確実化できる。
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る蓄電素子について、実施の形態及びその変形例に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態または変形例に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、電極体400を側方から押圧する側方部材は、スペーサ500または600以外によって実現されてもよい。例えば、電極体400のY軸方向の側面に沿って配置される板状部材におけるX軸方向の両端に、Z軸方向に長尺状の凸部を設けることで、凸部に、セパレータ450の端部を押さえさせることができる。
また、スペーサ500の凸部550及び600の凸部650のそれぞれは、電極体400を直接的に押圧しなくてもよい。例えば、電極体400の外周に沿って絶縁フィルムが配置されている場合、凸部550及び凸部650のそれぞれは、絶縁フィルムを介して電極体400を押圧してもよい。
また、Z軸方向に長尺状の棒体を、例えば図6におけるPa〜Pbの範囲のいずれかに配置することで、電極体400の負極側におけるセパレータ450の端部を押さえるための側方部材として機能させてもよい。正極側についても同様であり、Z軸方向に長尺状の棒体を、例えば図7におけるPb〜Pcの範囲のいずれかに配置することで、電極体400の正極側におけるセパレータ450の端部を押さえるための側方部材として機能させてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、変形例1の構成を変形例2に適用してもよい。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子に適用できる。
100、100a 蓄電素子
101 容器
400 電極体
410 正極板
411 正極基材層
411a、421a 合材層非形成部
414、424 合材層形成部
420 負極板
421 負極基材層
450、450a、450b セパレータ
500、600、600a、900 スペーサ
520、620、920、 側壁部
550、650、660、950 凸部
700 正極集電体
800 負極集電体

Claims (6)

  1. 容器と、
    前記容器に収容された電極体であって、負極板及び正極板と、前記負極板及び前記正極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、
    前記容器の内部において、前記電極体の側方に配置された側方部材と、
    前記負極板の端部である負極端部と接合された導電部材とを備え、
    前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記負極端部側の端縁を押圧せず、かつ、前記端縁よりも内側の位置を押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有する、
    蓄電素子。
  2. 前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記正極板よりも外側の位置を押圧する、
    請求項1記載の蓄電素子。
  3. 前記負極板は、負極合材層形成部を有し、
    前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記負極合材層形成部が存在する位置を押圧する、
    請求項2記載の蓄電素子。
  4. 容器と、
    前記容器に収容された電極体であって、負極板及び正極板と、前記負極板及び前記正極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、
    前記容器の内部において、前記電極体の側方に配置された側方部材と、
    前記正極板の端部である正極端部と接合された導電部材とを備え、
    前記負極板は、負極合材層形成部を有し、
    前記正極板は、正極合材層形成部を有し、
    前記側方部材は、前記セパレータの前記正極端部側の端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有し、
    前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記負極合材層形成部が存在し、かつ、前記正極合材層形成部が存在しない位置を押圧する、
    蓄電素子。
  5. 前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記正極合材層形成部が存在する範囲を、前記凸部が押圧しない位置に前記凸部を有する、
    請求項記載の蓄電素子。
  6. 前記電極体は前記負極板、前記正極板及び前記セパレータが巻回軸周りに巻回されることで形成されており、
    前記凸部は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓄電素子。
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