JP6956997B2 - スクリーンマスク及びスクリーンマスクの製造方法 - Google Patents

スクリーンマスク及びスクリーンマスクの製造方法 Download PDF

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本発明の実施形態は、スクリーンマスク及びスクリーンマスクの製造方法に関する。
印刷手法の一つであるスクリーン印刷はサポート材であるメッシュ上に樹脂組成物で形成された所定のパターン開口が形成されたスクリーンマスクを用い、被印刷物に任意の印刷体を形成する方法である。このスクリーン印刷法は、例えば配線、電極、蛍光材料の印刷等、種々の印刷に用いられ、電子部品等を含む様々な分野で利用されている。
近年、電子部品の小型化、高品質化により、スクリーンマスクの高精度化が求められている。
例えば、スクリーンマスクは、塗布材を透過可能な孔を有するメッシュと、メッシュに設けられパターン開口を有するマスク膜と、を備える。マスク膜に形成されるパターン開口は、例えば印刷パターンに対応した形状であり、一般的には、厚さ方向の全長において一定幅を有している。例えばマスク膜を形成する乳剤をメッシュに塗布した後に、フォトマスク重ねた露光処理によってパターン開口を形成している。
特開2013−169783号公報
このようなスクリーンマスクにおいて、高精度で吐出量を確保できる、スクリーンマスク及びスクリーンマスクの製造方法が求められている。
本発明の一態様に係るスクリーンマスクは、塗布材を透過可能な孔を有するサポート材と、前記サポート材に設けられ、膜の厚さ方向の中途部に段差または変曲部を有し印刷面側の開口幅が反対側の開口幅よりも狭いパターン開口を有するマスク膜と、を備え、印刷面側の前記開口幅と反対側の前記開口幅との差が40μm以下であり、Tは前記サポート材及び前記マスク膜を含む総厚、ΔTは前記印刷面からの前記段差の厚み、ΔWは片側の段差幅、とすると、ΔW≦ΔT≦2/3Tを満たす
本発明の実施形態によれば、高精度の印刷が可能なスクリーンマスク及びスクリーンマスクの製造方法を提供できる。
第1実施形態にかかるスクリーン印刷装置の説明図。 同実施形態にかかるスクリーンマスクの斜視図。 同スクリーンマスクの断面図。 同スクリーンマスクのパターン開口の構成を示す説明図。 同スクリーンマスクの製造方法を示す説明図。 同スクリーンマスクと比較例のパターン開口の形状と解像度及び吐出量との関係を示す説明図。 同スクリーンマスクの形状と解像度及び平滑性との関係を示す説明図。 同スクリーンマスクの変形例の構成を示す説明図。 同スクリーンマスクの変形例の構成を示す説明図。 他の実施形態にかかるスクリーンマスクの構成を示す説明図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態にかかるスクリーン印刷装置10及びスクリーンマスク20について図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施形態に係るスクリーン印刷装置10を示す説明図である。図2はスクリーンマスク20の斜視図であり、図3はその断面図である。なお、各図では説明のため、適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。図中矢印X,Y,Zは互いに直交する3方向をそれぞれ示している。
図1に示すように、スクリーン印刷装置10は、スクリーンマスク20と、スクリーンマスク20の印刷面側である表面(一方の面)20aに対向して印刷媒体Baを保持する保持部材12と、スクリーンマスク20の印刷面側とは反対の裏面(他方の面)20bに当接した状態で移動可能に構成されたスキージ13と、スキージ13を移動させる移動部と、スクリーンマスク20を印刷媒体Baに対向して支持する支持部と、を備える。
スクリーン印刷装置10は、印刷媒体Baの表面に、各種印刷材料を所定のパターンで形成する。例えば、チップ部品(コンデンサー、チップ抵抗、インダクター、サーミスター等)、タッチパネル、液晶基板(Liquid crystal display, LCD)シール、LTCC(Low Temperature Co−fired ceramics)基板、太陽電池用電極、その他の電子部品等の製造に用いられる。
図1及び図2に示すように、スクリーンマスク20は、フレーム21と、フレーム21に張設されたサポート材であるメッシュ22と、メッシュ22に形成されたマスク膜23と、を備える。スクリーンマスク20において、印刷を行う際に印刷媒体Baの表面に対向する側を表面20aとし、その反対側であって塗布材Peが供給される側を裏面20bとする。
フレーム21は、互いに平行な2対の辺を有し、例えば所望のサイズの方形の開口を備える枠状に構成される。フレーム21はメッシュ22の外周縁を支持し、開口にメッシュ22を張設する。本実施形態では一例として、フレーム21の開口部のY方向の寸法Fy=275mm、X方向の寸法Fx=275mm、とした。
またフレーム21は、所定量の塗布材Peをマスク膜23の裏面側に保持する枠としても機能する。フレーム21とメッシュ22は、例えば合成ゴム系やシアノアクリレート系の接着剤により接合部で接合されている。
メッシュ22は、経糸22aと緯糸22bとが編まれて形成された織物であり、塗布材Peを透過可能に開口した孔部22cを多数有している。経糸22aと緯糸22bは、例えばステンレス等の金属のワイヤ、あるいはポリエステル等の樹脂で構成された繊維である。経糸22aと緯糸22bは、それぞれ例えばスキージ13の移動方向に対して、斜めに延びている。
このメッシュ22に、所定のパターン開口23aを有するマスク膜23が形成される。すなわち、メッシュ22によって、フレーム21の開口部分にマスク膜23が保持される。
マスク膜23は、光硬化性の樹脂組成物、例えば PVA、PVAc、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等からなる層である。
マスク膜23の厚みt0は例えば10μm〜100μmに構成されている。なお、マスク膜23のうちメッシュ22よりも、印刷面側(例えば図3中上側)にある部分、すなわちメッシュ22の表側に突出する部分の厚みtmを、乳厚と呼ぶ。乳厚tmは、好ましくは0μm〜50μmに設定する。
マスク膜23は、メッシュ22に形成され、フレーム21の開口部分に配されている。マスク膜23には、露光によって、印刷用の所定のパターン開口23aが形成されている。
なお、パターン開口23aの最小開口幅、すなわち、パターン開口23aの最も狭い部分における開口の幅寸法は、30μm以下である。ここでは、一例として、マスク膜23の表面、すなわち印刷媒体Baに対向する表面20aにおける寸法を基準とした。
パターン開口23aは、ライン状のパターン孔である。パターン開口23aは、深さ方向の中途部に段差23cを有し、この段差23cによって、パターン開口23aの側壁に変曲部が2カ所形成される。言い換えると、パターン開口23aは、スキージ側の大幅部R1と印刷面側の小幅部R2とを、段差23cによる変曲部を介して連続して有している。大幅部R1と小幅部R2は連続しており、印刷パターンに対応するパターン状であってマスク膜23を深さ方向に貫通するスリットを構成する。ここで、大幅部R1の深さ寸法d1は小幅部R2の深さ寸法d2よりも大きく、段差23cは、深さ方向において中間位置よりも印刷面に近い位置に配置されている。パターン開口23aは、印刷面側、すなわち表面20aにおける小幅部R2の幅寸法Wbが狭まるように構成されている。小幅部R2の端部である表面20aにおける開口幅Waは段差23c近傍における大幅部R1の幅Wbよりも小さく構成されている。段差23cの幅、すなわち一方の側面における絞り幅ΔWは20μm以下であり、(Wb−Wa)/2≦20μmを満たす。また、パターン開口23aの大幅部R1及び小幅部R2は、径が略一定の円筒形状であり、大幅部R1及び小幅部R2の内周面は概ね平行に構成されている。具体的には、大幅部R1及び小幅部R2の内周面はいずれもパターン開口23aの軸心方向に対して傾斜角が20度以内に設定され、好ましくは平行である。すなわち、大幅部R1及び小幅部R2はそれぞれ、開口の断面形状及び開口幅が一定である。
また、パターン開口23aは、ΔW≦ΔT≦2/3Tの関係式を満たす構成とした。
ここで、ΔW=(Wb−Wa)/2≦20μm、T…総厚(メッシュおよび乳剤の厚みを含む厚み)、ΔT…P面からの段差厚み、ΔW…線幅からの片側の段差幅である。
マスク膜23は、パターン開口23aにおいて感光性樹脂が存在せず、メッシュ22の孔部を通過して塗布材Peが裏面から表面へと透過可能な印刷部を構成する。マスク膜23のパターン開口23a以外であってメッシュ22の孔部が感光性樹脂で塞がれた部位は、塗布材Peとしてのインクを透過しない非印刷部を構成する。
マスク膜23が形成されたメッシュ22は、例えばスキージ13による押圧力によって撓み変形し、押圧力が解除されることで復元するように、弾性変形可能に構成されている。マスク膜23のパターン開口23aに塗布材Peが保持された状態で、メッシュ22の弾性変形によりマスク膜23が印刷媒体Baに接離することで、塗布材Peがパターン開口23aから印刷媒体Baに転写される。
スキージ13は例えばウレタンゴム・シリコンゴム・合成ゴム・金属・プラスチック等の材料から、例えば薄い板状に構成される。例えば、スキージ13は先端の厚みが低減するように面取りされている。スキージ13はフレーム21に対して往復移動可能に構成されている。例えばスキージ13は移動方向と直交する方向においてマスク膜23の領域の全長にわたる長さを有して構成される。スキージ13の先端部分13aがスクリーンマスク20の裏面20bに当接し、表側に押しつけられた状態で、図1中矢印Aに沿う移動方向に移動することで、マスク膜23の全面を押圧し、塗布材Peが予め充填されたパターン開口23aから塗布材Peを表側に押し出す。
支持部は、印刷媒体Baに対して所定の間隔C1を開けて平行に、フレーム21を支持する。移動部は、スキージ13を所定の速度で所定方向に沿って移動させる。
次に、本実施形態にかかるスクリーンマスク20の製造方法について図5を参照して説明する。図5は、スクリーンマスク20の製造方法を示す説明図である。スクリーンマスク20の製造方法は、乳剤Pmの塗布処理、露光処理、を備える。
乳剤Pmは、光硬化性の樹脂であり、たとえばポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等を包含する液体である。
まず、フレーム21の枠内にメッシュ22を略平面となるように取り付ける。この状態で、乳剤Pmをメッシュ22上に塗布する塗布処理を行う。塗布処理の際には、メッシュ22を略鉛直方向となるように設置した状態で、乳剤Pmが収容された供給用のバケットを用いて、メッシュ22の表面に塗布する(ST1)。
このとき、所定位置に配置されたバケットを下方から上方に向けて移動させ、バケットの縁で乳剤Pmを平らにならしながら塗布することで、メッシュ22上に、乳剤Pmが平板状に形成される。このとき、塗布する回数に応じて厚さが変わるため、必要に応じて複数回塗布を繰り返す。また、乾燥後に膜厚を測定し場合によっては追加で塗布することもある。本実施形態では乾燥後に乳厚tmが10μm程度となるように乳剤Pmの厚さを設定する。
次に、ST2に示すように、フォトマスクを用いないマスクレス露光機にて、マスクレス露光処理を行う。具体的には、所定の露光パターン領域に、乳剤Pmの表面側を紫外線ランプや紫外線LED等の照明28に向けて配置し、照明28により光を照射させ、乳剤Pmの表面を照らす露光処理を、異なる条件で2回行う。露光処理によって、露光パターン領域の部位に対応して、乳剤Pmの紫外線が照射された部分が紫外線によって硬化する。
露光処理は、小幅部R2を形成するための第1の露光処理(ST2)と、大幅部R1を形成するための第2の露光処理(ST3)と、を行う。第1の露光処理及び第2の露光処理は、いずれも印刷面側から光を照射する露光処理である。第1の露光処理は、幅広の領域を対象とするパターンで、露光量250mJ/cmの条件で露光することにより、浅い所定範囲H2を硬化させる。
第2の露光処理は、第1の露光処理と同方向から、第1の露光処理よりも、幅狭の領域を対象とするパターンで、露光量750mJ/cmの条件で露光することにより、第1の露光処理よりも深い所定範囲H1を硬化させる。
その後、エッチング処理として、水や溶剤により、乳剤Pmの表面側を洗い流す。この処理によって、ST4に示すように、乳剤Pmの未硬化部分が洗い流される。すなわち、乳剤Pmの層において、未硬化領域は全て洗い流され、厚み方向において表面側から裏面側まで貫通するとともに変曲部を構成する段差23cを有するパターン開口23aが形成される。以上により乳剤Pmから、所定の形状のパターン開口23aを有するマスク膜23が形成される。
次に、本実実施形態にかかるスクリーン印刷装置10を用いたスクリーン印刷方法により印刷物を製造する方法について、図1を参照して説明する。まず、スクリーンマスク20の表面側を保持部材12で保持された印刷媒体Baの表面に対向させて配置する。
そして、図1に二点鎖線で示すように、高粘度のペースト状の塗布材Peをスクリーンマスク20の裏面側、すなわち、印刷媒体Baとは反対側の面から供給し、塗布材Peをパターン開口23a内に充填させる。
次に、スクリーンマスク20の裏面20b、すなわち印刷面側とは反対側の面に、スキージ13を配置する。このとき、例えばスキージ13を、印刷媒体Baの表側の面に対して所定の角度で配置する。そして、スキージ13をメッシュ22及びマスク膜23の裏面において、所定の印圧で印刷媒体Ba側に向けて押しつけながら、所定の速度で移動させる。マスク膜23の裏面全面にわたる領域で、スキージ13がマスク膜23を押圧する。スキージ13の押圧により、マスク膜23は押圧される部分が表側に変位するように変形し、印刷媒体Baに当接する。スキージ13が通過した塗布材Peがパターン開口23aから印刷媒体Ba側に押し出される。
スキージ13が通過した後、マスク膜23及びメッシュ22が復元するように変形して印刷媒体Baから離れるとともに、一部の塗布材Peが印刷媒体Ba上に転写されて残ることで、印刷媒体Ba上にパターン印刷がなされ、印刷物が完成する。このとき、塗布材Peは裏側の一部がマスク膜23側に残る。なお塗布材Peは、例えば金属材や樹脂材などを含む各種材料であり、印刷対象の種類、例えば、電子部品、ディスプレイ、等によって、多様な材料が用いられる。
以上のように構成されたスクリーンマスク20、スクリーン印刷装置10、及びスクリーン印刷方法によれば、高吐出量、かつ高精度での印刷が可能となる。すなわち、パターン開口23aが段差23cを有し、印刷面側の開口が狭くなる段付き形状としたため、高吐出量及び高解像度が実現できる。
図6は、種々のパターン開口の形状と、印刷の解像度と、吐出量と、露光方法をそれぞれ示す。本実施形態にかかる印刷面側の開口幅が狭くなる段差を有する開口23aと、本実施形態の第1の変形例である印刷面側の開口幅が狭くなる変曲部を有する開口123aと、本実施形態の第2の変形例である印刷面側の開口幅が狭くなる変曲部を2段有する開口223aを示す。また、比較対象として、開口幅が一定となるいわゆるストレート型の比較例1と、印刷面側が広くなるように開口幅がテーパ状に変化する比較例2と、深さ方向の中央部の開口幅が狭くなる両側テーパ状の比較例3と、印刷面側が狭くなるように開口幅がテーパ状に変化する比較例4と、を示す。
図6に示されるように、印刷面側の開口が狭くなる段付き形状とした開口23a、123a、223a、では、比較例1、比較例2,比較例3、及び比較例4の開口形状に比べて、高吐出量及び高解像度が実現できる。
また、上記実施形態によれば、大幅部R1及び小幅部R2は、径が略一定の円筒形状であり、大幅部R1及び小幅部R2の内周面は概ね平行に構成されているため、より高精細なパターンを形成しても、乳剤強度が保たれるという効果が得られる。すなわち、内周壁面が軸方向に沿って配される構成としたことにより、例えば大幅部R1や小幅部R2を径が変化するテーパ形状とした場合に比べて、高解像度及び高吐出量を実現できるという効果が得られる。
また、パターン開口23aは、ΔW≦ΔT≦2/3Tの関係式を満たす構成としたことで、充填量と平滑性を維持できる。すなわち、図7に示す様に、ΔW>ΔTとした場合には、印刷面側の乳剤の厚さが薄過ぎて変形しやすく、一方ΔT>2/3Tとした場合には吐出量が減少するのに対して、ΔW≦ΔT≦2/3Tを満たす構成とすることで印刷面におけるマスク膜の形状を維持できるとともに、吐出量を確保することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1の露光処理及び第2の露光処理は、いずれも印刷面側から光を照射する露光処理であり、露光量,露光時間などの条件を異ならせることで段付き形状のパターン開口を容易に形成することが可能である。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
図8には、サイズの異なるパターン開口23aを比較して示す説明図である。ここでは、段差23cの幅が3μm、5μm、7μmの例をそれぞれ示している。これらの場合にあっても、
例えば上記実施形態においてパターン開口23aは、一例として大幅部R1及び小幅部R2の径が一定の円筒状である例を示したが、これに限られるものではない。例えば図6に第1の変形例として示すパターン開口123aは、段差123cや表面のエッジ部が緩やかなカーブ状を描く形状に構成されている。この構造にあっても印刷面側が狭まるように変曲部を有する構成により、上記の段付きのパターン開口23aと同等の効果を奏することができ、高解像度及び高吐出量を実現できる。
また、段の数は1段に限られるものではない。例えば図9に第2の変形例として示すパターン開口223aは、段差223cが2段形成されている。パターン開口223aは、印刷面側の小幅部R1(小径部)と反対側の大幅部R2(大径部)との間に中幅部R3(中径部)を有し、小幅部R1と中径部R3と大幅部R2とが軸方向に連続している。小幅部R1と中幅部R3と大幅部R2の開口幅(開口径)は、R1<R2<R3を満たしている。
また、パターン開口223aは、ΔW≦ΔT≦2/3T、ΔW=(Wb−Wa)/2≦20um 、ΔW<ΔW、ΔW≦ΔT≦2/3T 、ΔW<ΔW、を満たす構成とした。ここで、T…総厚(メッシュおよび乳剤の厚みを含む厚み)、ΔT…P面からの段差厚み、ΔW…線幅からの片側の段差幅である。
このパターン開口223aの構造にあっても、印刷面側が狭まるように変曲部を有する段付きの構成としたことで、パターン開口23aと同等の効果を奏することができ、高解像度及び高吐出量を実現できる。同様に段差が3段以上であっても、上記パターン開口23aと同等の効果を奏することができる。
上記実施形態では、フレーム21にメッシュ22を接着剤24で貼り付け、フレーム21の開口部全域わたってマスク膜23を形成した例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、メッシュは、いわゆるコンビネーション型を用いてもよく、また、メッシュ22の中央部分の一部にのみマスク膜23が形成されていてもよい。
他の実施形態として図10に示すスクリーンマスク20Aは、メッシュ22が、伸び率の異なる内側のメインメッシュ26と外側のサポートメッシュ27とがUV硬化性の接着剤で固定されて接続されたいわゆるコンビネーション型で構成されている。本実施形態にかかるメッシュ22は、フレーム21の開口部分にマスク膜23を保持する。
メインメッシュ26は、経糸26aと緯糸26bとが編まれて形成された織物であり、塗布材Peを透過可能に開口した孔部26cを多数有している。経糸26aと緯糸26bは、例えばステンレス等の金属のワイヤ、あるいはポリエステル等の樹脂で構成された繊維である。経糸26aと緯糸26bは、それぞれ例えば矢印Aに沿うスキージ13の移動方向に対して、斜めに延びている。
メインメッシュ26は、Y方向の寸法がX方向の寸法よりも大きい長方形状に構成されている。本実施形態においては一例としてY方向の寸法My=230mm、X方向の寸法Mx=200mm、とした。
サポートメッシュ27は、メインメッシュ26の外周に接着剤24によって接合されている。サポートメッシュ27は、経糸26aと緯糸27bとが編まれて形成された織物である。サポートメッシュ27は、メインメッシュ26よりも伸び率が高く構成されている。
本実施形態にかかるスクリーンマスク20Aにおいては、スキージの移動方向である第1方向において、メッシュ部のサイズに対するメインメッシュのサイズ比が、1方向と直交する第2方向におけるサイズ比よりも大きい。また、サポートメッシュの引張弾性係数とメインメッシュの引張弾性係数の比である弾性強度比が10%以上25%以下であり、メインメッシュの印刷時における第2方向の伸び量が、第1方向の伸び量の変化範囲内に設定されている。
例えば、メインメッシュの第2方向におけるサイズ比は、第1方向におけるサイズ比の40%以上90%以下とする。また、サポートメッシュ27の引張弾性係数(ヤング率)がメインメッシュ26の引張弾性係数の10%〜25%の範囲内となるように設定し、2好ましくは20%以下になるように設定した。このような構成によれば、伸び量の異なる素材の寸法比を調整することで、縦横伸び量の差を低減できるため印刷精度が向上できる。
この他、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更してもよい。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
素材の寸法比を調整することで、縦横伸び量の差を低減できるため印刷精度が向上できる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)
塗布材を透過可能な孔を有するサポート材と、
前記サポート材に設けられ、膜の厚さ方向の中途部に段差または変曲部を有し印刷面側の開口幅が反対側の開口幅よりも狭いパターン開口を有するマスク膜と、を備えるスクリーンマスク。
(2)
前記パターン開口は、前記段差または前記変曲部から前記印刷面までの周壁と、前記段差または前記変曲部から前記反対側の開口までの周壁との傾斜角が20度以内である(1)記載のスクリーンマスク。
(3)
印刷面側の前記開口幅と反対側の前記開口幅との差が40μm以下である、(1)または(2)記載のスクリーンマスク。
(4)
塗布材を透過可能な孔を有するサポート材に成膜されたマスク膜に、一方の表面側から複数回の露光を行うことにより、膜の厚さ方向の中途部に段差または変曲部を有し前記一方の表面側の開口幅が反対側の開口幅よりも狭いパターン開口を形成することと、を備えるスクリーンマスクの製造方法。
(5)
複数回の前記露光はマスクレス露光である(4)記載のスクリーンマスクの製造方法。
10…スクリーン印刷装置、12…保持部材、13…スキージ、20,20A…スクリーンマスク、20a…表面、20b…裏面、21…フレーム、22…メッシュ、22a…経糸、22b…緯糸、23…マスク膜、23a、123a…パターン開口、23c…段差、26…メインメッシュ、26a…経糸、26b…緯糸、26c…孔部、27…サポートメッシュ、27a…経糸、27b…緯糸、28…照明、Pe…塗布材、C1…間隔、R1…大幅部(大径部)、R2…小幅部(小径部)。

Claims (6)

  1. 塗布材を透過可能な孔を有するサポート材と、
    前記サポート材に設けられ、膜の厚さ方向の中途部に段差または変曲部を有し印刷面側の開口幅が反対側の開口幅よりも狭いパターン開口を有するマスク膜と、を備え
    印刷面側の前記開口幅と反対側の前記開口幅との差が40μm以下であり、
    Tは前記サポート材及び前記マスク膜を含む総厚、ΔTは前記印刷面からの前記段差の厚み、ΔWは片側の段差幅、とすると、
    ΔW≦ΔT≦2/3Tを満たす、スクリーンマスク。
  2. 前記パターン開口は、前記段差または前記変曲部から前記印刷面までの周壁と、前記段差または前記変曲部から前記反対側の開口までの周壁との傾斜角が20度以内である請求項1記載のスクリーンマスク。
  3. 前記パターン開口の最も狭い部分における開口の幅寸法は、30μm以下である請求項1または2に記載のスクリーンマスク。
  4. 塗布材を透過可能な孔を有するサポート材に成膜されたマスク膜に、一方の表面側から複数回の露光を行うことにより、膜の厚さ方向の中途部に段差または変曲部を有し前記一方の表面側の開口幅が反対側の開口幅よりも狭いパターン開口を形成することと、を備え、
    複数回の前記露光はマスクレス露光であるとともに、
    印刷面側の前記開口幅と反対側の前記開口幅との差が40μm以下であり、
    Tは前記サポート材及び前記マスク膜を含む総厚、ΔTは前記印刷面からの前記段差の厚み、ΔWは片側の段差幅、とすると、
    ΔW≦ΔT≦2/3Tを満たす、スクリーンマスクの製造方法。
  5. 複数回の前記露光は、開口幅が狭い小幅部を形成するための第1の露光処理と、前記第1の露光処理の後に行う、前記小幅部よりも開口幅が広い大幅部を形成するための第2の露光処理と、を有し、
    前記第2の露光処理は、前記第1の露光処理よりも露光領域が小さく露光量が多い、請求項4に記載のスクリーンマスクの製造方法。
  6. 前記マスク膜を構成する乳剤は光硬化性の樹脂であり、
    前記露光処理において紫外線光を照射する、請求項4または5に記載のスクリーンマスクの製造方法。
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