JP6942569B2 - アルカリ可溶型感光性樹脂組成物、及び、アルカリ可溶型感光性樹脂 - Google Patents

アルカリ可溶型感光性樹脂組成物、及び、アルカリ可溶型感光性樹脂 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物、及び、アルカリ可溶型感光性樹脂に関する。
近年、ディスプレイ産業やタッチパネル産業の成長と共に、感光性透明材料の重要性が高まっており、液晶ディスプレイの低価格化に伴う製造プロセスの簡略化や、低価格材料への代替が進んでいる。一例として、薄膜トランジスタ(TFT)のゲート絶縁膜には窒化ケイ素等の高誘電率の無機材料が用いられてきたが、ウェットコーティング化のトレンドがあり、高機能化のために高誘電金属酸化物ナノ粒子と感光性樹脂とを含有する感光性樹脂組成物からなる透明絶縁膜の開発が盛んに行われている。
高誘電金属酸化物ナノ粒子の中でも、チタン酸バリウム(BaTiO)は特に誘電率が高く、数多く検討されている。しかしながら、チタン酸バリウムをはじめとする表面がプラスに帯電しやすい無機微粒子は、感光性樹脂として多価カルボン酸樹脂を使用した場合、多価カルボン酸樹脂の有するカルボキシル基が無機微粒子の表面と反応して凝集したり、塗工膜が不溶化して現像不良となるといった問題があった。
例えば特許文献1には、無機微粒子と、縮環構造含有樹脂とを含む複合樹脂組成物が提案されている。しかしながら、無機微粒子としてチタン酸バリウム等の塩基性無機微粒子を用い、かつ、縮環構造含有樹脂として多価カルボン酸樹脂を用いた場合、上述の問題が生じることがあった。
一方、例えば特許文献2には、屈折率の高い感光性樹脂として、酸無水物基及びフルオレン骨格を有する化合物と、酸無水物基に反応しうる官能基と不飽和二重結合とを有する化合物との反応物(カルボキシル基を有する化合物)に、さらに、ビニルエーテル基を有する化合物を付加反応させて得られた感光性樹脂が開示されている。しかしながら、特許文献2では、無機微粒子を添加することは想定しておらず、当然、無機微粒子の分散性等についても検討していない。
国際公開第2015/087946号 特開2007−169380号公報
本発明は、表面がプラスに帯電しやすい無機微粒子を用いた場合であっても、分散剤等を用いることなく分散安定性に優れ、かつ、現像性及び密着性にも優れたアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、ヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基を有するアルカリ可溶型感光性樹脂が、分散剤等を用いることなく無機微粒子の分散安定性に優れ、かつ、塗工後にカルボキシル基を脱保護することで現像が可能となり、現像性及び密着性にも優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物は、
(A)ヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基、重合性官能基、及び、縮環構造を有するアルカリ可溶型感光性樹脂、並びに、(B)無機微粒子を含むことを特徴とする。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(A)アルカリ可溶型感光性樹脂が、(a1)重合性官能基、縮環構造及びカルボキシル基を有するアルカリ可溶型感光性樹脂と、(a2)ビニルエーテル基を有する化合物とのヘミアセタールエステル化反応物であることが好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(B)無機微粒子がチタン酸バリウムであることが好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(a1)アルカリ可溶型感光性樹脂が縮環構造としてビスフェノールフルオレン骨格を有することが好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(a2)ビニルエーテル基を有する化合物が1分子中にビニルエーテル基を1つ有する化合物であることが好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(a2)ビニルエーテル基を有する化合物がエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、及び、イソプロピルビニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明のフォトレジストは、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を含有することを特徴とする。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
Figure 0006942569
(一般式(1)中、Xはインデン、テトラリン、フルオレン、キサンテン、アントラセン、及びベンズアントラセンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する縮環構造を含む二価基を示し、Aは互いに独立して水素原子又は下記一般式(2)で表される基を示し、Zは互いに独立してテトラカルボン酸又はその酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた4価の基を示し、nは0〜100の整数を示し、Proは互いに独立して水素原子又は下記一般式(3)で表される基を示す。Rは互いに独立して水素原子又はメチル基であり、Rは互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又はハロゲン基であり、mは0〜4の整数である。但し、一般式(1)及び下記一般式(2)に含まれるProのうち、少なくとも一つは下記一般式(3)で表される基を示す。)
−CO−Y−(COO−Pro) (2)
(一般式(2)中、Yは互いに独立してジカルボン酸、トリカルボン酸若しくはテトラカルボン酸、又はこれらの酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた2価の基を示し、lは1〜3の整数を示し、Proは互いに独立して水素原子又は下記一般式(3)で表される基を示す。)
−CH(CH)OR (3)
(一般式(3)中、Rは炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。)
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂は、一般式(3)において、Rが炭素数2〜4の1価の炭化水素基であることが好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂は、一般式(1)において、Aのうち少なくとも一つが一般式(2)で表される基であることが好ましい。
本発明の絶縁膜は、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする。
本発明のフォトレジストパターンの形成方法は、
(1)本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布する工程、
(2)加熱処理により、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物に含まれる(A)アルカリ可溶型感光性樹脂のカルボキシル基を脱保護する工程、
(3)露光処理を行う工程、及び、
(4)アルカリ現像処理によりパターンを形成する工程
を含むことを特徴とする。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物は、無機微粒子と、ヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基を有するアルカリ可溶型感光性樹脂とを含有するため、分散剤等を用いることなく分散安定性に優れ、かつ、塗工後にカルボキシル基を脱保護することで現像が可能となり、現像性及び密着性にも優れる。
<<アルカリ可溶型感光性樹脂組成物>>
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物は、(A)ヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基、重合性官能基、及び、縮環構造を有するアルカリ可溶型感光性樹脂、並びに、(B)無機微粒子を含むことを特徴とする。
<(A)アルカリ可溶型感光性樹脂>
(A)アルカリ可溶型感光性樹脂(以下、単に(A)成分ともいう)が有する重合性官能基としては、特に限定されないが、例えば、アクリル基、メタクリル基等のラジカル重合性官能基が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(A)成分が有する縮環構造としては、特に限定されないが、例えば、インデン、テトラリン、フルオレン、キサンテン、アントラセン、又は、ベンズアントラセンに由来する縮環構造が挙げられる。より具体的には、ビスフェノールフルオレン骨格、ビスクレゾールフルオレン骨格、ビスフェニルフェノールフルオレン骨格等が挙げられる。(A)成分は、これらの縮環構造を単独で有しても良いし、2種以上を同時に有しても良い。これらの縮環構造の中では、無機微粒子の分散性の観点から、ビスフェノールフルオレン骨格が好ましい。
(A)成分が有するヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基は、加熱により、保護基が容易に脱離し、カルボキシル基が脱保護される。
(A)成分としては、その他成分と配合した際の保存安定性の観点から、(a1)縮環構造、重合性官能基及びカルボキシル基を有するアルカリ可溶型感光性樹脂(以下、単に(a1)成分ともいう)と、(a2)ビニルエーテル基を有する化合物(以下、単に(a2)成分ともいう)との反応物が好ましい。
(a1)成分としては、特に限定されないが、例えば、縮環構造を有するエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるエポキシエステル樹脂に、さらに酸無水物を反応させた多価カルボン酸樹脂等が挙げられる。(a1)成分は単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。
(a2)成分としては、特に限定されないが、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル等の1分子中にビニルエーテル基を1つ有する化合物や、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル等の1分子中にビニルエーテル基を複数有する化合物等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。これらの(a2)成分の中では、現像時のアルカリ溶解性の観点から、1分子中にビニルエーテル基を1つ有する化合物が好ましく、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、及び、イソプロピルビニルエーテルがより好ましい。
(a1)成分と(a2)成分とのヘミアセタールエステル化反応において、(a2)成分の仕込量は、特に限定されないが、(a1)成分のカルボキシル基1モルに対して(a2)成分のビニルエーテル基が0.1〜3.0モルが好ましく、0.5〜2モルがより好ましい。(a2)成分のビニルエーテル基が0.1モル未満であると、未保護のカルボキシル基が多くなり、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物の保存安定性が悪くなることがあり、3.0モルを超えると、(a2)成分が自己重合した不純物が混ざることがある。
(a1)成分と(a2)成分との反応温度は、特に限定されないが、0〜120℃が好ましく、0〜90℃がより好ましい。反応温度が0℃未満であると、反応が進行しないことがあり、120℃を超えると、アクリル基、ビニル基の重合により不純物が発生することがある。
(a1)成分と(a2)成分との反応時間は特に限定されないが、0.5〜48時間が好ましく、1〜24時間がより好ましい。反応時間が0.5時間未満であると、ヘミアセタールエステル化反応が十分に進まないことがあり、48時間を超えると、アクリル基、ビニル基の重合による不純物が発生することがある。
(A)成分の重量平均分子量は、特に限定されないが、1,000〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。重量平均分子量が1,000未満であると、露光感度が悪くなることがあり、100,000を超えると、アルカリ溶解性が悪くなることがある。
(a1)成分の酸価は、特に限定されないが、不揮発成分換算で20〜200mgKOH/gが好ましく、30〜150mgKOH/gがより好ましい。酸価が20mgKOH/g未満であると、アルカリ溶解性が悪くなることがあり、200mgKOH/gを超えると、未保護のカルボキシル基が増え保存安定性が悪くなることがある。
(a1)成分と(a2)成分とを反応してヘミアセタールエステル化した(A)成分の酸価は特に制限されないが、使用した(a1)成分より低い値となり、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から不揮発成分換算で50mgKOH/g以下が好ましく、30mgKOH/g以下がより好ましい。酸価が50mgKOH/gを超えると、無機微粒子の分散安定性が悪くなることがある。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(A)成分の含有量は特に限定されないが、10〜90重量%が好ましく、15〜80重量%がより好ましい。(A)成分の含有量が10重量%未満であると、感光性樹脂組成物のアルカリ溶解性が悪くなることがあり、90重量%を超えると、その他成分の重量%が少なくなることにより感光性樹脂組成物の機能を損なうことがある。
なお、本発明において、感光性とは、各種の放射線により化学反応を起す性質をいう。放射線としては、波長の長いものから順に、可視光線、紫外線、電子線、X線、α線、β線及びγ線が挙げられる。これらの中で、経済性及び効率性の点から、実用的には、紫外線が最も好ましい放射線である。紫外線としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク灯、キセノンランプなどのランプから発振される紫外光を好適に使用することができる。紫外線よりも波長の短い放射線は、化学反応性が高く、理論的には紫外線より優れているが、経済性の観点から紫外線が実用的である。
<(B)無機微粒子>
(B)無機微粒子(以下、単に(B)成分ともいう)は特に限定されないが、pH7で正に帯電する無機微粒子が好ましく、pH6で正に帯電する無機微粒子がさらに好ましい。pH7で正に帯電する無機微粒子として、例えば、チタン酸バリウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの(B)成分は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの(B)成分の中では、誘電率の観点から、チタン酸バリウムが好ましい。
(B)成分の一次粒子径は、特に限定されないが、1〜100nmが好ましく、5〜50nmがより好ましい。(B)成分の一時粒子径が1nm未満であると、凝集しやすく分散維持が難しいことがあり、100nmを超えると、塗膜表面の平滑性が損なわれることがある。なお、一次粒子径は、動的光散乱法、レーザー回折法、超遠心沈降法等の装置で測定することができる。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(B)成分の分散後の平均粒子径は特に限定されないが、5〜200nmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。(B)成分の分散後の平均粒子径が5nm未満であると、誘電率が低くなることがあり、200nmを超えると、塗膜表面の平滑性が損なわれることがある。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物において、(B)成分の含有量は、特に限定されないが、(A)成分100重量部に対して10〜566重量部が好ましく、20〜500重量部がより好ましい。(B)成分の含有量が10重量部未満であると、誘電率が低くなることがあり、566重量部を超えると、解像性が悪くなることがある。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物は、上述の(A)成分及び(B)成分に加えて、任意に他の成分を含有していても良い。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、溶媒、分散剤及び/又は表面処理剤、硬化剤、レベリング剤、樹脂成分、熱重合禁止剤、密着助剤、エポキシ基硬化促進剤、界面活性剤、消泡剤等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
<溶媒>
溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチル−1−アセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、マロン酸ジエチル、シュウ酸ジブチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、エチレングリコールエーテル類、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ケトン類及びエステル類が好ましく、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及びメチルアミルケトンがより好ましい。これらの溶媒は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物が溶媒を含有する場合、その含有量は、特に限定されないが、10〜98重量%が好ましく、20〜97重量%がより好ましい。含有量が10重量%未満であると、分散安定性が悪くなることがあり、98重量%を超えると、塗工時に十分な膜厚が得られなくなることがある。
<分散剤及び/又は表面処理剤>
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物は、分散剤及び/又は表面処理剤を含有しても良い。分散剤としては、特に限定されず、例えば、ポリアクリル酸系分散剤、ポリカルボン酸系分散剤、リン酸系分散剤、シリコン系分散剤等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(B)無機微粒子は、表面処理されたものであっても良い。表面処理とは、カップリング剤等、微粒子表面に存在する水酸基と反応し得る化合物を結合させる処理を言う。表面処理は、(B)無機微粒子を溶媒に分散させ、酸性条件下でカップリング剤を混合し、作用させることにより行うことが出来る。表面処理剤としては、特に限定されないが、シランカップリング剤やチタンカップリング剤が挙げられ、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシシラン類;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン等のビニルシラン類;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類;N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等の第四級アンモニウム塩類;p−スチリルトリメトキシシラン;フェニルトリメトキシシラン;イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルジアクリルイソステアロイルチタネート等のチタネート類;等が挙げられる。これらの表面処理剤は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの表面処理剤の中では、反応性官能基を有し、(A)アルカリ可溶型感光性樹脂と共に硬化し、薄膜や成形体中に(B)無機微粒子を固定化できることから、エポキシシラン類や(メタ)アクリロキシシラン類が好ましい。
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物が分散剤及び/又は表面処理剤を含む場合、分散剤及び表面処理剤の含有量は特に限定されないが、(B)無機微粒子100重量部に対し有効成分重量で20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましい。分散剤及び表面処理剤の含有量が10重量部を超えると、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物の硬化物の屈折率や、耐熱性、耐光性が低下するおそれがある。本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物が分散剤及び/又は表面処理剤を含む場合、分散剤及び表面処理剤の含有量の下限は、特に限定されないが、例えば、(B)無機微粒子100重量部に対し有効成分重量で0.1重量部以上が好ましい。
<<フォトレジスト>>
本発明のフォトレジストは、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を含有することを特徴とする。
<<アルカリ可溶型感光性樹脂>>
本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
Figure 0006942569
一般式(1)中、Xはインデン、テトラリン、フルオレン、キサンテン、アントラセン、及びベンズアントラセンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する縮環構造を含む二価基を示す。より具体的には、ビスフェノールフルオレン骨格、ビスクレゾールフルオレン骨格、ビスフェニルフェノールフルオレン骨格等が挙げられる。Xは、これらの縮環構造を単独で有しても良いし、2種以上を同時に有しても良い。これらの縮環構造の中では、無機微粒子の分散性の観点から、ビスフェノールフルオレン骨格が好ましい。
縮環構造及び水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ(メタ)アクリレート、ビスクレゾールフルオレン骨格含有エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェニルフェノールフルオレン骨格含有エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
一般式(1)中、Aは互いに独立して水素原子又は下記一般式(2)で表される基を示し、アルカリ溶解性の観点からは、Aのうち少なくとも一つが一般式(2)で表される基であることが好ましい。
一般式(1)中、Zは互いに独立してテトラカルボン酸又はその酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた4価の基を示す。テトラカルボン酸又はその酸無水物としては、特に限定されないが、例えば、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸又はその二無水物等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、一般式(1)中、nは0〜100の整数を示し、1〜50が好ましい。
一般式(1)及び下記一般式(2)中、Proは互いに独立して水素原子又は下記一般式(3)で表される基を示す。但し、一般式(1)及び下記一般式(2)に含まれるProのうち、少なくとも一つは下記一般式(3)で表される基を示す。
−CO−Y−(COO−Pro) (2)
一般式(2)中、Yは互いに独立してジカルボン酸、トリカルボン酸若しくはテトラカルボン酸、又はこれらの酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた2価の基を示す。ジカルボン酸、トリカルボン酸若しくはテトラカルボン酸、又はこれらの酸無水物としては、特に限定されないが、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、グルタル酸等のジカルボン酸又はその無水物;トリメリット酸又はその無水物;ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸又はその二無水物等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
一般式(2)中、lは1〜3の整数を示す。
−CH(CH)OR (3)
一般式(3)中、Rは炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示し、アルカリ溶解性の観点からは、炭素数2〜4の1価の炭化水素基が好ましい。1価の炭化水素基としては、特に限定されず、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基等が挙げられる。
<<絶縁膜>>
本発明の絶縁膜は、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする。本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を用いて本発明の絶縁膜を形成する方法としては、特に限定されないが、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布した後、加熱処理及び露光処理を行う方法等が挙げられる。基材、塗布方法、加熱処理及び露光処理については、後述する通りである。
本発明の絶縁膜の厚さは、特に限定されないが、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜20μmがより好ましい。厚さが0.01μm未満であると、絶縁性が悪くなることがあり、30μmを超えると、細かいフォトレジストパターンを作製するのが難しくなることがある。
<<フォトレジストパターンの形成方法>>
本発明のフォトレジストパターンの形成方法は、
(1)本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布する工程、
(2)加熱処理により、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物に含まれる(A)アルカリ可溶型感光性樹脂のカルボキシル基を脱保護する工程、
(3)露光処理を行う工程、及び、
(4)アルカリ現像処理によりパターンを形成する工程
を含むことを特徴とする。
<工程(1)>
工程(1)では、本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布する。基材の材質としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、PET、TAC、ポリイミド、COPフィルム、ポリカーボネート、PMMA等の熱可塑性プラスチック基材、シリコンウェハ等の半導体基材等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。本発明のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。
<工程(2)>
工程(2)では、加熱により、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物に含まれる(A)アルカリ可溶型感光性樹脂のカルボキシル基を脱保護し、乾燥により溶媒を蒸発させて塗膜を形成する(プリベーク)。加熱処理の条件としては、特に限定されないが、80〜130℃で1〜10分間の条件を採用することができる。本工程で(A)アルカリ可溶型感光性樹脂のカルボキシル基を脱保護することにより、後述する工程(3)の露光処理及び工程(4)のアルカリ現像処理が可能となる。
<工程(3)>
工程(3)では、露光処理を行う。露光処理の条件としては、特に限定されないが、5 〜2000mJ/cmの光照射量の条件を採用することができる。
<工程(4)>
工程(4)では、アルカリ現像処理によりパターンを形成する。アルカリ現像処理の方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。以下、「部」又は「%」は特記しない限り、それぞれ「重量部」又は「重量%」を意味する。
(比較例1)樹脂1の合成
300ml四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル(大阪ガスケミカル株式会社製、オグソールPG、エポキシ当量270g/eq)115g、触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド600mg、重合禁止剤として2,6−ジイソブチルフェノール30mg、及び、アクリル酸36gを仕込み、加熱溶解した。次に、これを徐々に120℃まで昇温させた。溶液は透明粘稠となったがそのまま攪拌を継続した。この間、酸価を測定し、1.0mgKOH/g未満になるまで加熱攪拌を続け、淡黄色透明で固体状のエポキシエステル樹脂を得た。このエポキシエステル樹脂に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)65gを加えて溶解した後、無水ピロメリット酸(PMDA)13.6g、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)4.8g、及び、臭化テトラエチルアンモニウム0.1gを混合し、これを徐々に昇温して110〜115℃で14時間反応させた。このようにして、樹脂1のPGMEA溶液を得た。酸無水物の消失はIRスペクトルにより確認した。得られた樹脂1の酸価は固形分換算で50mgKOH/g、重量平均分子量は2800であった。
(一般式(1)において、Xはビスフェノールフルオレン骨格、Zはピロメリット酸残基、Aは一般式(2)で表される基であってYがテトラヒドロフタル酸残基である基又は水素原子、Rは水素原子、mは0、nは0〜20(平均値で2.7)、Proは水素である。)
(比較例2)樹脂2の合成
無水ピロメリット酸(PMDA)を19.0g、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)を17.7g使用したこと以外、比較例1と同様にして樹脂2のPGMEA溶液を得た。得られた樹脂2の酸価は固形分換算で80mgKOH/g、重量平均分子量は3300であった。
(一般式(1)において、Xはビスフェノールフルオレン骨格、Zはピロメリット酸残基、Aは一般式(2)で表される基であってYがテトラヒドロフタル酸残基である基又は水素原子、Rは水素原子、mは0、nは0〜24(平均値で3.3)、Proは水素である。)
(実施例1)樹脂3の合成
比較例2で得られた樹脂2のPGMEA溶液に、NPVE(n−プロピルビニルエーテル、日本カーバイド工業株式会社製)23.0gを添加し、40℃で12時間反応させ、樹脂3のPGMEA溶液を得た。カルボン酸の消失は、NaOHによる酸価滴定により確認した。得られた樹脂3の酸価は固形分換算で20mgKOH/g、重量平均分子量は3500であった。
(一般式(1)において、Xはビスフェノールフルオレン骨格、Zはピロメリット酸残基、Aは一般式(2)で表される基であってYがテトラヒドロフタル酸残基である基又は水素原子、Rは水素原子、mは0、nは0〜24(平均値で3.3)、Proは一般式(3)で表される基であってRがプロピル基又は水素原子である。)
(実施例2)樹脂4の合成
PMDAの代わりに4,4’−ビフタル酸無水物(BPDA)を25.6g、THPAの代わりに無水トリメリット酸(TMA)を12.9gを使用したこと以外、比較例1と同様にして樹脂のPGMEA溶液を得た。該樹脂のPGMEA溶液を使用したことと、NPVEの代わりにイソプロピルビニルエーテル(IPVE)を26.6g使用したこと以外は実施例1(樹脂3)と同様にして樹脂4のPGMEA溶液を得た。得られた樹脂4の酸価は固形分換算で18mgKOH/g、重量平均分子量は3700であった。
(一般式(1)において、Xはビスフェノールフルオレン骨格、Zは4,4’−ビフタル酸残基、Aは一般式(2)で表される基であってYがトリメリット酸残基である置換基又は水素原子、Rは水素原子、mは0、nは0〜24(平均値で3.3、Proは一般式(3)で表される基であってRがイソプロピル基又は水素原子である。)
(比較例3〜5、実施例3〜6、参考例1)
比較例1、2及び実施例1、2で得られた樹脂1〜4を用い、表1に示す重量比で各成分を混合し、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物を得た。得られたアルカリ可溶型感光性樹脂組成物について、下記の方法により、(B)無機微粒子の分散後の平均粒子径、保存安定性、現像性、密着性、及び、誘電率を評価した。結果を表1に示す。
なお、各成分として以下の薬品を使用した。
無機微粒子:チタン酸バリウム(戸田工業株式会社製)、一次粒子径20nm
架橋剤:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・オルネクス株式会社製)
硬化剤:イルガキュア907(BASFジャパン株式会社製)
密着助剤:KBM−503(信越化学工業株式会社製)
レベリング剤:BYK−300(ビックケミー・ジャパン株式会社製)
溶媒:PGMEA(プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
((B)無機微粒子の分散後の平均粒子径)
Malvern社製ゼータサイザーナノZSを用いて、動的光散乱法にて測定した散乱強度分布に基づきZ−平均粒子径を算出した。
(保存安定性)
アルカリ可溶型感光性樹脂組成物を5℃にて1ヶ月間保存した後の(B)無機微粒子の分散後の平均粒子径を算出し、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物を作製した直後の(B)無機微粒子の分散後の平均粒子径との差を求めることにより、保存安定性を下記2段階で評価した。
○:差が5nm未満である。
×:差が5nm以上である。
(現像性)
ガラス基板にアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を塗布し、120℃で2分間ホットプレートでプリベークした膜厚0.5μmの塗膜を、ネガマスクを用いて超高圧水銀灯で100mJ/cmで露光処理した後に、0.1重量%の水酸化カリウム水溶液で現像し、現像後のガラス基板を500倍に拡大してラインパターンを確認することにより、現像性を下記3段階で評価した。
○:L/S:10μm未満
△:L/S:10〜50μm未満
×:L/S:50μm以上、又は、現像不可
(密着性)
ガラス基板にアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を塗布し、120℃で2分間ホットプレートでプリベークした膜厚0.5μmの塗膜を、ネガマスクを用いて超高圧水銀灯で100mJ/cmで露光処理した後に、0.1重量%の水酸化カリウム水溶液で現像し、現像後のガラス基板を500倍に拡大してラインパターンを確認することにより、密着性を下記3段階で評価した。
○:剥がれ無し
△:L/S:20μm未満に剥がれ有り
×:L/S:20μm以上に剥がれ有り
(誘電率)
SUS基板上に硬化膜を作製し、さらにその上にアルミニウム蒸着により電極を作製した。その電極付き基板に100kHzの交流電圧をかけ、LCRメータにて静電容量を測定することによって誘電率を求めた。
Figure 0006942569

Claims (12)

  1. (A)ヘミアセタールエステルとしてブロック化されたカルボキシル基、重合性官能基、及び、縮環構造を有するアルカリ可溶型感光性樹脂、並びに、(B)無機微粒子を含み、
    縮環構造は、インデン、テトラリン、フルオレン、キサンテン、アントラセン、及びベンズアントラセンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する縮環構造であることを特徴とするアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  2. (A)アルカリ可溶型感光性樹脂が、(a1)重合性官能基、縮環構造及びカルボキシル基を有するアルカリ可溶型感光性樹脂と、(a2)ビニルエーテル基を有する化合物とのヘミアセタールエステル化反応物である請求項1記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  3. (B)無機微粒子がチタン酸バリウムである、請求項1又は2に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  4. (a1)アルカリ可溶型感光性樹脂が縮環構造としてビスフェノールフルオレン骨格を有する、請求項2又は3に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  5. (a2)ビニルエーテル基を有する化合物が1分子中にビニルエーテル基を1つ有する化合物である、請求項2〜4のいずれか1項に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  6. (a2)ビニルエーテル基を有する化合物がエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、及び、イソプロピルビニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2〜5のいずれか1項に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を含有することを特徴とするフォトレジスト。
  8. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするアルカリ可溶型感光性樹脂。
    Figure 0006942569
    (一般式(1)中、Xはインデン、テトラリン、フルオレン、キサンテン、アントラセン、及びベンズアントラセンからなる群から選択される少なくとも1種に由来する縮環構造を含む二価基を示し、Aは互いに独立して水素原子又は下記一般式(2)で表される基を示し、Zは互いに独立してテトラカルボン酸又はその酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた4価の基を示し、nは0〜100の整数を示し、Proは互いに独立して水素原子又は下記一般式(3)で表される基を示す。Rは互いに独立して水素原子又はメチル基であり、Rは互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又はハロゲン基であり、mは0〜4の整数である。但し、一般式(1)及び下記一般式(2)に含まれるProのうち、少なくとも一つは下記一般式(3)で表される基を示す。)
    −CO−Y−(COO−Pro) (2)
    (一般式(2)中、Yは互いに独立してジカルボン酸、トリカルボン酸若しくはテトラカルボン酸、又はこれらの酸無水物からカルボキシル基又は酸無水物基を除いた2価の基を示し、lは1〜3の整数を示し、Proは互いに独立して水素原子又は下記一般式(3)で表される基を示す。)
    −CH(CH)OR (3)
    (一般式(3)中、Rは炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。)
  9. 一般式(3)において、Rが炭素数2〜4の1価の炭化水素基である、請求項8に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂。
  10. 一般式(1)において、Aのうち少なくとも一つが一般式(2)で表される基である、請求項8又は9に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする絶縁膜。
  12. (1)請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルカリ可溶型感光性樹脂組成物を基材に塗布する工程、
    (2)加熱処理により、アルカリ可溶型感光性樹脂組成物に含まれる(A)アルカリ可溶型感光性樹脂のカルボキシル基を脱保護する工程、
    (3)露光処理を行う工程、及び、
    (4)アルカリ現像処理によりパターンを形成する工程
    を含むことを特徴とするフォトレジストパターンの形成方法。
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