JP6957128B1 - チョコレート - Google Patents
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Abstract
Description
[2]前記チョコレートに含まれる油脂に占める前記油脂粉末の割合が、0.5〜32質量%である、[1]のチョコレート。
[3]前記チョコレートに含まれる油脂のHOH含有量が、0.4〜13質量%である、[1]または[2]のチョコレート。
(ただし、H、OおよびHOHは、以下を意味する。
H:炭素数16〜24の飽和脂肪酸
O:オレイン酸
HOH:グリセロールの2位にオレイン酸(O)、1位および3位に炭素数16〜24の飽和脂肪酸(H)がエステル結合したトリアシルグリセロール)
[4]前記チョコレートに含まれる油脂に占めるラウリンTAG含有量が、48〜90質量%である、[1]〜[3]の何れか1つのチョコレート。
(ただし、ラウリンTAGは、以下を意味する。
ラウリンTAG:構成脂肪酸として少なくとも1分子のラウリン酸を含むトリアシルグリセロール)
[5]前記油脂粉末が30μm以下の平均粒径を有する、[1]〜[4]の何れか1つのチョコレート。
[6]前記油脂粉末の粒子が2.5以上のアスペクト比(2)を有する板状形状である、[1]〜[5]の何れか1つのチョコレート。
[7]前記油脂粉末が、グリセリンの1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有する1種以上のXXX型トリグリセリドを含み、前記炭素数xは14〜22から選択される整数である、[1]〜[6]の何れか1つのチョコレート。
[8]前記粉末油脂組成物のゆるめ嵩密度が0.05〜0.6g/cm3である、[1]〜[7]の何れか1つのチョコレート。
[9][1]〜[8]の何れか1つのチョコレートを含む食品。
[10]50℃未満の融液状態にある、ラウリンTAGを含むチョコレート生地に、50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末を含む粉末油脂組成物を分散した後、冷却する、[1]〜[8]の何れか1つのチョコレートの製造方法。
本発明のチョコレートは、50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末を含む粉末油脂組成物を含む。当該粉末油脂組成物は、常温(20℃)で粉末状の固体である。また、当該50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末の原料となる油脂は、食用油脂である限り特に制限はない。例えば、50℃以上の融点を有する、パームステアリン、極度硬化菜種油、極度硬化高エルシン酸菜種油、極度硬化ひまわり油、極度硬化紅花油、極度硬化パーム油などが挙げられる。これらの50℃以上の融点を有する油脂は、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。上記油脂粉末の原料となる油脂の融点は、好ましくは55℃以上であり、より好ましくは58℃以上であり、さらに好ましくは61℃以上である。油脂粉末の原料となる油脂の融点が上記範囲内にあると、チョコレートのブルーム耐性の向上や耐熱性の向上が期待できる。なお、油脂粉末(の原料となる油脂)の融点は、基準油脂分析試験法(日本油化学会編-1996)2.2.4.2融点(上昇融点)に準じて測定できる。
2dsinθ=nλ(n=1,2,3・・・)
この式を満たす位置に回折ピークが現れる。ここでdは格子定数、θは回折(入射)角、λはX線の波長、nは自然数である。短面間隔に対応する回折ピークの2θ=16〜27°からは、結晶中の側面のパッキング(副格子)に関する情報が得られ、多形の同定を行なうことができる。特にトリアシルグリセロールの場合、2θ=19、23、24°(4.6Å付近、3.9Å付近、3.8Å付近)にβ型の特徴的ピークが、21°(4.2Å)付近にα型の特徴的なピークが出現する。なお、X線回折測定は、例えば、20℃に維持したX線回折装置((株)リガク、試料水平型X線回折装置UItimaIV)を用いて測定される。X線の光源としてはCuKα線(1.54Å)が最もよく利用される。X線回折の測定により得られる回折ピークの強度解析においては、油脂の非晶質部分がベースラインに及ぼす影響を除くための補正を行うのが適切である。例えば、Sonneveld−Visser法等による、バックグラウンド除去処理を行ってもよい。
粒子のアスペクト比(2)は、例えば、以下の(a)及び(b)の方法で測定することができる。
(a)粒子の電子顕微鏡写真から、1個1個の粒子について長径、及び厚さを測定できる場合
電子顕微鏡写真に写った1個1個の粒子について、長径及び厚さ(縦及び横)を測定し、それぞれの粒子について、アスペクト比(2)を求め、その平均値を粒子のアスペクト比(2)とする。例えば、粒子が球形のような場合に、この測定方法を用いることができる。
(b)粒子の電子顕微鏡写真から、1つ1つの粒子について長径、又は厚さを測定できない場合
例えば、粒子が扁平な形や板状形状の場合、電子顕微鏡写真に写った1個1個の粒子について、長径を測定することはできるが、厚さは写真では見えないことが多く、写真から直接測定することが難しい。このような場合、粒子をガラスビーズのような芯物質の表面に付着させて電子顕微鏡写真を撮り、芯物質表面に付着した粒子の付着面からの垂直方向の長さを、粒子の厚さとして測定し、この値を厚さとして用いる。
これを図1の模式図で説明すると、図1のAは芯物質、Bはアスペクト比(2)を測定する粒子で、線分abの長さ(芯物質表面に付着した粒子の付着面からの垂直方向の長さ)が、この粒子の厚さの値である。また、長径の値は、上述のレーザー回折散乱法に基づいて測定した平均粒径(d50)を用いる。このようにして測定した粒子の長径と厚さの値から、アスペクト比(2)〔=長径/厚さ〕を求めることができる。
ゆるめ嵩密度(g/mL)=A(g)/100(mL)
測定は3回行ってその平均値を取ることが好ましい。
ゆるめ嵩密度(g/cm3)は、ホソカワミクロン(株)のパウダテスタ(model PT−X)で測定することができる。
具体的には、パウダテスタに試料を仕込み、試料を仕込んだ上部シュートを振動させ、試料を自然落下により下部の測定用カップに落とす。測定用カップから盛り上がった試料はすり落とし、受器の内容積(100cm3)分の試料の質量(Ag)を秤量し、以下の式からゆるめ嵩密度を求める。
ゆるめ嵩密度(g/cm3)=A(g)/100(cm3)
また、内径15mm×25mLのメスシリンダーに、当該メスシリンダーの上部開口端から2cm程度上方から粉末油脂組成物の適量を落下させて疎充填し、充填された質量(g)の測定と容量(mL)の読み取りを行い、1mL当たりの当該粉末油脂組成物の質量(g)を算出することでも求めることができる。
本発明のチョコレートに含まれる粉末油脂組成物の製造方法において、50℃以上の融点を有する油脂を、2鎖長β型結晶を有する粉末状の油脂結晶(油脂粉末あるいは油脂結晶粉末ともいう)とする方法は特に限定されず、凍結粉砕、押出造粒、噴霧冷却造粒など、従来公知の方法を適用してもよい。しかし、50℃以上の融点を有する油脂を、粉末状の油脂結晶とする好ましい態様の1つとしては、50℃以上の融点を有する油脂として、グリセリンの1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有する1種以上のXXX型トリグリセリドを含み、前記炭素数xは14〜22から選択される整数である、油脂を使用する態様が挙げられる。
冷却温度(℃) = 炭素数x × 6.6 − 68
から求められる冷却温度以上の温度で行われる。このような温度範囲で冷却すれば、β型の細かい油脂結晶ができるので、油脂結晶粉末を容易に得ることができる。
本発明においてチョコレートとは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)または法規上の規定などにより規定されているチョコレートに限定されない。すなわち、本発明におけるチョコレートは、食用油脂および糖類を主原料とする。主原料には、必要に応じてカカオ成分(カカオマス、ココアパウダーなど)、乳製品、香料、および乳化剤などが加えられる。このチョコレートは、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、および冷却工程など)の一部または全部を経て製造される。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、およびミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレートおよびカラーチョコレートも含む。
本発明のチョコレートは、従来公知の方法により製造することができる。本発明のチョコレートは、例えば、油脂(例えば、ラウリンTAG油脂やココアバターなど)、カカオ成分、糖類、乳製品、乳化剤などを原材料として、チョコレートの最終的な油脂含量が25〜65質量%となるように、前記原材料の一部として、上記粉末油脂組成物をそのまま加えて、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、冷却工程などを経て製造することができる。例えば、チョコレートの原材料をミキシング(混合工程)し、ロール掛けによるリファイニング(微粒化工程)した後、コンチング(精練工程)を行い、融液状を呈するチョコレート生地を調製する。その後、チョコレート生地を冷却固化(冷却工程)することにより、チョコレートを製造できる。なお一連の製造工程は、粉末油脂組成物に含まれる50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末が完全に融解しない温度に制御される。油脂粉末が融解しない温度は、融点未満の温度が目安となるが、融解されない程度の短時間であれば、融点以上の熱履歴を経てもよい。
本発明のチョコレートは、構成脂肪酸にラウリン酸を有する油脂を含み、口どけがよい。そして、改良されたブルーム耐性を有する。また、高融点油脂を油脂粉末として含有するので、口どけの低下を抑制しつつ、耐熱性を向上し得る。
本発明のチョコレートは、全てのチョコレート用途に使用できる。例えば、型抜きまたはカッティングされたチョコレート塊として、そのまま食することができる。その他、製菓製パン製品、例えば、パン、ケーキ、洋菓子、焼き菓子、ドーナツ、およびシュー菓子に使用できる。本発明のチョコレートは、製菓製パン製品に、コーティング材、フィリング材、または、生地へ混ぜ込むチョコチップとして、使用できる。
・トリグリセリド組成
ガスクロマトグラフィー分析条件
DB1-ht(0.32mm×0.1μm×5m)Agilent Technologies社(123-1131)
注入量 :1.0μL
注入口 :370℃
検出器 :370℃
スプリット比 :50/1 35.1kPa コンスタントプレッシャー
カラムCT :200℃(0min hold)〜(15℃/min)〜370℃(4min hold)
・X線回折測定
X線回折装置UltimaIV(株式会社リガク社製)を用いて、CuKα(λ=1.542Å)を線源とし、Cu用フィルタ使用、出力1.6kW、操作角0.96〜30.0°、測定速度2°/分の条件で測定した。この測定により、4.6Å付近のピークのみを有し、4.1〜4.2Å付近のピークを有しない場合は、油脂成分のすべてがβ型油脂結晶であると判断した。
なお、上記X線回析測定の結果から、ピーク強度比=[β型の特徴的ピークの強度(2θ=19°(4.6Å))/(α型(およびβ’型)の特徴的ピークの強度(2θ=21°(4.2Å))+β型の特徴的ピークの強度(2θ=19°(4.6Å)))]をβ型油脂結晶の存在量を表す指標として測定した。
実施例などで得られた粉末油脂組成物のゆるめ嵩密度(g/cm3)は、内径15mm×25mLのメスシリンダーに、当該メスシリンダーの上部開口端の2cm程度上方から粉末油脂組成物を落下させて疎充填し、充填された質量(g)の測定と容量(mL)の読み取りを行い、mL当たりの当該粉末油脂組成物の質量(g)を算出することで求めた。
・アスペクト比
走査型電子顕微鏡S-3400N(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)により直接観察し、画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製 Mac−View)を用いて、任意に選択した粒子について、その長軸方向の長さおよび短軸方向の長さを計測し、計測した個数の平均値として測定した。
・アスペクト比(2)
(A)本発明の粉末油脂組成物A(0054段落)の粒子のアスペクト比(2)
本発明の粉末油脂組成物Aは、板状形状であるため、顕微鏡写真から粒子の厚さを測定することが難しい。したがって、粒子の厚さは、粉末油脂組成物Aをガラスビーズに付着させたときの顕微鏡写真から測定した。また、長径の値は、レーザー回折散乱法に基づいて測定した平均粒径(d50)を用いた。
具体的には、ガラスビーズ(アズワン株式会社製、型番BZ−01、寸法0.105〜0.125mmφ)に粉末油脂組成物Aを添加、混合することで、ガラスビーズ表面に粉末油脂組成物Aを付着させ、その様子を3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−8800(株式会社キーエンス製)で撮影した。ガラスビーズ表面に付着した1個の粉末油脂組成物Aの粒子の付着面から垂直方向の長さを、その粒子の厚さとして測定し、計25個の粒子の厚さの平均値を取り、その値を粉末油脂組成物Aの粒子の厚さの値とした。
図2は、粉末油脂組成物Aの粒子の厚さの測定に使用した電子顕微鏡写真(1500倍)の1つで、この写真では、写真中の直線で示した部分(2か所)の長さ(ガラスビーズ表面に付着した粒子の付着面からの垂直方向の長さ)を、粉末油脂組成物Aの粒子の厚さとして測定した。
また、長径の値は、上述のレーザー回折散乱法に基づいて測定した平均粒径(d50)を用いた。
このようにして測定した粉末油脂組成物Aの粒子の長径と厚さの値から、アスペクト比(2)〔=長径/厚さ〕を求めた。
(a)粉末油脂組成物a(0054段落)の粒子のアスペクト比(2)
粉末油脂組成物aは、ほとんどが球形であり、粒子の電子顕微鏡写真から1個1個の粒子について直接、長径及び厚さを測定できる。そこで、3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−8800(株式会社キーエンス製)で撮影した写真に写った1個1個の粒子について、長径及び厚さ(縦及び横)を測定した。それぞれの粒子について、アスペクト比(2)を求め、計20個の粒子のアスペクト比(2)の平均値を、粒子のアスペクト比(2)とした。
・平均粒径(d50)
粒度分布測定装置(日機装株式会社製 Microtrac MT3300ExII)でレーザー回折散乱法(ISO133201,ISO9276-1)に基づいて測定した。なお、測定した平均粒径は、d50の値である。
以下の粉末油脂組成物A、Bおよび粉末組成物cを準備した。
(1)粉末油脂組成物A
1位〜3位にステアリン酸残基(炭素数18)を有するトリグリセリド(XXX型:79.1質量%、菜種極度硬化油、融点67.3℃、横関油脂工業株式会社製)を80℃にて0.5時間維持して完全に融解し、60℃恒温槽にて12時間冷却し、体積が増加した空隙を有する固形物を形成させ、結晶化を完了させた後、室温(25℃)状態まで冷却した。得られた固形物を機械粉砕することで粉末状の油脂結晶(ゆるめ嵩密度:0.2g/cm3、アスペクト比:1.6、アスペクト比(2):4.6、平均粒径8.7μm、X線回折測定回析ピーク:長面間隔2鎖長、短面主回折ピーク4.6Å、ピーク強度比:0.89)を得た。この油脂粉末は板状であった。この油脂粉末を粉末油脂組成物Aとした。
(2)粉末油脂組成物B
市販の油脂粉末(理研ビタミン株式会社製:スプレーファットNR100)を用いた。この油脂粉末は、ビーズ状の球形粉末であり、ゆるめ嵩密度は0.5g/cm3、粒子のアスペクト比は1.1、粒子のアスペクト比(2)は1.1、平均粒径は79μmであった。また、この油脂粉末をX線回折分析した結果、長面間隔は2鎖長であり、短面回折ピークが4.6Åで、強度比が0.91であった。この油脂粉末を粉末油脂組成物Bとした。
(3)粉末組成物c
市販のステアリン酸カルシウム(Merck Millipore社製、平均粒径5.2μm)を粉末組成物cとした。
(1)パーム核ステアリン極度硬化油(日清オイリオグループ株式会社製、構成脂肪酸のラウリン酸含有量54.7質量%、ラウリンTAG含有量91.7質量%)を使用した。FHPKSと略号表記する場合がある。
(2)菜種極度硬化油(横関油脂工業株式会社製)を使用した。FHRSOと略号表記する場合がある。
以下の製造手順1〜6により、表1に示す配合に従って、例1〜5のチョコレートを製造した。製造後、20℃に保持された例1〜5のチョコレートの口どけを、資格登録された5名の社内パネルが、以下の評価基準に従って採点した。採点の合計値により、以下に示す基準に従って総合的に評価した。また、例1〜5のチョコレートを20℃に静置し、ブルームの発生を1週間間隔で観察した。結果は、表1に示した。
1.表1の配合に従って、粉末油脂組成物以外の原材料を混合する。
(2のロールリファイナーに掛かるように、油脂の一部を別途取りおいてもよい)
2.1の原材料を、ロールリファイナーを用いて微粒化する。
3.2で微粒化した原材料を50℃でコンチングする。
(1で油脂を取りおいた場合、その油脂を融解して加える)
4.3により融液状態となったチョコレート生地を45℃に調整する。
5.4のチョコレート生地に粉末油脂組成物を添加混合する。
6.5のチョコレート生地を10℃で30分間冷却固化し、チョコレートを得る。
3・・・口どけが非常に良い
2・・・口どけが良い
1・・・融け残りがやや感じられる
0・・・口どけが悪い
(総合評価基準)
採点合計 評価
13以上15以下 ◎(非常に良好)
9以上12以下 〇(良好)
5以上8以下 △(許容範囲)
0以上4以下 ×(不良)
チョコレートの調製1と同様の製造手順により、表2に示す配合に従って、例6〜10のチョコレートを製造した。製造後、20℃に保持された例6〜10のチョコレートの口どけを、資格登録された5名の社内パネルが、チョコレートの調製1と同様に、採点・評価した。さらに、40℃に1時間静置して形状の変化(耐熱性)を観察した。また、20℃に静置してブルームの発生を1週間間隔で観察した。結果は、表2に示した。
Claims (9)
- 粉末油脂組成物を含有するチョコレートであって、
前記粉末油脂組成物が、50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末を含み、前記チョコレートに含まれる油脂の構成脂肪酸全量に占めるラウリン酸の含有量が、20〜60質量%であり、前記チョコレートに含まれる油脂に占める前記油脂粉末の含有量が11〜26質量%である、
前記チョコレート。 - 前記チョコレートに含まれる油脂のHOH含有量が、0.4〜13質量%である、請求項1に記載のチョコレート。
(ただし、H、OおよびHOHは、以下を意味する。
H:炭素数16〜24の飽和脂肪酸
O:オレイン酸
HOH:グリセロールの2位にオレイン酸(O)、1位および3位に炭素数16〜24の飽和脂肪酸(H)がエステル結合したトリアシルグリセロール) - 前記チョコレートに含まれる油脂に占めるラウリンTAG含有量が、48〜90質量%である、請求項1または2に記載のチョコレート。
(ただし、ラウリンTAGは、以下を意味する。
ラウリンTAG:構成脂肪酸として少なくとも1分子のラウリン酸を含むトリアシルグリセロール) - 前記油脂粉末が30μm以下の平均粒径を有する、請求項1〜3の何れか1項に記載のチョコレート。
- 前記油脂粉末の粒子が2.5以上のアスペクト比(2)を有する板状形状である、請求項1〜4の何れか1項に記載のチョコレート。
- 前記油脂粉末が、グリセリンの1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有する1種以上のXXX型トリグリセリドを含み、前記炭素数xは14〜22から選択される整数である、請求項1〜5の何れか1項に記載のチョコレート。
- 前記粉末油脂組成物のゆるめ嵩密度が0.05〜0.6g/cm3である、請求項1〜6の何れか1項に記載のチョコレート。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載のチョコレートを含む食品。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載のチョコレートの製造方法であって、
50℃未満の融液状態にある、ラウリンTAGを含むチョコレート生地に、50℃以上の融点と2鎖長β型結晶を有する油脂粉末を含む粉末油脂組成物を、前記チョコレートに含まれる油脂に占める前記油脂粉末の含有量が11〜26質量%となるように、前記チョコレート生地に分散した後、冷却する、前記チョコレートの製造方法。
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