JP6946387B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP6946387B2
JP6946387B2 JP2019153900A JP2019153900A JP6946387B2 JP 6946387 B2 JP6946387 B2 JP 6946387B2 JP 2019153900 A JP2019153900 A JP 2019153900A JP 2019153900 A JP2019153900 A JP 2019153900A JP 6946387 B2 JP6946387 B2 JP 6946387B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzle
printing
cap
print data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019153900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021030595A (ja
Inventor
文二 四ノ宮
文二 四ノ宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland DG Corp
Original Assignee
Roland DG Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland DG Corp filed Critical Roland DG Corp
Priority to JP2019153900A priority Critical patent/JP6946387B2/ja
Publication of JP2021030595A publication Critical patent/JP2021030595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6946387B2 publication Critical patent/JP6946387B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、複数のノズルとノズルが形成されたノズル面とを有するインクヘッドを備え、インクジェット方式により記録媒体上に所定の印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。例えば、特許文献1には、ノズルから適切にインクを吐出させるために、ノズルから所定量のインクを吐出するフラッシング動作を行うインクジェットプリンタが開示されている。フラッシング動作は、例えば、印刷中に定期的に行われる。フラッシング動作を行うことによって、ノズル内の粘度が高くなったインクを排出することができ、ノズルの目詰まりを解消および抑制することができる。
特開2018−001671号公報
ところで、記録媒体上に所定の印刷を行うときには、印刷データに基づいて種々のインクが各ノズルから吐出される。通常、フラッシング動作では、全てのノズルからインクが一定量だけ吐出される。ここで、例えば、印刷データが比較的大きい場合にはフラッシング動作の回数も多くなるため、フラッシング動作に伴うインクの消費量も大きくなる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷時のフラッシング動作に伴うインクの消費量を低減することができるインクジェットプリンタを提供することである。
本願発明者は、印刷データの中にはプリンタに搭載されている特定のインクを含まないデータが存在することに着目した。即ち、従来は特定のインクを含まない印刷データであっても、フラッシング動作の際には該特定のインクも他のインクと同様にノズルから吐出させていることに着目し、印刷開始前に特定のインクを含むデータであるか否かを判断して、特定のインクを含まないデータの場合には、該特定のインクのフラッシング動作を控えることを見出した。
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体が載置される載置台と、印刷データに基づいて前記記録媒体に第1のインクを吐出する第1ノズルと、前記印刷データに基づいて前記記録媒体に第2のインクを吐出する第2ノズルとを有するインクヘッドと、前記インクヘッドが搭載され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、前記第1ノズルから吐出された前記第1のインクおよび前記第2ノズルから吐出された前記第2のインクを受け、前記主走査方向において前記載置台の側方に配置されたインク受け部材と、前記インクヘッドおよび前記キャリッジを制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記印刷データが前記第1のインクを含むデータであるかを判定する判定部と、前記印刷データが前記第1のインクを含むデータである場合には、前記第1ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第1のインクを吐出しかつ前記第2ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第2のインクを吐出する動作である第1フラッシング動作を印刷中に実行し、かつ、前記印刷データが前記第1のインクを含まないデータである場合には、前記第1ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第1のインクを吐出せずかつ前記第2ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第2のインクを吐出する動作である第2フラッシング動作を印刷中に実行するフラッシング動作部と、を備えている。
本発明のインクジェットプリンタによると、フラッシング動作部は、判定部によって印刷データが第1のインクを含むデータであると判定された場合には、印刷中に第1フラッシング動作を実行する。これにより、第1のノズルおよび第2のノズルの目詰まりを解消したり、目詰まりの発生を抑制したりすることができる。このため、該印刷データに基づいて画像を印刷するときには第1のノズルおよび第2のノズルからは安定して第1のインクおよび第2のインクがそれぞれ吐出される。一方、フラッシング動作部は、判定部によって印刷データが第1のインクを含むデータではないと判定された場合には、印刷中に第2フラッシング動作を実行する。これにより、第2のノズルの目詰まりを解消したり、目詰まりの発生を抑制したりすることができる。このため、第2のノズルからは安定して第2のインクが吐出される。さらに、第1のノズルからはインクが吐出されないため、フラッシング動作時のインクの消費量を低減することができる。なお、仮に第1のノズルに目詰まりが発生したとしても、該印刷データに基づいて画像を印刷するときには第1のノズルから第1のインクは吐出されないため、印刷された画像の品質が低下することはない。
本発明によれば、印刷時のフラッシング動作に伴うインクの消費量を低減することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
一実施形態に係るプリンタの斜視図である。 一実施形態に係るフロントカバーが開いた状態のプリンタの正面図である。 一実施形態に係るキャリッジの記録媒体と対向する側の面の構成を示す模式図である。 一実施形態に係るキャッピング装置とその周辺の構成を示す正面図である。 一実施形態に係るキャッピング装置とその周辺の構成を示す正面図であり、密閉空間が形成されている状態を示す模式図である。 一実施形態に係るプリンタの制御系のブロック図である。 印刷データに基づいて画像を印刷するときのノズルのメンテナンスの手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」という。)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の斜視図である。プリンタ10は、インクジェット式のプリンタである。プリンタ10は、記録媒体5(図2参照)に印刷を行う。以下の説明では、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。ここでは、主走査方向Yは左右方向である。符号Xは副走査方向を示している。ここでは、副走査方向Xは前後方向であり、平面視において主走査方向Yと直交している。符号Zは上下方向を示している。上下方向Zは、正面視において主走査方向Yと直交している。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
本実施形態において用いられる記録媒体5は、例えば、記録紙や転写紙などの平面シートであってもよいし、携帯電話ケースなどの各種ケース、電子タバコなどの小型電子機器、キーホルダやフォトフレームやペンなどの部品小物、日用品、アクセサリなどの立体物であってもよい。記録媒体5を形成する材料は、普通紙やインクジェット用印刷紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体などの樹脂類、アルミニウムやステンレス鋼などの金属類、カーボン、陶器、セラミック、ガラス、ゴム、皮革、木材などであってもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、箱状に形成されている。プリンタ10は、ケース15と、フロントカバー23と、操作パネル25とを備えている。ケース15の前部には、開口28(図2参照)が形成されている。フロントカバー23は、ケース15の開口28を開閉自在に設けられている。ここでは、フロントカバー23は、後端を軸に回転可能なように、ケース15に支持されている。フロントカバー23を上方に回転させることによって、ケース15の内部空間と外部空間とが連通される。内部空間は、インクヘッド30(図2参照)によって印刷が行われる空間である。このように、印刷が行われる空間がケース15およびフロントカバー23によって囲まれていることによって、印刷中に後述する紫外線照射装置41、42から照射された光(ここでは紫外線)が外部に漏れることが抑制される。また、外部空間の塵および埃がケース15の内部空間に入り込み難い。
図1に示すように、フロントカバー23の前部および上部には、窓23Aが設けられている。窓23Aは、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。窓23Aには、紫外線の透過を遮断するような処理が施されている。ユーザは、窓23Aからケース15の内部を視認することが可能である。
操作パネル25は、ケース15に設けられている。操作パネル25は、ケース15の上面右側に設けられている。操作パネル25は、ユーザが画像の印刷に関する操作を行うパネルである。図示は省略するが、操作パネル25には、光沢感の有無などの印刷の種類、解像度、印刷の状況などの印刷に関する情報が表示される表示画面、および、印刷や記録媒体5に関する情報を設定するための入力ボタンなどが備えられている。
次に、プリンタ10の内部の構成について説明する。図2に示すように、プリンタ10は、ガイドレール18と、キャリッジ20と、インクヘッド30と、紫外線照射装置41、42と、制御装置70とを備えている。ガイドレール18は、ケース15内に配置されている。ガイドレール18は、ケース15に固定され、主走査方向Yに延びている。ガイドレール18には、キャリッジ20が摺動自在に設けられている。キャリッジ20は、キャリッジ移動機構21(図6参照)により、ガイドレール18に沿って主走査方向Yに往復移動する。キャリッジ移動機構21は、制御装置70によって制御される。キャリッジ20が主走査方向Yに移動することに伴い、キャリッジ20に搭載されたインクヘッド30および紫外線照射装置41、42は主走査方向Yに移動する。
キャリッジ20には、複数のインクヘッド30が搭載されている。インクヘッド30は、後述するテーブル35より上方に配置されている。インクヘッド30は、テーブル35に載置された記録媒体5に光硬化性を有するインク(光硬化性インク)を吐出する。インクヘッド30は、それぞれ、可撓性を有するインクチューブ(図示せず)によって、ケース15内に収容されたインクカートリッジ34と連通されている。インクカートリッジ34には、それぞれ、光硬化性インクが貯留されている。
図3に示すように、インクヘッド30は、第1インクヘッド30Aと、第2インクヘッド30Bと、第3インクヘッド30Cとを含む。第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cは、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長い形状に形成されている。第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cは、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。第1インクヘッド30Aは、副走査方向Xに並ぶ複数の第1左側ノズル31Aと、副走査方向Xに並ぶ複数の第1右側ノズル32Aと、第1左側ノズル31Aおよび第1右側ノズル32Aが形成されたノズル面33Aを備えている。第1左側ノズル31Aおよび第1右側ノズル32Aは、印刷データに基づいて光硬化性インクを吐出する。第1左側ノズル31Aは、例えば、光硬化性を有するプロセスカラーインクとしてシアンインクを吐出する。第1右側ノズル32Aは、例えば、光硬化性を有するプロセスカラーインクとしてマゼンタインクを吐出する。第2インクヘッド30Bは、副走査方向Xに並ぶ複数の第2左側ノズル31Bと、副走査方向Xに並ぶ複数の第2右側ノズル32Bと、第2左側ノズル31Bおよび第2右側ノズル32Bが形成されたノズル面33Bを備えている。第2左側ノズル31Bおよび第2右側ノズル32Bは、印刷データに基づいて光硬化性インクを吐出する。第2左側ノズル31Bは、例えば、光硬化性を有するプロセスカラーインクとしてイエローインクを吐出する。第2右側ノズル32Bは、例えば、光硬化性を有するプロセスカラーインクとしてブラックインクを吐出する。第3インクヘッド30Cは、副走査方向Xに並ぶ複数の第3左側ノズル31Cと、副走査方向Xに並ぶ複数の第3右側ノズル32Cと、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cが形成されたノズル面33Cを備えている。第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cは、印刷データに基づいて光硬化性インクを吐出する。第3左側ノズル31Cは、例えば、光硬化性を有する特色インクとしてグロスインクを吐出する。第3右側ノズル32Cは、例えば、光硬化性を有する特色インクとしてホワイトインクを吐出する。第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32C内は、負圧(大気圧より低い圧力)に設定されている。なお、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cは、微小であるため、図3ではこれらを直線で表している。
光硬化性インクは、光(例えば紫外線や赤外線)が照射されると硬化する性質を有する。光硬化性インク(例えば紫外線硬化型インクや赤外線硬化型インク)は、顔料等の着色剤と、光重合性モノマーと、光重合開始剤と、その他の各種添加剤、例えば、光増感剤、重合禁止剤、捕捉剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、界面活性剤、レベリング剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、溶剤等を含み得る。光硬化性インクは、有色インクと無色インク(透明インク)を含む。光硬化性インクのうち有色インクは、例えば、プロセスカラーインクやホワイトインクである。プロセスカラーインクとしては、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク等が挙げられる。光硬化性インクのうち無色インクは、例えば、グロスインクやプライマーインクである。グロスインクおよびプライマーインクは、顔料等の着色剤を含まない。グロスインクは、艶出し、艶消し、または、表面保護などのために用いられるオーバーコート用のインクである。プライマーインクは、記録媒体5と画像形成用インク(例えばプロセスカラーインクやホワイトインク)との定着性を高めるために用いられるアンダーコート用のインクである。ここで、プロセスカラーインク、ホワイトインクおよびグロスインク(プライマーインクを含む。即ち、プライマーインクはグロスインクと類似の性質を有する。以下同様。)は、それぞれ異なる透過率を有する。「透過率」は、紫外可視分光法(UV−Vis)を用いて測定される。プロセスカラーインク、ホワイトインクおよびグロスインクにおいて、グロスインクの透過率が最も高く、ホワイトインクの透過率が最も低い。また、シアンインクおよびマゼンタインクの透過率は、イエローインクおよびブラックインクの透過率よりも高い。このため、通常は、プロセスカラーインク、ホワイトインクおよびグロスインクにおいて、グロスインクが最も硬化しやすく、ホワイトインクが最も硬化しにくい。また、シアンインクおよびマゼンタインクは、イエローインクおよびブラックインクに比べて硬化しやすい。なお、グロスインクは、インク中に顔料成分が含まれていないため、光が透過しやすい。このため、インクの深部に位置する光重合性モノマーまで硬化しやすい。また、イエローインクおよびブラックインクは、マゼンタインクおよびシアンインクに比べて、顔料成分が光を吸収するため、インク中の光重合性モノマーへの光が減少する。このため、比較的硬化しにくい。さらに、ホワイトインクは、顔料成分が光を反射するため、インク中の光重合性モノマーへの光がより減少する。このため、プロセスカラーインクに比較してより硬化しにくい。本実施形態では、光硬化性インクとして、紫外線硬化型のインクを用いる場合を例に説明する。
図2に示すように、プリンタ10は、紫外線照射装置41、42を備えている。紫外線照射装置41、42は、光照射装置の一例である。紫外線照射装置41、42は、記録媒体5に吐出された光硬化性インク(例えば、プロセスカラーインク、ホワイトインクおよびグロスインク。)に向けて光(典型的には紫外線)を照射する。これにより、記録媒体5上にインク層が形成される。紫外線照射装置41、42は、キャリッジ20に搭載されている。紫外線照射装置41、42は、後述するテーブル35より上方に配置されている。図3に示すように、紫外線照射装置41は、インクヘッド30の左方に配置されている。紫外線照射装置42は、インクヘッド30の右方に配置されている。紫外線照射装置41、42と、インクヘッド30とは、副走査方向Xに関して揃った位置に配置されている。記録媒体5に吐出された光硬化性インクに向けて紫外線照射装置41、42から照射された光は、記録媒体5において反射し得る。ここで、プリンタ10は、印刷が行われる空間がケース15およびフロントカバー23によって囲まれているため、反射した光はケース15内で拡散し、後述するキャップ91(図4参照)の多孔質体96に到達し得る。なお、図4および図5では、紫外線照射装置41、42の図示を省略している。
図2に示すように、プリンタ10は、所謂、フラットベッドタイプのプリンタである。プリンタ10は、キャリッジ20より下方に配置されたテーブル35と、第1テーブル移動機構36と、第2テーブル移動機構37とを備えている。テーブル35は、載置台の一例である。テーブル35には、記録媒体5が載置される。テーブル35は、記録媒体5を支持する台である。テーブル35は、第1テーブル移動機構36によって、副走査方向Xに移動可能に構成されている。テーブル35は、第2テーブル移動機構37によって、上下方向Zに移動可能に構成されている。
第1テーブル移動機構36は、スライドレール36a、36bと、搬送部材36cと、第1モータ39A(図6参照)とを備えている。スライドレール36a、36bは、副走査方向Xに延びている。搬送部材36cは、スライドレール36a、36bに対して摺動自在に設けられている。搬送部材36cの上方には、他の部材を介してテーブル35が支持されている。第1モータ39Aは、制御装置70と電気的に接続されており、制御装置70によって制御される。第1モータ39Aが駆動すると、スライドレール36a、36bに沿って搬送部材36cが移動する。これにより、テーブル35が、副走査方向Xに移動する。
第2テーブル移動機構37は、高さ調整部材37aと、第2モータ39B(図6参照)とを備えている。高さ調整部材37aは、テーブル35の下面に設けられている。高さ調整部材37aは、第2モータ39Bに接続されている。第2モータ39Bは、制御装置70と電気的に接続されており、制御装置70によって制御される。第2モータ39Bが駆動すると、高さ調整部材37aの高さが変化して、テーブル35の高さが調整される。即ち、テーブル35は、上下方向Zに移動する。
図4に示すように、プリンタ10は、キャッピング装置90を備えている。キャッピング装置90は、キャップ91と、キャップ移動機構92と、吸引ポンプ93とを備えている。キャップ91は、インク受け部材の一例である。キャップ91およびキャップ移動機構92は、主走査方向Yに関してテーブル35の側方(ここでは右方)に配置されている。キャップ91およびキャップ移動機構92は、ガイドレール18の右端部に位置するホームポジションHPに配置されている。ここで、ホームポジションHPとは、印刷待機時、すなわち、印刷が行われていないときに、キャリッジ20(即ちインクヘッド30および紫外線照射装置41、42)が待機する位置である。
キャッピング装置90は、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cのノズル面33A〜ノズル面33Cに付着したインクが硬化して、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cが目詰まりすることを抑制する部材である。キャップ91は、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに着脱可能に形成されている。キャップ91は、第1インクヘッド30Aに着脱可能に形成された第1キャップ91Aと、第2インクヘッド30Bに着脱可能に形成された第2キャップ91Bと、第3インクヘッド30Cに着脱可能に形成された第3キャップ91Cとを含む。第1キャップ91A〜第3キャップ91Cは、印刷待機時において、ノズル面33A〜ノズル面33Cをそれぞれ覆うように下方からインクヘッド30にそれぞれ取り付けられる。「ノズル面33Aを覆う」とは、第1左側ノズル31Aおよび第1右側ノズル32Aの全てとノズル面33Aの全体を覆う場合と、第1左側ノズル31Aおよび第1右側ノズル32Aの全てとノズル面33Aの一部を覆う場合とを含む。ノズル面33Bおよびノズル面33Cについても同様である。
また、キャップ91は、後述するフラッシング動作のときに吐出された光硬化性インクを受ける部材である。キャップ91は、上方が開口している。キャップ91は、その内部に多孔質体96を備えている。多孔質体96は、光硬化性インクを吸収可能に構成されている。多孔質体96は、例えば、ポリビニルアルコールから形成されたスポンジ(PVAスポンジ)である。
キャップ移動機構92は、キャップ91を支持している。キャップ移動機構92は、キャップ91を第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに対してそれぞれ着脱可能なように移動させる機構である。本実施形態では、キャップ移動機構92は、キャップ91を上下方向Zに移動させるものである。キャップ移動機構92の構成は特に限定されないが、例えば、駆動モータ92Aが設けられている。キャップ移動機構92は、駆動モータ92Aを駆動させることによって、キャップ91を上下方向に移動させる。キャップ移動機構92は、キャップ91を上方に移動させることによって、キャップ91をキャップ位置に移動させる。ここで、キャップ位置とは、キャップ91がノズル面33A〜ノズル面33Cを覆う位置である。これにより、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cは、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cにそれぞれ装着される。図5に示すように、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cが第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cにそれぞれ取り付けられたときに、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cと第1キャップ91A〜第3キャップ91Cとの間に密閉空間38がそれぞれ形成される。より詳細には、密閉空間38は、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cとノズル面33A〜ノズル面33Cとの間にそれぞれ形成される。キャップ移動機構92は、キャップ91を下方に移動させることによって、キャップ91を離隔位置に移動させる。ここで、離隔位置とは、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cがノズル面33A〜ノズル面33Cから離隔した位置である。これにより、図4に示すように、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cは、それぞれ、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cから取り外される。
吸引ポンプ93は、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに第1キャップ91A〜第3キャップ91Cがそれぞれ装着されている状態において、密閉空間38内の流体(例えば光硬化性インク)を吸引する。これにより、密閉空間38内は、大気圧より低い圧力となる。この結果、吸引ポンプ93は、例えば、第1インクヘッド30Aの第1左側ノズル31A(図3参照)および第1右側ノズル32A(図3参照)内の光硬化性インクを吸引する。即ち、第1インクヘッド30Aの第1左側ノズル31Aおよび第1右側ノズル32Aから光硬化性インクを第1キャップ91A内に強制的に吐出させる。吸引ポンプ93の吸引口は、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cに接続されている。吸引ポンプ93の排出口は、廃液タンク95に接続されている。吸引ポンプ93に吸引された密閉空間38内の流体は、廃液タンク95に貯留される。吸引ポンプ93による上記吸引は、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cから光硬化性インクを吐出させて、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cの目詰まりを解消させるためのクリーニング動作である。吸引ポンプ93は、制御装置70に制御される。
また、吸引ポンプ93は、キャップ91内の流体(例えば光硬化性インク)を吸引する。例えば、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cとキャップ91とが離れた状態において、キャップ91内に光硬化性インクが存在するときに、吸引ポンプ93を駆動することによってキャップ91内の光硬化性インクを廃液タンク95へと排出することができる。
図6に示すように、制御装置70は、記録媒体5への印刷を制御する装置である。制御装置70の構成は特に限定されない。制御装置70は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図2に示すように、制御装置70は、ケース15の内部に設けられている。ただし、制御装置70はケース15の内部に設けられていなくてもよい。例えば、制御装置70は、ケース15の外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置70は、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されている。
図6に示すように、制御装置70は、操作パネル25と、キャリッジ移動機構21と、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cと、紫外線照射装置41、42と、第1テーブル移動機構36(図2参照)の第1モータ39Aと、第2テーブル移動機構37(図2参照)の第2モータ39Bと、キャッピング装置90(図4参照)の駆動モータ92Aと、吸引ポンプ93と通信可能に接続している。制御装置70は、キャリッジ移動機構21、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30C、紫外線照射装置41、42、第1モータ39A、第2モータ39B、駆動モータ92A、および、吸引ポンプ93を制御する。
制御装置70は、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cが光硬化性インクを吐出するタイミングや光硬化性インクの吐出量等を制御する。制御装置70は、キャリッジ移動機構21を制御することによって、キャリッジ20の主走査方向Yの往復移動を制御する。制御装置70は、駆動モータ92Aの駆動を制御することによって、キャップ91の上下方向Zの移動を制御する。制御装置70は、キャップ91内や密閉空間38内の流体を吸引ポンプ93によって吸引するタイミングなどを制御する。制御装置70は、記録媒体5に吐出された光硬化性インクに向けて紫外線照射装置41、42から紫外線を照射するタイミング等を制御する。
図6に示すように、制御装置70は、記憶部71と、判定部72と、フラッシング動作部73と、計数部74と、判断部75と、クリーニング動作部76とを備えている。制御装置70の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置70の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、これら各部の具体的な機能については後述する。
記憶部71は、プリンタ10の外部から送信された印刷データを記憶する。印刷データは、例えば、ラスター形式のデータである。印刷データには、各印刷領域(例えばピクセル単位)にどのインクを用いるかが関連付けられている。印刷データは、例えば、プリンタ10とは別体に設けられたコンピュータにインストールされたソフトウェアを用いて作成される。また、記憶部71は、後述する累積印刷時間を記憶する。
次に、印刷データに基づいて記録媒体に画像を印刷するときのノズルのメンテナンスの手順について説明する。図7は、印刷データにグロスインクが含まれるか否かによってノズルのメンテナンスの手順が異なることを説明するフローチャートである。ここでは、グロスインクは第1のインクの一例であり、プロセスカラーインクは第2のインクの一例である。なお、プライマーインクが第1のインクの一例であってもよい。
まず、ステップS10において、プリンタ10は印刷データを受信する。受信された印刷データは、記憶部71に記憶される。
ステップS20において、判定部72は、印刷データがグロスインクを含むデータであるかを判定する。印刷データがグロスインクを含むデータである場合(例えば印刷データがグロスインク、プロセスカラーインクおよびホワイトインクを含むデータである場合)には、ステップS30に進む。一方、印刷データがグロスインクを含まないデータである場合(例えば印刷データがプロセスカラーインクおよびホワイトインクを含むデータである場合)には、ステップS40に進む。
ステップS30において、フラッシング動作部73は、第1フラッシング動作を実行する。第1フラッシング動作は、印刷中に行われる。第1フラッシング動作は、例えば、キャリッジ20が主走査方向Yに所定の回数だけ往復移動するごとに行われる。第1フラッシング動作は、第1キャップ91Aの多孔質体96に第1左側ノズル31Aからシアンインクを吐出しかつ第1右側ノズル32Aからマゼンタインクを吐出し、第2キャップ91Bの多孔質体96に第2左側ノズル31Bからイエローインクを吐出しかつ第2右側ノズル32Bからブラックインクを吐出し、第3キャップ91Cの多孔質体96に第3左側ノズル31Cからグロスインクを吐出しかつ第3右側ノズル32Cからホワイトインクを吐出する動作である。このように、ステップS30では、印刷中に記録媒体5に向けて第3左側ノズル31Cからグロスインクが吐出されるため、第3左側ノズル31Cの目詰まりを抑制するために第1フラッシング動作において第3左側ノズル31Cからグロスインクが吐出される。印刷データに基づいて記録媒体5に画像が印刷されると、印刷処理が終了する。
ステップS40において、フラッシング動作部73は、第2フラッシング動作を実行する。第2フラッシング動作は、印刷中に行われる。第2フラッシング動作は、第1キャップ91Aの多孔質体96に第1左側ノズル31Aからシアンインクを吐出しかつ第1右側ノズル32Aからマゼンタインクを吐出し、第2キャップ91Bの多孔質体96に第2左側ノズル31Bからイエローインクを吐出しかつ第2右側ノズル32Bからブラックインクを吐出し、第3キャップ91Cの多孔質体96に第3左側ノズル31Cからグロスインクを吐出せずかつ第3右側ノズル32Cからホワイトインクを吐出する動作である。このように、ステップS40では、印刷中に記録媒体5に向けて第3左側ノズル31Cからグロスインクが吐出されないため、グロスインクの無駄な消費を抑制するために第2フラッシング動作において第3左側ノズル31Cからグロスインクが吐出されない。第3左側ノズル31Cは、第1ノズルの一例である。第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32Bおよび第3右側ノズル32Cは、第2ノズルの一例である。印刷データに基づいて記録媒体5に画像が印刷されると、印刷処理が終了する。
ステップS50において、判断部75は、累積印刷時間が第1の時間(例えば30分〜1時間程度)に到達したかを判断する。ここで、累積印刷時間とは、第2フラッシング動作において特定のノズルからインク(ここでは第3左側ノズル31Cからグロスインク)が吐出されない印刷データを連続して印刷した合計時間である。累積印刷時間は、例えば、第2フラッシング動作を行う印刷における紫外線照射装置41、42から光が照射されている合計時間である。累積印刷時間は、後述するクリーニング動作が実行されたときや、第1フラッシング動作によって全てのノズルからインクが吐出されたときにリセットされる。累積印刷時間は、計数部74によって計数される。なお、第1の時間は、ノズルから吐出されるインクの種類によって同じ時間に設定してもよいし、異なる時間に設定してもよい。累積印刷時間が第1の時間に到達したときには、ステップS60に進む。一方、累積印刷時間が第1の時間に到達していないときには、ステップS50を繰り返し行う。
ステップS60において、判断部75は、印刷データに基づいて印刷が継続されているか、即ち印刷中であるかを判断する。印刷中の場合には、ステップS70に進む。一方、印刷中でない場合には、ステップS80に進む。
ステップS70において、判断部75は、累積印刷時間が第1の時間より長い第2の時間(例えば2時間〜3時間程度)に到達したかを判断する。なお、第2の時間は、ノズルから吐出されるインクの種類によって同じ時間に設定してもよいし、異なる時間に設定してもよい。第2の時間は、ノズルに目詰まりが生じない程度の時間である。累積印刷時間が第2の時間に到達したときには、ステップS80に進む。一方、累積印刷時間が第2の時間に到達していないときには、ステップS60に戻る。
ステップS80において、累積印刷時間が第2時間に到達したため、クリーニング動作部76は、クリーニング動作を実行する。クリーニング動作部76は、印刷中にクリーニング動作を実行する。即ち、クリーニング動作部76は、印刷を一度止めてクリーニング動作を実行する。なお、クリーニング動作とは、吸引ポンプ93によって密閉空間38内の流体を吸引する動作である。このように、ステップS80では、ノズル(ここでは第3左側ノズル31C)に目詰まりが発生しないように、印刷中に印刷がいったん停止されて第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに第1キャップ91A〜第3キャップ91Cが取り付けられる。そして、クリーニング動作部76によってクリーニング動作が実行されて、第3左側ノズル31Cから強制的にグロスインクが吐出される。クリーニング動作が完了すると、印刷が再開される。
一方、ステップS90において、累積印刷時間が第1時間に到達した後であり印刷が行われていないため、クリーニング動作部76は、クリーニング動作を実行する。クリーニング動作部76は、例えば、印刷開始前にクリーニング動作を実行する。即ち、クリーニング動作部76は、一の印刷データに基づく印刷と他の印刷データに基づく印刷との間にクリーニング動作を実行する。このように、ステップS90では、ノズル(ここでは第3左側ノズル31C)に目詰まりが発生しないように、第1時間に到達した後に予備的にクリーニング動作を実行する。
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、フラッシング動作部73は、判定部72によって印刷データがグロスインクを含むデータであると判定された場合には、印刷中に第1フラッシング動作を実行する。これにより、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cの目詰まりを解消したり、目詰まりの発生を抑制したりすることができる。このため、該印刷データに基づいて画像を印刷するときには第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cからは安定してプロセスカラーインク、グロスインクおよびホワイトインクがそれぞれ吐出される。一方、フラッシング動作部73は、判定部72によって印刷データがグロスインクを含むデータではないと判定された場合には、印刷中に第2フラッシング動作を実行する。これにより、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32Bおよび第3右側ノズル32Cの目詰まりを解消したり、目詰まりの発生を抑制したりすることができる。このため、第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32Bおよび第3右側ノズル32Cからは安定してプロセスカラーインクやホワイトインクが吐出される。さらに、第3左側ノズル31Cからはグロスインクが吐出されないため、フラッシング動作時のグロスインクの消費量を低減することができる。なお、仮に第3左側ノズル31Cに目詰まりが発生したとしても、該印刷データに基づいて画像を印刷するときには第3左側ノズル31Cからグロスインクは吐出されないため、印刷された画像の品質が低下することはない。
本実施形態のプリンタ10によると、グロスインク、プロセスカラーインクおよびホワイトインクは、光硬化性を有するインクであり、キャップ91は、グロスインク、プロセスカラーインクおよびホワイトインクを吸収可能な多孔質体96を有する。そして、プリンタ10は、制御装置70に制御されかつキャリッジ20に搭載され、記録媒体5に吐出されたグロスインク、プロセスカラーインクおよびホワイトインクに向けて光を照射する紫外線照射装置41、42を備えている。上述したように、紫外線照射装置41、42から照射された光は記録媒体5において反射して、多孔質体96に吸収された光硬化性インクに到達することがある。これにより、多孔質体96において光硬化性インクが硬化してしまい、多孔質体96のインク吸収性能が低下する虞がある。そこで、印刷データに基づいて記録媒体5に形成する画像に含まれない光硬化性インクについては、第2フラッシング動作においてノズルから吐出しないことによって、多孔質体96において硬化する光硬化性インクの量を低減することができる。これにより、多孔質体96の交換頻度を低減することができる。特に、グロスインクやプライマーインク等の透明インクは硬化しやすい性質を有するため、印刷データが例えばグロスインクを含むデータでないときには、第2フラッシング動作において第3左側ノズル31Cからグロスインクを吐出しないと効果的である。
本実施形態のプリンタ10によると、グロスインクは第1のインクの一例であり、プロセスカラーインクは第2のインクの一例である。上述したように、光硬化性を有するグロスインク(即ち透明インク)は光硬化性を有するプロセスカラーインクに比べて硬化しやすい。このため、第2フラッシング動作においてグロスインクを吐出しないことで、より硬化しやすいグロスインクが多孔質体96に存在しなくなるため、記録媒体5において反射した光によって多孔質体96において硬化する光硬化性インクの量を低減することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、インク受け部材は、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに着脱可能に形成され、第1インクヘッド30A〜第3インクヘッド30Cに取り付けられたときにノズル面33A〜33Cをそれぞれ覆いかつノズル面33A〜33Cとの間に密閉空間38を形成する第1キャップ91A〜第3キャップ91Cである。さらに、プリンタ10は、制御装置70に制御され、密閉空間38内の流体を吸引する吸引ポンプ93を備えている。そして、クリーニング動作部76は、累積印刷時間が第1の時間に到達した後でありかつ印刷が行われていないときに、吸引ポンプ93によって密閉空間38内の流体を吸引するクリーニング動作を実行する。第2フラッシング動作では第3左側ノズル31Cからグロスインクが吐出されないため、印刷が継続して行われると、第3左側ノズル31Cに目詰まりが発生する虞がある。そこで、累積印刷時間が第1の時間に到達した後において、印刷が行われていないとき(例えば次の印刷開始前)にクリーニング動作を実行することにより、第3左側ノズル31Cの目詰まりの発生を抑制することができる。これにより、次の印刷データに基づいて印刷を行うときには、第3左側ノズル31Cからグロスインクを安定して吐出することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、クリーニング動作部76は、累積印刷時間が第1の時間より長い第2の時間に到達したときに、クリーニング動作を実行する。例えば、印刷データが比較的大きい場合には、累積印刷時間が第1の時間に到達した後においてさらに印刷が継続されることがあり得る。印刷が完了するまで、クリーニング動作の実行を控えてしまうと、第3左側ノズル31Cに目詰まりが発生する虞がある。このため、累積印刷時間が第2の時間に到達したときには、クリーニング動作部76は強制的にクリーニング動作を実行するようにしてもよい。これにより、第3左側ノズル31Cの目詰まりの発生を抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、例えば、プロセスカラーインクは第1のインクの一例であり、ホワイトインクは第2のインクの一例であってもよい。例えば、印刷データがホワイトインクのみを含むデータである場合、従来は、記録媒体5にホワイトインクを吐出して白画像を形成するときにも印刷中にプロセスカラーインクを吐出するフラッシング動作を実行していたため、プロセスカラーインクの消費量が多かった。しかし、本実施形態では、例えば記録媒体5に白画像を形成する場合には、印刷中の第2フラッシング動作においてプロセスカラーインクが吐出されないため、プロセスカラーインクの消費量を低減することができる。
上述した実施形態では、インクヘッド30は光硬化性を有するインクを吐出するように構成されていたが、これに限定されない。インクヘッド30は、例えば、水溶性インクや溶剤インク(即ち顔料および溶剤を含むソルベント系顔料インク)を吐出するように構成されていてもよい。インクヘッド30が水溶性インクや溶剤インクを吐出する場合には、プリンタ10は紫外線照射装置41、42を備えていない。
上述した実施形態では、インクヘッド30は、第1インクヘッド30Aと第2インクヘッド30Bと第3インクヘッド30Cとを含むが、インクヘッドの数は3つに限定されない。例えば、インクヘッド30は、第1インクヘッド30Aのみを備えており、第1インクヘッド30Aが第1左側ノズル31A、第1右側ノズル32A、第2左側ノズル31B、第2右側ノズル32B、第3左側ノズル31Cおよび第3右側ノズル32Cを備えていてもよい。
上述した実施形態では、第1フラッシング動作および第2フラッシング動作は、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cの多孔質体96に対して行われていたが、これに限定されない。例えば、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cは多孔質体96を有しておらず、第1フラッシング動作および第2フラッシング動作は、第1キャップ91A〜第3キャップ91Cに直接的に行ってもよい。また、例えば、プリンタ10は、キャッピング装置90とは別体に設けられたいわゆるフラッシング専用のフラッシングステージを備えており、インク受け部材としての該フラッシングステージに対して第1フラッシング動作および第2フラッシング動作を実行するようにしてもよい。
上述した実施形態では、インク受け部材としての第1キャップ91A〜第3キャップ91Cは、テーブル35よりも右方に配置されていたが、テーブル35よりも左方に配置されていてもよい。また、インク受け部材は、テーブル35よりも右方に配置すると共にテーブル35よりも左方に配置していてもよい。例えば、テーブル35よりも左方においてフラッシング動作をする場合には、キャリッジ20が右方から左方に移動したときにフラッシング動作を実行するが、これは0.5回往復移動したことに相当する。
ここで開示される技術は様々なタイプのプリンタに適用することができる。上述した実施形態で示したフラットベッドタイプのプリンタ10の他、例えば、ロール状の記録媒体5を副走査方向Xに搬送する、所謂、Roll-to-Rollタイプのプリンタ10にも同様に適用することができる。
5 記録媒体
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
20 キャリッジ
30A 第1インクヘッド、30B 第2インクヘッド、30C 第3インクヘッド
31A 第1左側ノズル、31B 第2左側ノズル、31C 第3左側ノズル
32A 第1右側ノズル、32B 第2右側ノズル、32C 第3右側ノズル
35 テーブル(載置台)
41、42 紫外線照射装置
70 制御装置
72 判定部
73 フラッシング動作部
76 クリーニング動作部
90 キャッピング装置
91A 第1キャップ、91B 第2キャップ、91C 第3キャップ
93 吸引ポンプ
96 多孔質体

Claims (6)

  1. 記録媒体が載置される載置台と、
    印刷データに基づいて前記記録媒体に第1のインクを吐出する第1ノズルと、前記印刷データに基づいて前記記録媒体に第2のインクを吐出する第2ノズルとを有するインクヘッドと、
    前記インクヘッドが搭載され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、
    前記第1ノズルから吐出された前記第1のインクおよび前記第2ノズルから吐出された前記第2のインクを受け、前記主走査方向において前記載置台の側方に配置されたインク受け部材と、
    前記インクヘッドおよび前記キャリッジを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記印刷データが前記第1のインクを含むデータであるかを判定する判定部と、
    前記印刷データが前記第1のインクを含むデータである場合には、前記第1ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第1のインクを吐出しかつ前記第2ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第2のインクを吐出する動作である第1フラッシング動作を印刷中に実行し、かつ、前記印刷データが前記第1のインクを含まないデータである場合には、前記第1ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第1のインクを吐出せずかつ前記第2ノズルから前記インク受け部材に向けて前記第2のインクを吐出する動作である第2フラッシング動作を印刷中に実行するフラッシング動作部と、を備えている、インクジェットプリンタ。
  2. 前記第1のインクはプロセスカラーインクであり、前記第2のインクはホワイトインクである、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第1のインクおよび前記第2のインクは、光硬化性を有するインクであり、
    前記インク受け部材は、前記第1のインクおよび前記第2のインクを吸収可能な多孔質体を有し、
    前記制御装置に制御されかつ前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体に吐出された前記第1のインクおよび前記第2のインクに向けて光を照射する光照射装置を備えている、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記第1のインクは顔料を含まない透明インクであり、前記第2のインクはプロセスカラーインクである、請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記インク受け部材は、前記インクヘッドに着脱可能に形成され、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記インクヘッドとの間に密閉空間を形成するキャップであり、
    前記制御装置に制御され、前記密閉空間内の流体を吸引する吸引ポンプを備え、
    前記制御装置は、前記吸引ポンプによって前記密閉空間内の流体を吸引するクリーニング動作を実行するクリーニング動作部を備え、
    前記クリーニング動作部は、累積印刷時間が第1の時間に到達した後でありかつ印刷が行われていないときに、前記クリーニング動作を実行する、請求項3または4に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記クリーニング動作部は、前記累積印刷時間が前記第1の時間より長い第2の時間に到達したときに、前記クリーニング動作を実行する、請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
JP2019153900A 2019-08-26 2019-08-26 インクジェットプリンタ Active JP6946387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019153900A JP6946387B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 インクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019153900A JP6946387B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 インクジェットプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021030595A JP2021030595A (ja) 2021-03-01
JP6946387B2 true JP6946387B2 (ja) 2021-10-06

Family

ID=74677075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019153900A Active JP6946387B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6946387B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7328271B2 (ja) * 2021-03-18 2023-08-16 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3480478B2 (ja) * 1996-01-16 2003-12-22 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
US8348413B2 (en) * 2009-07-30 2013-01-08 Roland Dg Corporation Ink jet recording apparatus equipped with ultraviolet light irradiation device that moves with ink head
JP2011056754A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、メンテナンス方法、画像形成システム、メンテナンスプログラム及び記録媒体
JP6287075B2 (ja) * 2013-11-01 2018-03-07 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置
JP6497026B2 (ja) * 2014-10-22 2019-04-10 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021030595A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7481526B2 (en) Image forming apparatus
JP2008183778A (ja) 2次元コード印刷方法、そのプログラム及びインクジェットプリンタ
US7686418B2 (en) Inkjet image forming apparatus having a capping unit
JP6946387B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP4529522B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7015281B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP7130572B2 (ja) インクジェットプリンタおよびコンピュータプログラム
JP7075315B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP6107086B2 (ja) 液体吐出装置、及び、立体形状被印刷物用治具
JP2017177440A (ja) インクジェット印刷装置
JP4345341B2 (ja) インクジェットプリンタ
US6959977B2 (en) Inkjet printing device, method and computer program product for controlling ejection restoring system
JP6725728B1 (ja) インクジェットプリンタ
JP2021014054A (ja) インクジェットプリンタ
JP7426894B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP6940299B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2024010681A (ja) インクジェットプリンタ
JP2022115192A (ja) インクジェットプリンタ
JP2024056523A (ja) プリンタ
JP2024031294A (ja) インクジェットプリンタ
JP2021187046A (ja) インクジェットプリンタ
JP4356357B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4056833B2 (ja) インクジェット画像形成装置のインクタンク及びインクジェット画像形成装置
US11780241B2 (en) Liquid discharging apparatus, provided with ultraviolet irradiator, liquid discharging method using liquid discharging apparatus provided with ultraviolet irradiator and storage medium storing program for liquid discharging apparatus provided with ultraviolet irradiator
JP2022059773A (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6946387

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150