JP6956000B2 - 口腔用組成物 - Google Patents
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(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、及び
(C)ペンタエリスリトール
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下である口腔用組成物を提供するものである。
本発明の口腔用組成物は、次の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、及び
(C)ペンタエリスリトール
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下である。
なお、かかる炭素数は、原料として用いるオレフィンに由来するものであり、用いる原料に応じて、上記以外の炭素数を有するオレフィンスルホン酸又はその塩が含まれていてもよい。
なお、かかる炭素数は、原料として用いるオレフィン(原料オレフィン)に由来するものであり、成分(A)の原料オレフィンとは異なる原料オレフィンを用いてもよく、すなわち成分(A)の炭素数と成分(B)の炭素数とが異なっていてもよい。
なお、これら成分(A)の含有量、及び成分(B)の含有量とは、酸換算量での値を意味し、これらの合計含有量や成分(a-1)、成分(a-2)、成分(b-1)及び成分(b-2)についても同様である。すなわち、例えば成分(A)の含有量は、オレフィンスルホン酸換算量での値を示し、成分(B)の含有量はアルカンスルホン酸換算量での値を示す。
なお、これらスルホン酸基がオレフィン鎖の2位に存在するオレフィンスルホン酸又はその塩の含有量、及びこれらの合計含有量も、すべて酸換算量での値を意味し、スルホン酸基がアルカン鎖の2位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩の含有量、及びこれらの合計含有量についても同様である。
具体的には、成分(A)、(B)に対してトリメチルシリルジアゾメタンを反応させることによりメチルエステル化誘導体とした後、各成分をGCで分離する。各成分のピーク面積比を質量比として、スルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量を算出する。測定に使用する装置及び分析条件は、次の通りである。
スルホン化、中和、加水分解の条件には特に制限はなく、例えば、特許第1633184号公報、特許第2625150号公報、Tenside Surf.Det.31(5)299(1994)に記載の条件を参照することができる。また、上記加水分解を経ることにより得られた分解物を精製する工程としては種々の方法を用いることができるが、かかる精製する工程は、非極性溶媒を添加して油相分離した後の水相に含まれる成分(A)及び成分(B)を抽出する工程を備えるのが好ましい。すなわち、具体的には、加水分解により得られた分解物をエタノールに分散させ、そして非極性溶媒を添加する工程、及びその後に油相を分離する工程を備え、さらに分離された後の水相から成分(A)及び成分(B)を抽出する工程を備える。上記非極性溶媒としては、石油エーテル、ヘキサン、トルエン等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。また、油相を分離する工程は、複数回行ってもよい。分離された水相から成分(A)及び成分(B)を抽出する工程としては、水を蒸発させる手段、水相の析出物を除去する手段が挙げられる。
なお、成分(A)の原料オレフィンと成分(B)の原料オレフィンは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
より具体的には、例えば、本発明の口腔用組成物が液体口腔用組成物である場合、かかる水の含有量は、他の成分の残部であり、本発明の液体口腔用組成物100質量%中に、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは55質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは97質量%以下であり、さらに好ましくは95質量%未満である。また、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合、かかる水の含有量は、本発明の歯磨組成物100質量%中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは65質量%以下である。
なお、本発明の口腔用組成物のpHは、pH電極を用いて25℃で測定した値であり、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合には、イオン交換水又は蒸留水からなる精製水により10質量%の濃度の水溶液に調整した後に測定した値を意味する。
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、
(C)ペンタエリスリトール 0.2〜25質量%、
(D)水 55〜97質量%
を含有し、
成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下であり、
成分(C)の含有量と、成分(A)及び成分(B)の合計含有量との質量比((C)/{(A)+(B)})が0.9〜100である液体口腔用組成物であることが最も好ましい。
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、
(C)ペンタエリスリトール 0.2〜25質量%、
(D)水
を含有し、
成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下であり、
さらに炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-1)と炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-1)との合計含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に90〜100質量%であり、かつ
成分(C)の含有量と成分(A)及び成分(B)の合計含有量との質量比((C)/{(A)+(B)})が0.9〜100である口腔用組成物であることが最も好ましい。
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸塩又はその塩、
(C)ペンタエリスリトール 0.2〜25質量%、
(D)水
を含有し、
成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下であり、
さらに成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、炭素数18のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-2)、炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-1)、炭素数18のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-2)、並びに炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-1)の合計含有量が90〜100質量%であり、成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、成分(a-1)と成分(b-1)との合計含有量と成分(a-2)と成分(b-2)との合計含有量の質量比({(a-1)+(b-1)}/{(a-2)+(b-2)})が1以上5以下であり、かつ
成分(C)の含有量と、成分(A)及び成分(B)の合計含有量との質量比((C)/{(A)+(B)})が0.9〜100である口腔用組成物であることが最も好ましい。
[1]次の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、及び
(C)ペンタエリスリトール
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上50質量%以下である口腔用組成物。
[2]成分(A)のオレフィンスルホン酸又はその塩の炭素数は、好ましくは16以上であり、好ましくは18以下である上記[1]の口腔用組成物。
[3]成分(B)のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩の炭素数は、好ましくは16以上であり、好ましくは18以下である上記[1]又は[2]の口腔用組成物。
[4]成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、炭素数18のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-2)と炭素数18のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-2)との合計含有量は、好ましくは30〜100質量%であり、より好ましくは40〜100質量%であり、さらに好ましくは100質量%である上記[1]〜[3]いずれか1の口腔用組成物。
[5]成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-1)と炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-1)との合計含有量は、好ましくは90〜100質量%であり、より好ましくは95〜100質量%である上記[1]〜[3]いずれか1の口腔用組成物。
[7]成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-1)と炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-1)との合計含有量と、炭素数18のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-2)と炭素数18のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-2)との合計含有量の質量比({(a-1)+(b-1)}/{(a-2)+(b-2)})は、好ましくは1以上5以下であり、より好ましくは1.3〜4である上記[1]〜[6]いずれか1の口腔用組成物。
[8]成分(A)と成分(B)との合計含有量中における、炭素数18のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-2)、炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(a-1)、炭素数18のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-2)、炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(b-1)の合計含有量は、好ましくは90〜100質量%であり、よりさらに好ましくは95〜100質量%である上記[1]〜[7]いずれか1の口腔用組成物。
[10]成分(A)におけるスルホン酸基がオレフィン鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸又はその塩と、成分(B)におけるスルホン酸基がアルカン鎖の1位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩との合計含有量は、成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは1.5質量%以上であり、さらに好ましくは2質量%以上であり、よりさらに好ましくは2.5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である上記[1]〜[9]いずれか1の口腔用組成物。
[11]成分(A)及び成分(B)の合計含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、好ましくは8質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である上記[1]〜[10]いずれか1の口腔用組成物。
[13]α−オレフィンの含有量は、成分(A)及び成分(B)の原料オレフィン全量中に、合計で好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上である上記[1]〜[12]いずれか1の口腔用組成物。
[14]成分(C)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、さらに好ましくは2質量%以上であり、よりさらに好ましくは4質量%以上であり、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以下であり、よりさらに好ましくは16質量%以下である上記[1]〜[13]いずれか1の口腔用組成物。
[15]成分(C)の含有量と、成分(A)及び成分(B)の合計含有量との質量比((C)/{(A)+(B)})は、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.4以上であり、さらに好ましくは0.9以上であり、よりさらに好ましくは1.5以上であり、好ましくは200以下であり、より好ましくは150以下であり、さらに好ましくは100以下であり、よりさらに好ましくは20以下である上記[1]〜[14]いずれか1の口腔用組成物。
[17]25℃におけるpHは、好ましくは6以上であり、より好ましくは6.5以上であり、さらに好ましくは7以上であり、好ましくは10以下であり、好ましくは9.5以下であり、より好ましくは9以下である上記[1]〜[16]いずれか1の口腔用組成物。
[18]液体口腔用組成物又は歯磨組成物である、上記[1]〜[17]いずれか1の口腔用組成物。
なお、各物性については、以下の方法を用いた。
原料オレフィンの二重結合位置は、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと省略)により測定した。具体的には、原料オレフィンに対し、ジメチルジスルフィドを反応させることでジチオ化誘導体とした後、各成分をGCで分離した。それぞれのピーク面積より原料オレフィンの二重結合位置を求めた。
なお、測定に使用した装置および分析条件は次の通りである。GC装置(商品名:HP6890,HEWLETT PACKARD社製)、カラム(商品名:Ultra−Alloy−1HTキャピラリーカラム30m×250μm×0.15μm,フロンティア・ラボ株式会社製)、検出器(水素炎イオン検出器(FID))、インジェクション温度300℃、ディテクター温度350℃、He流量4.6mL/min.
かかる成分(A)の含有量は、HPLC−MSにより測定した。具体的には、HPLCによりヒドロキシ体とオレフィン体を分離し、オレフィン体をMSにかけることで同定した。そのHPLC−MSピーク面積からオレフィン体の割合を求めた。
なお、測定に使用した装置および条件は次の通りである。HPLC装置(商品名:アジレントテクノロジー1100、アジレントテクノロジー社製)、カラム(商品名:L−columnODS4.6×150mm、一般財団法人化学物質評価研究機構製)、サンプル調製(メタノールで1000倍希釈)、溶離液A(10mM酢酸アンモニウム添加水)、溶離液B(10mM酢酸アンモニウム添加メタノール)、グラジェント(0min.(A/B=30/70%)→10min.(30/70%)→55min.(0/100%)→65min.(0/100%)→66min.(30/70%)→75min.(30/70%))、MS装置(商品名:アジレントテクノロジー1100MS SL(G1946D)),MS検出(陰イオン検出 m/z60−1600、UV240nm)
スルホン酸基の結合位置は、GCにより測定した。具体的には、オレフィンスルホン酸塩及びヒドロキシアルカンスルホン酸塩に対し、トリメチルシリルジアゾメタンを反応させることでメチルエステル化誘導体とした後、各成分をGCで分離した。それぞれのピーク面積比を質量比として、スルホン酸基が2位に存在するオレフィンスルホン酸又はその塩の含有量、並びにヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩の含有量を算出し、成分(A)及び成分(B)の合計含有量中における含有量を求めた。
なお、測定に使用した装置および分析条件は次の通りである。GC装置(商品名:アジレントテクノロジー6850,アジレントテクノロジー社製)、カラム(商品名:HP−1キャピラリーカラム30m×320μm×0.25μm,アジレントテクノロジー社製)、検出器(水素炎イオン検出器(FID))、インジェクション温度300℃、ディテクター温度300℃、He流量1.0mL/min.、オーブン(60℃(0min.)→10℃/min.→300℃(10min.)。
攪拌装置付きフラスコに1−ヘキサデカノール(製品名:カルコール6098、花王株式会社製)7000g(28.9モル)、固体酸触媒としてγ―アルミナ(STREM Chemicals,Inc社)700g(原料アルコールに対して10質量%)を仕込み、攪拌下、280℃にて系内に窒素(7000mL/min.)を流通させながら3時間、反応を行った。反応終了後のアルコール転化率は100%、炭素数16(C16)の原料オレフィン純度は99.6%であった。得られた粗原料オレフィンを蒸留用フラスコに移し、136−160℃/4.0mmHgで蒸留することでオレフィン純度100%の精製C16原料オレフィンを得た。得られた原料オレフィンの二重結合分布は、C1位1.8質量%、C2位30.4質量%、C3位23.9質量%、C4位16.8質量%、C5位12.0質量%、C6位7.4質量%、C7、8位の合計が7.8質量%であった。
攪拌装置付きフラスコに1−オクタデカノール(製品名:カルコール8098、花王株式会社製)7000g(25.9モル)、固体酸触媒としてγ―アルミナ(STREM Chemicals,Inc社)700g(原料アルコールに対して10質量%)を仕込み、攪拌下、280℃にて系内に窒素(7000mL/min.)を流通させながら10時間、反応を行った。反応終了後のアルコール転化率は100%、炭素数18(C18)の原料オレフィン純度は98.2%であった。得られた粗原料オレフィンを蒸留用フラスコに移し、148−158℃/0.5mmHgで蒸留することでオレフィン純度100%の精製原料オレフィンを得た。得られた原料オレフィンの二重結合分布は、C1位0.8質量%、C2位31.3質量%、C3位22.9質量%、C4位15.5質量%、C5位10.8質量%、C6位7.2質量%、C7位5.3質量%,C8、9位の合計が6.2質量%であった。
製造例Aと同様の方法を用い、適宜反応時間を調整することによって、炭素数16(C16)の原料オレフィン(二重結合分布は、C1位0.5質量%、C2位30.1質量%、C3位25.5質量%、C4位18.9質量%、C5位11.1質量%、C6位7.0質量%、C7、8位の合計が7.0質量%)を得た。
また、製造例Bと同様の方法を用い、適宜反応時間を調整することによって、炭素数18(C18)の原料オレフィン(二重結合分布は、C1位0.3質量%、C2位19.0質量%、C3位17.6質量%、C4位17.4質量%、C5位14.9質量%、C6位12.3質量%、C7位8.8質量%、C8、9位の合計が9.8質量%)を得た。
得られたC16原料オレフィン11.9kgとC18原料オレフィン3.1kgとを混合することでC16/18(質量比79.4/20.6)原料オレフィン15.0kgを得た。この原料オレフィンの二重結合分布は、C1位0.4質量%、C2位27.8質量%、C3位23.9質量%、C4位18.6質量%、C5位11.9質量%、C6位8.1質量%、C7位4.6質量%、C8位3.8質量%、C9位1.0質量%であった。
製造例Aで得たC16の原料オレフィン(二重結合が2位に存在する原料オレフィンの含有量が30.4質量%)を、外部にジャケットを有する薄膜式スルホン化反応器に入れ、反応器外部ジャケットに20℃の冷却水を通液する条件下で三酸化硫黄ガスを用いてスルホン化反応を行った。スルホン化反応の際のSO3/原料オレフィンのモル比は1.09に設定した。得られたスルホン化物を、理論酸価に対し1.5モル倍量の水酸化ナトリウムで調製したアルカリ水溶液へ添加し、攪拌しながら30℃、1時間中和した。中和物をオートクレーブ中で160℃、3.5時間加熱することで加水分解を行い、C16の粗生成物として成分(A)及び成分(B)を得た。該粗生成物300gを分液漏斗に移し、エタノール300mLを加えた後、1回あたり石油エーテル300mLを加えて油溶性の不純物を抽出除去した。この際、エタノールの添加により油水界面に析出した無機化合物(主成分は芒硝)も、油水分離操作により水相から分離除去した。この抽出除去操作を3回行った。次いで、水相側を蒸発乾固することで、C16の成分(A)及び成分(B)を得た。
得られた成分(A)及び成分(B)全量中における成分(A)の含有量は、10質量%であった。また、得られた成分(A)及び成分(B)全量中に残存する原料オレフィンの含有量は100ppm未満(GC検出下限未満)、無機化合物は1.9質量%であった。また、成分(A)及び成分(B)全量中における、スルホン酸基が2位に存在するオレフィンスルホン酸塩、及びスルホン酸基が2位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸塩の合計含有量は、20.3質量%であった。
製造例Bで得たC18の内部オレフィン(二重結合が2位に存在する原料オレフィンの含有量が31.3質量%)から、製造例Iと同様の条件でC18の成分(A)及び成分(B)を得た。
得られた成分(A)及び成分(B)全量中の成分(A)の含有量は、20質量%であった。また、成分(A)及び成分(B)全量中に残存する原料内部オレフィンの含有量は100ppm未満(GC検出下限未満)、無機化合物は0.9質量%であった。また、成分(A)及び成分(B)全量中における、スルホン酸基が2位に存在するオレフィンスルホン酸塩、及びスルホン酸基が2位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸塩の合計含有量は、21.4質量%であった。
製造例Cで得たC16/18の原料オレフィン(二重結合が2位に存在する原料オレフィンの含有量が27.8質量%)を出発原料とし、製造例Iと同様の方法によりC16/18の成分(A)及び成分(B)を得た。得られた成分(A)及び成分(B)全量中の成分(A)の含有量は、14質量%であった。また、成分(A)及び成分(B)全量中に残存する原料オレフィンの含有量は100ppm未満(GC検出下限未満)、無機化合物は1.2質量%であった。また、成分(A)及び成分(B)全量中における、スルホン酸基が2位に存在するオレフィンスルホン酸塩、及びスルホン酸基が2位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸塩の合計含有量は、17.6質量%であった。
上記製造例I〜IIIで得られた各成分(A)及び成分(B)の物性を表1に示す。
表2に示す処方にしたがい、各組成物を調製した。次いで、得られた各組成物を用い、下記試験方法にしたがって洗浄時間の測定、歯垢分散効果の評価、安定性の評価、泡立ちの評価を行った。
結果を表2に示す。
1)刺激唾液の採取
20〜30代の健常男性を対象に、デントバフ ストリップ(株式会社オーラルケア OralCare Inc.)に含まれているガムペレットを噛んでもらい、その都度口の中に溜まった唾液をファルコンチューブに吐き出してもらうことにより、かかるファルコンチューブに唾液を採取した。なお、唾液中の細菌には個人差があるため、1名の健常男性の唾液により、全ての実施例と比較例について歯垢分散効果試験を行った。
ファルコンチューブに採取した唾液を、3000rpm/rt/10minにて遠心分離した。分離された上澄み唾液を用い、スクロースを5質量%溶液となるように添加した後、撹拌機器(voltex、日本ジェネティクス(株)製)を用いて撹拌し、歯垢モデル試験液を調製した。
次にHAp基板(コスモ・バイオ製、1cm角)の片面を40μm、12μm、3μmの研磨紙を用いて鏡面研磨した後、1N HClに1分間浸漬して酸脱灰処理を施した。処理後のHAp板をイオン交換水で洗浄して乾燥し、24穴プレートに入れ、上記調製した歯垢モデル試験液を1mLずつ添加した後、これをCO2パックとともにプラスチックケースに格納して嫌気条件下とし、37℃で48時間培養した。
減圧ポンプを用い、プレート中の唾液を吸い取り、イオン交換水1mLを添加して5分間振とうした。次にポンプを用いて水を吸い取り、実施例及び比較例で得られた各組成物1mLを添加して5分〜20分間振盪した。振盪は、振盪機(BioShake iQ(ワケンビーテック株式会社))を用い、室温(25℃)、500rpmの条件で行った。
その後、各組成物を吸い取り、イオン交換水1mLを添加して5分間振盪し、これを2回繰り返した。次いで、水を吸い取り、0.1質量%クリスタルバイオレット(CV)溶液を750μL添加して15分間振盪した。
また、上記得られた組成物を用いることなく、イオン交換水で洗浄したのみの吸光度OD595nm(初期値)を基準とし、下記式にしたがって歯垢残存率(%)を算出した。
なお、得られた歯垢残存率の値が小さいほど、歯垢分散効果が高いことを意味する。
歯垢残存率(%)={上記得られた組成物を用いた際のOD595nm/イオン交換水で洗浄したのみのOD595nm}×100
得られた各組成物を口腔内に適用させた際の泡立ちに関し、以下の基準にしたがってパネラー3名により官能評価を行った。
A:泡立ちが非常によく、使用感がとても良い
B:泡立ちがよく、使用感が良い
C:あまり泡立たないが、使用時に不快な感触は無い
D:泡立ちが悪く、使用時に不快な感触を与える
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)炭素数14以上20以下のオレフィンスルホン酸又はその塩、
(B)炭素数14以上20以下のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩、及び
(C)ペンタエリスリトール
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、かつ成分(A)の含有量が成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に3質量%以上30質量%以下であり、かつ
成分(A)におけるスルホン酸基がオレフィン鎖の2位に存在するオレフィンスルホン酸又はその塩と、成分(B)におけるスルホン酸基がアルカン鎖の2位に存在するヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩との合計含有量が、成分(A)及び成分(B)の合計含有量中に10質量%以上30質量%以下である口腔用組成物。 - 成分(C)の含有量と、成分(A)及び成分(B)の合計含有量との質量比((C)/{(A)+(B)})が、0.1以上200以下である請求項1に記載の口腔用組成物。
- 成分(C)の含有量が、0.2質量%以上25質量%以下である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
- 成分(A)の炭素数が16以上18以下であり、かつ成分(B)の炭素数が16以上18以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
- 成分(A)及び成分(B)の合計含有量中、炭素数18のオレフィンスルホン酸又はその塩と炭素数18のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩との合計含有量が、30質量%以上100質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
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