JP6943351B1 - 紙積層体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高いバリア性を有する紙積層体を提供する。紙基材と、紙基材の一方の面の第1樹脂層および保護層と、紙基材の他方の面の第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかとを有する紙積層体であって、第1樹脂層が、水懸濁性高分子1、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂を含有し、保護層が水溶性高分子および水懸濁性高分子2の少なくともいずれかを含有し、第2樹脂層が水懸濁性高分子1を含有する、紙積層体。

Description

本発明は、紙積層体に関する。
従来、紙基材に、水蒸気をバリアする水蒸気バリア性や、水蒸気以外のガス(酸素等)をバリアするガスバリア性を付与した包装材料、特に、紙基材に酸素バリア性を付与した包装材料は、食品、医療品、電子部品等の包装において、内容物の品質低下を防止するために用いられている。
紙基材に水蒸気バリア性やガスバリア性を付与する方法としては、水蒸気バリア性やガスバリア性に優れた合成樹脂フィルムを紙基材に積層する方法が一般的である。しかし、紙基材に合成樹脂フィルム等を積層した材料は、使用後に紙や合成樹脂等をリサイクルすることが困難であり、環境面において課題を有するものであった。
そこで、合成樹脂フィルム等を使用せずに、紙を基材とした水蒸気バリア性やガスバリア性を有するガスバリア性材料の開発が進められてきている。たとえば、特許文献1には、紙基材上に、水蒸気バリア層、ガスバリア層がこの順で設けられた紙製バリア材料が提案されている。前記水蒸気バリア層は、水蒸気バリア性樹脂および撥水剤を含有し、且つ前記ガスバリア層は、水溶性高分子および界面活性剤を含有する。また、特許文献2には、紙基材上に水蒸気バリア層およびガスバリア層が設けられた紙製バリア包装材料が提案されている。水蒸気バリア層は、平均粒子径5μm以上、アスペクト比10以上のカオリンを全顔料に対して50重量%以上100重量%以下含有し、ガスバリア層のバインダー樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂である。
国際公開第2017/170462号 国際公開第2013/069788号
特許文献1および2のように、紙基材の酸素バリア性、水蒸気バリア性等のバリア性を向上させる試みはなされているものの、十分なバリア性能が得られていない。たとえば、紙基材の厚さを増加する試みもなされているが、紙のように水が浸透する性質を持つ基材上に積層することから、バリア性、特に水蒸気バリア性には、必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状である。
そこで、本発明は、高いバリア性を有する紙積層体を提供することを主な目的とする。
本発明者等は、鋭意検討の結果、紙基材の一方の面に第1樹脂層と保護層とを有し、紙基材の他方の面に第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかを有する紙積層体が、前記課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(15)を提供するものである。
(1)紙基材と、前記紙基材の一方の面の第1樹脂層および保護層と、前記紙基材の他方の面の第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかとを有する紙積層体であって、前記第1樹脂層が、水懸濁性高分子1、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂を含有し、前記保護層が水溶性高分子および水懸濁性高分子2の少なくともいずれかを含有し、前記第2樹脂層が水懸濁性高分子1を含有する、紙積層体。
(2)前記第2樹脂層が、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂をさらに含有する、前記(1)に記載の紙積層体。
(3)前記紙基材の一方の面に、前記紙基材に近い側から前記第1樹脂層と前記保護層とをこの順に有する、前記(1)または(2)に記載の紙積層体。
(4)前記紙基材の一方の面に、前記紙基材に近い側から前記保護層と前記第1樹脂層とをこの順に有する、前記(1)または(2)に記載の紙積層体。
(5)前記第1樹脂層の形成量が、前記第2樹脂層および前記OPニス層の形成量の合計値以上である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の紙積層体。
(6)前記水懸濁性高分子1が、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体、スチレン・ブタジエン系共重合体、およびスチレン・不飽和カルボン酸系共重体よりなる群から選ばれる1種以上である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の紙積層体。
(7)前記板状無機化合物が、合成マイカ、ベントナイトおよびカオリンよりなる群から選ばれる1種以上である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の紙積層体。
(8)前記第1樹脂層に含まれる前記板状無機化合物の含有量が、前記第1樹脂層中に含まれる前記水懸濁性高分子1を100質量部に対して0.1質量部以上800質量部以下である、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の紙積層体。
(9)前記板状無機化合物の厚さが200nm以下である、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の紙積層体。
(10)前記第1樹脂層に含有される前記板状無機化合物の割合は、前記第1樹脂層の全固形分中、0.1質量%以上80質量%以下である、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の紙積層体。
(11)前記第1樹脂層に含有される前記カチオン性樹脂の含有量は、前記第1樹脂層に含まれる前記板状無機化合物100質量部に対して、1質量部以上300質量部以下である、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の紙積層体。
(12)前記第1樹脂層中に含有されるカチオン性樹脂の含有量は、前記第1樹脂層に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下である、前記(1)〜(11)のいずれかに記載の紙積層体。
(13)前記水溶性高分子がポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールよりなる群から選ばれる1種以上である、前記(1)〜(12)のいずれかに記載の紙積層体。
(14)少なくとも一方の最外層にシーラント層をさらに有する、前記(1)〜(13)のいずれかに記載の紙積層体。
(15)前記紙積層体が包装用材料である、前記(1)〜(14)のいずれかに記載の紙積層体。
[紙積層体]
本実施形態の紙積層体は、紙基材と、前記紙基材の一方の面の第1樹脂層および保護層と、前記紙基材の他方の面の第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかとを有する紙積層体であって、前記第1樹脂層が、水懸濁性高分子1、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂を含有し、前記保護層が水溶性高分子および水懸濁性高分子2の少なくともいずれかを含有し、前記第2樹脂層が水懸濁性高分子1を含有する。本実施形態の紙積層体は、高いバリア性能を有する。
本実施形態では、主に第1樹脂層および第2樹脂層もしくはOPニス層によって、バリア性、特に水蒸気バリア性を発現し、保護層によってガスバリア性、特に酸素バリア性を発現していると考えられる。
本実施形態では、紙基材の他方の面に形成された第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかを有することによって、特段に優れた水蒸気バリア性を発現することができる。理由については明らかではないが、紙のように水やビヒクルが浸透する性質を持つ基材では、水懸濁性高分子1またはワニスが紙基材上に適度に留まり、紙基材中の水蒸気の移動を効果的に阻むことが考えられる。なお、一方の面に第1樹脂層を形成することにより水蒸気バリア性が発現されるが、その水蒸気バリア性は一方の面に第1樹脂層を形成するだけでは十分なものではなく、他方の面に第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかを形成することではじめて十分で余りある水蒸気バリア性が発現される。なお、本発明の効果を奏するメカニズムは、上記に限定されるものではない。なお、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は、室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件で行う。
本実施形態では、紙基材の一方の面に、紙基材に近い側から第1樹脂層と保護層とをこの順に有していてもよく、あるいは、紙基材に近い側から保護層と第1樹脂層とをこの順に有していてもよい。水蒸気バリア性を向上する観点から、紙基材の一方の面に、紙基材に近い側から第1樹脂層と保護層とをこの順に有することが好ましい。また、紙基材の他方の面には、第2樹脂層およびOPニス層のいずれか一方または両方を有することができる。本実施形態では、第2樹脂層およびOPニス層のいずれか一方または両方を有することにより、十分なバリア性を発現できるため、紙積層体のコストを抑えて、製造が容易である。
本実施形態では、紙基材の一方の面には第1樹脂層および保護層のいずれかが、紙基材上に直接形成されていることが好ましい。さらに、紙基材の他方の面には第2樹脂層およびOPニス層のいずれかが、紙基材上に直接形成されていることが好ましい。これにより、紙基材中の水蒸気の移動を効果的に阻むことができる。本発明の好ましい実施形態では、紙基材上に第1樹脂層が直接形成されている。また、本発明の別の好ましい実施形態では、紙基材上に第2樹脂層またはOPニス層が直接形成されている。
本実施形態では、第1樹脂層の形成量は、第2樹脂層およびOPニス層の形成量の合計値以上であることが好ましく、第2樹脂層およびOPニス層の形成量の合計値よりも大きいことがより好ましい。具体的には、第1樹脂層の形成量は、第2樹脂層およびOPニス層の形成量の合計値に対して、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上、さらに好ましくは3.0倍以上、さらにより好ましくは4.0倍以上であり、上限は、特に限定されないが、たとえば10.0倍以下、好ましくは8.0倍以下、より好ましくは6.0倍以下である。これにより、水蒸気バリア性を向上することができる。また、ガスバリア性を向上することもできる。
<紙基材>
本実施形態における紙基材は、植物由来のパルプを主成分として一般的に用いられている紙であれば特に制限はない。本実施形態における紙基材としては、具体的には、晒または未晒クラフト紙、上質紙、板紙、ライナー紙、塗工紙、片艶紙、グラシン紙、グラファン紙などが挙げられる。これらの中でも、機械的離解作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とする紙であることが好ましい。
紙基材のJIS P 8121−2:2012に準じて測定した離解フリーネス(濾水度)は、バリア性を向上させる観点から、800ml以下とすることが好ましく、500ml以下とすることがより好ましい。下限は特に限定されないが、抄紙の容易性の観点から、好ましくは150ml以上、より好ましくは250ml以上である。ここで、離解フリーネスとは、抄紙後の紙をJIS P 8220−1:2012に準拠して離解したパルプを、JIS P 8121−2:2012に準拠して測定したカナダ標準濾水度(Canadian standard freeness)のことである。離解フリーネスを調整するために、パルプを叩解する方法については、公知の方法を使用することができる。
紙基材のサイズ度は、特に限定されないが、バリア性を向上させる観点から、JIS P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度が1秒以上とすることが好ましい。上限は特に限定されないが、好ましくは100秒以下、より好ましくは30秒以下である。紙基材のサイズ度は、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−不飽和カルボン酸系、高級脂肪酸系、石油樹脂系等の内添サイズ剤の種類や含有量、パルプの種類、平滑化処理等によって制御することができる。内添サイズ剤の含有量は、特に限定されないが、紙基材のパルプ100質量部に対して、0質量部以上が好ましく、3質量部以下が好ましい。
紙基材には、公知の内添薬品を適宜添加することができる。内添薬品としては、たとえば、填料、紙力増強剤、歩留り向上剤、pH調整剤、濾水性向上剤、耐水化剤、柔軟剤、帯電防止剤、消泡剤、スライムコントロール剤、染料、顔料などが挙げられる。前記填料としては、たとえば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネーテッドカオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、二酸化チタンなどが挙げられる。
紙基材は、パルプスラリーを主成分とする抄紙原料を抄紙することにより得られる。
前記パルプスラリーは、木材または非木材の原料チップから、蒸解、洗浄、漂白等の工程を経て得られる。蒸解工程、洗浄工程、漂白工程等における方法については特に限定はない。これらの工程を経て得られたパルプスラリーは、さらに、水の存在下で叩解される。木材パルプとしては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどが挙げられる。非木材パルプとしては、綿パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、竹パルプなどが挙げられる。レーヨン繊維やナイロン繊維等の合成繊維等のパルプ繊維外の材料も、本発明の効果を損なわない限り、副資材として配合してもよい。
紙基材の抄紙においては、公知の湿式抄紙機、たとえば長網式抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機等の抄紙機を適宜選択して使用する。抄紙機によって形成された紙層は、特に限定されないがフェルトにて搬送し、ドライヤーで乾燥させる。ドライヤー乾燥前にプレドライヤーとして、多段式シリンダードライヤーを使用してもよい。
また、上記のようにして得られた紙基材に、カレンダーによる表面処理を施して紙厚や光沢のプロファイルの均一化を図ってもよい。カレンダー処理としては公知のカレンダー処理機を適宜選択して使用することができる。
紙基材の坪量は、特に限定されないが、20g/m以上であることが好ましく、30g/m以上であることがより好ましく、そして、500g/m以下であることが好ましく、400g/m以下であることがより好ましい。紙基材は、成形加工性の観点から、密度が0.5g/cm以上であることが好ましく、0.6g/cm以上であることがより好ましく、そして、1.2g/cm以下であることが好ましく、1.0g/cm以下であることがより好ましい。
<第1樹脂層>
本実施形態における第1樹脂層は、紙基材の一方の面に形成されている。かかる第1樹脂層は、水懸濁性高分子1、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂を含有する。これにより、第1樹脂層の顕微鏡拡大写真を撮ったときに、従来とは明らかに異なり、空隙のない稠密な膜が形成される。この第1樹脂層の空隙のない稠密な膜構造が、優れた水蒸気バリア性を発揮していると考えられる。また、第1樹脂層を紙基材上に形成し、保護層を第1樹脂層上に直接形成する場合、均一な保護層の形成にも寄与して、より一層優れたガスバリア性、水蒸気バリア性を発現することができると考えられる。
<<水懸濁性高分子1>>
水懸濁性高分子1は、水に懸濁することが可能な高分子であり、第1樹脂層を形成する際に、水を分散媒とした塗料を調製することを容易にする。水懸濁性高分子1は、第1樹脂層の形成においてバインダーとして機能するため、板状無機化合物等を含有する第1樹脂層を均一に形成することができる。
水懸濁性高分子1は、第1樹脂層に柔軟性を持たせ、加工時の耐久性を高める観点から熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、スチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、スチレン・ブタジエン系共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリブテン−1樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体、およびこれらの変性物等が挙げられる。中でも、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体、スチレン・ブタジエン系共重合体、およびスチレン・不飽和カルボン酸系共重合体よりなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
(オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体)
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、オレフィン単量体と不飽和カルボン酸系単量体とを共重合、例えば乳化重合することにより得られる共重合体である。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体のオレフィン単量体としては、エチレン、ならびにプロピレンおよびブチレン等のα−オレフィンが挙げられ、これらの中でも、好ましくはエチレンである。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体の不飽和カルボン酸系単量体は、不飽和カルボン酸単量体、および加水分解によりカルボン酸を形成する不飽和カルボン酸のエステル単量体を含む。オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体の不飽和カルボン酸系単量体としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸等の不飽和カルボン酸およびそのエステル;イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル等の、少なくとも1個のカルボキシ基を有する不飽和ポリカルボン酸のモノアルキルエステルなどが挙げられる。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体を構成する不飽和カルボン酸系単量体は、単独で、または2種以上用いてもよい。オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、オレフィンおよび不飽和カルボン酸系単量体と共重合可能なその他の単量体が少量共重合されていてもよい。
これらの中でも、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、およびエチレン・メタクリル酸ブチル共重合体よりなる群から選ばれる1種以上であることが好ましく、エチレン・アクリル酸共重合体、およびエチレン・メタクリル酸共重合体よりなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましく、エチレン・アクリル酸共重合体であることが特に好ましい。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、不飽和カルボン酸系単量体単位の含有量が、好ましくは1mol%以上、より好ましくは10mol%以上であり、そして、好ましくは50mol%以下、より好ましくは30mol%以下である。不飽和カルボン酸系単量体の含有量が上記範囲内であると、板状無機化合物の分散性に優れる。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体の重量平均分子量は、紙基材に付与する際の粘度および強度の観点から、好ましくは1万以上、より好ましくは10万以上であり、そして、好ましくは1000万以下、より好ましくは500万以下である。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体として市販品を用いてもよく、たとえば、住友精化株式会社製の「ザイクセン(商品名)」等が挙げられる。
(スチレン・ブタジエン系共重合体)
スチレン・ブタジエン系共重合体としては、たとえば、スチレン・ブタジエン系ゴム(SBR)、変性スチレン・ブタジエン系ゴム(変性SBR)などが挙げられる。
変性スチレン・ブタジエン系ゴムとしては、たとえば、酸変性スチレン・ブタジエン系ゴム(酸変性SBR)などが挙げられる。
スチレン・ブタジエン系共重合体として市販品を用いてもよく、たとえば、日本ゼオン株式会社製の「Nipol LX407Sシリーズ(商品名)」、「Nipol LX407BPシリーズ(商品名)」などが挙げられる。
(スチレン・不飽和カルボン酸系共重合体)
スチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、スチレン系化合物と、不飽和カルボン酸系化合物と、これらと共重合可能なその他の化合物からなる単量体とを乳化重合することによって得られる共重合体である。
スチレン系化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、スチレンが好適である。
不飽和カルボン酸系化合物としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル酸スルホアルキルナトリウム塩(アルキル基の炭素数が2以上3以下)などが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好適であり、アクリル酸、アクリル酸エステルがより好適である。(メタ)アクリル酸エステルとしてはアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素数は好ましくは1〜6である。
スチレン・不飽和カルボン酸系共重合体として市販品を用いてもよく、たとえば、株式会社第一塗料製造所製の「ハービルシリーズC−3(商品名)」、BASF社製の「ACRONAL4160(商品名)」などが挙げられる。
第1樹脂層における水懸濁性高分子1の含有割合は、特に限定されないが、第1樹脂層の全固形量中15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましく、60質量%以上であることがさらにより好ましく、70質量%以上であることがさらに一層好ましく、75質量%以上であることが特に好ましく、そして、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
<<板状無機化合物>>
板状無機化合物のアスペクト比は、50以上であり、好ましくは80以上であり、より好ましくは200以上であり、さらに好ましくは300以上であり、特に好ましくは500以上である。アスペクト比が大きいほど、水蒸気およびガスの移動距離が長くなる迷路効果により、水蒸気バリア性およびガスバリア性を向上させることができる。また、アスペクト比が大きいほど、少ない含有量で高い水蒸気バリア性を発揮することができる。アスペクト比の上限は、特に限定されないが、入手容易性、第1樹脂層を形成する際の粘度等の観点から、好ましくは10000以下である。
板状無機化合物のアスペクト比は、第1樹脂層を付与した方向に対して平行な厚さ方向(第1樹脂層の垂直方向)の断面について、電子顕微鏡を用いて拡大写真を撮影し、少なくとも30個の板状無機化合物の長さおよび厚さを測定し、算術平均することにより平均長さおよび平均厚さを求める。そして、板状無機化合物の平均長さを平均厚さで除した値を板状無機化合物のアスペクト比とする。
板状無機化合物は、上記のアスペクト比を有していれば、特に限定されないが、合成マイカ、ベントナイト、およびカオリンよりなる群から選ばれる1種以上であることが好ましく、合成マイカ、およびカオリンよりなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
板状無機化合物の厚さ(平均厚さ)は、好ましくは200nm以下、より好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下、さらにより好ましくは50nm以下、特に好ましくは20nm以下である。厚さの下限は、特に限定されないが、入手容易性、第1樹脂層を形成する際の粘度等の観点から、好ましくは1nm以上である。板状無機化合物の平均厚さが小さい方が、第1樹脂層中における板状無機化合物の積層数が多くなるため、少ない含有量で高い水蒸気バリア性を発揮することができる。
板状無機化合物の長さ(平均長さ)は、1μm以上であることが好ましく、100μm以下であることが好ましい。長さが1μm以上であると、板状無機化合物が紙基材に対して平行に配列し易い。また、長さが100μm以下であると、板状無機化合物の一部が第1樹脂層から突出する懸念が少ない。なお、板状無機化合物の長さは、粒子径という表現で記載されることもある。
第1樹脂層中に含有される板状無機化合物の含有量は、特に限定されず、前記第1樹脂層中に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、800質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましく、80質量部以下であることがさらに好ましく、50質量部以下であることがさらにより好ましく、20質量部以下が特に好ましい。第1樹脂層中に含有される板状無機化合物の含有量が、第1樹脂層中に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、0.1質量部以上であると、水蒸気バリア性が発現し易い。一方、第1樹脂層中に含有される板状無機化合物の含有量が、第1樹脂層中に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、800質量部以下であると、板状無機化合物の一部が層表面から露出して水蒸気バリア性が低下する懸念が少ない。また、保護層を第1樹脂層上に直接形成する場合、保護層の塗工性が低下して均一な保護層が形成されずにガスバリア性が低下する懸念が少ない。
第1樹脂層中に含有される板状無機化合物の割合は、特に限定されず、水蒸気バリア性およびガスバリア性を向上する観点から、第1樹脂層の全固形量中0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上が特に好ましい。一方、第1樹脂層中に含有される板状無機化合物の割合は、保護層表面の平滑性を向上する観点から、第1樹脂層の全固形量中、80質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましく、20質量%以下であることがさらにより好ましく、15質量%以下であることが特に好ましい。より少ない含有量で効果的であるといった観点から、板状無機化合物の中でもアスペクト比が大きく、厚さの小さい合成マイカが好適に使用できる。
<<カチオン性樹脂>>
第1樹脂層は、カチオン性樹脂を含有する。これにより、板状無機化合物の分散性が向上し、水蒸気バリア性が大きく向上する。板状無機化合物は、板状の平面部分がアニオン性に帯電しやすく、エッジ部分がカチオン性に帯電しやすいため、板状無機化合物が相互に立体的に連結した、いわゆるカードハウス構造をとることが知られている。このカードハウス構造のために、板状無機化合物の水分散液の粘度は非常に高くなる。一方、カードハウス構造は撹拌などにより力を加えると簡単に壊れるため、板状無機化合物の水分散液はチキソトロピー性を示す。板状無機化合物の水分散液に、適切なカチオン性樹脂を添加すると、板状無機化合物のアニオン性に帯電した平面部分にカチオン性樹脂が吸着することによって、カードハウス構造が破壊されると考えられる。その結果、板状無機化合物が立体的に連結することが抑制され、板状無機化合物が紙基材平面に対して平行に積層しやすくなり、水蒸気バリア性の向上につながると推定される。さらに、ガスバリア性も向上すると推定される。
カチオン性樹脂としては、たとえば、ポリアミン樹脂、変性ポリアミド系樹脂(たとえば、アミン変性ポリアミド樹脂等のカチオン変性ポリアミド樹脂)、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアミド化合物、ポリアミドアミン・エピハロヒドリンまたはホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミン・エピハロヒドリンまたはホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素・エピハロヒドリンまたはホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミンポリ尿素・エピハロヒドリンまたはホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドアミンポリ尿素・エピハロヒドリンまたはホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物およびポリアミドアミン化合物、ポリビニルピリジン、アミノ変性アクリルアミド系化合物、ポリビニルアミン樹脂、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドなどを挙げることができる。
これらの中でも、カチオン性樹脂は、ポリアミン樹脂、変性ポリアミド系樹脂、およびポリエチレンイミン樹脂より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、変性ポリアミド系樹脂であることがより好ましく、カチオン変性ポリアミド樹脂であることがさらに好ましく、アミン変性ポリアミド樹脂であることが特に好ましい。
カチオン性樹脂として市販品を用いてもよく、たとえば、田岡化学工業株式会社製の「Sumirez Resin SPI−203(50)(商品名)」、「Sumirez Resin SPI−102A(商品名)」、「Sumirez Resin SPT−106N(商品名)」などが挙げられる。
カチオン性樹脂の表面電荷は、好ましくは0.1meq/g以上であり、そして、好ましくは10meq/g以下、より好ましくは5.0meq/g以下である。カチオン性樹脂の表面電荷が上記範囲であると、カードハウス構造を破壊することが可能であり、水懸濁性高分子1とも適度に共存できる。
なお、カチオン性樹脂の表面電荷は、以下に記載する方法で測定される。まず、試料となる重合体を水に溶解して、重合体濃度1ppmの溶液を得る。その溶液に対し、チャージアナライザーMutek PCD−04型(BTG社型)を用いて、0.001Nポリエチレンスルホン酸ナトリウムを滴下して電荷量を測定する。
第1樹脂層中に含有されるカチオン性樹脂の含有量は、水蒸気バリア性を向上させる観点から、第1樹脂層に含有される板状無機化合物100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、20質量部以上がさらに好ましく、50質量部以上が特に好ましく、そして、300質量部以下が好ましく、250質量部以下がより好ましく、150質量部以下がさらに好ましく、100質量部以下が特に好ましい。
第1樹脂層中に含有されるカチオン性樹脂の含有量は、水蒸気バリア性を向上させる観点から、第1樹脂層中に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上、特に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。
第1樹脂層中に含有されるカチオン性樹脂の割合は、特に限定されず、第1樹脂層の全固形量中0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、5質量%以上が特に好ましく、そして、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
第1樹脂層には、水懸濁性高分子1、板状無機化合物、およびカチオン性樹脂以外に、必要に応じて適宜、その他の顔料、上述したカチオン性樹脂以外の分散剤、界面活性剤、消泡剤、濡れ剤、染料、色合い調整剤、増粘剤、水溶性高分子等の助剤を添加することができる。
第1樹脂層の厚さは、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、そして、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。
また、第1樹脂層の形成量は、固形分として、0.5g/m以上であることが好ましく、1g/m以上であることがより好ましく、そして、20g/m以下であることが好ましく、15g/m以下であることがより好ましく、10g/m以下であることが特に好ましい。
第1樹脂層の形成量は、後述する第2樹脂層およびOPニス層の形成量の合計値以上であることが好ましく、具体的には、第2樹脂層およびOPニス層の形成量(固形分)の合計値を100質量部としたとき、100質量部以上であることが好ましく、150質量部以上であることがより好ましく、200質量部以上であることがより好ましく、300質量部以上であることがより好ましく、400質量部以上であることがより好ましく、そして、1000質量部以下であることが好ましく、800質量部以下であることがより好ましく、600質量部以下であることがさらに好ましい。
<保護層>
本実施形態における保護層は、紙基材の一方の面に形成されている。かかる保護層は、水溶性高分子および水懸濁性高分子2の少なくともいずれかを含有する。保護層は、第1樹脂層上に形成されていてもよく、紙基材上に形成されていてもよい。第1樹脂層上に形成される場合、ガスバリア性、特に酸素バリア性に優れるとともに、第1樹脂層を保護してバリア性を向上できる。一方、保護層を紙基材上に形成することによって、均一な第1樹脂層を形成し、バリア性を向上することができる。これらの中でも、前記紙基材の一方の面に、紙基材に近い側から前記第1樹脂層と前記保護層とをこの順に有することが、ガスバリア性、特に酸素バリア性にも優れる紙積層体を得る観点から好ましい。なお、本実施形態の紙積層体は、前記紙基材の一方の面に、紙基材に近い側から前記保護層と前記第1樹脂層とをこの順に有していてもよい。なお、第1樹脂層が含有する水懸濁性高分子1と、保護層が含有する水懸濁性樹脂2とは、非同一であることが好ましい。
<<水溶性高分子>>
水溶性高分子とは、水に溶解可能な高分子をいう。水に溶解可能な高分子とは、25℃の水100gに1g以上溶解するものをいう。
水溶性高分子としては、たとえば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、カゼイン、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
これらの中でも、ガスバリア性がより優れていることから、完全ケン化もしくは部分ケン化したポリビニルアルコール、または変性ポリビニルアルコールが好ましい。変性ポリビニルアルコールとしては、エチレン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。本発明の好ましい実施形態において、水溶性高分子は、エチレン変性ポリビニルアルコールである。
ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールには、完全ケン化型物および部分ケン化型物があるが、完全ケン化型であることが好ましい。完全ケン化とは、ケン化度が96%超であることを意味する。なお、ケン化度は、JIS K6726:1994に準拠した方法で測定される値である。ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールとして市販品を用いてもよく、たとえば、変性ポリビニルアルコールとして、たとえば、株式会社クラレ製の「エクセバール(商品名)」等が挙げられる。
<<水懸濁性高分子2>>
保護層に使用する水懸濁性高分子2は、水溶性ではないが、ディスパーション、エマルションやサスペンションのように水中で微分散された状態となる水に懸濁することが可能な高分子であり、保護層を形成する際に分散媒とした塗料を調製することを容易にする。
水懸濁性高分子2としては、たとえば、ポリ塩化ビニリデン系高分子およびポリウレタン系高分子よりなる群から選ばれる1種以上であることが好ましく、ポリ塩化ビニリデン系高分子ディスパーションもしくはエマルション、およびポリウレタン系高分子ディスパーションもしくはエマルションよりなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましく、ポリウレタン系高分子ディスパーションまたはエマルションであることがさらに好ましく、ポリウレタン系高分子ディスパーションであることがよりさらに好ましい。
保護層がポリウレタン系高分子またはポリ塩化ビニリデン系高分子を含むことで、高湿度環境でのガスバリア性を高めることができる。
ポリウレタン系高分子としては、たとえば、ポリウレタン樹脂およびその誘導体が好ましい。ポリウレタン樹脂は、市販品を用いてもよく、たとえば、三井化学株式会社製の「タケラックW系(商品名)」、「タケラックWPB系(商品名)」、「タケラックWS系(商品名)」等が挙げられ、具体的には、タケラックWPB−341が例示される。
ポリ塩化ビニリデン系高分子としては、たとえば、ポリ塩化ビニリデン樹脂が好ましい。ポリ塩化ビニリデン樹脂は、市販品を用いてもよく、たとえば、旭化成社製の「サランラテックスL―411A」、「サランラテックスL−549B」、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製の「DiofanA297」、「DiofanB−204」等が挙げられ、具体的には、「DiofanB−204」が例示される。
(ポリウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂は、25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度が、100ml/(m・day・atm)以下であることが好ましく、50ml/(m・day・atm)以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において、酸素透過度は、酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN2/20)を使用し、23℃50%の条件にて測定される。
ポリウレタン樹脂は、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位および水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の少なくとも一方を含有することが好ましく、ポリイソシアネート由来の構成単位全量に対する、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位および水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の合計含有量が、50モル%以上であることが好ましい。かようなポリウレタン系樹脂は、水素結合およびキシリレン基同士のスタッキング効果によって高い凝集力を発現するため、優れたガスバリア性を有する。
ポリウレタン樹脂としては、合成品を使用してもよく、例えば、国際公開第2015/016069号に記載のポリウレタン樹脂等が挙げられる。あるいは、ポリウレタン樹脂としては、市販品を使用してもよく、例えば、「タケラックWPB−341」などが例示される。
水溶性高分子および水懸濁性高分子2の合計の含有量は、保護層の全固形量中50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらに好ましく、そして、100質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることがさらに好ましい。
保護層には、第1樹脂層と同様に、前記した板状無機化合物を含有させてもよい。板状無機化合物としては、バリア性を向上させる観点から、合成マイカ、ベントナイトおよびカオリンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。保護層に含有させる板状無機化合物は、第1樹脂層に含有させる板状無機化合物と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。板状無機化合物を保護層に含有させる場合、板状無機化合物の含有量は、特に限定されないが、保護層の水溶性高分子および水懸濁性高分子2の合計100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、5質量以上であることがさらに好ましく、20質量%以上であることがさらにより好ましく、40質量%以上であることがさらに一層好ましく、55質量%以上が特に好ましく、そして、80質量部以下であることが好ましく、70質量部以下であることがより好ましい。板状無機化合物の中でも、保護層の水溶性高分子および水懸濁性高分子2の合計100質量部に対して、アスペクト比が大きく、厚さの小さい合成マイカを5質量部以上含有させることが好ましく、そして、15質量部以下含有させることが好ましい。さらに、合成マイカと他の板状無機化合物(たとえば、カオリン等)を併用する場合、他の板状無機化合物の含有量は、保護層の水溶性高分子および水懸濁性高分子2の合計100質量部に対して、20質量部以上であることが好ましく、そして、80質量部以下であることが好ましい。
保護層は、水溶性高分子および水懸濁性高分子2のいずれか1つ以外に、必要に応じて適宜、板状無機化合物、その他の顔料、カチオン性樹脂、上述したカチオン性樹脂以外の分散剤、界面活性剤、消泡剤、濡れ剤、染料、色合い調整剤、増粘剤等の助剤などを添加することが可能である。
保護層の厚さは、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることが好ましく、そして、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。また、保護層の形成量は、固形分として、0.1g/m以上であることが好ましく、0.5g/m以上であることがより好ましく、そして、10g/m以下であることが好ましく、5g/m以下であることがより好ましい。
<第2樹脂層>
本実施形態における第2樹脂層は、紙基材の他方の面に形成されている。かかる第2樹脂層は、水懸濁性高分子1を含有している。水懸濁性高分子1としては、特に限定されず、前述した第1樹脂層に使用できるものの中から適宜選択することができる。第2樹脂層に含有させる水懸濁性高分子1は、第1樹脂層に含有させる水懸濁性高分子1と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよいが、同一の種類であることが好ましい。これらの中でも、第2樹脂層に含有させる水懸濁性高分子1としては、水蒸気バリア性を向上する観点から、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体が好ましい。水懸濁性高分子1の内容は、前述したとおりである。
第2樹脂層は、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂をさらに含有することが好ましい。板状無機化合物およびカチオン性樹脂としては、特に限定されず、前述した第1樹脂層に使用できるものの中から適宜選択することができる。第2樹脂層に含有させる板状無機化合物およびカチオン性樹脂は、第1樹脂層に含有させる板状無機化合物およびカチオン性樹脂と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。板状無機化合物およびカチオン性樹脂の内容、ならびに好ましい態様は、前述したとおりである。
第2樹脂層は、第1樹脂層と同じ組成でもよいし、第1樹脂層と異なる組成であってもよい。第2樹脂層が第1樹脂層と同じ組成であると、第2樹脂層を形成するための第2樹脂層塗料を別途調製する必要がなく、第1樹脂層を形成するための第1樹脂層塗料を使用することができ、製造が容易である。
第2樹脂層には、水懸濁性高分子1以外に、必要に応じて適宜、上述した板状無機化合物、カチオン性樹脂、ならびに上述したカチオン性樹脂以外の分散剤、界面活性剤、消泡剤、濡れ剤、染料、色合い調整剤、増粘剤、および水溶性高分子などの助剤を添加することができる。
<OPニス層>
本実施形態におけるOPニス層は、紙基材の他方の面に形成されている。かかるOPニス層は、オーバープリントニス層とも呼称され、一般に印刷インキ面を保護するために使用されているワニス(OPニス)を含有している。また、印刷インキの色を薄くするために使用する無色透明のインキであるメジウムをOPニスとして用いることもできる。
水系OPニスとしては、たとえば、アクリル酸エステル系、スチレン・アクリル共重合体系のエマルジョンなどが挙げられる。紫外線硬化型OPニスとしては、たとえばアクリル酸エステル系モノマーと他のモノマーまたはオリゴマーの混合物などが挙げられる。溶剤系OPニスとしては、たとえば、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、セルロース系などが挙げられる。無溶剤系OPニスとして調製することもでき、有機溶剤またはモノマーで希釈したり、加温したりすることにより、粘度を下げることができる。
本実施形態では紙基材の離解性を高めて、リサイクル性を向上する観点から、水系OPニスを使用することが好ましい。OPニス層塗料の媒体が水の場合、疎水性の紫外線硬化型OPニスをラテックスの状態で用いることもできる。OPニスとして市販品を用いてもよく、たとえば、東洋インキ株式会社製の撥水ワニス「YW338 アクワコート ハッスイ ワニスT(商品名)」等が挙げられる。
第2樹脂層およびOPニス層の厚さは、合計して、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、そして、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが特に好ましく、3μm以下であることが最も好ましい。また、第2樹脂層およびOPニス層の形成量は、それぞれ、固形分として、0.5g/m以上であることが好ましく、1g/m以上であることがより好ましく、そして、20g/m以下であることが好ましく、15g/m以下であることがより好ましく、10g/m以下であることが特に好ましく、3g/m以下であることが最も好ましい。
<シーラント層>
本発明では、紙積層体の少なくとも一方の最外層にシーラント層をさらに有することが好ましい。すなわち、シーラント層は、第1樹脂層および保護層を形成した側の紙基材から最も遠い層の上か、または第2樹脂層もしくはOPニス層を形成した側の紙基材から最も遠い層の上かの、どちらか一方または両方に形成することができる。
シーラント層は、加熱や超音波で溶融し接着する層であり、紙積層体同士をヒートシール等により相互に結合させることができる層である。
シーラント層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル系重合体、ポリ酢酸ビニル重合体等の合成樹脂を溶融押出ラミ法やドライラミ法によって積層することによって形成することができる。また、シーラント層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル系重合体、ポリ酢酸ビニル重合体等の合成樹脂の乳化分散液を塗工することによって形成することもできる。
シーラント層は、生分解性樹脂を含有することが好ましい。生分解性樹脂の具体例としては、特に限定されず、たとえばポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、3−ヒドロキシブタン酸・3−ヒドロキシヘキサン酸共重合体(PHBH)等が挙げられる。
生分解性樹脂として市販品を用いてもよく、たとえば、ポリ乳酸として、ミヨシ油脂株式会社製の「ランディ PLシリーズ(商品名)」等が挙げられる。
シーラント層の厚さは、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、そして、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。また、シーラント層の形成量は、固形分として、1g/m以上であることが好ましく、3g/m以上であることがより好ましく、そして、50g/m以下であることが好ましく、30g/m以下であることがより好ましい。
<紙積層体の物性>
本実施形態の紙積層体は、水蒸気透過度が低いことが好ましく、具体的には、好ましくは5.0g/(m・day)以下、より好ましくは3.0g/(m・day)以下、さらに好ましくは2.5g/(m・day)以下、よりさらに好ましくは2.0g/m以下であり、そして、好ましくは0.1g/(m・day)以上、より好ましくは0.5g/(m・day)以上、さらに好ましくは1.0g/(m・day)以上である。
紙積層体の水蒸気透過度は、実施例に記載の方法により測定される。
<紙積層体の製造方法>
本実施形態の紙積層体は、紙基材の一方の面に第1樹脂層と保護層とが形成され、必要によりシーラント層が形成される。また、紙基材の他方の面に第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかが形成され、必要によりシーラント層が形成される。各層の形成方法は、特に限定されないが、塗工法により形成することが好ましい。
本発明の好ましい一態様として、たとえば、紙基材の一方の面上に第1樹脂層塗料を塗工し、乾燥して、第1樹脂層を形成し、さらに第1樹脂層上に保護層塗料を塗工し、乾燥して、保護層を形成すればよい。さらに紙基材の他方の面上に第2樹脂層塗料およびOPニスの少なくともいずれかを塗工し、乾燥して、第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかを形成すればよい。このとき、紫外線等の放射電磁線を照射してOPニスを硬化させることができる。各層は、塗料を逐次塗工および乾燥させて形成してもよく、同時多層塗工した後に乾燥させて形成してもよい。同時多層塗工としては、紙基材における表面と裏面の塗工層を両面同時に、または片面の下層および上層を同時に塗工してもよい。上述した各層の形成量は、塗工法によれば乾燥後の塗工量、単に塗工量とも呼称される。
OPニス層の形成方法は、特に限定されず、塗工法により形成してもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方式により形成してもよい。
塗料を塗工するための塗工設備には特に制限はなく、公知の設備を用いればよい。塗工設備としては、たとえば、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ゲートロールコーター、サイズプレスコーターなどが例示される。特に、第1樹脂層の形成には、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーター等の塗工表面をスクレイプするコーターが、板状無機化合物の配向を促す点で好ましい。
塗工または印刷した後に乾燥するための乾燥設備には、特に限定されず、公知の設備を用いることができる。乾燥設備としては、たとえば、熱風乾燥機、赤外線乾燥機、ガスバーナー、熱板などが挙げられる。また、乾燥温度は、乾燥時間等を考慮して、適宜設定すればよい。
塗料の溶媒(溶剤)としては、特に限定されず、水;またはエタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンもしくはトルエン等の有機溶媒;を用いることができる。
これらの中でも、本発明において、揮発性有機溶媒の問題を生じない観点から、塗料の分散媒としては、水が好ましい。すなわち、第1樹脂層、保護層、第2樹脂層、OPニス層およびシーラント層の塗料は、水系組成物であることが好ましい。
塗料の固形分濃度は、特に限定されず、塗工性もしくは印刷適性、および乾燥容易性の観点から適宜選択すればよいが、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。溶媒で希釈することにより、所望とする塗工量に調節することもできる。
本実施形態の紙積層体は、上記の優れた水蒸気バリア性およびガスバリア性を活かして、コーヒー、菓子、牛乳等の食品、医薬品、医療品、電子部品等の包装用材料として好適に用いることができる。これらの中でも、折割れに耐性を有することから、軟包装用材料、重袋用の紙容器、ミルクカートン等の包装容器に好適に用いることができる。
以下に実施例と比較例とを挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」および「質量%」を示す。また、実施例および比較例の操作は、特に断らない限り、20〜25℃、40〜50%RHの条件で行った。
[実施例1]
・保護層塗料の調製
水溶性高分子としてのエチレン変性ポリビニルアルコール(完全ケン化型、商品名:エクセバールAQ−4104、株式会社クラレ製)の固形分濃度15%水溶液100部、板状無機化合物の水分散液(合成マイカ、粒子径6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分6%、商品名:NTO−05、トピー工業株式会社製)25部、および板状無機化合物(エンジニアードカオリン、粒子径10μm、アスペクト比約100、厚さ約100nm、製品名:バリサーフHX、イメリス社製)を水に分散した固形分55%の水分散液15部からなる組成物を混合撹拌して保護層塗料を得た。
・第1樹脂層塗料の調製
水懸濁性高分子1としてのオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体として自己乳化型ポリオレフィン分散液(固形分29.2%、不飽和カルボン酸系単量体の含有量20mol%、商品名:ザイクセンAC、住友精化株式会社製)35部、板状無機化合物の水分散液(合成マイカ、粒子径6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分6%、商品名:NTO−05、トピー工業株式会社製)20部、カチオン性樹脂としての変性ポリアミド系樹脂(固形分53%、商品名:SPI203(50)H、田岡化学工業株式会社製)2部、25%アンモニア水溶液0.1部、および水からなる組成物を混合撹拌して固形分濃度20%の第1樹脂層塗料を得た。
・紙積層体の作製
紙基材として晒クラフト紙(坪量50g/m、厚さ60μm、JIS P 8121−2:2012に準じて測定した離解フリーネス(濾水度)400ml、JIS P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度9秒、王子マテリア株式会社製)を用いた。この紙基材の一方の面(表面)上に第1樹脂層を形成し、この第1樹脂層上に保護層を形成した。すなわち、第1樹脂層は、上記で得られた第1樹脂層塗料を用いて、乾燥後の塗工量が3g/m(乾燥後の厚さが3μm)となるように、メイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機内で120℃、1分間乾燥して形成した。保護層は、上記で得られた保護層塗料を用いて、乾燥後の塗工量が3g/m(乾燥後の厚さが3μm)となるように、メイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機内で120℃、1分間乾燥して形成した。さらに第2樹脂層塗料として上記で得られた第1樹脂層塗料を用いて、紙基材の他方の面(裏面)上に塗工量が3g/m(乾燥後の厚さが3μm)となるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥器内で120℃、1分間乾燥して第2樹脂層を形成し、紙積層体を得た。
[実施例2]
実施例1の紙積層体の作製において、第2樹脂層塗料として、上記で得られた第1樹脂層塗料に代えて、水懸濁性高分子1としてのオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体として自己乳化型ポリオレフィン分散液(固形分29.2%、不飽和カルボン酸系単量体の含有量20mol%、商品名:ザイクセンAC、住友精化株式会社製)を水で希釈して固形分18%としたものを第2樹脂層塗料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例3]
実施例1の紙積層体の作製において、第2樹脂層塗料として、上記で得られた第1樹脂層塗料に代えて、OPニス(固形分42.6%、商品名:YW338 アクワコート ハッスイワニスT、東洋インキ株式会社製)を用いて、第2樹脂層に代えてOPニス層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例4]
実施例1の紙積層体の作製において、紙基材の一方の面(表面)上に第1樹脂層を形成し、この第1樹脂層上に保護層を形成したことに代えて、紙基材の一方の面(表面)上に保護層を形成し、この保護層上に第1樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例5]
実施例1の紙積層体の作製において、第1樹脂層の乾燥後の塗工量を3g/m(乾燥後の厚さが3μm)に代えて5g/m(乾燥後の厚さが5μm)とし、第2樹脂層の乾燥後の塗工量を3g/m(乾燥後の厚さが3μm)に代えて1g/m(乾燥後の厚さが1μm)としたこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例6]
実施例1で作製した紙積層体の保護層の上に、シーラント層としての低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製)を坪量28g/m(厚さ30μm)になるように押出ラミネートしたこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例7]
実施例1で作製した紙積層体の保護層の上に、シーラント層としてのバイオPBS(三菱ケミカル株式会社製)を坪量25g/m(厚さ20μm)になるように押出ラミネートしたこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[実施例8]
実施例1の紙積層体の作製において、保護層の水溶性高分子を、ポリウレタン樹脂ディスパーション(タケラックWPB−341、三井化学株式会社製、ポリウレタン樹脂の25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度=2.0ml/(m・day・atm))におけるポリウレタン樹脂に変更したこと以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
なお、ポリウレタン樹脂の25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度は、酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN2/20)を使用し、温度23℃、相対湿度50%の条件(低湿度条件)にて、測定された。なお、上記ポリウレタン樹脂について、H−NMR測定を行ったところ、ポリイソシアネート由来の構成単位全量に対するメタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の含有量は、50モル%以上であった。
[実施例9]
実施例8で作製した紙積層体の保護層の上に、シーラント層としての低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製)を坪量28g/m(厚さ30μm)になるように押出ラミネートしたこと以外は、実施例8と同様にして紙積層体を得た。
[実施例10]
実施例8で作製した紙積層体の保護層の上に、シーラント層としてのバイオPBS(三菱ケミカル株式会社製)を坪量25g/m(厚さ20μm)になるように押出ラミネートしたこと以外は、実施例8と同様にして紙積層体を得た。
[実施例11]
実施例8で作製した紙積層体の保護層の上に、シーラント層としての自己乳化型ポリオレフィン分散液(固形分29.2%、不飽和カルボン酸系単量体の含有量20mol%、商品名:ザイクセンAC、住友精化株式会社製)を水で希釈して固形分18%としたものを乾燥後の塗工量が3g/m(乾燥後の厚さが3μm)となるように、メイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機内で120℃、1分間乾燥して形成したこと以外は、実施例8と同様にして紙積層体を得た。
[比較例1]
実施例1の紙積層体の作製において、紙基材の一方の面(表面)上に第1樹脂層を形成し、この第1樹脂層上に保護層を形成したことに代えて、紙基材の一方の面(表面)上に第1樹脂層を形成し、この第1樹脂層上にさらに第1樹脂層を形成し、この二層目となる第1樹脂層上に保護層を形成した。すなわち、乾燥後の塗工量が3g/mずつの二層構造を有する第1樹脂層を形成した。さらに、紙基材の他方の面(裏面)上に第2樹脂層を形成しなかった。これら以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
[比較例2]
実施例1の紙積層体の作製において、第1樹脂層の乾燥後の塗工量を3g/m代えて6g/mとした。さらに、紙基材の他方の面上に第2樹脂層を形成しなかった。これら以外は、実施例1と同様にして紙積層体を得た。
得られた紙積層体について、以下の各性能を評価した。評価結果は、表1−1及び表1−2に示すとおりであった。
・水蒸気透過度
JIS Z0208(カップ法)B法(温度40℃±0.5℃、相対湿度90%±2%)に準拠して、紙積層体の第1樹脂層が内側(低湿度側)に来るように配置して、水蒸気透過性を測定した。水蒸気透過度の値は低いほど水蒸気バリア性に優れる。
Figure 0006943351
Figure 0006943351
表1−1及び表1−2から明らかなように、実施例1〜11の紙積層体は、水蒸気透過度が低く、水蒸気バリア性に優れていた。一方、比較例1および2の紙積層体は、紙基材の他方の面に第2樹脂層およびOPニス層のいずれも形成されていないので、水蒸気透過度が高く、水蒸気バリア性に劣っていた。
また、表1−1から明らかなように、第2樹脂層がアスペクト比50以上の板状無機化合物およびカチオン性樹脂を含有する実施例1の紙積層体は、第2樹脂層が板状無機化合物およびカチオン性樹脂を含有しない実施例2および3の紙積層体よりも、水蒸気透過度がより低く、水蒸気バリア性により優れていた。
また、表1−1から明らかなように、紙基材の一方の面に紙基材に近い側から第1樹脂層と保護層とをこの順に有する実施例1の紙積層体は、紙基材の一方の面に紙基材に近い側から保護層と第1樹脂層とをこの順に有する実施例4の紙積層体よりも、水蒸気透過度がより低く、水蒸気バリア性により優れていた。
また、表1−1から明らかなように、第1樹脂層の形成量が第2樹脂層の形成量より大きい実施例5の紙積層体は、第1樹脂層の形成量が第2樹脂層の形成量と同じである実施例1の紙積層体よりも、水蒸気透過度がより低く、水蒸気バリア性により優れていた。
さらに、表1−1及び表1−2から明らかなように、紙積層体の保護層の上に、シーラント層としての低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製)を押出ラミネートした実施例6及び9の紙積層体は、それぞれ、シーラント層が形成されていない実施例1及び8よりも、水蒸気透過度がより低く、水蒸気バリア性により優れていた。
本発明によれば、水蒸気バリア性、ガスバリア性等のバリア性が高い紙積層体が得られる。本発明の紙積層体は、コーヒー、菓子、牛乳等の食品、医薬品、医療品、電子部品等の包装用材料として好適に用いることができる。

Claims (17)

  1. 紙基材と、前記紙基材の一方の面の第1樹脂層および保護層と、前記紙基材の他方の面の第2樹脂層およびOPニス層の少なくともいずれかとを有する紙積層体であって、
    前記第1樹脂層が、水懸濁性高分子1、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂を含有し、
    前記第1樹脂層に含有される前記カチオン性樹脂の含有量が、前記第1樹脂層に含まれる板状無機化合物100質量部に対して、50質量部以上300質量部以下であり、
    前記第1樹脂層の塗工量が、固形分として、10g/m 以下であり
    前記保護層が水溶性高分子および水懸濁性高分子2の少なくともいずれかを含有し、
    前記第2樹脂層が水懸濁性高分子1を含有し、
    前記第2樹脂層及びOPニス層の塗工量が、固形分として、3g/m 以下である、紙積層体。
  2. 前記第2樹脂層が、アスペクト比50以上の板状無機化合物、およびカチオン性樹脂をさらに含有する、請求項1に記載の紙積層体。
  3. 前記紙基材の一方の面に、前記紙基材に近い側から前記第1樹脂層と前記保護層とをこの順に有する、請求項1または2に記載の紙積層体。
  4. 前記紙基材の一方の面に、前記紙基材に近い側から前記保護層と前記第1樹脂層とをこの順に有する、請求項1または2に記載の紙積層体。
  5. 前記第1樹脂層の塗工量が、前記第2樹脂層および前記OPニス層の塗工量の合計値以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙積層体。
  6. 前記水懸濁性高分子1が、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体、スチレン・ブタジエン系共重合体、およびスチレン・不飽和カルボン酸系共重体よりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の紙積層体。
  7. 前記水懸濁性高分子1が、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の紙積層体。
  8. 前記板状無機化合物が、合成マイカ、ベントナイトおよびカオリンよりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜のいずれか一項に記載の紙積層体。
  9. 前記第1樹脂層中に含まれる前記板状無機化合物の含有量が、前記第1樹脂層中に含まれる前記水懸濁性高分子1を100質量部に対して0.1質量部以上800質量部以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の紙積層体。
  10. 前記板状無機化合物の厚さが200nm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の紙積層体。
  11. 前記第1樹脂層に含有される前記板状無機化合物の割合は、前記第1樹脂層の全固形分中、0.1質量%以上80質量%以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の紙積層体。
  12. 前記第1樹脂層中に含有されるカチオン性樹脂の含有量は、前記第1樹脂層に含有される水懸濁性高分子1を100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の紙積層体。
  13. 前記水溶性高分子がポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールよりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の紙積層体。
  14. 前記第1樹脂層の全固形分中、前記水懸濁性高分子1の含有量が75質量%以上95質量%以下である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の紙積層体。
  15. 水蒸気透過度が3.0g/(m ・day)以下である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の紙積層体。
  16. 少なくとも一方の最外層にシーラント層をさらに有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の紙積層体。
  17. 前記紙積層体が包装用材料である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の紙積層体。
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