JP6947157B2 - 光学性層の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学性層の製造方法に関する。
眼鏡やサングラス等の光学部品は、樹脂材料またはガラス材料等、光透過性を有する材料で構成されたレンズ層と、レンズ層に積層され、レンズ層を透過する光に対して光学的に作用する充填材を含む光学機能層と、を有している(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている光学部品では、光学機能層は、金属膜をレンズ層に多層に積層したハーフミラー層で構成されている。このため、光学部品を外側から見たとき、光学部品がキラキラ光って見えてデザイン性が高くなるとともに、使用者の目が外側から見えにくくなっている。また、防眩効果を発揮することができ、目の疲労感を低減することができる。
しかしながら、レンズ層は、湾曲面となっていることが多く、この湾曲面に均一な厚さで光学機能層を積層するのは困難である。このため、光学機能層の光学特性にムラが生じることが有る。
そこで、光学機能層を成形した後にレンズ層に接着する構成が考えられるが、湾曲面に対して光学機能層を接着する構成では、光学機能層が剥がれてしまう恐れがある。
このように、光学機能層とレンズ層との密着性を高めるのは困難であった。
WO2014/115705
本発明の目的は、機能層とレンズ層との密着性を高めることができる光学性層の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明により達成される。
(1) 湾曲形状をなし、眼鏡レンズに用いられる光学性層を製造する製造方法であって、
第1の樹脂材料を含み、入射する光に対して光学的に作用する機能層の一方の面側から紫外線を照射して、前記機能層の前記一方の面側の前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量を低下させ、前記一方の面側に位置する第1の層と、前記機能層の他方の面側に位置する第2の層とを形成する紫外線照射工程と、
前記機能層の前記他方の面から湾曲凹面上に前記機能層を配置する機能層配置工程と、
前記湾曲凹面に倣って湾曲した前記機能層の前記湾曲凹面とは反対側の面上に、レンズ層となる第2の樹脂材料を溶融して接合する接合工程と、を有し、
前記紫外線照射工程で照射される紫外線のピーク照度は、20mW/cm以上1000mW/cm以下であり、
前記紫外線照射工程で照射される紫外線の積算光量は、100mJ/cm以上1000mJ/cm以下であり、
前記第1の層の粘度平均分子量は、前記第2の層の粘度平均分子量よりも小さく
記第2の層の粘度平均分子量は、26500以上30000以下であり、
前記第2の樹脂材料の粘度平均分子量は、前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量よりも小さく、
前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量と、前記第2の樹脂材料の粘度平均分子量との差は、3000以上8000以下であることを特徴とする光学性層の製造方法。
) 前記第1の樹脂材料の融点は、240℃以上、260℃以下である上記(1)に記載の光学性層の製造方法。
) 前記接合工程における溶融した状態の前記第2の樹脂材料の温度は、270℃以上、320℃以下である上記(1)または(2)に記載の光学性層の製造方法。
本発明によれば、機能層とレンズ層との密着性を高めることができる光学性層の製造方法を提供することができる。
本発明の光学性層の製造方法(第1実施形態)により製造された光学性層を備えるサングラス(光学部品)の斜視図である。 本発明の光学性層の製造方法(第1実施形態)により製造された光学性層を備えるサンバイザー(光学部品)の斜視図である。 図1に示す機能層を製造する機能層製造装置を模式的に示した側面図である。 図1に示す光学性層を製造する光学性層製造装置を模式的に示した断面図である。 図1に示す光学性層の断面図である。 本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、紫外線照射工程を示す図である。 本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、機能層配置工程を示す図である。 本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、接合工程を示す図である。 本発明の光学性層の製造方法(第2実施形態)により製造された光学性層の断面図である。
以下、本発明の光学性層の製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の光学性層の製造方法(第1実施形態)により製造された光学性層を備えるサングラス(光学部品)の斜視図である。図2は、本発明の光学性層の製造方法(第1実施形態)により製造された光学性層を備えるサンバイザー(光学部品)の斜視図である。図5は、図1に示す光学性層の断面図である。
なお、図1、図2、図5(図6についても同様)では、上側を「上方」または「上」と言い、下側を「下方」または「下」とも言う。また、本明細書で参照する図面では、厚さ方向の寸法を誇張して図示しており、実際の寸法とは大きく異なる。
図6〜図8に示すように、本発明の光学性層の製造方法は、湾曲形状をなし、眼鏡レンズに用いられる光学性層を製造する製造方法であって、第1の樹脂材料を含み、入射する光に対して光学的に作用する機能層3の一方の面側から紫外線を照射して、機能層3の一方の面側の第1の樹脂材料の粘度平均分子量を低下させる紫外線照射工程と、機能層3の他方の面から湾曲凹面上に機能層3を配置する機能層配置工程と、湾曲凹面に倣って湾曲した機能層3の湾曲凹面とは反対側の面上に、レンズ層4となる第2の樹脂材料を溶融して接合する接合工程と、を有する。
これにより、機能層3の一方の面の粘度平均分子量を低下させることができ、粘着性を高めることができる。また、機能層3の粘着性が高まった部分とレンズ層4とを接合することにより、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。
このような製造方法によって製造される機能層付レンズ1(光学性層)は、図1に示すサングラス(光学部品10)や、図2に示すサンバイザー(光学部品10’)に用いられる。
図1に示すように、サングラス(光学部品10)は、使用者の頭部に装着されるフレーム2と、フレーム2に固定された機能層付レンズ1(光学性層)とを備えている。なお、本明細書中においては、「レンズ」とは、集光機能を有するもの、集光機能を有していないものの双方を含む。
図1に示すように、フレーム2は、使用者の頭部に装着されるものであり、リム部21と、ブリッジ部22と、使用者の耳に掛けられるテンプル部23と、ノーズパッド部24とを有している。各リム部21は、リング状をなしており、内側に機能層付レンズ1が装着される部分である。
ブリッジ部22は、各リム部21を連結する部分である。テンプル部23は、つる状をなし、各リム部21の縁部に連結されている。このテンプル部23は、使用者の耳に掛けられる部分である。ノーズパッド部24は、サングラス(光学部品10)を使用者の頭部に装着した装着状態において、使用者の鼻と当接する部分である。これにより、装着状態を安定的に維持することができる。
なお、フレーム2の形状は、使用者の頭部に装着することができるものであれば、図示のものに限定されない。
学部品は、前述した機能層付レンズ1(光学性層)を備えることを特徴とする。これにより、前述した機能層付レンズ1(光学性層)の利点を享受しつつ、サングラスとしての機能を発揮することができる。
図2に示すように、サンバイザー(光学部品10’)は、使用者の頭部に装着されるリング状の装着部5と、装着部5の前方に設けられたツバ6とを有している。ツバ6は、機能層付レンズ1(光学性層)を有する。これにより、前述した機能層付レンズ1(光学性層)の利点を享受しつつ、サンバイザーとしての機能を発揮することができる。
以下、機能層付レンズ1について詳細に説明する。なお、以下では、レンズ層4(基材)上に積層した場合について代表的に説明する。
図5に示すように、機能層付レンズ1は、機能層3と、レンズ層4と、溶融部7と、を有している。
<レンズ層>
レンズ層4は、第2の樹脂材料を含んで構成されている。第2の樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、これらの中でもポリカーボネートであるのが好ましい。
ポリカーボネートとしては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、中でも、芳香族系ポリカーボネートであることが好ましい。芳香族系ポリカーボネートは、その主鎖に芳香族環を備えており、これにより、機能層付レンズ1の強度をより優れたものとすることができる。
この芳香族系ポリカーボネートは、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。
ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールAや、下記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)等が挙げられる。
Figure 0006947157
(式(1)中、Xは、炭素数1〜18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基であり、RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基であり、mおよびnは、それぞれ0〜4の整数であり、pは、繰り返し単位の数である。)
なお、前記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、具体的には、例えば4,4’−(ペンタン−2,2−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ペンタン−3,3−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ブタン−2,2−ジイル)ジフェノール、1,1’−(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2−シクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3−ビスシクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、ポリカーボネートとしては、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネートを主成分とするのが好ましい。かかるビスフェノール型ポリカーボネートを用いることにより、レンズ層4(機能層付レンズ1)は、さらに優れた強度を発揮するものとなる。
このようなポリカーボネートの粘度平均分子量Mv3は15000以上28000以下であるのが好ましく、18000以上23000以下であるのがより好ましい。
これにより、機能層付レンズ1の強度を十分に高めることができる。また、ポリカーボネートの溶融状態において、流動性を十分に高めることができる。
また、ポリカーボネートは、JIS K7210に準拠して測定されるメルトフローレート(MFR)が、5g/10min以上40g/10min以下であるのが好ましく、20g/10min以上35g/10min以下であるのがより好ましい。これにより、溶融状態において、ポリカーボネートの流動性を十分に高めることができる。
また、レンズ層4中のポリカーボネートの含有量は、87wt%以上99.949wt%以下であるのが好ましく、90wt%以上99.87wt%以下であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより確実に発揮することができる。
このようなレンズ層4の厚さ(平均厚さ)は、1mm以上15mm以下であるのが好ましく、1.2mm以上5mm以下であるのがより好ましい。これにより、レンズ層4の十分な強度を確保することができる。
<機能層>
機能層3は、レンズ層4の湾曲凸面側に設けられている。また、機能層3は、入射する光に対して光学的に作用する光学性粒子と、第1の樹脂材料とを含んで構成されている。
第1の樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、これらの中でもポリカーボネートであるのが好ましい。
ポリカーボネートとしては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、中でも、芳香族系ポリカーボネートであることが好ましい。芳香族系ポリカーボネートは、その主鎖に芳香族環を備えており、これにより、機能層付レンズ1の強度をより優れたものとすることができる。
この芳香族系ポリカーボネートは、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。
ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールAや、下記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)等が挙げられる。
Figure 0006947157
(式(1)中、Xは、炭素数1〜18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基であり、RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基であり、mおよびnは、それぞれ0〜4の整数であり、pは、繰り返し単位の数である。)
なお、前記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、具体的には、例えば4,4’−(ペンタン−2,2−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ペンタン−3,3−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ブタン−2,2−ジイル)ジフェノール、1,1’−(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2−シクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3−ビスシクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、ポリカーボネートとしては、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネートを主成分とするのが好ましい。かかるビスフェノール型ポリカーボネートを用いることにより、機能層3(機能層付レンズ1)は、さらに優れた強度を発揮するものとなる。
また、第1の樹脂材料および第2の樹脂材料がそれぞれポリカーボネートであった場合、レンズ層4のポリカーボネート(第2の樹脂材料)の粘度平均分子量は、機能層3のポリカーボネート(第1の樹脂材料)の粘度平均分子量よりも低いのが好ましい。これにより、湾曲状態でも、凸面の十分な強度と、機能層3とレンズ層4との密着性とを両立することができる。さらに、機能層3が成形時に受ける熱の影響によって変質するのを防止することができる。よって、機能層3の機能が損なわれるのを防止することができる。
また、この場合、粘度平均分子量Mvの差は、2000以上13000以下であるのが好ましく、3000以上8000以下であるのがより好ましい。これにより、機能層付レンズ1の強度を十分に高めることができる。また、ポリカーボネートの溶融状態において、流動性を十分に高めることができる。
また、ポリカーボネートは、JIS K7210に準拠して測定されるメルトフローレート(MFR)が、3g/10min以上30g/10min以下であるのが好ましく、15g/10min以上25g/10min以下であるのがより好ましい。これにより、溶融状態において、ポリカーボネートの流動性を十分に高めることができる。
また、第1の樹脂材料および第2の樹脂材料がそれぞれポリカーボネートであった場合、レンズ層4のポリカーボネートの方が第1の樹脂材料および第2の樹脂材料よりもメルトフローレートが大きいのが好ましい。これにより、後述するように成形性に優れる。
また、この場合、メルトフローレートの差は、2g/10min以上35g/10min以下であるのが好ましく、5g/10min以上25g/10min以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
光学性粒子は、入射する光に対して光学的に作用する機能(光学的機能)を有する。光学性粒子としては、光学的機能を有していれば特に限定されないが、例えば、可視光を反射する可視光反射材や、紫外線を遮蔽する紫外線遮蔽材や、赤外線を遮蔽する赤外線遮蔽材等が挙げられる。
可視光反射材としては、例えば、ホウケイ酸カルシウム、ホウケイ酸アルミニウム等のホウケイ酸塩、TiO、SnO、ZnO、Fe、Fe、SiO、Al、ZrO等の金属酸化物等の可視光を反射する粒子や、可視光を反射しない粒子の表面に酸化チタンや酸化スズ等の金属酸化物を付着させる処理を行ったもの等が挙げられる。このような可視光反射材によれば、外側から機能層付レンズ1を見たとき、きらきら光って見え、デザイン性に優れる。
なお、可視光反射材の色は、無色、赤色、青色、黄色等、いかなる色であってもよい。
一方、紫外線遮蔽材としては、例えば金属アルミニウム単体、酸化アルミニウム、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Cu系等の、アルミニウム合金等の紫外線を反射する材料等が挙げられる。このような紫外線反射材によれば、使用者の目に紫外線が照射されるのを抑制することができる。よって、使用者の目を保護することができる。
一方、赤外線遮蔽材としては、金属ホウ化物、酸化チタン、酸化ジルコニウム、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化タングステン化合物等の赤外線吸収性を有する材料が挙げられる。これにより、使用者の目に赤外線が照射されるのを抑制することができる。よって、使用者の目を保護することができる。
なお、上記の他、レーザー発色剤や、フォトクロミック色素等が含有されていてもよい。
これら光学性粒子の形状は、特に限定されず、球状、針状、鱗片状等いかなる形状であってもよい。
また、光学性粒子の平均粒径は、2nm以上2000nm以下であるのが好ましく、5nm以上1000nm以下であるのがより好ましい。これにより、上述した光学特性を十分に高めることができるとともに、充填量が多くなり過ぎるのを防止することができる。
このような光学性粒子の機能層3中の含有量は、0.0001wt%以上1wt%以下であるのが好ましく、0.0002wt%以上0.5wt%以下であるのがより好ましい。これにより、機能層3の厚さが厚くなり過ぎるのを防止するとともに、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。光学性粒子の含有量が少なすぎると、上述したような効果が不十分になる傾向を示す。一方、光学性粒子の含有量が多すぎると、ヘイズが発生する傾向を示す。
機能層3の厚さ(平均厚さ)は0.05mm以上2.0mm以下であるのが好ましく、0.15mm以上1.5mm以下であるのがより好ましい。これにより、機能層3の十分な強度を確保することができる。
このような機能層3は、レンズ層4側の第1の層31と、レンズ層4とは反対側の第2の層32と、を有している。第1の層31は、後述するように、製造工程において紫外線が照射され、粘度平均分子量が低下して形成された層である。
また、第1の層31の粘度平均分子量をMv1とし、第2の層32の粘度平均分子量をMv2としたとき、Mv1<Mv2の関係を満足する。これにより、レンズ層4と接する部位である第1の層31の粘着性を高めることができる。よって、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。
第1の層31の粘度平均分子量Mv1は、15000以上28000以下であるのが好ましく、18000以上23000以下であるのがより好ましい。これにより、生産性を高めることができるとともに、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。
粘度平均分子量Mv1が小さすぎると、後述する紫外線照射工程における紫外線の照射時間が増大し、製造に時間がかかる傾向を示す。一方、粘度平均分子量Mv1が大きすぎると、粘着性の発現が不十分となり、機能層3とレンズ層4との密着性が不十分となるおそれがある。
第2の層32の粘度平均分子量Mv2は、20000以上30000以下であるのが好ましく、23000以上28000以下であるのがより好ましい。これにより、機能層3の十分な強度を確保することができるとともに、生産性を高めることができる。
粘度平均分子量Mv2が小さすぎると、機能層3の強度が低下するおそれがある。粘度平均分子量Mv2が大きすぎると、第1の層31の粘度平均分子量を十分に低下させるために後述する紫外線照射工程における紫外線の照射時間が増大し、製造に時間がかかる傾向を示す。
また、第1の層31の平均厚さは、1μm以上100μm以下であるのが好ましく、2μm以上80μm以下であるのがより好ましい。これにより、生産性を高めることができるとともに、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。
第1の層31が厚すぎると、後述する紫外線照射工程における紫外線の照射時間が増大する傾向を示し、製造に時間がかかるとともに、強度が低下したり、耐久性が低下したり、黄変が生じる可能性が有る。一方、第1の層31が薄すぎると、機能層3とレンズ層4との密着性が低くなる傾向を示す。
また、第2の層32の平均厚さは、0.05mm以上2.0mm以下であるのが好ましく、0.15mm以上1.5mm以下であるのがより好ましい。これにより、生産性を高めることができるとともに、機能層3とレンズ層4との密着性を高めることができる。
第2の層32が厚すぎると、第1の層31の厚さが相対的に薄くなり、機能層3とレンズ層4との密着性が低くなる傾向を示す。一方、第2の層32が薄すぎると、第1の層31の厚さが相対的に厚くなり、耐衝撃性が低下する傾向を示す。
また、前述した粘度平均分子量Mv1、Mv2、Mv3は、Mv3≦Mv1<Mv2なる関係を満足するのが好ましい。これにより、本発明の効果を得ることができるとともに、レンズ層4の強度、ひいては、機能層付レンズ1の強度を十分に高めることができる。
(機能層の製造方法)
まず、本製造方法に用いる機能層製造装置について説明する。
図3は、図1に示す機能層を製造する機能層製造装置を模式的に示した側面図である。図4は、図1に示す光学性層を製造する光学性層製造装置を模式的に示した断面図である。なお、以下の説明では、図3および図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図3に示す機能層製造装置100は、シート供給部200と、シート成形部300とを有している。
シート供給部200は、本実施形態では、押出機210と、押出機210の溶融樹脂吐出部に配管を介して接続されたTダイ220とで構成されている。このTダイ220により、溶融状態または軟化状態の帯状の機能層3’(機能シート)がシート成形部300に供給される。
Tダイ220は、押出法で溶融状態または軟化状態の機能層3’を帯状のシートとした状態で押し出す押出成形部である。Tダイ220には、前述した機能層付レンズ1を構成する構成材料が溶融状態で装填されており、この溶融状態の材料をTダイ220から押し出すことで、帯状をなす機能層3’が連続的に送り出される。
シート成形部300は、タッチロール310と、冷却ロール320と、後段冷却ロール330とを有している。これらのロールは、それぞれ図示しないモータ(駆動手段)により、それぞれ単独回転するように構成されており、これらのロールの回転により、冷却されることで、連続的に送り出されるようになっている。このシート成形部300に、機能層3’を連続的に送り込むことにより、機能層3’の表面が平坦化されるとともに、機能層3’が所望の厚さに設定されて冷却される。そして、この冷却された機能層3’を所定の長さに切断することにより、機能層3が得られる。
以上のような機能層製造装置100を用いた機能層の製造方法により、本実施形態の機能層が製造される。
機能層の製造は、押出工程と、成形工程と、冷却工程とを有している。
まず、帯状をなす溶融状態または軟化状態の機能層3’を押し出す(押出工程)。この押出工程では、押出機210に、機能層付レンズ1の構成材料(第1の樹脂材料、光学性粒子等)が装填される。また、機能層付レンズ1の構成材料は、押出機210内において、溶融または軟化した状態となっている。ここで、前述したように、第1の樹脂材料が、粘度平均分子量が20000以上30000以下のポリカーボネートであった場合、ポリカーボネートおよび光学性粒子が十分に混合された状態となる。そして、この十分に混合された状態でこれらを押し出すことにより、後述する成形工程および冷却工程を経て得られる機能層3では、光学性粒子が均一に分散されたものとなる。
次に、機能層3’の表面を平坦化するとともに、機能層3’を所定の厚さに設定する(成形工程)。本工程は、タッチロール310と、冷却ロール320との間で行われる。
次に、機能層3’の表面を冷却する(冷却工程)。本工程は、冷却ロール320と、後段冷却ロール330との間で行われる。
以上の工程を経て、機能層付レンズ1を得ることができる。次に、光学性層の製造方法について説明する。
(光学性層の製造方法)
まず、本製造方法に用いる光学性層製造装置について説明する。
図4は、図1に示す光学性層を製造する光学性層製造装置を模式的に示した断面図である。
図4に示す光学性層製造装置400は、樹脂供給部500と、金型600とを有している。樹脂供給部500には、第2の樹脂材料が充填されている。金型600は、キャビティー610と、キャビティー610の内外を連通する供給口620と、を有する。また、金型600は、上部材630と下部材640とで構成され、これらを組立てた組立状態において、光学性層製造装置400を画成する金型600が構成される。
以上のような光学性層製造装置400を用いた光学性層の製造方法により、本実施形態の光学性層が製造される。
図6は、本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、紫外線照射工程を示す図である。図7は、本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、機能層配置工程を示す図である。図8は、本発明の光学性層の製造方法を説明するための断面図であって、接合工程を示す図である。
光学性層の製造方法は、紫外線照射工程と、機能層配置工程と、接合工程とを有している。
[紫外線照射工程]
まず、図6に示すように、機能層3を平面に載置して、一方の面側(載置面とは反対側)から紫外線Lを照射する。これにより、機能層3の一方の面側から機能層3の厚さ方向の途中まで、ポリカーボネートの粘度平均分子量が低下する。よって、前述した第1の層31と第2の層32とが形成される。なお、本明細書中では、紫外線は、波長が200nm以上400nm以下程度の光のことを言う。
また、本工程では、機能層3の全面に紫外線を照射する。これにより、機能層3の全面にわたって第1の層31および第2の層32が形成される。
紫外線は、LEDランプ、高圧水銀ランプ、無電極ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどで得られる。また、本工程で照射される紫外線のピーク照度は、10mW/cm以上1000mW/cm以下であるのが好ましく、20mW/cm以上500mW/cm以下であるのがより好ましい。これにより、より確実に本発明の効果を得ることができるとともに、生産性を高めることができる。
ピーク照度が低すぎると、第1の層31と第2の層32とを形成するのに比較的長い時間を要する。一方、ピーク照度が高すぎると、第1の層31の厚さの制御が難しくなる。
また、本工程で照射される紫外線の積算光量は、50mJ/cm以上1000mJ/cm以下であるのが好ましく、100mJ/cm以上700mJ/cm以下であるのがより好ましい。これにより、より確実に本発明の効果を得ることができるとともに、機能層3の十分な強度を確保することができる。
積算光量が少なすぎると、第1の層31の厚さが薄くなってしまう傾向を示し、本発明の効果を十分に得ることができないおそれがある。一方、積算光量が多すぎると、第2の層32の厚さが薄くなる傾向を示し、機能層3の強度が不十分になる可能性が有る。
[機能層配置工程]
次いで、図4および図7に示すように、上部材630と下部材640とを分解した状態において、下部材640の底面641に機能層3を配置する(機能層配置工程)。なお、底面641は、湾曲凹面となっており、これにより、湾曲面を形成することができる。この底面641の湾曲曲率は、6.54cm以上200cm以下であるのが好ましい。
また、機能層3は、可撓性を有しているため、底面641の湾曲形状に倣って配置される。
[接合工程]
次いで、上部材630と下部材640とを組立状態とし、供給口620を介して、溶融または軟化した状態のレンズ材料を流し込む(図4および図8参照)。この際、前述したように、レンズ層4のポリカーボネート(第2の樹脂材料)の融点が、機能層3のポリカーボネート(第1の樹脂材料)の融点よりも低かった場合、機能層3が熱により過剰に変形してしまうのを抑制することができる。よって、機能層3の厚さを、可及的に均一にすることができる。なお、第1の樹脂材料の融点は、240℃以上、260℃以下であるのが好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
また、本工程における溶融した状態の第2の樹脂材料の設定温度は、270℃以上320℃以下であるのが好ましく、280℃以上310℃以下であるのがより好ましい。これにより、機能層3が熱により過剰に変形してしまうのを抑制することができる。よって、機能層3の厚さを、可及的に均一にすることができる。
そして、溶融または軟化した状態のレンズ材料を冷却することにより、機能層3とレンズ層4とが接合された積層体を得ることができる。得られた積層体を所望の大きさに切断することにより、機能層付レンズ1を得ることができる。
<第2実施形態>
図9は、本発明の光学性層の製造方法(第2実施形態)により製造された光学性層を備える光学部品の断面図である。
以下、この図を参照して本発明の光学性層の製造方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、偏光膜を有すること以外は、前記第1実施形態と同様である。
(機能層付レンズ1A(偏光板))
図9に示すように、機能層付レンズ1Aは、機能層3に積層された接着剤層11、偏光膜12、接着剤層13および偏光膜保護シート14をさらに有している。偏光膜12は、接着剤層11を介して機能層3に積層されている。また、偏光膜12の接着剤層11とは反対側の面には、接着剤層13を介して偏光膜保護シート14が積層されている。
偏光膜12は、入射光(偏光していない自然光)から、所定の一方向に偏光面をもつ直線偏光を取出す機能を有している。これにより、機能層付レンズ1Aを介して目に入射する入射光は、偏光されたものとなる。
偏光膜12の偏光度は、特に限定されないが、例えば、50%以上100%以下であるのが好ましく、80%以上100%以下であるのがより好ましい。また、偏光膜12の可視光線透過率は、特に限定されないが、例えば、10%以上80%以下であるのが好ましく、20%以上50%以下であるのがより好ましい。
このような偏光膜12の構成材料としては、上記機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン価物等で構成された高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着、染色させ、一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
これらの中でも、偏光膜12は、ポリビニルアルコール(PVA)を主材料とした高分子フィルムに、ヨウ素または二色性染料を吸着、染色させ、一軸延伸したものが好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)は透明性、耐熱性、染色剤であるヨウ素または二色性染料との親和性、延伸時の配向性のいずれもが優れた材料である。したがって、PVAを主材料とする偏光膜12は、耐熱性に優れたものとなるとともに、偏光機能に優れたものとなる。
なお、上記二色性染料としては、例えばクロラチンファストレッド、コンゴーレッド、ブリリアントブルー6B、ベンゾパープリン、クロラゾールブラックBH、ダイレクトブルー2B、ジアミングリーン、クリソフェノン、シリウスイエロー、ダイレクトファーストレッド、アシドブラックなどが挙げられる。
この偏光膜12の厚さは、特に限定されず、例えば、5μm以上60μm以下であるのが好ましく、10μm以上40μm以下であるのがより好ましい。
接着剤層11および接着剤層13を構成する接着剤(または粘着剤)としては、特に限定されず、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
中でも、ウレタン系接着剤が好ましい。これにより、接着剤層13の透明性、接着強度、耐久性をより優れたものとしつつ、形状変化に対する追従性を特に優れたものとすることができる。
偏光膜保護シート14は、偏光膜12を保護する層であり、例えば、ポリカーボネート等の硬質樹脂で構成されている。
このような本実施形態によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、偏光機能を有するものとなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述したものに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、光学性層を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
また、前記各実施形態では、機能層を金型内に配置してから金型内にレンズ層となる第2の樹脂材料を供給して射出成型する、いわゆる、シートインサート法について説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、機能層とレンズ層とを別途成形して、これらを溶融接合してもよい。
また、光学性層は、前述した構成に加え、任意の構成物が付加されていてもよい。
より具体的には、例えば、光学性層は、表面を保護する保護層や、中間層、レンズとしての度数を調整する度数調整層等を備えていてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
1.光学性層の検討
1−1.光学性層の作成
[実施例1]
[1]まず、100質量部のビスフェノールA型ポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製「ユーピロン E2000F E5111」)と、光学性粒子(日本板硝子社製「メタシャインMC1020RSJA1」)と、を混合して機能層形成材料を用意した。
[2]次に、機能層形成材料を、図3に示す機能層製造装置100の押出機210に収納、溶融し、Tダイ220より押し出し成形を行い、機能層を得た。そして、該機能層をシート成形部300で冷却、成形し、平均厚さ0.7mm、平面視で500mm×500mmの矩形状に切り出し、機能層を作成した。
[3]次に、無電極ランプ(フュージョンUVシステムズジャパン社製「RE−1100−G」)を用いて、機能層の一方の面に向って紫外線を照射して、粘度平均分子量を低下させることによって、機能層の一方の面の表面付近に第1の層を形成した。なお、機能層において、第1の層以外の部分が第2の層である。
また、本工程で照射される紫外線のピーク照度は、30.0mW/cmであった。また、本工程で照射される紫外線の積算光量は、150.0mJ/cmであった。また、本工程で紫外線を照射した時間は、1.0秒であった。
第1の層の粘度平均分子量Mv1は、25000であり、第2の層の粘度平均分子量Mv2は、26500であり、Mv1<Mv2であった。
[4]次に、図4に示す光学性層製造装置400の下部材640の底面641に機能層を配置した。このとき、機能層の一方の面の全面が底面641に密着した状態とした。
[5]次に、樹脂供給部500に第2の樹脂材料として、ビスフェノールA型ポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製、「S3000」)を収納、溶融し、溶融状態の第2の樹脂材料を、供給口620を介してキャビティー610内に供給し、その後、キャビティー610内を冷却し、光学性層を得た。
なお、レンズ層のポリカーボネートの粘度平均分子量Mv3は、21000であり、メルトフローレートは、5.3g/10minであった。
[実施例2〜7]
光学性層の構成を表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例2〜7の光学性層を得た。
[比較例1]
機能層に紫外線の照射を省略したこと以外は、前記実施例1と同様にして比較例1の光学性層を得た。
なお、表1では、A1は、三菱瓦斯化学社製「ユーピロン E2000F E5111」を示し、A2は、三菱瓦斯化学社製「S3000」を示し、A3は、三菱ガス化学社製「H4000」を示し、B1は、日本板硝子社製「メタシャインMC1020RSJA1」を示している。
1−2.評価
各実施例および比較例の光学性層を、以下の方法で評価した。
(密着性試験)
光学性層の縁部をペンチで把持して、レンズを破壊し、その断面において機能層とレンズ層とが剥離しているか否かを観察した。そして、次のように評価した。
A:剥離なし
B:微小な剥離あり
C:一部剥離あり
D:全体が剥離
以上のようにして得られた各実施例および比較例の光学性層における評価結果を、それぞれ、下記の表1に示す。
Figure 0006947157
表1に示したように、各実施例における光学性層では、比較例以上に優れた密着性を示し、比較例に対して満足のいく結果となった。
10 光学部品
10’ 光学部品
1 機能層付レンズ
1A 機能層付レンズ
2 フレーム
21 リム部
22 ブリッジ部
23 テンプル部
24 ノーズパッド部
3 機能層
3’ 機能層
31 第1の層
32 第2の層
4 レンズ層
5 装着部
6 ツバ
7 溶融部
11 接着剤層
12 偏光膜
13 接着剤層
14 偏光膜保護シート
100 機能層製造装置
200 シート供給部
210 押出機
220 Tダイ
300 シート成形部
310 タッチロール
320 冷却ロール
330 後段冷却ロール
400 光学性層製造装置
500 樹脂供給部
600 金型
610 キャビティー
620 供給口
630 上部材
640 下部材
641 底面

Claims (3)

  1. 湾曲形状をなし、眼鏡レンズに用いられる光学性層を製造する製造方法であって、
    第1の樹脂材料を含み、入射する光に対して光学的に作用する機能層の一方の面側から紫外線を照射して、前記機能層の前記一方の面側の前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量を低下させ、前記一方の面側に位置する第1の層と、前記機能層の他方の面側に位置する第2の層とを形成する紫外線照射工程と、
    前記機能層の前記他方の面から湾曲凹面上に前記機能層を配置する機能層配置工程と、
    前記湾曲凹面に倣って湾曲した前記機能層の前記湾曲凹面とは反対側の面上に、レンズ層となる第2の樹脂材料を溶融して接合する接合工程と、を有し、
    前記紫外線照射工程で照射される紫外線のピーク照度は、20mW/cm以上1000mW/cm以下であり、
    前記紫外線照射工程で照射される紫外線の積算光量は、100mJ/cm以上1000mJ/cm以下であり、
    前記第1の層の粘度平均分子量は、前記第2の層の粘度平均分子量よりも小さく
    記第2の層の粘度平均分子量は、26500以上30000以下であり、
    前記第2の樹脂材料の粘度平均分子量は、前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量よりも小さく、
    前記第1の樹脂材料の粘度平均分子量と、前記第2の樹脂材料の粘度平均分子量との差は、3000以上8000以下であることを特徴とする光学性層の製造方法。
  2. 前記第1の樹脂材料の融点は、240℃以上、260℃以下である請求項1に記載の光学性層の製造方法。
  3. 前記接合工程における溶融した状態の前記第2の樹脂材料の温度は、270℃以上、320℃以下である請求項1または2に記載の光学性層の製造方法。
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