JP2024031294A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】インクヘッドからインクを安定して吐出させることを維持しつつ、フラッシング動作において無駄なインクの消費を抑制することができる。【解決手段】プリンタ10は、キャリッジ30に設けられた光量センサ40と、フラッシング動作により吐出されたインクを受けるインク受部60と、制御装置70とを備える。光量センサ40は、光照射装置35から照射されて反射した光を受ける受光部41を有し、受光部41が受光した光量を測定する。制御装置70は、前回のフラッシング動作を行った後における、受光部41が受光した積算光量V1を算出する光量算出部73と、積算光量V1に基づいて、フラッシング吐出量V2を決定する吐出量決定部75と、フラッシング吐出量V2のインクを、インクヘッド32からインク受部60に吐出するように、フラッシング動作を実行するフラッシング動作制御部77とを備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
例えば特許文献1には、インクを吐出する吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置が開示されている。液滴吐出装置は、吐出ヘッドからインクを安定して吐出させるためのフラッシング動作が実行されるフラッシングユニットを備えている。フラッシング動作とは、フラッシングユニットに向かって吐出ヘッドからインクを吐出する動作のことである。
また特許文献1に開示された液滴吐出装置は、吐出ヘッドから吐出されたインクに対して紫外線を照射する紫外線照射部を備えている。特許文献1には、吐出ヘッドの周囲の湿度や、紫外線照射部から照射された紫外線の光量に基づいて、フラッシング動作の頻度を調整している。このことによって、吐出ヘッドに対する安定した吐出性を保持させることができることが記載されている。
特開2012-245462号公報
ところで、吐出ヘッドからインクが吐出される被印刷物は、例えば立体物であることがあり得る。そのため、インクが吐出される被印刷物は、例えば高さが異なることがあり得る。この場合、被印刷物の高さに応じて、被印刷物に反射して吐出ヘッドに照射される紫外線の光量が変化するため、フラッシング動作時に、吐出ヘッドからインクを安定して吐出させるために必要となる吐出ヘッドからのインクの吐出量(以下、フラッシング吐出量ともいう。)が異なることがあり得る。その結果、吐出ヘッドに照射される紫外線の光量が多いにも関わらず、フラッシング吐出量が少ないため、吐出ヘッドからインクを安定して吐出させることを維持することができないことがあった。一方、吐出ヘッドに照射される紫外線の光量が少ないにも関わらず、フラッシング吐出量が多いため、無駄にインクを消費することがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクヘッドからインクを安定して吐出させることを維持することができ、かつ、フラッシング動作において無駄なインクの消費を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、被印刷物を支持する支持台と、主走査方向に延びたガイドレールと、前記ガイドレールに摺動自在に設けられたキャリッジと、インクを吐出するノズルが形成されたノズル面を有し、前記キャリッジに設けられたインクヘッドと、前記キャリッジに設けられ、光を照射する光照射装置と、前記キャリッジに設けられた光量センサと、前記インクヘッドの前記ノズルからフラッシング動作により吐出されたインクを受けるインク受部と、制御装置と、を備えている。前記光量センサは、前記光照射装置から照射され、かつ、反射した光を受ける受光部を有し、前記受光部が受光した光量を測定するように構成されている。前記制御装置は、光量算出部と、吐出量決定部と、フラッシング動作制御部とを備えている。前記光量算出部は、前回の前記フラッシング動作を行った後における、前記光量センサの前記受光部が受光した積算光量を算出する。前記吐出量算出部は、前記光量算出部に算出された前記積算光量に基づいて、前記フラッシング動作のときに前記インクヘッドから吐出するインクのフラッシング吐出量を決定する。前記フラッシング動作制御部は、前記吐出量決定部によって決定された前記フラッシング吐出量のインクを、前記インクヘッドから前記インク受部に吐出するように、前記フラッシング動作を実行する。
前記インクジェットプリンタによれば、前回のフラッシング動作からにおいて、光量センサの受光部が受光した積算光量は、インクヘッドのノズルに対して照射された積算光量と推定することができる。そのため、積算光量に基づいて、例えば積算光量が多い場合には、インクヘッドのノズル内のインクの増粘の進行が早いと考えられるため、フラッシング吐出量を多くすることで、インクヘッドからインクを安定して吐出させることを維持することができる。また、積算光量に基づいて、例えば積算光量が少ない場合には、インクヘッドのノズル内のインクの増粘の進行が遅いと考えられるため、フラッシング吐出量を少なくすることで、フラッシング動作における無駄なインクの消費を抑制しつつ、インクヘッドからインクを安定して吐出させることを維持することができる。
本発明によれば、インクヘッドからインクを安定して吐出させることを維持することができ、かつ、フラッシング動作において無駄なインクの消費を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
実施形態に係るプリンタを示す斜視図である。 実施形態に係るプリンタを示す正面図である。 実施形態に係るプリンタのブロック図である。 インクヘッド、光照射装置および光量センサの底面の構成を示す模式図である。 フラッシングユニットを示す平面図である。 図5のVI-VI断面に沿ったフラッシングユニットの断面図である。 実施形態において、フラッシング動作までの制御手順を示したフローチャートである。 積算光量とフラッシング吐出量との関係の一例を示す説明図である。 積算光量とフラッシング吐出量との関係の他の一例を示す説明図である。 他の実施形態において、フラッシング動作までの制御手順を示したフローチャートである。 印刷吐出量とフラッシング吐出量との関係の一例を示す説明図である。 インクヘッド、インク、印刷吐出量、および、フラッシング吐出量の対応関係を示す図である。 印刷吐出量とフラッシング吐出量との関係の他の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化される。
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、プリンタともいう。)10を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るプリンタ10を示す正面図である。図3は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。以下において、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれプリンタ10の前、後、左、右、上、下を示している。符号Yは主走査方向を示している。本実施形態では、主走査方向Yは左右方向である。符号Xは副走査方向を示している。副走査方向Xは、主走査方向Yと異なる方向である。副走査方向Xは、平面視において主走査方向Yと交差(ここでは直交)している。副走査方向Xは、例えば前後方向である。符号Zは、高さ方向、言い換えると上下方向を示している。ただし、これら方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものではない。
図2に示すように、プリンタ10は、被印刷物5にインクを吐出して、被印刷物5に対して印刷を行うものである。被印刷物5は、例えば記録紙である。ただし、被印刷物5は、記録紙に限定されない。例えば被印刷物5には、PCV、ポリエステルなどの樹脂材料から形成されたシート、金属板、ガラス板、木材板などの比較的に厚みを有するものが含まれる。また、被印刷物5は、例えばスマートフォンケースなどの立体物であってもよい。被印刷物5におけるインクが吐出される面(例えば上面)は、平らな面であってもよいし、凹凸が形成された面であってもよい。被印刷物5は、被印刷物5の全体に対する主走査方向Yまたは副走査方向Xの位置に応じて、高さが異なっていてもよい。
プリンタ10は、インクジェット式のプリンタである。本実施形態では、プリンタ10は、いわゆるフラットベッドタイプのプリンタであり、後述の支持台25(図2参照)が副走査方向Xに移動することで、被印刷物5も副走査方向Xに移動するように構成されている。ただし、プリンタ10は、いわゆるロールtoロールタイプのプリンタであってもよく、ロール状の被印刷物5のみを副走査方向Xに移動させるように構成されていてもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、ケース11と、カバー12とを備えている。ケース11は、例えば直方体形状であり、内部空間を有している。この内部空間において、被印刷物5に対して印刷が行われる。図2に示すように、ケース11の前部には開口15が形成されている。
カバー12は、開口15を開閉自在にケース11に支持されている。カバー12は、後端を軸に回転可能に構成されている。図1に示すように、カバー12の前部および上部には、窓16が設けられている。窓16は、透明または半透明の部材、例えばアクリル板によって形成されている。ユーザは、窓16を通じてケース11の内部空間を視認することができる。
本実施形態では、図1に示すように、プリンタ10は、操作パネル20を備えている。操作パネル20は、ケース11に設けられている。操作パネル20は、プリンタ10の状態や、後述のフラッシング動作に関する情報を表示する表示画面21と、操作キー22とを有している。ユーザは、例えば操作キー22を操作することで、表示画面21に各種の情報を表示することができる。
次に、本実施形態に係るプリンタ10の内部構成について説明する。図2に示すように、プリンタ10は、支持台25を備えている。支持台25は、被印刷物5を支持するものである。ここでは、支持台25の上面に被印刷物5が載置されている。支持台25上において被印刷物5に対して印刷が行われる。支持台25に支持された被印刷物5にインクが吐出される。支持台25の上面は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに広がっている。
図2に示すように、プリンタ10は、ガイドレール28と、キャリッジ30と、インクヘッド32と、光照射装置35と、光量センサ40と、を備えている。ガイドレール28は、ケース11の内部空間に配置され、ケース11に固定されている。ガイドレール28は、支持台25よりも上方に配置されている。ガイドレール28は、主走査方向Yに延びている。キャリッジ30は、ガイドレール28に摺動自在に設けられている。キャリッジ30は、ガイドレール28に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。
インクヘッド32は、支持台25よりも上方に配置されている。ここでは、インクヘッド32は、支持台25に支持された被印刷物5よりも上方に配置されている。インクヘッド32は、インクを吐出する。ここでは、インクヘッド32は、支持台25に支持された被印刷物5に向かって下方にインクを吐出する。インクヘッド32は、キャリッジ30に設けられている。ここでは、インクヘッド32は、底面が下方に向かって露出するようにキャリッジ30に設けられ、キャリッジ30に支持されている。なお、インクヘッド32の数は特に限定されない。本実施形態では、インクヘッド32の数は4つである。4つのインクヘッド32は、主走査方向Yに並んで配置されている。ここでは、4つのインクヘッド32に対して、左から右に向かって、第1インクヘッド32A、第2インクヘッド32B、第3インクヘッド32C、第4インクヘッド32Dと称することとする。インクヘッド32は、第1インクヘッド32Aと、第2インクヘッド32Bと、第3インクヘッド32Cと、第4インクヘッド32Dとを有している。
図4は、インクヘッド32、光照射装置35および光量センサ40の底面の構成を示す模式図である。本実施形態では、各インクヘッド32は、複数のノズル33と、複数のノズル33が形成されたノズル面34とを有している。ノズル面34は、インクヘッド32の底面を構成している。1つのインクヘッド32において、複数のノズル33は、副走査方向Xに並んで配置されている。ここで、1つのインクヘッド32において、副走査方向Xに並んだ複数のノズル33の列のことをノズル列33aという。本実施形態では、1つのインクヘッド32において、ノズル列33aの数は2つであるが、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
各インクヘッド32は、それぞれ異なる色のインクを吐出する。ここでは、第1インクヘッド32Aは、第1のインクを吐出する。第2インクヘッド32Bは、第1のインクと色が異なる第2のインクを吐出する。第3インクヘッド32Cは、第3のインクを吐出する。第3のインクは、第1のインクと色が異なり、かつ、第2のインクと色が異なる。第4インクヘッド32Dは、第4のインクを吐出する。第4のインクは、第1のインク、第2のインク、および、第3のインクと色が異なる。ここで、第1のインク~第4のインクの具体的な色は特に限定されない。第1のインク~第4のインクは、例えばプロセスカラーインクおよび特色インクなどのうちの何れかの色のインクである。プロセスカラーインクには、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクなどが含まれている。特色インクには、プロセスカラーインク以外の色のインク、例えばホワイトインク、クリアインクなどが含まれている。本実施形態では、例えば第1のインク、第2のインク、第3のインク、第4のインクは、それぞれシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクである。なお、本実施形態では、各インクヘッド32は、それぞれ異なる色のインクを吐出しているが、一部のインクヘッド32は、同じ色のインクを吐出してもよい。例えば2つのインクヘッド32から同じ色のインクが吐出されてもよい。また、1つのインクヘッド32において、ノズル列33a毎に異なる色のインクが吐出されてもよい。
また、インクヘッド32から吐出されるインクの材料は何ら限定されず、従来からのインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。本実施形態では、インクヘッド32から吐出されるインクは、光が照射されると乾燥が促進される光硬化型インクである。インクに照射される光とは、例えば紫外線である。ここでは、インクは、紫外線が照射されると硬化が促進される紫外線硬化型インクである。
本実施形態では、インクヘッド32から吐出されるインクは、図2に示すインクカートリッジ45に収容されている。例えばケース11の左部の前面には、収容部46が配置されている。インクカートリッジ45は、収容部46に収容されている。インクカートリッジ45は、例えば1つのインクヘッド32につき1つ接続されている。インクカートリッジ45は、例えば図示しないインクチューブを介してインクヘッド32に接続される。インクカートリッジ45に収容されたインクは、インクチューブを通ってインクヘッド32に供給される。
光照射装置35は、光を照射するものである。本実施形態では、光照射装置35は、インクヘッド32から吐出されたインクに光を照射する装置である。詳しくは、光照射装置35は、支持台25に支持された被印刷物5に吐出されたインクに、光を照射可能に構成されている。本実施形態では、インクヘッド32(詳しくはノズル33)から吐出されたインクは、紫外線が照射されると硬化が促進される紫外線硬化型インクである。そのため、光照射装置35は、インクヘッド32から吐出されたインクに紫外線を照射する紫外線照射装置であり得る。
図2に示すように、光照射装置35は、キャリッジ30に設けられており、キャリッジ30およびインクヘッド32と共に主走査方向Yに移動可能に構成されている。本実施形態では、光照射装置35の数は特に限定されず、ここでは2つである。光照射装置35は、キャリッジ30の左側に設けられている第1光照射装置35Aと、キャリッジ30の右側に設けられている第2光照射装置35Bとを有している。光照射装置35は、キャリッジ30の左右両側、すなわちインクヘッド32の左方および右方に設けられている。しかしながら、第1光照射装置35Aと第2光照射装置35Bの何れかは、省略されてもよい。光照射装置35の数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。ここでは、光照射装置35は、インクヘッド32と主走査方向Yに並んで配置されている。
本実施形態では、各光照射装置35は、照射本体36(図4参照)と、光源37(図3参照)とを有している。照射本体36は、例えば直方体形状であり、中空のものである。図4に示すように、照射本体36の底面には、照射口38が形成されている。照射口38の形状は、四角形状であるが、特に限定されない。図3の光源37は、光(ここでは紫外線)を発するものであり、照射本体36の内部に配置されている。光源37から発せられた光は、照射口38を通り、支持台25に支持された被印刷物5に吐出されたインクに照射される。
光量センサ40は、キャリッジ30に設けられている。光量センサ40は、インクヘッド32の周囲に到達した光の量(光量)を測定する。本実施形態では、光照射装置35から発せられた光は、支持台25や、支持台25に支持された被印刷物5などに反射し、インクヘッド32、および、インクヘッド32の周囲に到達する。光量センサ40は、光照射装置35から発せられ、かつ、反射し、インクヘッド32の周囲に到達した光の量を測定する。なお、光量センサ40の種類は特に限定されない。ここでは、光量センサ40は光学センサである。
本実施形態では、図4に示すように、光量センサ40は、受光部41を有している。受光部41は、光量センサ40の底部を構成している。受光部41は、光照射装置35から照射され、かつ、支持台25に支持された被印刷物5などから反射した光を受ける。光量センサ40は、受光部41が受光した光量を測定する。
本実施形態では、光量センサ40は、インクヘッド32と、光照射装置35と、主走査方向Yに並んで配置されている。光量センサ40は、インクヘッド32と、光照射装置35(詳しくは、第1光照射装置35A)との間に配置されている。ここでは、光量センサ40は、キャリッジ30の左側に設けられている。
本実施形態では、図2に示すように、プリンタ10は、支持台25に対して、インクヘッド32、光照射装置35および光量センサ40などを主走査方向Yに移動させる第1移動機構51と、インクヘッド32、光照射装置35および光量センサ40などに対して、支持台25に支持された被印刷物5を副走査方向Xに移動させる第2移動機構52とを備えている。また、詳しい構成の説明は省略するが、プリンタ10は、支持台25を昇降させる昇降機構53を備えている。
第1移動機構51は、インクヘッド32、光照射装置35および光量センサ40などを主走査方向Yに移動させる。なお、第1移動機構51の構成は特に限定されない。第1移動機構51は、図示は省略するが、例えば左右のプーリと、ベルトと、スキャンモータとを有している。左のプーリはガイドレール28の左端部の周囲に設けられ、右のプーリはガイドレール28の右端部の周囲に設けられている。ベルトは、例えば無端状のベルトであり、左右のプーリに巻き掛けられている。ベルトには、キャリッジ30が取り付け固定されている。スキャンモータは、左右のプーリの一方に接続されている。ここでは、スキャンモータが駆動することでプーリが回転し、左右のプーリの間においてベルトが走行する。このことで、キャリッジ30と共に、インクヘッド32、光照射装置35および光量センサ40が、ガイドレール28に沿って主走査方向Yに移動する。
第2移動機構52は、支持台25を副走査方向Xに移動させることで、支持台25に支持された被印刷物5を副走査方向Xに移動させる。なお、第2移動機構52の構成は特に限定されない。ここでは、第2移動機構52は、図示は省略するが、支持台25を支持する支持台キャリッジと、支持台キャリッジをスライド可能に支持し、副走査方向Xに延びた左右一対のスライドレールとを備えている。第2移動機構52は、図示は省略するが、更にスライドレールの前方および後方に設けられた前後一対のスライドプーリと、前後一対のスライドプーリに巻き掛けられたスライドベルトとを備えている。このスライドベルトには、支持台キャリッジが固定されている。前後一対のスライドプーリのうちの何れかには、フィードモータが接続されている。ここでは、フィードモータが駆動してスライドベルトが走行することで、支持台キャリッジと共に支持台25が副走査方向Xに移動する。このことによって、支持台25に支持された被印刷物5も副走査方向Xに移動する。
本実施形態では、図1に示すように、プリンタ10は、フラッシングユニット60を備えている。フラッシングユニット60は、フラッシング動作が行われるものである。ここで、フラッシング動作とは、インクヘッド32のノズル33からフラッシングユニット60に向かって、所定量のインクを吐出させる動作のことである。フラッシング動作は、例えば印刷中に定期的(例えばキャリッジ30が支持台25上を主走査方向Yに1往復する毎)に行われる動作である。
例えば光照射装置35から照射された光は、支持台25に支持された被印刷物5などに反射して、インクヘッド32のノズル33などに到達する。ノズル33に到達した光の量が多くなると、ノズル33内のインクが硬化し易くなり、増粘することになる。このようにノズル33内のインクが増粘することで、ノズル33からインクを安定して吐出できず吐出不良に陥ることになり得る。そこで、本実施形態では、定期的にフラッシング動作を実行することで、ノズル33からフラッシングユニット60に向かってインクが吐出されるときに、ノズル33内の増粘したインクが吐出される。このことによって、ノズル33から増粘したインクを除去することができるため、ノズル33からインクを安定して吐出することを維持することができる。
フラッシングユニット60は、インク受部の一例であり、インクヘッド32のノズル33からフラッシング動作により吐出されたインクを受けるものである。フラッシングユニット60は、支持台25の主走査方向Y側に配置されている。本実施形態では、フラッシングユニット60は、支持台25の右方に配置されているが、支持台25の左方に配置されていてもよい。フラッシングユニット60は、ガイドレール28の下方であり、平面視において支持台25から外れた位置、かつ、ガイドレール28と重なる位置に配置されている。ここでは、インクヘッド32がガイドレール28に沿って主走査方向Yに移動し、フラッシングユニット60の真上に配置されたとき、インクヘッド32に対してフラッシング動作が実行される。
フラッシングユニット60の構成は特に限定されない。図5は、フラッシングユニット60を示す平面図である。図6は、図5のVI-VI断面に沿ったフラッシングユニット60の断面図である。ここでは、図6に示すように、フラッシングユニット60は、収容容器61と、吸収体62と、チューブ63とを有している。収容容器61は、フラッシング動作のときにインクヘッド32のノズル33(図4参照)から吐出されたインクを受ける容器である。収容容器61は、上方に向かって開口している。収容容器61の形状は特に限定されないが、図5に示すように、例えば平面視において矩形状である。平面視において、収容容器61の外周形状および内周形状は、矩形状である。
図6に示すように、吸収体62は、収容容器61に収容されている。吸収体62は、収容容器61に着脱自在に支持されている。吸収体62は、インクヘッド32から収容容器61に向かってインクが吐出されたとき、当該インクを受ける部材である。吸収体62が受けたインクは、吸収体62に吸収される。なお、吸収体62を形成する材料は、インクを吸収することができるものであれば特に限定されない。ここでは、吸収体62は、多孔質の材料によって形成されている。例えば吸収体62は、ポリビニルアルコールから形成されたスポンジ(例えばPVAスポンジ)である。吸収体62の形状も特に限定されない。吸収体62は、図5に示すように、収容容器61の内周面に対応した形状であり、例えば直方体形状である。
本実施形態では、図6に示すように、収容容器61の底面には、チューブ63が接続されている。ここでは、チューブ63の一端は、収容容器61に接続され、チューブ63の他端は、図示しない廃液容器に接続されている。ここでは、収容容器61が受けたインクのうち、吸収体62が吸収できなかったインクは、チューブ63を通じて廃液容器に排出される。
本実施形態では、図1に示すように、プリンタ10は、制御装置70を備えている。制御装置70は、印刷に関する制御、および、フラッシング動作に関する制御などを行う装置である。制御装置70の構成は特に限定されない。制御装置70は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されない。制御装置70は、例えばホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリと、を備えている。制御装置70は、ケース11の内部に設けられている。ただし、制御装置70は、ケース11の外部に設置されたコンピュータなどで実現されてもよい。この場合、制御装置70は、有線または無線を介してプリンタ10の制御基板(図示せず)と通信可能に接続されているとよい。
本実施形態では、図3に示すように、制御装置70は、操作パネル20、インクヘッド32、光照射装置35(詳しくは光源37)、光量センサ40、第1移動機構51、第2移動機構52および昇降機構53と通信可能に接続されている。制御装置70は、操作パネル20、インクヘッド32、光照射装置35、光量センサ40、第1移動機構51、第2移動機構52および昇降機構53を制御する。
本実施形態では、制御装置70は、記憶部71と、光量算出部73と、吐出量決定部75と、フラッシング動作制御部77と、印刷吐出量算出部79とを備えている。制御装置70の各部71~79は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。例えば制御装置70の各部71~79は、複数のプロセッサによって実現されるものであってもよいし、回路に組み込まれるものであってもよい。
以上、本実施形態に係るプリンタ10の構成について説明した。ところで、本実施形態では、被印刷物5に印刷する際、支持台25に被印刷物5を支持させる。そして、インクヘッド32を主走査方向Yに、支持台25上を1往復させている間、支持台25に支持された被印刷物5に向かってノズル33からインクを吐出させることで、1スキャン分の印刷が終了する。インクヘッド32が主走査方向Yに移動している間、光照射装置35は、支持台25に支持された被印刷物5に向かって光を照射している。インクヘッド32による1往復の移動の後、支持台25を副走査方向Xに所定の距離、移動させる。このとき、支持台25に支持された被印刷物5も副走査方向Xに所定の距離、移動する。その後、インクヘッド32を主走査方向Yに、支持台25上を1往復させている間に、ノズル33からインクを吐出させて次の1スキャン分の印刷を行う。ここでは、インクヘッド32による主走査方向Yへの1往復の移動と、支持台25の副走査方向Xへの移動を繰り返し実行することで、被印刷物5への印刷が終了する。
本実施形態では、印刷中において、インクヘッド32を主走査方向Yに1往復移動させる毎に、フラッシング動作を実行する。ここでは、インクヘッド32を主走査方向Yに1往復移動させた後、インクヘッド32をフラッシングユニット60の真上まで移動させて、フラッシング動作を実行する。
次に、フラッシング動作を実行するまでの制御手順について、図7のフローチャートに沿って説明する。
まず、印刷中において、インクヘッド32が支持台25上を主走査方向Yに1往復している間、図7のステップS101が実行される。ステップS101では、図3の光量算出部73は、前回のフラッシング動作を行った後における、光量センサ40の受光部41(図4参照)が受光した積算光量V1を算出する。ここで、前回のフラッシング動作とは、インクヘッド32による主走査方向Yへの1往復の移動前に実行されたフラッシング動作のことである。本実施形態では、積算光量V1は、インクヘッド32が主走査方向Yに1往復移動している間に、光量センサ40の受光部41が受光した光量の合計のことである。光量算出部73は、インクヘッド32が主走査方向Yに1往復移動している間、所定の間隔で受光部41が受光した光量を取得し、取得した光量の合計を積算光量V1とする。なお、光量算出部73によって算出された積算光量V1は、図3の記憶部71に記憶される。
なお、この積算光量V1は、インクヘッド32のノズル面34から被印刷物5の上面までの距離に応じて変化するものであると考えられている。例えば被印刷物5が上下方向Zに長く、ノズル面34と被印刷物5の上面までの距離が短いときには、積算光量V1は多くなると考えられる。一方、被印刷物5が上下方向Zに短く、ノズル面34と被印刷物5の上面までの距離が長いときには、積算光量V1は少なくなると考えられる。
光量算出部73によって積算光量V1が算出された後、図7のステップS103において、図3の吐出量決定部75は、フラッシング動作のときにインクヘッド32から吐出するインクの量(以下、フラッシング吐出量V2)を決定する。ここでは、フラッシング吐出量V2として、各インクヘッド32(ここでは第1インクヘッド32A~第4インクヘッド32D)に対して同じ値が設定されるものとする。
図8は、積算光量V1とフラッシング吐出量V2との関係の一例を示す説明図である。例えば吐出量決定部75は、図8に示すように、積算光量V1が基準光量SV1以上のとき、フラッシング吐出量V2を第1吐出量V2aに決定する。一方、吐出量決定部75は、積算光量V1が基準光量SV1未満のとき、フラッシング吐出量V2を第2吐出量V2bに決定する。ここで、第2吐出量V2bは、第1吐出量V2aよりも少ない。ここでは、吐出量決定部75は、積算光量V1が多い場合には、フラッシング吐出量V2を多くし、積算光量V1が少ない場合には、フラッシング吐出量V2を少なくする。なお、上記の基準光量SV1は、図3の記憶部71に予め記憶されている。
なお、基準光量SV1は、複数設定されてもよい。図9は、積算光量V1とフラッシング吐出量V2との関係の他の一例を示す説明図である。図9に示すように、例えば基準光量SV1は、第1基準光量SV11と、第1基準光量SV11よりも少ない第2基準光量SV12と、第2基準光量SV12よりも少ない第3基準光量SV13とを有し、3つの基準光量が設定されている。この場合、図3の吐出量決定部75は、積算光量V1が第1基準光量SV11以上のとき、フラッシング吐出量V2を第1吐出量V2aに決定し、積算光量V1が第2基準光量SV12以上であり、かつ、第1基準光量SV11未満のとき、フラッシング吐出量V2を、第1吐出量V2aよりも少ない第2吐出量V2bに決定する。また、吐出量決定部75は、積算光量V1が第3基準光量SV13以上であり、かつ、第2基準光量SV12未満のとき、フラッシング吐出量V2を、第2吐出量V2bよりも少ない第3吐出量V2cに決定し、積算光量V1が第3基準光量SV13未満とき、フラッシング吐出量V2を、第3吐出量V2cよりも少ない第4吐出量V2dに決定する。
本実施形態では、吐出量決定部75は、積算光量V1に基づいて、フラッシング吐出量V2を段階的に決定している。例えば吐出量決定部75は、光量算出部73によって算出された積算光量V1が多くなるにしたがって、フラッシング吐出量V2が多くなり、積算光量V1が少なくなるにしたがって、フラッシング吐出量V2が少なくなるように、フラッシング吐出量V2を段階的に決定してもよい。
なお、吐出量決定部75がフラッシング吐出量V2を段階的に決定する具体的な方法は、特に限定されない。例えば図3の記憶部71には、積算光量V1の範囲に応じてフラッシング吐出量V2が指定された変換テーブルが記憶されていてもよい。この場合、吐出量決定部75は、上記変換テーブルを参照して、光量算出部73によって算出された積算光量V1に対するフラッシング吐出量V2を上記変換テーブルから取得するとよい。また、記憶部71には、積算光量V1の具体的な数値を代入することで、フラッシング吐出量V2が一意的に決定する計算式が記憶されていてもよい。この場合、吐出量決定部75は、光量算出部73によって算出された積算光量V1を、上記計算式に代入することで、上記計算式に基づいてフラッシング吐出量V2を決定するとよい。なお、吐出量決定部75によって決定されたフラッシング吐出量V2は、記憶部71に記憶される。
このように、フラッシング吐出量V2が決定された後、図7のステップS105では、フラッシング動作を実行する。ここでは、図3のフラッシング動作制御部77は、吐出量決定部75によって決定されたフラッシング吐出量V2のインクをフラッシングユニット60(詳しくは、収容容器61)(図6参照)に吐出するように、フラッシング動作を実行する。
本実施形態では、まずフラッシング動作制御部77は、ガイドレール28に沿ってインクヘッド32が主走査方向Yに移動するように、図2の第1移動機構51を制御する。このことで、インクヘッド32は、フラッシングユニット60に向かって主走査方向Yに移動し、図6に示すように、フラッシングユニット60の収容容器61の真上に到達する。収容容器61の真上にインクヘッド32が到達したとき、フラッシング動作制御部77は、第1移動機構51を停止する。
収容容器61の真上にインクヘッド32が配置されている状態において、フラッシング動作制御部77は、第1インクヘッド32A~第4インクヘッド32Dのそれぞれに対して、フラッシング吐出量V2のインクが吐出されるように、第1インクヘッド32A~第4インクヘッド32Dの吐出制御を行う。このことによって、第1インクヘッド32A~第4インクヘッド32Dは、収容容器61(詳しくは、収容容器61に収容された吸収体62)に向かってフラッシング吐出量V2のインクを吐出する。吸収体62に向かって吐出されたインクは、吸収体62に吸収される。吸収体62がインクを吸収できない場合には、収容容器61に接続されたチューブ63を流れて、チューブ63に接続された廃液容器に排出される。このようにして、フラッシング動作が実行される。なお、フラッシング動作が実行された後は、積算光量V1をゼロにリセットし、インクヘッド32が主走査方向Yに1往復移動している間、次の1スキャン分の印刷が行われ、図7のステップS101の積算光量V1を算出する処理が行われる。
以上、本実施形態では、図2に示すように、プリンタ10は、被印刷物5を支持する支持台25と、主走査方向Yに延びたガイドレール28と、ガイドレール28に摺動自在に設けられたキャリッジ30と、図4に示すように、インクを吐出するノズル33が形成されたノズル面34を有し、キャリッジ30に設けられたインクヘッド32とを備えている。さらに、図2に示すように、プリンタ10は、キャリッジ30に設けられ、光を照射する光照射装置35と、キャリッジ30に設けられた光量センサ40と、インクヘッド32のノズル33からフラッシング動作により吐出されたインクを受けるフラッシングユニット60と、制御装置70とを備えている。図4に示すように、光量センサ40は、光照射装置35から照射され、かつ、反射した光を受ける受光部41を有し、受光部41が受光した光量を測定するように構成されている。図3に示すように、制御装置70は、光量算出部73と、吐出量決定部75と、フラッシング動作制御部77とを備えている。光量算出部73は、図7のステップS101に示すように、前回のフラッシング動作を行った後における、光量センサ40の受光部41が受光した積算光量V1を算出する。吐出量決定部75は、図7のステップS103に示すように、光量算出部73に算出された積算光量V1に基づいて、フラッシング動作のときにインクヘッド32から吐出するインクのフラッシング吐出量V2を決定する。ここでは、吐出量決定部75は、図8に示すように、積算光量V1が基準光量SV1以上のとき、フラッシング吐出量V2を第1吐出量V2aに決定する。吐出量決定部75は、積算光量V1が基準光量SV1未満のとき、フラッシング吐出量V2を、第1吐出量V2aよりも小さい第2吐出量V2bに決定する。図3のフラッシング動作制御部77は、図7のステップS105に示すように、吐出量決定部75によって決定されたフラッシング吐出量V2のインクを、インクヘッド32からフラッシングユニット60に吐出するように、フラッシング動作を実行する。
このことによって、前回のフラッシング動作を行った後における、光量センサ40の受光部41が受光した積算光量V1は、インクヘッド32のノズル33に対して照射された積算光量V1と推定することができる。そのため、積算光量V1に基づいて、例えば積算光量V1が多い場合(例えば積算光量V1が基準光量SV1以上のとき)には、インクヘッド32のノズル33内のインクの増粘の進行が早いと考えられるため、フラッシング吐出量V2を多くすることで、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることを維持することができる。また、積算光量V1に基づいて、例えば積算光量V1が少ない場合(例えば積算光量V1が基準光量SV1未満のとき)には、インクヘッド32のノズル33内のインクの増粘の進行が遅いと考えられるため、フラッシング吐出量V2を少なくすることで、フラッシング動作における無駄なインクの消費を抑制しつつ、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることを維持することができる。
本実施形態では、吐出量決定部75は、光量算出部73によって算出された積算光量V1が多くなるにしたがって、フラッシング吐出量V2が多くなり、積算光量V1が少なくなるにしたがって、フラッシング吐出量V2が少なくなるように、フラッシング吐出量V2を段階的に決定する。このように、フラッシング吐出量V2が段階的に決定されることで、フラッシング吐出量V2が細分化される。よって、より積算光量V1に沿ったフラッシング吐出量V2を設定することができる。したがって、フラッシング動作における無駄なインクの消費をより抑制しつつ、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることをより維持することができる。
本実施形態では、図4に示すように、インクヘッド32、光照射装置35、および、光量センサ40は、主走査方向Yに並んで配置されている。光照射装置35は、インクヘッド32における主走査方向Yの一方側に少なくとも配置されている。ここでは、第1光照射装置35Aが、インクヘッド32における主走査方向Yの一方側(ここでは左方)に配置されている。光量センサ40は、インクヘッド32と光照射装置35(詳しくは、第1光照射装置35A)との間に配置されている。このことによって、光量センサ40は、光照射装置35よりもインクヘッド32に近い位置に配置されることができる。よって、光量センサ40の受光部41が受光した光量と、インクヘッド32のノズル33に照射される光量との差を小さくすることができるため、より適切なフラッシング吐出量V2を設定することができる。
本実施形態では、図2に示すように、フラッシングユニット60は、ガイドレール28よりも下方に配置され、かつ、平面視においてガイドレール28と重なる位置に配置されている。図3のフラッシング動作制御部77は、印刷時において、キャリッジ30がガイドレール28に沿って主走査方向Yに1往復する毎にフラッシング動作を実行する。このことによって、一定の間隔でフラッシング動作を実行することができる。そのため、仮に短時間で積算光量V1が多くなった場合であっても、フラッシング動作の間隔は変わらずに、短時間で多くなった分の積算光量V1に対応するようにフラッシング吐出量V2を多くする。このことによって、仮に短時間で積算光量V1が多くなった場合であっても、フラッシング吐出量V2を多くすることで、ノズル33内のインクを増粘し難くすることができるため、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることを維持することができる。
なお、本実施形態では、図7のステップS103において、吐出量決定部75は、積算光量V1のみに基づいて、フラッシング吐出量V2を決定していた。しかしながら、吐出量決定部75は、積算光量V1と、印刷吐出量V3(図10参照)に基づいて、フラッシング吐出量V2を決定してもよい。ここで、印刷吐出量V3とは、前回のフラッシング動作を行った後における、印刷時に、インクヘッド32から吐出されたインクの量のことである。本実施形態では、印刷吐出量V3は、インクヘッド32が主走査方向Yに1往復移動している間に、インクヘッド32から吐出されたインクの量であり、支持台25に支持された被印刷物5に向かって吐出されたインクの量である。
このように、積算光量V1と、印刷吐出量V3に基づいて、フラッシング吐出量V2を決定する場合、図10のフローチャートに沿ってフラッシング動作を実行するとよい。ここでは、ステップS201において、積算光量V1と、印刷吐出量V3とを算出する。ここでは、印刷中において、インクヘッド32が支持台25上を主走査方向Yに1往復している間、ステップS201が実行される。ステップS201では、図7のステップS101と同様に、図3の光量算出部73は、前回のフラッシング動作を行った後における、光量センサ40の受光部41が受光した光量の合計である積算光量V1を算出する。
更に、ステップS201では、図3の印刷吐出量算出部79は、前回のフラッシング動作を行った後における、印刷時に、インクヘッド32から吐出されたインクの印刷吐出量V3を算出する。本実施形態では、被印刷物5に印刷する際、記憶部71に記憶された印刷画像のデータに基づいて、印刷画像のデータにおいて指定された位置に、指定された量のインクを吐出する。そのため、印刷吐出量算出部79は、記憶部71に記憶された印刷画像のデータから印刷吐出量V3を算出する。ただし、印刷吐出量算出部79は、インクヘッド32から実際に吐出されたインクの量を取得することで、印刷吐出量V3を算出してもよい。ステップS201において算出された積算光量V1および印刷吐出量V3は、記憶部71に記憶される。
次に、図10のステップS203では、図3の吐出量決定部75は、積算光量V1と印刷吐出量V3に基づいて、フラッシング吐出量V2を決定する。ここでは、印刷吐出量V3が多い場合には、ノズル33から既に多くのインクが吐出されている状態であるといえる。この場合、ノズル33内において、インクの増粘の進行が遅いため、フラッシング吐出量V2を少なくするとよい。一方、印刷吐出量V3が少ない場合には、印刷中においてノズル33から吐出されたインクの量が少ないため、ノズル33内においてインクの増粘の進行が早いと考えられる。そのため、フラッシング吐出量V2を多くするとよい。
図11は、印刷吐出量V3とフラッシング吐出量V2との関係の一例を示す説明図である。ここでは、吐出量決定部75は、図11に示すように、印刷吐出量V3が基準印刷量SP1以上のとき、フラッシング吐出量V2を基準フラッシング吐出量SF1よりも少なくする。また、吐出量決定部75は、印刷吐出量V3が基準印刷量SP1未満のとき、フラッシング吐出量V2を基準フラッシング吐出量SF1よりも多くする。ここで、基準印刷量SP1とは、図3の記憶部71に予め記憶されたものであり、インクの種類などに応じて設定されるものである。基準フラッシング吐出量SF1とは、例えば図7のステップS103において決定されたフラッシング吐出量V2のことであり、積算光量V1のみに基づいて決定されたフラッシング吐出量V2のことである。
このようにしてフラッシング吐出量V2が決定された後、図10のステップS205では、図3のフラッシング動作制御部77は、フラッシング動作を実行する。なお、ステップS205は、図7のステップS105と同じであるため、ここでの説明は省略する。
以上のように、本実施形態では、印刷吐出量V3を考慮してフラッシング吐出量V2を決定することができる。例えば印刷吐出量V3が多いときには、インクヘッド32のノズル33内のインクの増粘の進行が遅いと考えられるため、フラッシング吐出量V2を少なくすることで、フラッシング動作における無駄なインクの消費を抑制しつつ、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることを維持することができる。一方、印刷吐出量V3が少ないときには、インクヘッド32のノズル33内のインクの増粘の進行が早いと考えられるため、フラッシング吐出量V2を多くすることで、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることを維持することができる。
なお、フラッシング吐出量V2は、インクヘッド32毎に決定されてもよい。図12は、インクヘッド32、インク、印刷吐出量V3、および、フラッシング吐出量V2の対応関係を示す図である。以下の説明では、図12に示すように、フラッシング動作において、第1インクヘッド32A、第2インクヘッド32B、第3インクヘッド32C、第4インクヘッド32Dにおけるフラッシング吐出量V2を、それぞれ第1フラッシング吐出量V21、第2フラッシング吐出量V22、第3フラッシング吐出量V23、第4フラッシング吐出量V24とする。
この場合、例えば図3の印刷吐出量算出部79は、インクヘッド32(例えば第1インクヘッド32A~第4インクヘッド32D)のそれぞれに対して、印刷吐出量V3を算出する。ここでは、図12に示すように、前回のフラッシング動作を行った後における、印刷時に、第1インクヘッド32A、第2インクヘッド32B、第3インクヘッド32C、第4インクヘッド32Dから吐出されたインクの印刷吐出量V3を、それぞれ第1印刷吐出量V31、第2印刷吐出量V32、第3印刷吐出量V33、第4印刷吐出量V34とする。印刷吐出量算出部79は、印刷吐出量V3として、第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34を算出する。
図3の吐出量決定部75は、第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34に応じて、第1フラッシング吐出量V21~第4フラッシング吐出量V24を決定する。ここでは、第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34を多い順に並べたときのインクヘッド32の並び順と、第1フラッシング吐出量V21~第4フラッシング吐出量V24を多い順に並べたときのインクヘッド32の並び順とが逆になるように、第1フラッシング吐出量V21~第4フラッシング吐出量V24が決定される。すなわち、吐出量決定部75は、第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34のうちの最も多い印刷吐出量V3に対するインクヘッド32におけるフラッシング吐出量V2が最も少ない量になるようにし、第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34のうちの最も少ない印刷吐出量V3に対するインクヘッド32におけるフラッシング吐出量V2が最も多い量になるようにする。
ここでは、第1印刷吐出量V31と、第2印刷吐出量V32とを比較した場合、吐出量決定部75は、第1印刷吐出量V31が第2印刷吐出量V32よりも多い場合、第1インクヘッド32Aに対する第1フラッシング吐出量V21を、第2インクヘッド32Bに対する第2フラッシング吐出量V22よりも少なくする。一方、第1印刷吐出量V31が第2印刷吐出量V32よりも少ない場合、吐出量決定部75は、第1インクヘッド32Aに対する第1フラッシング吐出量V21を、第2インクヘッド32Bに対するフラッシング吐出量V22よりも多くする。
図13は、印刷吐出量V3とフラッシング吐出量V2との関係の他の一例を示す説明図である。図13に示すように、例えば第1印刷吐出量V31~第4印刷吐出量V34を多い順に並べたとき、第2印刷吐出量V32、第4印刷吐出量V34、第3印刷吐出量V33、第1印刷吐出量V31の順であるとする。この場合、第1フラッシング吐出量V21~第4フラッシング吐出量V24に対して、多い順に第1フラッシング吐出量V21、第3フラッシング吐出量V23、第4フラッシング吐出量V24、第2フラッシング吐出量V22となるように、値が決定される。
このように、各インクヘッド32における印刷吐出量V3に基づいて、各インクヘッド32におけるフラッシング吐出量V2を個別に決定することで、各インクヘッド32に対して適切なフラッシング吐出量V2を設定することができる。よって、フラッシング動作における無駄なインクの消費をより抑制しつつ、インクヘッド32からインクを安定して吐出させることをより維持することができる。
本実施形態では、インク受部は、フラッシングユニット60によって実現されていた。しかしながら、インク受部は、フラッシングユニット60に限定されない。例えばインク受部は、ノズル33を覆うようにインクヘッド32(例えばノズル面34)に装着されるキャップであってもよい。
5 被印刷物
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
25 支持台
28 ガイドレール
30 キャリッジ
32 インクヘッド
35 光照射装置
40 光量センサ
41 受光部
60 フラッシングユニット(インク受部)
70 制御装置
73 光量算出部
75 吐出量決定部
77 フラッシング動作制御部
79 印刷吐出量算出部
V1 積算光量
V2 フラッシング吐出量
V3 印刷吐出量

Claims (8)

  1. 被印刷物を支持する支持台と、
    主走査方向に延びたガイドレールと、
    前記ガイドレールに摺動自在に設けられたキャリッジと、
    インクを吐出するノズルが形成されたノズル面を有し、前記キャリッジに設けられたインクヘッドと、
    前記キャリッジに設けられ、光を照射する光照射装置と、
    前記キャリッジに設けられた光量センサと、
    前記インクヘッドの前記ノズルからフラッシング動作により吐出されたインクを受けるインク受部と、
    制御装置と、
    を備え、
    前記光量センサは、前記光照射装置から照射され、かつ、反射した光を受ける受光部を有し、前記受光部が受光した光量を測定するように構成され、
    前記制御装置は、
    前回の前記フラッシング動作を行った後における、前記光量センサの前記受光部が受光した積算光量を算出する光量算出部と、
    前記光量算出部に算出された前記積算光量に基づいて、前記フラッシング動作のときに前記インクヘッドから吐出するインクのフラッシング吐出量を決定する吐出量決定部と、
    前記吐出量決定部によって決定された前記フラッシング吐出量のインクを、前記インクヘッドから前記インク受部に吐出するように、前記フラッシング動作を実行するフラッシング動作制御部と、
    を備えた、インクジェットプリンタ。
  2. 前記吐出量決定部は、前記積算光量が基準光量以上のとき、前記フラッシング吐出量を第1吐出量に決定し、前記積算光量が前記基準光量未満のとき、前記フラッシング吐出量を、前記第1吐出量よりも少ない第2吐出量に決定する、請求項1に記載されたインクジェットプリンタ。
  3. 前記吐出量決定部は、前記光量算出部によって算出された前記積算光量が多くなるにしたがって、前記フラッシング吐出量が多くなり、前記積算光量が少なくなるにしたがって、前記フラッシング吐出量が少なくなるように、前記フラッシング吐出量を段階的に決定する、請求項1に記載されたインクジェットプリンタ。
  4. 前記インクヘッド、前記光照射装置、および、前記光量センサは、前記主走査方向に並んで配置されている、請求項1に記載されたインクジェットプリンタ。
  5. 前記光照射装置は、前記インクヘッドにおける前記主走査方向の一方側に少なくとも配置され、
    前記光量センサは、前記インクヘッドと前記光照射装置との間に配置されている、請求項4に記載されたインクジェットプリンタ。
  6. 前記制御装置は、前回の前記フラッシング動作を行った後における、印刷時に、前記インクヘッドから吐出されたインクの印刷吐出量を算出する印刷吐出量算出部を備え、
    前記吐出量決定部は、前記印刷吐出量が基準印刷量以上のとき、前記フラッシング吐出量を基準フラッシング吐出量よりも少なくし、前記印刷吐出量が前記基準印刷量未満のとき、前記フラッシング吐出量を前記基準フラッシング吐出量よりも多くする、請求項1に記載されたインクジェットプリンタ。
  7. 前記インクヘッドは、
    第1のインクを吐出する第1インクヘッドと、
    前記第1のインクと色が異なる第2のインクを吐出する第2インクヘッドと、
    を有し、
    前記制御装置は、前回の前記フラッシング動作を行った後における、印刷時に、前記第1インクヘッドから吐出された前記第1のインクの第1印刷吐出量、および、前記第2インクヘッドから吐出された前記第2のインクの第2印刷吐出量を算出する印刷吐出量算出部を備え、
    前記吐出量決定部は、
    前記第1印刷吐出量が前記第2印刷吐出量よりも多い場合、前記第1インクヘッドに対する前記フラッシング吐出量を、前記第2インクヘッドに対する前記フラッシング吐出量よりも少なくし、
    前記第1印刷吐出量が前記第2印刷吐出量よりも少ない場合、前記第1インクヘッドに対する前記フラッシング吐出量を、前記第2インクヘッドに対する前記フラッシング吐出量よりも多くする、請求項1に記載されたインクジェットプリンタ。
  8. 前記インク受部は、フラッシングユニットであり、
    前記フラッシングユニットは、前記ガイドレールよりも下方に配置され、かつ、平面視において前記ガイドレールと重なる位置に配置され、
    前記フラッシング動作制御部は、印刷時において、前記キャリッジが前記ガイドレールに沿って前記主走査方向に1往復する毎に前記フラッシング動作を実行する、請求項1から7までの何れか1つに記載されたインクジェットプリンタ。

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