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以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本実施形態の集積装置の集積対象となる製品1を示し、図2はその製品を複数数集積して形成される製品群5を収納する包装体6の包装形態の一例を示している。製品1は、レトルト米飯である。この製品1は、トレー状の容器2内に、レトルト処理された状態の米等が収納されており、容器2の上部開放面が蓋フィルム3で被覆され、密封された状態となっている。容器2の上端は、外側に向けて突出した縁部2aが全周にわたって形成される。蓋フィルム3は、その外周縁が縁部2aと接触し、その接触部位にて熱シールされる。
図1(a)〜(d)に示すように、集積対象の製品1の寸法形状は、平面形状が相違する大小2種類と、それら大小の異なる製品1につきそれぞれ高さが相違する2種類のものがあり、合計4種類ある。具体的には、図1(a),(b)に示すように、平面形状の大きい製品1は、縁部2aの外周形状は、略長方形で角部がR取りされて小判形状ともなっている。そして縁部2aの長辺の長さがt1で、短辺の長さがt2(t1>t2)としている。そして、各製品1の高さが、h1<h2と異なる。一方、図1(c),(d)に示すように、平面形状の小さい製品1は、縁部2aの外周形状は、略長方形で、長辺の長さがt3で短辺の長さがt4(t3>t4)としている。そして、各製品1の高さが、h3<h4と異なる。上述したように「図1(a)と図1(b)」並びに「図1(c)と図1(d)」を比較すると明らかなように、同じ平面形状の製品1は、容器2の深さ(製品1の高さ)が、大小変えて普通サイズ(図1(a),図1(c))と、大盛りサイズ(図1(b),図1(d))を用意する。
そして、本実施形態では、異なるサイズの平面形状の寸法を、大きい製品1の短辺の長さt2と、小さい製品1の長辺の長さt3を等しくしている。本実施形態では、角部をR取りして丸みを帯びているため、短辺の長さt2は、その短辺の方向の製品1の幅とし、長辺の長さt3は、その長辺の方向の製品1の幅としている。
集積装置は、上述した4種類の製品1のいずれかの製品を用い、その複数個を所定の集積形態で集積し、次段のピロー包装機に向けて搬出する。本実施形態の集積装置における集積形態の一例としては、例えば図2(a)に示すように、大きい製品1(標準サイズ)を上下に3個段積した製品群5や、図2(b)に示すように、大きい製品1を上下に5個段積した製品群5というように段積する個数を変えるものや、さらには、図2(c)に示すように、製品1を所定数(例えば5個)段積したものを複数列(例えば2列)並べた製品群5などがある。また、具体的な図示は省略するが、大きい製品1(大盛りサイズ)についても同様の集積形態をとることができる。また、図2(d)に示すように、小さい製品1についても所定数(例えば3個)を段積した製品群5としたり、図2(e)に示すように、所定数(例えば3個)の製品1を段積したものを複数列(例えば2列)並べた製品群5としたりするものなどがある。さらには、製品1を上下に積み重ねるのではなく、図2(f−1),(f−2)に示すように、所定数(例えば5個)の製品1をそれぞれ起立させてコバ立て状に並べた製品群5としてもよい。特に小さい製品1を上下に多数積み上げて製品群5を構成すると、細長く立った状態となり、包装処理がしにくいとともに姿勢が不安定となる。そこで、本実施形態では、コバ立て状にすることで、製品群5の全体形状として、扁平で安定した姿勢となり、包装処理もしやすい形状を採用した。また、具体的な図示は省略するが、小さい製品1(大盛りサイズ)についても同様の集積形態をとることができる。
本実施形態の集積装置は、上述した多様な包装形態のためのいずれの集積形態の製品群も形成でき、集積形態を変更する場合も簡単に対応できるようにしている。図3は、集積装置を示す概略構成図(模式図)であり、図4,図5はその前半部分の全体構成を示す斜視図である。また、後半部分の全体構成は、図23〜図25に示している。同図に示すように、上流側から順に製品1を1個ずつ搬送する第一搬送装置11、製品1を所定数上下に積層する段積装置12、複数個の製品を段積して構成される製品群5を搬送する第二搬送装置13,製品群5の位置揃えをしつつ所定のタイミングで後段のピロー包装機に向けて搬出する第三搬送装置14を備える。この第一搬送装置11、段積装置12、第二搬送装置13、第三搬送装置14が、製品1並びに製品群5を直線上に搬送するメイン経路を構成する。また第二搬送装置13は、製品群5の搬送姿勢を水平平面内で回転する反転装置16を備え、反転装置16が動作すると製品群5を90度回転させ、反転装置16が動作しないと製品群5は搬送姿勢を変えること無くそのまま搬送する。
さらに、本実施形態の集積装置は、第二搬送装置13の奥側に迂回経路を構成する第四搬送装置15を備える。そして、段積装置12の搬出側には、バケットコンベア装置17の搬入端を位置させ、そのバケットコンベア装置17の搬出端を第四搬送装置15の搬入端に位置させる。このバケットコンベア装置17を用いて、メイン経路上を移動する製品群5を掻き出して迂回経路へ導く。
さらにまた、集積装置は、第四搬送装置15上を移動する製品群5をメイン経路に戻すターレット18を備える。このターレット18は、第四搬送装置15の搬出側と、第三搬送装置14の搬入側(第二搬送装置13の搬出側)を繋ぐように配置され、第四搬送装置15上を移動する段積された製品群5を受け取り、姿勢を垂直面で90度回転して各製品1を起立させ、コバ立て状の製品群5に変換しつつ、メイン経路に戻す。このメイン経路に戻ったコバ立て状の製品群5は、その姿勢のまま第三搬送装置14上を移動する。なお、図3では、図示の便宜上、コバ立て状の製品群5は、第二搬送装置13並びに第三搬送装置14の搬送ラインの外に示しており、実際には、矢印で示すようにターレット18の搬出部位から下流側の搬送ライン上を移動する。
図3に示す模式図に沿って本実施形態の集積装置の機能を説明する。本実施形態の集積装置の特徴の一つは、大きさの異なる製品1の寸法を、大きい製品1の短辺の長さt2と小さい製品の長辺の長さt3を等しくし、そのことを利用して製品1の搬送姿勢を搬送方向に対する横幅を当該等しい長さの辺に設定するようにしている。具体的には、大きい製品1は、長辺が搬送方向と平行で、短辺が搬送方向に対して交差する方向に位置する縦長の姿勢で搬送し、小さい製品1は、短辺が搬送方向と平行で、長辺が搬送方向に対して交差する方向に位置する横長の姿勢で搬送するようにした。
これにより、各製品1を係る姿勢で搬送する搬送装置は、製品1の横ずれを防止するためのサイドガイドやサイドベルトを配置することが多いが、製品1の種類に関係なく、当該サイドガイドやサイドベルトの間隔を調整する必要が無く、同じ構成のまま対応できる。また、例えばフィンガーコンベアなどであっても、例えばフィンガーピッチを大きい製品1の長辺の長さt1よりも長めに設定することで、同一構成の搬送装置で異なる寸法形状の4種類の製品1に対して搬送可能となる。また、製品1の搬送方向の長さに応じて搬送ピッチを変える場合も、例えばフィンガーコンベアではフィンガーの位置を調整するだけで良いので、簡単かつ迅速に行えるのでよい。
さらに、本実施形態では、図2等に示すように、4種類の製品1に対して、それぞれ複数の集積形態を形成して包装するのに対応すべく、所定の経路を搬送しながら所望の集積形態を形成する機能を備える。具体的には以下の通りである。
まず、第一搬送装置11は、ローラーコンベアから構成する。すなわち、第一搬送装置11は、多数のローラをからなる搬送面11aの上方所定位置に、左右一対のサイドガイド11bを配置する。この一対のサイドガイド11bの間隔は、大きい製品1と小さい製品1の共通の長さである大きい製品1の短辺の長さt2(小さい製品の長辺の長さt3)に設定する。そして、例えば、図3(b)中に、実線で示すように、大きい製品1を搬送する場合、長辺が搬送方向に沿うように縦長の姿勢で搬送する。また、図3(b)中に、二点鎖線で示すように、小さい製品1を搬送する場合、短辺が搬送方向に沿うように横長の姿勢で搬送する。これにより、第一搬送装置11は、サイドガイド11bの間隔を調整などすることなく、大・小いずれの製品1に対しても搬送することができる。さらに、第一搬送装置11は、製品1を前後に接触してつながった状態の一列縦隊の状態で搬送する。
段積装置12は、第一搬送装置11から先頭の製品1を1個ずつ取り出す切り出し搬送装置22と、切り出し搬送装置22で切り出されて搬出された製品1を上下に積み重ねる段積バケット装置23と、段積バケット装置23で積み重ねられた状態の所定数の製品1を当該段積バケット装置23から取り出して第二搬送装置13上に段積した製品群5を供給する取出装置25等を備える。
切り出し搬送装置22は、第一搬送装置11の下流側に配置される分離コンベア装置26と、その分離コンベア装置26の搬入側近傍の左右両側に配置された一対のスターホイール27を備える。分離コンベア装置26は、例えばベルトコンベア装置から構成され、そのエンドレスベルトで構成される搬送路は、第一搬送装置11の搬送方向と同一直線上に配置する。よって、第一搬送装置11から搬出される製品1は、そのまま分離コンベア装置26上に順次移載し、分離コンベア装置26上を移動する。
スターホイール27は、所定角度間隔で複数のホイール27aを有する。左右一対のスターホイール27は、同期して回転し、対となるホイール27a同士が、左右から製品1を挟み込む。スターホイール27の回転に伴い、対となるホイール27aは、同期して公転移動し、製品1を対となるホイール27aで下流側に向けて搬出する。例えばスターホイール27の回転数を速くしたり、間欠回転したりすることで、後続の製品1から切り離し、ホイール27aから離れた製品1は、その切り離された状態のまま分離コンベア装置26上を移動する。なお、具体的な図示は省略するが、スターホイール27は、製品1に併せてホイール27aの設置数、寸法形状等が異なるものを複数用意し、搬送対象の製品1にあわせて交換する。なお、図7,図8では、スターホイール27は、回転している状態を示しており、実際には、ホイール27aは、例えば4個(大きい製品用)や6個(小さい製品用)などとすると良い。製品の大きさに合わせて交換すると良い。
図8,図9等に示すように、段積バケット装置23は、分離コンベア装置26の搬送方向の左右両側において垂直平面内で回転するエンドレスベルト28と、そのエンドレスベルト28の回転駆動を案内するプーリ29と、エンドレスベルト28の外面に所定ピッチで取り付けられたバケット片30を備える。プーリ29は、仮想の直角三角形の頂点に配置し、3つのプーリ29にエンドレスベルト28を掛け渡す。3つのプーリ29は、下側に2個配置し、仮想の直角三角形の斜辺が、分離コンベア装置26に対して外側に位置する。これにより、左右のエンドレスベルト28の対向する面は、垂直面に位置し、当該垂直面が上昇するように所定のプーリ29を回転駆動する。左右のエンドレスベルト28に取り付けられた複数のバケット片30は、上記の垂直面を上昇移動する際、対向するバケット片30同士が同じ高さ位置を維持して上昇する。この同じ高さ位置にある一対のバケット片30が、製品1の容器2の縁部2aを下側から支持し、バケット片30の上昇に伴い当該支持した製品1を上昇移動させる。
さらに下側の2個のプーリ29の高さ位置は、分離コンベア装置26のエンドレスベルト26aによる搬送面よりも所定距離上方に位置する。これにより、例えば、図10に示すように、分離コンベア装置26上を移動する製品1が段積バケット装置23の設置位置に到ると、エンドレスベルト28の回転に伴い公転移動する所定のバケット片30が、分離コンベア装置26の搬送面となるエンドレスベルト26a上に直接載っている製品1の容器2の縁部2aに接近し(図9(a))、その後、左右のバケット片30が当該縁部2aに接触して支持し(図9(b))、上昇させる(図9(c))。このようにして、段積バケット装置23内において複数の製品1を上下に段積みする。
本実施形態の集積装置は、図9(a)に示すようにエンドレスベルト26aにより前進移動する製品1が段積バケット装置23の設置位置に至ると、製品1の前進移動が一時停止し、バケット片30による支持・上昇移動を待つ一時停止機能を備える。一時停止機能を設けると、製品1が水平方向に移動せずに停止した状態で、下方からバケット片30が製品1の容器2の縁部2aに接触し持ち上げることができるので、当該接触して持ち上げる際に、製品1にストレスがかからずに位置ずれすること無くスムーズに上昇させることができるので好ましい。
係る一時停止機能は、例えば、製品1の位置に応じて分離コンベア装置26のエンドレスベルト26aの回転を一時停止するようにしたり、段積バケット装置23の下流側にエンドレスベルト26aの搬送路を遮るストッパー部材を配置し、製品1が当該ストッパー部材に接触して前進移動を抑止されることで段積バケット装置23の位置で停止するようにしたりする構成を採ると良い。ストッパー部材を用いると、分離コンベア装置26は連続運転させても所望の位置で製品1を一時停止できるので、分離コンベア装置26の運転制御が簡単になるので良い。
また本実施形態におけるバケット片30の配置ピッチは、処理対象の製品1の最大高さと同じかそれ以上に設定する。これにより、高さの異なる製品1に対しても、バケット片30のピッチを調整すること無く同じ構成の段積バケット装置23により対応し、段積することができるので良い。
好ましくは、バケット片30の配置ピッチは、処理対象の製品1の最大高さよりも一定のマージンを設けて広くすると良い。すなわち、製品1は、容器2の縁部2aの形状も安定せず、水平に延びずに上方や下方に向けて傾斜することがあり、縁部2aを支持して昇降する段積バケット装置23を用いると、各バケット片30で支持される製品1の上下の相対位置が、バケット片30の配置ピッチとずれるおそれがある。バケット片30の配置ピッチを広く設定しておくことで、最大高さの製品1を段積した際、縁部2aの変形があっても上下の製品1が接触するのを抑制できるので良い。
さらに本実施形態では、段積バケット装置23は製品1を上昇移動しながら段積みするようにしたため、段積バケット装置23内への製品1の搬入高さ位置と、分離コンベア装置26における製品1の搬送高さを等しくし、分離コンベア装置26の下流端を段積バケット装置23内に位置させるようにした。これにより、分離コンベア装置26にて搬送される製品1は、そのまま段積バケット装置23内の所望の搬入位置に位置される。よって、分離コンベア装置26上の製品1を段積バケット装置23内に供給するプッシャその他の供給装置が不要となる。
また、段積バケット装置23は、分離コンベア装置26のエンドレスベルト26a上に置かれている製品1を持ち上げるようにしたため、製品1の高さに関係なく、段積バケット装置23は同じ動きで製品1を持ち上げることができるとともに、製品1もエンドレスベルト26a上で待っている状態から持ち上げられるので、ストレスが無く損傷等も生じないので良い。
取出装置25は、段積された製品1を搬送する第一オーバーヘッドコンベア装置31と、その段積された製品1の搬送路を形成するスロープガイド装置32及び下側ガイド板33等を備える。下側ガイド板33は、スロープガイド装置32の設置領域並びにそれよりも下流側に突出させた領域に渡って形成する。
第一オーバーヘッドコンベア装置31は、前後に配置されたプーリ34と、そのプーリ34に掛け渡された段付きベルト35と、その段付きベルト35の外面に取り付けられた複数組の前フィンガー36と後フィンガー37を備えて構成される。前フィンガー36と後フィンガー37は、それぞれ段付きベルト35のベルト面に対し、直交する方向に延びるように取り付けられる。また、対を構成する前フィンガー36と後フィンガー37の間隔tは、製品1の搬送姿勢における前後長に応じた長さとしている(図10等参照)。搬送姿勢における前後長は、具体的には、大きい製品1では長辺の長さt1となり、小さい製品1では短辺の長さt4となる。また前後長に応じた長さは、例えば当該前後長とほぼ等しい長さである。
図11(a),(b)に示すように、段付きベルト35の外面には、流れ方向に沿って第一取付部35a,第二取付部35b,第三取付部35cからなる3つの取付部を、所定間隔ごとに配置する。前フィンガー36は、処理対象の製品1のサイズに関係なく第三取付部35cに固定する。一方、後フィンガー37は、処理対象の製品1のサイズに合わせて第一取付部35aと第二取付部35bのいずれかに固定する。具体的には、図11(a)に示すように寸法サイズが大きい製品1の場合、後フィンガー37は第二取付部35bに固定する。この状態では、組を構成する前フィンガー36と後フィンガー37の間隔は、大きいサイズの製品1の長辺の長さt1になるように、第二取付部35bと第三取付部35cの間隔が調整されている。また、図11(b)に示すように寸法サイズが小さい製品1の場合、後フィンガー37は第二取付部35bに固定する。この状態では、組を構成する前フィンガー36と後フィンガー37の間隔は、小さいサイズの製品1の短辺の長さt4になるように、第二取付部35bと第三取付部35cの間隔が調整されている。
さらに、本実施形態では、図11(c)に示すように、前フィンガー36は、搬送方向に対して直交する左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片36aを、連結部材36bで連結して構成され、製品1の前面側の2カ所に接触するようにしている。同様に、後フィンガー37は、後フィンガー37は、左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片37aを、連結部材37bで連結して構成され、製品1の後面側の2カ所に接触するようにしている。このように、前後2箇所ずつで接触することで、製品1を安定してガイドすることができる。
上記の構成の第一オーバーヘッドコンベア装置31は、間欠駆動する。そして、対を構成する所定の前フィンガー36と後フィンガー37が、段積バケット装置23の設置位置に位置するタイミングで一時停止する。つまり、一時停止している前フィンガー36と後フィンガー37は、上昇移動するバケット片30の前後に位置する(図10等参照)。さらに、係る段積バケット装置23に位置する前フィンガー36と後フィンガー37の下方先端は、分離コンベア装置26のエンドレスベルト26aの搬送面から所定距離以上上方に離れた位置に設定している。この所定距離は、少なくとも製品1の高さhよりも長い距離にしている。これにより、段積バケット装置23内に一対の前フィンガー36と後フィンガー37が一時停止して待機している状態でも、分離コンベア装置26のエンドレスベルト26a上の製品1は、後フィンガー37の下を通過して前フィンガー36と後フィンガー37の間に位置する。
さらに本実施形態における処理対象の製品1は、その高さも普通サイズと大盛りサイズと異なるサイズがあるので、フィンガー片の長さはより大きい大盛りサイズの高さh2,h4にあわせて設定すると、少なくとも同じ平面形状の製品1であれば、前フィンガー36と後フィンガー37は交換することなく普通サイズと大盛りサイズのいずれにも対応できるのでよい。
また、製品1は、分離コンベア装置26の搬送方向の左右両側がバケット片30により支持された状態で段積バケット装置23内を上昇移動するが、この上昇移動する際、製品1は、前フィンガー36と後フィンガー37との間の空間内を移動する。よって、製品1の当該搬送方向の前後が、前フィンガー36と後フィンガー37によりガイドされて上昇する。これにより、製品1は、当該前後方向の移動は抑止され、前後方向を含め水平面内での位置ずれをすること無く、安定して上昇する。
段積バケット装置23内に所定数の製品1が段積みされたら、一時停止している前フィンガー36と後フィンガー37は前進移動を開始し、後フィンガー37にて上下に段積している所定数の製品1を押送し、段積バケット装置23から次段のスロープガイド装置32側に搬出する。
スロープガイド装置32は、段積された複数の製品1の搬送路を構成する複数のスロープガイド38と、スロープガイド38の傾斜角度を調整する角度調整装置39を備える。スロープガイド38は、左右一対のL字プレートから構成される。L字プレートの水平面が、製品1の容器2の縁部2aを受ける下方傾斜状の搬送路となる。左右一対のL字プレートの水平面の先端同士の距離は、製品1の容器2の幅t2,t3とほぼ等しくし、スロープガイド38上に製品1が置かれた状態では、L字プレートの水平面の先端は、容器2の側面に近接した状態となる。これにより、搬送路に沿って前進移動する製品1の左右方向の移動を抑止し、スムーズに前進移動するようにしている。
スロープガイド38の上流側端部38aは、段積バケット装置23の近傍に位置させ、所定の機枠等に回転可能に軸受け支持させる。スロープガイド38の上流側端部38aは、段積バケット装置23のバケット片30の配置ピッチと等間隔に配置する。これにより、所定数の製品1を段積した段積バケット装置23のバケット片30が一時停止すると、各バケット片30で支持されている製品1は、各スロープガイド38に対向する。よって、そのバケット片30が一時停止した状態で、第一オーバーヘッドコンベア装置31の前フィンガー36と後フィンガー37が前進移動すると、各バケット片30に支持された各製品1は、それぞれが対向する各スロープガイド38上に移動する。
そして、バケット片30の一時停止する位置は、製品1の容器2の縁部2aの位置が、スロープガイド38を構成するL字プレートの水平面の高さ位置に合うようにすると良い。具体的には、例えば、バケット片30の上面が、スロープガイド38の上流側端部38aの当該L字プレートの水平面(上面)とほぼ等しい高さ位置にすると良い。このようにすると、後フィンガー37により段積バケット装置23から押し出された製品1は、スムーズにスロープガイド装置32上に移し替えられ、移し替え時の段差による落下供給などによる衝撃を受けることがないので好ましい。
さらに各製品1は、各後フィンガー37により押されてスロープガイド38に沿って前進移動する。スロープガイド38は、下方傾斜状になっているので、各スロープガイド38上を移動する製品1は、前進移動しながら下降する。さらに、複数のスロープガイド38の傾斜角度は、上側ほど大きくしている。これにより、上下に段積された複数の製品1は、単位長さ前進移動したときの下降移動距離は、上にあるものほど大きくなる。よって、下流側に行くほど、上下の製品1の距離は接近する。また、製品1の前側には、前フィンガー36が位置しているため、製品1の前進移動の際に、製品1が後フィンガー37の移動速度よりも速く前方に移動することが抑止される。よって、複数の製品1は、上下方向に一直線上に配置・整列された状態で前進移動する。
さらに本実施形態では、角度調整装置39を備えており、各スロープガイド38の傾斜角度を変更可能としている。係る傾斜角度は、製品1の高さに合わせて調整する。具体的には、各スロープガイド38の下流側端部38bの配置ピッチが、製品1の高さにほぼ等しい距離に設定する。これにより、各スロープガイド38から搬出される製品1は、上下に近接した状態となり、スムーズに直下の製品1の上に乗ることができ、荷崩れを可及的に抑制できる。そして、製品1が一つ下の製品1の上に乗る際に、落下に伴う衝撃もほとんど無く、上側の製品1の容器2の底で、下側の製品1の蓋フィルム3を傷つけるおそれも無くなるので良い。
角度調整装置39は、本実施形態ではパンタグラフのようなリンク機構を備える伸縮装置を用いる。リンク機構を構成するリンク39aの中央同士を接続するピン継ぎ手39bの部分を、各スロープガイド38を構成するL字プレートの垂直面に連結する。連結箇所は、下流側近くの適宜位置としている。これにより、リンク機構が伸縮することで、スロープガイド38のピン継ぎ手39bに連結された部位が昇降し、当該スロープガイド38は、上流側端部38aを中心に正逆回転し、傾斜角度が変化する。よって、本実施形態では、異なる高さの製品1に対しても、傾斜角度を調整することで、荷崩れや傷など付けること無く各製品1の上に順次載せて集積することができる。
下側ガイド板33は、上流側は、スロープガイド38の上流側端部38aと同様に段積バケット装置23の近くに位置させ、搬出部となる下流側は、スロープガイド装置32の下流端から所定距離だけ突出させた状態に配置する。また、第一オーバーヘッドコンベア装置31の下流側端部は、下側ガイド板33と同様にスロープガイド38の下流端から所定距離だけ突出させるとともに、下側ガイド板33の下流端よりもさらに下流側に突出するように設定している。
これにより、一組の前フィンガー36と後フィンガー37に位置する複数の製品1は、両フィンガーの移動に追従してスロープガイド38上を移動し、このとき段積バケット装置23で段積された複数の製品1のうちの最下方位置にある製品1は、複数のスロープガイド38のうちの最下方のスロープガイド38のL字プレートで支持され、製品1の底面が、下側ガイド板33に対向する状態で搬送される。そして、スロープガイド装置32の設置領域を過ぎた最下方の製品1は、スロープガイド38の支持から離脱し、下側ガイド板33の上面すなわち搬送面上に至る。角度調整装置39によりスロープガイド38の角度が調整され、製品1の高さを問わずスロープガイド38の搬出側では製品1の底面と下側ガイド板33の搬送面とは接触或いは近接しているので、製品1は、スムーズに搬送面上に移る。さらにこの最下方の製品1の上には、スロープガイド装置32から搬出される所定数の製品1が乗る。スロープガイド装置32から搬出された各製品1が、下側の製品1の上に乗る際、製品1の前後には前フィンガー36と後フィンガー37が位置しているため、複数の製品1は崩れ落ちること無く上下に積み重なれて段積状態になる。
下側ガイド板33の配置領域には、第一オーバーヘッドコンベア装置31が配置されているので、接触した状態で積み重ねられた複数の製品1は、前フィンガー36と後フィンガー37の移動に伴い下側ガイド板33上を移動する。よって、集積された複数の製品1は、荷崩れなど起こすこと無く下側ガイド板33に沿って前進移動し、下流側に配置される第二搬送装置13に供給させる。第一オーバーヘッドコンベア装置31の下流端と、第二搬送装置13の上流端を一部オーバーラップさせることで、段積みされた状態のまま安定して第二搬送装置13上に移し替えることができる。
第二搬送装置13は、搬送方向に沿って上流から順に第一ベルトコンベア41,第二ベルトコンベア42,第三ベルトコンベア43を配置した構成を有する。図17等に示すように、第一ベルトコンベア41は、一枚の幅広のエンドレスベルト41aを備え、製品群5の底面を広い範囲で受けて搬送するようにしている。さらに、第一ベルトコンベア41は、係るエンドレスベルト41aを前後に配置した2段構成としている。このように2段にすることで、一つあたりのベルト長を短くし、ベルトの弛みの発生を抑制し、製品群5を確実かつ安定して搬送するようにしている。
第一ベルトコンベア41の搬送方向に沿った左右両側には、上方に延びる固定サイドガイド板40を備える。この第一ベルトコンベア41上を搬送する製品群5は、大小異なるサイズの製品1を段積して構成されるが、いずれも搬送方向の横幅は等しくしているため、左右一対の固定サイドガイド板40の間隔は、係る等しい横幅t2(t3)に応じた長さにしている。これにより、第一オーバーヘッドコンベア装置31にて押し出されて第二搬送装置13上に移し替えられた製品群5は、第一ベルトコンベア41から搬送力を受けて前進移動し、このとき、積み上げられた複数の製品1の搬送方向の両サイドは、固定サイドガイド板40にて横方向の荷崩れが抑止された状態で安定して搬送される。
第一ベルトコンベア41の搬出端近傍には、第一開閉ストッパー50を備える。図13では、便宜上、搬送方向右側の第一開閉ストッパー50は閉じた状態を示し、搬送方向右側の第一開閉ストッパー50は開いた状態を示している。第一開閉ストッパー50が、第一ベルトコンベア41の搬送面の上方に突出して閉じた状態では、第一ベルトコンベア41上を移動する先頭の製品群5が当該第一開閉ストッパー50に接触し、一時停止する。そして、第一開閉ストッパー50が開いた状態に遷移すると、先頭の製品群5が前進移動を再開し、次段の第二ベルトコンベア42上に移る。また、第一ベルトコンベア41の搬送面の上方の左右両側には、第一上側抑え部材56を配置する。第一上側抑え部材56は、進行方向に沿って多数配置されたフリーローラを備える。各フリーローラの回転軸は、進行方向に対して直交する方向に配置する。左右一対の第一上側抑え部材56は、それぞれ昇降機構57に連係され、昇降可能となっている。搬送対象の製品1の高さに応じて、第一上側抑え部材56の高さ位置を調整し、第一ベルトコンベア41上を移動する製品群5の最上方の製品1の上面が接触或いは近接する状態にし、搬送中等における製品群5の荷崩れを防止する。
第二ベルトコンベア42は、所定間隔をおいて左右に配置された一組のエンドレスベルト42aを備える。一組のエンドレスベルト42aは、段積された製品群5の最下方に位置する製品1の底面に接触し、搬送力を与える。一組のエンドレスベルト42aの間には、底板42bを配置する。底板42bの上面は、エンドレスベルト42aの搬送面よりも一段低い位置にあり、底板42bの所定位置には円形の貫通孔42cを備える。
この第二ベルトコンベア42の搬送方向の中間地点に、製品群5の搬送姿勢を水平平面内で回転する反転装置16を設ける。反転装置16は、図14〜図16等に拡大して示すように、第二ベルトコンベア42の搬送面の上下に対向配置した下側回転テーブル44と、上抑え板45とで製品群5を上下から挟み込んだ状態で、下側回転テーブル44と上抑え板45を同期して90度回転させることで、挟み込んだ製品群5の搬送姿勢を水平平面内で90度回転させるものである。そして、本実施形態の集積装置では、後段のピロー包装機で包装する包装形態が、大きいサイズの製品1を段積みした製品群5を2列並べた状態で収納する(図2(c)等参照)タイプのみ、反転装置16で製品群5の搬送姿勢を水平平面内で90度回転する反転処理を行い、その他の包装形態用の製品群5に対しては、反転処理することなくそのまま素通りさせる。
下側回転テーブル44は、底板42bに設けた貫通孔42c内に昇降自在に実装する。下側回転テーブル44は、上昇位置では第二ベルトコンベア42の搬送面、すなわち、エンドレスベルト42aの表面よりも上方に突出し、下降位置では当該搬送面よりも下方に位置する。これにより、下側回転テーブル44が上昇位置にある状態では、下側回転テーブル44の上に載った製品群5は、エンドレスベルト42aから離れ、当該エンドレスベルト42aからの搬送力を受けなくなる。よって、下側回転テーブル44が回転すると、それに追従して製品群5も同じ角度だけ回転する。また、下側回転テーブル44が下降位置にある状態では、第二ベルトコンベア42に支持されて搬送されている製品群5の底面は、下側回転テーブル44に接触せず、下側回転テーブル44の上方をそのまま素通りする。
下側回転テーブル44は、円盤状であって、その下面の中心位置に下方に突出する回転軸46を一体化する。回転軸46の下端は、第一シリンダ47に連係され、シリンダの動作に追従して下側回転テーブル44とともに昇降する。第一シリンダ47は、下ベアリング部48に回転自在に軸受け支持される。そして下ベアリング部48の回転中心と下側回転テーブル44の下面に設けた回転軸46は、同一直線状に配置する。
一方、底板42bの貫通孔42cが形成された第二ベルトコンベア42の左右両外側にそれぞれ帯板状の支柱49aを起立形成するとともに、その一対の支柱49aの上端同士を接続するように天板49bを取り付ける。これにより、支柱49aと天板49bで構成される枠体49が、第二ベルトコンベア42を跨ぐように配置され、天板49bは、下側回転テーブル44の上方に位置する。天板49bの中央に設けた上ベアリング部52の下側に、第二シリンダ51を回転自在に取り付ける。第二シリンダ51,上ベアリング部52の回転中心は、下側回転テーブル44,下ベアリング部48の回転中心と一致させている。そしてこの第二シリンダ51は、下方に向けて伸縮するシリンダロッドを有し、そのシリンダロッドへの下方先端に、取付ベースユニット53を連結する。
取付ベースユニット53は、第二シリンダ51に連結する連結板53aと、連結板53aの下方に突出する2本の支持ロッド53bと、その2本の支持ロッド53bの下端に連結される帯板状の取付ベース板53cを有する。取付ベース板53cには、上下に貫通する貫通孔53dが、所定間隔をおいて2カ所に有する。一方、上抑え板45は、円盤状の抑え板本体45aと、抑え板本体45aの上面から上方に突出する連結用ロッド45bを有する。連結用ロッド45bは、2本有し、その間隔は、取付ベース板53cに設けた2本の貫通孔53dの間隔と等しくしている。そして、この連結用ロッド45bを、貫通孔53d内に挿入した状態で、取付ベース板53cの側面に設けた固定レバー53eを締めることで連結用ロッド45bを固定し、取付ベース板53cと上抑え板45とを連結一体化する。また、固定レバー53eを緩めることで、連結用ロッド45bを貫通孔53dから取り外し可能となる。このように上抑え板45は、取付ベース板53cひいては取付ベースユニット53に対して着脱自在に装着する。
そして、実際の運用に際しては、製品群5を水平平面内で90度回転させる反転処理を行わない包装形態用の製品群5を集積処理する場合、図16(a)に示すように上抑え板45を装着しない状態にする。また、反転処理を行う包装形態用の製品群5を集積処理する場合であって、製品群5を構成する製品1が高さの低いタイプの場合、図16(b)に示すように、長い連結用ロッド45bを有する上抑え板45を取付ベースユニット53に装着した状態にする。さらに反転処理を行う包装形態用の製品群5を集積処理する場合であって、製品群5を構成する製品1が高さの高いタイプの場合、図16(c)に示すように、短い連結用ロッド45bを有する上抑え板45を取付ベースユニット53に装着した状態にする。
このように製品1の高さに合わせて連結用ロッド45bの長さの異なる上抑え板45を用意し、適宜交換することで、第二シリンダ51のシリンダロッドの移動ストロークを変えることなく、同じシリンダ動作で上抑え板45を製品群5に接触した動作状態と、製品群5から離反した待機状態に遷移することができる。すなわち、シリンダロッドが収縮して上抑え板45が上昇した位置では、第二ベルトコンベア42上を移動する製品群5に非接触の位置まで待避するので、第二ベルトコンベア42の搬送力を受けた製品群5は、反転装置16、下側回転テーブル44の配置位置まで段積みされた状態から荷崩れを起こすことなくスムーズに移動する。そして、製品群5が下側回転テーブル44の配置位置に至ると、第二シリンダ51のシリンダロッドが伸張して上抑え板45が下降移動し、製品群5の上面に接触して保持する。そして、長さの異なる連結用ロッド45bを有する上抑え板45を複数用意したので、製品1の高さが高低いずれの場合も、待機状態にある上抑え板45から、製品群5の上面までの距離をほぼ等しくすることができる。換言すると、そのように製品群5の上面までの距離をほぼ等しくなるように連結用ロッド45bの長さや、連結用ロッド45bの取付ベース板53cへの取付位置を調整する。
さらに、下側回転テーブル44・第一シリンダ47と、上抑え板45・第二シリンダ51は、回転軸54a・プーリ54b・ベルト54c・シリンダ54d等からなる同一の反転駆動機構54に連携され、同期して90度回転する。反転駆動機構54は、シリンダ54dの伸縮動作に応じて支柱49aに近接して上下に伸びるように配置された回転軸54aが正逆回転し、その正逆回転の動作が、下ベアリング部48並びに上ベアリング部52を経由して第一シリンダ47と第二シリンダ51に伝わり、回転軸周りに90度範囲で正逆回転する。本実施形態では、正逆回転するので一つの製品群5を例えば正回転に伴い90度回転させたら、次の製品群5に対しては逆回転に伴い90度回転させることで反転処理を行うと、効率よく反転処理が行うことができ、高速処理にも対応できる。すなわち、本実施形態では、縦長の搬送姿勢から横長の搬送姿勢に変換するので、左右いずれに90度回転しても、反転後の搬送姿勢は横長になることを利用することで、簡単な機構で反転処理が可能となる。
さらに本実施形態では、第二ベルトコンベア42の搬送面の上方であって、反転装置16の直下流に、第二開閉ストッパー55を配置する。図13では、便宜上、搬送方向右側の第二開閉ストッパー55は閉じた状態を示し、搬送方向右側の第二開閉ストッパー55は開いた状態を示している。この第二開閉ストッパー55が、第二ベルトコンベア42の搬送面の上方に突出して閉じた状態では、第二ベルトコンベア42上を移動し、下側回転テーブル44上に位置する製品群5が当該第二開閉ストッパー55に接触し、一時停止する。この一時停止した状態の時に、第一シリンダ47が作動して下側回転テーブル44を上昇移動させ、下側回転テーブル44にて製品群5を持ち上げて支持し、第二ベルトコンベア42から製品群5への搬送力を解除する。また、このとき第二シリンダが作動して上抑え板45が下降移動し、製品群5の上面に接触して抑え込む。これにより、製品群5は、反転装置16にて保持されるとともに、第二ベルトコンベア42からの搬送力が解除された状態となる。そこでこの状態で第二開閉ストッパー55が開いた状態に遷移するが、製品群5は反転装置16内に留まる。次いで、反転駆動機構54が作動し、下側回転テーブル44と上抑え板45が90度回転する。その後、下側回転テーブル44が下降移動して第二ベルトコンベア42の搬送面より下方に位置すると、製品群5が第二ベルトコンベア42からの搬送力を受けて前進移動を再開し、次段の第三ベルトコンベア43上に移る。
図13,図17等に示すように、反転装置16の下流側に配置する第三ベルトコンベア43は、一枚の幅広のエンドレスベルト43aを備え、搬送面の幅方向の広い範囲で当該エンドレスベルト43aが存在し、製品群5の底面を広い範囲で受けて搬送するようにしている。さらに、第三ベルトコンベア43は、一組のエンドレスベルト43aを前後に配置した2段構成としている。
さらに第二ベルトコンベア42と第三ベルトコンベア43の搬送方向に沿った左右両側には、上方に延びる移動サイドガイド板58を備える。この移動サイドガイド板58の設置位置は、第二ベルトコンベア42の搬入側と、第三ベルトコンベア43の搬入側と、第三ベルトコンベア43の搬出側の3カ所にしている。
第二ベルトコンベア42の搬入側と第三ベルトコンベア43の搬入側、すなわち反転装置16の上流側と下流側のそれぞれに配置した移動サイドガイド板58は、その上端に外側に延びる連結板58aを有し、第三ベルトコンベア43の搬出側に配置した移動サイドガイド板58は、下端に外側に延びる連結板58aを有する。そして、その連結板58aの所定位置にガイド孔58bが形成される。ガイド孔58bは、搬送方向に対して直交する方向に延びるものを複数形成し、各ガイド孔58bには固定ネジ59のねじ部を挿入する。固定ネジ59を緩めた状態では、固定ネジ59は相対的にガイド孔58bに沿って移動可能となる。実際には、固定ネジ59は、搬送装置本体側の機枠等に締結しているため、移動サイドガイド板58が固定ネジ59にガイドされ、ガイド孔58bに沿って移動し、一対の移動サイドガイド板58の間隔を変更・調整可能となる。そして、固定ネジ59bを締めることで、移動サイドガイド板58の位置が固定される。
さらに第三ベルトコンベア43の搬出側に設けた移動サイドガイド板58は、支持部58dに対して着脱機構を介して連結される。クランプレバー58eを操作することで着脱機構により簡単に取り外しも可能となり、取り付けた状態では、他の移動サイドガイド板と同様に搬送方向に対して直交方向に移動する。
第二ベルトコンベア42,第三ベルトコンベア43上を搬送する製品群5は、大小異なるサイズの製品1を段積して構成され、しかも、上流側の反転装置16にて反転されて搬送姿勢が90度変更されたものと、反転されていないものが混在する。反転されていない製品群5の横幅は、製品1の寸法サイズにかかわらず等しい(t2,t3)。そこで、反転処理をしない場合には、移動サイドガイド板58の間隔は、固定サイドガイド板40の間隔と同様に、当該等しいt2(t3)間隔に調整した状態で固定ネジ59を締め付け固定する(図17(a)参照)。これにより、反転せずに反転装置16を素通りとしてきた製品群5は、その両サイドを移動サイドガイド板58でガイドされながら、第三ベルトコンベア43上を移動し、次段の第三搬送装置14に順次搬出される。
一方、反転対象の製品群5は、大きいサイズの製品1を段積したものであるため、搬送姿勢が90度回転し、横長から縦長に変換される。よって、反転後の製品群5の横幅は、製品1の長辺t1になるので、一対の移動サイドガイド板58の間隔が大きいサイズの製品1の長辺t1に対応した状態で固定する(図17(b)参照)。反転装置16で反転された横長の状態の製品群5は、その両サイドを移動サイドガイド板58でガイドされながら、第三ベルトコンベア43上を移動し、次段の第三搬送装置14に向けて順次搬出される。
また、コバ立てするために製品群5が迂回経路を通過する場合、この第二搬送装置13には製品群5が通過しない。この場合、第三ベルトコンベア43の搬出側に設けた移動サイドガイド板は取り外す(図17(c)参照)。第三ベルトコンベア43の搬入端近傍には、迂回経路の一部を構成するターレット18が配置されており、そのターレット18の動作により、コバ立て姿勢に変更された製品群5が、第三ベルトコンベア43の直後に復帰する。そこで、移動サイドガイド板58を取り外すことで、係るターレット18による復帰動作と干渉せず、コバ立てされた製品群5がメイン経路にスムーズに復帰するようにしている。なお、図17(c)は、図17(b)に示す反転ありの使用状態から遷移した状態を示しているため、取り外ささない移動サイドガイド板58の間隔は広い状態となっているが、仮に図17(a)に示す反転なしの使用状態から遷移した直後は、取り外ささない移動サイドガイド板58の間隔は狭い状態としてよい。
さらに、第二ベルトコンベア42,第三ベルトコンベア43の搬送面の上方の左右両側には、第二上側抑え部材60を配置する。この第二上側抑え部材60は、進行方向に沿って多数配置されたフリーローラを備える。各フリーローラの回転軸は、進行方向に対して直交する方向に配置する。左右一対の第二上側抑え部材60は、それぞれ昇降機構66に連係され、昇降可能となっている。また、この第二上側抑え部材60は、移動サイドガイド板58に連係され、移動サイドガイド板58の進行方向に対して直交する左右方向の移動に追従して移動する。これにより、各第二上側抑え部材60は、反転の有無にかかわらず製品群5の左右両側縁の上方に位置する。そして搬送対象の製品1の高さに応じて、第二上側抑え部材60の高さ位置を調整し、第三ベルトコンベア43上を移動する製品群5の最上方の製品1の上面が接触或いは近接する状態にし、搬送中等における製品群5の荷崩れを防止する。
上述した第二搬送装置13を迂回する迂回経路は、後段のピロー包装機で包装する包装形態が、小さいサイズの製品1をコバ立てした製品群5を2列並べた状態で収納する(図2(f−1),(f−2)等参照)タイプ用の搬送経路であり、コバ立てせずに段積みした状態の製品群5は、第二搬送装置13上を移動する。迂回経路は、バケットコンベア装置17と、第四搬送装置15と、ターレット18を備える。
バケットコンベア装置17は、段積装置12を構成する取出装置25の下側ガイド板33を横断するように配置され、その下側ガイド板33上の製品群5の搬送方向に対して直交する方向に搬送する。すなわち、例えば図18等に示すように、バケットコンベア装置17は、その搬送方向の前後に配置されたスプロケット61に掛け渡すように配置されたエンドレスチェーン62に前バケット片63と後バケット片64を交互に取り付けた構成を備える。前バケット片63と後バケット片64は、ともに略L字状に形成されている。すなわち、前バケット片63は、搬送面と平行な底部63aとその底部63aの前端縁から搬送面に対して直交方向に延びるように形成された前抑え壁部63bを有する。後バケット片64は、搬送面と平行な底部64aとその底部64aの後端縁から搬送面に対して直交方向に延びる後抑え壁部64bを有する。そして一つのバケットを構成する前後に配置された一組の前バケット片63と後バケット片64は、垂直平面内を公転するエンドレスチェーン62の上方区間に位置した状態では、前抑え壁部63bと後抑え壁部64bが起立するとともに両者の距離が、小さい製品1の長辺の長さt3と等しくなるように設定している。
さらに、バケットコンベア装置17は、駆動装置65からの駆動を受けて間欠駆動し、一時停止している状態では、一組の前バケット片63の前抑え壁部63bと後バケット片64の後抑え壁部64bが下側ガイド板33の両サイドに位置し、両底部63a,64aの上面は、下側ガイド板33の上面と同一平面上に位置する。すなわち、下側ガイド板33は、バケットコンベア装置17の配置領域の部分で前後に分離されており、その分離された空間内にバケットコンベア装置17が実装される。
そして、バケットコンベア装置17が一時停止している状態では、一組の前バケット片63と後バケット片64の底部63a,64aが、前後に分離された下側ガイド板33の間に面一状態で入り込み、取出装置25の搬送路の一部も構成する。また、第一オーバーヘッドコンベア装置31の前フィンガー36と後フィンガー37で挟み込まれた状態で下側ガイド板33の上を搬送される製品群5は、第一オーバーヘッドコンベア装置31の間欠駆動に追従して間欠搬送され、前後に分離された下側ガイド板33の間で待機するバケットコンベア装置17のバケット内に位置した状態で一時停止するように設定される。そして、上述したように製品群5を第二搬送装置13側に供給する場合には、バケットコンベア装置17は停止した状態のままにし、第一オーバーヘッドコンベア装置31が一時停止終了し、前フィンガー36と後フィンガー37が前進移動を開始すると、その間に挟まれている製品群5はそのまま前進移動して底部63a,64aから出て後続の下側ガイド板33上を進み、第二搬送装置13に至る。
一方、コバ立てを行うために製品群5を迂回経路に進ませる場合、第一オーバーヘッドコンベア装置31が一時停止している状態のときに、バケットコンベア装置17を動作させ、バケットを移動させる。これにより、第一オーバーヘッドコンベア装置31の前フィンガー36と後フィンガー37で挟み込まれた状態で、バケット内に位置する製品群5は、バケットコンベア装置17のバケットにて第一オーバーヘッドコンベア装置31の搬送方向に対して直交する方向に搬送され、前フィンガー36と後フィンガー37から離れる。そして、間欠搬送されて第四搬送装置15の搬入端に至る。
本実施形態では、このバケットコンベア装置17で搬送される製品群5は、平面形状の小さい製品1を段積した製品群5のみであって、普通サイズを段積した製品群5と、大盛りサイズを段積した製品群5の2種類がある。そして、その2種類の製品群5は、高さが異なるものの、平面サイズは同じである。そのため、本実施形態では、前抑え壁部63b並びに後抑え壁部64bの高さを、搬送対象の製品群5の最大高さ、ここでは、大盛りサイズの製品1を5パック重ねた高さ(h4×5)に応じたものに設定する。このようにすることで、普通サイズと大盛りサイズの変更があっても、バケットコンベア装置17の変更調整は不要となる。
第四搬送装置15は、搬送路を構成する下側ガイド板67と、その下側ガイド板67の上方に配置された第二オーバーヘッドコンベア装置68と、下側ガイド板67の搬送方向に沿った左右両側には、上方に延びる固定サイドガイド板71を備える。左右の固定サイドガイド板71の間隔は、平面形状が小さいサイズの製品1の長辺の長さt3と等しくしている。下側ガイド板67は、バケットコンベア装置17の一時停止した搬出端に位置するバケットを構成する一組の前バケット片63と後バケット片64間に対向し、バケットコンベア装置17の搬送方向に対して直交する方向、すなわち、第二搬送装置13の搬送方向と平行な方向に延びるように配置する。そして、第二オーバーヘッドコンベア装置68の前フィンガー69と後フィンガー70は、水平移動する区間が下側ガイド板67の前後に突出する範囲としている。そして、この第二オーバーヘッドコンベア装置68も間欠駆動し、一組の前フィンガー69と後フィンガー70は、バケットコンベア装置17の搬出端に位置するバケット上に位置する。これにより、当該搬出端にて一時停止しているバケット内にある製品群5を、前フィンガー69と後フィンガー70が挟み込み、その後、第二オーバーヘッドコンベア装置68が動作すると、バケット内の製品群5を取り出し、下側ガイド板67上を搬送する。
この第四搬送装置15で搬送する製品群5は、平面形状が共通のため、バケットコンベア装置17と同様に普通サイズと大盛りサイズの変更があっても、左右の固定サイドガイド板71の間隔や、前フィンガー69と後フィンガー70の取付位置等の変更調整は不要となる。
ターレット18は、第四搬送装置15から搬出される製品群5を受け取り、垂直平面内で90度回転することで各製品1が起立したコバ立て状に搬送姿勢を変更するものである。図19〜図22等に示すように、第四搬送装置15と、第三搬送装置14の間であって、両搬送装置の搬送方向と平行な方向に延びる回転軸72の周りに、90度間隔で4つの羽根部73を配置し、各羽根部73に所定のアタッチメントを着脱自在に取り付け、当該アタッチメントで備える。羽根部73は、略L字型の本体を有し、その本体の短片73a側が回転軸72に連携され、長片73b側にアタッチメントを取り付ける。回転軸72は、駆動装置に連携されて90度角度間隔で一時停止しながら回転する。その回転軸72の回転に追従して各羽根部73は、長片73bが水平姿勢と、垂直姿勢を交互に切替えながら回転する。そして、第四搬送装置15の搬出端に位置する羽根部73は、垂直姿勢になり、そこから90度回転すると羽根部73は水平姿勢に変位して第三搬送装置14の搬入端に至る。第三搬送装置14の搬入端に至った羽根部73は、その長片73bが第三搬送装置14の搬送面と同一平面上に位置するように設定されている。
コバ立て用のアタッチメントは、長片73bの基端側(短片73a側)に取り付ける長い第一ガイド板75と、長片73bの先端側に取り付ける短い第二ガイド板76を備える。第一ガイド板75と第二ガイド板76は、長片73bに対して直交する方向に伸びるように取り付けている。そして第一ガイド板75の取付位置は、第四搬送装置15の搬出端側に位置する羽根部73において、第四搬送装置15の搬送面、すなわち、下側ガイド板67と同一平面上に位置するようにしている。そして、この第一ガイド板75の取付位置は、コバ立て処理対象の製品1の高さにかかわらず一定である。一方、第二ガイド板76の羽根部73への取付位置は、製品1の高さに合わせて変更する。すなわち、第一ガイド板75と第二ガイド板76の間隔が、処理対象の製品群5の高さに対応する長さにしている。そして本実施形態では、第二ガイド板76を長片73bに固定するためにねじ止めする位置が長片73bの先端位置に固定されているため、第二ガイド板76は、大盛りサイズ用(図22(a)参照)と普通サイズ用(図22(b)参照)の2タイプ用意し、処理対象の製品に対応して切替えるようにしている。
上述したように、下側ガイド板67と、第四搬送装置15の搬出側に位置する第一ガイド板75の高さを等しく面一の状態にしたため、第二オーバーヘッドコンベア装置68にて下側ガイド板67上を搬送される段積みされた製品群5は、押し出されて第一ガイド板75の上に移し替えられる。このとき、製品群5の上面は、第二ガイド板76に接触する。よって、製品群5は、第一ガイド板75と第二ガイド板76とで上下から挟まれた状態になる。
このように製品群5が第一ガイド板75と第二ガイド板76間にセットされると、間欠駆動するターレット18は、90度回転する。すると、それら第一ガイド板75と第二ガイド板76とで挟まれた製品群5は、挟まれた状態のままターレット18とともに垂直平面内で回転する。これにより、複数の製品1が上下に段積みされた製品群5の姿勢は、90度倒れ、それぞれ起立した製品1が整列したコバ立て状態に変位する。このようにコバ立て状態に変位した製品群5は、その状態のまま第三搬送装置14に供給され、コバ立て状態のまま搬送される(具体的な構成は後述する)。
また、第二搬送装置13と第三搬送装置14は、搬送路が同一直線上に位置する設定となっており、第三搬送装置14の搬入端に位置する羽根部73は、その上流側では第二搬送装置13の搬出端に位置する(図20等参照)。そのため、コバ立てしない製品群5は、先に説明したとおり第二搬送装置13にて搬送され、第三搬送装置14に供給されるが、このときの製品群5の移動経路の途中に、ターレット18が存在する。そこで、第三搬送装置14の搬入側において水平姿勢で一時停止する羽根部73の長片73bを、第二搬送装置13から第三搬送装置14へ製品群5を供給する際の搬送通路の一部に利用するようにした。すなわち、本実施形態では、コバ立てせずに段積みした製品群5に対しては、迂回経路を利用せず、ターレット18によるコバ立て処理も行わないが、このとき、ターレット18・羽根部73を取り外して使用しないのではなく、取り外さずにターレット18の一部を搬送経路に積極的に利用するようにした。このように、コバ立てしないときも、ターレット18を取り外さないことを特徴の一つとしている。
さらに、コバ立てせずに段積みした製品群5を使用する場合、第二搬送装置13と第三搬送装置14の間に位置している羽根部73の長片73b上を荷崩れすることなく安定して搬送するために、本実施形態では、長片73bの所定位置に左右の補助サイドガイド板77を取り付けるようにした。補助サイドガイド板77の一方は、第一ガイド板75に連結する。この連結をするため、第一ガイド板75の先端は、折り曲げた庇部75aを備え、その庇部75aにねじ止めして補助サイドガイド板77を固定する。補助サイドガイド板77の他方は、第二ガイド板76を取り外し、第二ガイド板76に変えて補助サイドガイド板77を取り付けるようにした。さらに、補助サイドガイド板77の取付位置は、第二搬送装置13で反転処理した製品群5(図22(c)参照)と、反転処理しない製品群5(図22(d)参照)で異なる位置にした。これにより、反転処理の有無にかかわらず、左右一対の補助サイドガイド板77の間隔は、搬送姿勢の横幅にあった距離となり、横方向の荷崩れを防止する。なお、図22(c),(d)では、全ての羽根部73の長片73bから第二ガイド板76をと外しているが、補助サイドガイド板77を取り付けない残りの3つの羽根部73には第二ガイド板76を取り付けた状態にしてもよい。
ターレット18を通過した製品群5は、ひとまとめの最終集積形態が完了する。そして第三搬送装置14は、係るひとまとめの最終集積形態の製品群5の搬送タイミングを調整し、一つずつ、あるいは2列にまとめた状態でタイミングよく次段のピロー包装機に搬出供給する。第三搬送装置14は、図23〜図25等に示すように、上流から順に配置される第一フィードコンベア81,第二フィードコンベア82,第三フィードコンベア83を有する三段のフィードコンベアを備える。各フィードコンベアは、ベルトコンベアから構成する。さらにターレット18と第一フィードコンベア81の間には、掻出し搬送装置74を配置する。この掻出し搬送装置74は、ターレット18上の製品群5を掻き出して第一フィードコンベア81に供給する。
掻出し搬送装置74は、図4,図5等に示すようにターレット18の搬出部位近傍から第一フィードコンベア81に至る渡りコンベア84と、その渡りコンベア84とターレット18の上方に配置した第三オーバーヘッドコンベア装置78と、渡りコンベア84上を移動する製品群5の横方向の荷崩れを抑制するための移動サイドガイド板58等を備える。なお、本実施形態では、渡りコンベア84と第一フィードコンベア81とを別のコンベアとして説明するが、渡りコンベア84を第一フィードコンベア81と一体の装置として構成しても良い。
第三オーバーヘッドコンベア装置78は、前後に配置されたプーリ87と、そのプーリ87に掛け渡された段付きベルト88と、その段付きベルト88の外面に取り付けられた複数組の前フィンガー79と後フィンガー80を備えて構成される。前フィンガー79と後フィンガー80は、それぞれ段付きベルト88のベルト面に対し、直交する方向に延びるように取り付けられる。また、対を構成する前フィンガー79と後フィンガー80の間隔tは、製品群5の搬送姿勢における前後長に応じた長さとしている。そして、第三オーバーヘッドコンベア装置78の前フィンガー79と後フィンガー80にて第三搬送装置14の搬入端に位置するターレット18の羽根部73内に位置している製品群5を掻き出し、渡りコンベア84上を搬送する。
図26に示すように、段付きベルト88の外面には、流れ方向に沿って第一取付部88a,第二取付部88b,第三取付部88cからなる3つの取付部を、所定間隔ごとに配置する。第一オーバーヘッドコンベア装置31と同様に、前フィンガー79は、処理対象の製品群5の集積形態に関係なく第三取付部88cに固定する。一方、後フィンガー80は、処理対象の製品群5の集積形態に合わせて第一取付部88aと第二取付部88bのいずれかに固定する。さらに、前フィンガー79と後フィンガー80は、処理対象の製品群5の集積形態にあわせて、それぞれ複数種類用意した。そして、適宜のフィンガーを選択して所定の取付部に固定することで、製品群5を荷崩れすることなく搬送する。
具体的には、寸法サイズが大きい製品1(反転無し)を段積した製品群5の場合、図26(a)に示すように後フィンガー80は第二取付部88bに固定する。そして、使用する前フィンガー79は、図27(b)に示すように、搬送方向に対して直交する左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片79aを、連結部材79bで連結して構成され、製品群5を構成する段積された複数の製品1の前面側の2カ所に接触するようにしている。同様に、後フィンガー80は、左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片80aを、連結部材80bで連結して構成され、製品群5を構成する段積された複数の製品1の後面側の2カ所に接触するようにしている。このように、段積された複数の全ての製品1に対し前後2箇所ずつで接触することで、段積された製品群5を安定してガイドすることができる。
寸法サイズが大きい製品1(反転有り)を段積した製品群5の場合、図26(b)に示すように後フィンガー70は第一取付部88aに固定する。そして、第三取付部88cに取り付ける前フィンガー79は、上述した図27(b)に示すもので同じである。第一取付部88aに取り付ける後フィンガー70は、図26(b),図27(c)に示すようにフィンガー片80aの形状が、製品1に接触する垂直部位80a′が、図27(a)に示す反転無し用のものに比べて第一取付部88aの取り付け位置に対して搬送方向後方側に偏移するようにしている。これにより、前フィンガー79と後フィンガー80の間隔が、大きいサイズの製品1の短辺に対応した長さt2となる。
寸法サイズが小さい製品1を段積した製品群5の場合、図26(c)に示すように後フィンガー70は第一取付部88aに固定する。そして、第三取付部88cに取り付ける前フィンガー79は、上述した図27(b)に示すものと同じである。また、この第三取付部88cに取り付ける後フィンガー70は、図27(a)に示すものと同じである。これにより、前フィンガー79と後フィンガー80の間隔は、小さいサイズの製品1の短辺に対応した長さt4となる。
一方、普通サイズの製品1をコバ立てした製品群5の場合、図26(d)に示すように、前フィンガー79は第三取付部88cに取り付け、後フィンガー80は第一取付部88aに取り付ける。使用する前フィンガー79は、図27(e)に示すように、搬送方向に対して直交する左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片79aを、連結部材79bで連結して構成され、さらに、2枚のフィンガー片79aを跨ぐように抑え板79cを取り付ける。抑え板79cは、平面が略L字状に形成され、本体部分は搬送方向に対して直交する垂直平面に位置し、本体部分の一端縁が折り曲げられて搬送方向後方に向けて突出する突出部79dとなる。本体部分は、起立した複数の製品1の縁部2aに接触し、この抑え板79cの一端に設けた突出部79dの先端が、対向する製品1の容器2の周面に接触するようにした。
これにより、より安定して製品群5を構成する各製品1の前側をガイドすることができる。すなわち、各製品1が起立することで、例えば図20等に示すようにコバ立てされた製品群5の搬送方向に対する左右両側面のうちの一方(この例では、搬送方向の右側・装置の手前側)は、ある製品1の蓋フィルム3が位置し、他方(この例では、搬送方向の左側・装置の奥側)は、別の製品1の容器2の底面が位置する。また、製品群5の搬送方向に沿った前端縁並びに後端縁は、各製品1の縁部2aが位置する。そして、後述するように、渡りコンベア84・第三オーバーヘッドコンベア装置78の搬送面の両サイドには、コバ立て用移動サイドガイド板86が配置されている。よって、当該ある製品1の蓋フィルム3は、コバ立て用移動サイドガイド86に近接または接触するので、その製品1の縁部2aを抑え板79cの本体部分でガイドしようとすると、抑え板79cの側縁がコバ立て用移動サイドガイド86に接触するおそれがあり、非接触にするためには寸法精度を高め、精度良く製造する必要があるので煩雑となる。そこで、本実施形態では、蓋フィルム3が製品群5の側面に来る側では、突出部79dを用いて製品1の容器2の周面に接触してガイドすることで、当該製品1のガイドをしつつコバ立て用移動サイドガイド板86から離反させることができるようにした。
使用する後フィンガー80は、図27(d)に示すように、搬送方向に対して直交する左右方向に所定の間隔を置いて平行に配置した2枚のフィンガー片80aを、連結部材80bで連結して構成され、さらに、2枚のフィンガー片80aを跨ぐように抑え板80cを取り付ける。抑え板80cは、平面が略L字状に形成され、本体部分は搬送方向に対して直交する垂直平面に位置し、本体部分の一端縁が折り曲げられて搬送方向前方に向けて突出する突出部80dとなる。本体部分は、起立した複数の製品1の縁部2aに接触し、この抑え板80cの一端に設けた突出部79dの先端が、対向する製品1の容器2の周面に接触するようにした。突出部80dは、対を構成する前フィンガー79の突出部79dと同じ側に対向配置するようにしている。
上記の構成により、前フィンガー79と後フィンガー80は、ターレット18内の搬出端に位置するコバ立てされた複数の製品1の縁部2a或いは容器の周面を、搬送方向の前後から挟み込んだ状態となり、その状態のまま前進移動して前後方向の荷崩れを抑制しつつ渡りコンベア84に移し替える。その後は、第三オーバーヘッドコンベア装置78の間欠駆動に伴い、コバ立てした製品群5の各製品1の前後を揃えつつ搬送する。また、第三オーバーヘッドコンベア装置78から搬送力を受ける製品群5は、その下面が渡りコンベア84上に接しているため、その渡りコンベア84からの搬送力も受けて安定して搬送される。
また、大盛りサイズの製品1をコバ立てした製品群5の場合、図26(e)に示すように、前フィンガー79は第三取付部88cに取り付け、後フィンガー80は第一取付部88aに取り付ける。使用する前フィンガー79は、図27(g)に示す構成のものを用い、後フィンガー80は、図27(f)に示す構成のものを用いる。各フィンガーの構成は、図27(e),(d)に示す普通サイズの製品1用のものと同様であるが、抑え板79c,80cの横幅を大きくしている。これにより、大盛りサイズの製品1をコバ立てして形成される横幅の大きい製品群5に対しても、各製品1の縁部2a或いは容器2の周面を確実に接触してガイドすることができる。
また第三オーバーヘッドコンベア装置78が配置される区間における渡りコンベア84の搬送面の左右両側には、移動サイドガイド板を配置する。この移動サイドガイド板は、段積した製品群5用の段積用移動サイドガイド板85と、コバ立てした製品群5用のコバ立て用移動サイドガイド板86の2種類設け、処理対象の製品群5の形態にあわせて適宜交換する。
具体的な構成は、図28に示すように、段積用移動サイドガイド板85は、最大高さの製品群5よりも背の高い壁板からなり、集積形態にかかわらず上下に段積された複数の製品1の全てに接触可能としている。これにより、最上段の製品1であっても左右方向の移動を抑制する。そして、図28(a−1),(a−2)に示すように、奥側に配置する段積用移動サイドガイド板85は、その上端に外側に延びる連結板85aを有する。また、図28(b−1),(b−2)に示すように、手前側に配置する段積用移動サイドガイド板85は、その下端に外側に延びる連結板85aを有する。そして、その連結板85aの所定位置にガイド孔85bが形成される。ガイド孔85bは、搬送方向に対して直交する方向に延びるものを複数形成し、各ガイド孔85bには固定ネジ85cのねじ部を挿入する。ガイド孔85bの幅は、固定ネジ85cのねじ部の外形よりも広くしている。そして固定ネジ85cのねじ部は、支持部85dのねじ穴に装着する。またこの支持部85dは、クランプレバー85eの操作により、搬送装置の機枠等に対して固定状態にしたり、離脱可能状態にしたりする。
固定ネジ85cを緩めた状態では、段積用移動サイドガイド板85が固定ネジ85cにガイドされ、ガイド孔85bに沿って移動し、一対の段積用移動サイドガイド板85の間隔を変更・調整可能となる。そして、固定ネジ59bを締めることで、段積用移動サイドガイド板85の位置が固定される。そして、集積形態がコバ立て状の製品群5に変える場合、クランプレバー85eを操作して支持部85dごと段積用移動サイドガイド板85を取り外し、後述するコバ立て用移動サイドガイド板86に交換する。
コバ立て用移動サイドガイド板86は、図29に示すように、高さが低い細長な帯板状からなる。コバ立てされた複数の製品1は、起立した状態で搬送方向に対して直交する方向に並んだ状態となる。よって奥側と手前側のコバ立て用移動サイドガイド板86は、それぞれ左右両端にそれぞれ位置する製品1に接触し、両側から挟み込むことで製品群5を構成する製品の全体の左右方向への倒れを抑制する。そして、図29(a−1),(a−2)に示すように、奥側に配置するコバ立て用移動サイドガイド板86は、その上方に外側に延びる連結板86aを有する。また、図29(b−1),(b−2)に示すように、手前側に配置するコバ立て用移動サイドガイド板86は、その下方外側に延びる連結板86aを有する。そして、その連結板86aの所定位置にガイド孔86bが形成される。ガイド孔86bは、搬送方向に対して直交する方向に延びるものを複数形成し、各ガイド孔86bには固定ネジ86cのねじ部を挿入する。ガイド孔86bの幅は、固定ネジ86cのねじ部の外形よりも広くしている。そして固定ネジ86cのねじ部は、支持部86dのねじ穴に装着する。またこの支持部86dは、クランプレバー86eの操作により、搬送装置の機枠等に対して固定状態にしたり、離脱可能状態にしたりする。
固定ネジ86cを緩めた状態で一対のコバ立て用移動サイドガイド板86の間隔を変更・調整し、固定ネジ59bを締めることで、段積用移動サイドガイド板85の位置を固定する。また、集積形態が段積状の製品群5に変える場合、クランプレバー86eを操作して支持部86dごとコバ立て用移動サイドガイド板86を取り外し、上述した段積用移動サイドガイド板85に交換する。
第一フィードコンベア81,第二フィードコンベア82,第三フィードコンベア83の搬送面の両サイドには、それぞれ第一サイドベルト89,第二サイドベルト90,第三サイドベルト91を配置する。第一フィードコンベア81と第一サイドベルト89は同期して同一速度で動作する。同様に第二フィードコンベア82と第二サイドベルト90は同期して同一速度で動作し、第三フィードコンベア83と、第三サイドベルト91は同期して同一速度で動作する。第一サイドベルト89の上流端は、渡りコンベア84側に進入して移動サイドガイド板58の下流端と近接する。これにより、第三オーバーヘッドコンベア装置78からの搬送力が解除された渡りコンベア84による下からのみ搬送力を受けるようになった製品群5に対し、第一サイドベルト89で補助することで横方向の荷崩れをより確実に抑制する。さらに本実施形態では、左右一対の移動サイドガイド板58の間隔は第一サイドベルト89の間隔よりもやや広くしている。
第一サイドベルト89,第二サイドベルト90並びに第三サイドベルト91は、移動サイドガイド板58等と同様に搬送方向に対して直交する方向に移動可能となっており、左右一対の第一サイドベルト89間の間隔,第二サイドベルト90間の間隔,第三サイドベルト91間の間隔を変更調整可能としている。そして、当該間隔を、搬送する製品群5の横幅に応じた距離にしている。より具体的には段積みした製品群5に対しては、その製品群5の横幅よりも少し広い間隔にし、サイドベルトは製品群5と非接触で主に横ずれ防止の機能を発揮する。一方、コバ立てした製品群5を構成する各製品1は自立できないので、各サイドベルトに接触して抑えるようにした。
これにより、第一フィードコンベア81,第二フィードコンベア82,第三フィードコンベア83上をそれぞれ移動する製品群5は、各フィードコンベアからの搬送力を受け、段積みされた製品群5は、最下方の製品1のみが直接搬送力を受けるので、上に行くほど前後・左右方向の荷崩れが起きやすくなるが、各サイドベルトが搬送速度と同速度で移動するので当該荷崩れが生じにくくなる。また、コバ立てした製品群5の場合、各製品1がそれぞれのフィードコンベアに接触して搬送力を受けるので、段積みのように上方にいくほど荷崩れを起こしやすいという問題は無いが、製品群5の左右両側に位置する製品1がサイドベルトに接触する。よってサイドガイド板のように固定設置されている場合には、そのサイドガイド板と製品1の接触抵抗により両サイドの製品1がスムーズに搬送されず前後方向に崩れるおそれがある。これに対し、本実施形態では、サイドベルトにしたので、係る前後方向に荷崩れを起こすこと無く安定してガイドし搬送することができる。
第二フィードコンベア82の上方には、第一前ストッパー93と第二前ストッパー94を配置する。第一前ストッパー93と、第二前ストッパー94は、駆動機構により昇降並びに前後進移動する。駆動機構は、例えば搬送方向に沿って前後進移動する第一リニアガイド95に、垂直方向に往復移動する第二リニアガイド96を連係し、その第二リニアガイド96に第一前ストッパー93或いは第二前ストッパー94を連係する。これにより、第二リニアガイド96は、第一リニアガイド95の駆動により搬送方向に沿って水平に前後進移動し、それに伴い第一前ストッパー93や第二前ストッパー94も一体となって前後進移動する。一方、第二リニアガイド96の駆動により、第一前ストッパー93や第二前ストッパー94は、垂直方向に昇降移動する。よって、両リニアガイドの動作を制御することで、第一前ストッパー93,第二前ストッパー94は、第二フィードコンベア82の搬送面上の所定位置で待機し、その待機位置から下流側に向かって前進移動し、所定位置まで至ると上昇し、その上昇した高さ位置を維持しながら上流側に向かって後退移動し、待機位置の上方に至ると下降移動して待機位置に復帰する動作を繰り返し行う。
第一前ストッパー93は、第二フィードコンベア82の搬入端近傍で待機し、第二フィードコンベア82の搬送路の途中まで前進移動した後、待機位置まで復帰する。また、第二前ストッパー94は、第一前ストッパー93の最前進位置よりも下流側の所定位置で待機し、第二フィードコンベア82の搬送路の搬出端近傍まで前進移動した後、待機位置まで復帰する。第一前ストッパー93と第二前ストッパー94は、それぞれ製品群5を構成する複数の製品1の前端位置をそろえ、下流側のピロー包装機への供給タイミングを合わせる機能を発揮すれば良いので、前後進移動する距離は短くて良い。また第一前ストッパー93と第二前ストッパー94の前進移動時の移動速度は、第二フィードコンベア82の搬送速度と等しいか速い設定にする。これにより、製品群5の搬送速度は、フィードコンベアの速度になる。
また、第一前ストッパー93と第二前ストッパー94は、処理対象の製品群5の集積形態により交換するようにしいる。具体的には、複数の製品1を上下に段積みした製品群5の場合、図30(a)に示すように平板状とする。普通サイズの製品1をコバ立てした製品群5の場合、図30(b)に示すように平板の左右両端縁を折り曲げて搬送方向後方に向けて突出する突出部93a,94aを設ける。大盛りサイズの製品1をコバ立てした製品群5の場合、図30(c)に示すように幅広の平板の左右両端縁を折り曲げて搬送方向後方に向けて突出する突出部93a,94aを設ける。そしてコバ立て用では、平版状の本体部分93b,94bは、製品1の縁部2aに接触し、突出部93a,94aの先端は製品1の容器2の周面に接触する。これにより突出部93a,94aは、第二サイドベルト90から所定距離離れ、非接触状態を維持できる。
そして本実施形態では、第一フィードコンベア81から搬出された製品群5は、第二フィードコンベア82に移し替えられ、第二フィードコンベア82からの搬送力を受けて前進移動する。この移し替えに際し製品群5は第一前ストッパー93に接触して一時停止する。そして、第一前ストッパー93が前進移動を開始すると、製品群5は第二フィードコンベア82からの搬送力を受け、第一前ストッパー93に接触した状態のまま前進移動し、第一前ストッパー93が上昇移動して製品群5から離反すると、製品群5は第二サイドベルト90でガイドされながら第二フィードコンベア82からの搬送力を受けさらに前進し、第二前ストッパー94に接触すると再び一時停止する。そして、第二前ストッパー94が前進移動を開始すると、製品群5は第二フィードコンベア82からの搬送力により第二前ストッパー94に接触した状態のまま前進移動し、第二前ストッパー94が上昇移動して製品群5から離反すると、製品群5は第二サイドベルト90でガイドされながら第二フィードコンベア82からの搬送力を受けさらに前進し、第三フィードコンベア83に移る。そして、製品群5は、第三フィードコンベア83上を第三サイドベルト91でガイドされながら前進し、次段のピロー包装機の製袋器に順次供給される。
さらに第三フィードコンベア83の搬送速度は、ピロー包装機における包装フィルムの搬送速度と同速度にしている。同速度にしたため、第三フィードコンベア83から搬出し、包装フィルムとともに製袋器内に供給する際に速度差があると、製品群5が包装フィルムに接触した際に製品1がズレるおそれがあるが、本実施形態では同速度にしたため係る問題が発生しない。
さらにピロー包装機のトップシーラーからの定位置は、カットピッチによりかわり(カットピッチ×n)製袋器の位置で固定できない。それに対応するため、下流側はフィルム同速度で安定供給しつつ、上流側でタイミングを調整することで異なるカットピッチに対応できるようにする。
さらに図2(c),(e),(f−1),(f−2)等に示すように二列並べて包装する集積形態の場合、第一前ストッパー93,第二前ストッパー94は、1つめの製品群5が接触しても開かず、2つめの製品群5が1つめの製品群5の後に接触した状態で第一前ストッパー93,第二前ストッパー94は前進移動を再開する。以後は1列の通常の動作をすることで、段積み或いはコバ立てのいずれも2列に並んだ状態で搬送し、ピロー包装機に供給可能となる。
本実施形態では、第一前ストッパー93と第二前ストッパー94のように、前ストッパーを2段に設けたため、例えば第一前ストッパー93は、主に製品1の若干の揃えを行う機能を持ち、第二前ストッパー94は製品1の揃える機能とピロー包装機のトップシールのタイミング・位相をあわせて搬送再開の制御を行う機能を備える。つまり、第二前ストッパー94はメインに動作し、第一前ストッパー93は補助的に動作する。さらに、第一前ストッパー93と第二前ストッパー94は、それぞれ独立して動作する。
本実施形態の集積装置は、上述した構成を採ることで、各種の集積形態の製品群5を構成し、ピロー包装機本体の製袋器に送り出す。つまり、第三搬送装置は、ピロー包装機における製品搬送供給コンベアの機能も備える。そして、所望の集積形態に集積した複数の製品1からなる製品群5は、ピロー包装機にて包装されることで、先に説明した図2に示す各包装形態の包装体を製造する。
なお上述した実施形態の説明では、集積装置の下流側にピロー包装機を配置し、当該ピロー包装機で製品群5が放送されるように説明したが、本発明の集積装置は必ずしもピロー包装するものの前処理として動作するものに限ることはなく、包装処理せずに所望の集積形態に集積した状態にするものでも良い。
また、上述した実施形態では、製品1はレトルト米飯としたが、本発明はこれに限ることは無く、他のレトルト食品や、その他の物品に適用できる。但し、レトルト食品、特にレトルト米飯は、寸法サイズや集積形態が多岐にわたるので、本発明を好ましく適用できるので良い。
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。