JP6949510B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Description
以上により、基板の回転速度によらずに、基板の外周部における処理幅を精密に制御することができる。
前記基板回転工程は、前記基板保持ユニットに保持されている前記基板を前記基板回転ユニットによって前記回転軸線まわりに回転させる工程を含んでいてもよい。
前記気体吹き付け工程は、前記吹き付け位置に向けて前記気体ノズルから気体を吹き付ける工程を含んでいてもよい。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置は、前記気体ノズルを駆動する気体ノズル駆動ユニットをさらに含む。そして、前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記気体ノズル駆動ユニットを制御して、前記気体の吹き付け領域の位置を調整する工程を実行する。
この構成によれば、基板における気体の吹き付け領域の位置を変更することにより、着液処理液の内周端の位置を、処理回転速度に対応する位置に調整する。気体の吹き付け領域の位置は、着液処理液の内周端の位置に直接的に作用し、当該着液処理液の内周端の位置に大きな影響を与える。したがって、気体の吹き付け領域の位置を変更することにより、着液処理液の内周端の位置をより効果的に変更させることができる。この場合、着液位置液幅をより精密に制御することも可能である。
前記内周端位置調整工程は、前記処理回転速度の高低に基づいて、前記吹き付け位置を前記気体ノズル駆動ユニットによって制御する工程を含んでいてもよい。
前記内周端位置調整工程は、前記吹き付け位置を前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程を含んでいてもよい。
この構成によれば、第1の情報記憶部に記憶されている第1の対応関係規定情報によって規定されている、処理回転速度と気体の吹き付け領域の位置との対応関係に基づいて内周端位置調整工程が実行される。これにより、着液処理液の内周端の位置を、処理時における処理回転速度に対応する位置に、確実に制御することができる。
この構成によれば、基板における気体の吹き付け流量を調整することにより、着液処理液の内周端の位置を、処理回転速度に対応する位置に調整する。この場合、着液位置液幅をより精密に制御することも可能である。
前記内周端位置調整工程は、前記処理回転速度の高低に基づいて、前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を前記吹き付け流量調整ユニットによって制御する工程を含んでいてもよい。
前記内周端位置調整工程は、前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する工程を含んでいてもよい。
この構成によれば、第2の情報記憶部に記憶されている第2の対応関係規定情報によって規定されている、処理回転速度と気体の吹き付け流量との対応関係に基づいて内周端位置調整工程が実行される。これにより、着液処理液の内周端の位置を、処理時における処理回転速度に対応する位置に、確実に制御することができる。
処理回転速度が遅い場合には、着液位置に着液した処理液が着液位置において膨らんで、基板の内側に広がるおそれがある。その一方で、処理回転速度が速い場合には、着液位置に着液した処理液が基板の内側に広がるおそれはない。
この発明の一実施形態では、前記基板保持ユニットは、前記基板の外周部を支持せずに当該基板の中央部を支持して当該基板を保持するユニットを含む。そして、前記基板処理装置は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の周方向の各周端位置を計測するための各周端位置計測ユニットをさらに含む。そして、前記制御装置は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の、周方向の各周端位置を、前記各周端位置計測ユニットによって計測する各周端位置計測工程をさらに実行する。そして、前記制御装置は、さらに、前記着液位置に着液している処理液の内周端が、前記基板の周端のうち前記処理液ノズルが配置されている周方向位置の周端である配置位置周端の位置変化に追従して往復移動するように、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を調整する工程(第2の内周端位置調整工程)を実行する。
この発明の一実施形態では、前記気体ノズルは、気体の吹き付け位置が前記基板の外周部に沿う帯状をなすような気体吐出口を有している。
この発明の一実施形態では、前記気体ノズルは、前記基板の外側かつ斜め下向きに気体を吐出する。
前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記吹き付け位置を回転速度−吹き付け位置対応テーブルを基準として制御してもよい。前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記吹き付け流量を回転速度−吹き付け流量対応テーブルを基準として制御してもよい。前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記基板の回転半径方向の前記処理液の液膜の幅を予め定められた幅に調整してもよい。
この発明の一実施形態は、周端の少なくとも一部が円弧状をなす基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線まわりに、所定の処理回転速度で回転させる基板回転工程と、前記基板回転工程に並行して、前記基板の外周部に向けて処理液ノズルから処理液を吐出する処理液吐出工程と、前記基板回転工程および前記処理液吐出工程に並行して、前記基板における処理液の着液位置に着液した処理液に向けて、基板の回転半径方向の内側から気体を吹き付ける気体吹き付け工程と、前記気体吹き付け工程に並行して、前記基板における気体の吹き付け位置および/または当該気体ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の吹き付け流量を制御して、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を、前記処理回転速度に対応する位置に調整する内周端位置調整工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この発明の一実施形態では、前記内周端位置調整工程は、前記気体の吹き付け領域の位置を調整する工程を含む。
前記内周端位置調整工程は、前記処理回転速度の高低に基づいて、前記吹き付け位置を制御する工程を含んでいてもよい。
前記内周端位置調整工程は、前記吹き付け位置を前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程を含んでいてもよい。
この発明の一実施形態では、前記内周端位置調整工程は、前記気体の吹き付け流量を調整する気体流量調整工程を含む。
前記内周端位置調整工程は、前記処理回転速度の工程に基づいて、前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を制御する工程を含んでいてもよい。
前記内周端位置調整工程は、前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する工程を含んでいてもよい。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の内部のレイアウトを説明するための図解的な平面図である。基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを、処理液や処理ガスによって一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、処理液を用いて基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容するキャリヤC1が載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する搬送ロボットIRおよびCRと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。搬送ロボットIRは、キャリヤC1と搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。搬送ロボットCRは、搬送ロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
処理ユニット2は、基板Wの外周部41(図3A等参照)を、より具体的には基板Wの上面(主面)の外周領域42(図3A等参照)および基板Wの周端面44(図3A等参照)を、処理液を用いて処理(トップサイド処理)するユニットである。この実施形態では、基板Wの外周部41とは、基板Wの上面の外周領域42、基板Wの下面(主面)の外周領域43(図3A等参照)、および基板Wの周端面44を含む部分をいう。また、外周領域42,43とは、たとえば、基板Wの周端縁からコンマ数ミリ〜数ミリメートル程度の幅を有する環状の領域をいう。
FFU14は隔壁13の上方に配置されており、隔壁13の天井に取り付けられている。FFU14は、隔壁13の天井から処理チャンバ4内に清浄空気を送る。排気装置は、処理カップ12内に接続された排気ダクト15を介して処理カップ12の底部に接続されており、処理カップ12の底部から処理カップ12の内部を吸引する。FFU14および排気装置により、処理チャンバ4内にダウンフロー(下降流)が形成される。
図3Aは、処理位置に配置されている処理液ノズル19および気体ノズル101のそれぞれから処理液および気体を吐出している状態を示す断面図である。図3Bは、参考例において、処理液ノズル19から処理液を吐出している状態を示す断面図である。図3Bは、気体ノズル101を処理位置に配置していない(すなわち、気体ノズル101を設けていない)点において、図3Aと相違している。
また、着液位置液幅W1(液膜LFの幅)の広狭(すなわち、処理液の液膜LFの内周端301の位置)は、処理回転速度(処理時における基板Wの回転速度)に依存している。処理回転速度が速いと、基板Wの回転による遠心力が増大するから着液位置液幅W1が狭くなる。一方、処理回転速度が遅いと、基板Wの回転による遠心力が減少するから着液位置液幅W1が広くなる。
スピンチャック5は、基板Wの中央部を支持するタイプのものである。このようなタイプのスピンチャックは基板Wの外周部41を支持しない。そのため、基板Wの保持状態において、図5および図6に示すように、基板Wの中心がスピンチャック5による基板Wの回転軸線A1からずれる(すなわち、スピンチャック5に対して基板Wが偏芯している)おそれがある。
図8は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図9は、情報記憶部55に記憶されている回転速度−吹き付け領域位置対応テーブル107を説明するための図である。
回転速度−吹き付け領域位置対応テーブル107には、基板Wの回転速度(処理回転速度)と、各回転速度に対応する吹き付け領域106(図3A参照)の径方向RDの位置との対応関係が規定されている。回転速度−吹き付け領域位置対応テーブル107によって規定される「吹き付け領域106の位置」は、気体ノズル101の処理位置の径方向RDの位置情報そのものであってもよいし、気体ノズル101を駆動する第2のノズル移動機構105を構成するモータの駆動値であって、当該気体ノズル101の処理位置に対応する駆動値であってもよい。
まず、未処理の基板Wが、処理チャンバ4の内部に搬入される(図10のS1)。具体的には、基板Wを保持している搬送ロボットCRのハンドHを処理チャンバ4の内部に進入させることにより、基板Wがデバイス形成面を上方に向けた状態でスピンチャック5に受け渡される。
スピンチャック5に基板Wが保持された後、制御装置3はスピンモータ18を制御して、基板Wを回転開始させる(図10のS3)。
各周端径方向位置計測工程(S4)では、制御装置3は、基板Wの回転速度を、所定の計測回転速度(次に述べる液処理速度よりも遅い速度。たとえば約50rpm)まで上昇させ、その計測回転速度に保つ(図11のS11)。基板Wの回転が計測回転速度に達すると(S11でYES)、制御装置3は、径方向位置センサ47を用いて各周端径方向位置を計測開始する(図11のS12)。具体的には、制御装置3は、スピンモータ18を制御して基板Wを回転軸線A1まわりに回動させながら、径方向位置センサ47によって、基板Wの周端面44のうち所定の計測対象位置の径方向位置を検出させる。径方向位置センサ47による検出開始後、基板Wが少なくとも一周(360°)回動し終えると(図11のS13でYES)、全ての各周端径方向位置を検出したとして(YES)、計測が終了する(図11のS14)。これにより、スピンチャック5に対する基板Wの偏芯状態を検出することができる。制御装置3は、計測された各周端径方向位置に基づいて、着液位置45の往復移動に関する情報(たとえば、往復移動の振幅、周期および位相)を算出する(図11のS15)。算出された情報は、各周端径方向位置記憶部59に記憶される(図11のS16)。その後、各周端径方向位置計測工程(S4)は、終了する。各周端径方向位置計測工程(S4)の実行時間は、たとえば約5秒間である。
外周部薬液処理工程(S5)では、制御装置3は、スピンモータ18を制御して基板Wの回転速度を、所定の処理回転速度(すなわち、外周部薬液処理工程(S5)における基板Wの回転速度)に設定する(図12のS30)。また、処理液ノズル19が退避位置にある場合には、制御装置3は、第1のノズル移動機構24を制御して、処理液ノズル19を、上面の処理位置(図3Aに示す位置)に配置する(図12のS31)。
制御装置3は、図13および図14に示すように、前述の着液位置往復移動工程(図12のS35)を実行する。具体的には、制御装置3は、各周端径方向位置記憶部59に記憶されている情報(振幅、周期よび位相(各周端径方向位置計測工程(S4)の計測結果))に基づいて、配置位置周端46の位置変化と同じ振幅、同じ周期、かつ同じ位相で着液位置45が移動するように処理液ノズル19を移動させる。
薬液の吐出開始から予め定める期間が経過すると(図12のS36でYES)、制御装置3は、薬液バルブ21および第1の気体バルブ103をそれぞれ閉じる。これにより、処理液ノズル19からの薬液の吐出が停止(終了)し、かつ気体ノズル101からの気体の吐出が停止(終了)する(図12のS37)。
また、外周部リンス液処理工程(S6)では、処理位置に位置する気体吐出ノズル27から吐出される不活性ガスによって、中央部から外周部41に向けて流れる放射状気流が基板Wの上方に形成される。また、外周部リンス液処理工程(S6)では、処理位置に位置する上外周部気体ノズル31から基板Wの上面の外周領域42の吹き付け位置に対し不活性ガスが吹き付けられる。また、外周部リンス液処理工程(S6)では、処理位置に位置する下外周部気体ノズル36から基板Wの下面の外周領域43の吹き付け位置に対し不活性ガスが吹き付けられる。外周部リンス液処理工程(S6)では、ヒータ11の熱源がオンされて、基板Wの下面の外周領域43が、ヒータ11によって加熱されてもよいし、加熱されなくてもよい。
次いで、基板Wを乾燥させるスピンドライ(図10のS7)が行われる。具体的には、制御装置3はスピンモータ18を制御して、各処理工程S2〜S6における回転速度よりも大きい乾燥回転速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、その乾燥回転速度で基板Wを回転させる。また、これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wの外周部に付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wの外周部から液体が除去され、基板Wの外周部が乾燥する。
その後、処理チャンバ4内から基板Wが搬出される(図10のS8)。具体的には、制御装置3は、搬送ロボットCRのハンドを処理チャンバ4の内部に進入させる。そして、制御装置3は、搬送ロボットCRのハンドにスピンチャック5上の基板Wを保持させる。その後、制御装置3は、搬送ロボットCRのハンドを処理チャンバ4内から退避させる。これにより、処理後の基板Wが処理チャンバ4から搬出される。
この第2の基板処理例が、前述の第1の基板処理例と異なる点は、外周部処理工程(S5,S6)において、着液位置往復移動工程(処理液ノズル19の往復移動)を行わずに、吹き付け領域往復移動工程によって、処理液の液膜LFの内周端301を、配置位置周端46の位置変化に追従して往復移動させている点である。偏芯している基板Wの回転に伴って、配置位置周端46が図17Aに示す実線で位置(図17Bに破線で示す位置)と、図17Bに実線で示す位置との間で移動する。この場合、制御装置3は、各周端径方向位置記憶部59(図8参照)に記憶されている情報(振幅、周期よび位相(各周端径方向位置計測工程(S4)の計測結果))に基づいて、配置位置周端46の位置変化と同じ振幅、同じ周期、かつ同じ位相で処理液の液膜LFの内周端301が移動するように気体ノズル101を往復移動させる。これにより、処理液ノズル19を移動させることなく、処理液の液膜LFの内周端301と配置位置周端46との距離を一定に保つことができる。その結果、基板Wの偏芯状態によらずに、基板Wの上面の外周領域42における処理幅の均一性を高く保つことができる。
回転速度−吹き付け流量対応テーブル207には、基板Wの回転速度(処理回転速度)と、各回転速度に対応する、気体ノズル101から吹き付け領域106に吹き付けられる気体の吹き付け流量との対応関係が規定されている。回転速度−吹き付け流量対応テーブル207によって規定される「気体の吹き付け流量」は、吹き付け流量そのものであってもよいし、当該吹き付け流量に対応する流量調整バルブ104の開度であってもよい。
図19は、第2の実施形態に係る第3の基板処理例に係る外周部処理工程(S5,S6)の内容を説明するための流れ図である。第2の実施形態に係る第3の基板処理例は、外周部薬液処理工程(S5)において、第1の実施形態に係る第1の基板処理例と相違する。第3の基板処理例に係る外周部薬液処理工程(S5)について、図2、図8および図19を参照しながら説明する。第3の基板処理例に係る外周部リンス液処理工程(S6)についての説明は省略する。
以上により、この第2の実施形態によれば、基板Wの処理回転速度に応じて、吹き付け領域106に吹き付けられる気体の吹き付け流量を調整することにより、処理液の液膜LFの内周端301の位置を、外周部処理工程(S5,S6)における処理回転速度に対応する位置に調整することができる。処理液の液膜LFの内周端301の位置を調整することにより、着液位置液幅W1を、処理回転速度に適した幅に調整することも可能である。そのため、基板Wの回転速度の如何によらずに、着液位置液幅W1を精密に制御することができる。これにより、基板Wの回転速度によらずに、基板Wの上面の外周領域42における処理幅を精密に制御することができる。
この第4の基板処理例が、前述の第3の基板処理例と異なる点は、外周部処理工程(S5,S6)において、着液位置往復移動工程(処理液ノズル19の往復移動)および吹き付け領域往復移動工程を行わずに、気体ノズル101からの気体の吹き付け流量を変化させることにより、処理液の液膜LFの内周端301を、配置位置周端46の位置変化に追従して往復移動させている点である。偏芯している基板Wの回転に伴って、配置位置周端46が図20Aに示す実線で位置(図20Bに破線で示す位置)と、図20Bに実線で示す位置との間で移動する。この場合、制御装置3は、各周端径方向位置記憶部59(図8参照)に記憶されている情報(振幅、周期よび位相(各周端径方向位置計測工程(S4)の計測結果))に基づいて、配置位置周端46の位置変化と同じ振幅、同じ周期、かつ同じ位相で処理液の液膜LFの内周端301が移動するように、気体流量調整バルブ104を制御して、気体ノズル101の気体吐出口101aから吐出される気体の流量を調整する。これにより、処理液ノズル19を移動させることなく、処理液の液膜LFの内周端301と配置位置周端46との距離を一定に保つことができる。その結果、基板Wの偏芯状態によらずに、基板Wの上面の外周領域42における処理幅の均一性を高く保つことができる。ゆえに、処理液の液膜LFの内周端301と配置位置周端46との距離を一定に保つことができる。
たとえば、処理液の液膜LFへの気体の吹き付けによる、処理液の液膜LFの内周端301の位置の制御(内周端位置調整工程)を、外周部処理工程(S5,S6)における基板Wの処理回転速度が、予め定める速度(たとえば1300rpm)未満である場合にのみ実行し、当該処理回転速度が、予め定める速度(たとえば1300rpm)以上である場合には、処理液の液膜LFの内周端301に対する気体の吹き付けを実行しないようにしてもよい。処理回転速度が1300rpm未満である場合には、着液位置45に着液した処理液が着液位置45において膨らんで、基板Wの内側に広がるおそれがある。その一方で、処理回転速度が1300rpm以上である場合には、着液位置45に着液した処理液は、基板Wの内側には広がらない。そのため、処理液の液膜LFの内周端301に対する気体の吹き付けを、必要なときのみ実行してもよい。
また、気体ノズル101が、基板Wの上面の中央部に間隔を空けて対向する対向部材(たとえば気体吐出ノズル27(図2参照))の外周部に一体的に設けられていてもよい。
たとえば、周端位置計測工程として、各周端径方向位置計測工程(S4)に代えて、基板Wの周方向の各周端位置における高さ位置である各周端高さ位置を計測する各周端高さ位置計測工程が実行されてもよい。この場合、スピンチャック5によって保持されている基板Wの周端の高さ位置を検出するための高さ位置センサ(位置センサ)が設けられており、高さ位置センサの検出出力に基づいて、各周端高さ位置が計測されるようになっていてもよい。また、位置センサに限られず、CCDカメラを用いて、基板Wの周方向の各周端位置を計測するようにしてもよい。
また、ノズル駆動機構として、処理液ノズル19および気体ノズル101を、円弧軌跡を描きながら移動させるスキャンタイプのものを例に挙げたが、処理液ノズル19および気体ノズル101として、直線状に移動させる直動タイプのものが採用されていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
2 :処理ユニット
3 :制御装置
5 :スピンチャック(基板保持ユニット)
18 :スピンモータ(基板回転ユニット)
19 :処理液ノズル
41 :外周部
45 :着液位置
46 :配置位置周端
47 :径方向位置センサ(各周端位置計測ユニット)
55 :情報記憶部(第1の情報記憶部、第2の情報記憶部)
101 :気体ノズル
101a :気体吐出口
104 :気体流量調整バルブ(吹き付け流量調整ユニット)
105 :第2のノズル移動機構(気体ノズル駆動ユニット)
106 :吹き付け領域
107 :回転速度−吹き付け領域位置対応テーブル(回転速度−吹き付け位置対応テーブル、第1の対応関係規定情報)
207 :回転速度−吹き付け流量対応テーブル(第2の対応関係規定情報)
301 :内周端
A1 :回転軸線
W :基板
W1 :着液位置液幅
Claims (16)
- 周端の少なくとも一部が円弧状をなす基板を保持する基板保持ユニットと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線まわりに回転させるための基板回転ユニットと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板の外周部に向けて処理液を吐出するための処理液ノズルと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板の外周部における処理液の着液位置に対し前記基板の回転半径方向の内側に位置する吹き付け位置に向けて気体を吹き付けるための気体ノズルと、
前記気体ノズルを駆動するための気体ノズル駆動ユニットと、
前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の流量を調整するための吹き付け流量調整ユニットと、
前記基板回転ユニット、ならびに前記気体ノズル駆動ユニットおよび前記吹き付け流量調整ユニットの少なくとも一方を制御して、前記基板保持ユニットに保持されている前記基板を前記基板回転ユニットによって前記回転軸線まわりに所定の処理回転速度で回転させる基板回転工程と、前記基板回転工程に並行して、前記基板の外周部に向けて前記処理液ノズルから処理液を吐出する処理液吐出工程と、前記基板回転工程および前記処理液吐出工程に並行して、前記吹き付け位置に向けて前記気体ノズルから気体を吹き付ける気体吹き付け工程と、前記気体吹き付け工程に並行して、前記処理回転速度の高低に基づいて、前記吹き付け位置を前記気体ノズル駆動ユニットによって制御しておよび/または前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を前記吹き付け流量調整ユニットによって制御して、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を、前記処理回転速度に対応する位置に調整する内周端位置調整工程とを実行する制御装置とを含み、
前記内周端位置調整工程は、前記吹き付け位置を、前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程、および/または前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する工程を含む、基板処理装置。 - 前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記気体ノズル駆動ユニットを制御して、前記吹き付け位置を、前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程を実行する、請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記処理回転速度と、前記吹き付け位置との対応関係を規定する第1の対応関係規定情報を記憶する第1の情報記憶部をさらに含み、
前記制御装置は、前記第1の対応関係規定情報に基づいて前記内周端位置調整工程を実行する、請求項2に記載の基板処理装置。 - 前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、前記吹き付け流量調整ユニットを制御して、前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する気体流量調整工程を実行する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記処理回転速度と、前記吹き付け流量との対応関係を規定する第2の対応関係規定情報を記憶する第2の情報記憶部をさらに含み、
前記制御装置は、前記第2の対応関係規定情報に基づいて前記内周端位置調整工程を実行する、請求項4に記載の基板処理装置。 - 周端の少なくとも一部が円弧状をなす基板を保持する基板保持ユニットと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線まわりに回転させるための基板回転ユニットと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板の外周部に向けて処理液を吐出するための処理液ノズルと、
前記基板保持ユニットによって保持されている基板の外周部における処理液の着液位置に対し前記基板の回転半径方向の内側に位置する吹き付け位置に向けて気体を吹き付けるための気体ノズルと、
前記基板回転ユニットを制御して、前記基板保持ユニットに保持されている前記基板を前記回転軸線まわりに所定の処理回転速度で回転させる基板回転工程と、前記基板回転工程に並行して、前記基板の外周部に向けて前記処理液ノズルから処理液を吐出する処理液吐出工程と、前記基板回転工程および前記処理液吐出工程に並行して、前記吹き付け位置に向けて前記気体ノズルから気体を吹き付ける気体吹き付け工程と、前記気体吹き付け工程に並行して、前記吹き付け位置または前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を制御して、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を、前記処理回転速度に対応する位置に調整する内周端位置調整工程とを実行する制御装置とを含み、
前記制御装置は、前記内周端位置調整工程において、
前記吹き付け位置を回転速度−吹き付け位置対応テーブルを基準として制御し、前記吹き付け流量を回転速度−吹き付け流量対応テーブルを基準として制御し、
前記基板の回転半径方向の前記処理液の液膜の幅を予め定められた幅に調整する、基板処理装置。 - 前記制御装置は、前記処理回転速度が予め定める速度以上である場合に前記内周端位置調整工程を実行せず、前記処理回転速度が予め定める速度未満である場合に前記内周端位置調整工程を実行する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記基板保持ユニットは、前記基板の外周部を支持せずに当該基板の中央部を支持して当該基板を保持するユニットを含み、
前記基板処理装置は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の周方向の各周端位置を計測するための各周端位置計測ユニットをさらに含み、
前記制御装置は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の、周方向の各周端位置を、前記各周端位置計測ユニットによって計測する各周端位置計測工程と、前記着液位置に着液している処理液の内周端が、前記基板の周端のうち前記処理液ノズルが配置されている周方向位置の周端である配置位置周端の位置変化に追従して往復移動するように、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を調整する第2の内周端位置調整工程とをさらに実行する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記気体ノズルは、気体の前記吹き付け位置が前記基板の外周部に沿う帯状をなすような気体吐出口を有している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記気体ノズルは、前記基板の外側かつ斜め下向きに気体を吐出する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 周端の少なくとも一部が円弧状をなす基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線まわりに、所定の処理回転速度で回転させる基板回転工程と、
前記基板回転工程に並行して、前記基板の外周部に向けて処理液ノズルから処理液を吐出する処理液吐出工程と、
前記基板回転工程および前記処理液吐出工程に並行して、前記基板の外周部における処理液の着液位置に対し前記基板の回転半径方向の内側に位置する吹き付け位置に向けて気体ノズルから気体を吹き付ける気体吹き付け工程と、
前記気体吹き付け工程に並行して、前記処理回転速度の高低に基づいて、前記吹き付け位置および/または前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を制御して、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を、前記処理回転速度に対応する位置に調整する内周端位置調整工程とを含み、
前記内周端位置調整工程は、前記吹き付け位置を、前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程、および/または前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する工程を含む、基板処理方法。 - 前記内周端位置調整工程は、前記吹き付け位置を、前記処理回転速度の低下に従って当該吹き付け位置が前記基板の回転半径方向の外側になるように配置する工程を含む、請求項11に記載の基板処理方法。
- 前記内周端位置調整工程は、前記気体の前記吹き付け流量を前記処理回転速度の低下に従って多くなるように調整する気体流量調整工程を含む、請求項11または12に記載の基板処理方法。
- 周端の少なくとも一部が円弧状をなす基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線まわりに、所定の処理回転速度で回転させる基板回転工程と、
前記基板回転工程に並行して、前記基板の外周部に向けて処理液ノズルから処理液を吐出する処理液吐出工程と、
前記基板回転工程および前記処理液吐出工程に並行して、前記基板の外周部における処理液の着液位置に対し前記基板の回転半径方向の内側に位置する吹き付け位置に向けて気体ノズルから気体を吹き付ける気体吹き付け工程と、
前記気体吹き付け工程に並行して、前記吹き付け位置または前記気体ノズルから前記吹き付け位置に吹き付けられる気体の吹き付け流量を制御して、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を、前記処理回転速度に対応する位置に調整する内周端位置調整工程とを含み、
前記内周端位置調整工程は、
前記吹き付け位置を回転速度−吹き付け位置対応テーブルを基準として制御し、
前記吹き付け流量を回転速度−吹き付け流量対応テーブルを基準として制御し、
前記基板の回転半径方向の前記処理液の液膜の幅を予め定められた幅に調整する、基板処理方法。 - 前記内周端位置調整工程は、前記処理回転速度が予め定める速度以上である場合には実行されず、前記処理回転速度が予め定める速度未満である場合に実行される、請求項11〜14のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 前記基板処理方法は、前記基板の外周部を支持せずに当該基板の中央部を支持して当該基板を保持する基板保持ユニットを含む基板処理装置において実行される方法であり、
前記基板処理方法は、
前記基板保持ユニットに保持されている基板の、周方向の各周端位置を計測する各周端位置計測工程と、
前記着液位置に着液している処理液の内周端が、前記基板の周端のうち前記処理液ノズルが配置されている周方向位置の周端である配置位置周端の位置変化に追従して往復移動するように、前記着液位置に着液している処理液の内周端の位置を調整する第2の内周端位置調整工程とをさらに含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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