JP2022158269A - ガスバリア性積層体及びガスバリア性シール紙 - Google Patents

ガスバリア性積層体及びガスバリア性シール紙 Download PDF

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裕太 社本
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Abstract

【課題】良好な耐水性、水蒸気バリア性及びガスバリア性を有し、さらに水系媒体を用いたシーラント付与後においても十分なガスバリア性を発揮し得るガスバリア性積層体。【解決手段】紙基材の少なくとも一方の面上に水蒸気バリア層及びガスバリア層をこの順に有するガスバリア性積層体であって、前記ガスバリア層が水懸濁性高分子を含有し、前記ガスバリア層表面の濡れ張力が、60mN/m以上70mN/m以下であり、温度23℃接触時間120秒の条件で測定される、前記ガスバリア層表面のコッブ吸水度が、2.5g/m2以下であり、前記ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを貼合して積層シートを形成した場合において、温度23℃相対湿度85%の条件で測定される、前記積層シートの酸素透過度が、20mL/m2・day・atm以下であるガスバリア性積層体。【選択図】なし

Description

本開示は、ガスバリア性積層体及びこれを用いたガスバリア性シール紙に関する。
従来、紙を基材とし、水蒸気バリア性やガスバリア性(特に、酸素バリア性)を付与した包装用材料が知られている。このような包装用材料は、食品、医療品、電子部品等の包装において、内容物の品質低下を防止するために用いられている。
紙基材に水蒸気バリア性やガスバリア性を付与する方法としては、紙を支持体としてガスバリア性に優れた合成樹脂フィルムや金属箔を積層する方法が一般的である。しかし、紙基材に合成樹脂フィルムや金属箔を積層した材料は、使用後に紙や合成樹脂等をリサイクルすることが困難であり、環境面において課題を有するものであった。
そこで、合成樹脂フィルム等を使用せずに、紙を基材としたガスバリア性材料の開発が進められてきている。例えば、特許文献1及び2には、紙基材上に、水蒸気バリア層及びガスバリア層がこの順で設けられた紙製バリア材料が開示されている。特許文献1では、水蒸気バリア層は、水蒸気バリア性樹脂及び撥水剤を含有し、ガスバリア層は、水溶性高分子及び界面活性剤を含有する。また、特許文献2には、水蒸気バリア層及びガスバリア層が水溶性高分子あるいは水懸濁性高分子を有することが開示されている。なお、特許文献2におけるガスバリア層のバインダー樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂である。
さらに、特許文献3には、坪量が25g/m以上400g/m以下の紙基材上に、水蒸気バリア層、水溶性高分子を含有するガスバリア層を有する紙製バリア原紙の少なくとも一方の面上に、さらに保護層を有する紙製バリア材料が開示されている。
国際公開第2017/170462号 国際公開第2013/069788号 特開2018-058360号公報
上述したように、紙基材上に、水蒸気バリア層及びガスバリア層がこの順で設けられたガスバリア性積層体が知られており、ガスバリア層には水溶性高分子として、ポリビニルアルコールが含有されている。しかしながら、本発明者らの検討により、ポリビニルアルコールを含むガスバリア層を紙基材上に積層した場合、耐水性が低く、水系媒体を用いたシーラント付与(例えば、水系ヒートシール剤の塗工など)でガスバリア性が低下する場合があることがわかった。
本開示は、良好な耐水性、水蒸気バリア性及びガスバリア性を有し、さらに水系媒体を用いたシーラント付与後においても十分なガスバリア性(特に、高湿度環境下でのガスバリア性)を発揮し得るガスバリア性積層体に関する。また、本開示は、そのようなガスバリア性積層体を用いたガスバリア性シール紙に関する。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、ガスバリア層表面の濡れ張力、吸水性、ガスバリ
ア性を所定範囲に調整することで上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本開示は、以下の<1>~<15>に関する。
<1> 紙基材の少なくとも一方の面上に、水蒸気バリア層及びガスバリア層をこの順に有するガスバリア性積層体であって、
前記ガスバリア層が、水懸濁性高分子を含有し、
JIS K 6768:1999に準拠して測定される前記ガスバリア層表面の濡れ張力が、60mN/m以上70mN/m以下であり、
JIS P 8140:1998に準拠して温度23℃、接触時間120秒の条件で測定される、前記ガスバリア層表面のコッブ吸水度が、2.5g/m以下であり、
前記ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを貼合して積層シートを形成した場合において、JIS K 7126-2:2006に準拠して温度23℃、相対湿度85%の条件で測定される、前記積層シートの酸素透過度が、20mL/m・day・atm以下である、ガスバリア性積層体。
<2> 前記水懸濁性高分子が、ウレタン系樹脂及び塩化ビニリデン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>に記載のガスバリア性積層体。
<3> 前記ウレタン系樹脂は、25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度が、100.0mL/m・day・atm以下である、<2>に記載のガスバリア性積層体。
<4> 前記ガスバリア層が、層状無機化合物を含む、<1>~<3>のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
<5> 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物のアスペクト比が200以上であり、厚さが100nm以下である、<4>に記載のガスバリア性積層体。
<6> 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物が、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種である、<4>又は<5>に記載のガスバリア性積層体。
<7> 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物が、アスペクト比500以上の層状無機化合物Bであり、
前記ガスバリア層が、さらにアスペクト比500未満の層状無機化合物Aを含む請求項<4>~<6>のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
<8> 前記水蒸気バリア層が、層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダーを含む、<1>~<7>のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
<9> 前記水蒸気バリア層に含まれる前記層状無機化合物が、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種である、<8>に記載のガスバリア性積層体。
<10> 前記アニオン性バインダーが、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体及びオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、<8>又は<9>に記載のガスバリア性積層体。
<11> 前記カチオン性樹脂の表面電荷が、0.1~10meq/gである、<8>~<10>のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
<12> <1>~<11>のいずれかに記載のガスバリア性積層体における前記ガスバリア層上にシーラント層を有するガスバリア性シール紙。
<13> 前記シーラント層は、樹脂を水系塗工してなる、<12>に記載のガスバリア性シール紙。
<14> 包装用材料である、<1>~<11>のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
<15> 包装用材料である、<12>又は<13>に記載のガスバリア性シール紙。
本実施形態のガスバリア性積層体は、紙基材の少なくとも一方の面上に、水蒸気バリア層及びガスバリア層をこの順に有するガスバリア性積層体であって、
前記ガスバリア層が、水懸濁性高分子を含有し、
JIS K 6768:1999に準拠して測定される前記ガスバリア層表面の濡れ張力が、60mN/m以上70mN/m以下であり、
JIS P 8140:1998に準拠して温度23℃、接触時間120秒の条件で測定される、前記ガスバリア層表面のコッブ吸水度が、2.5g/m以下であり、
前記ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを貼合して積層シートを形成した場合において、JIS K 7126-2:2006に準拠して温度23℃、相対湿度85%の条件で測定される、前記積層シートの酸素透過度が、20mL/m・day・atm以下である。
本実施形態のガスバリア性積層体は、良好な耐水性、水蒸気バリア性及びガスバリア性を有し、さらに水系媒体を用いたシーラント付与(例えば、水系ヒートシール剤の塗工やフィルムの積層など)後においても十分なガスバリア性(特に、高湿度環境下でのガスバリア性)を発揮し得る。当該効果を奏するメカニズムについて、本発明者らは以下のように推測している。
ガスバリア層表面の濡れ張力を60mN/m以上とすることで、ガスバリア層表面の極性が高くなる。これにより、ガスバリア層上に水系媒体を用いてシーラント層を形成した際、ガスバリア層とシーラント層の間の密着性が向上する。これにより、シーラント付与後も高いガスバリア性を維持することができる。また、ガスバリア層表面の濡れ張力を70mN/m以下とすることで、シーラント塗料の表面張力との差異が大きくなり過ぎず、濡れ性が良好となる。これにより、ガスバリア層上に水系媒体を用いてシーラント層を形成した際、ガスバリア層とシーラント層の間の密着性が向上する。これにより、シーラント付与後も高いガスバリア性を維持することができる。
また、温度23℃、接触時間120秒でのガスバリア層表面のコッブ吸水度を2.5g/m以下とすることで、水を通しにくい欠陥の少ない膜が形成されるため、高い耐水性、水蒸気バリア性及びガスバリア性を得ることができる。さらに、温度23℃、相対湿度85%における酸素透過度を20mL/m・day・atm以下とすることで、水系媒体を用いたシーラント付与後においても高いガスバリア性を発揮することができる。これらの相乗効果により、本実施形態のガスバリア性積層体は、水系媒体を用いたシーラント付与後においても十分なガスバリア性(特に、高湿度環境下でのガスバリア性)を発揮することができると推測される。なお、上記メカニズムは推測によるものであり、上記効果を奏するメカニズムはこれに制限されるものではない。
以下において、本実施形態について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
(紙支持体)
ガスバリア性積層体に用いられる紙支持体は、植物由来のパルプを主成分として一般的に用いられている紙であれば特に制限はない。紙としては、例えば、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、上質紙、板紙、ライナー紙、塗工紙、片艶紙、グラシン紙、グラファン紙等
を挙げることができる。紙支持体は、機械的離解作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とする紙からなるものであることが好ましい。
紙支持体のJIS P8121:2012に準じて測定される離解フリーネス(濾水度)は、ガスバリア性を向上させる観点から、800ml以下であることが好ましく、500ml以下であることがより好ましい。ここで、離解フリーネスとは、抄紙後の紙をJIS P8220-1:2012に準拠して離解したパルプを、JIS P8121:2012に準拠して測定したカナダ標準ろ水度(Canadian standard freeness)のことである。離解フリーネスを調整する方法としては、パルプを叩解する方法などが挙げられる。パルプを叩解する方法については、公知の方法を採用することができる。
紙支持体の坪量は、特に限定されないが、20~400g/mであることが好ましく、30~320g/mがより好ましい。
紙支持体の厚みは、特に限定されないが、10~200μmであることが好ましく、20~100μmであることがより好ましい。
紙支持体の密度は、特に限定されないが、0.30~1.50g/cmであることが好ましく、0.50~1.00g/cmであることがより好ましい。
紙支持体の水蒸気バリア層を設ける側の面の王研式平滑度は、5秒以上であることが好ましく、10秒以上であることがより好ましく、15秒以上であることがさらに好ましい。紙支持体の水蒸気バリア層を設ける側の面の王研式平滑度を5秒以上とすることで、より平滑な水蒸気バリア層が形成されるため、ガスバリア性積層体の水蒸気バリア性がより向上する。紙支持体の水蒸気バリア層を設ける側の面の王研式平滑度の上限値は、特に限定されないが、1000秒以下であることが好ましく、100秒以下であることがより好ましく、30秒以下であることがさらに好ましい。ここで、紙支持体表面の王研式平滑度は、JIS P 8155:2010に準拠して測定される値を採用するものとする。
紙支持体のサイズ度は、特に限定されないが、バリア性を向上させる観点から、JIS
P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度は1秒以上であることが好ましい。紙支持体のサイズ度は、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン-アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系等の内添サイズ剤の種類や含有量、パルプの種類、平滑化処理等によって制御することができる。内添サイズ剤の含有量は、特に限定されないが、紙支持体中のパルプ100質量部に対して0~3質量部であることが好ましい。
紙支持体にはさらに、公知の内添薬品を適宜添加することができる。内添薬品としては、例えば、二酸化チタン、カオリン、タルク、炭酸カルシウム等の填料、紙力増強剤、歩留り向上剤、pH調整剤、濾水性向上剤、耐水化剤、柔軟剤、帯電防止剤、消泡剤、スライムコントロール剤、染料・顔料等を挙げることができる。
(水蒸気バリア層)
水蒸気バリア層は、水蒸気の透過を阻止する機能を有する層であり、層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダーを含有することが好ましい。
<層状無機化合物>
層状無機化合物の形態は、平板状である。そして、水蒸気バリア層内においては、平板状の層状無機化合物が紙支持体の平面(表面)とほぼ平行に積層した状態に配列する。こ
の状態において、平面方向では層状無機化合物が存在していない面積が小さくなることから、水蒸気の透過が抑制されることになる。また、厚さ方向では平板状の層状無機化合物が紙支持体平面に対して平行に配列して存在するため、層中に侵入した水蒸気は層状無機化合物を迂回しながら透過することとなり、水蒸気の透過が抑制される。その結果、水蒸気バリア層は優れた水蒸気バリア性を発揮することができる。
層状無機化合物の平均長さは、1~100μmであることが好ましく、2~50μmであることがより好ましく、3~20μmであることがさらに好ましい。ここで、層状無機化合物の平均長さとは、層状無機化合物の平面方向における長軸の平均長さである。平均長さが1μm以上であると、水蒸気バリア層中における層状無機化合物が紙支持体に対して平行に配列し易くなる。また、平均長さが100μm以下であると層状無機化合物の一部が水蒸気バリア層から突出する懸念が少なくなる。
層状無機化合物のアスペクト比は、200以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましく、500以上であることがさらに好ましい。さらに、水蒸気バリア層の塗工量を低減し、ガスバリア性積層体のリサイクル性や軽量性を高める観点から、層状無機化合物のアスペクト比は、200以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましく、500以上であることがさらに好ましく、800以上であることが特に好ましい。なお、層状無機化合物のアスペクト比の上限値は特に限定されるものではないが、10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましく、2000以下であることがさらに好ましい。い。ここで、アスペクト比とは、水蒸気バリア層の断面の顕微鏡拡大写真から算出される値であって、層状無機化合物の長さをその厚さで除した値の平均値(サンプル20~30個の相加平均値)である。層状無機化合物のアスペクト比を上記範囲内とすることにより、水蒸気バリア層はより優れた水蒸気バリア性を発揮することができる。また、層状無機化合物のアスペクト比を上記範囲内とすることにより、水蒸気バリア層における層状無機化合物の添加量を低減させることができる。
層状無機化合物の厚さは、100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。なお、層状無機化合物の厚さの下限値は特に限定されるものではないが、2nm以上であることが好ましい。ここで、層状無機化合物の厚さとは、水蒸気バリア層の断面の顕微鏡拡大写真から測定される層状無機化合物の平均厚さ(サンプル20~30個の相加平均値)である。なお、層状無機化合物の長軸に垂直な方向を厚さとする。
層状無機化合物の平均厚さを上記範囲内とすることにより、水蒸気バリア層中における層状無機化合物の積層数が大きくなるため、水蒸気バリア層はより高い水蒸気バリア性を発揮することができる。特に、アスペクト比が大きく且つ厚さの小さい層状無機化合物を用いると、水蒸気バリア層は、空隙のない稠密な膜を形成する。これは、水蒸気バリア層の断面の顕微鏡拡大写真からも観察できる現象である。このような水蒸気バリア層の空隙のない稠密な膜構造が、強靭な皮膜を形成して、折割れを効果的に抑えることができる。また、水蒸気バリア層上に積層されるガスバリア層の塗工液の浸透を抑えることもできるため、均一なガスバリア層の形成にも寄与する。
本実施形態においては、水蒸気バリア層に含まれる層状無機化合物のアスペクト比は200以上(好ましくは500以上、より好ましくは800以上)であり、厚さが100nm以下である。
層状無機化合物の具体例としては、雲母族、脆雲母族等のマイカ、ベントナイト、カオリナイト(カオリン鉱物、以下「カオリン」とも称する)、パイロフィライト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、緑泥石、セプテ緑泥石、蛇紋石、スチルプノメレーン
、モンモリロナイトなどが挙げられる。これらの中でも特に、水蒸気バリア性を向上させる観点から、層状無機化合物は、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、マイカ及びカオリンから選択される少なくとも1種であることより好ましい。マイカとしては、合成マイカ、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサイト)、金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲母などが挙げられる。中でも、高いアスペクト比を有することから、マイカとしては膨潤性マイカが好ましい。また、カオリンは、天然物であっても合成物(エンジニアードカオリン)であってもよい。中でも、高いアスペクト比を有することから、エンジニアードカオリンが好ましい。また、ベントナイトとしては、モンモリロナイトが挙げられる。
層状無機化合物の含有量は、水蒸気バリア層中に含まれる全固形分質量に対して、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、75質量%以下であることがさらに好ましく、70質量%以下であることがさらにより好ましく、30質量%以下であることが特に好ましく、20質量%以下であることが殊更好ましい。一方、層状無機化合物の含有量は、水蒸気バリア層中に含まれる全固形分質量に対して、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましく、10質量%以上であることが特により好ましい。なお、本実施形態では、層状無機化合物のアスペクト比を大きくし、厚さを小さくすることによって、層状無機化合物の含有量を低減してもよい。また、水蒸気バリア層の強度を高めることで、層状無機化合物が水蒸気バリア層から脱落することを抑制することができる。
層状無機化合物の含有量は、水蒸気バリア層中のアニオン性バインダー100質量部に対して0.1~800質量部であることが好ましく、1~500質量部であることがより好ましく、2~400質量部であることがさらに好ましく、5~300質量部であることがさらにより好ましく、10~250質量部であることが特に好ましく、13~30質量部であることが殊更好ましい。層状無機化合物の含有量が、上記下限値以上であると、水蒸気バリア性が発現し易い。また、層状無機化合物の含有量を、上記上限値以下とすることで、層状無機化合物の一部が水蒸気バリア層表面から露出して水蒸気透過度を高めることを抑制することができる。また、層状無機化合物の含有量を、上記上限値以下とすることで、水蒸気バリア層上に積層されるガスバリア層の塗工性を高めることができる。
<カチオン性樹脂>
水蒸気バリア層は、好ましくはカチオン性樹脂を含む。水蒸気バリア層に、層状無機化合物に加えてさらにカチオン性樹脂を添加することによって、水蒸気バリア性を大きく向上させることができる。
カチオン性樹脂を添加することによって、水蒸気バリア性が向上する理由としては、例えば以下の理由が挙げられる。層状無機化合物においては、平板状の形態の平面部分がアニオン性、エッジ部分がカチオン性に帯電し易いため、層状無機化合物が相互に立体的に凝集した、いわゆるカードハウス構造をとることが知られている。このようなカードハウス構造により、層状無機化合物の水分散液の粘度は高くなる傾向がある。一方、カードハウス構造は攪拌などにより力を加えると簡単に壊れるため、層状無機化合物の水分散液は高いチキソトロピー性を示す。ここに、適切なカチオン性樹脂を添加すると、層状無機化合物のアニオン性の平面部分にカチオン性樹脂が吸着することによって、カードハウス構造が破壊される。その結果、層状無機化合物が立体的に凝集することが抑制され、平板状の層状無機化合物が紙支持体平面に対して平行に積層し易くなり、水蒸気バリア性の向上につながるものと推定される。
カチオン性樹脂の具体例としては、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミド化合物、ポリアミドアミン-エピハロヒドリン又はポリアミドアミン-エピハロヒドリンのホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミン-エピハロヒドリン又はポリアミン-エピハロヒドリンのホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素-エピハロヒドリン又はポリアミドポリ尿素-エピハロヒドリンのホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミンポリ尿素-エピハロヒドリン又はポリアミンポリ尿素-エピハロヒドリンのホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドアミンポリ尿素-エピハロヒドリン又はポリアミドアミンポリ尿素-エピハロヒドリンのホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物及びポリアミドアミン化合物、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、アミノ変性アクリルアミド系化合物、ポリビニルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドなどを挙げることができる。
中でも、カチオン性樹脂は、ポリアミド化合物であることが好ましく、変性ポリアミド樹脂であることがより好ましい。変性ポリアミド樹脂としては市販のものを用いてもよく、例えば、SPI203(50)H、田岡化学工業製などが挙げられる。
カチオン性樹脂の表面電荷は、0.1~10meq/gであることが好ましく、0.1~5.0meq/gであることがより好ましく、0.1~4.0meq/gであることがさらに好ましく、0.1~2.0meq/gであることがさらに一層好ましく、0.2~1.0meq/gであることが特に好ましい。カチオン性樹脂の表面電荷が上記数値範囲内であると、カードハウス構造を破壊することが容易となり、後述するアニオン性バインダーとも適度に共存することができる。なお、カチオン性樹脂の表面電荷は、以下に記載する方法で測定する。まず、試料となる重合体を水に溶解して、重合体濃度1ppmの溶液を得る。その溶液に対し、チャージアナライザーMutek PCD-04型(BTG社製)を用いて、0.001Nポリエチレンスルホン酸ナトリウムを滴下して電荷量を測定する。
カチオン性樹脂の含有量は、水蒸気バリア層に使用される層状無機化合物とアニオン性バインダーの種類に応じて適宜選択すればよいが、水蒸気バリア性を向上させる観点から、層状無機化合物100質量部に対して、0.01~300質量部であることが好ましく、0.1~250質量部であることがより好ましく、0.5~150質量部であることがさらに好ましく、1~100質量部であることがさらにより好ましく、40~90質量部であることが一層好ましく、1~5質量部であることが特に好ましい。また、カチオン性樹脂の含有量は、水蒸気バリア層中のアニオン性バインダー100質量部に対して0.1~100質量部であることが好ましく、0.5~30質量部であることがより好ましく、1~20質量部がさらに好ましく、2~15質量部が特に好ましい。
<アニオン性バインダー>
水蒸気バリア層は、さらにアニオン性バインダーを含む。水蒸気バリア層がアニオン性のバインダーを含むことで、より効果的に、水蒸気バリア層の水蒸気バリア性を高めることができる。これは、前述したように、層状無機化合物の平面部分はアニオン性であるが、カチオン性樹脂が吸着すると表面がカチオン性になり、その結果、アニオン性であるバインダーとの親和性が高められることによるものと考えられる。
アニオン性バインダーとしては、アニオン性基を含む単量体単位を含むバインダーが挙げられる。中でも、アニオン性バインダーは、カルボキシ基を含む単量体単位を含むバインダーであることが好ましい。アニオン性バインダーとしては、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体、メタクリレート・ブタジエン系共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン系共重合体、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体、ア
クリルエステル系重合体などが挙げられる。これらの中でも、耐水性が良好で、伸びがよく、折割れによる塗工層の亀裂が生じにくいことから、アニオン性バインダーは、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体及びオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体であることがより好ましい。
スチレン・ブタジエン系共重合体は、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、p-t-ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物と、1,3-ブタジエン、イソプレン(2-メチル-1,3-ブタジエン)、2,3ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエンなどの共役ジエン化合物、及びこれらと共重合可能なその他の化合物からなる単量体を乳化重合することによって得られる共重合体である。芳香族ビニル化合物としてはスチレン、また共役ジエン化合物としては1,3-ブタジエンが好適である。
スチレン・アクリル系共重合体は、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、p-t-ブチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル酸スルホアルキルナトリウム塩(アルキル基の炭素数が2以上3以下)などのアクリル系化合物およびこれらと共重合可能なその他の化合物からなる単量体を、例えば乳化重合することによって得られる共重合体である。スチレン系化合物としてはスチレンが好適であり、またアクリル系化合物としてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好適であり、アクリル酸、アクリル酸エステルがより好適である。(メタ)アクリル酸エステルとしてはアクリル酸アルキルエステルが好ましくは、アルキル基の炭素数は好ましくは1~6である。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、オレフィン、とりわけ、エチレン、プロピレン等のα-オレフィンとアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコ
ン酸、フマル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和カルボン酸、イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル及びマレイン酸モノブチルエステルなどの、少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和ポリカルボン酸アルキルエステル、アクリルアミドプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩などの不飽和スルホン酸単量体又はその塩、及びこれらと共重合可能なその他の化合物からなる単量体を乳化重合することによって得られる共重合体である。オレフィンとしては、α-オレフィン、とりわけエチレンなどが好適であ
り、また不飽和カルボン酸単量体、不飽和スルホン酸単量体又はその塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸などが好適である。
オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体は、エチレン・アクリル酸共重合体のアンモニウム塩が好ましい。具体例としては、例えばエチレン・アクリル酸共重合体アンモニウム塩の水性分散液が、ザイクセン(登録商標)AC等(アクリル酸の共重合比率21.1質量%、住友精化株式会社製)として市販されている。
上述したアニオン性バインダーには、共重合可能なその他の化合物がさらに共重合していてもよい。共重合可能なその他の化合物としては、具体的に、シアノ基含有エチレン性不飽和化合物、エチレン性不飽和酸のグリシジルエーテル、不飽和アルコールのグリシジルエーテル、(メタ)アクリルアミド系化合物などが挙げられる。
アニオン性バインダーの製造方法は、特に限定されない。例えば、カルボキシ基を含む単量体(例えば、不飽和カルボン酸)及びこれと共重合可能な単量体を共重合することにより得ることができる。あるいは、例えば、ポリマーにカルボキシ基を含む単量体を導入
して、変性させることにより得ることができる。カルボキシ基を含む単量体の共重合比率は、1~50mol%であることが好ましい。
アニオン性バインダーの重量平均分子量は、1万~1000万が好ましく、10万~500万がより好ましい。アニオン性バインダーの重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、水蒸気バリア層形成用の塗工液の粘度を適切な範囲とすることができる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミケイションクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算値を採用するものとする。
アニオン性バインダーの含有量は、特に限定されないが、水蒸気バリア層中に含まれる全固形分質量に対して10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましく、25質量%以上であることがさらにより好ましく、30質量%以上であること特に好ましく、50質量%以上であることが殊更好ましく、60質量%以上であることが最も好ましい。また、アニオン性バインダーの含有量は、水蒸気バリア層中に含まれる全固形分質量に対して、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがさらに好ましく、80質量%以下であることが特に好ましい。
水蒸気バリア層は、層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダー以外に、分散剤、界面活性剤、消泡剤、濡れ剤、染料、色合い調整剤、増粘剤などを含有していてもよい。水蒸気バリア層は、好ましくは金属箔を含まない。
水蒸気バリア層の厚さは、1~30μmであることが好ましく、3~20μmであることがより好ましく、4~10μmであることがさらに好ましい。また、水蒸気バリア層の塗工量は、固形分として、1~30g/mであることが好ましく、3~20g/mであることがより好ましい。
(ガスバリア層)
ガスバリア層は、主として酸素ガスの透過を阻止する機能を有する層である。上記効果、特に、水系媒体を用いたシーラント付与後においても十分なガスバリア性を奏する観点から、ガスバリア層は、水懸濁性高分子を含有する。
<水懸濁性高分子>
本実施形態で用いる水懸濁性高分子とは、25℃の水に対する溶解度が10g/L以下である高分子である。本実施形態において、水懸濁性高分子は、エマルション中に分散している高分子(粒子)に由来するものであることが好ましい。
水懸濁性高分子としては、特に限定されないが、例えば、ウレタン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ポリカルボン酸系樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。水懸濁性高分子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、水懸濁性高分子はウレタン系樹脂及び塩化ビニリデン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。ウレタン系樹脂及び/又は塩化ビニリデン系樹脂を用いてガスバリア層を形成することで、ガスバリア層表面の濡れ張力及びコッブ吸水度を所望の範囲に調整することができる。また、ウレタン系樹脂及び/又は塩化ビニリデン系樹脂を用いてガスバリア層を形成することで、高湿度環境下でも優れたガスバリア性を発揮することができる。
ウレタン系樹脂は、公知の製造方法によって製造することができる。例えば、ウレタン系樹脂は、ポリイソシアネート化合物(例えばジイソシアネート化合物)と、ポリヒドロ
キシ酸(例えばジヒドロキシ酸)との反応により得ることができる。また、例えば、上記ポリイソシアネート化合物及びポリヒドロキシ酸に加えて、ポリオール化合物(例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール)及び/又は鎖伸長剤との反応により得ることもできる。
ウレタン系樹脂は、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位及び水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。このようなウレタン系樹脂は、水素結合及びキシリレン基同士のスタッキング効果によって高い凝集力を発現するため、ガスバリア層は優れたガスバリア性を発揮しやすくなる。メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位とは、ウレタン系樹脂において、メタキシリレンジイソシアネートが反応したモノマーユニットを指す。水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位及びポリイソシアネート由来の構成単位についても同様である。モノマーユニットとは、ポリマー中のモノマー物質が反応した形態をいう。
ウレタン系樹脂において、メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位及び水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の合計モル%は、ウレタン系樹脂中のポリイソシアネート由来の構成単位全量に対して50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、好ましくは95モル%以下であり、より好ましくは90モル%以下である。構成単位のモル%はH-NMRなどの公知の分析手法を用いて同定することができる。
ウレタン系樹脂は、ヒドロキシ基を有していてもよく、その水酸基価は、好ましくは50mgKOH/g以上、より好ましくは100mgKOH/g以上、さらに好ましくは150mgKOH/g以上である。なお、水酸基価の上限は特に限定されないが、好ましくは1000mgKOH/g以下、より好ましくは800mgKOH/g以下、さらに好ましくは600mgKOH/g以下である。ウレタン系樹脂の水酸基価が上記範囲内であると、ガスバリア層は酸素バリア性を発揮しやすくなる。また、ウレタン系樹脂の水酸基価を上記範囲内とすることにより、ガスバリア層の熱融着性を高めることができ、その結果、ガスバリア性積層体のヒートシール性を高めることもできる。
水酸基価の測定はJIS K0070-1992に準じて実施し、試料1gをアセチル化させたとき,水酸基と結合した酢酸を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数を測定する。
ウレタン系樹脂は、25μm厚のシートに換算した際の23℃、相対湿度50%における酸素透過度が、100.0mL/(m・day・atm)以下であることが好ましく、50.0mL/(m・day・atm)以下であることがより好ましく、25.0mL/(m・day・atm)以下であることがさらに好ましく、10.0mL/(m・day・atm)以下であることがさらにより好ましく、3.0mL/(m・day・atm)以下であることが特に好ましい。なお、25μm厚のシートに換算した際の23℃、相対湿度50%における酸素透過度は0mL/(m・day・atm)であってもよい。
なお、25μm厚のシートに換算した際の酸素透過度は、対象のウレタン系樹脂を用いて厚さ25μmのシートを形成し、該シートを用いて測定した酸素透過度を示す。本明細書において、上記シートの酸素透過度は、酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX-TRAN2/22)を使用し、23℃、相対湿度50%の条件にて測定される。
ウレタン系樹脂のガラス転移温度は、150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましく、135℃以下であることが特に好ましい。なお、ウレタン系樹脂のガラス転移温度は、JIS K 7122:2012に準拠して測定される。
ウレタン系樹脂としては、合成品を使用してもよく、合成品としては例えば国際公開第2015/016069号に記載のウレタン系樹脂等を挙げることができる。また、ウレタン系樹脂としては、市販品を使用してもよく、たとえば、三井化学株式会社製の「タケラックW系(商品名)」、「タケラックWPB系(商品名)」、「タケラックWS系(商品名)」等が挙げられ、具体的には、タケラックWPB-341が例示される。その他の市販品としては、大日精化工業株式会社の「HPU W-003」(水酸基価235mgKOH/g)等が挙げられる。
塩化ビニリデン系樹脂は、公知の製造方法によって製造することができる。例えば、塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデンの単独重合体(ポリ塩化ビニリデン、PVDC)や、塩化ビニリデン及び塩化ビニリデンと共重合可能な単量体の共重合体などにより得ることができる。塩化ビニリデンと共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、塩化ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、アクロニトリル、イソブチレン、酢酸ビニルなどが挙げられる。
塩化ビニリデン系樹脂としては、市販品を使用してもよく、たとえば、旭化成株式会社製の「サランラテックスL549B」や、Solvay社製のDiofan B204等が挙げられる。
水懸濁性高分子の重量平均分子量は、1000~20000000であることが好ましく、5000~5000000であることがより好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算値を採用するものとする。
エマルション中の水懸濁性高分子の平均粒子径は、0.001~100μmであることが好ましく、0.01~10μmであることがより好ましい。なお、平均粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
水懸濁性高分子の含有量は、ガスバリア層に含まれる全固形分質量に対して、10~100質量%であることが好ましく、20~100質量%であることがより好ましく、30~95質量%であることがさらに好ましく、40~90質量%であることがさらにより好ましく、60~85質量%であることが特に好ましい。水懸濁性高分子の含有量を上記範囲内とすることにより、高湿度条件下におけるガスバリア性積層体のガスバリア性をより効果的に高めることができる。
ガスバリア層に含まれる樹脂成分中、水懸濁性高分子の含有割合は、50~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることがさらに好ましく、95~100質量%であることがさらにより好ましい。
上述したように、水懸濁性高分子はエマルション中に分散している高分子(粒子)に由来するものであることが好ましい。すなわち、ガスバリア層は紙支持体上にエマルション塗工液を塗工することにより形成される層であることが好ましい。本明細書においては、このように形成されるガスバリア層を、エマルション塗工層と呼ぶこともある。本実施形態においては、ガスバリア性のさらなる向上の観点から、ガスバリア層は、ウレタン系樹脂エマルション(本明細書中、「ウレタン系エマルション」とも称する)及び塩化ビニリデン系樹脂エマルション(本明細書中、「塩化ビニリデン系エマルション」とも称する)から選択される少なくとも1種の塗工層であることが特に好ましい。なお、ウレタン系エ
マルションとしては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、三井化学株式会社製のタケラックWPB-341等を挙げることができる。塩化ビニリデン系エマルションとしては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、旭化成株式会社製のサランラテックスL549B等を挙げることができる。
ガスバリア層には、上記の水懸濁性高分子に加えて、層状無機化合物を含有させることが好ましい。すなわち、ガスバリア層が水懸濁性高分子及び層状無機化合物を含有することが好ましい。ガスバリア層に層状無機化合物を含有させることで、ガスバリア性をさらに高める(酸素透過度をさらに低減する)ことができる。層状無機化合物としては、上述したような水蒸気バリア層が含み得る層状無機化合物を挙げることができ、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
層状無機化合物の平均長さ、アスペクト比及び厚さの好ましい範囲は、上記<層状無機化合物>の項に記載の範囲と同様である。中でも、ガスバリア層に含まれる層状無機化合物のアスペクト比は200以上(好ましくは300以上、より好ましくは500以上)であり、厚さが100nm以下であることが好ましい。上記のアスペクト比及び厚さを有する層状無機化合物を含有することで、(特に高湿度条件下における)ガスバリア性積層体のガスバリア性をより効果的に高めることができる。
また、ガスバリア層に含まれる層状無機化合物の具体例は、上記<層状無機化合物>の項に記載の具体例と同様である。中でも、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、マイカ及びカオリンから選択される少なくとも1種であることがより好ましい。ガスバリア層が上述したような層状無機化合物を含有することで、高湿度条件下におけるガスバリア性積層体のガスバリア性をより効果的に高めることができる。なお、ガスバリア層に含有させる層状無機化合物は、水蒸気バリア層に含有させる層状無機化合物と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。
ガスバリア性積層体の酸素透過度比(酸素透過度の湿度依存性)をより小さくする観点から、ガスバリア層は、アスペクト比が異なる2種以上の層状無機化合物を含有することが好ましい。具体的には、ガスバリア層は、アスペクト比500未満の層状無機化合物(層状無機化合物A)と、アスペクト比500以上の層状無機化合物(層状無機化合物B)とを含むことが好ましい。
層状無機化合物Aのアスペクト比は、より好ましくは10~300であり、さらに好ましくは20~200であり、さらにより好ましくは25~50である。層状無機化合物Bのアスペクト比は、より好ましくは600~5000であり、さらに好ましくは750~2500であり、さらにより好ましくは800~1200である。層状無機化合物Aは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。層状無機化合物Bは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
層状無機化合物Aの平均長さは、0.2~5μmであることがより好ましく、0.5~2μmであることがさらに好ましい。層状無機化合物Aの厚さは、10nm~500nmであることがより好ましく、20nm~100nmであることがさらに好ましい。層状無機化合物Bの平均長さは、2~50μmであることがより好ましく、3~20μmであることがさらに好ましい。層状無機化合物Bの厚さは、2nm~50nmであることがより好ましく、3nm~8nmであることがさらに好ましい。
層状無機化合物A及びBは、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、マイカ及びカオリンから選択される少なくと
も1種であることがより好ましい。層状無機化合物Aがカオリンであり、層状無機化合物Bがマイカであることがさらに好ましい。
層状無機化合物をガスバリア層に含有させる場合、層状無機化合物の含有量は、特に限定されないが、ガスバリア層中の水懸濁性高分子100質量部に対して、0.5~500質量部であることが好ましく、1~300質量部であることがより好ましく、2~200質量部であることがさらに好ましく、5~150質量部であることがさらにより好ましく、10~70質量部であることが特に好ましい。層状無機化合物の含有量を上記範囲内とすることにより、高湿度条件下におけるガスバリア性積層体のガスバリア性をより効果的に高めることができる。
層状無機化合物A及びBを併用する場合、層状無機化合物Aの含有量は、水懸濁性高分子100質量部に対して、5~60質量部であることが好ましく、15~40質量部であることがより好ましい。層状無機化合物Bの含有量は、水懸濁性高分子100質量部に対して、5~50質量部であることが好ましく、10~30質量部であることがより好ましい。
ガスバリア層は、水懸濁性高分子と層状無機化合物の他に、顔料、分散剤、界面活性剤、消泡剤、濡れ剤、染料、色合い調整剤、増粘剤などを含有してもよい。ガスバリア層は、好ましくはポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を含まない。水溶性高分子とは、25℃の水に対する溶解度が10g/Lを超える高分子である。また、ガスバリア層は、好ましくは金属箔を含まない。
ガスバリア層の厚さは、0.1~10μmであることが好ましく、0.5~5μmであることがより好ましく、1~3μmであることがさらに好ましい。また、ガスバリア層の塗工量は、固形分として、0.1~10g/mであることが好ましく、0.5~5g/mであることがより好ましい。
<ガスバリア性積層体の物性>
(濡れ張力)
ガスバリア性積層体は、JIS K 6768:1999に準拠して測定されるガスバリア層表面の濡れ張力が、60mN/m以上であり、好ましくは63mN/m以上である。ガスバリア層表面の濡れ張力を上記下限値以上とすることで、ガスバリア層表面の極性が高くなる。これにより、ガスバリア層上に水系媒体を用いてシーラント層を形成した際、両層間の密着性が向上する。そのため、水系媒体を用いたシーラント付与後も、高いガスバリア性を維持することができる。
また、また、ガスバリア層表面の濡れ張力は、70mN/m以下、好ましくは65mN/m以下である。ガスバリア層表面の濡れ張力を上記上限値以下とすることで、シーラント塗料の表面張力との差異が大きくなり過ぎず、濡れ性が良好となる。これにより、ガスバリア層上に水系媒体を用いてシーラント層を形成した際、ガスバリア層とシーラント層の間の密着性が向上する。これにより、水系媒体を用いたシーラント付与後も高いガスバリア性を維持することができる。
濡れ張力は、ガスバリア層に使用する成分の調整などにより、上記範囲内に調整することができる。例えば、ガスバリア層に層状無機化合物を含有させることや、界面活性剤の添加により濡れ張力を大きくすることができる。一方、消泡剤の添加により濡れ張力を小さくすることができる。
(コッブ吸水度)
JIS P 8140:1998に準拠して温度23℃、接触時間120秒の条件で測定される、ガスバリア性積層体におけるガスバリア層表面のコッブ吸水度が、2.5g/m以下であり、好ましくは1.5g/m以下であり、より好ましくは1.0g/m以下である。ガスバリア層表面のコッブ吸水度を上記範囲内とすることで、水を通さない欠陥の少ない膜を形成できるため、高い耐水性、水蒸気バリア性及びガスバリア性が得られる。ガスバリア層表面のコッブ吸水度の下限は、特に限定されないが、好ましくは、0g/m以上、0.1g/m以上、0.2g/m以上である。
ガスバリア層表面のコッブ吸水度は、ガスバリア層の成分や塗工量を調整することで、上記範囲内に調整することができる。例えば、熱可塑性樹脂を含む水懸濁性高分子を採用することによりコッブ吸水度を小さくすることができる。また、ガスバリア層の樹脂成分にポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を採用すると、上記コップ吸水度を満足しにくい。
(酸素透過度)
ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)を貼合して積層シートを形成した場合に、JIS K 7126-
2:2006に準拠して測定される、温度23℃、相対湿度85%における該積層シートの酸素透過度が、20mL/m・day・atm以下であり、好ましくは15mL/m・day・atm以下であり、より好ましくは10mL/m・day・atm以下であり、さらに好ましくは5mL/m・day・atm以下であり、さらにより好ましくは3mL/m・day・atm以下である。上記範囲内であれば、水系媒体を用いたシーラント付与後においても、十分なガスバリア性を有する。
該積層シートの酸素透過度の下限は特に制限されないが、好ましくは、0mL/m・day・atm以上、0.1mL/m・day・atm以上、0.5mL/m・day・atm以上である。該積層シートの酸素透過度は、例えば、ガスバリア層に層状無機化合物を含有させることや、ガスバリア層を厚くすることにより小さくすることができる。
(水蒸気透過度)
ガスバリア性積層体の水蒸気透過度は、50g/m・day以下であることが好ましく、40g/m・day以下であることがより好ましく、30g/m・day以下であることがさらに好ましく、25g/m・day以下であることがさらにより好ましく、5g/m・day以下であることが特に好ましい。下限は特に制限されないが、好ましくは、0g/m・day以上、1g/m・day以上である。
ガスバリア性積層体の水蒸気透過度が上記範囲内であれば、ガスバリア性積層体の水蒸気透過性も十分に抑制されていると言える。ここで、ガスバリア性積層体の水蒸気透過度は、JIS-Z-0208:1976(カップ法)B法(40℃±0.5℃、相対湿度90%±2%)に準拠して測定される値である。測定の際には、ガスバリア層を内側にして測定を行う。
ガスバリア性積層体の厚みは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることがさらに好ましい。また、ガスバリア性積層体の厚みは、500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましく、100μm以下であることがさらにより好ましい。
(ガスバリア性積層体の製造方法)
ガスバリア性積層体の製造方法は特に制限されず公知の方法を採用しうる。ガスバリア
性積層体は、好ましくは紙支持体上に、まず水蒸気バリア層形成用塗工液を塗工して、水蒸気バリア層を形成した後、ガスバリア層形成用塗工液を塗工して、ガスバリア層を形成することにより、製造することができる。すなわち、ガスバリア性積層体の製造方法は、紙支持体上に、水蒸気バリア層形成用塗工液を塗工して、水蒸気バリア層を形成する工程と、水蒸気バリア層上にガスバリア層形成用塗工液を塗工して、ガスバリア層を形成する工程と、を含むことが好ましい。なお、各層は、塗工液を逐次塗工及び乾燥させて形成してもよく、同時多層塗工した後に乾燥させてもよい。
水蒸気バリア層を形成する工程では、紙支持体上に、水蒸気バリア層形成用塗工液を塗工する。水蒸気バリア層形成用塗工液には、好ましくは層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダーが含まれる。また、水蒸気バリア層形成用塗工液には溶媒も含まれ、溶媒としては、水又はエタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンもしくはトルエンなどの有機溶媒を用いることができる。
水蒸気バリア層形成用塗工液を紙支持体に塗工するための塗工設備としては、公知の設備を用いることができる。塗工設備としては、例えば、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ゲートロールコーターなどが挙げられる。特に水蒸気バリア層の形成には、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーターなどの塗工表面をスクレイプするコーターが層状無機化合物の配向を促すという点で好ましい。
ガスバリア層を形成する工程では、水懸濁性高分子を含むエマルションを水蒸気バリア層上に塗工することが好ましい。特に、ガスバリア層を形成する工程は、ウレタン系エマルション及び塩化ビニリデン系エマルションから選択される少なくとも1種を塗工する工程であることが好ましい。なお、ガスバリア層が水懸濁性高分子の他に層状無機化合物等を含む場合には、エマルションに層状無機化合物等を分散させた塗工液を塗工することが好ましい。
ガスバリア層塗工液を水蒸気バリア層上に塗工するための塗工設備としては、上述した装置と同様のものを挙げることができる。
各塗工層を乾燥するための乾燥設備には、特に限定はなく、公知の設備を用いることができる。乾燥設備としては、例えば、熱風乾燥機、赤外線乾燥機、ガスバーナー、熱板などが挙げられる。
ガスバリア性積層体の製造方法において、水蒸気バリア層形成用塗工液に層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダーが含まれている場合、水蒸気バリア層中の層状無機化合物がカードハウス構造を形成せず、均一に分散された状態で積層される。このため、形成される水蒸気バリア層は、水蒸気バリア性に優れている。さらに、水蒸気バリア層を形成する工程において、水蒸気バリア層の表面が平滑に形成されるため、その上のガスバリア層も均一に形成することが可能となる。これにより、よりガスバリア性に優れたガスバリア性積層体が形成される。
<ガスバリア性シール紙>
本開示は、上記のガスバリア性積層体のガスバリア層上にシーラント層を有する、ガスバリア性シール紙も提供する。
シーラント層は、加熱や超音波で溶融し接着性を発揮する層であることが好ましい。これにより、例えば、シーラント層は、ガスバリア性積層体同士をヒートシール等により相互に結合させることもできる。
ガスバリア性積層体は、上記のとおり、ガスバリア層上に水系媒体を用いたシーラント付与が可能である。したがって、本実施形態のガスバリア性シール紙において、シーラント層は、樹脂を水系塗工してなるものであってもよい。あるいは、シーラント層は、溶融押出ラミ法やドライラミ法を用いて、樹脂を積層してなるものであってもよい。
水系塗工においては、水を含む溶媒に、任意の樹脂を溶解又は分散させて得られた塗工液を用いればよい。ガスバリア性シール紙の製造方法は、好ましくは、紙基材の少なくとも一方の面上に、水蒸気バリア層、ガスバリア層をこの順に有するガスバリア性積層体を得る工程、及びガスバリア性積層体におけるガスバリア層上にシーラント層形成用塗工液を塗布し、乾燥させて、シーラント層を形成する工程を有し、シーラント層形成用塗工液は、少なくとも水及びシーラント層形成用の樹脂を含む。シーラント層形成用塗工液は、水に加え、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン又はトルエンなどの有機溶媒を含んでいてもよい。また、シーラント層形成用塗工液は、水系塗工に通常用いられる界面活性剤などの添加剤を含んでいてもよい。
シーラント層に用いられる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル系重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体などのアクリル樹脂;ポリエステル樹脂;ポリ酢酸ビニル重合体;生分解性樹脂などが挙げられる。生分解性樹脂の具体例としては、特に限定されず、例えばポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、3-ヒドロキシブタン酸・3-ヒドロキシヘキサン酸共重合体(PHBH)等が挙げられる。
シーラント層の厚さは、1~50μmであることが好ましく、3~30μmであることがより好ましい。また、シーラント層の形成量は、固形分として、1~50g/mであることが好ましく、3~30g/mであることがより好ましい。
ガスバリア性シール紙は、温度23℃、相対湿度85%における酸素透過度は、好ましくは3.0mL/m・day・atm以下、より好ましくは2.5mL/m・day・atm以下、さらに好ましくは2.0mL/m・day・atm以下、さらにより好ましくは1.5mL/m・day・atm以下である。上記範囲内であれば、包装材料(特に、高湿度条件に晒される輸送物の包装材料)として好適に使用できる。ガスバリア性シール紙の酸素透過度は、実施例に記載の方法により測定される値を採用するものとする。
(用途)
ガスバリア性積層体及びガスバリア性シール紙は、食品、医療品、電子部品等の包装用材料として好適に用いることができる。特に、本実施形態のガスバリア性積層体およびガスバリア性シール紙は、高湿度条件下におけるガスバリア性に優れているため、高湿度条件下に曝される食品、医療品、電子部品等の包装用材料として好適に用いることができる。また、ガスバリア性積層体においては、酸素透過度の湿度依存性が小さく抑えられているため、例えば、輸送中や保管中に温度や湿度変化が生じた場合であっても、ガスバリア性積層体のガスバリア性を変動させることなく、保持することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。以下の処方において、部は特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)30.0部に、攪拌しながらエチレン・アクリル酸共重合体の自己乳化型エマルション(固形分濃度29.2質量%、製品名:ザイクセンAC、住友精化製)34.2部を加え、攪拌した。これに、変性ポリアミド系樹脂(表面電荷0.4meq/g、固形分濃度53質量%、製品名:SPI203(50)H、田岡化学工業製)を2.55部加え、攪拌した。さらに、25質量%のアンモニア水溶液を0.30部加え攪拌した。さらに、希釈水を加え、固形分濃度19質量%とし、水蒸気バリア層の塗料とした。
層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)に、ウレタン系エマルションA(固形分濃度30質量%、ガラス転移温度130℃、25μm厚シート形成時酸素透過度が2.0mL/(m・day・atm)、製品名:タケラックWPB-341、三井化学製)を固形分の質量比(層状無機化合物:ウレタン系樹脂)が2:10となるように加え、撹拌した。さらに固形分濃度が20質量%となるように希釈水を加え、ガスバリア層の塗料とした。
得られた水蒸気バリア層塗料を、水蒸気バリア層の塗工量が5.0g/mとなるように、片艶晒クラフト紙(王子エフテックス株式会社製、坪量50g/m、厚さ60μm、密度0.83g/cm、一方の面の王研式平滑度16秒、他方の面の王研式平滑度430秒)の王研式平滑度16秒である面上にメイヤーバーを用いて塗工した。その後、水蒸気バリア層塗料を塗工した晒クラフト紙を熱風乾燥機内で、120℃で1分間乾燥した。さらに、水蒸気バリア層の上層に、ガスバリア層塗料をガスバリア層の塗工量が2.0g/mとなるように、メイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機内で120℃、1分間乾燥し、厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。なお、水蒸気バリア層の厚さは5μmであり、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
なお、上記ウレタン系エマルションAのウレタン系樹脂について、H-NMR測定を行ったところ、ポリイソシアネート由来の構成単位全量に対するメタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位の含有量は、85モル%であった。また、該ウレタン系樹脂の25℃の水に対する溶解度は、10g/L以下であった。
<実施例2>
ウレタン系エマルションA(固形分濃度30質量%、ガラス転移温度130℃、25μm厚シート形成時酸素透過度が2.0mL/(m・day・atm)、製品名:タケラックWPB-341、三井化学製)33.3部に、第1の層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)を33.4部加えた。これに、第2の層状無機化合物の水分散液(エンジニアードカオリン、平均長さ0.89μm、アスペクト比約33、厚さ約30nm、固形分濃度50質量%、製品名:コンツァーエクストリーム、イメリス製)を6部加え、撹拌した。さらに、希釈水を加え、固形分濃度10質量%とし、ガスバリア層の塗料とした。このガスバリア層の塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。また、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
<実施例3>
ヒドロキシ基を有するポリウレタン樹脂バインダーの水性分散液B(大日精化社製、HPU W-003、水酸基価235mgKOH/g、固形分濃度30%、ガラス転移温度
℃)33.3部に、第1の層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)を33.3部加えた。これに、第2の層状無機化合物の水分散液(エンジニアードカオリン、平均長さ0.89μm、アスペクト比約33、厚さ約30nm、固形分濃度50質量%、製品名:コンツァーエクストリーム、イメリス製)を6部加え、撹拌した。さらに、希釈水を加え、固形分濃度10質量%とし、ガスバリア層の塗料とした。このガスバリア層の塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。また、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
上記ポリウレタン樹脂バインダーの25℃の水に対する溶解度は、10g/L以下であった。
<実施例4>
水蒸気バリア層の塗料の製造において、変性ポリアミド系樹脂(表面電荷0.4meq/g、固形分濃度53質量%、製品名:SPI203(50)H、田岡化学工業製)2.55部の代わりにポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂(表面電荷3.4meq/g、固形分濃度25質量%、製品名:WS4027、星光PMC社製)を0.4部加えたこと以外、実施例1と同様にして、ガスバリア性積層体を得た。
<実施例5>
層状無機化合物とウレタン系エマルションAの混合物の代わりに、ポリ塩化ビニリデンPVDC系エマルション(固形分濃度51%、Diofan B204、Solvay社製)に固形分濃度が20質量%となるように希釈水を加え、ガスバリア層の塗料としたこと以外、実施例1と同様にして、ガスバリア性積層体を得た。なお、上記PVDCの25℃の水に対する溶解度は、10g/L以下であった。
<比較例1>
エチレン変性ポリビニルアルコール(完全ケン化型、製品名:エクセバールAQ-4104、クラレ製)の固形分濃度15質量%の水溶液を調製し、これに希釈水を加え固形分濃度10質量%とし、ガスバリア層の塗料とした。ガスバリア層を上記のものとしたこと以外、実施例1と同様にして厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。また、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
<比較例2>
エチレン変性ポリビニルアルコール(完全ケン化型、製品名:エクセバールAQ-4104、クラレ製)の固形分濃度15質量%の水溶液100部に対し、層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)を50部加え、更にこれに希釈水を加え固形分濃度10質量%とし、ガスバリア層の塗料とした。ガスバリア層を上記のものとしたこと以外、実施例1と同様にして厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。また、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
<比較例3>
ガスバリア層の塗料に層状無機化合物の水分散液(膨潤性マイカ、平均長さ6.3μm、アスペクト比約1000、厚さ約5nm、固形分濃度6質量%、製品名:NTO-05、トピー工業製)を加えなかったこと以外、実施例1と同様にして、厚さ65μmのガスバリア性積層体を得た。また、ガスバリア層の厚さは2μmであった。
<ガスバリア性積層体の評価>
実施例及び比較例で得られたガスバリア性積層体について、以下の評価を行った。
[濡れ張力]
JIS K 6768:1999に準拠して、濡れ試薬(関東化学株式会社製ぬれ張力試験用混合液)を用いて、ガスバリア層表面の濡れ張力を測定した。
[コッブ吸水度]
JIS P 8140:1998に準拠して試験を行った。接触させる水(蒸留水を使用)の水温は23℃、接触時間は120秒とし、ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に水を接触させた。
[酸素透過度]
酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX-TRAN2/22)を使用し、温度23℃、相対湿度85%の条件にて、ガスバリア性積層体の酸素透過度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で得られたガスバリア性積層体のガスバリア層表面に、イソシアネート系接着剤(DIC株式会社製、ディックドライLX-500を10部に対してディックドライKW―75を1部混合)を5g/m塗布した後、厚さ20μmのCPPフィルム(北越化成株式会社製、GP-32)を貼合して積層シートを形成した。積層シートについて、JIS K7126-2:2006に準拠して、温度23℃、相対湿度85%に
おける酸素透過度を測定した。酸素透過度の値は低いほど酸素バリア性に優れる。
[水蒸気透過度]
実施例及び比較例で得たガスバリア性積層体の水蒸気透過度は、JIS-Z-0208:1976(カップ法)B法(40℃±0.5℃、相対湿度90%±2%)に準拠して、ガスバリア層を内側にして測定した。
[バリア包装材適性]
実施例及び比較例のガスバリア性積層体について、上記で測定した酸素透過度及び水蒸気透過度に基づき、バリア包装材適性としての評価を実施した。
〇:酸素透過度が20mL/m・day・atm以下であり、かつ、水蒸気透過度が5g/m・day以下
×:酸素透過度が20mL/m・day・atmより大きい、または水蒸気透過度が5g/m・dayより大きい。
[加工適性(シーラント付与後のガスバリア性)]
実施例及び比較例のガスバリア性積層体について、水系ヒートシール剤(マイケルマン社製、MFHS1279、エチレン-アクリル酸共重合体、固形分濃度42%)に水を加えて20質量%に希釈し、ガスバリア層の上に固形分で5g/mとなるようにメイヤー
バーを用いて塗布し、120℃で60秒乾燥させ、シーラント層を形成した。得られたシール紙のシーラント層表面にイソシアネート系接着剤(DIC株式会社製、ディックドライLX-500を10部に対してディックドライKW―75を1部混合)を5g/m塗布した後、厚さ20μmのCPPフィルム(北越化成株式会社製、GP-32)を貼合して積層シートを形成した。積層シートについて、JIS K7126-2:2006に準
拠して、温度23℃、相対湿度85%における酸素透過度を測定した。測定した酸素透過度に基づき加工適性としての評価を実施した。
〇:酸素透過度が20mL/m・day・atm以下。
×:酸素透過度が20mL/m・day・atmより大きい。
Figure 2022158269000001
実施例1~5のガスバリア性積層体は、比較例1~3のガスバリア性積層体に比べて、水系媒体を用いたシーラント付与後においても優れたガスバリア性(高湿度環境下でのガスバリア性)を有していた。

Claims (15)

  1. 紙基材の少なくとも一方の面上に、水蒸気バリア層及びガスバリア層をこの順に有するガスバリア性積層体であって、
    前記ガスバリア層が、水懸濁性高分子を含有し、
    JIS K 6768:1999に準拠して測定される前記ガスバリア層表面の濡れ張力が、60mN/m以上70mN/m以下であり、
    JIS P 8140:1998に準拠して温度23℃、接触時間120秒の条件で測定される、前記ガスバリア層表面のコッブ吸水度が、2.5g/m以下であり、
    前記ガスバリア性積層体のガスバリア層表面に厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを貼合して積層シートを形成した場合において、JIS K 7126-2:2006に準拠して温度23℃、相対湿度85%の条件で測定される、前記積層シートの酸素透過度が、20mL/m・day・atm以下である、ガスバリア性積層体。
  2. 前記水懸濁性高分子が、ウレタン系樹脂及び塩化ビニリデン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のガスバリア性積層体。
  3. 前記ウレタン系樹脂は、25μm厚のシートに換算した際の23℃、50%RHにおける酸素透過度が、100.0mL/m・day・atm以下である、請求項2に記載のガスバリア性積層体。
  4. 前記ガスバリア層が、層状無機化合物を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体。
  5. 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物のアスペクト比が200以上であり、厚さが100nm以下である、請求項4に記載のガスバリア性積層体。
  6. 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物が、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項4又は5に記載のガスバリア性積層体。
  7. 前記ガスバリア層に含まれる前記層状無機化合物が、アスペクト比500以上の層状無機化合物Bであり、
    前記ガスバリア層が、さらにアスペクト比500未満の層状無機化合物Aを含む請求項4~6のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体。
  8. 前記水蒸気バリア層が、層状無機化合物、カチオン性樹脂及びアニオン性バインダーを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体。
  9. 前記水蒸気バリア層に含まれる前記層状無機化合物が、マイカ、ベントナイト及びカオリンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載のガスバリア性積層体。
  10. 前記アニオン性バインダーが、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体及びオレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8又は9に記載のガスバリア性積層体。
  11. 前記カチオン性樹脂の表面電荷が、0.1~10meq/gである、請求項8~10のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体における前記ガスバリア層上にシーラント層を有するガスバリア性シール紙。
  13. 前記シーラント層は、樹脂を水系塗工してなる、請求項12に記載のガスバリア性シール紙。
  14. 包装用材料である、請求項1~11のいずれか1項に記載のガスバリア性積層体。
  15. 包装用材料である、請求項12又は13に記載のガスバリア性シール紙。

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