JP6939172B2 - 排気装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
装置内の温度が上がり過ぎるのを防ぐため、装置内で温度上昇した空気をファンによりダクト内に取り込み、取り込んだ空気をダクトにより画像形成装置の外に排出して装置内を冷却する排気装置が搭載されている。
ところが、起動の開始順を風量の大きいファン(大ファン)、小さいファン(小ファン)の順とすれば、次のような問題が生じる。すなわち、小ファンの起動時には、既に大ファンが回転していることになり、これから立ち上がろうとする小ファンの回転に大ファンの空気流が影響を及ぼし易い。
モーターの起動時には、特にファンの回転羽根やこれに動力を伝える回転軸やギアなどの各部材のイナーシャが作用するので、回転に要するエネルギーが多く必要になる。
また、定着部材の周辺空間を冷却する構成に限られず、例えば帯電部の放電により生じたオゾンを排出する場合にダクト内を流れる空気流の風量を可変する構成でも同様の問題が生じる。さらに、電子写真方式に限られず、例えばインクジェット式の画像形成装置でも装置内の空気を外に排出する構成にも同様に生じ得る。
また、前記画像形成装置は、記録シート上に形成された未定着画像をヒーターにより加熱された定着部材により熱定着する定着部を備え、前記定着部は、駆動中に超微粒子の発生を伴うことがあり、前記ダクトの吸気口は、前記定着部の近傍に位置し、前記定着部の周辺の空気が前記画像形成装置内の空気として前記ダクト内に取り込まれ、前記排気装置は、前記ダクト内に取り込んだ空気に含まれる超微粒子を回収する回収部を備えるとしても良い。
本発明に係る画像形成置は、上記の排気装置が搭載されたことを特徴する。
<実施の形態1>
(1)プリンターの全体構成
図1は、プリンター1の全体構成を示す概略断面図である。
画像形成部10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応する作像ユニット11Y、11M、11C、11Kと、中間転写ベルト13を備える。
露光部17は、レーザーダイオードなどの発光素子及びレンズ等を備え、全体制御部40からの駆動信号によりレーザー光を変調して感光体ドラム12上を露光走査する。
感光体ドラム12は、不図示の駆動源により回転駆動され、上記露光を受ける前にクリーナー19で表面の残存トナーが除去された後、帯電部16により一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で、上記レーザー光による露光を受けると、感光体ドラム12の表面に静電潜像が形成される。
作像ユニット11Y、11M、11Cについても、作像ユニット11Kと同様の構成であり、作像ユニットごとに、対応する色(Y、MまたはC色)のトナー像が感光体ドラム12に作像され、一次転写ローラー14により中間転写ベルト13上に一次転写される。
給紙部20は、記録シートSを収容する給紙カセット21と、繰り出しローラー22と、搬送ローラー23と、タイミングローラー24を備える。
画像形成部10において中間転写ベルト13上に多重転写されたカラートナー像は、中間転写ベルト13の周回により二次転写位置15aに移動する。
定着ローラー31(定着部材)は、中空円筒状の金属製の芯金の外周面にシリコンゴム弾性層と離型層とがこの順に積層されてなる。加圧ローラー32は、中軸の金属製の芯金の外周面に弾性層などが積層されてなり、不図示のバネなどの付勢力により定着ローラー31を押圧して定着ニップ39を形成する。
ヒーター33は、定着ローラー31の軸方向に沿って長尺状のハロゲンヒーターであり、定着ローラー31の円筒内側の中空部に挿通されており、電力供給により発熱して、定着ローラー31を加熱する。これにより定着ローラー31の温度が上昇する。
定着部30を通過した記録シートSは、搬送路に沿って排出ローラー25まで搬送された後、排出ローラー25により排出口25aから機外に排出され、排紙トレイ26に収容される。
ファン排気部60は、定着部30のヒーター33の発熱による装置内の温度上昇を防止するため、装置内、ここでは定着部30の周辺の空気をファンによりダクト内に取り込み、取り込んだ空気をダクトにより装置の外に排出して装置内を冷却する。
定着部30におけるUFPの放出量は極微量であり、それ自体が直ちに人体や環境等に悪影響を及ぼすものではないが、最近、環境保護への人々の意識が高まっていることを斟酌して、たとえ極微量であったしても極力放出しないようにすることが望まれている。
図2は、ファン排気部60の構成を示す斜視図であり、一部が切り欠かれている。同図においてX軸方向は、プリンター1を正面側から見たときの左右方向に相当し、Y軸方向は、高さ方向に相当し、Z軸方向は、奥行方向に相当する。矢印Zで示す方向が装置正面側から背面側に向かう方向になる。
ダクト63の吸気口63aは、定着部30に向かう方向に開口しており、定着部30の上方空間36の空気を取り入れることが可能な位置に存し、ダクト63の排出口63bは、下方に向かって開口しており、装置の外側の空間に連通している。
フィルター64は、UFP用の捕集フィルターであり、UFPを回収する回収部として第1ダクト部71内に配されている。
大ファン61と小ファン62は、第3ダクト部73内で近接配置されており、大ファン61のモーター61aと小ファン62のモーター62aのそれぞれが個別に全体制御部40により回転制御される。
大ファン61と小ファン62の回転駆動により、ダクト63内において吸気口63aから排出口63bに向かう方向の空気の流れが生じる。これにより、ダクト63の吸気口63aから定着部30の周辺の空気がダクト63内に取り込まれ(吸入され)、取り込まれた空気が第1ダクト部71内を流れる間にフィルター64を透過する際に、その空気に含まれるUPFがフィルター64により捕集される。そして、フィルター64によりUPFが除去された後の空気が第1ダクト部71から第2ダクト部72、第3ダクト部73の中を順番に流通して、排出口63bから装置の外に排出される。ダクト63内を空気が流れる通路が空気通路69になる。
同図に示すように第1ダクト部71と第2ダクト部72と第3ダクト部73は、それぞれが複数個の透孔(貫通孔)を有する箱体である。
第1ダクト部71は、Z軸方向一方端側の側壁に設けられた透孔が吸気口63aになっており、他方端側の側壁に設けられた透孔71aが第2ダクト部72の側壁72dに設けられた透孔72aと連通している。フィルター64は、第1ダクト部71内において透孔71aに近い位置に配されている。
第1ダクト部71と第2ダクト部72の連結部分と第2ダクト部72と第3ダクト部73の連結部分のそれぞれが密閉されていることはいうまでもない。
図4に示すように大ファン61の空気吹出口61zが排出口63bの真上に位置し、大ファン61は、空気吹出口61zから真下の排出口63bに向かって空気を吹き出す。
小ファン62の空気吹出口62zは、高さ方向に大ファン61の空気吹出口61zと排出口63bとの間に位置し、大ファン61の空気吹出口61zから吹き出される空気の流れを邪魔しないように、左右方向に大ファン61の空気吹出口61zよりも左側に少しずれた位置に位置している。小ファン62は、空気吹出口62zから斜め下方の排出口63bに向かって空気を吹き出す。小ファン62の方が大ファン61よりも排出口63bに近いことからから小ファン62から吹き出される空気流が排出口63bに届き易くなる。
図2〜図4に示す配置をとった場合、上記のように大ファン61の回転駆動中に小ファン62の起動を開始させようとすると、ダクト63内において、小ファン62が大ファン61から吹き出される空気流の影響を受け易い。
大ファン61の吸気口61pは、透孔72bを介して第2ダクト部72内の空間に連通しており、大ファン61の空気吹出口61zは、第3ダクト部73内の空間に連通している。同様に、小ファン62の吸気口62pは、透孔72cを介して第2ダクト部72内の空間に連通しており、小ファン62の空気吹出口62zは、第3ダクト部73内の空間に連通している。
このため、上記の差圧が生じると、駆動停止中の小ファン62において空気吹出口62zからその内部のランナーを通って吸気口62pに向かう方向(駆動時とは逆方向)に空気が流れ(逆流)、この逆流により小ファン62のランナーを介してモーター62aに、駆動時の回転(正回転)とは逆方向に回転させようとする力(逆向きの力)が作用する。
特に、モーター62aの起動時には、ランナーやランナーに駆動力を伝える回転軸やギアなどの各部材のイナーシャが作用するので、回転に要するエネルギーが多く必要になる。ところが、起動時にイナーシャとは別に上記の負荷がモーター62aに加算されると、その負荷の分、回転に必要なエネルギーが奪われることになり、小ファン62の起動開始からの立ち上がりの回転が逆向きの力の影響を受けていないときに比べて不安定になり易い。この回転の不安定により、起動から定格回転速度に達するまでに要する時間が長くかかったり、ランナーの風切音がユーザーにとって耳障りな唸り音になったりする。
そこで、本実施の形態では、小ファン62の起動時に大ファン61による空気流の影響を受けないように2つのファンを回転制御することで、小ファン62の起動の際における立ち上がり時の回転を安定させることにより、定格回転速度に達するまでの時間が長くかかることによる風量不足に起因する排熱効率の低下を防止し、また風切音が唸り音となって生じることを防止する構成をとっている。
図5は、全体制御部40の構成を示すブロック図である。
全体制御部40は、通信インターフェース(I/F)部81と、CPU82と、ROM83と、RAM84と、画像データ記憶部85と、ヒーター制御部86と、ファン制御部87を備える。
画像データ記憶部85は、ネットワークから通信I/F部81を介して受信したプリントジョブの画像データを記憶している。
CPU82は、画像形成部10、給紙部20、定着部30、操作パネル50などを制御して、画像データ記憶部85に記憶されている画像データに基づくプリントジョブを円滑に実行させる。ROM83は、CPU82が実行する処理に必要なプログラムを格納しており、RAM84は、CPU82のワークエリアを提供する。
ファン制御部87は、大ファン61と小ファン62の動作を制御するファン動作制御を実行するものであり、回転/停止指示部91と安定回転判断部92を備える。なお、同図ではフィルター情報記憶部93とファン情報記憶部94も備えられる構成例を示しているが、これらの記憶部は、実施の形態1では用いられず、実施の形態2で用いられるものなので、ここでは説明を省略する。
安定回転判断部92は、大ファン61と小ファン62のそれぞれごとに、起動開始以降、立ち上がりを経て安定回転に至ったことを判断する。この判断は、主に小ファン62の起動後、大ファン61を起動する際の起動開始タイミングを判断するのに用いられる。
まず、安定回転判断部92は、ファンに設けられたエンコーダー(不図示)から出力される回転速度に応じて周期が変化するパルス信号を取得する。そして、取得したパルス信号の周期からファンの現在の回転速度を検出する。
検出された現在の回転速度が0から予め決められた一定速度までの範囲内であれば、安定回転には至っておらず、当該一定速度以上になると安定回転に至ったと判断する。この一定速度は、ファンの定格回転速度であるが、検出速度にある程度の誤差やばらつきが生じるような場合には定格回転速度の例えば90%など、定格回転速度よりも所定値だけ低い所定速度としても良い。
図6(a)は、定着部30のウォームアップ中における定着ローラー31の温度T(破線のグラフ)とUFP発生量U(実線のグラフ)との関係を実験結果から示す図であり、横軸が時間、縦軸が定着ローラー31の温度T、UFP発生量をそれぞれ示している。
ここで、定着部30のウォームアップ動作とは、プリンター1の電源オンや節電解除などを契機に(時点t1)、ヒーター33を点灯させ、定着ローラー31の温度Tが定着温度Taに至るまで定着ローラー31を昇温させる動作である。定着ローラー31の温度Tが定着温度Taに達すると(時点t4)、ウォームアップが終了し、以降、ヒーター33の点灯と消灯を交互に切り替えて、定着ローラー31の温度Tを定着温度Taに維持させる維持制御に移行する。このウォームアップと維持制御は、温度検出センサー34の検出温度に基づきヒーター制御部86により実行される。
一方、実線のグラフで示すようにUFP発生量は、定着ローラー31の温度Tが室温程度などかなり低い時点t1では少なく、定着ローラー31の温度Tの上昇に伴って時点t1から急激に増加して最大値Uaに達する。そして、UFP発生量は、最大値Uaに達すると、時間経過に伴って最大値Uaのまま推移し、定着ローラー31の温度TがTcまで上昇した時点t2を過ぎた頃から減少に転じ、以降急減し、定着ローラー31の温度TがTbまで上昇した時点t3を過ぎた頃から、減少率が緩やかになって、これ以降、徐々にUbまで低減している。つまり、定着ローラー31の温度Tが室温程度の低温から上昇し始めるときにUFP発生量がかなり多くなり、定着ローラー31の温度Tが定着温度Taのような高温まで上昇後、一定温度で安定すると、UFP発生量がかなり少なくなる。
本実施の形態では、UFPの発生量が多くなる低温域でUFPをより高効率で捕集できるように、装着されるフィルター64の性能に適した風速(風量)の範囲を実験などから求め、求めた範囲の風量を出力できるファンとして大ファン61が特定されている。このため、低温域では大ファン61のみが回転駆動される。
図6(b)に示すように、時点t1で大ファン61が起動され、その後、大ファン61の風量が基準値Qaに維持される。風量は、大ファン61のモーター61aの回転速度に比例しており、風量が基準値Qaに維持されることは、大ファン61が安定回転していることに等しい。このことは、小ファン62でも同様である。
大ファン61の風量Qが減少して0になると(回転停止)(時点t5)、小ファン62の起動が開始される(時点t6)。なお、同図では時点t5と時点t6との間に少しの時間が設けられている例を示しているが、時点t5とt6が略同時であるとしても良い。
小ファン62が安定回転している状態では(時点t7以降)、小ファン62のモーター62aには、起動時のイナーシャが作用しないので、大ファン61の気流の影響を多少受けても回転速度が乱れることが少なく、そのまま回転が一定に維持される。
図6(b)では、時点t7以降にダクト63内を流れる空気流の風量の大きさが一点鎖線で示されており、時点t8以降、大ファン61と小ファン62の両方が安定回転することにより、2つのファンの風量が足し合わされた全体風量になる。
一方、時点t3以降(定着ローラー31の温度TがTb以上の高温域のとき)、大ファン61と小ファン62の両方を回転駆動するのは、定着部30周辺空間の温度が低温域よりもかなり高くなるので、大ファン61だけでは定着部30周辺の冷却が追いつかないからである。
なお、冷却という点では、小ファン62に代えて、風量の大きい方の大ファン61と同じファンを用いることも考えられる。しかし、風量が大きくなり過ぎると、定着部30が冷却され過ぎることになり、その冷却により定着ローラー31の熱が奪われると、その奪われた熱を補填すべくヒーター33の供給電力を増やす必要が生じて余計な電力が消費されることに繋がる。このため、定着ローラー31が温度Tb以上のときに、定着部30の周辺空間の温度が高くなり過ぎることがなく、かつファンの冷却がヒーター33により加熱される定着ローラー31に影響を与えることがない風量の範囲が求められ、その範囲内の風量の空気流をダクト63に流すために、大ファン61だけでは足りない風量を出力できるファンとして、ここでは小ファン62が用いられる。
高温域(時点t3以降)では、高温域で発生量が少なくなるUFPの捕集よりも、定着部30の周辺空間の冷却を優先して大ファン61と小ファン62の両方を回転動作させるので、排気効率優先期間という。この排気効率優先期間中における大ファン61と小ファン62の制御を第2制御といい、第2制御開始時(時点t3)から大ファン61の起動の再開時(時点t7)までの間をファン切替時間帯という。また、第3制御から第2制御への切り替えの契機となる温度Tbをファン切替温度という。
図7は、ファン動作制御のフローチャートを示す図である。このファン動作制御は、プリンター1の電源オン(電源スイッチのオン)を契機に開始されるウォームアップ動作と並行して、ファン制御部87によりメインルーチン(不図示)のサブルーチンとして実行される。なお、ファン動作制御の開始時には、大ファン61と小ファン62の両方が停止状態になっている。
検出温度Tがファン切替温度Tbよりも低いか否かを判断する(ステップS2)。T<Tbを判断すると(ステップS2で「Yes」)、大ファン61の起動を開始する(ステップS3)。この起動開始は、大ファン61への電力供給の開始により行われる。
大ファン61が安定回転に至ったことを判断すると(ステップS5で「Yes」)、現在の定着ローラー31の温度Tを検出する(ステップS6)。検出温度Tがファン切替温度Tb以上であるか否かを判断する(ステップS7)。T≧Tbの関係を満たすまで、すなわちT<Tbの場合には、大ファン61を安定回転に維持する。ステップS1〜S7が第3制御に相当する。
大ファン61の回転が停止したか否かを判断する(ステップS9)。この回転停止の判断は、大ファン61から受信した回転速度信号が0を示す信号になったときに行われる。
小ファン62から回転速度信号を受信する(ステップS11)。そして、受信した回転速度信号から小ファン62が安定回転に至っているか否かを判断する(ステップS12)。この判断は、小ファン62の風量がQb(図6(b))に相当する回転速度に達したか否かにより行われる。
大ファン61の起動後、大ファン61から回転速度信号を受信して(ステップS14)、大ファン61が安定回転に至ったことを判断すると(ステップS15で「Yes」)(図6(b):時点t8)、リターンする。ステップS8〜S15が第2制御に相当し、ステップS7においてT≧Tbの関係を満たしたことの判断は、大ファン61と小ファン62の両方の動作指示を受け付けたことに相当する。
図8(a)は、ジョブ終了(時点t11)の後に電源をオフし(時点t12)、それから短い時間(例えば数分間)の経過時に電源を再度オン(時点t13)した場合における定着ローラー31の温度の推移を例示する図である。
なお、大ファン61と小ファン62の両方が駆動停止中にT≧Tbの関係を満たすか否かの判断を上記では電源オンを契機に行う構成としたが、これに限られない。例えば、ヒーター33への供給電力を通常時よりも少なくまたは0にして節電を行う節電状態からプリント可能なレディ状態への復帰を契機に行ったり、ジャム発生後、そのジャムを解除してレディ状態への復帰を契機に行ったりする構成とすることもできる。
上記実施の形態1では、定着ローラー31の温度が低温域のときに発生量が多いUFPをフィルター64で効率良く捕集するファンとして大ファン61を用いる構成例を説明した。これに対し、本実施の形態2では、フィルター64として、UFPの回収能力の異なる種類のものがユーザーまたはサービスマン(以下、「操作者」という。)により選択的にダクト63に交換可能に装着される構成になっており、現に装着されているフィルターの種類に応じて、大ファン61と小ファン62のうち駆動すべきファンを切り替える制御を行うとしており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図9ではフィルター64の種類としてタイプA、B・・が例に挙げられており、タイプA、B・・は、UFPの回収能力を何段階かに分けた場合の最も能力の高い段階のもの、次に能力の高い段階のものなどを区別する符号として用いられている。
タイプBの場合、ファン動作制御として、図10に示す制御(第2ファン動作制御)が実行される。すなわち、大ファン61と小ファン62の両方が駆動停止している状態において、時点t1で小ファン62の起動を開始する。小ファン62の起動後、小ファン62が安定回転になり(時点t21)、以降、時点t3(定着ローラー31の温度がファン切替温度Tbまで昇温した時点)に至ると、大ファン61を起動する。そして、大ファン61が安定回転になると(時点t22)、以降、大ファン61と小ファン62の両方が安定回転の状態で駆動が継続される。
現在、どの種類のフィルター64が装着されているのかは、操作者が操作パネル50からその種類を示すフィルター情報を入力することにより、フィルター情報記憶部93(図5)に記憶されるようになっている。つまり、操作者は、フィルター64を交換するごとに、装着したフィルター64に対応するフィルター情報を操作パネル50から入力する操作を行う。操作パネル50は、受付部として操作者からの入力を受け付けて、受け付けられた最新のフィルター情報だけがフィルター情報記憶部93に記憶される。なお、フィルター情報は、操作パネル50からの入力操作に限られず、例えばネットワークを介して外部の端末装置から取得されてフィルター情報記憶部93に記憶されるとしても良い。
現に装着されているフィルター64の種類を示すフィルター情報を取得する(ステップS21)。このフィルター情報は、フィルター情報記憶部93に記憶されているフィルター情報を読み出すことにより行われる。
第1ファン動作制御は、図7に記載のフローチャートのステップS1〜S15と同じ処理を実行する制御である。
そこで、フィルター64の劣化が顕著になる時点をウォームアップの累積回数で規定し、フィルター64の新品時以降、プリンター1におけるウォームアップの発生回数を累積していき、その累積回数が所定回数に達するまでの間は、第2ファン動作制御を実行し、所定回数に達した以降は、第1ファン動作制御の実行に切り替える制御とすることができる。この所定回数は、フィルター64の劣化の前後で低温域においてUFPの捕集効率を一定以上確保できるような値に予め実験などにより決められる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、第2制御において(図6(b))、大ファン61の回転が停止してから小ファン62を起動開始(時点t6)するとしたが、これに限られない。
本変形例(1)の第2制御を用いると、大ファン61の回転が完全に停止するまで小ファン62の起動を待つ必要がない。具体的には、図6(b)の時点t5の直前の時点t9で小ファン62の起動を開始できる。このため、小ファン62の起動を、大ファン61の回転停止を契機に開始する構成よりも、時点t9〜t5の間の時間だけ早く開始できる。
(2)上記実施の形態では、風量の異なる2個のファン61、62を制御する構成例を説明したが、これに限られない。例えば、風量の異なる3個のファンが設けられる構成でも、そのうち風量の大きいものと小さいものの2個に対する制御として上記のファン動作制御を適用することができる。
また、ファンCのみが先に動作中の場合、ファンCの回転を一旦停止後、ファンA、Bの順に起動し、その後、ファンCを起動する制御になる。ファンCの回転を停止してからファンAを起動し、その後、ファンCを起動することは、第2制御の適用になる。
また、ダクト63の空気通路69が第1ダクト部71と第2ダクト部72と第3ダクト部73を通過する間の途中で屈曲する構成例(図2)としたが、各ダクト部(ダクト室)に分ける構成や屈曲形状に限られず、吸気口63aから排出口63bまでの間が例えば直管であっても良い。
(5)上記実施の形態では、第2制御において(図6(b))、起動後の小ファン62が安定回転に至ったこと(所定の回転速度Vb(図13)に達したこと)を契機に大ファン61の起動を開始(時点t7)するとしたが、これに限られない。起動が開始された小ファン62の立ち上がり時における回転に影響を与えない構成であれば、起動後の小ファン62が安定回転に至る前の時点(例えば、図6の時点t10)から大ファン61の起動を開始するとしても良い。
30 定着部
31 定着ローラー
33 ヒーター
34 温度検出センサー
36 定着部の上方空間
60 ファン排気部
61 大ファン
61p、62p、63a 吸気口
61z、62z 空気吹出口
62 小ファン
63 ダクト
63b 排出口
64 フィルター
69 空気通路
86 ヒーター制御部
87 ファン制御部
91 回転/停止指示部
92 安定回転判断部
93 フィルター情報記憶部
94 ファン情報記憶部
95 ファン情報
Claims (9)
- 画像形成装置内の空気をダクト内に取り込み、取り込んだ空気を前記ダクトから前記画像形成装置の外に排出する排気装置であって、
第1のファンとこれよりも風量が小さい第2のファンと、
前記第1と第2のファンを制御する制御手段と、
を備え、
前記第1と第2のファンは、前記ダクト内の空気通路において、前記第2のファンが駆動停止中に前記第1のファンが動作すると、前記第2のファンの吸気口側の方が吹出口側よりも気圧が低下するような位置関係に配置され、
前記制御手段は、
前記第1と第2のファンの両方の動作指示を受け付けると、両方のファンが駆動停止中の場合、前記第2のファンの起動後、前記第1のファンを起動する第1制御を実行し、
前記第1のファンが動作中且つ前記第2のファンが駆動停止中の場合、前記第1のファンの回転を停止してから、または前記第1のファンの動作に伴う前記気圧の低下により前記第2のファンの起動に影響を与えることがないように所定の速度まで回転速度を落としてから、前記第2のファンを起動し、その後、前記第1のファンを起動または回転速度を元に戻す第2制御を実行することを特徴とする排気装置。 - 前記制御手段は、
前記画像形成装置から装置内の温度を取得し、取得した装置内の温度が所定温度よりも低い場合、前記第1のファンを動作させ且つ前記第2のファンを駆動停止させる第3制御を実行し、
取得した温度が上昇して前記所定温度に達すると、これを前記動作指示として受け付けて、前記第3制御から前記第2制御の実行に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の排気装置。 - 前記制御手段は、
前記第1と第2のファンの両方が駆動停止中に、前記取得した温度が前記所定温度以上であることを判断すると、これを前記動作指示として受け付けて、前記第1制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の排気装置。 - 前記画像形成装置は、記録シート上に形成された未定着画像をヒーターにより加熱された定着部材により熱定着する定着部を備え、
前記定着部は、駆動中に超微粒子の発生を伴うことがあり、
前記ダクトの吸気口は、前記定着部の近傍に位置し、前記定着部の周辺の空気が前記画像形成装置内の空気として前記ダクト内に取り込まれ、
前記排気装置は、前記ダクト内に取り込んだ空気に含まれる超微粒子を回収する回収部を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の排気装置。 - 前記画像形成装置は、さらに、前記定着部材の温度を検出する検出部と、前記検出部の検出温度に基づき前記ヒーターを制御して前記定着部材を熱定着に必要な定着温度まで昇温させるヒーター制御部と、を備え、
前記定着部材の温度と超微粒子の発生量とは、前記定着部材の温度が低温から高温に移るに従って超微粒子の発生量が上昇して最大値に至り、その後減少していく関係を有し、
前記制御手段は、前記検出部の検出温度を前記装置内の温度として取得し、
前記所定温度は、超微粒子の発生量が最大値から減少に転じる以降の温度であり、前記第1と第2のファンを両方動作させて画像形成装置内の冷却を行う必要がある温度として予め決められていることを特徴とする請求項4に記載の排気装置。 - 前記回収部は、前記ダクト内の空気を通過させるフィルターであり、超微粒子の回収能力の異なる種類のものが操作者により交換可能に前記ダクトに装着されており、
前記制御手段は、
現に装着されているフィルターの種類に応じて、前記第1と第2のファンのうち前記検出温度が前記所定温度よりも低いときに動作させるファンを決定し、
前記第1のファンに決定された場合、前記検出温度が前記所定温度よりも低いときに前記第3制御を実行し、前記所定温度に達すると前記第2制御に切り替え、
前記第2のファンに決定された場合、前記第3制御と前記第2制御の実行を禁止して、前記検出温度が前記所定温度よりも低いときに前記第1のファンを駆動停止させた状態で前記第2のファンを起動させる第4制御を実行し、前記所定温度に達すると、前記第2のファンの動作を継続しつつ前記第1のファンを起動させる第5制御に切り替えることを特徴とする請求項5に記載の排気装置。 - 前記制御手段は、
前記フィルターの異なる種類ごとに、前記第1と第2のファンのうち前記検出温度が前記所定温度よりも低いときに動作させるべきファンを対応付けたファン情報を記憶している記憶部を有し、
現に装着されているフィルターの種類を示すフィルター情報を取得して、前記取得したフィルター情報が示すフィルタの種類に対応するファンを前記ファン情報から判断し、判断したファンを前記検出温度が前記所定温度よりも低いときに動作させるファンと決定することを特徴とする請求項6に記載の排気装置。 - 前記制御手段は、
前記第2のファンが起動後、所定の回転速度に達してから、前記第1のファンの起動を開始する、または回転速度を元に戻すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の排気装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の排気装置が搭載された、画像形成装置。
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