JP6953604B1 - アスコルビン酸化合物含有組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】アスコルビン酸化合物に起因する経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物を提供する。【解決手段】(A)アスコルビン酸化合物、および(B)(B1)式[B1]で示されるアクリル酸エステル:(R1は、水素原子またはアルキル基、mは2〜4を表す。)、および(B2)式[B2]で示されるアクリル酸:(R2は、水素原子またはアルキル基を表す。)を構成成分とし、前記アクリル酸エステル(B1)と前記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、を含有する組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、アスコルビン酸化合物を含有する組成物に関する。特にアスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物に関する。また、本発明は、アスコルビン酸化合物含有組成物について、アスコルビン酸化合物に起因する経時的着色を抑制する方法に関する。
しみやそばかすなどに対して美白効果を示すアスコルビン酸(ビタミンC)は、皮膚の保湿や肌改善などの効果が期待できる成分として広く認知されている。現在では、成分自体の安定性を強化したアスコルビン酸誘導体が数多くの原料メーカーによって開発されている。その中でも、水溶性のアスコルビン酸誘導体は表皮への浸透が早く即効性が高いことで知られており、最近では、水溶性アスコルビン酸誘導体の効果持続力を改善した両親媒性アスコルビン酸誘導体も開発されている(特許文献1)。
しかしながら、これらのアスコルビン酸やその誘導体は、製剤中で経時的に変質し褐変や混濁を引き起こす。これを安定化する目的でキレート効果を持つ成分や還元剤の添加が提案されているが、いずれもビタミンC誘導体の製剤安定性を十分に満たす条件には至っていない。また、別の方法として、アスコルビン酸やその誘導体を、シクロデキストリンやその誘導体で包接する方法が提案されている(特許文献2〜4等参照)。
WO2014/097721号公報 特開2003−12439号公報 特開平10−231244号公報 特開平08−113525号公報 WO2017/170961号公報
しかし、本発明者らで実験したところ、シクロデキストリンだけでは、アスコルビン酸やその誘導体の経時的変色を十分抑制することはできないことを確認した。
そこで本発明は、従来とは異なる方法で、アスコルビン酸および/またはその誘導体(本発明ではこれらを「アスコルビン酸化合物」と総称する)を含有する組成物について、当該アスコルビン酸化合物の経時的変色を抑制することを課題とする。具体的には、本発明は、アスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物、及びその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、アスコルビン酸化合物含有組成物の変色を抑制する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねていたところ、特許文献5に記載されている含フッ素アクリル酸エステルと重合性不飽和基と特定の酸性基を有する共重合体をアスコルビン酸化合物と共存させることで、アスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制できることを知見し、その効果は、さらにシクロデキストリンを共存させることでより向上することを見出した。
本発明はこれらの知見に基づいて、さらに検討を重ねて完成したものであり、下記の実施形態を有するものである。
(I)アスコルビン酸化合物含有組成物
(I−1)(A)アスコルビン酸化合物(以下、単に「(A)成分」と称する場合がある)、および
(B)(B1)一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル:
Figure 0006953604
(式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。)、および
(B2)一般式[B2]で示されるアクリル酸:
Figure 0006953604
(式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
を構成成分とし、前記アクリル酸エステル(B1)と前記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体(以下、これを単に「(B)成分」または「(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体」と称する場合がある)
を含有する組成物
(但し、さらに寒天、水溶性セルロース、グルコマンナン、およびサクシノグリカンからなる群より選択される少なくとも一種の水溶性化合物を含有する増粘組成物を除く)。
(I−2)(A)アスコルビン酸化合物、
(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体、および
(C)シクロデキストリン化合物(単に「(C)成分」と称する場合がある)
を含有する組成物。
(I−3)前記(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体が、さらに(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を構成成分として含むものである、(I−1)または(I−2)に記載する組成物。
(I−4)(A)成分の含有量が0.1〜10質量%、(B)成分の含有量が3質量%未満である、(I−1)〜(I−3)のいずれか一項に記載する組成物。
(I−5)前記(C)成分の含有量が0.05〜10質量%である、(I−2)〜(I−4)のいずれか一項に記載する組成物。
(I−6)前記組成物が、pH4.5〜8.5の範囲にある、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状またはクリーム状のいずれかの形状を有する外用組成物である、(I−1)〜(I−5)のいずれか一項に記載する組成物。
(I−7)(A)成分100質量部に対する(B)成分の割合が1〜3000質量部である、(I−1)〜(I−6)のいずれか一項に記載する組成物。
(I−8)(A)成分100質量部に対する(C)成分の割合が1〜5000質量部である、(I−2)〜(I−7)のいずれか一項に記載する組成物。
(II)アスコルビン酸化合物含有組成物の調製方法
(II−1)アスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物を調製する方法であって、
(A)アスコルビン酸化合物、および(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体を配合する工程を有する、前記調製方法
(但し、前記アスコルビン酸化合物含有組成物から、寒天、水溶性セルロース、グルコマンナン、およびサクシノグリカンからなる群より選択される少なくとも一種の水溶性化合物を含有する増粘組成物は除く)。
(II−2)アスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物を調製する方法であって、
(A)アスコルビン酸化合物、(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体、および(C)シクロデキストリン化合物を配合する工程を有する、前記調製方法。
(II−3)前記(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体が、さらに(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を構成成分として含むものである、(II−1)または(II−2)に記載する調製方法。
(II−4)アスコルビン酸化合物含有組成物中の(A)成分の含有量が0.1〜10質量%であって、(B)成分の配合量が3質量%未満である、(II−1)〜(II−3)のいずれか一項に記載する調製方法。
(II−5)前記(C)成分の配合量が0.05〜10質量%である、(II−2)〜(II−4)のいずれか一項に記載する調製方法。
(II−6)さらに、アスコルビン酸化合物含有組成物を、pH4.5〜8.5の範囲にある、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状またはクリーム状のいずれかの形状に調製する工程を有する、(II−1)〜(II−5)のいずれか一項に記載する調製方法。
(II−7)アスコルビン酸化合物含有組成物中の(A)成分100質量部に対して、(B)成分を1〜3000質量部の割合で配合する、(II−1)〜(II−6)のいずれか一項に記載する調製方法。
(II−8)アスコルビン酸化合物含有組成物中の(A)成分100質量部に対して、(C)成分を1〜5000質量部の割合で配合する、(II−2)〜(II−7)のいずれか一項に記載する調製方法。
(III)アスコルビン酸化合物含有組成物の経時的変色を抑制する方法
(III−1)アスコルビン酸化合物含有組成物のアスコルビン酸化合物に起因する経時的変色を抑制する方法であって、前記組成物において
(A)アスコルビン酸化合物と、(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体とを共存させる工程を有する、前記経時的変色抑制方法。
(III−2)さらに(C)シクロデキストリン化合物を共存させる工程を有する、(III−1)に記載する経時的変色抑制方法。
本発明の調製方法及び経時的変色抑制方法によれば、アスコルビン酸化合物を含む組成物、特に水を含有する組成物について、アスコルビン酸化合物の経時的な変色(褐変化)を有意に抑制することができる。このため、アスコルビン酸化合物を含有しながらも、経時的な変色が有意に抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物を提供することができる。
(I)アスコルビン酸化合物含有組成物
本発明のアスコルビン酸化合物含有組成物(以下、単に「本発明組成物」と称する場合がある)は、少なくとも(A)アスコルビン酸化合物、および(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体を含有する。当該本組成物は、さらに(C)シクロデキストリン化合物を含有していてもよい。以下、これらの成分について説明する。
(A)アスコルビン酸化合物
本発明で(A)成分として使用するアスコルビン酸化合物には、アスコルビン酸、及びアスコルビン酸誘導体が含まれる。アルコルビン酸としては、好ましくはL−アルコルビン酸を挙げることができる。アスコルビン酸誘導体には、アスコルビン酸の2位の水酸基がリン酸エステル化されたアスコルビン酸−2−リン酸やその塩(例えば、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウムなど)、アスコルビン酸2−グルコシド、及び3−O−エチルアスコルビン酸等(以上、水溶性アスコルビン酸誘導体);アスコルビン酸−2リン酸−6パルミチン酸やその塩(例えばパルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウムなど)、及びグリセリルオクチルアスコルビン酸等(以上、両親媒性アスコルビン酸誘導体);並びにアスコルビン酸モノステアレート、アスコルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸ジパルミテート、アスコルビン酸テトライソパルミテート等のアスコルビン酸の高級脂肪酸エステル(以上、脂溶性アスコルビン酸誘導体)が含まれる。アスコルビン酸誘導体のなかで好ましくは、水溶性及び両親媒性アスコルビン酸誘導体であり、より好ましくは水溶性アスコルビン酸誘導体である。
これらのアスコルビン酸及びその誘導体は、(A)成分として1種単独で、または2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
本発明組成物における(A)成分の含有割合は、本発明組成物の目的、用途、及び形状等に応じて適宜設定調製することができる。通常、0.1〜10質量%の範囲で設定調製することができる。本発明組成物が外用組成物である場合、(A)成分の含有割合は、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは0.3〜3質量%の範囲から選択調製することができる。
(B)アクリル酸エステル/アクリル酸共重合体
本発明で(B)成分として用いるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体(以下、単に「(B)成分」とも称する)は、一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル、および一般式[B2]で示されるアクリル酸を構成成分とし、上記アクリル酸エステル(B1)と上記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であることを特徴とするものである。
一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル:
Figure 0006953604
(式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。)
一般式[B2]で示されるアクリル酸:
Figure 0006953604
(式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
本発明において、「アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体」とは、少なくとも、アクリル酸エステル(B1)由来の構成単位とアクリル酸(B2))由来の構成単位を有する共重合体を意味する。
一般式[B1]におけるRおよび一般式[B2]におけるRで示される炭素数1〜6のアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、なかでも、炭素数1のアルキル基がより好ましい。また、該アルキル基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、2−メチルペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。なかでも、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状、分枝状または環状のアルキル基が好ましく、そのなかでも、炭素数1のアルキル基であるメチル基がより好ましい。
一般式[B1]におけるRおよび一般式[B2]におけるRとしては、水素原子がより好ましい。
一般式[B1]におけるmは、2〜4の整数を意味する。好ましくは2〜3の整数であり、より好ましくは2である。
このような一般式[B1]で示されるアクリル酸エステルの具体例としては、特に制限されないものの、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−パーフルオロヘキシルブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、上記において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。これらのアクリル酸エステルのなかでも、好ましくは2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレートであり、より好ましくは2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレートである。なお、一般式[B1]で示されるアクリル酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、自体公知の方法によって適宜合成したものを用いてもよい。
一般式[B2]で示されるアクリル酸の具体例としては、アクリル酸、およびメタクリル酸を挙げることができる。好ましくはアクリル酸である。当該一般式[B2]で示されるアクリル酸も、市販のものを用いてもよいし、自体公知の方法によって適宜合成したものを用いてもよい。
アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体におけるアクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)との割合(モル比)は、2:98〜6:94の範囲から選択することができる。好ましくは2:98〜5:95である。なお、アクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)との割合(モル比)が2:98を超えて、アクリル酸エステル(B1)の割合が小さくなると、電解質である(A)成分の存在下で所望の粘度が得られず、粘稠水溶液を調製する場合は使用しづらくなる。また、アクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)との割合(モル比)が6:94を超えて、アクリル酸(B2)の割合が大きくなる場合には、電解質である(A)成分の配合量に応じて粘度が大きく変動し使用しづらくなる傾向がある。
これに対して、(B)成分におけるアクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1):(B2)=2:98〜6:94の範囲内である場合には、(A)成分を配合して粘稠水溶液を調製した際でも、所望の高い粘度が保たれ、また、その粘度は、任意成分として、例えばアルコールやノニオン性界面活性剤を配合した場合でも大きく損なわれない。このことから、アクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)とが上述した割合(モル比)の範囲内にある(B)成分は、(A)成分を始めとする電解質または/およびアルコールやノニオン性界面活性剤とともに、粘性の高い化粧料、例えば、粘稠性の溶液状、乳液状、フォーム状、クリーム状またはゲル状の化粧料の配合成分として好適に用いることができる。
本発明の(B)成分は、さらに(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を構成成分として含んでいてもよい。すなわち、化合物(B3)をさらに含む(B)成分とは、少なくとも、アクリル酸エステル(B1)由来の構成単位とアクリル酸(B2)由来の構成単位と化合物(B3)由来の構成単位を有する共重合体である。
(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とは、アクリル酸エステル(B1)およびアクリル酸(B2)と反応し得る、エチレン性不飽和基を分子内に2個以上有する化合物であって、いわゆる架橋剤の役割を担う化合物である。
このような化合物(B3)の具体例としては、例えば、一般式[B3−1]、[B3−2]、[B3−3]、[B3−4]、[B3−5]、[B3−6]、[B3−7]、[B3−8]、[B3−9]、[B3−10]、および[B3−11]で示されるものが挙げられる。
一般式[B3−1]:
Figure 0006953604
(式中、kは1〜6の整数を表す。)
一般式[B3−2]:
Figure 0006953604
(式中、Tは炭素数1〜20のアルキレン基、一般式[B3−2a]で示される基または一般式[B3−2b]で示される基を表し、RおよびR3'はそれぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表す。)
一般式[B3−2a]:
Figure 0006953604
(式中、m個のT1'はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、mは1〜6の整数を表す。)
一般式[B3−2b]:
Figure 0006953604
(式中、m'個のT1''、およびT1'''はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、m'は1〜12の整数を表す。)
一般式[B3−3]:
Figure 0006953604
(式中、T、T2'、T2''、T、T3'、T3''およびTはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキレン基を表す。)
一般式[B3−4]:
Figure 0006953604
(式中、n個のT、n'個のT5'、p個のTおよびp'個のT6'はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、nおよびn'はそれぞれ独立して0または1を表し、pは1〜6の整数を表し、p'は0〜6の整数を表す。)
一般式[B3−5]:
Figure 0006953604
(式中、R〜R11はそれぞれ独立して、水素原子、ビニル基またはビニルカルボニル基を表す。ただし、R〜R11のうちの少なくとも2つのRは、ビニル基またはビニルカルボニル基を表す。)
一般式[B3−6]:
Figure 0006953604
(式中、T、TおよびT8'はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
一般式[B3−7]:
Figure 0006953604
(式中、q個のTはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、R12は、炭素数6〜10の2〜4価の芳香族炭化水素基を表し、qは2〜4の整数を表す。)
一般式[B3−8]:
Figure 0006953604
(式中、T10は、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、T11およびT11'はそれぞれ独立して、炭素数6〜10のアリーレン基を表す。)
一般式[B3−9]:
Figure 0006953604
(式中、T12は、炭素数6〜10のアリーレン基を表す。)
一般式[B3−10]:
Figure 0006953604
(式中、rは0〜6の整数を表す。)
一般式[B3−11]:
Figure 0006953604
(式中、T13は、炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
一般式[B3−1]におけるkとしては、1〜4の整数がより好ましく、なかでも、1がさらに好ましい。
一般式[B3−2]におけるRおよびR3'は、それぞれ独立して水素原子またはメチル基であるが、好ましくはいずれも水素原子である。
一般式[B3−2]におけるTで示される炭素数1〜20のアルキレン基としては、特に制限されないが、好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基である。該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、ヘプタメチレン基、シクロヘプチレン基、オクタメチレン基、シクロオクチレン基、ノナメチレン基、シクロノニレン基、デカメチレン基、シクロデシレン基、ウンデカメチレン基、シクロウンデシレン基、ドデカメチレン基、シクロドデシレン基、トリデカメチレン基、シクロトリデシレン基、テトラデカメチレン基、シクロテトラデシレン基、ペンタデカメチレン基、シクロペンタデシレン基、ヘキサデカメチレン基、シクロヘキサデシレン基、ヘプタデカメチレン基、シクロヘプタデシレン基、オクタデカメチレン基、シクロオクタデシレン基、ノナデカメチレン基、シクロノナデシレン基、イコシレン基、シクロイコシレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコシレン基等の炭素数1〜20の直鎖状のアルキレン基が好ましく、そのなかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の炭素数1〜10の直鎖状のアルキレン基がより好ましい。
一般式[B3−2a]におけるT1'ならびに一般式[B3−2b]におけるT1''およびT1'''で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基等の炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
一般式[B3−2a]におけるmとしては、2〜6の整数がより好ましく、なかでも、4〜6の整数がさらに好ましい。一般式[B3−2b]におけるm'としては、1〜7の整数がより好ましく、なかでも、1〜5の整数がさらに好ましく、そのなかでも、1〜3の整数が特に好ましい。
一般式[B3−3]におけるT、T2'、T2''、T、T3'、T3''およびTで示される炭素数1〜3のアルキレン基としては、好ましくは炭素数1のアルキレン基である。当該アルキレン基としては、直鎖状または分枝状のいずれであってもよい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基等が挙げられる。なかでも、炭素数1のアルキレン基であるメチレン基が好ましい。
一般式[B3−4]におけるT、T5'、TおよびT6'で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、なかでも、炭素数1のアルキレン基がより好ましい。また、該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、TおよびT5'にあっては、炭素数1のアルキレン基であるメチレン基が好ましく、TおよびT6'にあっては、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基等の炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
一般式[B3−4]におけるnおよびn'としては、1がより好ましい。
一般式[B3−4]におけるpとしては、1〜2の整数がより好ましい。
一般式[B3−4]におけるp'としては、0〜2の整数がより好ましい。
一般式[B3−5]におけるR〜R11は、それぞれ独立して水素原子、ビニル基またはビニルカルボニル基であって、かつ、少なくとも2つがビニル基またはビニルカルボニル基であるが、好ましくは5〜8つがビニル基またはビニルカルボニル基であり、より好ましくは5〜7つがビニル基またはビニルカルボニル基である。
一般式[B3−6]におけるT、TおよびT8'で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、Tにあっては、シクロペンチレン基およびシクロヘキシレン基が好ましく、そのなかでも、シクロヘキシレン基がより好ましく、TおよびT8'にあっては、メチレン基およびジメチレン基(エチレン基)が好ましく、そのなかでも、メチレン基がより好ましい。
一般式[B3−7]におけるR12で示される炭素数6〜10の2〜4価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基(アリーレン基)、例えば、ベンゼン、ナフタレンに由来する3価の芳香族炭化水素基、例えば、ベンゼン、ナフタレンに由来する4価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。なかでも、炭素数6の3〜4価の芳香族炭化水素基が好ましい。
一般式[B3−7]におけるTで示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましい。また、該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基等の炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
一般式[B3−7]におけるqとしては、3〜4の整数がより好ましい。
一般式[B3−8]におけるT10で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましい。また、該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基等の炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
一般式[B3−8]におけるT11およびT11'で示される炭素数6〜10のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基等の炭素数6のアリーレン基、例えば、ナフチレン基等の炭素数10のアリーレン基等が挙げられる。なかでも、炭素数6のアリーレン基であるフェニレン基が好ましい。
一般式[B3−9]におけるT12で示される炭素数6〜10のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基等の炭素数6のアリーレン基、例えば、ナフチレン基等の炭素数10のアリーレン基等があげられる。なかでも、炭素数6のアリーレン基であるフェニレン基が好ましい。
一般式[B3−10]におけるrとしては、0〜2の整数がより好ましく、なかでも、0がさらに好ましい。
一般式[B3−11]におけるT13で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、なかでも、炭素数1のアルキレン基がより好ましい。また、該アルキレン基としては、直鎖状、分枝状または環状のいずれであってもよく、なかでも、直鎖状が好ましい。このようなアルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルジメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基等の炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基が好ましく、そのなかでも、メチレン基がより好ましい。
(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としては、一般式[B3−2]で示される化合物、一般式[B3−3]で示される化合物、一般式[B3−4]で示される化合物、および一般式[B3−11]で示される化合物が好ましい。
一般式[B3−2]で示される化合物の具体例としては、特に制限されないものの、例えば、1,10−デカンジオールジアクリレート等が挙げられる。
一般式[B3−3]で示される化合物の具体例としては、特に制限されないものの、例えば、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げられる。
一般式[B3−4]で示される化合物の具体例としては、特に制限されないものの、例えば、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ジプロピレングリコールジアリルエーテル、ジブチレングリコールジアリルエーテル等のジアルキレングリコールジアリルエーテル、例えば、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリブチレングリコールジアリルエーテル等のポリアルキレングリコールジアリルエーテル等が挙げられる。
一般式[B3−11]で示される化合物の具体例としては、特に制限されないものの、例えば、N,N'−メチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
これらの化合物のなかでも、1,10−デカンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、およびN,N'−メチレンビスアクリルアミドが好ましく、そのなかでも、ジエチレングリコールジアリルエーテルがより好ましい。
これらの化合物(B3)は、市販のものを用いてもよいし、自体公知の方法によって適宜合成したものを用いてもよい。
化合物(B3)を用いる場合、(B)成分における化合物(B3)の割合は、特に制限されないものの、アクリル酸エステル(B1)およびアクリル酸(B2)の合計100モルに対して、通常0.00005〜1モルの範囲から選択調製することができる。好ましくは0.0005〜0.7モルであり、より好ましくは0.0005〜0.6モルであり、さらに好ましくは0.0005〜0.5モルであり、さらにより好ましくは0.07〜0.2モルであり、特に好ましくは0.07〜0.14モルである。化合物(B3)の使用量がアクリル酸エステル(B1)およびアクリル酸(B2)の合計100モルに対して1モルを越えると、(A)成分等の電解質の存在下で十分な粘度が得られにくくなる傾向がある。
化合物(B3)を前記の割合で含む(B)成分は、(A)成分とともに粘稠水溶液を調製した際に、所望の高い粘度が保たれ、また、その粘度は、(A)成分以外の電解質または/およびアルコールやノニオン性界面活性剤を配合した場合でも大きく損なわれず、所望な範囲で維持され易い。つまり、アクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)とが上述した割合(モル比)の範囲内にある(B)成分は、(A)成分を始めとする電解質または/およびアルコールやノニオン性界面活性剤とともに、粘性の高い化粧料、例えば、粘稠性の溶液状、乳液状、フォーム状、クリーム状またはゲル状の化粧料の配合成分として好適に用いることができる
なお、(B)成分において、アクリル酸エステル(B1)とアクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1):(B2)=4:96〜6:94、特に(B1):(B2)=4.5:95.5〜5.5:94.5である場合には、化合物(B3)を含まない共重合体が望ましい場合もある。
上述する(B)成分の製造は、特に制限されないが、例えば、国際公開公報WO2017/170961号(特許文献5)に記載されている方法に従って製造することができる。本明細書には、当該国際公開公報の段落[0085]−[0095]の記載が援用により組み込まれる。
本発明組成物における(B)成分の含有割合としては、前述する(A)成分との関係で、所望の効果(経時的変色抑制効果)を発揮する割合であればよく、その限りにおいて特に制限されない。好ましくは、例えば、通常0.01〜5質量%の範囲から適宜選択することができるが、(A)成分の存在下、3質量%を超えると、急激に増粘して取り扱い難くなるため、取り扱い性の観点から、好ましくは3質量%未満である。好ましくは0.05質量%以上3質量%未満、より好ましくは0.2〜2質量%、特に好ましくは0.5〜1.5質量%である。
本発明組成物に含まれる(A)成分に対する(B)成分の配合割合は、(A)成分との関係で、所望の効果(経時的変色抑制効果)を発揮する割合であればよく、その限りにおいて特に制限されない。例えば(A)成分100質量部に対して1〜3000質量部の範囲から適宜選択することができる。制限されないものの、下限値として、好ましくは10質量部、より好ましくは30質量部、さらに好ましくは40質量部、特に好ましくは50質量部を挙げることができる。また上限値として、好ましくは1000質量部、より好ましくは500質量部、さらに好ましくは300質量部、特に好ましくは150質量部を挙げることができる。
(C)シクロデキストリン化合物
本発明組成物は、前記(A)成分に加えて、少なくとも前記(B)成分を含有する組成物であるが、さらに(C)シクロデキストリン化合物を含むことができる。
本発明で(C)成分として用いるシクロデキストリン化合物には、シクロデキストリン、及びその誘導体が含まれる。シクロデキストリンとしては、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、及びγ−シクロデキストリンを挙げることができる。シクロデキストリン誘導体としては、ヒドロキシプロピル−、ヒドロキシエチル−、グルコシル−、マルトシル−、マルトトリオシル−、カルボキシアミドメチル−、カルボキシメチル−、スルホブチルエーテル−、及びジエチルアミノ−置換α−、β−、及びγ−シクロデキストリンなどの変性無定形シクロデキストリンを挙げることができる。好ましくは、水溶性が高いβ−シクロデキストリン、及びその誘導体、例えばヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを挙げることができる。より好ましくはβ−シクロデキストリンである。
本発明組成物における(C)成分の含有割合としては、前述する(A)成分、または(A)及び(B)成分との関係で、所望の効果(経時的変色抑制効果)を発揮する割合であればよく、その限りにおいて特に制限されない。例えば、通常0.05〜10質量%の範囲から適宜選択することができる。好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.2〜5質量%、特に好ましくは0.3〜3質量%である。
本発明組成物に含まれる(A)成分に対する(C)成分の配合割合は、(A)成分、または(A)及び(B)成分との関係で、所望の効果(経時的変色抑制効果)を発揮する割合であればよく、その限りにおいて特に制限されない。例えば(A)成分100質量部に対して1〜5000質量部の範囲から選択することができる。制限されないものの、下限値として、好ましくは5質量部、より好ましくは10質量部、さらに好ましくは20質量部を挙げることができる。また上限値として、好ましくは2000質量部、より好ましくは1000質量部、さらに好ましくは120質量部を挙げることができる。
(D)水
本発明組成物は、好ましくは前記成分に水を配合して調製される。
水(以下、(D)成分とも称する)は、前述する(A)及び(B)成分、または(A)、(B)及び(C)成分を溶解または分散させるため溶媒または分散媒となる成分である。水としては、化粧料などの外用組成物に適用し得る水であれば特に制限されない。例えば、蒸留水、精製水、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、および湧水などが挙げられる。好ましくは、電解質を含まない水、例えば、イオン交換水、純水、および超純水である。
本発明組成物における当該(D)成分の含有割合としては、(A)及び(B)成分、または(A)、(B)及び(C)成分を溶解または分散できる割合であればよく、その限りにおいて特に制限されない。例えば、通常1〜99質量%の範囲から適宜選択することができる。好ましくは50〜95質量%である。
(E)任意成分
本発明組成物には、前述する(A)及び(B)成分;(A)、(B)及び(C)成分;並びにこれらを溶解、分散させるための(D)成分に加えて、任意成分として、(A)以外の電解質、アルコール、及びノニオン性界面活性剤等を配合することもできる。
(E−1)電解質
本発明において電解質とは、水中でイオン解離する化合物を意味する。その限りにおいて電解質の種類は特に限定されないが、例えば、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、フタル酸、酢酸、安息香酸、サリチル酸、没食子酸、ジエチルバルビツル酸、ヒアルロン酸等のカルボン酸類;例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸類;例えば、エタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、m-キシレンスルホン酸等の有機スルホン酸類;例えば、タウリン等のアミノスルホン酸類;例えば、塩酸等の無機酸類等の酸剤;例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、コカミドメチルモノエタノールアミン等のアルカノールアミン類;例えば、アンモニア、炭酸アンモニウム、リン酸二水素一アンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアンモニアおよびアンモニウム類;例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、硫酸マグネシウム等の無機塩基類等のアルカリ剤、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸カルシウム、塩化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、エデト酸二ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、硫酸モノエタノールアミン、1号珪酸ソーダ、2号珪酸ソーダ、3号珪酸ソーダ、ココイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウレス-4カルボン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム(無水)、エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム、チオグリコール酸、臭素酸ナトリウム等の上記酸剤とアルカリ剤との中和生成塩、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム等の有効成分等が挙げられる。
本発明組成物を、粘稠性(増粘性)を有する組成物として調製する場合は、電解質として二価以上の多価電解質を用いることが好ましい。かかる多価電解質としては、特に制限されないものの、例えば、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、チオグリコール酸カルシウム等を例示することができる。
(E−2)アルコール
アルコールとしては、通常、外用組成物、特に化粧料の原料として配合されるアルコールであって、前述する(A)及び(B)成分、または(A)〜(C)成分を含む組成物に溶解または分散して所望の粘稠性(増粘性)を発揮するものであることが好ましい。
特に制限されないものの、かかるアルコールとしては、炭素数が5以下の低級アルコール、多価アルコール、および炭素数12〜24の一価の脂肪族アルコールを例示することができる。これらは1種単独で使用してもよいが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
ここで炭素数が5以下の低級アルコールとしては、特に制限されないものの、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、ペンタノール、フェノキシエタノール等を挙げることができる。これらのアルコールは、特に制限されないものの、外用組成物においては、通常、可溶化剤、清涼剤、清浄剤、殺菌剤、収斂剤、および/または防腐剤等として用いられる。
また、多価アルコールとしては、特に制限されないものの、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどのグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類;キシリトール、トレハロース、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、アラビトール、リビトール、ガラクチトール、グルシトール、エリトリトールなどの糖アルコールなどを例示することができる。
特に制限されないものの、多価アルコールの重量平均分子量は6000以下であることが好ましい。重量平均分子量はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出することができる。
グリコール類として、好ましくは1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール;グリセリン類として、好ましくはグリセリン、ジグリセリン;糖アルコールとして、好ましくはソルビトール、キシリトール、トレハロースを例示することができる。これらのアルコールは、特に制限されないものの、外用組成物においては、通常、保湿剤、艶感付与剤、および/または可溶化剤等として用いられる。
また、炭素数12〜24の一価の脂肪族アルコールとしては、特に制限されないものの、具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコールおよびバチルアルコールなどが挙げられる。これらのうち、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等は、固形の油分であり、例えば、製品を固化させたり、粘性を高めたりする目的で使用されるアルコールである。また、イソステアリルアルコールは液状の油分であり、肌を柔軟にするエモリエント剤や、乳液やクリーム等の乳化剤として使用されるアルコールである。なお、これらの油性のアルコールを配合する場合は、後述するノニオン性界面活性剤を併用することが好ましい。
(E−3)ノニオン性界面活性剤
ノニオン性界面活性剤としては、通常、外用組成物、特に化粧料の原料として配合されるノニオン性界面活性剤であって、前述する(A)及び(B)成分、または(A)〜(C)成分を含む組成物に溶解または分散して所望の粘稠性(増粘性)を発揮するものであることが好ましい。好ましくは外用組成物、特に化粧料一般に用いられるノニオン性界面活性剤である。
これらのノニオン性界面活性剤には、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレインアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(POE)アルキルアリルエーテル、およびポリオキシエチレン(POE)ポリオキシプロピレングリコール等のエーテル型;多価アルコ−ルの脂肪酸エステルにエチレンオキシ(EO)を付加したエステルエーテル型;エステル型(例:RCOO−(CHCHO)H);アルカノールアミド型(例:RCON(CHCHOH));ポリグリセリン型;およびアミノ酸系のノニオン性界面活性剤が含まれる。これらは1種単独で使用してもよいが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。具体的には、特に制限されないものの、POEアルキルエーテルとしてはPOEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、およびPOEオレイルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル等;アルキルグリセリルエーテルとしてはイソステアリルグリセリルエーテル等;エステル型としては、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸グリセリン、モノカプリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等)、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(モノラウリン酸PEG、モノステアリン酸PEG、ジステアリン酸PEG、ジステアリン酸エチレングリコール)等;エステルエーテル型としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル(モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(モノラウリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、トリステアリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、トリイソステアリン酸POEソルビタン等);アルカノールアミド型としては、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド;ポリグリセリン型としてはラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリルジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリオレイン酸ポリグリセリル、トリステアリン酸ポリグリセリル、デカオレイン酸ポリグリセリル、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル:アミノ酸系としてラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデス、ラウロイルグルタミン酸ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルジステアレス、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を、制限なく例示することができる。なお、これらの非イオン性界面活性剤は、特に制限されないものの、例えば、花王株式会社、日光ケミカルズ株式会社、日油株式会社、日本エマルジョン株式会社等から、商業的に入手することができる。
特に制限されないものの、ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量は2000以下であることが好ましい。当該重量平均分子量はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出することができる。
本発明組成物は、少なくとも前述する(A)及び(B)成分、または(A)〜(C)成分、必要に応じてさらに他の任意成分を、(D)成分に溶解または分散させることで調製することができる。特に制限されないものの、一例を挙げると、(D)成分に(B)成分及び(C)成分を少しずつ段階的に添加して溶解した後に、これに(A)成分を添加して撹拌して溶解させる。
配合量にもよるが、(A)成分を添加すると、水溶液は粘稠性を帯び、増粘性を有するようになる。増粘性を増加したい場合は、さらに(E−1)電解質を配合することもできる。なお、前述する(E−1)電解質として、酸剤またはアルカリ剤を用いることで、本発明組成物を所望のpHに調整することができる。特に制限されないが、本発明組成物を化粧料として用いる場合は、pH4.5〜8.5の範囲、好ましくはpH5〜8.5の範囲、より好ましくはpH6〜8となるように調整することが好ましい。この場合、特に制限されないものの、酸剤またはアルカリ剤を用いて、(B)成分を含む水溶液のpHを調整した後に、(A)成分、及び必要に応じて(E−1)電解質(例えば、多価電解質)を添加配合することが好ましい。
つまり、本発明組成物は、(A)及び(B)成分、または(A)〜(C)成分を含有することで、(A)成分の経時的変色が抑制されているという特長だけでなく、所望の用途および形状に応じて所望の粘稠性を有する増粘組成物として調製することができる。このため、取り扱い性、使用感、および/または塗布感が良好な外用組成物、特に化粧料として有用である。
各成分の配合割合は、本発明組成物の粘度が、1000mPa・sより大きく、好ましくは3000mPa・s以上、より好ましくは3000〜50000mPa・sの範囲、特に好ましくは8000〜50000mPa・sの範囲(B型回転粘度計、ローターNo.4,回転数3rpm、1分間、および品温20℃で測定。以下、同じ。)になるように、前述する割合を参考にして適宜設定することができる。当該粘度は、本発明組成物の用途やその形状に応じて、適宜選択調整することができる。例えば、増粘組成物を粘稠性のローション状または乳液状の外用組成物として用いる場合、好ましくは1000mPa・sより大きく6000mPa・s以下の範囲、好ましくは3000〜6000mPa・sの範囲に調整することができる。また、クリーム状の外用組成物として用いる場合、好ましくは10000〜50000mPa・sの範囲、より好ましくは30000〜50000mPa・sの範囲に調整することができる。さらにゲル状の外用組成物として用いる場合、好ましくは10000〜40000mPa・sの範囲、より好ましくは20000〜40000mPa・sの範囲に調整することができる。
ちなみに、本発明組成物には、本発明の効果を妨げないことを限度として、任意の水溶性化合物を配合することもできる。例えば水溶性化合物としては、寒天、水溶性セルロース、グルコマンナン、およびサクシノグリカンからなる群より選択される少なくとも一種を例示することができるが、これらを配合するかしないかは、任意に選択することができる。
ここで水溶性セルロースは、水溶性を有するセルロース化合物(セルロース誘導体)である。具体的には、セルロースを苛性ソーダで処理後、塩化アルキル、酸化アルキレン等のエーテル化剤と反応させて得られる非イオン性の水溶性セルロースエーテルを挙げることができる。当該水溶性セルロースエーテルは、セルロースの繰り返し単位における水酸基の水素原子の一部をアルキル基やヒドロキシアルキル基等で置換させることで水素結合を消失させ、それにより水溶性としたものである。セルロースの水素原子の置換基として使用されるアルキル基およびヒドロキシアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基を好適に挙げることができる。
水溶性セルロースとして、特に制限されないものの、具体的には、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース等);ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等);ヒドロキシアルキルアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース[ヒプロメロース]等);カルボキシアルキルセルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース等);およびカルボキシアルキルヒドロキシセルロース(例えば、カルボキシメチルヒドロキシセルロース、カルボキシエチルヒドロキシセルロース等);並びにこれらのアルカリ金属塩を挙げることができる。
(II)本発明組成物の用途
前述する本発明組成物は、好ましくは外用組成物として用いることができる。当該外用組成物には、外用の医薬品や医薬部外品、及び化粧料が含まれる。より好ましくは皮膚または毛髪に使用される化粧料である。
ここで化粧料としては、例えば、化粧水、乳液、美容液、クリーム、クリームパック、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングジェル、洗顔フォーム、ボディーシャンプー、ボディーローション、スタイリングジェル、育毛剤、発毛剤、抗フケ剤、アイライナー、マスカラ、ファンデーション、日焼け止め、保湿剤、美白剤、抗加齢剤、抗しわ剤等が挙げられる。
当該化粧料には、前述した成分のほかに化粧料分野で通常用いられる成分や添加剤が含まれていてもよい。これらの添加剤としては、例えば、保湿剤、柔軟剤、染毛剤、整髪剤、紫外線防止剤、美白剤、抗老化(アンチエイジング)剤、酸化防止剤、防腐剤、抗菌剤、pH調整剤、緩衝剤、界面活性剤、制酸剤、増泡剤、泡質改善剤、油剤、乳化剤、分散剤、粘度調整剤、帯電防止剤、色材、香料等の医薬部外品原料規格2006およびその追補に収録されている種々の成分が挙げられる。
本発明組成物は、化粧料用途以外にも、種々の用途に供することができる。例えば、外用の医薬品や医薬部外品(抗菌剤、抗真菌剤、う蝕予防剤、抗歯石剤、抗プラーク剤、ハップ剤、軟膏等)にも適用することができる。この場合、前述した成分のほかに、医薬品や医薬部外品の分野で通常用いられる成分や添加剤が含まれていてもよい。これらの成分や添加剤は、この分野で公知のものであればいずれのものも使用することができる。
(III)アスコルビン酸化合物含有組成物の経時的変色を抑制する方法
本発明は、アスコルビン酸化合物含有組成物のアスコルビン酸化合物に起因する経時的変色を抑制する方法を提供する。当該方法は、前述する(A)成分の経時的変色が、(B)成分を共存させておくことで有意に抑制できることを見出したことに基づく。つまり、本発明は、前述する(B)成分の新たな用途を提供するものである。
具体的には、本発明の方法は、(A)アスコルビン酸化合物と、(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体とを共存させることで実施することができる。(A)及び(B)成分に、さらに(C)シクロデキストリン化合物を共存させることで、さらにアスコルビン酸化合物に起因する経時的変色に対する抑制効果を高めることができる。
本発明の方法で使用される(A)、(B)及び(C)成分の種類やその割合は、前述した通りであり、その記載はここに援用することができる。また、対象とするアスコルビン酸化合物含有組成物には、本発明の効果を妨げないことを限度として、他の成分として、前述する(D)成分、(E)成分、及び/またはその他の成分が配合されていてもよい。
以上、本明細書において、「含む」及び「含有する」の用語には、「からなる」及び「から実質的になる」という意味が含まれる。
以下、本発明の構成及び効果について、その理解を助けるために、実験例を用いて本発明を説明する。但し、本発明はこれらの実験例によって何ら制限を受けるものではない。以下の実験は、特に言及しない限り、室温(25±5℃)、及び大気圧条件下で実施した。なお、特に言及しない限り、以下に記載する「%」は「質量%」、「部」は「質量部」を意味する。
下記参考製造例1〜20に、本発明に係る(B)成分〔アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体〕の製造方法を記載する。
参考製造例1 (B)成分(共重合体(1))の製造
アクリル酸35g(0.49mol;富士フイルム和光純薬株式会社製)、2-パーフルオロヘキシルエチルアクリレート10.69g(0.0256mol;ユニマテック株式会社製)、ジエチレングリコールジアリルエーテル0.1333g(0.72mmol;富士フイルム和光純薬株式会社製)およびジ(4-tert-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.0734g(0.18mmol;製品名:パーカドックス16;化薬アクゾ株式会社製)をシクロヘキサン411mLおよび酢酸エチル45.7mLの混合溶媒中に投入し、溶液を均一に混合した。混合した溶液を窒素ガス雰囲気下で30分間バブリングし、溶液中に含まれる酸素を脱気した。その後、溶液を攪拌しながら、30分かけて55℃まで加熱し、同温度を維持しながら溶液をさらに1時間攪拌した。次いで、溶液を1時間30分かけて75℃まで加熱し、同温度を維持しながら溶液をさらに2時間攪拌した。攪拌後、溶液を室温まで冷却し、冷却することによって析出した共重合体(ポリマー)を濾取した後、濾取した共重合体を90〜110℃で8時間減圧乾燥することにより、本発明に係る(B)成分(共重合体(1))42.43gを得た(収率:93%)。
参考製造例1における各成分の名称と各成分の割合(重量比、重量部、モル比およびモル量)を表1に示す。
参考製造例2〜20 (B)成分(共重合体(2)〜(20))の製造
参考製造例2〜20では、表1に記載の成分を、各成分の割合(重量比、重量部、モル比およびモル量)が表1となるように使用した以外は、参考製造例1と同様の方法に準じて、本発明に係る(B)成分(共重合体(2)〜(20))を得た。参考製造例2〜20における各成分の名称と各成分の割合(重量比、重量部、モル比およびモル量)を表1に示す。
Figure 0006953604
実験例1 アスコルビン酸化合物の経時的変色に対する抑制効果の評価(1)
(A)成分としてアスコルビン酸を、(B)成分として参考製造例3に記載する方法で製造した共重合体(3)を、また(C)成分としてβ−シクロデキストリンを用いて、(A)成分の経時的変色に対する抑制効果を評価した。
(1)アスコルビン酸化合物含有組成物の調製
精製水に、共重合体(3)を加えて撹拌しながら溶解し、この水溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHが7〜8になるように調整した。この水溶液に硫酸マグネシウムを添加し、撹拌しながら完全に溶解させ、粘稠性の水溶液を調製した。次いでグリセリンを入れた後、アスコルビン酸を添加し、さらに実施例1−1及び1−2には共重合体(3)を、比較例1及び実施例1−2にはβ−シクロデキストンを添加して溶解した。
(2)実験方法
斯くして調製した各アスコルビン酸化合物含有組成物(透明からやや白濁した液状あるいは粘性のある液)を、無色透明の栓付きガラス容器に入れ、40℃の暗所条件下で2週間静置保存した。2週間保存した後の対照例1のアスコルビン酸化合物含有組成物が有する色(褐色度)をスコア「5」、調製時の無色透明の色をスコア「1」として、2週間保存した後の各アスコルビン酸化合物含有組成物(比較例1−1、実施例1−1及び1−2)の色(褐色度)を目視で5段階評価した。
(3)実験結果
結果を表2に併せて示す。
Figure 0006953604
表2に示すように、アスコルビン酸を含有する水性の組成物は、経時的に変色(褐変化)する(対照例1)。この経時的変色は、当該アスコルビン酸化合物含有組成物に、(C)成分であるシクロデキストリンを配合することである程度抑制できるものの(比較例1)、それよりも、アスコルビン酸化合物含有組成物に、(B)成分であるアクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体を配合することで、より高い変色抑制効果が得られることが確認された(実施例1−1)。また(B)成分に加えて、(C)成分を配合することで、より一層高い変色抑制効果が得られることも確認された(実施例1−2)。
実験例2〜4 アスコルビン酸化合物の経時的変色に対する抑制効果の評価(2)
(A)成分としてアスコルビン酸誘導体(表3参照)を、(B)成分として参考製造例3に記載する方法で製造した共重合体(3)を、また(C)成分としてβ−シクロデキストリンを用いて、(A)アスコルビン酸化合物の経時的変色に対する抑制効果を評価した。
(1)アスコルビン酸化合物含有組成物の調製
実験例1と同様の方法で、精製水に、共重合体(3)を加えて撹拌しながら溶解し、この水溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHが7〜8になるように調整した。この水溶液に硫酸マグネシウムを添加し、撹拌しながら完全に溶解させ、粘稠性の水溶液を調製した。次いでグリセリンを入れた後、各アスコルビン酸誘導体〔(A)成分〕を添加し、さらに各実施例には共重合体(3)を、また比較例2〜4、並びに実施例2−2、3−2、4−2及び4−3にはβ−シクロデキストンを添加して溶解した。また実施例4−3には水溶性シリコーンを配合した。
(2)実験方法
斯くして調製した各アスコルビン酸化合物含有組成物(透明からやや白濁した液状あるいは粘性のある液)を、実験例1と同様に、無色透明の栓付きガラス容器に入れ、40℃の暗所条件下で2週間静置保存した。2週間保存した後の各実験例における対照例のアスコルビン酸化合物含有組成物が有する色(褐色度)をスコア「5」、調製時の無色透明の色をスコア「1」として、2週間保存した後の各アスコルビン酸化合物含有組成物の色(褐色度)を目視で5段階評価した。
(3)実験結果
結果を表3に併せて示す。
Figure 0006953604
表3に示すように、各アスコルビン酸誘導体を含有する水性の組成物は、経時的に変色(褐変化)する(対照例2〜4)。この経時的変色は、当該アスコルビン酸化合物含有組成物に、(C)成分であるシクロデキストリンを配合することである程度抑制できるものの(比較例2〜4)、アスコルビン酸化合物含有組成物に、(B)成分であるアクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体を配合することで、それよりも同等またはそれよりも高い変色抑制効果が得られることが確認された(実施例2−1、3−1。4−1)。また(B)成分に加えて、(C)成分を配合することで、より一層高い変色抑制効果が得られることも確認された(実施例2−2、3−2、4−2)。また実施例4−3に示すように、(B)成分や(C)成分による当該効果は、水溶性シリコーンの配合によって妨げられないことも確認された。
実験例5 アスコルビン酸化合物の経時的変色に対する抑制効果の評価(3)
(A)成分としてアスコルビン酸誘導体(表4参照)を、(B)成分として参考製造例3に記載する方法で製造した共重合体(3)を、また(C)成分としてβ−シクロデキストリンを用いて、(A)アスコルビン酸化合物の経時的変色に対する抑制効果を評価した。
(1)アスコルビン酸化合物含有組成物の調製
実験例1と同様の方法で、精製水に、共重合体(3)を加えて撹拌しながら溶解し、この水溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHが7〜8になるように調整した。この水溶液に硫酸マグネシウムを添加し、撹拌しながら完全に溶解させ、粘稠性の水溶液を調製した。次いでグリセリンを入れた後、アスコルビン酸誘導体〔(A)成分〕を添加し、さらに各実施例には共重合体(3)を、また比較例5―3〜5−5及び実施例5−2にはβ−シクロデキストンを添加して溶解した。また比較例5―1及び5−4、並びに比較例5―2及び5−5には、リン酸アスコルビルMgの安定化に使用される水溶性のアクリル酸重合体(カルボマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー)をそれぞれ配合した。
(2)実験方法
斯くして調製した各アスコルビン酸化合物含有組成物(透明からやや白濁した液状あるいは粘性のある液)を、実験例1と同様に、無色透明の栓付きガラス容器に入れ、40℃の暗所条件下で2週間静置保存した。2週間保存した後の対照例5のアスコルビン酸化合物含有組成物が有する色(褐色度)をスコア「5」、調製時の無色透明の色をスコア「1」として、2週間保存した後の各アスコルビン酸化合物含有組成物の色(褐色度)を目視で5段階評価した。
(3)実験結果
結果を表4に併せて示す。
Figure 0006953604
表4に示すように、アスコルビン酸誘導体を含有する水性の組成物は、経時的に変色(褐変化)する(対照例5)。この経時的変色は、当該アスコルビン酸化合物含有組成物に、(C)成分であるシクロデキストリンを配合することである程度抑制できるものの(比較例5−3)、アスコルビン酸化合物含有組成物に、(B)成分であるアクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体を配合することで、より高い変色抑制効果が得られることが確認された(実施例5−1)。また(B)成分に加えて、(C)成分を配合することで、より一層高い変色抑制効果が得られることも確認された(実施例5−2)。
一方、(B)成分であるアクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体に代えて、同様に水溶性のアクリル酸重合体であるカルボマーや(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーは、単独でアスコルビン酸化合物の変色を抑制する効果はなく、またシクロデキストリンと併用すると、シクロデキストリンが有する変色抑制効果を妨げることが確認された。このことから、アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体には、他のアクリル酸重合体を併用しないことが好ましいと考えられる。

Claims (8)

  1. (A)アスコルビン酸化合物、
    (B)(B1)一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。)、および
    (B2)一般式[B2]で示されるアクリル酸:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
    を構成成分とし、前記アクリル酸エステル(B1)と前記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、および
    (C)シクロデキストリン化合物
    を含有する組成物。
  2. 前記(B)アクリル酸エステル(B1)/アクリル酸(B2)共重合体が、さらに(B3)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を構成成分として含むものである、請求項1に記載する組成物。
  3. (A)成分の含有量が0.1〜10質量%、(B)成分の含有量が3質量%未満である、請求項1又は2に記載する組成物。
  4. 前記(C)成分の含有量が0.05〜10質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載する組成物。
  5. 前記組成物が、pH4.5〜8.5の範囲にある、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状またはクリーム状のいずれかの形状を有する外用組成物である、請求項1〜のいずれか一項に記載する組成物。
  6. アスコルビン酸化合物の経時的変色が抑制されたアスコルビン酸化合物含有組成物を調製する方法であって、
    (A)アスコルビン酸化合物、
    (B)(B1)一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。)、および
    (B2)一般式[B2]で示されるアクリル酸:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
    を構成成分とし、前記アクリル酸エステル(B1)と前記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、および
    (C)シクロデキストリン化合物
    を配合する工程を有する、前記調製方法。
  7. アスコルビン酸化合物含有組成物のアスコルビン酸化合物に起因する経時的変色を抑制する方法であって、前記組成物において
    (A)アスコルビン酸化合物と、
    (B)(B1)一般式[B1]で示されるアクリル酸エステル:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。)、および
    (B2)一般式[B2]で示されるアクリル酸:
    Figure 0006953604
    (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
    を構成成分とし、前記アクリル酸エステル(B1)と前記アクリル酸(B2)との割合(モル比)が、(B1)/(B2)=2:98〜6:94であるアクリル酸エステル/アクリル酸共重合体
    とを共存させる工程を有する、前記経時的変色抑制方法。
  8. さらに(C)シクロデキストリン化合物を共存させる工程を有する、請求項に記載する経時的変色抑制方法。
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