JP4612584B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池は、燃料電池自動車や列車等の車両の電源や、据え置き型の発電システムの電源として期待されている。このような燃料電池を良好に発電させるには、これに内蔵される電解質膜の湿潤性を確保する必要がある。そのため、燃料電池に供給される水素(燃料ガス)、空気(酸化剤ガス)の反応ガスは、一般に、加湿器等によって加湿される。一方、燃料電池が発電すると、そのカソードで水(水蒸気)が生成し、生成水の一部は電解質膜を透過してアノード側に移動する。よって、発電中や発電停止直後の燃料電池内は、多湿となる。
したがって、低温環境下で燃料電池が発電停止されると、その後に、電解質膜の表面や燃料電池の各所に残留した水が凍結する可能性がある。このように水が凍結すると、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)が劣化するだけでなく、反応ガスの流路が閉塞したり、反応ガスとMEAを構成する触媒との接触面積が減少したり、触媒が活性状態になりにくくなるため、次回の起動時において、出力が低下する可能性がある。
そのため、燃料電池の発電停止時に、燃料電池に掃気ガスを送り込み、この掃気ガスによって、残留する水を外部に押し出し、残留水を減少させる技術が提案されている(特許文献1参照)。因みに、掃気ガスとしては一般に非加湿の空気が使用され、掃気ガスによって水を押し出すことは掃気と称される。また、掃気ガスは、一般に、燃料電池に空気を供給するためのコンプレッサによって供給される。
特開2003−203665号公報(図1参照)
ところが、このような発電停止後に燃料電池を掃気する技術をそのまま使用すると、例えば、燃料電池自動車を停止させるために、運転者がIG(イグニッション)をOFFした後、掃気ガスを供給するコンプレッサの作動が継続するため、運転者がその作動音を騒音として不快に感じたり、実際に停止していないのではないかと違和感を覚える可能性がある。
また、コンプレッサは、燃料電池の発電停止後において、燃料電池自動車に別途搭載されたバッテリ等の二次電池を電源として作動する。よって、燃料電池の発電停止後において、コンプレッサの作動が長くなると、二次電池の残量が下がる。そうすると、次回の発電時等において、この二次電池に充電するために、燃料電池が発電する場合が生じ、このように燃料電池が発電すれば、水素の消費量が増える。その結果として、燃料電池自動車の燃費が下がる。
そこで、本発明は、停止時において、燃料電池内の水を低減しつつ、コンプレッサ等の掃気手段の作動時間を短縮可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、反応ガスが供給されることで発電する燃料電池スタックと、発電停止後に、前記燃料電池スタックに掃気ガスを供給し、前記燃料電池スタックを掃気する第1コンプレッサ(掃気手段)と、前記第1コンプレッサよりも定格出力の小さいファン、前記第1コンプレッサよりも定格出力の小さい第2コンプレッサ、又は、前記燃料電池スタック内と外部と連通させる連通弁を有し、前記第1コンプレッサよりも作動音が小さく、前記燃料電池スタックに外気を導入する外気導入手段と、前記燃料電池スタック及び外気の少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段と、前記第1コンプレッサ及び前記外気導入手段を制御する制御手段と、を備える燃料電池システムであって、停止時において、前記制御手段は、記温度検出手段検出する温度が、前記燃料電池スタックに残留する水が凍結しないと判断される所定温度よりも低い場合、前記第1コンプレッサにより前記燃料電池スタックを掃気し、前記燃料電池スタックの掃気後、前記第1コンプレッサから前記外気導入手段に切り替え、当該外気導入手段により前記燃料電池スタックに外気を導入することを特徴とする燃料電池システムである。
ここで、掃気手段とは、燃料電池スタックに掃気ガスを送り込み、この掃気ガスによって、燃料電池スタックに残留する水を外部に押し出すための手段である。よって、掃気手段は、燃料電池スタックに、多流量で掃気ガスを供給可能な手段であって、例えば、後記する実施形態のように、コンプレッサを備えている。
一方、外気導入手段は、掃気手段よりもその作動音が小さく、さらに、燃料電池スタックに外気を導入可能であればどのような構成でもよい。したがって、外気導入手段は、後記する実施形態のように、外気の緩やかな流れを生じさせるファンを備える構成の他、ファンを備えず、単に燃料電池スタック内と外部とを連通させ、外部に開放する連通弁(開方弁)を備え、自然通風により外気が導入される構成でもよい。
そして、このような燃料電池ステムによれば、システムの停止時に、制御手段が、外気温度及び燃料電池スタックの温度の少なくとも一方に基づいて、掃気手段により燃料電池スタックを掃気する。その後、制御手段は、掃気手段から外気導入手段に切り替え、外気導入手段によって燃料電池スタックに外気を導入する。
このように、掃気手段から外気導入手段に切り替えて作動させることにより、つまり、従来の掃気時間よりも短くなるため、燃料電池システムの作動音が小さくなる。よって、燃料電池システムのオペレータ等(例えば、燃料電池自動車の運転者)が、システムの停止時に、掃気手段の作動音が長引くことを感じることもない。
また、外気導入手段が、その作動に際してエネルギを消費しない前記連通弁や、エネルギを消費したとしても、掃気手段を構成するコンプレッサ等よりもエネルギ消費(定格出力)が低いファン等を備えて構成される場合、掃気手段から外気導入手段に切り替えることにより、エネルギ消費、例えば、後記する実施形態における二次電池の残量の消費を抑えることができる。よって、この場合、その後の次回の発電時において、二次電池を充電するために燃料電池スタックが発電する時間は短くなる。そして、その結果として、水素等の反応ガスの消費を抑えることができ、燃料電池システムが燃料電池自動車に搭載されたものである場合、燃料電池自動車の燃費が向上する。
また、前記燃料電池スタック内の湿度を検出する燃料電池スタック湿度検出手段を、さらに備え、前記制御手段は、前記燃料電池スタック内の湿度が所定湿度以下となった場合、前記外気導入手段による外気の導入を停止することを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、制御手段は、燃料電池スタック湿度検出手段が検出した燃料電池スタック内の湿度が、所定湿度以下となった場合、外気導入手段による外気の導入を停止する。
ここで、所定湿度としては、例えば、(1)燃料電池スタックが固有する最適湿度、詳細には、MEAを構成する電解質膜が好適に湿潤性を確保可能な湿度(後記する実施形態における所定燃料電池湿度)と、(2)実際の外気湿度とが挙げられる。
そして、燃料電池スタックの最適湿度が実際の外気湿度以上である場合、所定温度として、燃料電池スタックの最適温度を採用する。次いで、燃料電池スタック内の湿度が前記最適湿度以下となった場合、外気の導入を停止することにより、電解質膜の過剰な乾燥を防止、つまり、電解質膜の湿潤性を確保することができる。これにより、電解質膜が不必要に外気に曝されないため、電解質膜の劣化を防止することもできる。
一方、燃料電池スタックの最適湿度が実際の外気湿度以上でない場合(つまり、実際の外気湿度が前記最適温度よりも高い場合)、所定温度として、実際の外気湿度を採用する。次いで、燃料電池スタック内の湿度が実際の外気湿度以下となった場合、外気の導入によっても燃料電池スタック内の湿度が低下しないので、外気の導入を停止する。これにより、電解質膜が不必要に外気に曝されないため、電解質膜の劣化を防止することもできる。
また、前記燃料電池スタックと外気との間における温度及び湿度の少なくとも一方の差に基づいて、掃気時間を算出する掃気時間算出手段を、さらに備え、前記制御手段は、当該算出された掃気時間の間、前記第1コンプレッサにより掃気をすることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、掃気時間算出手段が、燃料電池スタックと外気との間における温度及び湿度の少なくとも一方の差に基づいて、掃気時間を算出する。なお、後記する実施形態では、燃料電池スタックの湿度と外気湿度との差に基づいて、掃気時間を算出する場合を例示する。
そして、制御手段が、この算出された掃気時間の間、掃気手段によって燃料電池スタックを掃気する。すなわち、掃気時間が燃料電池スタックと外気との間における温度及び湿度の少なくとも一方の差に基づいて適切に算出されるので、掃気時間が長すぎたり、短すぎることはない。ここで、掃気時間は、掃気後の燃料電池スタック内の湿度が、その後の外気導入によって、前記所定湿度に低下可能となるように算出される。
次いで、このような適切な掃気時間にて掃気した後、外気を導入するので、外気を導入する時間も、適切な時間とすることができ、外気導入時間が長すぎたり、短すぎることはない。
本発明によれば、停止時において、燃料電池内の水を低減しつつ、コンプレッサ等の掃気手段の作動時間を短縮可能な燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに水素を供給及び排出するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに空気を供給及び排出するカソード系と、後記する掃気時及び外気導入時にカソード系からアノード系にガスを導くガス導入系と、アノード系及びカソード系の下流側に接続したガス排出系と、燃料電池スタック10を適宜に冷却する冷却系と、燃料電池スタック10の発電電力を消費する電力消費系と、IG81(イグニッション)等のその他機器類と、これらを電子制御するECU90(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を主に備えている。
このような燃料電池システム1は、燃料電池自動車(図示しない)に搭載されている。そして、この燃料電池自動車は、燃料電池スタック10の出力端子に接続した電動式の走行モータ71を動力源として、走行するようになっている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、単セルが複数積層されることによって構成された固体高分子型燃料電池である。単セルは、1価の陽イオン交換膜からなる電解質膜(固体高分子膜)の両面をアノード(燃料極)及びカソード(空気極)で挟んでなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、MEAを挟む一対のセパレータと、を主に備えている。各セパレータには、各単セルを構成するMEAの全面に水素又は酸素を含む空気を供給するための溝や、全単セルに水素、空気を導くための貫通孔等が形成されており、これら溝等がアノード流路11、カソード流路12として機能している。その他、各セパレータには、燃料電池スタック10を適宜に冷却するための冷媒が流通する冷媒流路13が形成されている。
そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給され、カソード流路12を介して各カソードに酸素を含む空気が供給されると、アノード、カソードに含まれる触媒(Pt等)上で電気化学反応が起こり、各単セルで電位差(いわゆるOCV(Open Circuit Voltage:開回路電圧))が発生するようになっている。次いで、このように各単セルで電位差が発生した燃料電池スタック10に対して、走行モータ等の外部負荷から発電要求があり、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
因みに、このように燃料電池スタック10が発電すると、前記電気化学反応によって、各単セルのカソードで水が生成する。そして、この生成水の一部は、前記電解質膜をアノード側に透過する。また、カソード流路12には、後記するように加湿された空気が供給される。
また、燃料電池スタック10のMEAを構成する電解質膜は、プロトンの移動性が確保される最適含水量を有している。さらに、MEAは、そのアノード及びカソードにおける触媒上で、前記電気化学反応が良好に進行するための最適な水分量を有している。すなわち、燃料電池スタック10は、電解質膜の種類、MEAの構造、アノード流路11及びカソード流路12の形状・長さ等に対応して、最適な内部湿度を固有しており、これを所定燃料電池湿度H0とする。因みに、所定燃料電池湿度H0は、例えば、事前試験において燃料電池スタック10を種々の条件下で発電させることで求められる。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21と、遮断弁22と、エゼクタ23と、後記する外気導入弁である第1三方弁24と、パージ弁25とを主に備えている。
燃料電池スタック10の上流側は、水素タンク21から、配管21a、遮断弁22、配管22a、エゼクタ23、配管23a、アノード流路11の入口の順に接続されている。そして、ECU90によって遮断弁22が開かれると、水素タンク21からアノード流路11に水素が供給されるようになっている。なお、配管22aには減圧弁(図示しない)が設けられており、水素が所定圧力に減圧されるように設定されている。
一方、燃料電池スタック10の下流側は、アノード流路11の出口から、配管24a、第1三方弁24、配管24b、パージ弁25の順に接続されている。第1三方弁24及びパージ弁25はECU90と接続されており、ECU90により適宜に制御される。なお、第1三方弁24は初期状態において、配管24aと配管24bとを連通させるように設定されている。
また、配管24bの途中は、配管24cを介して、エゼクタ23と接続されている。したがって、パージ弁25が閉じられた場合、燃料電池スタック10のアノードから排出された未反応の水素を含むアノードオフガスが、燃料電池スタック10の上流側に戻される構成となっている。一方、ECU90が、燃料電池スタック10を構成する単セルの電圧が低下したことを、電圧計(図示しない)を介して検知し、アノードオフガス中に水分等の不純物が多くなったと推定した場合、ECU90によってパージ弁25が開かれ、アノードオフガスが外部に排出されるようになっている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31と、後記する外気導入弁である第2三方弁32と、同じく外気導入弁である第3三方弁33と、背圧弁34と、湿度センサ35と、を主に備えている。
燃料電池スタック10の上流側は、コンプレッサ31から、配管31a、第2三方弁32、配管32a、カソード流路12の入口の順に接続されている。コンプレッサ31及び第2三方弁32はECU90と接続されており、ECU90により適宜に制御される。そして、ECU90の指令に従ってコンプレッサ31が作動すると、外気が圧縮され、カソード流路12に供給されるようになっている。コンプレッサ31は、後記する電力制御器73を介して、燃料電池スタック10及び二次電池74と接続されており、燃料電池スタック10の発電電力や、二次電池74に蓄えられた電力を利用して作動するようになっている。
第2三方弁32は、初期状態において、配管31aと配管32aとが連通するように設定されている。また、第2三方弁32には、その上流側がエアスクープ等(図示しない)を介して外気に開放された配管32bが接続されており、配管32aと配管32bとが連通するように第2三方弁32が開かれると、外気が配管32b、32aを介して、燃料電池スタック10に導入されるようになっている。さらに、配管31aには、加湿器(図示しない)が設けられており、燃料電池スタック10に供給される空気が適宜に加湿されるようになっている。
一方、燃料電池スタック10の下流側は、カソード流路12の出口から、配管33a、第3三方弁33、配管33bの順に接続されており、燃料電池スタック10のカソードから排出されたカソードオフガスが、これらを順に通って、外気中に排出されるようになっている。因みに、第3三方弁33は、初期状態において、配管33aと配管33bとを連通させるように設定されている。
背圧弁34は、配管33bに設けられており、ECU90からの指令に従って、燃料電池スタック10の発電状態に対応して、その背圧を制御するようになっている。
湿度センサ35(燃料電池スタック湿度検出手段)は、配管33aに設けられており、配管33a内の(相対)湿度を、燃料電池スタック10内の湿度(これを実測燃料電池湿度H1とする)として、検出するようになっている。また、湿度センサ35はECU90と接続されており、ECU90は実測燃料電池湿度H1を監視するようになっている。
なお、湿度センサ35は、その内部に、配管33a内のガスの水分(水蒸気)量(g/m)を検出するセンサと、当該ガスの温度を検出するセンサとを備えている。そして、湿度センサ35は、検出した水分量(g/m)を、検出した温度における飽和水蒸気量(g/m)で除し、配管33a内のガスの湿度(%)を検出するようになっている。因みに、後記する湿度センサ83についても同様である。
<ガス導入系>
ガス導入系は、燃料電池スタック10の上流側のアノード系とカソード系とを接続する系であって、(1)燃料電池スタック10の掃気時には、カソード系からアノード系に掃気ガスを導き、(2)掃気後の外気導入時には、カソード系からアノード系に外気を導く系である。
具体的に、ガス導入系は、開閉弁41と、配管41aと、配管41bとを主に備えている。そして、カソード系の配管32aの途中は、配管41a、開閉弁41、配管41bを順に介して、アノード系の配管23aの途中に接続されている。また、開閉弁41はECU90に接続されており、掃気時及び外気導入時にECU90により開かれる設定となっている。
<ガス排出系>
ガス排出系は、後記する低湿低温掃気後の外気導入時において、燃料電池スタック10内のガス(詳細には後記するように導入された外気)を効率的に排出することによって、ガスの流れを発生させ、好適に燃料電池スタック10内に外気を導入するための系である。
具体的に、ガス排出系は、ファン51(換気扇、送風機)を主に備えている。ファン51は、配管51aを介して、アノード系の第1三方弁24の下流側に接続されており、その下流側は配管を介して外気に開放されている。そして、ファン51は、電力制御器73を介して、燃料電池スタック10及び二次電池74と接続されており、これらを電源として作動するようになっている。また、ファン51はECU90と接続されている。さらに、配管51aの途中は、配管51bを介して、カソード系の第3三方弁33に接続されている。
そして、ファン51が、ECU90の指令に従って作動すれば、その上流側のガス(アノード流路11及びカソード流路12内のガス)を下流側に送るようになっている。
[ファン、コンプレッサの関係]
ここで、ファン51と、コンプレッサ31との関係について説明する。ファン51は、外気導入時に燃料電池スタック10内に残留する水分が徐々に排出可能な程度の緩やかな外気の流れを発生させる機器である。これに対し、コンプレッサ31は、燃料電池スタック10を発電させるために、空気を送り込む機器である共に、掃気時において、残留する水分を吹き飛ばすために、燃料電池スタック10に多流量で掃気ガス(非加湿の空気)を送り込む機器である。
したがって、ファン51の作動音は、コンプレッサ31の作動音よりも小さい関係となっている。また、ファン51の定格出力は、コンプレッサ31の定格出力よりも小さい関係となっている。
<冷却系>
冷却系は、冷媒流路13にエチレングリコール等の冷媒を流通させることで燃料電池スタック10を適宜に冷却し、燃料電池スタック10の過昇温を防止すると共に、良好に発電可能な温度に維持するための系である。このような冷却系は、冷媒流路13の入口に接続された配管61a、出口に接続された配管61bの他に、ECU90の指令に従って作動し冷媒を流通させる冷媒ポンプと、燃料電池スタック10との熱交換により昇温した冷媒を冷却するラジエータ(いずれも図示しない)と、を備えて構成されている。
温度センサ61(燃料電池スタック温度検出手段)は、配管61bに設けられており、燃料電池スタック10から排出された冷媒の温度を、燃料電池スタック10の温度(これを実測燃料電池温度T1とする)として、検出するようになっている。また、温度センサ61はECU90と接続されており、ECU90は実測燃料電池温度T1を監視するようになっている。
<電力消費系>
電力消費系は、燃料電池スタック10の出力端子側に位置し、燃料電池スタック10の発電電力を消費したり、余剰な発電電力を蓄えたりする系であり、走行モータ71と、コンタクタ72と、電力制御器73と、二次電池74(蓄電装置)とを主に備えている。この他、コンプレッサ31やファン51に内蔵されるモータも、電力消費系に含まれる。
走行モータ71は、燃料電池自動車の動力源となる電気モータであり、コンタクタ72及び電力制御器73を介して燃料電池スタック10の出力端子に接続されている。
コンタクタ72は、燃料電池スタック10と電力制御器73及び走行モータ71等との電気的接続をON/OFFするスイッチであって、燃料電池スタック10と電力制御器73との間に配置されている。そして、コンタクタ72はECU90と接続されており、ECU90によってコンタクタ72がOFFされると、燃料電池スタック10から電流の取り出しが不能となり、燃料電池スタック10が発電しない設定となっている。これに対し、ECU90によりコンタクタ72がONされると、燃料電池スタック10から電流の取り出しが可能、つまり、燃料電池スタック10が発電可能となる。
電力制御器73は、DC−DCコンバータ等を備えて構成され、ECU90からの指令に従って、燃料電池スタック10の発電電力を制御する機器である。すなわち、コンタクタ72のON状態で、電力制御器73が適宜に制御されると、燃料電池スタック10が発電する設定となっている。
また、電力制御器73は、二次電池74と、コンプレッサ31と、ファン51とにそれぞれ接続されている。そして、燃料電池スタック10が通常に発電している場合、コンプレッサ31は燃料電池スタック10の発電電力を利用して作動し、一方、燃料電池自動車の停止時や始動時等において、コンプレッサ31及びファン51は二次電池74を作動電源とするようになっている。
二次電池74は、燃料電池スタック10の余剰な発電電力をその内部に蓄えると共に、蓄えた電力によって燃料電池スタック10を補助する蓄電装置である。このような二次電池74は、例えば、12Vバッテリや、キャパシタ(電気二重層コンデンサ)等によって構成される。
<IG等その他機器>
IG81は、燃料電池システム1(燃料電池自動車)の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。そして、IG81はECU90と接続されており、ECU90はIG81のON/OFF信号を検知するようになっている。
温度センサ82(外気温度検出手段)は、燃料電池自動車のボディ等に設けられており、実際の外気温度(これを実測外気温度T2という)を検出するようになっている。そして、温度センサ82はECU90と接続されており、ECU90は実測外気温度T2を監視するようになっている。
湿度センサ83(外気湿度検出手段)は、燃料電池自動車のボディ等に設けられており、実際の外気湿度(これを実測外気湿度H2という)を検出するようになっている。そして、湿度センサ83はECU90と接続されており、ECU90は実測外気湿度H2を監視するようになっている。
<ECU>
ECU90は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であって、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路等を含んで構成されている。
そして、ECU90(制御手段)には、後記するフローチャートを実行するためのプログラムが記憶されており、実測燃料電池温度T1、実測外気温度T2、実測燃料電池湿度H1、及び、実測外気湿度H2に基づいて、コンプレッサ31、ファン51、開閉弁41、第1三方弁24、第2三方弁32、第3三方弁33等を適宜に制御し、後記する通常掃気、低温通常掃気、低湿低温掃気、外気導入等を実行する機能を備えている。
また、ECU90(掃気時間算出手段)は、実測燃料電池湿度H1と実測外気湿度H2との差(H1−H2)と、その内部に記憶された掃気時間マップ(図2参照)とに基づいて、低湿低温掃気を実施する掃気時間t1を算出する機能を備えている。
図2に示す掃気時間マップは、低湿低温掃気を実施する掃気時間t1を算出するため、燃料電池湿度と外気湿度との差と、掃気時間とが関連付けられたデータであり、この差が大きくなるほど、掃気時間が長くなる関係となっている。また、掃気時間マップは、実測燃料電池湿度H1と実測外気湿度H2との差によって求められた掃気時間t1に従って、後記する低湿低温掃気を実施した後の実測燃料電池湿度H1が、後記する外気の導入により、燃料電池スタック10内を乾燥可能な程度に、つまり、ファン51が長時間(例えば1時間以上)に亘って作動しないように、設定されている。このような掃気時間マップは、燃料電池スタック10の仕様(例えば、単セル数、アノード流路11及びカソード流路12の長さ)に関係し、事前試験等によって求められる。
ここで、本実施形態において、燃料電池スタック10を掃気する掃気手段は、コンプレッサ31と、開閉弁41と、配管23a、24a、24b、31a、32a、33a、33b、41a、41bと、を備えて構成されている。
また、燃料電池スタック10に外気を導入する外気導入手段は、ファン51と、第1三方弁24と、第2三方弁32と、第3三方弁33と、開閉弁41と、配管23a、24a、32a、32b、33a、41a、41b、51a、51bと、を備えて構成されている。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、燃料電池システム1の停止時の動作と共に、燃料電池システム1の停止方法について、図1及び図2に加えて、図3から図6を参照して説明する。本実施形態に係る燃料電池システム1の停止方法は、IG81のOFF後、実測燃料電池温度T1、実測外気温度T2、実測燃料電池湿度H1、及び、実測外気湿度H2に基づいて、低湿低温掃気を行った後、燃料電池スタック10に外気を導入することを特徴とする。
なお、図4から図6では、ガス(掃気ガス、外気)の流れを太線で記載している。
燃料電池自動車を停止させるために、IG81がOFFされると、そのOFF信号を検知したECU90が、図3に示す停止時の制御フローチャートに係るプログラムをスタートさせる。そして、ECU90は、遮断弁22を閉じて、燃料電池スタック10への水素の供給を停止する。次いで、ECU90は、コンタクタ72をOFFし、燃料電池スタック10の発電を停止させる。
因みに、この状態において、コンプレッサ31は作動したままである。また、第1三方弁24、第2三方弁32、及び、第3三方弁33は、初期状態にあり、配管24aと配管24b、配管31aと配管32a、配管33aと配管33bが、それぞれ連通されている。さらに、開閉弁41は閉じた状態にある。
<凍結可能性判定>
ステップS101において、ECU90は、実測外気温度T2が、その内部に予め記憶された所定外気温度T0よりも低いか否かを判定する。所定外気温度T0は、停止時において、実測外気温度T2がこの温度以上ならば、外気温度が高いため、燃料電池システム1の停止中に、燃料電池スタック10に残留する水が凍結する可能性は低いと推定される温度であり、例えば0℃である。
なお、実測外気温度T2に代えて、温度センサ61が検出する実測燃料電池温度T1と、所定外気温度T0とを比較してもよい。
そして、実測外気温度T2が所定外気温度T0よりも低いと判定された場合(S101・Yes)、ステップS102に進む。この場合は、停止中に、燃料電池スタック10に残留する水が凍結する可能性が高い場合である。
一方、実測外気温度T2が所定外気温度T0よりも低くないと判定された場合(S101・No)、ステップS113に進む。この場合は、停止中に、残留する水が凍結する可能性が低い場合である。
<通常掃気>
都合上、ステップS113に進んだ場合を先に説明する。
ステップS113において、ECU90は、カソード流路12のみを通常に掃気する。通常に掃気するとは、コンプレッサ31から送られる空気を、配管31a上の加湿器(図示しない)を迂回させて、これを掃気ガスとし、この掃気ガスをカソード流路12のみに送り込む。そうすると、この掃気ガスによって、カソード流路12に残留する水(水蒸気、結露水等)が、配管33a、配管33bを介して、外部に押し出される(図4参照)。
なお、後記する低温通常掃気、低湿低温掃気においても、このように迂回させて、非加湿の空気を掃気ガスとする。
このようなカソード流路12のみの通常掃気を所定時間t3にて実施する。この所定時間t3は、燃料電池スタック10の大きさ等に関係し、事前試験等により求められ、ECU90に記憶されている。
そして、通常掃気を所定時間t3にて実施した後、ステップS114に進み、コンプレッサ31を停止させる。次いで、エンドに進み、停止時の制御を終了する。
<湿度判定>
次に、ステップS101での判定がYesとなり、ステップS102に進んだ場合を説明する。ステップS102において、ECU90は、実測燃料電池湿度H1が、実測外気湿度H2よりも高いか否かを判定する。
実測燃料電池湿度H1が実測外気湿度H2よりも高いと判定された場合(S102・Yes)、ステップS103に進む。この場合は、実測燃料電池湿度H1が実測外気湿度H2よりも高いので、後記するように、外気を燃料電池スタック10内に導入することによって、残留水を減らすことが可能であると共に、掃気時間を短縮する低湿低温掃気を実施可能な場合である。
一方、実測燃料電池湿度H1が実測外気湿度H2よりも高くないと判定された場合(S102・No)、ステップS115に進む。この場合は、実測外気湿度H2が実測燃料電池湿度H1以上であるので、外気の導入によって、残留水を減らすことが不可能な場合である。
<低温通常掃気>
都合上、ステップS115に進んだ場合を先に説明する。
ステップS115において、ECU90は、カソード流路12とアノード流路11とを通常に掃気する。なお、この掃気は、外気温度が0℃以下等の低温環境下で実施されるので、低温通常掃気と称する。
具体的には、ECU90は、パージ弁25及び開閉弁41を開く。そうすると、コンプレッサ31からの掃気ガスが、配管31a、配管32aを介して、カソード流路12に供給される。そして、この掃気ガスによって、カソード流路12に残留する水が押し出され、配管33a、配管33bを介して、外部に排出される(図5参照)。
これに対応して、掃気ガスが、配管41a、配管41b、配管23aを介して、アノード流路11にも供給される。そして、この掃気ガスによって、アノード流路11に残留する水が押し出され、配管24a、配管24bを介して、外部に排出される(図5参照)。
因みに、このようなカソード流路12及びアノード流路11を掃気する低温通常掃気は、所定時間t2にて実施する。この所定時間t2は、事前試験等により求められた時間であってもよいし、ステップS115に入った際に、実測燃料電池湿度H1と所定燃料電池湿度H0とに基づいて算出する時間であってもよい。
そして、低温通常掃気を所定時間t2にて実施した後、ステップS114に進み、コンプレッサ31を停止する。
<掃気時間の算出>
次に、ステップS102での判定がYesとなり、ステップS103に進んだ場合を説明する。ステップS103において、ECU90は、実測燃料電池湿度H1と実測外気湿度H2との差(H1−H2)と、図2に示す掃気時間マップとに基づいて、低湿低温掃気を実施する掃気時間t1を算出する。
<低湿低温掃気>
ステップS104において、ECU90は、カソード流路12とアノード流路11とを、前記算出した掃気時間t1の間、掃気する。なお、この掃気は、実測燃料電池湿度H1が実測外気湿度H2よりも高く、かつ、実測外気温度T2が低温の場合に実施されるので、低湿低温掃気と称する。具体的には、ECU90は、前記した低温通常掃気と同様に、パージ弁25及び開閉弁41を開き、カソード流路12及びアノード流路11に掃気ガスを供給し、これらを掃気する(図5参照)。
そして、掃気時間t1の経過後、ステップS105に進み、ECU90はコンプレッサ31を停止させ、低湿低温掃気を終了する。次いで、ECU90は、パージ弁25を閉じる。なお、開閉弁41は開いたままとする。
<外気導入>
ステップS106において、ECU90は、外気導入弁である第1三方弁24、第2三方弁32、及び、第3三方弁33を、燃料電池スタック10内に外気が導入され、その内部を流れるように開く。さらに説明すると、ECU90は、配管24aと配管51aとが連通するように第1三方弁24を制御し、配管32bと配管32aとが連通するように第2三方弁32を制御し、配管33aと配管51bとが連通するように第3三方弁33を制御する。すなわち、ECU90が、掃気手段から外気導入手段に切り替えて作動させ、その結果として、カソード流路12及びアノード流路11が外気に開放される。
次いで、ステップS107において、ECU90は、ファン51を作動させる。そうすると、低湿度の外気が、カソード流路12及びアノード流路11にそれぞれ導入され、これら流路を流れた後、外部に排出される(図6参照)。すなわち、カソード流路12及びアノード流路11内を、低湿度の外気が流通する。
これにより、カソード流路12及びアノード流路11や、MEAの表面等に残留した水は、流通する低湿度の外気に取り込まれ、外部に排出される。ここで、ファン51の作動音は、コンプレッサ31の作動音よりも小さいので、このようにファン51が作動していても、運転者等が気になることはない。また、ファン51は、コンプレッサ31よりも定格出力が小さいので、二次電池74の電力消費が抑えられる。
ステップS108において、ECU90は、所定燃料電池湿度H0が、実測外気湿度H2以上であるか否かを判定する。
そして、所定燃料電池湿度H0が、実測外気湿度H2以上であると判定された場合(S108・Yes)、ステップS109に進む。一方、所定燃料電池湿度H0が、実測外気湿度H2以上でないと判定された場合(S108・No)、ステップS110に進む。
ステップS109において、ECU90は、実測燃料電池湿度H1が、所定燃料電池湿度H0以下であるか否かを判定する。
実測燃料電池湿度H1が、所定燃料電池湿度H0以下であると判定された場合(S109・Yes)、ステップS111に進む。この場合は、外気の導入によって、実測燃料電池湿度H1が良好に下がり、停止中に凍結するおそれがなくなった場合である。一方、実測燃料電池湿度H1が、所定燃料電池湿度H0以下でないと判定された場合(S109・No)、ステップS109の判定を繰り返す。この場合、ファン51の作動は継続され、引き続いて、外気が導入される。
ステップS110において、ECU90は、実測燃料電池湿度H1が、実測外気湿度H2以下であるか否かを判定する。
実測燃料電池湿度H1が、実測外気湿度H2以下であると判定された場合(S110・Yes)、ステップS111に進む。この場合は、外気の導入により、実測燃料電池湿度H1が良好に下がった場合であると共に、これ以上、燃料電池スタック10に外気を導入しても、実測燃料電池湿度H1が低下しない場合である。一方、実測燃料電池湿度H1が、実測外気湿度H2以下でないと判定された場合(S110・No)、ステップS110の判定を繰り返す。この場合、ファン51の作動は継続され、引き続いて、外気が導入される。
ステップS111において、ECU90は、ファン51を停止させる。
次いで、ステップS112において、ECU90は、外気導入弁を閉じる。具体的には、第1三方弁24、第2三方弁32、及び、第3三方弁33を初期状態に戻す。
その後、エンドに進み、停止時の制御を終了する。
≪燃料電池システムの効果≫
このように、本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、IG81がOFFされる燃料電池システム1の停止時に、所定外気温度T0、実測外気温度T2、実測燃料電池湿度H1、及び、実測外気湿度H2に基づいて、通常掃気、低温通常掃気、及び、低湿低温掃気から最適な掃気を選択し、選択した掃気を実施することができる。
そして、低湿低温掃気が選択される場合は、実測燃料電池湿度H1及び実測外気湿度H2に基づいて掃気時間t1を算出し、この掃気時間t1に従って低湿低温掃気を実施するため、コンプレッサ31(掃気手段)を早めに停止させること、つまり、掃気時間を短縮することができる。これにより、IG81のOFF後のコンプレッサ31の作動による騒音を低減でき、電力エネルギの消費を抑え、二次電池74の残量を確保することができる。したがって、その後の次回の発電時において、二次電池74を充電するために燃料電池スタック10が発電する時間は短くなる。よって、水素の消費を抑えることができ、燃料電池自動車の燃費の向上に繋げることができる。
また、低湿低温掃気後において、ファン51の作動を伴う外気導入の終了判定は、所定燃料電池湿度H0及び実測外気湿度H2から、終了判定基準(所定湿度)を適切に選択して行うため、MEAの電解質膜の過剰な乾燥を防止しつつ終了させることができる。
≪燃料電池システムの一動作例≫
次に、図7を主に参照して、燃料電池システム1の一動作例を説明する。なお、ここでは、IG81のOFF時の実測外気温度T2が所定外気温度T0よりも低い場合(S101・No)を例示する。
IG81のOFF時において、実測燃料電池湿度H1が実測外気湿度H2よりも高いので(S102・Yes)、掃気時間t1を算出し(S103)、低湿低温掃気を実施した後(S104)、コンプレッサ31を停止させる(S105)。
その後、外気導入弁を開き(S106)、ファン51を作動させ(S107)、燃料電池スタック10内に外気を導入する。ここで、所定燃料電池湿度H0が実測外気湿度H2以上であるので(S108・Yes)、実測燃料電池湿度H1が、所定燃料電池湿度H0以下となるまで、外気を導入する(S109)。
その後、実測燃料電池湿度H1が、所定燃料電池湿度H0に低下すると(S109・Yes)、ファン51が停止され(S111)、外気導入弁が閉じられる(S111)。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、外気導入手段は、燃料電池スタック10の下流側に配置されたファン51を備え、ファン51が作動すると、アノード流路11及びカソード流路12内が吸引され、その結果として、外気が導入される構成としたが、ファン51の位置はこれに限定されず、ファン51が燃料電池スタック10の上流側に配置され、このファン51が作動すると燃料電池スタック10に外気が送り込まれる構成であってもよいし、上流側及び下流側の両方に配置される構成であってもよい。
また、外気導入時において、外気の流れを発生させる機器としては、ファン51に限定されず、例えば、コンプレッサ31に対して、作動音が小さく、定格出力の小さい小型のコンプレッサ等であってもよい。
さらに、前記した実施形態では、外気導入時において、アノード流路11及びカソード流路12の両方に外気を導入する構成としているが(図6参照)、いずれか一方のみに外気を導入する構成としてもよい。
さらにまた、外気導入時において、外気の流れを発生させることは必須ではなく、例えば、ファン51を備えず、アノード流路11及びカソード流路12が外気に開放されるように、開閉弁41、第1三方弁24、第2三方弁32、及び、第3三方弁33が制御される構成であってもよい。その他に、アノード流路11及びカソード流路12と、外気とをそれぞれ適宜に連通させることにより、これらを外気に開放する開放弁を燃料電池スタック10に直接的に設けて、外気導入時に前記開放弁を開く構成としてもよい。
また、外気を導入するための外気導入弁の構成は、第1三方弁24、第2三方弁32、及び、第3三方弁33に限定されず、例えば、第1三方弁24に代えて、配管24b及び配管51aに開閉弁をそれぞれ設け、これら開閉弁を適宜に制御する構成としてもよい。第2三方弁32、及び、第3三方弁33についても同様である。
前記した実施形態では、燃料電池スタック10の湿度を検出する湿度センサ35が、カソード流路12の下流側に配置され、カソードオフガスの湿度を検出し、これを燃料電池スタック10の湿度とする構成としたが、湿度センサ35の位置はこれに限定されず、湿度センサ35がアノード流路11の下流側の配管24aに設けられた構成でもよいし、燃料電池スタック10に直接的に設けられた構成であってもよい。また、これらを複合的に設けて検出温度を平均化する等して、検出精度を高めるようにしてもよい。
これと同様に、燃料電池スタック10の温度を検出する温度センサ61の位置も、冷媒の出口側に限定されず、アノード流路11の下流側、カソード流路12の下流側や、燃料電池スタック10の筐体に直接的に設けられた構成であってもよい。
その他、燃料電池システム1の停止直前時や停止時等に、燃料電池スタック10を構成する単セル(MEA)の抵抗値を検出し、この抵抗値から燃料電池スタック10(MEA)の湿度を推定する構成としてもよい。ここで、単セル(MEA)の抵抗値は、これを構成する電解質膜が乾燥状態であると高く、一方、電解質膜が高湿潤状態では低くなる特性を有する。よって、単セル(MEA)の抵抗値と、電解質膜の湿潤状態(燃料電池スタック10の湿度)と、が関連付けられたマップを事前試験により求め、ECU90に記憶しておき、このマップと停止時等における単セル(MEA)の抵抗値とに基づいて、燃料電池スタック10の湿度を推定することができる。
前記した実施形態では、IG81のOFF時の実測外気温度T2と所定外気温度T0とに基づいてステップS101の判定を行うとしたが、例えば、燃料電池スタック10が凍結しやすい冬季であっても、燃料電池自動車が昼間に停止され、実測外気温度T2≧所定外気温度T0の場合、ステップS101の判定がNoとなり、低温通常掃気又は低湿掃気が実施されないことになるが、その後に夜を迎えて、実測外気温度T2<所定外気温度T0となったとき、凍結の可能性が高くなる。したがって、ステップS101において、例えば、ECU90に内蔵されるクロックから、IG80がOFFされた季節(カレンダ)を求め、求められた季節が冬等であれば、ステップS102に進み、低温通常掃気/低湿低温掃気をする構成としてもよい。その他、ステップS101において、適宜なアンテナを介して、その日の気象予報データを読み込み、気象予報データによって、その後に、実測外気温度T2が所定外気温度T0よりも低くなると予測されるならば、ステップS102に進む構成としてもよい。
前記した実施形態では、図3のステップS103において、実測燃料電池湿度H1と実測外気湿度H2との差(H1−H2)に基づいて、掃気時間t1を算出する構成としたが(図2参照)、その他に例えば、実測燃料電池温度T1と実測外気温度T2との差(T1−T2)に基づいて、掃気時間t1を算出する構成としてもよい。この場合、実測燃料電池温度T1と実測外気温度T2との差が大きいほど、掃気時間t1が長くなる。
前記した実施形態では、実測外気温度T2、所定外気温度T0、実測燃料電池湿度H1、及び、実測外気湿度H2に基づいて、すなわち、予め求められた所定外気温度T0と、温度に係る実測外気温度T2と、湿度に係る実測燃料電池湿度H1及び実測外気湿度H2とに基づいて、図3に示すステップS101及びステップS102の判定を行って、通常掃気、低温通常掃気、及び、低湿低温掃気のいずれかを実施する構成としたが、その他に、ステップS101、S102を削除し、IG81のOFF後、ステップS103に進み、次のような処理をする構成としてもよい。
(1)燃料電池スタックの温度のみを検出
前記した実施形態では、ステップS103において、実測燃料電池湿度H1と実測外気湿度H2との差に基づいて掃気時間t1を算出するために、湿度センサ35及び湿度センサ83を備えた構成としたが、これらと実測外気温度T2を検出する温度センサ82を備えず、実測燃料電池温度T1を検出する温度センサ61のみを備え、実測燃料電池温度T1に基づいて、掃気時間t1を算出する構成としてもよい。
この構成の場合、停止時における外気湿度を推定し、これを所定外気湿度と固定する。さらに説明すると、降雨、降雪時を除けば、外気中の水分量(水蒸気量)は略一定と考えることができる。また、燃料電池自動車の販売地域、走行地域等によって、年間を通しての大よその最低外気温度は推定される。さらに、湿度(%)は、「水蒸気量(g/m)」/「飽和水蒸気量(g/m)」であるから、降雨、降雪時を除いた場合、前記した最低外気温度における最高の湿度は、「略一定の水分量(g)」/「前記した最低外気温度における飽和水蒸気量(g)」推定され、これを所定外気湿度とする。
一方、燃料電池自動車は、通常、一定のアイドリング状態を経た後に停止されると考えられるので、発電停止時における燃料電池スタック10内の水分量は略一定と推定可能である。よって、発電停止時の燃料電池スタック10の温度を検出すれば、発電停止時における燃料電池スタック10内の湿度を推定できる。
したがって、このように推定された燃料電池スタック10内の湿度と、前記した所定外気湿度とから、これらの差を算出することができる。そして、この差と、図2の掃気時間マップとに基づいて掃気時間t1を算出し、この掃気時間t1に従って、アノード流路11及び/又はカソード流路12を掃気することができる。因みに、この掃気後に、外気が導入される。
(2)外気温度のみを検出
その他に、実測外気温度T2を検出する温度センサ82のみを備え、実測外気温度T2に基づいて、掃気時間t1を算出する構成としてもよい。
この構成について、さらに説明すると、前記したように、発電停止時における燃料電池スタック10内の水分量は略一定と推定可能である。また、燃料電池スタック10は、通常、発電が良好に進む好適温度に維持されるので、発電停止時における燃料電池スタック10の温度は略一定と考えることもできる。そうすると、発電停止時における燃料電池スタック10の実際の湿度は、略一定と考えることができる。
一方、前記したように、降雨、降雪時を除けば、外気中の水分量(水蒸気量)は略一定と考えることができる。よって、温度センサ82で検出された実測外気温度T2と、前記した略一定と推定される外気中の水分量とに基づいて、実際の外気湿度を推定可能となる。
したがって、このように推定された実際の外気湿度と、前記した略一定と推定される燃料電池スタック10内の湿度とから、これらの差を算出することができる。そして、この差と、図2の掃気時間マップとに基づいて掃気時間t1を算出し、この掃気時間t1に従って、アノード流路11及び/又はカソード流路12を掃気することができる。因みに、この掃気後に、外気が導入される。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 低湿低温掃気を実施する掃気時間t1を算出するためのマップである。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る燃料電池システムにおいて、通常掃気時のガスの流れを説明する図である。 本実施形態に係る燃料電池システムにおいて、低温通常掃気時、低湿低温掃気時のガスの流れを説明する図である。 本実施形態に係る燃料電池システムにおいて、外気導入弁を開き、ファンを作動させた際のガスの流れを説明する図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック
24 第1三方弁(外気導入手段)
31 コンプレッサ(掃気手段)
32 第2三方弁(外気導入手段)
33 第3三方弁(外気導入手段)
35 湿度センサ(燃料電池スタック湿度検出手段)
41 開閉弁(掃気手段)
51 ファン(外気導入手段)
61 温度センサ(燃料電池スタック温度検出手段)
80 ECU(制御手段、掃気時間算出手段)
82 温度センサ(外気温度検出手段)
83 湿度センサ(外気湿度検出手段)
90 ECU(制御手段)
H0 所定燃料電池湿度
H1 実測燃料電池湿度
H2 実測外気湿度
T0 所定外気温度
T1 実測燃料電池温度
T2 実測外気温度
t1 掃気時間

Claims (3)

  1. 反応ガスが供給されることで発電する燃料電池スタックと、
    発電停止後に、前記燃料電池スタックに掃気ガスを供給し、前記燃料電池スタックを掃気する第1コンプレッサと、
    前記第1コンプレッサよりも定格出力の小さいファン、前記第1コンプレッサよりも定格出力の小さい第2コンプレッサ、又は、前記燃料電池スタック内と外部と連通させる連通弁を有し、前記第1コンプレッサよりも作動音が小さく、前記燃料電池スタックに外気を導入する外気導入手段と、
    前記燃料電池スタック及び外気の少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段と、
    前記第1コンプレッサ及び前記外気導入手段を制御する制御手段と、
    を備える燃料電池システムであって、
    停止時において、
    前記制御手段は、
    記温度検出手段検出する温度が、前記燃料電池スタックに残留する水が凍結しないと判断される所定温度よりも低い場合、前記第1コンプレッサにより前記燃料電池スタックを掃気し
    前記燃料電池スタックの掃気後、前記第1コンプレッサから前記外気導入手段に切り替え、当該外気導入手段により前記燃料電池スタックに外気を導入する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池スタック内の湿度を検出する燃料電池スタック湿度検出手段を、さらに備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池スタック内の湿度が所定湿度以下となった場合、前記外気導入手段による外気の導入を停止することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池スタックと外気との間における温度及び湿度の少なくとも一方の差に基づいて、掃気時間を算出する掃気時間算出手段を、さらに備え、
    前記制御手段は、当該算出された掃気時間の間、前記第1コンプレッサにより掃気をすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
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