JP7069614B2 - 蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電素子を備える蓄電装置に関する。
特許文献1には、一対のエンドプレートの間に複数の角形二次電池が絶縁性のスペーサを介して積層された組電池が開示されている。角形二次電池は、正極板と負極板がセパレータを介して巻回された扁平状の巻回電極体を有している。スペーサには、巻回軸方向に延びる複数の凸部が設けられており、複数の凸部の先端面が前記角形二次電池を押圧している。
特開2015-125859号公報
例えば、巻回型の電極体を備える蓄電素子において、何らかの異常により電極体が高温になった場合、正極板と負極板とを絶縁しているセパレータが熱により収縮する場合がある。この場合、正極板と負極板とが接触することで、蓄電素子がさらに不安定な状態になる可能性がある。また、例えばセパレータと正極板または負極板との隙間に、例えば蓄電素子の製造工程におい生じた金属片または金属粉などの導電性の異物(コンタミネーション)が進入した場合、微短絡等の不具合が生じる可能性がある。
従って、正極板及び負極板がセパレータを挟んで積層された電極体については、微短絡等の不具合を生じさせないために、セパレータをどのような状態に維持すべきかが問題となる。本願発明者らは、この問題に関して検討した結果、例えば上記従来の技術のように、巻回軸方向に延びる複数の凸部を備えるスペーサによって蓄電素子を押圧する構成は、セパレータの熱収縮の抑制等の対策には適していないことを見出した。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、蓄電素子を備える蓄電装置であって、安全性が向上された蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子の側方に配置された側方部材とを備え、前記蓄電素子は、互いに逆極性である第一極板及び第二極板と、前記第一極板及び前記第二極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、前記第一極板の端部である第一端部と接合された導電部材と、前記電極体及び前記導電部材を収容する容器とを有し、前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記第一端部側の端縁よりも内側の位置を、前記容器を介して前記側方から押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有する。
この構成によれば、側方部材は、セパレータの端縁に沿って長尺状の凸部を有し、その凸部が、蓄電素子の容器を介してセパレータの端部を押圧することができる。これにより、例えば、側方部材が蓄電素子に与える押圧力が効率よくセパレータの端縁に与えられ、その結果、セパレータの熱収縮が抑制される。また、積層方向で隣り合うセパレータの端縁同士またはセパレータの端縁と極板との隙間が閉じられる可能性が向上するため、コンタミネーションの電極体内部への侵入が抑制され、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。このように、本態様に係る蓄電装置は、安全性が向上された蓄電装置である。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第二極板よりも外側の位置を、前記容器を介して押圧する、としてもよい。
この構成によれば、例えば第一極板が負極板である場合において、負極板の第一端部と導電部材との接合工程において生じた銅コンタミネーションが、第二極板(正極板)における第一端部に近い部分に到達し難くなる。そのため、銅コンタミネーションが正極板に接触することに起因する微短絡の発生が抑制される。また、第一極板が正極である場合、例えば、第二極板(負極板)を挟むセパレータの第一端部側の端縁が閉じられる。そのため、負極板から生じた銅コンタミネーションがセパレータによって閉じ込められ、これにより、銅コンタミネーションの第一端部側への流出が抑制される。このことは、銅コンタミネーションに起因する微短絡の発生の抑制に寄与する。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記第一極板は負極板であり、前記第二極板は正極板であり、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板の前記第一端部よりも内側の位置を、前記容器を介して押圧する、としてもよい。
ここで、導電部材と接合される第一端部は、第一極板である負極板の合材層非形成部であり、薄くかつ柔らかい部分である。本態様に係る側方部材の凸部は、この薄くかつ柔らかい部分である第一端部よりも内側である、合材層形成部が積層された部分の存在範囲を側方から押圧するため、セパレータをよりしっかりと押さえることができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記第一極板は正極板であり、前記第二極板は負極板であり、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板が有する正極合材層形成部よりも外側の位置を、前記容器を介して押圧する、としてもよい。
この構成によれば、側方部材の凸部は、電極体の正極側における、合材層形成部よりも外側(第一端部が存在する範囲)を押圧するため、電極体を第一端部側から見た場合において、合材層形成部よりも手前の位置でセパレータが押さえられる。これにより、例えば電解液中を移動する銅コンタミネーションが正極合材層形成部に到達し難くなる。また、側方部材の凸部が、正極合材層形成部よりも手前であって、かつ、負極合材層形成部が存在する範囲でセパレータを押さえる場合は、負極合材層形成部が積層された部分を側方から押圧するため、セパレータをよりしっかりと押さえることができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板または前記第二極板が有する正極合材層形成部が存在する範囲を、前記凸部が押圧しない位置に前記凸部を有する、としてもよい。
この構成によれば、例えば、電極体を側方から見た場合において、側方部材は、正極合材層形成部の外側の位置でセパレータを押さえ、かつ、正極合材層形成部の存在する範囲を押さえない。従って、側方部材が蓄電素子に与える押圧力を、セパレータの端縁を押さえるための力として効率よく使うことができ、かつ、例えば、側方部材が電極体を過度に押圧することによる、正極板または負極板の損傷等の不具合を生じさせないことができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記端縁よりも内側の位置を前記容器を介して押圧する第一凸部と、前記第一凸部よりも突出量が小さい第二凸部であって、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板または前記第二極板が有する正極合材層形成部の端縁の位置を前記容器を介して押圧する第二凸部とを有する、としてもよい。
この構成によれば、例えば、電極体の、正極合材層の端縁の位置に生じた段差に、2段構成の凸部を合致させた状態で、セパレータを凸部によってしっかりと押さることができる。そのため、例えば、セパレータの熱収縮の抑制、または、銅コンタミネーションの正極合材層との接触の抑制をより確実化できる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記電極体は前記第一極板、前記第二極板及び前記セパレータが巻回軸周りに巻回されることで形成されており、前記凸部は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている、としてもよい。
この構成によれば、側方部材の凸部の形状が、中央部分が他より突出した形状であることで、巻回型の電極体において凹みやすい部分である中央部をより確実に押さえることができる。つまり、側方部材の凸部によるセパレータを押さえる効果の実効性が向上する。
本発明によれば、蓄電素子を備える蓄電装置であって、安全性が向上された蓄電装置を提供することができる。
実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を、容器の蓋板と容器本体とを分離して示す斜視図である。 実施の形態に係る電極体の構成概要を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子ユニットにおけるスペーサの配置位置を示す平面図である。 実施の形態に係る1つの蓄電素子に対するスペーサの配置位置を示す正面図である。 実施の形態に係る蓄電素子の正極側におけるスペーサの凸部の位置の一例を示す図である。 実施の形態に係る蓄電素子の負極側におけるスペーサの凸部の位置の一例を示す図である。 実施の形態の変形例1に係るスペーサの構成を示す正面図である。 実施の形態の変形例2に係る蓄電素子の負極側におけるスペーサの凸部の位置の一例を示す図である。 実施の形態の変形例3に係るスペーサの外観を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態及びその変形例は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態及びその変形例で示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、以下実施の形態での説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、電極体の両端部(一対の合材層非形成部)の並び方向、電極体の巻回軸方向、または、容器の短側面の対向方向をY軸方向と定義する。また、容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をX軸方向と定義する。また、蓄電素子の容器本体と蓋板との並び方向、容器の短側面の長手方向、集電体の脚部の延設方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
[1.蓄電装置の構成]
まず、蓄電装置10の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る蓄電装置10の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る蓄電装置10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
蓄電装置10は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置10は、電力貯蔵用途または電源用途などに使用される電池モジュールである。具体的には、蓄電装置10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、スノーモービル、農業機械、建設機械などの移動体の駆動用またはエンジン始動用のバッテリ等として用いられる。
図1及び図2に示すように、蓄電装置10は、複数の蓄電素子300を含む蓄電素子ユニット350と、蓄電素子ユニット350を覆う外装体11とを備える。本実施の形態では、蓄電素子ユニット350に含まれる複数の蓄電素子300は、バスバー500によって直列に接続されており、X軸方向の最もマイナス側の蓄電素子300の正極端子320が、蓄電素子ユニット350の正極端子351として扱われる。また、X軸方向の最もプラス側の蓄電素子300の負極端子330が、蓄電素子ユニット350の負極端子352として機能する。つまり、正極端子351は、総プラス端子であり、負極端子352は、総マイナス端子である。
外装体11は、蓄電装置10の外装体を構成する矩形状(箱状)の容器(モジュールケース)である。外装体11は、蓄電素子ユニット350を覆い、蓄電素子300等を衝撃などから保護することができる。外装体11は、例えばポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはABS樹脂等の絶縁性の樹脂材料により構成されている。
外装体11は、蓄電素子ユニット350を収容する外装体本体100と、外装体本体100の開口を塞ぐ蓋体200とを有している。外装体本体100は、外装体11の本体部を構成する部材であり、具体的には、上部に開口が形成された有底矩形筒状のハウジングである。この開口から、複数の蓄電素子300が挿入されて、外装体本体100内に収容される。
本実施の形態では、外装体本体100に収容された複数の蓄電素子300それぞれの側方には1つのスペーサ120が配置されている。つまり、隣り合う2つの蓄電素子300の間に1つのスペーサ120が配置され、かつ、蓄電素子ユニット350における蓄電素子300の配列方向(X軸方向)の両側それぞれにも1つのスペーサ120が配置されている。また、2つのスペーサ120に挟まれた蓄電素子ユニット350は、例えば外装体本体100から蓄電素子300の配列方向(X軸方向)の拘束力を受けており、その結果、各蓄電素子300は、X軸方向の両側からスペーサ120に押圧された状態に置かれている。
スペーサ120は、例えばPCまたはPP等の絶縁性の樹脂材料により形成された部材である。また、スペーサ120は、側方部材の一例であり、隣接する蓄電素子300を押圧する凸部121を有している。なお、複数のスペーサ120のそれぞれは、例えば、外装体本体100と一体に設けられた部材であってもよい。つまり、各スペーサ120は、例えば外装体本体100が備える仕切板として蓄電装置10に備えられてもよい。また、各スペーサ120は、外装体本体100とは別体の部品として作製されてもよい。スペーサ120と蓄電素子300との構造上の関係等については図5~図8を用いて後述する。
蓋体200は、外装体本体100の開口を閉塞する扁平な矩形状のカバー部材である。また、蓋体200には、正極外部端子210と負極外部端子220とが設けられている。蓄電装置10は、この正極外部端子210と負極外部端子220とを介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。
具体的には、図2に示すように、蓄電素子ユニット350の正極端子351に接合された正極リード板510と正極外部端子210とがバスバー等の導電部材(図2では破線で概念的に図示)によって接続される。また、蓄電素子ユニット350の負極端子352に接合された負極リード板520と負極外部端子220とがバスバー等の導電部材(図2では二点鎖線で概念的に図示)によって接続される。
なお、外装体本体100と蓋体200とは、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもかまわない。また、例えば蓋体200の内方には、蓄電素子ユニット350の充電及び放電を制御する回路基板やリレーなどの電気機器が配置されていてもよい。
蓄電素子300は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子300は、扁平な角型の形状を有しており、本実施の形態では、外装体11内に8個の蓄電素子300がX軸方向に並べられて収容されている。なお、蓄電素子300は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池(例えば、ニッケル・カドミウム電池、及び、ニッケル水素電池など)であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子300は、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。
また、蓄電装置10が備える蓄電素子300の数は8には限定されず、1以上であればよい。例えば蓄電装置10に求められる出力電圧に応じて、蓄電素子300の数を調整することも可能である。
バスバー500は、複数の蓄電素子300の上方に配置され、複数の蓄電素子300同士を電気的に接続する金属などの導電性の板状部材である。本実施の形態では、7つのバスバー500によって、8個の蓄電素子300が直列に接続されることで、8個の蓄電素子300を含む蓄電素子ユニット350が構成されている。
なお、蓄電素子ユニット350における複数の蓄電素子300の電気的な接続の態様は直列には限定されない。例えば、並列に接続された2個の蓄電素子300をサブユニットとした場合、4つのサブユニットを直列に接続することで、1つの蓄電素子ユニット350が構成されていてもよい。
[2.蓄電素子の構成]
次に、蓄電素子300の構成について図3及び図4を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る蓄電素子300を、容器310の蓋板314と容器本体315とを分離して示す斜視図である。図4は、実施の形態に係る電極体400の構成概要を示す斜視図である。なお、図4では、積層されて巻回された極板等の要素を一部展開して図示している。また、図4において符号Wが付された一点鎖線は、電極体400の巻回軸を表している。巻回軸Wは、極板等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体400の中心を通るY軸に平行な直線である。つまり、本実施の形態において、「巻回軸Wの方向」は、「Y軸方向」と同義である。
図3に示すように、蓄電素子300は、容器310と、正極端子320と、負極端子330とを備えている。容器310の内方には、電極体(蓄電要素)400、正極集電体240、負極集電体250等が配置され、また、電解液(非水電解質、図示せず)が封入されている。
容器310は、同図におけるZ軸方向マイナス側に底面部311、X軸方向両側の側面に長側面部312、Y軸方向両側の側面に短側面部313、及び、Z軸方向プラス側に蓋板314を有する直方体形状(角型)の容器である。容器310は、電極体400等を容器本体315の内方に収容後、容器本体315と蓋板314とが溶接等によって接合されることで、内部を密封することができる構造を有している。
なお、容器310(容器本体315及び蓋板314)の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金など溶接可能な金属であるのが好ましい。また、蓋板314には、容器310内方の圧力を開放するガス排出弁319が設けられている。
正極端子320は、正極集電体240を介して電極体400の正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子330は、負極集電体250を介して電極体400の負極に電気的に接続された電極端子であり、いずれも蓋板314に取り付けられている。なお、正極集電体240及び負極集電体250の一方は、第一極板の第一端部と接合された導電部材の一例である。
電極体400は、正極板410と負極板420との間にセパレータ450を介在させた状態で巻回されて形成されている。より具体的には、本実施の形態では、電極体400は、図4に示すように、セパレータ450aと、負極板420と、セパレータ450bと、正極板410とがこの順に積層され、かつ、巻回されることで形成されている。つまり、本実施の形態では、セパレータ450として、長尺帯状のセパレータが2枚用いられており、図4では、これら2枚を区別するために、それぞれセパレータ450a及びセパレータ450bと表記されている。従って、以下、「セパレータ450」という場合は、セパレータ450a及びセパレータ450bの少なくとも一方を意味する。なお、電極体400の最外周は、1周以上巻かれたセパレータ450によって形成されている。
また、図4に示すように、電極体400は、巻回軸Wと直交する方向に扁平な形状である。つまり、電極体400は、巻回軸Wの方向から見た場合に、全体として長円形状であり、長円形状の直線部分が平坦な形状となり、長円形状の曲線部分が湾曲した形状となる。このため、電極体400は、対向する一対の湾曲部(巻回軸Wを挟んでZ軸方向で対向する部分)と、一対の湾曲部の間の部分である中間部とを有している。
本実施の形態において、正極板410は、アルミニウムからなる長尺帯状の金属箔(正極基材層411)の表面に、正極活物質を含む正極合材層が形成された合材層形成部414を含む。合材層形成部414は正極合材層形成部の一例である。負極板420は、銅からなる長尺帯状の金属箔(負極基材層421)の表面に、負極活物質を含む負極合材層が形成された合材層形成部424を含む。電極体400に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、蓄電素子300の性能を損なうものでなければ適宜公知の材料を使用できる。
また、本実施の形態では、セパレータ450a及び450bは、樹脂からなる微多孔性のシートを基材として有している。
このように構成された電極体400において、より具体的には、正極板410と負極板420とは、セパレータ450aまたは450bを介し、巻回軸Wの方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極板410及び負極板420は、それぞれのずらされた方向の端部に、基材層の、合材層が形成されていない部分である合材層非形成部を有する。
具体的には、正極板410は、巻回軸Wの方向の一端(図3ではY軸方向プラス側の端部)に、正極合材層が形成されていない合材層非形成部411aを有している。また、負極板420は、巻回軸Wの方向の他端(図3ではY軸方向マイナス側の端部)に、負極合材層が形成されていない合材層非形成部421aを有している。
つまり、正極板410の露出した金属箔(合材層非形成部411a)の層によって正極集束部が形成され、負極板420の露出した金属箔(合材層非形成部421a)の層によって負極集束部が形成されている。正極集束部を構成する合材層非形成部411aは正極集電体240と接合され、負極集束部を構成する合材層非形成部421aは負極集電体250と接合される。
なお、本実施の形態において正極板410及び負極板420の一方は第一極板の一例であり、他方は第二極板の一例である。また、正極板410が第一極板である場合、合材層非形成部411aが第一端部の一例であり、負極板420が第一極板である場合、合材層非形成部421aが第一端部の一例である。つまり、「第一端部」は、第一極板の端縁を含む所定の範囲の部分であり、導電部材と接合可能な部分である。
[3.スペーサと蓄電素子との構造上の関係]
次に、本実施の形態に係るスペーサ120と蓄電素子300との構造上の関係等について、図5~図8を用いて説明する。
図5は、実施の形態に係る蓄電素子ユニット350におけるスペーサ120の配置位置を示す平面図である。図6は、実施の形態に係る1つの蓄電素子300に対するスペーサ120の配置位置を示す正面図(Y軸方向マイナス側から見た場合の図)である。なお、図6では、1つの蓄電素子300を短側面部313の側から見た場合の蓄電素子300とその両側のスペーサ120が図示されており、容器310の内部の電極体400のサイズ及び形状が、ドットが付された領域によって簡易的に図示されている。また、蓄電素子300の正極端子320等の他の要素の図示は省略されている。このことは、後述する図9においても同じである。
図7は、実施の形態に係る蓄電素子300の正極側におけるスペーサ120の凸部121の位置の一例を示す図であり、図8は、実施の形態に係る蓄電素子300の負極側におけるスペーサ120の凸部121の位置の一例を示す図である。なお、図7及び図8において、正極集電体240及び負極集電体250の図示は省略されており、正極板410及び負極板420等の電極体400の構成要素は、凸部121との位置関係等が明確になるように、簡易的に図示されている。図7及び図8に関する補足事項は、後述する図10についても適用される。
図5及び図6に示すように、本実施の形態では、蓄電素子300の側方にスペーサ120が配置されており、スペーサ120は蓄電素子300を押圧する凸部121を有している。凸部121は、図5、図6、及び上述の図4から分かるように、板状の本体部120aの側面において、セパレータ450の端縁に沿う方向(図5、図6におけるZ軸方向)に長尺状に形成されている。つまり、凸部121は、スペーサ120の本体部120aにおいて、巻回軸方向W(図4参照)に直交する方向に延設されたリブである、と言うこともできる。
また、凸部121は、図5及び図6に示すように、スペーサ120の本体部120aの厚み方向の両面に一対で設けられており、一対の凸部121はY軸方向における同じ位置に(つまり、X軸方向に並ぶ位置に)設けられている。
ここで、1つの蓄電素子300に着目した場合、例えば図6に示すように、蓄電素子300の両側方にスペーサ120が配置され、スペーサ120のそれぞれは、上述のように、例えば外装体本体100からX軸方向の拘束力を受ける。その結果、蓄電素子300は、X軸方向の両側からスペーサ120の凸部121から押圧される。
この状態において、スペーサ120の凸部121は、蓄電素子300の容器310を介してセパレータ450を押さえるよう配置されており、これにより、セパレータ450の熱収縮等が抑制される。
具体的には、蓄電素子300の正極側では、スペーサ120が有する凸部121は、セパレータ450の、合材層非形成部411a側(Y軸方向マイナス側)の端縁よりも内側の位置を、容器310を介して押圧する。つまり、図7に示すように、セパレータ450の端縁の位置Paよりも内側(Y軸方向において、位置Paよりも電極体400の中心に近い位置)に、凸部121の頂点が配置される。
また、蓄電素子300の負極側では、スペーサ120が有する凸部121は、セパレータ450の、合材層非形成部421a側(Y軸方向プラス側)の端縁よりも内側の位置を、容器310を介して押圧する。つまり、図8に示すように、セパレータ450の端縁の位置Paよりも内側に、凸部121の頂点が配置される。
このように、本実施の形態に係る蓄電装置10は、蓄電素子300と、蓄電素子300の側方に配置されたスペーサ120とを備える。蓄電素子300は、互いに逆極性である第一極板及び第二極板と、第一極板及び第二極板の間に配置されたセパレータ450とが積層されることで形成された電極体400と、第一極板の端部である第一端部と接合された導電部材と、電極体400及び導電部材を収容する容器310とを有する。スペーサ120は、電極体400の、側方から見た場合における、セパレータ450の第一端部側の端縁よりも内側の位置を、容器310を介して側方から押圧する凸部121であって、セパレータ450の当該端縁に沿う方向に長尺状の凸部121を有する。なお、第一極板及び第二極板の一方は正極板410であり他方は負極板420である。また、第一極板が正極板410である場合、第一端部は合材層非形成部411aであり、導電部材は正極集電体240である。また、第一極板が負極板420の場合、第一端部は合材層非形成部421aであり、導電部材は負極集電体250である。
このように、本実施の形態において、スペーサ120は、セパレータ450の端縁に沿って長尺状の凸部121を有し、その凸部121が、蓄電素子300の容器310を介してセパレータ450の端部(端縁を含む所定の範囲の部分)を押圧する。これにより、例えば、スペーサ120が蓄電素子300に与える押圧力が効率よくセパレータ450の端部に与えられ、その結果、セパレータ450の熱収縮が抑制される。また、積層方向で隣り合うセパレータ450の端縁同士またはセパレータ450の端縁と極板との隙間が閉じられる可能性が向上するため、コンタミネーションの電極体400の内部への侵入に起因する不具合の発生可能性が低下する。具体的には、例えば微小な金属片であるコンタミネーションが正極板410の合材層形成部414に接触した場合、金属が正極電位でイオン化することがある。この場合、イオン化した金属が、近くの負極板420に到達した際に、金属が析出してデンドライトを形成し、このデンドライトが、セパレータ450を貫いて正極板410と負極板420との間の微短絡を発生させる可能性がある。しかしながら、本実施の形態では、上述のように、セパレータ450の端部が押さえられるため、コンタミネーションの移動が抑制され、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
ここで、例えば比較的に広い面で蓄電素子300を押す場合、その押圧力は面で分散する(単位面積当たりの押圧力は小さくなる)。一方、本実施の形態に係る蓄電装置10では、セパレータ450の端縁に沿って長尺状の凸部121で蓄電素子300を押圧するため、スペーサ120材の蓄電素子300に対する押圧力は、セパレータ450の端部に集中して与えられる。言い換えるとスペーサ120は、セパレータ450の端縁の方向に沿って線状に押圧する凸部121を有している。従って、セパレータ450の端部を押さえる効果が高いと言える。その結果、セパレータ450の熱収縮に対する抑制効果、または、コンタミネーションの侵入抑制効果が向上される。
また、蓄電素子300の正極側では、より詳細には、図7に示すように、凸部121は、電極体400の、側方から見た場合における正極板410が有する合材層形成部414よりも外側(Y軸方向マイナス側)の位置を、容器310を介して押圧している。つまり、図7における合材層形成部414の左端の位置Pcと、セパレータ450の端縁の位置Paとの間のいずれかの位置に、凸部121の頂点が配置される。
このように、蓄電素子300の正極側では、スペーサ120の凸部121は、電極体400の、合材層形成部414よりも外側を押圧する。そのため、電極体400を合材層非形成部411a側から見た場合において、合材層形成部414よりも手前の位置でセパレータ450が押さえられる。これにより、例えば、電解液中を移動する銅コンタミネーションが合材層形成部414に到達し難くなる。また、図7に示す例では、スペーサ120の凸部121は、合材層形成部414よりも手前であって、かつ、合材層形成部424が存在する範囲(PcとPbとの間)でセパレータ450を押さえている。この場合、凸部121は、合材層形成部424が積層された部分を側方から押圧するため、セパレータ450をよりしっかりと押さえることができる。
なお、蓄電素子300の正極側において、凸部121は、電極体400の、側方から見た場合のY軸方向における、負極板420よりも外側の位置(図7におけるPbとPaとの間のいずれかの位置)を、容器310を介して押圧してもよい。
この場合、例えば、負極板420を挟むセパレータ450の、合材層非形成部411a側の端縁が、図7におけるPbとPaとの間のいずれかの位置において閉じられる。そのため、例えば、負極板420から生じた銅コンタミネーションがセパレータ450によって閉じ込められ、これにより、銅コンタミネーションの合材層非形成部411a側への流出が抑制される。このことは、銅コンタミネーションに起因する微短絡の発生の抑制に寄与する。
また、蓄電素子300の負極側では、より具体的には、図8に示すように、スペーサ120の凸部121は、電極体400の、側方から見た場合のY軸方向におけるセパレータ450の正極板410よりも外側の位置(図8におけるPbとPaとの間のいずれかの位置)を、容器310を介して押圧している。
この構成によれば、例えば図8に示すように、正極板410の右端の外側で、正極板410を挟むセパレータ450が閉じられる。従って、例えば、負極板420の合材層非形成部421aと負極集電体250との接合工程において生じた銅コンタミネーションが、正極板410における、合材層非形成部421aに近い部分(つまり、図8における正極板410の右端部分)に到達し難くなる。そのため、銅コンタミネーションが正極板410に接触することに起因する微短絡の発生が抑制される。
より詳細には、蓄電素子300の負極側において、凸部121は、電極体400の、側方から見た場合における、合材層非形成部421aよりも内側の位置(合材層非形成部421aと合材層形成部424とのY軸方向の境界(Pd)よりも内側の位置)を、容器310を介して押圧している。つまり、蓄電素子300の負極側において、凸部121は、図8に示すように、PdとPbとの間のいずれかの位置を押圧している。
ここで、負極集電体250と接合される、負極板420の合材層非形成部421aは、例えば銅箔である負極基材層421が露出した部分であり、薄くかつ柔らかい部分である。本実施の形態に係るスペーサ120の凸部121は、この薄くかつ柔らかい部分である合材層非形成部421aよりも内側である、合材層形成部424の存在範囲を側方から押圧するため、セパレータ450をよりしっかりと押さえることができる。
また、本実施の形態では、図5、図7及び図8に示すように、スペーサ120は、1つの蓄電素子300を押圧する要素として、正極側及び負極側のそれぞれに凸部121を1つずつ有している。また、スペーサ120は、これら一対の凸部121の間には、当該1つの蓄電素子300を押圧する要素は存在しない。より具体的には、本実施の形態において、スペーサ120は、電極体400の、側方から見た場合のY軸方向における合材層形成部414が存在する範囲を、凸部121が押圧しない位置に凸部121を有している。
すなわち、電極体400を側方から見た場合において、スペーサ120は、合材層形成部414よりも外側の位置でセパレータ450を押さえ、かつ、合材層形成部414の存在する範囲を押さえない。従って、スペーサ120が蓄電素子300に与える押圧力を、セパレータ450の端部を押さえるための力として効率よく使うことができる。その結果、セパレータ450の熱収縮の抑制、または、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性の低下が図られる。また、例えば、スペーサ120が電極体400を過度に押圧することによる、正極板410または負極板420の損傷等の不具合を生じさせないことができる。
以上、実施の形態に係る蓄電装置10について説明したが、蓄電装置10は、図5~図8に示す態様とは異なる態様のスペーサ120を備えてもよい。そこで、以下に、蓄電装置10におけるスペーサ120についての変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。
(変形例1)
図9は、実施の形態の変形例1に係るスペーサ125の構成を示す正面図である。なお、図9では、1つの蓄電素子300に対するスペーサ125の上下方向(Z軸方向)の配置位置及び凸部122の形状が分かりやすいように、スペーサ125を蓄電素子300から離して図示している。
本変形例において、蓄電素子300は、例えば図4を用いて説明したように、巻回軸Wと直交する方向に扁平な形状を有する巻回型の電極体400を有している。巻回型の電極体400は、図9におけるZ軸方向の中央部(対向する一対の湾曲部の間の中間部)がX軸方向に凹みやすい。具体的には、巻回型の電極体400の湾曲部と中間部とで、正極板410、負極板420及びセパレータ450からなる積層体の疎密について比較すると、湾曲部では積層体が密な状態であるのに対し、中間部では積層体は疎な状態である。そのため、巻回型の電極体400の湾曲部は押圧力が逃げにくく、中間部は押圧力が逃げやすい。つまり、電極体400を側方から押圧した場合、電極体の400の中間部が凹みやすい(巻回軸Wの方向に撓みやすい)。また、容器310の長側面部312(図3参照)を側方から押圧した場合、蓋板314及び底面部311それぞれに近い部分では凹み難く、Z軸方向の中央部では凹みやすい。
そこで、本変形例に係るスペーサ125は、容器310を介して電極体400を効果的に押圧するために、板状の本体部125aの側面において、長手方向の中央部分が盛り上がった形状の凸部122を有している。
すなわち、本変形例において、電極体400は正極板410、負極板420及びセパレータ450が巻回軸W周りに巻回されることで形成されており、凸部122は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている。
この構成によれば、長手方向の中央部分が他より突出した形状を有する凸部122によって、巻回型の電極体400において凹みやすいZ軸方向の中央部をより確実に押さえることができる。従って、例えば、積層方向で隣り合うセパレータ450等の要素間の隙間が閉じられる可能性が向上し、その結果、コンタミネーションに起因する不具合の発生可能性が低下する。
また、セパレータ450の熱収縮の観点から考えると、上述のように、巻回型の電極体400の湾曲部では、セパレータ450を含む積層体が密な状態であるためセパレータ450は収縮し難い。これに対し、巻回型の電極体400の中間部(Z軸方向の中央部)では、セパレータ450を含む積層体が比較的に疎な状態であるため、セパレータ450は収縮しやすい。このような構造上の特徴を有する巻回型の電極体400に対し、凸部122は、中央部分が突出した形状を有することで、セパレータ450の収縮しやすい部分を積極的に押圧することができる。その結果、スペーサ125の凸部122は、セパレータ450の熱収縮をより確実に抑制することができる。
(変形例2)
図10は、実施の形態の変形例2に係る蓄電素子300の負極側におけるスペーサ126の凸部123の位置の一例を示す図である。
本変形例に係るスペーサ126は、板状の本体部126aと本体部126aの側面に配置された凸部123を有している。凸部123は、上記実施の形態に係る凸部121とは異なり、2段階の突出した部分によって構成されている。
具体的には、凸部123は、第一凸部123aと第一凸部123aよりも突出量が小さい第二凸部123bと有する。第一凸部123aは、電極体400の、側方から見た場合のY軸方向におけるセパレータ450の端縁よりも内側の位置を容器310を介して押圧する。第二凸部123bは、電極体400の、側方から見た場合のY軸方向における合材層形成部414の端縁の位置を容器310を介して押圧する。
この構成によれば、例えば、電極体400の、合材層形成部414の端縁の位置に生じた段差に、2段構成の凸部123を合致させた状態で、セパレータ450を凸部123によってしっかりと押さえることができる。そのため、例えば、セパレータ450の熱収縮の抑制、または、銅コンタミネーションの合材層形成部414との接触の抑制をより確実化できる。
(変形例3)
図11は、実施の形態の変形例3に係るスペーサ127の外観を示す斜視図である。本変形例に係るスペーサ127は、中央部に開口部127cが形成された板状の本体部127aと本体部127aの側面に配置された凸部124を有している。また、スペーサ127はさらに、蓄電素子300の短側面部313(図3参照)と対向する壁部127bを有している。
壁部127bは、本体部127aのY軸方向の両端部に設けられている。にスペーサ127が、本体部127aが蓄電素子300の長側面部312(図3参照)に沿うよう蓄電素子300に対して配置された場合、つまり、スペーサ127が蓄電素子300の側方に配置された場合、例えば、壁部127bが蓄電素子300の短側面部313に当接(係合)することで、スペーサ127の、蓄電素子300に対するY軸方向の移動が規制される。これにより、凸部124の蓄電素子300に対する位置決めがなされる。また、凸部124の蓄電素子300に対する位置ずれが抑制される。その結果、例えば、凸部124を、図7または図8で示す位置(図7または図8では凸部121の位置)に精度よく配置することが可能となる。また、振動等に起因して凸部124の位置がずれることが抑制される。
また、本変形例に係るスペーサ127の本体部127aは、一対の凸部124の間の領域に開口部127cを有している。スペーサ127に開口部127cが存在することで、スペーサ127の側方の蓄電素子300の膨らみが吸収される。例えば、蓄電素子300の容器310の内圧の上昇に伴い長側面部312が膨らんだ場合であっても、その膨らんだ位置に開口部127cが存在することで、スペーサ127は蓄電素子300から遠ざけられない。つまり、スペーサ127の凸部121が、蓄電素子300の電極体400の端部を押圧する状態が維持される。
このように、本変形例に係るスペーサ127は、蓄電素子300の短側面部313に対向する壁部127bを有することで、Y軸方向において凸部124を適切な位置に配置することができ、また、その位置の維持が可能である。また、スペーサ127は、開口部127cを有することで、蓄電素子300が膨らんだ場合であっても、凸部124による蓄電素子300に対する押圧状態の維持が可能である。
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る蓄電素子について、実施の形態及びその変形例に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態または変形例に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、蓄電素子300を側方から押圧する側方部材は、スペーサ120以外によって実現されてもよい。例えば、外装体本体100におけるX軸方向の側壁が側方部材として機能してもよい。例えば外装体本体100のX軸方向プラス側の内側面に凸部121を配置することで、凸部121は、蓄電素子ユニット350のX軸方向プラス側の端に位置する蓄電素子300に対して、電極体400のセパレータ450の端部を押さえるように押圧力を与えることができる。
また、蓄電素子ユニット350にX軸方向の拘束力を与える部材は、外装体本体100とは異なる部材であってもよい。例えば、2つのエンドプレート、及び、当該2つのエンドプレートを接続する拘束バーによって、2つのエンドプレートの間に挟まれた蓄電素子ユニット350にX軸方向の拘束力が与えられてもよい。この場合、例えばエンドプレートは、蓄電素子ユニット350側の側面の所定の位置に凸部121が配置されることで、側方部材として機能することもできる。
また、Z軸方向に長尺状の棒体を、例えば図7または図8におけるPa~Pbの範囲のいずれかに配置することで、蓄電素子300の正極側または負極側におけるセパレータ450の端部を押さえるための側方部材として機能させてもよい。つまり、側方部材において、スペーサ120が有する本体部120aのような平板状の部分は必須ではない。例えば、スペーサ120の凸部121のみに相当する部材が、側方部材として、蓄電素子300を側方から押圧するように配置されてもよい。
また、スペーサ120は、1つの蓄電素子300に対して正極側及び負極側のそれぞれに凸部121を有する必要はない。つまり、スペーサ120は、1つの蓄電素子300に対して正極側及び負極側の一方にのみ凸部121を有してもよい。この場合であっても図7または図8を用いて説明したように、スペーサ120は、蓄電素子300の正極側または負極側において、セパレータ450の端部を押さえる部材として機能することができる。
また、上記実施の形態において、蓄電装置10が備える複数の蓄電素子300のそれぞれは、例えば角型のリチウムイオン二次電池であるとした。しかしながら、蓄電素子300として採用される電池の種類及び形状等は特定の種類及び形状等には限定されない。例えば、電極体をラミネートで封止したラミネート型電池が蓄電素子300として採用されてもよい。この場合であっても、スペーサ120に相当する側方部材によって、ラミネート容器を介して電極体が有するセパレータの端部を押さえることは可能である。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、変形例1の構成を変形例2に適用してもよい。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子を備える蓄電装置等に適用できる。
10 蓄電装置
120、125、126、127 スペーサ
121、122、123、124 凸部
123a 第一凸部
123b 第二凸部
240 正極集電体
250 負極集電体
300 蓄電素子
310 容器
400 電極体
410 正極板
411a、421a 合材層非形成部
414、424 合材層形成部
420 負極板
450、450a、450b セパレータ

Claims (8)

  1. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子の側方に配置された側方部材とを備え、
    前記蓄電素子は、
    互いに逆極性である第一極板及び第二極板と、前記第一極板及び前記第二極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、
    前記第一極板の端部である第一端部と接合された導電部材と、
    前記電極体及び前記導電部材を収容する容器とを有し、
    前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記第一端部側の端縁よりも内側の位置を、前記容器を介して前記側方から押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有し、かつ、前記側方から見た場合における、前記第一極板が有する第一合材層形成部及び前記第二極板が有する第二合材層形成部が重なる部分を押圧する突出した部分を有しない、
    蓄電装置。
  2. 前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第二極板よりも外側の位置を、前記容器を介して押圧する、
    請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記第一極板は負極板であり、前記第二極板は正極板であり、
    前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板の前記第一端部よりも内側の位置である、前記第一合材層形成部である負極合材層形成部が存在する範囲を、前記容器を介して押圧する、
    請求項1または2記載の蓄電装置。
  4. 前記第一極板は正極板であり、前記第二極板は負極板であり、
    前記凸部は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一極板が有する前記第一合材層形成部である正極合材層形成部よりも外側の位置を、前記容器を介して押圧
    する、
    請求項1または2記載の蓄電装置。
  5. 前記側方部材には、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記第一合材層形成部である正極合材層形成部が存在する範囲を、前記凸部が押圧しないように、前記凸部が形成されている、
    請求項1、2及び4のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  6. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子の側方に配置された側方部材とを備え、
    前記蓄電素子は、
    互いに逆極性である第一極板及び第二極板と、前記第一極板及び前記第二極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、
    前記第一極板の端部である第一端部と接合された導電部材と、
    前記電極体及び前記導電部材を収容する容器とを有し、
    前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記第一端部側の端縁よりも内側の位置を、前記容器を介して前記側方から押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有し、
    前記凸部は、2段階の突出した部分である第一凸部と、前記第一凸部よりも突出量が小さい第二凸部とを有し、
    前記第二凸部は、前記側方から見た場合において、前記第一凸部の内側に位置する、
    蓄電装置。
  7. 前記凸部は、前記電極体の、前記第一極板の合材層形成部の端縁の位置に生じた段差に、前記第一凸部と前記第二凸部の段差が合致する位置に配置されている、
    請求項6記載の蓄電装置。
  8. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子の側方に配置された側方部材とを備え、
    前記蓄電素子は、
    互いに逆極性である第一極板及び第二極板と、前記第一極板及び前記第二極板の間に配置されたセパレータとが積層されることで形成された電極体と、
    前記第一極板の端部である第一端部と接合された導電部材と、
    前記電極体及び前記導電部材を収容する容器とを有し、
    前記側方部材は、前記電極体の、前記側方から見た場合における、前記セパレータの前記第一端部側の端縁よりも内側の位置を、前記容器を介して前記側方から押圧する凸部であって、前記セパレータの前記端縁に沿う方向に長尺状の凸部を有し、
    前記電極体は前記第一極板、前記第二極板及び前記セパレータが巻回軸周りに巻回されることで形成されており、
    前記凸部は、長手方向における中央部分の突出量が、他の部分よりも大きく形成されている、
    蓄電装置。
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