JP6940997B2 - アルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、アルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法に関し、特に、セラミックス基板を設置した鋳型内にアルミニウム溶湯を注湯した後に冷却して溶湯を固化させることによりアルミニウム板がセラミックス基板に接合したアルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法に関する。
電気自動車、電車、工作機械などの大電流を制御するために使用されている従来のパワーモジュールでは、ベース板と呼ばれている金属板または複合材の一方の面に金属−セラミックス絶縁基板が半田付けにより固定され、この金属−セラミックス絶縁基板上に半導体チップが半田付けにより固定されている。また、ベース板の他方の面(裏面)には、ねじ止めなどにより熱伝導グリースを介して金属製の放熱フィンや冷却ジャケットが取り付けられている。
この金属−セラミックス絶縁基板へのベース板や半導体チップの半田付けは加熱により行われるため、半田付けの際に接合部材間の熱膨張係数の差によりベース板の反りが生じ易い。また、半導体チップから発生した熱は、金属−セラミックス絶縁基板と半田とベース板を介して放熱フィンや冷却ジャケットにより空気や冷却水に逃がされるため、半田付けの際にベース板の反りが生じると、放熱フィンや冷却ジャケットをベース板に取り付けたときのクリアランスが大きくなり、放熱性が極端に低下する。さらに、半田自体の熱伝導率が低いため、大電流を流すパワーモジュールでは、より高い放熱性が求められている。
これらの問題を解決するため、ベース板と金属−セラミックス絶縁基板との間を半田付けすることなく、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板をセラミックス基板に直接接合した金属−セラミックス回路基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、このような金属−セラミックス接合基板を製造するための鋳型として、内部にセラミックス部材を配置させ、金属溶湯を内部に注湯してセラミックス部材の両面に接触させた後に冷却して固化させることにより、セラミックス部材の両面に金属部材を接合する鋳型において、セラミックス部材を鋳型内の所定の位置に配置させたときに、セラミックス部材の上側および下側に金属部材を形成するための空間が形成されるとともにセラミックス部材の上側および下側の空間を連通させる溶湯流路が形成され、セラミックス部材の上側の空間に金属溶湯を注湯するための注湯口が形成された鋳型が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような鋳型内にセラミックス基板を配置し、アルミニウム溶湯を鋳型内に注湯してセラミックス基板の表面に接触させた後に冷却して固化させることにより、アルミニウム板がセラミックス基板に接合したアルミニウム−セラミックス接合基板を製造する場合、アルミニウムが鋳型に接合(または付着)するのを防止するために、鋳型の内面に予め(炭素粉末、窒化珪素粉末、窒化ホウ素粉末などの)離型剤が塗布されている。
このようなアルミニウム−セラミックス接合基板にヒートサイクルが加えられると、このヒートサイクルによってアルミニウム−セラミックス接合基板のセラミックスとアルミニウムの熱膨張差に起因して熱応力が発生するが、アルミニウムは柔らかい金属であるため、セラミックス基板に接合したアルミニウム板が塑性変形して応力を緩和する。このときの歪は、変形しやすいアルミニウムの結晶粒界に集まり、アルミニウムの結晶粒界に段差が生じる。この段差は、アルミニウムの結晶粒径が小さい場合には分散されて小さくなるが、結晶粒径が大きいと、結晶粒界が短いために大きな段差になる。
また、鋳型を使用してアルミニウム−セラミックス接合基板を製造すると、セラミックス基板に接合したアルミニウムの結晶粒径が大きくなり、アルミニウムの結晶粒界に大きな段差が生じるため、このような大きい段差の上に薄い半導体チップを実装すると、この実装の際のヒートサイクルにより半導体チップに応力が集中してクラックが生じ易くなる。
このような問題を解決するため、アルミニウム−珪素−ホウ素系合金などのアルミニウム合金の溶湯を使用して結晶粒を微細化する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−76551号公報(段落番号0015) 特開2005−74434号公報(段落番号0008) 特開2008−253996号公報(段落番号0021)
しかし、アルミニウム−珪素−ホウ素系合金などのアルミニウム合金の溶湯を使用して結晶粒を微細化すると、セラミックス基板に接合したアルミニウム板の導電率が低下して電気的特性が悪化したり、アルミニウム板のビッカース硬さが高くなって機械的特性が悪化するおそれがある。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、鋳型を使用してアルミニウム−セラミックス接合基板を製造する場合に、セラミックス基板に接合するアルミニウム板の導電率とビッカース硬さを維持しながらアルミニウムの結晶粒を微細化することができる、アルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、アルミニウム板を形成する空間であるアルミニウム板形成部と、このアルミニウム板形成部内に形成されるアルミニウム板の一方の面にセラミックス基板が当接するようにセラミックス基板を収容する空間であるセラミックス基板収容部とが内部に形成された鋳型を用意し、この鋳型のアルミニウム板形成部の内面にホウ化アルミニウムおよびチタン−アルミニウム系金属化合物の少なくとも一方からなる結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布し、この鋳型内にセラミックス基板を配置し、このセラミックス基板の一方の面に接触するようにアルミニウム溶湯を鋳型内に注湯した後にアルミニウム溶湯を冷却して固化させることにより、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させれば、セラミックス基板に接合するアルミニウム板の導電率とビッカース硬さを維持しながらアルミニウムの結晶粒を微細化することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法は、アルミニウム板を形成する空間であるアルミニウム板形成部と、このアルミニウム板形成部内に形成されるアルミニウム板の一方の面にセラミックス基板が当接するようにセラミックス基板を収容する空間であるセラミックス基板収容部とが内部に形成された鋳型を用意し、この鋳型のアルミニウム板形成部の内面にホウ化アルミニウムおよびチタン−アルミニウム系金属化合物の少なくとも一方からなる結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布し、この鋳型内にセラミックス基板を配置し、このセラミックス基板の一方の面に接触するようにアルミニウム溶湯を鋳型内に注湯した後にアルミニウム溶湯を冷却して固化させることにより、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させることを特徴とする。
このアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法において、ホウ化アルミニウムは、二ホウ化アルミニウムおよび十二ホウ化アルミニウムの少なくとも一方であるのが好ましく、チタン−アルミニウム系金属化合物は、TiAlであるのが好ましい。塗材中の結晶粒微細化剤の含有量は0.1〜15質量%であるのが好ましい。塗材は離型剤を含んでもよい。この場合、離型剤が窒化ホウ素を含むのが好ましく、塗材中の離型剤の含有量が20質量%以下であるのが好ましい。また、塗材が溶剤を含むのが好ましく、塗材の塗布は、スプレー塗布によって行われるのが好ましい。また、鋳型の内部に、アルミニウムベース板を形成する空間であるアルミニウムベース板形成部が形成され、アルミニウム溶湯を鋳型内に注湯してセラミックス基板の一方の面に接触させる際にセラミックス基板の他方の面に接触させて、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させる際にセラミックス基板の他方の面にアルミニウムベース板を形成して直接接合させてもよい。
また、本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板は、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板が直接接合するとともに他方の面にアルミニウムベース板が直接接合したアルミニウム−セラミックス接合基板を厚さ方向に切断した断面において、アルミニウム板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒が、それぞれ10個以上および8個以下であることを特徴とする。
このアルミニウム−セラミックス接合基板において、アルミニウム板のビッカース硬さHvが23以下であるのが好ましく、アルミニウム板の導電率が60%IACS以上であるのが好ましい。
本発明によれば、鋳型を使用してアルミニウム−セラミックス接合基板を製造する場合に、セラミックス基板に接合するアルミニウム板の導電率とビッカース硬さを維持しながらアルミニウムの結晶粒を微細化することができる、アルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法を提供することができる。
本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態において使用する鋳型の断面図である。 図1に示す鋳型を使用して製造されるアルミニウム−セラミックス接合基板の平面図である。 図2AのIIB−IIB線断面図である。 実施例3で得られたアルミニウム−セラミックス接合基板の断面の光学顕微鏡写真である。
本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態では、アルミニウム板を形成する空間であるアルミニウム板形成部と、このアルミニウム板形成部内に形成されるアルミニウム板の一方の面にセラミックス基板が当接するようにセラミックス基板を収容する空間であるセラミックス基板収容部とが内部に形成された鋳型を用意し、この鋳型のアルミニウム板形成部の内面にホウ化アルミニウムおよびチタン−アルミニウム系金属化合物の少なくとも一方からなる結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布し、この鋳型内にセラミックス基板を配置し、このセラミックス基板の一方の面に接触するようにアルミニウム溶湯(好ましくは純Al(Alが99.9質量%以上または99.99質量%以上)のアルミニウムの溶湯)を鋳型内に注湯した後にアルミニウム溶湯を冷却して固化させることにより、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させる。この方法により、アルミニウムの結晶粒径が小さいアルミニウム板がセラミックス基板に接合したアルミニウム−セラミックス接合基板を製造することができる。特に、鋳型のアルミニウム板形成部の内面に結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布しているので、セラミックス基板の一方の面に接合するアルミニウム板の表面付近のアルミニウムの結晶粒を微細化することができる。
このアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法では、結晶粒微細化剤として、アルミニウムの凝固核成分として結晶粒を微細化することができるホウ化アルミニウムやチタン−アルミニウム系金属化合物を使用している。この結晶粒微細化剤として、二ホウ化チタン(TiB)を使用すると、TiBは結晶粒微細化能力が低く、多量のTiBを使用する必要があり、鋳型の内面に均一に塗布するのが難しいことがわかったので、ホウ化アルミニウムおよびチタン−アルミニウム系金属化合物の少なくとも一方を使用している。ホウ化アルミニウムは、二ホウ化アルミニウム(AlB)および十二ホウ化アルミニウム(AlB12)の少なくとも一方であるのが好ましく、チタン−アルミニウム系金属化合物は、三アルミニウム化チタン(TiAl)であるのが好ましい。なお、塗材中の結晶粒微細化剤の含有量は0.1〜15質量%であるのが好ましい。
塗材は離型剤を含んでもよい。この離型剤は、離型成分として炭素(C)、窒化珪素(Si)、窒化ホウ素(BN)などの粉末などを含むことができるが、窒化ホウ素(の粉末)を含むのが好ましい。塗材中の離型剤の含有量は20質量%以下であるのが好ましく、15質量%以下であるのがさらに好ましい。また、塗材中の離型成分の含有量は5質量%以下であるのが好ましい。
また、塗材が溶剤を含むのが好ましく、塗材の塗布は、スプレー塗布によって行われるのが好ましい。この溶剤として、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジメチルエーテル(DME)、メチルエチルケトン(MEK)などを使用することができるが、メチルエチルケトン(MEK)を使用するのが好ましい。
また、鋳型の内部に、アルミニウムベース板を形成する空間であるアルミニウムベース板形成部が形成され、アルミニウム溶湯を鋳型内に注湯してセラミックス基板の一方の面に接触させる際にセラミックス基板の他方の面に接触させて、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させる際にセラミックス基板の他方の面にアルミニウムベース板を形成して直接接合させてもよい。このアルミニウムベース板は、セラミックス基板と反対側の面(裏面)に多数のピンやフィンが一体に形成されたアルミニウムベース板でもよい。また、アルミニウムベース板の内部にセラミックス基板などからなる強化材を配置してもよい。
なお、鋳型内に注湯されるアルミニウム溶湯の温度は、アルミニウムの融点(660℃)より5〜200℃高い温度であるのが好ましく、20〜200℃高い温度であるのがさらに好ましい。また、(鋳型を冷却することにより)アルミニウム溶湯を冷却して固化させる際の冷却速度は、セラミックス基板への熱衝撃を抑えてセラミックス基板の割れを防止し且つ結晶粒径を粗大化させ難い冷却速度、例えば、10℃/分〜100℃/分の範囲の冷却速度が好ましく、20℃/分〜50℃/分の範囲の冷却速度がさらに好ましい。この鋳型の冷却は、鋳型(の注湯口とは反対側の面)に冷却板を接触させて鋳型を冷却してアルミニウム溶湯を凝固させるのが好ましい。この鋳型の冷却では、注湯口に窒素ガスを吹き込むことによって鋳型内のアルミニウム溶湯を加圧しながら冷却して、冷却板が接触する鋳型の面に対向する鋳型内の部分のアルミニウム溶湯から凝固を開始させ、注湯口側のアルミニウム溶湯に向かって順次凝固させ、注湯口側のアルミニウム溶湯を最後に凝固させるのが好ましい。
また、セラミックス基板は、アルミナなどの酸化物系セラミックス基板でもよいし、窒化アルミニウム、窒化珪素などの非酸化物系セラミックス基板でもよい。さらに、鋳型としては、金属の金型と比べてアルミニウム溶湯と反応し難いカーボン製の鋳型を使用するのが好ましく、特に、溶湯を加圧したときに鋳型と溶湯との間にガスが残留している場合でも、残留するガスが鋳型を通過するのを許容し且つ溶湯が鋳型を通過するのを防止して溶湯が鋳型内の端部まで回り易くなるように、多孔質のカーボン製の鋳型を使用するのが好ましい。
上述したアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、セラミックス基板の一方の面に接合されたアルミニウム板の表面の50mm×50mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数が40個以上(好ましくは70個以上、さらに好ましくは100個以上、最も好ましくは200個以上)の(アルミニウム板のアルミニウムの結晶物が微細化された)アルミニウム−セラミックス接合基板を製造することができる。
また、上述したアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態において、鋳型の内部に、アルミニウムベース板を形成する空間であるアルミニウムベース板形成部を形成し、アルミニウム溶湯を鋳型内に注湯してセラミックス基板の一方の面に接触させる際にセラミックス基板の他方の面に接触させて、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させる際にセラミックス基板の他方の面にアルミニウムベース板を形成して直接接合させれば、アルミニウム板のビッカース硬さHvが23以下(好ましくは22以下、さらに好ましくは21以下)であり且つ導電率が60%IACS以上(好ましくは61%IACS以上、さらに好ましくは62%IACS以上)のアルミニウム−セラミックス接合基板であって、アルミニウム−セラミックス接合基板を厚さ方向に切断した断面において、アルミニウム板の断面の(アルミニウム板の主面(板面)に平行な方向の)10mm×(アルミニウム板のセラミックス基板と反対側の面から板面に垂直な方向の)0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒が10個以上(好ましくは12個以上)であり、アルミニウムベース板の断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒が8個以下(好ましくは6個以下)の(アルミニウムベース板のアルミニウムの結晶粒が微細化されていない)アルミニウム−セラミックス接合基板、すなわち、セラミックス基板の一方の面に接合したアルミニウムの結晶粒の数と他方の面に接合したアルミニウムの結晶粒の数が異なるアルミニウム−セラミックス接合基板を製造することができる。
図1は、本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態において使用する鋳型を概略的に示している。図1に示すように、本実施の形態のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法において使用する鋳型10は、平面形状が略矩形の下側鋳型部材12と、この下側鋳型部材12の蓋体としての平面形状が略矩形の上側鋳型部材14とから構成されている。下側鋳型部材12の上面には、アルミニウムベース板と略同一の形状および大きさの凹部(アルミニウムベース板を形成するためのアルミニウムベース板形成部)12aが形成されている。このアルミニウムベース板形成部12aの底面には、セラミックス基板と略同一の形状および大きさの1つまたは複数(図1では1つを示す)の凹部(セラミックス基板を収容するためのセラミックス基板収容部)12bが形成されている。このセラミックス基板収容部12bの各々の底面には、アルミニウム回路板と略同一の形状および大きさの1つまたは複数(図1では1つを示す)の凹部(アルミニウム回路板を形成するためのアルミニウム回路板形成部)12cが形成されている。上側鋳型部材14の底面(下側鋳型部材12と対向する側の面)には、(図示しない)注湯ノズルから鋳型10内に溶湯を注湯するための注湯口14aが形成されている。なお、下側鋳型部材12には、アルミニウムベース板形成部12aとアルミニウム回路板形成部12cとの間に延びる(図示しない)溶湯流路が形成され、セラミックス基板収容部12b内にセラミックス基板を収容したときにもアルミニウムベース板形成部12aとアルミニウム回路板形成部12cとの間が連通するようになっている。また、(図示しない)注湯ノズルは、(図示しない)外部の溶湯供給部に連通する狭い流路を有しており、溶湯供給部から供給されたアルミニウム溶湯を、その狭い流路を通してアルミニウム酸化膜を除去しながら、注湯口14aから鋳型10内に注湯することができるようになっている。
次に、この鋳型10を使用してアルミニウム−セラミックス接合基板を製造する方法について説明する。まず、鋳型10の下側鋳型部材12のアルミニウム回路板形成部12cの内面に上述した結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布し、この鋳型10の下側鋳型部材12のセラミックス基板収容部12b内にセラミックス基板を設置した後、下側鋳型部材12に上側鋳型部材14を被せて、鋳型10のアルミニウムベース板形成部12a内にアルミニウム溶湯を注湯して充填するとともに、(図示しない)溶湯流路を介してアルミニウム回路板形成部12cまで溶湯を充填し、その後、冷却して溶湯を凝固させる。このようにして、図3に示すように、アルミニウム回路板22にセラミックス基板20の一方の面が直接接合するとともに、セラミックス基板20の他方の面にアルミニウムベース板24が直接接合したアルミニウム−セラミックス接合基板を製造することができる。
このようにして製造したアルミニウム−セラミックス接合基板のアルミニウム回路板22上に回路パターン形状の回路パターン形成用レジストを印刷し、アルミニウム回路板22の不要部分をエッチング除去した後に、回路パターン形成用レジストを剥離して回路パターンを形成してもよい。また、アルミニウム回路板22上の半導体チップなどの半田付けが必要な部分などにNiめっきなどによりめっきを施してもよい。
上述したように、鋳型10の下側鋳型部材12のアルミニウム回路板形成部12cの内面に結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布すると、アルミニウム回路板形成部12c内のアルミニウムの凝固核の生成数が増加して、アルミニウム回路板形成部12c内に形成されるアルミニウム回路板22のアルミニウムの結晶粒が微細化される。一方、結晶粒微細化剤を含む塗材を塗布するのではなく、アルミニウム溶湯に代えて、BやTiなどの添加物を含むアルミニウム合金の溶湯を使用すると、溶湯中の溶解していない初晶粒子(AlBやTiAlなどの結晶粒微細化剤の粒子)を起点に、溶湯の凝固時にアルミニウム合金の凝固核の生成数が増加して、回路板とベース板のアルミニウム合金の結晶粒が全体的に微細化される。また、アルミニウム溶湯に代えて、添加物を含むアルミニウム合金の溶湯を使用すると、溶湯の組成の変化により、(回路板やベース板の角部の欠損、引け巣やボイド、粒界割れなどの)構造欠陥が生じる可能性があり、歩留まりが低下するおそれがある。
以下、本発明によるアルミニウム−セラミックス接合基板およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
1質量%のAlB(平均粒径D50=6.6μm)と12.4質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と86.6質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.48質量%)をボールミルにより作製し、この塗材を図1に示す鋳型10と同様の鋳型の金属回路板形成部の内面の略全面に略均一に(塗布量が略0.4mg/cmになるように)スプレー塗布した。
次に、この鋳型内に70mm×70mm×0.6mmの大きさの窒化アルミニウムからなるセラミックス基板を収容した後、この鋳型を炉内に入れ、炉内を725℃に加熱し、11kPaの圧力で(温度725℃の)純度99.9質量%(3N)のアルミニウム溶湯を鋳型内に流し込んだ。
その後、鋳型(の注湯口とは反対側の面)に冷却板を接触させて鋳型を冷却してアルミニウム溶湯を凝固させた。なお、この鋳型の冷却では、注湯口に窒素ガスを吹き込むことによって鋳型内のアルミニウム溶湯を加圧しながら平均冷却速度50℃/分で冷却して、冷却板が接触する鋳型の面に対向する鋳型内の部分のアルミニウム溶湯から凝固を開始させ、注湯口側のアルミニウム溶湯に向かって順次凝固させ、注湯口側のアルミニウム溶湯が最後に凝固するようにした。
このようにして、セラミックス基板の一方の面(アルミニウム回路板形成部側の面)に65mm×65mm×0.6mmのアルミニウム板(アルミニウム回路板)が直接接触して接合するとともに他方の面(アルミニウムベース板形成部側の面)に80mm×100mm×1.5mmのアルミニウム板(アルミニウムベース板)が直接接触して接合した接合体を製造し、この接合体を鋳型から取り出して、図2Aおよび図2Bに示すようなアルミニウム−セラミックス接合基板を得た。
このようにして得られたアルミニウム−セラミックス接合基板のアルミニウム回路板の表面を研磨し、塩化第二鉄溶液によってエッチング処理を行った後、アルミニウム回路板の表面の50mm×50mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数を目視により数えたところ、結晶粒は82個であった。また、得られたアルミニウム−セラミックス接合基板を液相式熱衝撃試験装置に入れ、−40℃で4分間保持した後に125℃で4分間保持する冷熱サイクルを1000回繰り返した後に、レーザー変位計(神津精機株式会社製の高精度形状測定システムK2−310)によりアルミニウム回路の表面の結晶粒界の段差を測定したところ、段差の最大値は121μmであった。
[実施例2]
3質量%のAlB(平均粒径D50=6.6μm)と12.1質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と84.9質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.42質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数と、冷熱サイクル後の結晶粒界の段差の最大値を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は115個であり、結晶粒界の段差の最大値は140μmであった。
[実施例3]
4質量%のAlB(平均粒径D50=6.6μm)と12.0質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と84.0質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.40質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数と、冷熱サイクル後の結晶粒界の段差の最大値を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は92個であり、結晶粒界の段差の最大値は131μmであった。また、アルミニウム回路板の導電率を渦電流式導電率計(日本フェルスター株式会社製のシグマテスト2.069)により測定周波数480kHzで測定したところ、63.3%IACSであった。さらに、アルミニウム回路板の表面のビッカース硬さHvをマイクロビッカース硬度計(株式会社ミツトヨ製のHM−210)により試験荷重1kgfを5秒間加えて測定したところ、20.2であった。
また、得られたアルミニウム−セラミックス接合基板を厚さ方向に切断し、その断面を研磨し、塩化第二鉄溶液によってエッチング処理を行った後、その断面のアルミニウムの結晶粒を観察したところ、図3に示すように、セラミックス基板20の一方の面に接合したアルミニウム回路板22では結晶粒が微細化されていたが、他方の面に接合したアルミニウムベース板24では結晶粒が粗大であった。なお、アルミニウム回路板22およびアルミニウムベース板24のそれぞれの断面の(アルミニウム板の主面(板面)に平行な方向の)10mm×(アルミニウム板のセラミックス基板と反対側の面から板面に垂直な方向の)0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒(一部でも領域内に存在するアルミニウムの結晶粒)の数を100倍の光学顕微鏡写真から目視により数えたところ、アルミニウム回路板22では16個であり、アルミニウムベース板24では5個であった。
[実施例4]
5質量%のAlB(平均粒径D50=6.6μm)と11.9質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と83.1質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.38質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数と、冷熱サイクル後の結晶粒界の段差の最大値を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は112個であり、結晶粒界の段差の最大値は122μmであった。
[実施例5]
10質量%のAlB(平均粒径D50=6.6μm)と11.3質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と78.8質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.26質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は316個であった。
[実施例6]
1質量%のTiAl(平均粒径D50=24μm)と12.4質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と86.6質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.48質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数と、冷熱サイクル後の結晶粒界の段差の最大値を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は375個であり、結晶粒界の段差の最大値は113μmであった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板の導電率と表面のビッカース硬さHvを測定したところ、導電率は62.1%IACSであり、ビッカース硬さHvは19.6であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数を目視により数えたところ、アルミニウム回路板では16個であり、アルミニウムベース板では5個であった。
[比較例1]
12.5質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBNと6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と87.5質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.50質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数と、冷熱サイクル後の結晶粒界の段差の最大値を求めた。その結果、アルミニウムの結晶粒の数は21個であり、結晶粒界の段差の最大値は179μmであった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板の導電率と表面のビッカース硬さHvを測定したところ、導電率は62.1%IACSであり、ビッカース硬さHvは20.3であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数を目視により数えたところ、アルミニウム回路板では6個であり、アルミニウムベース板では4個であった。
[比較例2]
1量%のTiB(平均粒径D50=2.9μm)と12.4質量%の離型剤(昭和電工株式会社製のLBN FK−26(20質量%のBN(平均粒径D50=0.23μm)と6.5質量%の有機バインダーと73.5質量%の溶剤とからなる離型剤))と86.6質量%のメチルエチルケトンとからなる塗材(塗材中のBNの含有量は2.48質量%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数を求めたところ、37個であった。
[比較例3]
純度99.9質量%(3N)のアルミニウム溶湯に代えて、0.4質量%のSiと0.04質量%のBと0.01質量%のFeを含み、残部がAlからなるアルミニウム合金溶湯を使用した以外は、比較例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数を求めたところ、1480個であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板の導電率と表面のビッカース硬さHvを測定したところ、導電率は59.4%IACSであり、ビッカース硬さHvは25.2であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数を目視により数えたところ、アルミニウム回路板では31個であり、アルミニウムベース板では22個であった。
[比較例4]
純度99.9質量%(3N)のアルミニウム溶湯に代えて、0.20〜0.6質量%のSiと0.35質量%以下のFeと0.10質量%以下のCuと0.10質量%以下のMnと0.45〜0.9質量%のMgと0.10質量%以下のCrと0.10質量%以下のZnと0.10質量%とその他の元素0.15質量%を含み、残部がAlからなるアルミニウム合金溶湯(JIS A6063合金の溶湯)を使用した以外は、比較例1と同様の方法により、アルミニウム−セラミックス接合基板を作製し、アルミニウム回路板の表面のアルミニウムの結晶粒の数を求めたところ、2212個であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板の導電率と表面のビッカース硬さHvを測定したところ、導電率は50.4%IACSであり、ビッカース硬さHvは43.8であった。また、実施例3と同様の方法により、アルミニウム回路板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒の数を目視により数えたところ、アルミニウム回路板では32個であり、アルミニウムベース板では33個であった。
これらの実施例および比較例の結果を表1〜表2に示す。
Figure 0006940997
Figure 0006940997
10 鋳型
12 下側鋳型部材
12a アルミニウムベース板形成部
12b セラミックス基板収容部
12c アルミニウム回路板形成部
14 上側鋳型部材
14a 注湯口
20 セラミックス基板
22 アルミニウム回路板
24 アルミニウムベース板

Claims (12)

  1. アルミニウム板を形成する空間であるアルミニウム板形成部と、このアルミニウム板形成部内に形成されるアルミニウム板の一方の面にセラミックス基板が当接するようにセラミックス基板を収容する空間であるセラミックス基板収容部とが内部に形成された鋳型を用意し、この鋳型のアルミニウム板形成部の内面にホウ化アルミニウムおよびチタン−アルミニウム系金属化合物の少なくとも一方からなる結晶粒微細化剤と離型剤とを含む塗材を塗布し、この鋳型内にセラミックス基板を配置し、このセラミックス基板の一方の面に接触するようにアルミニウム溶湯を鋳型内に注湯した後にアルミニウム溶湯を冷却して固化させることにより、セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させることを特徴とする、アルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  2. 前記ホウ化アルミニウムが二ホウ化アルミニウムおよび十二ホウ化アルミニウムの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1に記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  3. 前記チタン−アルミニウム系金属化合物がTiAlであることを特徴とする、請求項1に記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  4. 前記塗材中の結晶粒微細化剤の含有量が0.1〜15質量%であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  5. 前記離型剤が窒化ホウ素を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  6. 前記塗材中の離型剤の含有量が20質量%以下であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  7. 前記塗材が溶剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  8. 前記塗材の塗布がスプレー塗布によって行われることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  9. 前記鋳型の内部に、アルミニウムベース板を形成する空間であるアルミニウムベース板形成部が形成され、前記アルミニウム溶湯を前記鋳型内に注湯して前記セラミックス基板の一方の面に接触させる際に前記セラミックス基板の他方の面に接触させて、前記セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板を形成して直接接合させる際に前記セラミックス基板の他方の面にアルミニウムベース板を形成して直接接合させることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のアルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法。
  10. セラミックス基板の一方の面にアルミニウム板が直接接合するとともに他方の面にアルミニウムベース板が直接接合したアルミニウム−セラミックス接合基板を厚さ方向に切断した断面において、アルミニウム板およびアルミニウムベース板のそれぞれの断面の10mm×0.4mmの領域内のアルミニウムの結晶粒が、それぞれ10個以上および8個以下であることを特徴とする、アルミニウム−セラミックス接合基板。
  11. 前記アルミニウム板のビッカース硬さHvが23以下であることを特徴とする、請求項10に記載のアルミニウム−セラミックス接合基板。
  12. 前記アルミニウム板の導電率が60%IACS以上であることを特徴とする、請求項10または11に記載のアルミニウム−セラミックス接合基板。
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