JP2018030915A - 香料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時の香り立ちに優れ、長期安定性に優れ、塗布時のべたつきが少ない香料組成物を提供する。【解決手段】香料組成物は、成分(A)を0.01〜5.0質量%、成分(B)を0.1〜15.0質量%、および成分(C)を0.1〜10.0質量%を含有しており、成分(C)の含有量/成分(A)の含有量が0.5〜5.0である。(A) 香料 (B) 下記の式(I)で表される水溶性アルキレンオキシド誘導体 RO−[(PO)m(EO)n]−H (I)(式(1)中、Rは炭素数が1〜6個である炭化水素基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、mはオキシプロピレン基POの平均付加モル数で、1≦m≦30であり、nはオキシエチレン基EOの平均付加モル数で、1≦n≦30であり、オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOの合計量を100質量部としたとき、オキシプロピレン基POの質量割合は35〜75質量部であり、オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOはランダム状に付加している。) (C) HLB値10〜15を有し、成分(B)以外の非イオン性界面活性剤【選択図】 なし

Description

本発明は、香料組成物に関する。
香りは、製剤の高級感、効果への期待感、心理的な安心感などを演出する重要な要素である。現在、香りを演出する香料は、製剤中に多く用いられているが、その香料は水に不溶の油成分であることが多い。例えば、フレグランスやミストなどの透明で水系の安定な製剤を得るために、少量の活性剤によって香料を可溶化させると、香料の油成分同士の会合やクリーミングが起こりやすく、製剤の長期安定性が低下する可能性がある。しかし、その一方で多量の活性剤によって香料を可溶化させると、活性剤による塗布時のべたつきが生じ、更に水や香料の揮発により、製剤内の活性剤濃度がより高くなることで、長期安定性が低下する可能性がある。
特許文献1では、アルキレンオキシド誘導体、香料及び/又はビタミンE若しくはその誘導体、及び水を含む化粧料の経時安定性を改善し、温度変化履歴に対して安定な外用剤を提案している。しかし、香料に対して活性剤量が多く、可溶化した際に香料成分の周りの活性剤量が多くなるため、香料の香り立ちが抑制される可能性がある。更に、持続性の向上や香り立ちの向上のために多くの香料を用いる製剤の処方が増えているが、特許文献1の化粧料では、多くの香料を可溶化する要求を満たすことができない可能性がある。
特許文献2では、使用感触及び乳化安定性に優れ、ディスペンサー使用に適した水系フレグランスとして、香料、シリコーン油、親水性界面活性剤の組成物を提案している。香料に対して、活性剤量は少ないものの、香料を高圧ホモジナイザーによって乳化を行っているため、配合成分によっては用いることができない場合、製剤の作製コストがかかる可能性がある。更に、乳化の処方であるため、製剤の付加価値を向上させるための透明性の高い水系の製剤を得る際には困難になる可能性がある。
特開2008−266217号公報 特開2005−247759号公報
本発明の課題は、使用時の香り立ちに優れ、長期安定性に優れ、塗布時のべたつきが少ない香料組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、香料、特定のアルキレンオキシド誘導体、非イオン性界面活性剤を用いることで上記目的を達成できることを見出した。この知見に基づく、本発明は下記の通りである。
下記の成分(A)を0.01〜5.0質量%、成分(B)を0.1〜15.0質量%、および成分(C)を0.1〜10.0質量%を含有しており、前記成分(C)の含有量の前記成分(A)の含有量に対する比率(前記成分(C)の含有量/前記成分(A)の含有量)が0.5〜5.0であることを特徴とする、香料組成物。

(A) 香料
(B) 下記の式(1)で表される水溶性アルキレンオキシド誘導体

RO−[(PO)m(EO)n]−H (1)

(式(1)中、
Rは炭素数が1〜6個である炭化水素基、
POはオキシプロピレン基、
EOはオキシエチレン基、
mはオキシプロピレン基POの平均付加モル数で、1≦m≦30であり、
nはオキシエチレン基EOの平均付加モル数で、1≦n≦30であり、
オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOの合計量を100質量部としたとき、オキシプロピレン基POの質量割合は35〜75質量部であり、
オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOはランダム状に付加している。)

(C) HLB値10〜15を有し、前記成分(B)以外の非イオン性界面活性剤
本発明によれば、使用時の香り立ちに優れ、長期安定性に優れ、塗布時のべたつきの少ない香料組成物を得ることができる。
以下、本発明の香料組成物における成分(A)、成分(B)、成分(C)、水及びその他の任意成分について、順に説明する。
<香料(成分(A))>
本発明は、成分(A)として香料を使用することを特徴の1つとする。香料としては、動物又は植物より得られる天然香料と、化学適合性手段によって製造される合成香料、及びそれらの混合物である調合香料が挙げられ、特に限定されない。本発明においては、目的とする製品に応じて、これらの香料の任意の一種または二種以上を用いることができる。
用いる香料の例としては、炭化水素類、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、ケトン類、アセタール類、エーテル類、エステル類、カーボネート類、ラクトン類、オキシム類、ニトリル類、シッフ塩基類、アミド類、含窒素化合物、含硫黄化合物、天然精油や天然抽出物を挙げることができる。
香料組成物の成分(A)の含有量は0.01〜5.0質量%とする。成分(A)の含有量が0.01質量%未満である場合は、十分な使用時の香り立ちに優れた効果が得られない。この観点から、成分(A)の含有量を0.01質量%以上とするが、は0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上が更に好ましい。また、成分(A)の含有量が5.0質量%を上回ると、香料組成物の長期安定性が低下する場合がある。この観点から、成分(A)の含有量を5.0質量%以下とするが、3.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下が更に好ましい。
<アルキレンオキシド誘導体(成分(B)>
本発明は、成分(B)として、式(1)で表されるアルキレンオキシド誘導体を使用することを特徴の一つとする。成分(B)は1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。成分(B)、成分(C)の組み合わせによって、成分(A)を低濃度の活性剤によって香料組成物中に可溶化させることができる。その結果、使用時の香り立ちに優れ、長期安定性に優れた、塗布時のべたつきが少ない香料組成物を得ることができる。
式(1)において、Rは、炭素数が1〜6個の炭化水素基であり、一種でも混合物でもよい。Rの炭素数が6個より大きい場合は、香料組成物の塗布時におけるべたつきが生じるので、炭素数を6個以下とするが、4個以下とすることが更に好ましい。
Rの炭化水素基は、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。この飽和炭化水素基としてはアルキル基が好ましく、不飽和炭化水素基としては、アルケニル基が好ましい。特に好ましいRは、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基である。
式(1)中のmおよびnは、それぞれ、オキシプロピレン基(PO)、オキシエチレン基(EO)各1分子あたりの平均付加モル数である。
オキシプロピレン基POの平均付加モル数mは、1〜30とする。
mが1未満であると、香料組成物の長期安定性が低下する可能性があるので、mを1以上とする。また、mが30を越えると、香料組成物の塗布時におけるべたつきが生ずるので、mを30以下とするが、20以下が好ましく、10以下が更に好ましい。
オキシエチレン基EOの平均付加モル数nは、1〜30とする。
nが1未満であると、香料組成物の長期安定性が低下する可能性があるので、nを1以上とする。また、nが30を越えると、香料組成物の塗布時におけるべたつきが生ずるので、nを30以下とすることが、20以下が好ましく、10以下が更に好ましい。
オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOの合計量を100質量部としたとき、オキシプロピレン基POの質量割合は30〜75質量部とする。POの量が30質量部未満であると、香料組成物の長期安定性が悪化する場合があり、POの量が75質量部を超えると、香料組成物の使用時の塗布時にべたつきが生ずる場合がある。POの量が上記の範囲内であれば、長期安定性、塗布時のべたつきのバランスが良い化粧料組成物を得ることができる。こうした観点からは、POの量は、70質量部以下とすることが更に好ましく、60質量部以下とすることが特に好ましい。また、POの量は、35質量部以上とすることが更に好ましく、40質量部以上とすることが特に好ましい。
式(1)におけるPOおよびEOの結合部分は、−[(PO)m(EO)n]−と記載しているが、この記載は、POおよびEOが、ブロック状ではなく、ランダム状に結合していることを表す。また、この記載はPOおよびEOがランダム状に結合していることを表すため、式(1)の「RO−」部分に、POではなく、EOが結合しているアルキレンオキシド誘導体も、本発明の成分(B)に包含される。
本発明の成分(B)と異なり、POおよびEOがブロック状に結合しているアルキレンオキシド誘導体を使用すると、香料組成物の長期安定性が悪化し、さらに、塗布時のべたつきが生ずる。
香料組成物中の成分(B)の含有量は0.1〜15.0質量%とする。成分(B)の含有量が0.1質量%未満である場合、成分(A)を可溶化させにくく、香料組成物の長期安定性が低下する場合がある。この観点から、成分(B)の含有量を0.1質量%以上とするが、0.5質量%以上とすることが更に好ましく、1.0質量%以上とすることが特に好ましい。また、成分(B)の含有量が15.0質量%を上回ると、香料組成物の塗布時にべたつきが生じる可能性がある。この観点から、成分(B)の含有量を15.0質量%以下とするが、12.0質量%以下が更に好ましく、10.0質量%以下が特に好ましい。
本発明の式(1)で示されるアルキレンオキシド誘導体は、公知の方法で製造することができる。例えば、炭素数が1〜6個であるアルキルアルコールにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合することによって得られる。
<非イオン性界面活性剤(成分(C))>
本発明は、成分(C)として、HLB(hydrophile-lipophile
balance)値が10〜15の非イオン性界面活性剤を使用する。成分(C)は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。非イオン性界面活性剤のHLB値が10より小さい場合、もしくは15より大きい場合には、香料を可溶化させることが難しく、長期安定性に優れた香料組成物を得られない可能性がある。
ここで、上記HLB値は、川上の提唱した下記(2)式によって求めることができる(川上:科学,23,546(1953))。

HLB値=7+11.7・Log(MW/MO)・・・(2)

(ここでMWは親水基の分子量、MOは親油基部の分子量を表す。)
非イオン性界面活性剤のHLB値が10〜15の間であれば、非イオン性界面活性剤の種類は限定はされないが、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体等の脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のアルキルまたはアリールエーテル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体付加物、ポリオキシエチレンアルキルアミン等を挙げることができる。
より具体的には、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビットモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビットモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアレート、ポリオキシエチレンソルビットヘキサステアレート、ポリオキシエチレンソルビットモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレエート、ポリオキシエチレンソルビットペンタオレエート、ポリオキシエチレンソルビットモノイソステアレート、ポリオキシエチレンソルビットテトライソステアレート等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリントリイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレエート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン2−オクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等を挙げることができる。
好ましくはポリオキシエチレン(5〜9)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(6〜12)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(7〜14)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(7〜14)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜10)アルキル(C12〜14)エーテル、ポリオキシエチレン(6〜10)トリデシルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜10)ミリスチルエーテル、ポリオキシエチレン(7〜12)イソステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜15)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(21〜26)ポリオキシプロピレン(10〜15)デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン(20〜60)硬化ヒマシ油、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドである。
香料組成物中の成分(C)の含有量は0.1〜10.0質量%とする。成分(C)の含有量が0.1質量%未満であると、成分(A)を可溶化させにくく、長期安定性が低下する場合がある。この観点から、成分(C)の含有量を0.1質量%以上とするが、0.5質量%以上が更に好ましく、1.0質量%以上が特に好ましい。また、成分(C)の含有量が10.0質量%を上回ると、香料組成物の香り立ちが抑制してしまう可能性がある。この観点から、成分(C)の含有量を10.0質量%以下とするが、8.0質量%以下が更に好ましく、5.0質量%以下が特に好ましい。
成分(C)の含有量と成分(A)の含有量との比率(成分(C)/成分(A))は、0.5〜5.0とする。この質量比が0.5未満である場合、長期安定性が低下する可能性がある。この観点からは、前記質量比を0.5以上とするが、1.0以上とすることが更に好ましい。また、前記質量比が5.0を上回る場合、香料の香り立ちが抑制してしまう可能性がある。この観点から、前記質量比を5.0以下とするが、3.0以下とすることが更に好ましく、2.0以下とすることが特に好ましい。
化粧料組成物中の水の含有量は、成分(A)〜(C)および任意成分の残部であるが、好ましくは70.0〜99.0質量%、より好ましくは75.0〜95.0質量%、さらに好ましくは80.0〜90.0質量%である。
<その他の任意成分>
本発明の化粧料組成物は、成分(A)〜成分(C)および水以外の任意成分として、化粧品に一般的に用いられている成分を含有していてもよい。その他の任意成分としては、例えば、界面活性剤、イソプロパノール等の溶剤、炭化水素油、エステル油、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油等の油分、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の保湿剤、エチレンジアミン四酢酸塩、エデト酸等のキレート剤、ジステアリン酸エチレングリコール等のパール化剤、パラメトキシケイ皮酸エステル、メトキシジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤、増粘剤、酸化防止剤、pH調整剤、植物抽出物、アミノ酸、ビタミン類、色素等が挙げられる。
このような任意成分の合計含有量は本来の目的を損なわない範囲で配合することができ、10質量%以下が好ましい。
本発明の香料組成物は、常法に従い、成分(A)、(B)、(C)、水およびその他の任意成分を混合することによって、製造できる。また、化粧料組成物の剤型に特に限定はなく、例えば、透明系液体状、パール系液体状、ペースト状、クリーム状、ゲル状、固形状、エアゾール型スプレー、非エアゾール型のスプレー状等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の「%」および「部」は、特段の記載が無い限り、それぞれ「質量%」および「質量部」を意味する。
(合成例1:成分(B−1)の合成)
1−ブタノール74gと触媒として水酸化カリウム4gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンオキシド396gとプロピレンオキシド580gの混合物を滴下させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(ゲージ圧)、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、アルキレンオキシド誘導体(成分(B−1))を得た。
また、JIS K1557−1に準じた水酸基価測定によって得られる値から、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物の数平均分子量からmおよびnの値を特定した。
(合成例2:成分(B−2)〜成分(B’−2)の合成)
出発原料の種類、並びにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加量を変更したこと以外は、合成例1と同様の方法にて、アルキレンオキシド誘導体(成分(B−2)〜(B−5)、(B’−1)、(B’−2))を合成した。
得られた成分(B−1)〜(B−5)、(B’−1)、(B’−2)について、式(1)におけるR、mおよびn、POおよびEOの合計100質量部に対するPOの量を表1に示す。
Figure 2018030915

(実施例1〜12および比較例1〜8)
合成例1または2で得られた成分(B−1)〜(B−5)、(B’−1)および(B’−2)、下記の成分(B’−3)並びに下記の成分(A−1)〜成分(A−4)、成分(C−1)〜成分(C−3)、(C’)、共通成分および水を、表2、表3に示した量で、室温にて均一になるまで混合し、液状の香料組成物を得た。
<成分(A)>
成分(A−1):(R)−(+)−リモネン(和光純薬工業(株)製)
成分(A−2):アネトール (和光純薬工業(株)製)
成分(A−3):p−アニスアルデヒド
(東京化成工業(株)製)
成分(A−4):ヘキサン酸エチル (和光純薬工業(株)製)
<成分(B’−3)>
ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
<成分(C)>
成分(C−1): ポリオキシエチレン(24)ポリオキシプロピレン(13)デシルテトラデシルエーテル(日油(株)製、「ユニルーブ50MT−2200B」、表示名称:PPG−13デシルテトラデセス−24、HLB=10,7)
成分(C−2): ポリオキシエチレン(7)アルキル(12〜14)エーテル(日油(株)製、「ノニオンNC−207」、表示名称:(C12−14)パレス−7、HLB=12.3)
成分(C−3): ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(日油(株)製、「ユニオックスHC−60」表示名称:PEG−60 水添ヒマシ油、HLB=15.0)
成分(C’): ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油(日油(株)製「ユニオックスHC−100」、表示名称:PEG−100 水添ヒマシ油、HLB=16.6)をそれぞれ用いた。
<共通成分>
3%のグリセリン、3%の1,3−ブチレングリコール、0.2%のエチルヘキシルグリセリン、0.05%のクエン酸、および0.2%のクエン酸ナトリウムを共通成分として使用した(共通成分の合計6.45%)。なお、前記の成分量は、香料組成物中の含有量を示す。
<評価>
得られた実施例1〜12および比較例1〜8の香料組成物の香り立ち、塗布時のべたつき及び長期安定性を以下のようにして評価した。結果を表2、表3に示す。
(a)香り立ち
パネラー10名の前腕に、試料を0.2mL塗布し、香り立ちの強さを下記の基準で官能評価を行った。

3点:パネラーが強い香り立ちを感じた。
2点:パネラーがやや香り立ちを感じた。
1点:パネラーが香り立ちを殆ど感じなかった。
更に、パネラー10名の評価の合計点を、下記基準で判定した。

◎:25点以上(香料組成物は、非常に優れた香り立ちを有する)
○:20点以上、25点未満(香料組成物は、優れた香り立ちを有する)
△:15点以上、20点未満(香料組成物は、やや優れた香り立ちを有する)
×:15点未満(香料組成物は、香り立ちが良くない)
(b)塗布時のべたつき
パネラー10名の前腕に試料を0.2mL塗布し、製剤のべたつきを下記の基準で官能評価を行った。

3点:パネラーがべたつきを殆ど感じなかった。
2点:パネラーがややべたつきを感じた。
1点:パネラーがべたつきを強く感じた。
更に、パネラー10名の評価の合計点を、下記基準で判定した。

◎:25点以上(香料組成物に、べたつきが殆どない)
○:20点以上、25点未満(香料組成物に、べたつきがややある)
△:15点以上、20点未満(香料組成物に、べたつきがある)
×:15点未満(香料組成物に、べたつきが強くある)
(c)長期安定性
香料組成物50mLを透明ガラス容器に入れて密封し、0℃、25℃および40℃で1ヶ月間保存した。1ヵ月後に、それぞれの温度で保存した化粧料組成物の外観を観察して、下記基準で判定した。

○:保存後の香料組成物の外観が、いずれの温度でも無色透明であり、変化が無かった
×:保存後の香料料組成物の外観が、いずれかの温度において半透明または白濁し、析出、固化、分離等の変化があった
Figure 2018030915

Figure 2018030915

表2より明らかなように、実施例1〜12の香料組成物は、いずれも優れた性能を有していた。
本発明の成分(B)の要件を満たさない成分(B’−1)、(B’−2)を使用する比較例1および2の香料組成物では、香料成分(成分(A))を可溶化できず、長期安定性が悪くなり、更に比較例2では塗布時のべたつきが生じた。
成分(B’−3)(ラウリル硫酸ナトリウム)を使用する比較例3の香料組成物では、香料成分を可溶化でき、長期安定性は優れていたが、香料の香り立ちが抑制された。
成分(C)/成分(A)の質量比が0.5未満である比較例4の香料組成物では、長期安定性が、実施例1〜6の香料組成物に比べて劣っていた。
成分(C)/成分(A)の質量比が5.0超である比較例5の香料組成物では、香料の香り立ちが実施例1〜6の香料組成物に比べて劣っていた。
本発明の成分(C)の要件を満たさない成分(C’)を使用する比較例6の香料組成物では、香料の香り立ちおよび長期安定性のいずれかが、実施例1〜12の香料組成物に比べて劣っていた。
本発明の成分(B)または(C)を用いない比較例7および8の香料組成物では、香料を可溶化できず、長期安定性が悪くなった。
(実施例13)
表4に示す組成比率に従って、上述の成分(A−1)、成分(B−1)および成分(C−1)、並びに下記成分を室温にて均一になるまで混合することによって、使用時の香り立ちと長期安定性に優れ、塗布時のべたつきが少ない液状の香料組成物(化粧水)が得られる。
Figure 2018030915

(実施例14)
表5に示す組成比率で、上述の成分(A−1)、成分(B−1)および成分(C−1)、並びに下記成分を、成分(A−1)、成分(B−1)および成分(C−1)以外を80℃にて均一になるまで混合し、室温で成分(A−1)、成分(B−1)および成分(C−1)を混合し、使用時の香り立ちと長期安定性に優れ、塗布時のべたつきが少ない液状の香料組成物(ヘアシャンプー)が得られる。
Figure 2018030915
本発明の香料組成物は、化粧水及びシャンプー及び芳香剤の原料として有用である。

Claims (1)

  1. 下記の成分(A)を0.01〜5.0質量%、成分(B)を0.1〜15.0質量%、および成分(C)を0.1〜10.0質量%を含有しており、前記成分(C)の含有量の前記成分(A)の含有量に対する比率(前記成分(C)の含有量/前記成分(A)の含有量)が0.5〜5.0であることを特徴とする、香料組成物。

    (A) 香料
    (B) 下記の式(1)で表される水溶性アルキレンオキシド誘導体

    RO−[(PO)m(EO)n]−H (1)

    (式(1)中、
    Rは炭素数が1〜6個である炭化水素基、
    POはオキシプロピレン基、
    EOはオキシエチレン基、
    mはオキシプロピレン基POの平均付加モル数で、1≦m≦30であり、
    nはオキシエチレン基EOの平均付加モル数で、1≦n≦30であり、
    オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOの合計量を100質量部としたとき、オキシプロピレン基POの質量割合は35〜75質量部であり、
    オキシプロピレン基POとオキシエチレン基EOはランダム状に付加している。)

    (C) HLB値10〜15を有し、前記成分(B)以外の非イオン性界面活性剤
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