JP6947169B2 - プリプレグの製造方法および繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法および繊維強化複合材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、繊維強化複合材料の前駆体であるプリプレグの効率的な製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を含むマトリックス樹脂を強化繊維で補強した繊維強化複合材料(FRP)は、航空・宇宙用材料、自動車材料、産業用材料、圧力容器、建築材料、筐体、医療用途、スポーツ用途など様々な分野で用いられている。特に高い力学特性と軽量性が必要な場合には、炭素繊維強化複合材料(CFRP)が幅広く好適に用いられている。一方、力学特性や軽量性よりもコストが優先される場合にはガラス繊維強化複合材料(GFRP)が用いられる場合がある。FRPは強化繊維にマトリックス樹脂を含浸して中間基材を得、これを積層、成形し、さらに熱硬化性樹脂を用いた場合には熱硬化させて、FRPからなる部材を製造している。前記用途では平面状物やそれを折り曲げた形態のものが多く、FRPの中間基材としても1次元のストランドやロービング状物よりも、2次元のシート状物の方が部材を作製する際の積層効率や成形性の観点から幅広く使用されている。
また、最近、FRPからなる部材の生産効率を向上させるため、シート状中間基材の積層の機械化・自動化が推進されており、ここでは細幅テープ状中間基材が好適に使用されている。細幅テープ状中間基材は広幅シート状中間基材を所望の幅でスライスしたり、細幅の強化繊維束シートに直接マトリックス樹脂を含浸させたりして得ることができる。
2次元のシート状中間基材としては、強化繊維を配列させてシート化した強化繊維シートにマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグが幅広く使用されている。プリプレグに用いる強化繊維シートとしては、強化繊維を一方向に引き揃えて配列させシート状としたUDシートや多方向に配列させた織物がある。特に力学特性が優先される場合には、UDシートが使用される場合が多い。一方、賦形性が優先される場合には、織物が使用される場合がある。
プリプレグの製造方法の一つであるホットメルト法は、マトリックス樹脂を溶融した後、離型紙上にコーティング(樹脂フィルム化工程)し、これを強化繊維シートの上面、下面でサンドイッチした積層構造を作製後、熱と圧力でマトリックス樹脂を強化繊維シート内部に含浸するものである。本方法は工程数が多く、また生産速度も上げられず、高コストとなる問題があった。
FRPの力学特性よりも高効率化を求められる産業用などの分野では、樹脂フィルム化工程を省略するため、強化繊維シートに樹脂を直接塗布するプロセスもトライアルされている。これは特に熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする場合が多い。例えば特許文献1には、いわゆるTダイを用いて、強化繊維シートに熱可塑性樹脂を直接塗布することが記載されている。また、特許文献2の比較例1にはUDシートにフィルムスリットダイ(幅100mm)を用い、熱可塑性樹脂であるPPS(ポリフェニレンスルフィド)を積層することが記載されている。
特許文献3実施例1にプリプレグの製造速度が5m/分であることが記載されているように、従来のプリプレグの製造速度は遅いという問題があった。
特開2013−184356号公報 国際公開WO2003/091015パンフレット 特開2014−069391号公報
FRPの品位の観点からは、マトリックス樹脂の塗布工程において、擦過などによる強化繊維の毛羽立ちや切断を抑制することが重要である。また、FRPの力学特性や品位を安定化させるためには、塗布するマトリックス樹脂の目付け(1mあたりのマトリックス樹脂質量)の均一性が良好であることが重要である。さらに、特にUDシートを用いる場合には、プリプレグ中で強化繊維の配列性、直進性が重要である。
さらに、高効率化のためにはプリプレグの製造速度となる強化繊維シートの搬送速度(ライン速度)をなるべく高速化することが重要である。
特許文献1で開示されているTダイから熱可塑性樹脂を吐出し、それを強化繊維シートに押し付ける方法では、強化繊維の切断や毛羽立ち、また配列性、直進性の乱れが起き易い問題があった。また、該方法では特許文献1の図3に記載されているように、強化繊維シート上で吐出樹脂の溜り部が形成されるため、目付け均一性が悪化し易い問題が有った。
特許文献2の比較例1に開示されている方法を熱硬化性樹脂に適用すると、樹脂膜破れが発生し易く、均一な塗布が難しい問題があった。
すなわち、本発明の課題は、プリプレグの製造において、強化繊維の配列性、直進性を良好に保ち、またどのような樹脂でも高速で安定的に塗布できる技術を提供し、生産効率を向上させることである。
前記課題は以下の製造方法により解決することができる。すなわち、本発明のプリプレグの製造方法は、溶融された樹脂をスリットから面状に吐出し、形成された自由表面を有する樹脂膜を連続的に搬送される強化繊維シート上に塗布するプリプレグの製造方法において、強化繊維シートが、その搬送方向の水平面からのずれが15°以下、かつ、100m/分以下の速度で搬送され、前記スリットの吐出線中心と強化繊維シート間の距離が3mm以上、20mm以下であり、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度が80°以下であり、前記自由表面を有する樹脂膜の前面から樹脂膜の全面またはほぼ全面に向けて気流を吹き付けることを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、上記のプリプレグの製造方法でプリプレグを得た後、硬化させることを特徴とする。
本発明によれば、プリプレグの製造において、強化繊維の配列性、直進性を良好に保ち、またどのような樹脂でも高速で安定的に塗布できる技術により、生産効率を向上させることができる。
本発明に係るプリプレグの製造プロセスの例の概観を示す概略図である。 図1における塗布部部分を拡大した側面図である。 従来の塗布方法における塗布部の側面図である。 塗布部近傍を上から見た上面図である。 樹脂膜の端部の様子(気流制御有りの場合)を説明するための前面図である。 樹脂膜の端部の様子(気流制御無しの場合)を説明するための前面図である。 樹脂膜の面部の様子(気流制御有りの場合)を説明するための側面図である。 樹脂膜の面部の様子(気流制御無しの場合)を説明するための側面図である。 気流による制御手段が具備された塗布部部分の例を示す側面図である。 本発明に係るプリプレグの製造プロセスの例の概観を示す概略図である。 本発明に係るプリプレグの製造プロセスの他の例による概観を示す概略図である。 本発明に係るプリプレグの製造プロセスの他の例による概観を示す概略図である。
本発明の望ましい実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は発明の実施形態の1つを例示するものであり、これに限定されるものではなく、本発明の目的・効果を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
まず、図1により本発明のプリプレグの製造方法の概略を述べる。図1は本発明の一実施形態に係る樹脂組成物を強化繊維シートに付与する方法および装置を示す概略図である。
プリプレグ製造装置100には、強化繊維1を巻き出す複数のクリール11と、巻き出された強化繊維1を一方向に配列した強化繊維シート1a(図1では紙面奥行き方向に繊維が配列)を得る配列装置12と、強化繊維シート1aを実質的に水平方向Xに走行させる走行機構である搬送ロール13(13a、13b、13c)と、樹脂2が面状に吐出される塗布部20と、樹脂2が付与された強化繊維シート1bの巻取り装置16が設けられている。さらに、必要に応じ、離型シート3を供給する離型シート供給装置14(14a、14b)、離型シート巻取装置15を備えることもできる。ここで、走行方向として実質的に水平とすることにより、既存のプリプレグ搬送装置を活用できるメリットがある。実質的に水平とは、樹脂2が強化繊維シート1aに接地する点を起点として前後に30cmの領域において、強化繊維シート1aおよび樹脂2が付与されたプリプレグが水平面から傾いて搬送されたり、凹凸面を有することなく搬送されている状態であることを言う。既存のプリプレグ搬送装置を活用する観点から、より具体的には、搬送方向の水平面からのずれが15°以下であることが好ましい。
ここで、強化繊維1としては、炭素繊維、黒鉛繊維、ガラス繊維、金属繊維、金属酸化物繊維(アルミナ繊維など)、金属窒化物繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、有機繊維(アラミド繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン繊維など)、セラミックス繊維などを例示することができる。強化繊維は、同じプリプレグについてただ1種類のものを使用してもよいし、異なる種類の強化繊維を規則的に、または不規則に並べて使用してもよい。炭素繊維を用いることが、FRPの力学特性、軽量性の観点から好ましい。
また、強化繊維シートは、必ずしも強化繊維は相互に絡み合う等して一体化している必要は無く、図1では、複数の強化繊維を一方向に面状に配列させたUDシートを例示したが、FRPの用途に応じ織物や不織布、抄紙なども適宜選択が可能である。ここで、強化繊維シートは厚み、幅には特に制限はなく、目的、用途に応じて適宜選択することができる。なお、強化繊維シートはその幅/厚みで定義されるアスペクト比は10以上であると、取り扱いやすく好ましい。図4は図1において塗布部近傍をBの方向(上方)から見た上面図である。強化繊維シート1a(この場合はUDシート)は、強化繊維1同士の隙間を空けて配列しているように描画しているが実際には強化繊維1を隙間なく配列することがプリプレグの品位、FRPの力学特性の観点から好ましい。また、強化繊維シートに適切な張力をかけて搬送することが強化繊維の配列を保持する観点から好ましい。
なお、強化繊維の単繊維を配列させてテープ形状と成した場合には、これが1糸条であっても強化繊維シートの一形態にあたる。
樹脂の塗布工程は例えば次の手順で行うことができる。まず樹脂を溶融し、それを計量し移送する。プリプレグでは多くの場合、樹脂は室温で固体であるため加温し、液体とする。また、樹脂が常温で粘稠な液体である場合は、加温することで吐出部から吐出できる程度に低粘度化して用いることができ、本発明ではこのような場合も溶融に含めるものとする。例えばギヤポンプを用いると、樹脂量を計量しつつ塗布ヘッドまで溶融樹脂を移送することができる。その後、塗布ヘッド中で樹脂を複数の流れに分割し、吐出部に導くことで塗布ヘッド内での樹脂の分配性を向上することができる。その後、樹脂を吐出部に導き、吐出部より吐出する。
本発明において使用される樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、また熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを混合したものなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、アセチレン末端を有する樹脂、ビニル末端を有する樹脂、アリル末端を有する樹脂、ナジック酸末端を有する樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂があげられる。これらは、一般に硬化剤や硬化触媒と組合せて用いることができる。また、適宜、これらの熱硬化性樹脂を混合して用いることも可能である。
本発明に適した熱硬化性樹脂として、耐熱性、耐薬品性、力学特性に優れていることからエポキシ樹脂が好適に用いられる。特に、アミン類、フェノール類、炭素・炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。具体的には、アミン類を前駆体とするエポキシ樹脂として、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジルアミノフレゾールの各種異性体、フェノール類を前駆体とするエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、炭素・炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂としては脂環式エポキシ樹脂等があげられるが、これに限定されない。また、これらのエポキシ樹脂を臭素化した臭素化エポキシ樹脂も用いられる。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンに代表される芳香族アミンを前駆体とするエポキシ樹脂は耐熱性が良好で強化繊維との接着性が良好なため本発明に最も適している。
熱硬化性樹脂は硬化剤と組合せて、好ましく用いられる。例えばエポキシ樹脂では、硬化剤はエポキシ基と反応しうる活性基を有する化合物であればこれを用いることができる。好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有する化合物が適している。具体的には、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体、アミノ安息香酸エステル類が適している。具体的に説明すると、ジシアンジアミドはプリプレグの保存性に優れるため好んで用いられる。またジアミノジフェニルスルホンの各種異性体は、耐熱性の良好な硬化物を与えるため本発明には最も適している。アミノ安息香酸エステル類としては、トリメチレングリコールジ−p−アミノベンゾエートやネオペンチルグリコールジ−p−アミノベンゾエートが好んで用いられ、ジアミノジフェニルスルホンに比較して、耐熱性に劣るものの、引張強度に優れるため、用途に応じて選択して用いられる。また、もちろん必要に応じ硬化触媒を用いることも可能である。また、熱硬化性樹脂のポットライフを向上させる意味から、硬化剤や硬化触媒と錯体形成可能な錯化剤を併用することも可能である。これらの硬化剤、硬化触媒、錯化剤などは前記樹脂に含有させることができる。
本発明に好適な熱可塑性樹脂は、主鎖に、炭素・炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる結合を有する熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリアクリレート、ポリアミド、アラミド、ポリエステル、ポリカーボナート、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)、ポリアミドイミド(PAI)のようなエンジニアニングプラスチックに属する熱可塑性樹脂の一群である。特に、PPS、PES、PI、PEI、PSU、PEEK、PEKK、PEAK,PAIは耐熱性に優れるので本発明に最適である。これらの熱可塑性樹脂の分子量については特に制限は無く、いわゆるオリゴマーから超高分子量物まで適宜選択が可能である。オリゴマーとしては、熱硬化性樹脂と反応しうる官能基を末端または分子鎖中に有するオリゴマーを用いることもできる。
また本発明では、上記の熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を混合して用いることも好適である。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物は、熱硬化性樹脂を単独で用いた場合より良好な結果を与える。これは、熱硬化性樹脂が、一般に脆い欠点を有しながらオートクレーブによる低圧成型が可能であるのに対して、熱可塑性樹脂が、一般に強靭である利点を有しながらオートクレーブによる低圧成型が困難であるという相異なる特性を示すため、これらを混合して用いることで物性と成形性のバランスをとることができるためである。混合して用いる場合は、プリプレグを硬化させてなるFRPの力学特性の観点から熱硬化性樹脂を樹脂総量の50質量%より多く含むことが好ましい。
また、本発明において前記の樹脂はFRPの特性や工程安定性などを向上させる等の目的に応じて好ましく各種の添加剤を含有することができる。そのような添加剤としては、有機粒子、無機粒子、フィラー、機能性向上剤などが挙げられ、より具体的な例としては、FRPとしたときの靭性や制振性を向上させるための有機ポリマー粒子や導電性を向上させるためのカーボン粒子やカーボンナノチューブなどが挙げられる。また、プリプレグの表面タック性を制御するための有機物やポリマーなどがあげられる。
なお、有機ポリマー粒子としては、マトリックス樹脂に溶けないことが好ましく、このような有機ポリマー粒子としては、例えば、WO2009/142231パンフレット記載のものを用いることができる。より、具体的には、ポリアミドやポリイミドを好ましく用いることができる。中でも、優れた靭性のため耐衝撃性を大きく向上できる、ポリアミドは最も好ましい。ポリアミドとしてはナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66やナイロン6/12共重合体、特開平01−104624号公報の実施例1記載のエポキシ化合物にてセミIPN(高分子相互侵入網目構造)化されたナイロン(セミIPNナイロン)などを好適に用いることができる。この熱可塑性樹脂粒子の形状としては、球状粒子でも非球状粒子でも、また多孔質粒子でもよいが、球状の方が樹脂の流動特性を低下させないため、本発明の製造法では特に好ましい。また、球状であれば応力集中の起点がなく、高い耐衝撃性を与えるという点でも好ましい態様である。
ポリアミド粒子の市販品としては、SP−500、SP−10、TR−1、TR−2、842P−48、842P−80(以上、東レ(株)製)、“オルガソール(登録商標)”1002D、2001UD、2001EXD、2002D、3202D、3501D,3502D、(以上、アルケマ(株)製)、“グリルアミド(登録商標)”TR90(エムザベルケ(株)社製)、“TROGAMID(登録商標)”CX7323、CX9701、CX9704、(デグサ(株)社製)等を使用することができる。これらのポリアミド粒子は、単独で使用しても複数を併用してもよい。
本発明は、予め樹脂をフィルム化して付与する工法と比較して、強化繊維シートに樹脂を直接塗布することで樹脂フィルム化工程を省略し、従来のプリプレグ製造方法であるホットメルト法に比べ製造工程を効率化できるものである。ここで、樹脂の塗布方法が重要であり、本発明では、溶融された樹脂を面状に吐出し、形成された樹脂膜を連続的に搬送される強化繊維シート上に塗布することが重要である。ここで、面状に吐出して樹脂膜を形成するとは、樹脂が吐出された空間において膜状物を形成することを意味し、樹脂膜は溶融状態のままでも半固体状態、固体状態となっていても良い。このため、本発明では非接触塗布であるため、特許文献1記載のような強化繊維シートに塗布ヘッドを押し付けるものに比べ、塗布ヘッドおよび/または吐出樹脂と強化繊維シートの擦過に起因する種々の問題を解決することができる。
次に本発明では、強化繊維シートが実質的に水平方向に搬送され、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度(この角度を便宜的に「塗布角」と称することがある)を80°以下とすることが重要である。図3には従来の一般的な塗布方法を示しているが、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度は90°である。本発明者らが、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)を用いて実験を行ったところ、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度を90°とすると安定して塗布することができなかった。なお、特許文献1記載のように塗布ヘッドを押し付けている場合には、空中での樹脂膜の形成がないため、このような問題は発生しないと考えられる。しかしながら、図1に示した樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度を80°以下とすることで、樹脂を面状に吐出して樹脂膜を形成させる場合であっても、安定して高速で塗布できることを本発明者らは見出したのである。塗布角θは小さい方が安定して高速で塗布でき、好ましい。ただし、塗布角θが小さくなると塗布ヘッドの大きさが強化繊維シートの搬送工程に干渉し易くなるため、装置上の制約が生じる場合がある。この観点から、塗布角θは30〜70°とすることが好ましい。
図2に示した、吐出線中心と強化繊維シート1aとの距離である塗布高さHは3mm以上とすることで、塗布部への樹脂溜りによる塗布部の汚れを抑制し、塗布安定性を向上できるため好ましい。また、18mm以下とすることで樹脂が吐出された空間での樹脂膜の形成が安定化するため好ましい。
塗布部20は、面状に樹脂の吐出が可能な装置であればよい。より詳細に説明すると、好適な例として、樹脂を吐出する口金から、幅方向に厚みが均一な樹脂が吐出され、面あるいはカーテン状の膜を形成できる装置である。一般的にカーテン塗布装置、ダイコーターとよばれる面状塗布装置であり、厚みが均一で間欠のないスリットから樹脂を吐出できる構造を用いることができる。また、塗布部20は吐出直前に樹脂2を加熱し、任意の粘度に調整できる加熱機構を有することが好ましい。特に熱硬化性樹脂を用いる場合、保管時の樹脂の熱履歴による劣化、粘度上昇、暴走反応の危険性があることから、樹脂の加温時間を短くし、かつ適切な温度管理を行うことが好ましい。
また、本発明では、樹脂が吐出された空間において樹脂膜は自由表面を有することとなるので、樹脂膜の膜形状が変形し易い。例えば、樹脂膜の端部がいわゆる「ネックイン」により幅方向での縮退を発生したり、強化繊維シートが高速で搬送された際に樹脂膜全体が引っ張られる等により、樹脂膜の形成が不安定になったり、樹脂膜の目付けの均一性が損なわれる場合がある。このため、気流を樹脂膜の幅方向の端部に作用させ、膜形成を安定化することが好ましい。
樹脂膜は、引っ張り方向に対して垂直方向に樹脂膜の端部が樹脂膜の中心方向に引き込まれて樹脂膜の幅が縮小する「ネックイン」という現象が発生する(図5、6参照。Gで示された分、幅が減少している)。この現象は特に、樹脂の粘度が高いときや、引っ張り速度が速いときなどによる樹脂膜に高張力がかかる時に発生し易いと考えられる。特に本発明のプリプレグの製造方法によって高速で樹脂膜の形成を行う場合にはネックインを抑制することが好ましい。このため、本発明では、樹脂膜前面から端部に向けて気流を作用させて、例えば吹き付け(図4)て樹脂膜端部を拡げるよう気流を作用させることが好ましい。このための気流を本発明では端部エアと呼ぶ。端部エアを作用させる手段としては一般的に金属管やノズルを用いることができる。端部エアの気流速度、流量、角度、位置、温度はネックインや樹脂膜の形成が安定して行われるかなどを考慮し、適切に選ぶことが好ましい。また、端部エアは樹脂膜を塗布する際に用いることができる。塗布する際とは、口金から樹脂を吐出し始める前、口金から樹脂の吐出を開始するとき、口金から樹脂を吐出する間、樹脂膜が形成され、樹脂膜が強化繊維シートに塗布される間など適宜選択して適用することができる。
また、図8に示したように樹脂膜の引っ張り方向、すなわちプリプレグ搬送方向へ樹脂膜が過度に引っ張られる場合が有るが、この時には、例えば、図7のように樹脂膜前面から樹脂膜の全面またはほぼ全面に向けて気流を吹き付け、樹脂膜が強化繊維シートに接触する位置を塗布部側に近づけることが好ましい。このための気流を本発明では面部エアと呼ぶ。面部エアの気流速度、流量、角度、位置、温度は樹脂膜の形成が安定して行われるかなどを考慮し、適切に選ぶことが好ましい。面部エアを付与する手段としては一般的にスリット状または線上に多孔が配列されたノズルを用いることができる。また、端部エア、面部エアとも付与装置は塗布部に備えることが、装置をコンパクトにでき、また、取り扱い性の観点から好ましい。また、樹脂膜の面部への作用については、樹脂膜の背面側から空気を吸引することによっても樹脂膜が強化繊維シートに接触する位置を塗布部側に近づけることができる。
本発明で使用する離型シートとしては、塗布する樹脂に対して十分な離型性があり、かつ適切な弾性・剛性があれば特に制限は無く、例えば離型紙や離型剤をコーティングしたフィルムなどを使用可能である。
本発明では強化繊維シートやプリプレグの搬送速度(ライン速度)は生産性向上の観点から高いほど好ましい。ただし、一方で搬送速度が速くなるほど、安定して搬送するための設備投資が必要になる可能性があるため注意が必要である。この意味から、搬送速度は10m/分〜100m/分が好ましい。
また、本発明では必要に応じ、図1に示したように樹脂塗布工程以後に含浸工程を組み込むことができる。すなわち、連続的に搬送される強化繊維シート上に樹脂を塗布した後、含浸操作を行うことができる。含浸を行うことにより、強化繊維シート上に塗布された樹脂が、強化繊維シート内部まで浸透してゆくため、プリプレグとしての取り扱い性が良くなるほか、複合材料に加工したときにも未含浸部起因のボイドの発生を効果的に抑制することができ、力学特性の低下を抑制できる。未含浸部が多いようなプリプレグの場合には、強化繊維の収束性が不十分なことにより、取り扱い性が悪くなる場合があるため、力学特性のみならず、品位も悪くなる場合がある。
含浸装置としては特に制限は無く、目的に応じて公知のものから適宜選択することができる。例えば、特開2011−132389号公報やWO2015/060299号パンフレットに記載されるように、強化繊維シートと樹脂の積層体を、熱板で予熱し強化繊維シート上の樹脂を十分軟化させた後、加熱されたニップロールで加圧する装置を用いることで含浸を進めることができる。予熱のための熱板温度やニップロール表面温度、ニップロールの線圧、ニップロールの直径・数は所望の含浸度になるように適宜選択することができる。また、WO2010/150022パンフレット記載のようなプリプレグシートがS字型に走行する“S−ラップロール”を用いることも可能である。WO2010/150022パンフレットの図1ではプリプレグシートがS字型に走行する例が記載されているが、含浸が可能であれば、U字型や、V型またはΛ型のようにシートとロールの接触長を調整してもよい。また、含浸圧を高め含浸度を上げる場合には、対向するコンタクトロールを付加することも可能である。さらにWO2015/076981の図4記載のように、“S−ラップロール”に対向してコンベヤーベルトを配することで含浸効率を向上させ、プリプレグの製造速度の高速化をはかることも可能である。また、WO2017/068159パンフレットや特開2016−203397号公報などに記載のように、含浸前にプリプレグに超音波を付与し、プリプレグを急速昇温することで、含浸効率を向上させることも可能である。また、特開2017−154330号公報記載のように、超音波発生装置で複数の“しごき刃”振動させる含浸装置を用いることも可能である。また、特開2013−22868号公報記載のようにプリプレグを折り畳んで含浸することも可能である。
なお、本発明では、樹脂が強化繊維シートに積層されただけのものも、樹脂が強化繊維に十分含浸されたものも、プリプレグと呼ぶ。
図1では塗布部、含浸機は1台しか記載していないが、これらを複数台つなげて設置することも、もちろん可能である。例えば、塗布部、含浸機を2台ずつ用いると、2台目で樹脂粒子を多量に含む樹脂組成物を塗布し、含浸する、いわゆる2段含浸を行うことができる。また、反応性の高い成分と安定な成分を複数台の塗布ヘッドで分けて塗布することで、反応性の高い成分でも低反応性の状態(例えば低温下で)で塗布することも可能である。また、溶融粘度の高い成分を分離して塗布する(例えば、高温および/または大きな吐出面積で)ことも可能である。このように複数の塗布ヘッドを用いると、塗布工程でとり得る塗布条件に柔軟性を持たせることができ、好ましい。
塗布ヘッドを2台以上用いる場合には、強化繊維シートの両面に樹脂を塗布することもできる。片面のみに樹脂を塗布し、片面から含浸することももちろん可能であるが、両面に樹脂を塗布し両面から含浸することでプリプレグの品位を高め、ボイド発生を抑制することができる。両面への樹脂の塗布は同じ位置の表裏に複数の塗布ヘッドを配置し、両面同時塗布を行ってもよいし、一方の面に樹脂塗布した後、他方の面に樹脂を塗布する逐次両面塗布を行ってもよい。
図10に両面での塗布方法の一例を示すが、クリール11から複数本の強化繊維1が引き出され配列装置12で強化繊維シート1aが形成される。その後、離型シート供給装置14aから繰り出される離型シート3aが搬送ロール13aにて強化繊維シート1a下面に挿入される。その後、第1の塗布ヘッド20aから樹脂2aを吐出し、樹脂2aが付与されたプリプレグ1bが形成される。そして、該プリプレグは搬送ロール13b、13cを経て上面と下面が逆転される。また、搬送ロール13cにて離型シート3aが剥がされ、代わりに離型シート3bが樹脂2aが付与されたプリプレグ1bの樹脂2aが付与された面とは反対側の面に挿入される。そして、第2の塗布ヘッド20bから樹脂2bを吐出し、強化繊維シートの両面から樹脂が付与されたプリプレグ1cが形成される。さらに、搬送ロール13dにて離型シート3cをプリプレグ1cに重ね合わせ、これを含浸機17を用いて含浸を行う。その後、冷却装置19を経て搬送ロール13eにて離型シート3cを剥がし、巻き取り装置16で巻き取ることができる。なお、図10では端部エア、面部エアの付与手段は図示されていない。なお、樹脂2a、樹脂2b、樹脂2cは同種の樹脂でも良いし、異種の樹脂であっても良く、また、各々が添加剤や粒子を含有するものであっても良い。
図11に両面での塗布方法の別の例態様を示す。この例は図10の例とは異なり、樹脂が付与された強化繊維シートを折り返すことなく水平方向に搬送している。ここでも、端部エア、面部エアの付与手段は図示されていない。塗布ヘッド20bからの樹脂の塗布は風力などの非接触な物理的な手段、または、静電的な手段を利用して塗布を行うことが可能である。
また、塗布ヘッドを複数台用いた場合には、各々の塗布ヘッドから異なる樹脂を積層したり、硬化剤や各種添加剤を付与することも可能である。これを図12を用いて詳細に説明する。なお、図12には塗布ヘッドが3つの場合を例示しているが、塗布ヘッドは2台でも、4台以上としてもよい。また、含浸機も2台の場合を例示しているが、1台でも3台以上でもよいし、設置場所も目的に応じて適宜変更可能である。
まず第1の塗布ヘッド20aにより樹脂2aが強化繊維シート1aに付与され、樹脂2aが付与されたプリプレグ1bが形成される。そして、第2の塗布ヘッド20bにより樹脂2bが付与されたプリプレグ1dが形成される。また更に、第3の塗布ヘッド20cから樹脂2cが塗布される。また、含浸機17は第1の塗布ヘッド20aの後でもよいし、第2の塗布ヘッド20bの後でもよいし、第3の塗布ヘッド20cの後でもよい。また、図12に例示したように、第1の含浸機17aを第2の塗布ヘッド20bの後に配置し、更に第2の含浸機17bを第3の塗布ヘッド20cの後に配置してもよい。
本発明は、実質的に水平方向に搬送される強化繊維シート上に樹脂を塗布するにおいて、樹脂を面状に吐出し、また、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度が80°以下であるように樹脂を塗布する工程を有するが、前記の工程を含んでいれば、本発明の目的を損なわない限り、この工程に拠らない樹脂の塗布工程が組み合わされて用いられていても構わない。例えば、第1の塗布ヘッドからは熱硬化性樹脂が吐出され、第2の塗布ヘッドからは硬化剤を吐出するような態様が挙げられる。また、第2の塗布ヘッドからの塗布が、強化繊維シートが実質的に水平でない状態での塗布であったり、強化繊維シートが実質的に水平である状態ではあるが樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度が80°を超えるような場合、また、本発明の態様での塗布である第1の塗布ヘッドによる塗布工程のあとにダイを接触させて塗布する工程を組み合わせる場合が挙げられる。
続いて、具体的態様のいくつかを図12を参照しつつ説明する。例えば、強化繊維1として炭素繊維(東レ株式会社製T800S−24K)を56糸条用いることができ、これらを配列装置12を用い一方向に引き揃え、幅300mmの強化繊維シート1aを形成し、搬送ロール13aにて離型紙3aを強化繊維シート1aの下面に挿入する。そして第1の塗布ヘッド20aから樹脂2aを強化繊維シート1a上に塗布する。この時、樹脂2aとしては、硬化剤(ジアミノジフェニルスルホン)とポリエーテルスルホンを含有した熱硬化性エポキシ樹脂(芳香族アミン型エポキシ樹脂+ビスフェノール型エポキシ樹脂の混合物)から成る樹脂Aを用いることができる。この樹脂Aの90℃、3.14sec−1における粘度は15Pa・sとすることができる。
塗布ヘッド20aとしては、0.4mmの厚みで幅方向に300mmのスリット口金を持つダイコーターを使用することができる。樹脂はメルターで溶融し、その後、ギヤポンプで計量し、塗布部に供給することができる。なお、メルター〜供給部〜ダイコーターは同じ温度になるよう加温する。面部エアは、塗布部直横に厚み0.1mmのスリットから供給することができる。また端部エアはφ2mmの銅管を介して供給することができる。塗布高さHは10mm、塗布角は65°に設定することができる。端部エア圧力は0.1MPa、面部エア圧は0.2MPaすることができる。樹脂2の捕集はテーブル18a上で行い、端部エア、面部エアが在っても強化繊維シート1aが直線状に搬送されることができる。
<態様A>
第1の態様として、態様Aを下記に説明する。まず、第1の塗布ヘッド20aから樹脂Aを面状に吐出しプリプレグ1bを形成することができる。ここで第1の塗布ヘッド20aの塗布角を65°、温度は90℃、樹脂Aの吐出量は360g/分とすることができる。その後、第2の塗布ヘッド20bは使用せず、搬送ロール13bにて樹脂が付与されたプリプレグ1b上面に離型紙3bが挿入され、第1の含浸機17aで含浸が行われ、第1の冷却装置19aで冷却されることができる。そして、搬送ロール13cで離型紙3bが剥がされ、第3の塗布ヘッド20cを用い、樹脂2cをプリプレグ1d上に塗布することができる。この時、樹脂2cとしては、硬化剤(ジアミノジフェニルスルホン)とポリエーテルスルホン、熱可塑樹脂製微粒子を含有した熱硬化性エポキシ樹脂(芳香族アミン型エポキシ樹脂+ビスフェノール型エポキシ樹脂の混合物)から成る樹脂Bを用いることができる。ここで、熱可塑樹脂製微粒子としては、特開2011−162619号公報実施例記載の「粒子3」を用いることができる。樹脂Bの105℃、3.14sec−1における粘度は15Pa・sとすることができる。第3の塗布ヘッド20bの塗布角を65°、温度は105℃、樹脂Bの吐出量は240g/分とすることができる。その後、搬送ロール13dにてプリプレグ1e上面に離型紙3cが挿入され、第2の含浸機17bで含浸が行われ、第2の冷却装置19bで冷却され、巻き取り装置16で巻き取ることができる。なお、プリプレグの搬送速度は20m/分とすることができる。このようにして、有機微粒子を含有するプリプレグを製造することができる。
<態様B>
態様Aとは別の態様である態様Bでは、第1の塗布ヘッド20aで塗布する樹脂2aとして芳香族アミン型エポキシ樹脂とポリエーテルスルホンの混合物から成る樹脂Cを用い、吐出量を280g/分、塗布ヘッド20a温度を120℃、塗布角を65°とすることができる。樹脂Cの120℃、3.14sec−1における粘度は7Pa・sとすることができる。この時は、樹脂Cが低粘度となるため塗布高さを低くし、5mmとすることができる。また、第2の塗布ヘッド20bで塗布する樹脂2bとして硬化剤(ジアミノジフェニルスルホン)を含有したビスフェノール型エポキシ樹脂から成る樹脂Dを用い、吐出量を320g/分、塗布ヘッド20b温度を30℃、塗布角を65°とすることができる。樹脂Dの30℃、3.14sec−1における粘度は15Pa・sとすることができる。ポリエーテルスルホンは分子鎖が長く絡み合いに起因して高粘度となるため、塗布のためには高温が必要であるが、一方で硬化剤は硬化反応を抑制するためになるべく低温で扱うことが好ましい。このため、本態様Bのようにポリエーテルスルホンのような高粘度起因物と硬化剤を分けると、それぞれの塗布ヘッドで好ましい温度に設定することができる。炭素繊維シートにそれぞれの樹脂を塗布し、樹脂が付与されたプリプレグ1dを形成し、離型紙3bを上面に挿入した後、第1の含浸機17aで含浸、第1の冷却装置19aで冷却を行うことができる。その後、離型紙3bを剥がし巻き取り装置16で巻き取ることができる。一般に、プリプレグ表面に貯蔵弾性率の高い樹脂が多いと貼りつき性(タック性)が低下するが。CFRP用のマトリックス樹脂では、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性樹脂の貯蔵弾性率がエポキシ樹脂に比べ高いため、これがプリプレグ表面に多いとタック性が低下する。上記様態Bで得られるプリプレグは、プリプレグ表面に存在するポリエーテルスルホン量を少なくできるため、タック性を高くすることができる。
また、上記態様Bにおいて、第3の塗布ヘッドで樹脂2cとして、熱可塑樹脂製微粒子(前記「粒子3」)を含有したビスフェノール型エポキシ樹脂を用い、プリプレグ表面に更に熱可塑樹脂製微粒子を付与することができる(態様C)。また、「粒子3」の代わりにウレタン粒子やポリアミド粒子を用いることもできる(態様D)。熱可塑樹脂製微粒子の代わりにビスフェノール型エポキシ樹脂とカーボン粒子の混合物を付与することもできる(態様E)。また、カーボン粒子の代わりに金属粒子や金属酸化物・窒化物のような無機粒子を用いることもできる(態様F)。また、微粒子の代わりに、赤燐などの難燃剤とエポキシ樹脂の混合物を用いることもできる(態様G)。
さらに、本発明の製造方法によりプリプレグを形成した後、巻取り工程までの間で、粒子などの固形物をプリプレグ上に撒布することも可能である。固形物としては、硬化剤、靭性や制振性向上のための有機微粒子、導電性向上のための無機微粒子、難燃剤など目的に応じ選択することができる。
また、本発明の製造方法によりプリプレグを形成した後、引き続いてスリット加工を行い、プリプレグテープ化して巻き取ることも好適である。この時には、スリット加工での工程通過性やカッターへの汚れ付着抑制を考慮し、プリプレグ上の樹脂の含浸を十分進めたり、プリプレグを十分冷却することが好ましい。
上記では炭素繊維を56糸条用いた幅300mmのプリプレグの製造を説明したが、もちろん、幅1000mmや1600mm、あるいは更に広幅化した装置を用いることが製造効率化の観点から好ましい。当然、これに伴い、用いる炭素繊維の糸条数や繊度なども適宜選択できる。
本発明の製造方法で得られるプリプレグは、通常のCFRP化技術・設備によりCFRP化が可能であり、上記のプリプレグの製造方法でプリプレグを得た後、硬化させて繊維強化複合材料を製造することができるため、汎用性・設備適合性が高いものである。このため、さまざまなCFRPから成る、および/または一部に含む物品に、好適に用いることができる。
(強化繊維シート)
炭素繊維“トレカ(登録商標)”T800S−24K(東レ(株)製))56糸条用い、図1中の配列装置12を用い、幅280mmのUDシートを形成した。
(マトリックス樹脂)
各実施例、比較例ではプリプレグのマトリックス樹脂として、以下の配合の樹脂Eを用いた。樹脂Eは、硬化剤(ジアミノジフェニルスルホン)、ポリエーテルスルホンを含有するエポキシ樹脂(芳香族アミン型エポキシ樹脂+ビスフェノール型エポキシ樹脂の混合物)から成る。
(粘度測定)
前記マトリックス樹脂の粘度は動的粘弾性測定装置(ARES:TAインスツルメント社製)を用いて測定した。該装置で、直径40mmのパラレルプレートを用い、プレート間ギャップを1mmとして、マトリックス樹脂をその間にセットする。そして、測定周波数0.5Hz(3.14sec−1)、昇温速度1.5℃/分で測定を行い、温度−粘度カーブを得た。前記樹脂Eの粘度は70℃で35Pa・sであった。本実施例・比較例に示すマトリックス樹脂の粘度は、ここで得た温度−粘度カーブにおいて、塗布部の設定温度での粘度を読み取ったものである。
(樹脂塗布装置)
塗布装置として、0.4mmの厚みで幅方向に300mmのスリット口金を持つダイコーターを使用した。樹脂はメルターで溶融し、その後、ギヤポンプで計量し、塗布部に供給した。なお、メルター〜供給部〜ダイコーターは同じ温度になるよう加温した。面部エア21は、塗布部直横に厚み0.1mmのスリットから供給した。また端部エア22はφ2mmの銅管を介して供給した(図9参照)。
(プリプレグ表面の強化繊維配列の乱れ観察)
得られたプリプレグを長手方向に少なくとも1m以上、かつプリプレグの面積で合計少なくとも1m以上を引き出し、両条件を満たす概略最少量の試料を採取し、目視で表面観察を行った。繊維配列の乱れがない場合には○、一部に配列乱れが観察された場合は×として評価を行った。例えば280mm幅のプリプレグであれば、長手方向に4m以上引き出し、サンプリングを行って、目視で表面観察を行った。
(製造速度の評価)
樹脂膜破れなく製造し得る最高製造速度(走行速度)を評価し、△以上を合格とした。
◎:20m/分以上
○:10m/分以上20m/分未満
△:5m/分以上10m/分未満
×:5m/分未満。
(安定性の評価)
プリプレグ製造安定性を搬送速度(走行速度)10m/分での連続走行可能時間で評価し、△以上を合格とした。
○:60分以上
△:10分以上60分未満
×:10分未満。
(ネックインの評価)
強化繊維シート上に樹脂を塗布した際の各々のネックインの量(G部分の長さ。図5、図6参照)を評価し、△以上を合格とした。
○:10mm未満
△:10mm以上20mm未満
×:20mm以上。
以下、各実施例と比較例を詳述する。
[実施例1〜3]
本実施例で用いた工程を図1(含浸機17は使用しなかった)、塗布装置を図9に示した。また、樹脂Eの吐出量は97g/分、塗布部温度は70℃、端部エア圧力は0.1MPa、面部エア圧は0.2MPaで作用させた。これにより、表1に記載の条件で炭素繊維シートに樹脂Eを走行速度20m/分で塗布したが、毛羽詰まりや糸切れは発生せず、また毛羽詰まりの兆候も見られず、優れたプリプレグ製造速度であった。さらに炭素繊維シート上は樹脂Eで塗れており、塗布欠点は見られなかった。ただし、塗布角θの大きい実施例1では、問題となるほどではないが、若干安定性が不安定であった。
[実施例4]
塗布角、塗布高さを表1のように変更した以外は実施例1と同様にして塗布を行った。実施例4では塗布角が25°と小さいために塗布部が工程に干渉するおそれがあったので、塗布高さを20mmとした。このため、空中での樹脂膜の形成が若干不安定となり、問題となるほどではないが安定性が若干低下した。
[比較例1]
塗布角を90°とした以外は実施例1と同様に塗布を行ったが、走行速度20m/分では樹脂膜の破れにより安定な塗布はできなかった。このため、樹脂Eの粘度を低下させるため、塗布部の温度を105℃まで上げ、さらに走行速度を低下させて塗布実験を行ったが、製造速度、安定性とも不良であり、安定な塗布はできなかった。
[実施例5]
走行速度を10m/分とした以外は実施例2と同様にして塗布を行ったが、ネックインは抑制されていた。
[実施例6]
端部エアを用いない以外は実施例5と同様にして塗布を行ったが、ネックインが大きくなる傾向が見られた。
Figure 0006947169
Figure 0006947169
[実施例7〜12]
含浸機17を用いて含浸を行った以外は実施例1〜6と同じ条件でプリプレグを作製した(実施例1が実施例7に対応し、実施例2が実施例8に対応する。以下同様)。さらに、これを擬似等方となるように積層、バギングした後、オートクレーブ中で、温度180℃、圧力6気圧で2時間硬化させて炭素繊維強化複合材料を得た。品位、力学特性とも良好なものが得られた。
[実施例13〜16]
炭素繊維を53糸条、マトリックス樹脂として下記に示す樹脂Fを用い、樹脂Fの吐出量を600g/分、塗布部温度を85℃として実施例1〜4と同様に表3記載の条件でプリプレグを作製した。樹脂Fは、硬化剤(ジアミノジフェニルスルホン)とポリエーテルスルホンを含むエポキシ樹脂(芳香族アミン型エポキシ樹脂+ビスフェノール型エポキシ樹脂の混合物)から成り、85℃、3.14sec−1での粘度は21Pa・sであった。
いずれの実施例においても走行速度10m/分以上で、塗布過程での樹脂膜破れは無く、さらに繊維配列の乱れや塗布に起因する毛羽発生も見られず、優れた品位のプリプレグが得られた。また、実施例14〜16では走行速度が20m/分以上と高い製造速度であった。さらに、実施例14、15では製造安定性にも優れていた。また、実施例13〜15ではネックインも十分抑制できていた。
[比較例2]
塗布角を90°とした以外は実施例14と同様に塗布を行ったが、走行速度20m/分では樹脂膜の破れにより安定な塗布はできなかった。このため、樹脂Eの粘度を低下させるため、塗布部の温度を105℃まで上げ、さらに走行速度を低下させて塗布実験を行ったが、製造速度、安定性とも不良であり、安定な塗布はできなかった。
Figure 0006947169
[実施例17]
端部エア圧力を0.02MPaとした以外は実施例14と同様にして塗布を行ったところ、問題となるほどではないがネックインが大きくなる傾向が見られた。
[実施例18]
走行速度を10m/分とし、面部エア圧力を0.02MPaとした以外は実施例14と同様にして塗布を行ったところ、問題となるほどではないが走行安定性が実施例14には及ばなかった。
[実施例19〜24]
実施例19、24は樹脂Fの吐出量を300g/分で製造速度を10m/分、実施例20〜23は樹脂Fの吐出量を600g/分で製造速度を20m/分とし、また、これら全ての実施例で含浸機17を用いて含浸を行った以外は実施例13〜18と同じ条件でプリプレグを作製した(実施例13が実施例19に対応し、実施例14が実施例20に対応する。以下同様)。さらに、これを擬似等方となるように積層、バギングした後、オートクレーブ中で、温度180℃、圧力6気圧で2時間硬化させて炭素繊維強化複合材料を得た。品位、力学特性とも良好なものが得られた。

本出願は、2017年03月22日出願の日本国特許出願、特願2017−055613に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 強化繊維
1a 強化繊維シート
1b、1c、1d、1e 樹脂が付与された強化繊維シート(プリプレグ)
2、2a、2b、2c、2d 樹脂
3、3a、3b、3c 離型シート
11 クリール
12 配列装置
13a、13b、13c、13d、13e 搬送ロール
14a、14b、14c 離型シート供給装置
15、15a、15b 離型シート巻取装置
16 巻取り装置
17 含浸装置
18a、18b、18c テーブル
19、19a、19b 冷却装置
20 塗布部
20a 第1の塗布ヘッド
20b 第2の塗布ヘッド
20c 第3の塗布ヘッド
21 面部エア
22 端部エア
E 端部エアの吹き付け方向
F 面部エアの吹き付け方向
G ネックイン
H 塗布高さ
X 強化繊維シート1aの走行方向(水平方向)
B 強化繊維シート1aの走行方向(水平方向)に対し鉛直方向
θ 塗布角

Claims (6)

  1. 溶融された樹脂をスリットから面状に吐出し、形成された自由表面を有する樹脂膜を連続的に搬送される強化繊維シート上に塗布するプリプレグの製造方法において、強化繊維シートが、その搬送方向の水平面からのずれが15°以下、かつ、100m/分以下の速度で搬送され、前記スリットの吐出線中心と強化繊維シート間の距離が3mm以上、20mm以下であり、樹脂の吐出方向と強化繊維シート搬送方向の成す角度が80°以下であり、前記自由表面を有する樹脂膜の前面から樹脂膜の全面またはほぼ全面に向けて気流を吹き付けるプリプレグの製造方法。
  2. 樹脂膜を強化繊維シート上に塗布する際に、樹脂膜の幅方向の端部に気流を作用させる請求項1記載のプリプレグの製造方法。
  3. 塗布ヘッドを2台以上用い、強化繊維シートの両面に樹脂、樹脂と添加剤の混合物および添加剤からなる群から選ばれる物質を塗布する請求項1または2に記載のプリプレグの製造方法。
  4. 塗布ヘッドを2台以上用い、2種類以上の樹脂を塗布する請求項1〜3のいずれか1項記載のプリプレグの製造方法。
  5. 樹脂膜を強化繊維シート上に塗布した後、含浸を行う、請求項1〜4のいずれか1項記載のプリプレグの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のプリプレグの製造方法でプリプレグを得た後、該プリプレグを硬化させる工程を有する繊維強化複合材料の製造方法。
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