JP6950203B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本件は、燃料電池を搭載した電動車両に関する。
電動車両に搭載される発電装置の一つとして、燃料電池が開発されている。燃料電池では、電解質膜を挟む二つの電極に対して水素ガスおよび酸素ガスが個別に供給される。水素ガスと酸素ガスとの化学的な反応によって、電極間の電解質膜でプロトン(水素イオン)が移動し、燃料電池が発電する。
しかしながら、電解質膜や電極が乾燥すると、電極間でのプロトン伝導性が低下し、燃料電池の発電効率も低下する。
そこで、電極を湿潤させつつ発電する燃料電池が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003-249248号公報
ところが、上述したように電極を湿潤させた状態が継続すると、腐食による電極の劣化を招くおそれがある。よって、燃料電池の耐久性を高めるうえで改善の余地がある。
本件は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、燃料電池の耐久性を高めることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する電動車両には、車両走行用のモータに給電する二次電池と、前記二次電池を充電する燃料電池とが設けられる。さらに、前記燃料電池の内部に外気を導入する外気導入部と、前記外気導入部に介装された開閉弁と、前記開閉弁の開閉状態を制御する制御部とが設けられる。前記制御部は、前記燃料電池の発電時に前記開閉弁を閉鎖する発電制御を実施し、前記燃料電池の発電前または発電後に前記開閉弁を開放する外気導入制御を実施する。前記燃料電池は、水素ガスが供給される水素極と、発電用空気が供給される空気極とを有する。前記外気導入部は、前記水素極に外気を導入する第一導入路と、前記空気極に外気を導入する第二導入路とを有する。前記開閉弁は、前記第一導入路に介装された第一開閉弁と、前記第二導入路に介装された第二開閉弁とを有する。前記制御部は、前記外気導入制御において、前記第一開閉弁および前記第二開閉弁の双方を開放する第一処理制御、または、前記第一開閉弁を閉鎖するとともに前記第二開閉弁を開放する第二処理制御を実施する。
(2)本電動車両には、前記外気導入部に導入された外気の温度を調節する温調部が設けられることが好ましい。
(3)前記温調部は、前記外気導入部に導入された外気と前記二次電池との間で熱交換する第一温調部を有することが好ましい。
(4)また、前記温調部は、前記外気導入部に導入された外気と前記モータとの間で熱交換する第二温調部を有することが好ましい。
(5)ここで開示する第二の電動車両は、車両走行用のモータに給電する二次電池と、前記二次電池を充電する燃料電池と、前記燃料電池の内部に外気を導入する外気導入部と、前記外気導入部に介装された開閉弁と、前記燃料電池の発電時に前記開閉弁を閉鎖する発電制御を実施し、前記燃料電池の発電前または発電後に前記開閉弁を開放する外気導入制御を実施する制御部と、前記外気導入部に導入された外気の温度を調節する温調部とを備える。前記温調部は、前記外気の流通方向順に、前記外気導入部に導入された外気と前記二次電池との間で熱交換する第一温調部、及び、前記外気導入部に導入された外気と前記モータとの間で熱交換する第二温調部を有する。
(6)なお、前記外気導入部には、車両前方を向く外気の取込口が設けられることが好適である。
(7)そのほか、上述した電動車両に、外気の湿度を検出する湿度センサが設けられることが好ましい。この場合の前記制御部は、前記湿度センサで検出された湿度が所定湿度よりも低いときに前記外気導入制御実施し、前記湿度センサで検出された湿度が前記所定湿度以上のときに前記外気導入制御を実施しない。
本件によれば、発電前または発電後に燃料電池の内部へ外気が導入されることにより、燃料電池の内部における湿度を低下させ、燃料電池の耐久性を高めることができる。
電動車両の構成を示す模式図である。 電動車両における燃料電池の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本件を実施するための形態を説明する。下記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。この実施形態の各構成は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
本実施形態で説明する電動車両には、車両走行用のモータに給電するバッテリ(二次電池)に加えて、このバッテリを充電する燃料電池が搭載されている。ここでは、外部充電可能なバッテリに加えて燃料電池を搭載することにより航続距離を延長したタイプ(いわゆる「レンジエクステンダー型」)の電気自動車を例示する。
[I.一実施形態]
[1.構成]
この電気自動車では、燃料電池に関する制御が実施される。
以下の説明では、制御の前提となる基本的な構成を述べてから、燃料電池の制御に関する詳細な構成を述べる。
[1−1.基本構成]
図1に示すように、電気自動車1には、車両走行用のモータ2と、このモータ2に給電するバッテリ3と、バッテリ3を充電する燃料電池4とが設けられている。
モータ2は、電気自動車1を走行駆動する電動機である。このモータ2は、力行時にバッテリ3から給電される電動機として機能するだけでなく、回生時にバッテリ3を充電する発電機としても機能する電動発電機(モータジェネレータ)である。
力行時や回生時(作動時)のモータ2は発熱することから、モータ2を冷却する回路(以下「冷却回路」と略称する)20が設けられている。この冷却回路20は閉回路であり、冷媒が循環して流通する。
冷却回路20には、モータ2のほか、二つの熱交換器21,22が介装されている。これらの熱交換器21,22は、冷媒と外気とで熱を交換する。たとえば、エバポレータやラジエータが熱交換器21,22に用いられる。
バッテリ3は、モータ2の給電源であり、充放電可能な蓄電装置である。このバッテリ3には、容量や出力を確保するため、複数のバッテリセルが接続されたモジュールやこれらのモジュールが接続されたパックが用いられる。
なお、ここで用いるバッテリ3には、少なくとも二つの充放電要素(たとえばパックやモジュール)が用いられている。そのため、一方の充放電要素の放電時に、他方の充放電を充電することができる。たとえば、バッテリ3のうち一方の充放電要素を燃料電池4で充電しつつ、他方の充放電要素でモータ2を駆動することができる。
バッテリ3は充放電時(作動時)に発熱することから、冷却器31が設けられている。具体的には、バッテリ3のケース3cの内部に複数のモジュールが収容され、この収容空間を冷房する冷却器31が内蔵されている。この冷却器31には、ブロアやインタークーラなどが用いられる。
さらに、バッテリ3には、その状態を管理するバッテリ管理ユニット32(BMU : Battery Management Unit)が接続されている。バッテリ管理ユニット32は、バッテリ3の電圧や電流などに基づいて得られた充電率(SOC : State of Charge)をはじめ、劣化度(SOH : State Of Health)や充電容量といった充放電に関する状態を管理する。
このバッテリ3は、電気自動車1の外部からの充電やモータ2の回生のほか、つぎに説明する燃料電池4によって充電される。
燃料電池4は、発電用ガスとして用いられる水素ガスおよび酸素ガスの化学反応によって電力を発生させる発電装置である。この燃料電池4は、バッテリ3に対して充電可能に接続されるほか、モータ2に対しても給電可能に接続される。
燃料電池4には、電解質膜40を挟む二つの電極41,42が設けられている。電極41,42の一方は、水素ガスが供給される水素極41(アノード)であり、他方は、酸素ガスを含む空気(発電用空気)が供給される空気極42(カソード)である。水素ガスと空気中の酸素ガスとが化学的に反応することにより、水素極41から空気極42に向けてプロトン(水素イオン)が電解質膜40を移動し、負荷となるモータ2、もしくはバッテリ3と繋ぐことで燃料電池4が発電する。
たとえば、固体高分子形燃料電池(PEFC : Polymer Electrolyte Fuel Cell)が燃料電池4に用いられ、カーボン材に白金粒子を担持させた膜状の電極41,42が用いられる。
なお、燃料電池4には、出力を確保するため、MEA(Membrane Electrode Assembly)と呼ばれる膜電極積層部材と図示を省略するセパレータとを多数積層したスタックが用いられる。この膜電極積層部材は、電解質膜40と水素極41と空気極42とを貼り合わせた薄板状の部材である。水素ガスは、セパレータと水素極41との間の微小な隙間に供給される。一方、空気は、セパレータと空気極42との間の微小な隙間に供給される。このような構造のMEAをスタックして集積することで単位体積あたりの発電面積が増大し、出力密度が上昇する。
そのほか、燃料電池4の状態を検出するセンサSR,ST,SVが設けられている。具体的には、内部抵抗を検出する抵抗センサSR,温度を検出する温度センサST,電圧を検出する電圧センサSVなどが燃料電池4に付設されている。たとえば、温度センサSTでは、燃料電池4に供給される発電用ガスの流入箇所と流出箇所との各温度が検出され、これらの温度差が算出される。
〈発電用ガスの給排気系〉
上記した燃料電池4には、発電用ガスを供給する供給部5と、発電用ガスを排出する排出部6が接続されている。
供給部5は、水素極41に水素ガスを供給する水素供給部51と、空気極42に空気を供給する空気供給部55とに大別される。
水素供給部51には、供給される水素ガスの流通する水素供給路52が設けられている。この水素供給路52には、水素供給弁V1が介装されている。水素極41への水素ガスの供給時には、水素供給弁V1が開放される。
この水素供給部51には、水素極41から排出された水素ガスを水素供給路52に還流させる還流路53も設けられている。還流路53の還流方向下流端部(還流先)は、水素供給路52のうち水素供給弁V1よりも水素ガスの流通方向下流側に接続されている。
この還流路53には、水素ガスの流通方向順に、水素循環弁V2,還流装置54,水素再供給弁V3および逆止弁VCHがこの順に並んで介装されている。
ここでは、水素循環弁V2および水素再供給弁V3のそれぞれが三方弁の一部として構成され、還流装置54にガス圧送器が用いられる。また、逆止弁VCHは、還流方向にのみ水素ガスを流通させる流通方向規制弁である。水素ガスの還流時には、水素循環弁V2および水素再供給弁V3が開放され、逆止弁VCHに対して還流方向下流側よりも上流側のガス圧が還流装置54によって高められる。
空気供給部55には、供給される空気の流通する空気供給路56が設けられている。この空気供給路56には、空気供給弁V4が介装されている。空気極42への空気の供給時には、空気供給弁V4が開放される。
なお、空気供給路56のうち空気供給弁V4よりも空気の流通方向上流側には、空気の供給源として外気を圧送するコンプレッサが設けられるほか、空気を加湿させる加湿供給路やこの加湿供給路をバイパスする無加湿供給路が敷設される。
同様に、水素供給路52のうち水素供給弁V1よりも水素ガスの流通方向上流側には、水素ガスの供給源としてボンベが設けられるほか、水素ガスを加湿させる加湿供給路やこの加湿供給路をバイパスする無加湿供給路が敷設される。
水素ガスや空気のそれぞれが流通する加湿供給路および無加湿空気供給路は、流路切替弁によって水素ガスや空気の各流路が切り替えられる。
排出部6は、水素ガスを水素極41から排出する水素排出部61と、空気を空気極42から排出する空気排出部63とに大別される。
水素排出部61には、排出される水素ガスの流通する水素排出路62が設けられている。この水素排出路62のうち、排出される水素ガスの流通方向上流側の一部は、上述した還流路53の水素循環弁V2や還流装置54が介装された部分と兼用され、下流側の他部(還流路53と兼用されない部位)には水素排出弁V5が介装されている。すなわち、水素排出路62には、水素ガスの流通方向順に、水素循環弁V2,還流装置54,水素排出弁V5がこの順に介装されている。
ここでは、一部に水素再供給弁V3をもつ三方弁の他部に水素排出弁V5が設けられている。水素極41からの水素ガスの排出時には、水素循環弁V2および水素排出弁V5が開放される。このように水素の排出に係わる水素循環弁V2は、水素排出弁とも呼べる。
また、空気排出部63には、排出される空気の流通する空気排出路64が設けられている。この空気排出路64には、空気排出弁V6が介装されている。
〈外気の給排気系〉
本実施形態の燃料電池4には、上述したような発電用ガスの給排気系に加えて、外気の給排気系が設けられている。後者の給排気系は、燃料電池4の内部に外気を導入する外気導入部7と、燃料電池4の内部から外気を排出する外気排出部9とに大別される。
外気導入部7には、導入された外気が流通する外気導入路70が設けられている。
さらに、外気導入部7には、導入された外気の温度を調節する温調部8が設けられている。
ここでは、外気導入路70の外気に対する温調デバイスとして、上述したバッテリ3およびモータ2を利用する温調部8を例示する。具体的には、バッテリ3の排熱を利用する第一温調部81と、モータ2の排熱を利用する第二温調部82とを例に挙げる。
第一温調部81は、外気導入部7の外気とバッテリ3との間で熱交換する。この第一温調部81では、バッテリ3のケース3cが外気導入路70の一部を兼ねる。
また、第二温調部82は、外気導入路70の外気とモータ2との間で熱交換する。ここでの第二温調部82には、モータ2の冷却回路20に介装された二つの熱交換器21,22のうち一方(ここでは放熱器)と外気導入路70の外気とが熱交換する。
これらの温調部81,82は、外気導入路70に介装されている。
このことから、外気導入部7においては、二つの温調部81,82で外気導入路70が三つに大別される。具体的には、導入された外気の流通方向順に、第一外気導入路71(第一導入路),第一温調部81,第二外気導入路72(第一導入路),第二温調部82および第三外気導入路73がこの順に設けられている。
ここでの第一外気導入路71および第二外気導入路72は、水素極41への外気の導入路と空気極42への外気の導入路と兼用されている。また、第三外気導入路73のうち上流側の導入路は、外気導入路71,72と同様に、二つの電極41,42への外気の導入路と兼用され、逆止弁VCIが介装されている。
一方、第三外気導入路73のうち下流側の導入路は、水素極41に外気を導入する水素極導入路73a(第一導入路)と空気極42に外気を導入する空気極導入路73b(第二導入路)とに分岐している。ここでは、上述した空気排出路64の一部が水素極導入路73aと兼用され、上述した還流路53や水素排出路62の一部が空気極導入路73bと兼用されている。
第一外気導入路71には、導入する外気を取り込む取込口71aが設けられている。この取込口71aは、車両前方を向いて配向される。この第一外気導入路71には第一外気導入弁V7(開閉弁,第二開閉弁)が介装されている。
また、第二外気導入路72には、第二外気導入弁V8(開閉弁,第二開閉弁)が介装されている。
さらに、第三外気導入路73の空気極導入路73bには、第三外気導入弁V9(第一開閉弁)が介装されている。ここでは、一部に水素循環弁V2をもつ三方弁の他部に第三外気導入弁V9が設けられている。
外気の導入時には、第一外気導入弁V7および第二外気導入弁V8などが開放され、逆止弁VCIに対して導入方向下流側よりも上流側の外気圧が高い状態となる。
外気排出部9には、排出される外気が流通する外気排出路90が設けられている。
この外気排出路90は、水素極41から外気を排出する第一外気排出路91と、空気極42から外気を排出する第二外気排出路92とに大別される。
ここでは、第一外気排出路91のうち、外気の排出方向上流側の一部が上述した水素供給路52と兼用されており、下流側の他部(水素供給路52と兼用されない部位)に第一外気排出弁V10が介装されている。また、第二外気排出路92のうち、外気の排出方向上流側の一部が上述した空気供給路56と兼用されており、下流側の他部(空気供給路56と兼用されない部位)に第二外気排出弁V11が介装されている。外気の排出時には、外気排出弁V10,V11が開放される。
上述した弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V11(以下「弁V1〜11」という)のそれぞれは、少なくとも開放状態および閉鎖状態の二状態が切り替えられる開閉弁であり、開度調整が可能な流量調整弁を用いてもよい。
なお、弁V1〜11が開放状態であれば、弁V1〜11の配設箇所においてガスが流通可能な状態となる。反対に、弁V1〜11が閉鎖状態であれば、弁V1〜11の配設箇所においてガスの流通が遮断された状態となる。
[1−2.詳細構成]
つぎに、燃料電池4の制御に関する構成を説明する。
この電気自動車1では、燃料電池4の制御を統合制御ユニット100(EV-ECU : Electric Vehicle − Electronic Control Unit)が担う。
なお、統合制御ユニット100(制御部)は、燃料電池4に関する制御のほか、電気自動車1に関する広汎な制御も担う。この統合制御ユニット100は、広汎な制御を統合する電子制御装置であり、マイクロプロセッサやROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などを集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。
この統合制御ユニット100は、車載ネットワークの通信ラインを介して、制御対象の弁V1〜11,バッテリ管理ユニット32,センサSR,ST,SVといった制御系デバイスと情報を送受信可能に接続される。たとえば、バッテリ管理ユニット32からのバッテリ3の充電率やセンサSR,ST,SVからの検出値が統合制御ユニット100に伝達され、この統合制御ユニット100から弁V1〜11に対する開閉制御信号が伝達される。
ところで、電気自動車1は、モータ2の給電源としてバッテリ3が搭載されることから、燃料電池4が停止していたとしても、バッテリ3からの給電によって走行を継続することができる。そのため、電気自動車1の走行中に、燃料電池4の作動した状態の場合があり、燃料電池4の作動が停止した状態の場合もある。
なお、車両走行用のモータに対する給電源として燃料電池のみを搭載した電気自動車では、車両走行時の燃料電池は基本的に作動した状態とされる。
以下の説明では、統合制御ユニット100が担う制御のうち、燃料電池4の給排気系において水素ガス,空気および外気の何れかを流通させるON制御を説明する。また、燃料電池4の給排気系において水素ガス,空気および外気の流通を何れも遮断するOFF制御も説明する。
ON制御とは、燃料電池4が作動した状態で実施される制御である。一方、OFF制御とは、燃料電池4の作動が停止した状態で実施される制御である。
ON制御は、発電前後の処理(準備)を実施する外気導入制御と、発電中の発電制御とに大別される。さらに、外気導入制御は、発電前の第一処理制御と発電後の第二処理制御とに細別される。また、発電制御は、水素ガスおよび空気の双方を供給して発電する本制御と、水素ガスおよび空気の双方の供給を停止して発電する補助制御との二つに細別される。
統合制御ユニット100は、上述した各制御のうち所定の制御を択一的に実施し、バッテリ管理ユニット32やセンサSR,ST,SVからの情報に基づいて、実施する制御を切り替える。このとき、上述した弁V1〜11の開閉状態を制御する。具体的には、下記の表1に示すように、上述した弁V1〜11の各開閉状態を制御に応じて切り替える。
Figure 0006950203
まず、ON制御について説明する。
ON制御の開始条件は、下記の条件A1が成立することである。
条件A1:バッテリ3の充電率SOCDが第一所定充電率SOCP1以下であること
(SOCD≦SOCP1
条件A1は、バッテリ3の充電率SOCDが低下したか否かの判定条件である。そのため、第一所定充電率SOCP1は、バッテリ3の充電率SOCDが低下したか否かを判定する閾値(たとえば30%)として予め設定される。
この第一所定充電率SOCP1は、バッテリ3の劣化を抑制しつつ使用可能な充電率の範囲(たとえば20%〜80%,以下「所定充電率範囲」という)内に設定されている。たとえば、電気自動車1が走行しているときにはバッテリ3の充電率SOCDが低下し、この充電率SOCDが第一所定充電率SOCP1を下回って条件A1が成立する。
〈第一処理制御〉
上記の条件A1が成立すると、ON制御のうち第一処理制御が実施される。なお、統合制御ユニット100は、条件A1の成立時にタイマtのカウントを開始する。
第一処理制御は、燃料電池4の発電前に、電解質膜40や電極41,42の低湿化を図る手順の一つである。この第一処理制御では、上記の表1に示すように、弁V1,V2,V3,V4,V5,V6を閉鎖し、弁V7,V8,V9,V10,V11を開放する。すなわち、燃料電池4に発電用ガスを供給せずに、燃料電池4の電極41,42に対して予め外気を供給し排出する。
第一処理制御の終了条件は、下記の条件B1またはB2が成立することである。
条件B1:燃料電池4の状態が所定状態であること
条件B2:バッテリ3の充電率SOCDが所定の緊急充電率SOCPE以下であること
条件B1は、燃料電池4の低湿化が完了したか否かの判定条件である。
この条件B1で要件とされる所定状態は、下記の状態1および2の少なくとも何れかであることを意味する。
状態1:抵抗センサSRで検出された抵抗値RDが所定抵抗値RP以上(RD≧RP)で
あること
状態2:温度センサSTで検出された温度TDが所定温度TP以上(TD≧TP)である
こと
状態1は、電解質膜40や電極41,42が低湿化するほど、燃料電池4の内部抵抗が低下する点に着目して設定される。
状態2は、導入される外気の温度が高いほど、その相対湿度が低下する点に着目して設定される。
なお、状態2に替えて、燃料電池4の暖機が完了した状態か否かを判定する観点から、下記の状態2′を用いてもよい。
状態2′:燃料電池4に供給される発電用ガスの流入箇所と流出箇所と温度差が所定
温度差以下であること
条件B2は、条件B1が不成立であっても、バッテリ3を強制的に充電するか否かの判定条件である。具体的に言えば、条件B2は、バッテリ3が損傷する程度にまで充電率SOCDが低下するのを防ぐために設定されたフェールセーフ条件である。そのため、所定の緊急充電率SOCPEは、上述した条件A1の第一所定充電率SOCP1よりも低く設定される。なお、所定の緊急充電率SOCPEも所定充電率範囲内に設定される。
〈発電制御の本制御〉
上記の条件B1またはB2が成立すると、発電制御のうち本制御が実施される。
本制御は、通常の発電制御である。この本制御では、上記の表1に示すように、弁V1,V2,V3,V4,V5,V6を開放し、弁V7,V8,V9,V10,V11を閉鎖する。すなわち、燃料電池4の電極41,42に対する水素ガスおよび空気の供給および排出を実施する。
この本制御では、特開2016-27534号公報に示されるように、加湿されていない発電用ガスの供給および排出を実施してから、加湿された発電用ガスを供給し排出する。
本制御の終了条件は、下記の条件C1が成立することである。
条件C1:バッテリ3の充電率SOCDが第二所定充電率SOCP2以上であること
(SOCD≧SOCP2
条件C1は、バッテリ3の充電率SOCDが回復したか否かの判定条件である。すなわち、条件C1では、バッテリ3の充電が完了したか否かが判定される。
そのため、第二所定充電率SOCP2は、バッテリ3の充電が完了したか否かを判定する閾値(たとえば70%)として予め設定される。この第二所定充電率SOCP2は、所定充電率範囲内に設定されている。
〈発電制御の補助制御〉
上記の条件C1が成立すると、発電制御のうち補助制御が実施される。
補助制御は、水素極41に残存する水素を有効に消費するための補助的な発電制御である。この補助制御では、上記の表1に示すように、弁V1,V4,V5,V7,V8,V9,V10,V11を閉鎖し、弁V2,V3,V6を開放する。すなわち、水素極41への水素ガスの供給は停止するものの、水素極41からの水素ガスの排出は保留する。一方、空気極42への空気の供給を停止するとともに、空気極42からの空気を排出する。
補助制御の終了条件は、下記の条件D1が成立することである。
条件D1:燃料電池4の電圧Vが所定電圧VP以下であること
条件D1は、燃料電池4の劣化を抑えるための判定条件である。そのため、所定電圧VPは、燃料電池4の劣化を抑制しつつ発電可能な電圧範囲の下限よりも所定マージン分だけ高く設定されている。
〈第二処理制御〉
上記の条件D1が成立すると、第二処理制御が実施される。
第二処理制御は、燃料電池4の発電後に、電解質膜40や電極41,42の低湿化を図る手順の一つである。この第二処理制御では、上記の表1に示すように、弁V1,V2,V3,V4,V6,V9を閉鎖し、弁V5,V7,V8,V10,V11を開放する。すなわち、燃料電池4に発電用ガスを供給した後に、空気極42だけに対する外気の供給および排出を実施する。
後処理条件の終了条件は、下記の条件E1またはE2が成立することである。
条件E1:燃料電池4の状態が所定状態であること
条件E2:ON制御の開始から所定時間tPが経過したこと(t≧tP
条件E1は、上述した条件B1と同様に、燃料電池4の低湿化が完了したか否かの判定条件である。
条件E2は、燃料電池4を保護するために設定された判定条件である。言い換えれば、条件E2は、条件E1は不成立であっても、燃料電池4を強制的に停止するか否かのフェールセーフ条件である。そのため、所定時間tPは、燃料電池4の劣化を抑制可能な連続作動時間の範囲内に予め設定される。
〈OFF制御〉
上記の条件E1またはE2が成立すると、ON制御が終了する。そして、OFF制御が開始される。
このOFF制御では、上記の表1に示すように弁V1〜11の全てを閉鎖する。
上述した条件A1が再び成立すれば、ON制御が繰り返し実施される。
[2.フローチャート]
つぎに、図2のフローチャートを参照して、燃料電池4に関する制御手順を説明する。
このフローチャートにおける各ステップは、統合制御ユニット100のハードウェアに割り当てられた各機能がソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することで実施される。
この制御手順は、統合制御ユニット100において所定の制御周期で繰り返し実施される。ここで説明する制御手順は、統合制御ユニット100の燃料電池4を制御する通信が遮断されると終了する。そして、弁V1〜11の全てが閉鎖される。
なお、制御手順の開始時(スタート)に弁V1〜11の全てが閉鎖されているものとする。
はじめに、ON制御の開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS1)。
ON制御の開始条件が成立していれば(ステップS1のYES)、ON制御を実施する(ステップS2〜S9)。
一方、ON制御の開始条件が成立していなければ(ステップS1のNO)、OFF制御を実施する(ステップS10)。そして、本制御周期を終了し(リターン)、ON制御に関する開始条件の成否を再び判定する(ステップS1)。
ON制御では、まず第一処理制御を実施する(ステップS2)。すなわち、統合制御ユニット100は、第一処理制御に対応する開閉状態(上記の表1参照)に弁V1〜11のそれぞれを制御する。
それから、第一処理制御の終了条件が成立していなければ(ステップS3のNO)、第一処理制御の実施を継続する(ステップS2)。
一方、第一処理制御の終了条件が成立すれば(ステップS3のYES)、第一処理制御を終了し、発電制御を開始する(ステップS4〜S6)。
発電制御では、まず本制御を開始する(ステップS4)。すなわち、統合制御ユニット100は、本制御に対応する開閉状態(上記の表1参照)に弁V1〜11のそれぞれを制御する。
それから、本制御の終了条件が成立していなければ(ステップS5のNO)、本制御の実施を継続する(ステップS4)。
一方、本制御の終了条件が成立すれば(ステップS5のYES)、本制御を終了し、補助制御を開始する(ステップS6)。すなわち、統合制御ユニット100は、補助制御に対応する開閉状態(上記の表1参照)に弁V1〜11のそれぞれを制御する。
それから、補助制御の終了条件が成立していなければ(ステップS7のNO)、補助制御の実施を継続する(ステップS6)。
一方、補助制御の終了条件が成立すれば(ステップS7のYES)、補助制御を終了し、第二処理制御を開始する(ステップS8)。すなわち、統合制御ユニット100は、第二処理制御に対応する開閉状態(上記の表1参照)に弁V1〜11のそれぞれを制御する。
それから、第二処理制御の終了条件が成立していなければ(ステップS9のNO)、第二処理制御の実施を継続する(ステップS8)。
一方、第二処理制御の終了条件が成立すれば(ステップS9のYES)、第二処理制御を終了し、OFF制御を開始する(ステップS10)。すなわち、統合制御ユニット100は、弁V1〜11の全てを閉鎖状態とする。
[3.作用および効果]
本実施形態の電気自動車1は、以下のような作用および効果を得ることができる。
(1)ON制御においては、上述したように第一処理制御を実施した後に発電制御を実施することから、第一処理制御を実施せずに発電制御を実施するのに比較して、燃料電池4での発電開始までに時間を要する。
しかしながら、本実施形態の電気自動車1は、燃料電池4のほかにバッテリ3を搭載していることから、ドライバから要求される出力(すなわちモータ2から要求される電力)はバッテリ3の給電で賄うことができる。このようなレンジエクステンダー型の電気自動車1に搭載される燃料電池4は、緩慢に起動したとしても、ドライバビリティの低下を防ぐことができる。
また、バッテリ3の給電によるモータ2の駆動時には、電気自動車1が走行しており、バッテリ3の充電率SOCDが低下する。それから、電気自動車1の走行中にバッテリ3の充電率SOCDが第一所定充電率SOCP1を下回り、上述した条件A1(ON制御の開始条件)が成立する。そして、ON制御のうち第一処理制御が実施され、外気が電極41,42に導入される。
すなわち、電気自動車1の走行中は、モータ2やバッテリ3が発熱している状況であり、第一処理制御の開始条件であるところの条件A1が成立しやすい状況でもある。このような状況で実施される第一処理制御によれば、走行風によって外気導入部7に外気を暖気しつつ確実に取り込んで電極41,42に導入することができる。
燃料電池4の発電前後に実施される外気導入制御では、水素極41あるいは空気極42に対する外気の供給および排出が実施される。そのため、水素極41や空気極42の周辺を掃気して、水素極41,空気極42を低湿化(乾燥)させることができる。よって、腐食による水素極41や空気極42の劣化を抑えることができ、燃料電池4の耐久性を高めることができる。
一方、燃料電池4の発電時には、発電制御が実施される。
発電制御のうち本制御では、外気の供給および排出が遮断されたうえで、発電用ガスの供給および排出が実施される。そのため、供給された水素ガスおよび空気を化学的に反応させて、燃料電池4を発電させることができる。燃料電池4で発生した電力は、バッテリ3あるいはモータ2に供給される。したがって、バッテリ3を充電することができ、あるいは、モータ2を駆動することができる。
また、発電制御の補助制御では、水素極41への水素ガスの供給は停止するものの、水素極41から水素ガスは排出されないため、水素極41周辺に残存する水素ガスを有効に消費して、発電することができる。この発電電力もバッテリ3の充電やモータ2の駆動に用いることができる。よって、発電効率の向上に寄与する。
そのほか、外気導入弁V7,V8は、外気導入制御では開放されるのに対し、発電制御では閉鎖される。そのため、外気導入弁V7,V8などの開閉状態を切り替えるだけで、外気導入制御と発電制御とを切り替えることができ、制御構成の簡素化に寄与する。
(2)外気導入部7には、外気導入路70に導入された外気の温度を調節する温調部8が設けられることから、電極41,42に対して供給される外気の温度を調節することができる。
(3)ここでは、温調部8としてバッテリ3の排熱を利用する第一温調部81が設けられることから、バッテリ3の排熱を利用して外気を暖気することができる。このようにして暖められた外気は、相対湿度が低下する。よって、電極41,42をより低湿化して劣化を確実に抑えることができる。
そのうえ、バッテリ3に内蔵された冷却器31にブロアが用いられる場合には、外気導入部7の外気の流通が促進され、電極41,42の低湿化を更に促すことができる。
(4)また、モータ2の排熱を利用する第二温調部82が設けられることから、モータ2の排熱を利用して外気を暖気することができる。
さらに、第一温調部81や第二温調部82によって暖められた外気によって燃料電池4を暖機することもできる。この点からも、燃料電池4の耐久性を高めることができる。
このように二段階の温調部81,82が設けられることで、外気の温度を確実に高めることができる。したがって、電極41,42を確実に乾燥させ、燃料電池4を確実に暖機させることができる。
(5)第一処理制御では、発電用ガスを供給する前に、電極41,42に対して予め外気を供給し排出する。このとき、供給部5および排出部6に設けられた弁V1,V2,V3,V4,V5,V6が閉鎖され、外気導入部7および外気排出部9に設けられたV7,V8,V9,V10,V11が開放される。そのため、電極41,42の双方に対する外気の供給および排出が実施され、各電極41,42の周辺を掃気して、電極41,42を何れも低湿化(乾燥)させることができる。
第二処理制御では、燃料電池4に発電用ガスを供給した後に、空気極42だけに対して外気を供給し排出する。このとき、供給部5および排出部6に設けられた弁V1,V2,V3,V4,V6,V9が閉鎖され、外気導入部7および外気排出部9に設けられたV5,V7,V8,V10,V11が開放される。
この第二処理制御では、まず空気極42の周辺が掃気され、空気極42が低湿化される。このとき、空気極42よりも水素極41のほうが相対的に多湿状態となる。それから、水素極41側から空気極42側へ向けて湿度(水分)が移動し、電極41,42の各湿度が平衡状態に向けて推移する。よって、水素ガスを排出することなく水素極41を低湿化することができる。
このように二つの電極41,42のうち一方だけに外気を供給して排出した場合であっても、電極41,42の双方を低湿化することができる。
(6)そのほか、導入する外気を取り込む取込口71aが車両前方を向くことから、車両の前進走行時に、外気を効率よく取り込むことができる。この点からも、電極41,42の低湿化を促すことができる。
[II.その他]
最後に、その他の変形例について述べる。
たとえば、第二温調部には、モータの冷却回路に介装された二つの熱交換器の双方が介装されてもよい。これらの熱交換器がラジエータおよびエバポレータである場合には、ラジエータが介装された箇所で外気が暖められ、反対に、エバポレータが介装された箇所で外気が冷やされる。このように、ラジエータによる加熱部とエバポレータによる冷却部を第二温調部に併設してもよい。この場合には、外気の温度を加熱側だけでなく、冷却側にも調節することができる。よって、燃料電池4の高効率な発電に寄与する。
更に言えば、上記した加熱部および冷却部のそれぞれにバイパス路を設け、流路切替弁によって加熱部や冷却部とバイパス路とで外気の流路が切り替えられてもよい。また、導入する外気や第二温調部よりも導入方向上流側における外気の温度を検出する温度センサを設けてもよい。この場合には、第二温調部で温調される前の外気の温度に応じて、燃料電池4に導入される外気の温調精度を向上させることができ、燃料電池4による発電の更なる高効率化に寄与する。
一方、温調部を省略してもよい。この場合には、導入される外気の湿度を検出する湿度センサを設け、湿度センサで検出された湿度が所定湿度よりも低いときに、外気導入制御の実施することが好ましい。また、湿度センサで検出された湿度が所定湿度以上のときに、外気導入制御の実施しないことが好ましい。ここでいう所定湿度は、電極の劣化が抑制可能か否かを判定する閾値である。
このように、導入される外気の湿度に応じて、統合制御ユニットが外気導入制御の実施を許可または禁止することで、簡素な構成で電極の低湿化が可能となる。
さらに、発電制御の前に第二処理制御を実施してもよいし、発電制御の後に第一処理制御を実施してもよい。また、第一処理制御または第二処理制御を省略してもよい。
そのほか、第一外気導入路および第二外気導入路とは別に、バッテリの内外を連通する連通路を設け、この連通路に開閉弁を介装してもよい。この場合には、外気導入制御で連通路の開閉弁を閉鎖し、発電制御やOFF制御で連通路の開閉弁を開放すれば、外気導入時以外にもバッテリの排熱を放出することができる。
なお、外気導入路や外気排出路などの各流路には、上述した弁に加えて、調圧弁や安全弁などを設けてもよいことは言うまでもない。
1 電気自動車(電動車両)
2 モータ
3 バッテリ(二次電池)
4 燃料電池
5 供給部
6 排出部
7 外気導入部
8 温調部
9 外気排出部
20 冷却回路
21,22 熱交換器
31 冷却器
32 バッテリ管理ユニット
40 電解質膜
41 水素極
42 空気極
51 水素供給部
52 水素供給路
53 還流路
54 還流装置
55 空気供給部
56 空気供給路
61 水素排出部
62 水素排出路
63 空気排出部
64 空気排出路
70 外気導入路
71 第一外気導入路(第一導入路)
71a 取込口
72 第二外気導入路(第一導入路)
73 第三外気導入路
73a 水素極導入路(第一導入路)
73b 空気極導入路(第二導入路)
81 第一温調部
82 第二温調部
90 外気排出路
91 第一外気排出路
92 第二外気排出路
100 統合制御ユニット(制御部)
1 水素供給弁
2 水素循環弁
3 水素再供給弁
4 空気供給弁
5 水素排出弁
6 空気排出弁
7 第一外気導入弁(開閉弁,第二開閉弁)
8 第二外気導入弁(開閉弁,第二開閉弁)
9 第三外気導入弁(第一開閉弁)
10 第一外気排出弁
11 第二外気排出弁

Claims (7)

  1. 車両走行用のモータに給電する二次電池と、
    前記二次電池を充電する燃料電池と、
    前記燃料電池の内部に外気を導入する外気導入部と、
    前記外気導入部に介装された開閉弁と、
    前記燃料電池の発電時に前記開閉弁を閉鎖する発電制御を実施し、前記燃料電池の発電前または発電後に前記開閉弁を開放する外気導入制御を実施する制御部とを備え、
    前記燃料電池は、水素ガスが供給される水素極と、発電用空気が供給される空気極とを有し、
    前記外気導入部は、前記水素極に外気を導入する第一導入路と、前記空気極に外気を導入する第二導入路とを有し、
    前記開閉弁は、前記第一導入路に介装された第一開閉弁と、前記第二導入路に介装された第二開閉弁とを有し、
    前記制御部は、前記外気導入制御において、前記第一開閉弁および前記第二開閉弁の双方を開放する第一処理制御、または、前記第一開閉弁を閉鎖するとともに前記第二開閉弁を開放する第二処理制御を実施する
    ことを特徴とする電動車両。
  2. 前記外気導入部に導入された外気の温度を調節する温調部を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載された電動車両。
  3. 前記温調部は、前記外気導入部に導入された外気と前記二次電池との間で熱交換する第一温調部を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載された電動車両。
  4. 前記温調部は、前記外気導入部に導入された外気と前記モータとの間で熱交換する第二温調部を有する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載された電動車両
  5. 車両走行用のモータに給電する二次電池と、
    前記二次電池を充電する燃料電池と、
    前記燃料電池の内部に外気を導入する外気導入部と、
    前記外気導入部に介装された開閉弁と、
    前記燃料電池の発電時に前記開閉弁を閉鎖する発電制御を実施し、前記燃料電池の発電前または発電後に前記開閉弁を開放する外気導入制御を実施する制御部と、
    前記外気導入部に導入された外気の温度を調節する温調部とを備え、
    前記温調部は、前記外気の流通方向順に、前記外気導入部に導入された外気と前記二次電池との間で熱交換する第一温調部、及び、前記外気導入部に導入された外気と前記モータとの間で熱交換する第二温調部を有する
    ことを特徴とする電動車両。
  6. 前記外気導入部は、車両前方を向く外気の取込口を有する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載された電動車両。
  7. 外気の湿度を検出する湿度センサを備え、
    前記制御部は、前記湿度センサで検出された湿度が所定湿度よりも低いときに前記外気導入制御実施し、前記湿度センサで検出された湿度が前記所定湿度以上のときに前記外気導入制御を実施しない
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載された電動車両。
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