JP6936956B2 - ベルト取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト取付構造に関する。
車両の荷室の側壁や床等を構成する内装材に、取っ手や物品の固定等に利用される各種のベルトの一端が、リテーナを介して取り付けられる構成が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。リテーナは、ベルトが通される挿通口を有する基部と、この基部から延びつつ、内装材に設けられた孔部に挿入される一対の係止片とを備えている。一対の係止片の間には、挿通口を通されたベルトが配される隙間(空間)が形成されている。また、各係止片の外側には、孔部の周縁部(開口縁部)に係止する突起状の係止部がそれぞれ設けられており、それらの係止部が孔部の周縁部に係止することで、リテーナが内装材に固定されている。
ベルトの一端は、リテーナの挿通口から荷室内側へ抜け出さないように、ベルトを構成する帯状の繊維基材が折り返されて、厚みが大きくされている。折り返された繊維基材と、それに重ねられた繊維基材とは、縫製等により互いに固定されている。
特開平06−48240号公報 特開2015−105058号公報
ベルトの一端に、いわゆる抜け止めとして、上述したような繊維基材同士が重なった部分が形成されていると、荷室内側に向かって折り返された繊維基材の端部が、繊維基材が重なっていない部分から出っ張った形となる。このようなベルトが荷室内側へ引っ張られると、ベルトの出っ張った部分が、リテーナの係止片の先端に引っ掛かり、係止部と内装材の孔部の周縁部との係止が解消されるように、係止片を内側に倒してしまうことがあった。このようにリテーナが倒されると、最終的にベルトの一端がリテーナと共に、内装材から外れてしまうため、問題となっていた。
本発明の目的は、ベルトが引っ張られた際に、ベルトの端部と共にリテーナが内装材から外れることが防止されたベルト取付構造を提供することである。
本発明に係るベルト取付構造は、車両の荷室の壁又は床を構成し、厚み方向に貫通する孔部の周りを囲む開口縁部を有する内装材と、荷室内側から前記開口縁部に当接し、かつ前記孔部と繋がる貫通孔状の挿通口を含む基部と、前記挿通口と繋がる空間が内側に形成されるように互いに向かい合い、かつ各々の外側にある係止部が荷室外側から前記開口縁部に係止されるように、前記基部から荷室外側に向かって延びつつ、前記孔部に挿入される一対の係止片とを有するリテーナと、熱可塑性樹脂を含む帯状の繊維基材からなり、一端が荷室外側に配され、かつ他端が荷室内側に配されるように、前記挿通口及び一対の前記係止片の間を通されるベルトであって、前記一端側に配され、前記挿通口よりも大きくなるように前記繊維基材が折り重ねられた部分からなる折り重ね部と、前記折り重ね部から荷室内側に向かって延びた一方の前記繊維基材の端部が、前記折り重ね部と繋がった他方の前記繊維基材に重ねられた状態で、厚みが小さくなるように前記端部が他方の前記繊維基材に対して溶着されている溶着端部とを有するベルトと、を備える。
前記ベルト取付構造において、前記溶着端部は、一方の前記繊維基材の前記端部が、他方の前記繊維基材に対して、凹状に窪んだ状態で選択的に溶着されている選択溶着部を有し、前記選択溶着部が、前記端部を前記繊維基材の長さ方向に沿って横切るように形成されてもよい。
前記ベルト取付構造において、前記内装材は、荷室内側に配される第1内装材と、荷室外側から前記第1内装材に重ねられかつ前記第1内装材よりも硬いプレート状の第2内装材とを有し、前記開口縁部は、前記第1内装材を厚み方向に貫通する第1孔部を囲む第1開口縁部と、前記第2内装材を厚み方向に貫通する第2孔部を囲む第2開口縁部とを有し、 前記基部は、荷室内側から前記第1開口縁部に当接し、一対の前記係止片は、外側にある前記係止部が、荷室外側から前記第2開口縁部に係止されるように、前記第1孔部及び前記第2孔部に挿入されてもよい。
前記ベルト取付構造において、前記第2内装材の前記第2開口縁部は、一対の前記係止片の間に前記ベルトの前記折り重ね部が進入した際に、一対の前記係止片が外側に拡がり過ぎないように、一対の前記係止片を囲むように設定されてもよい。
本発明によれば、ベルトが引っ張られた際に、ベルトの端部と共にリテーナが内装材から外れることが防止されたベルト取付構造を提供することができる。
車両の後方の概略斜視図 図1のA−A線断面図 内装材が取り除かれた状態のベルト取付構造の斜視図 荷室外側から見た状態のリテーナの斜視図 荷室内側から見た状態のリテーナの斜視図 荷室外側に配される第1ベルトの端部の構成を模式的に表した説明図(側面図) 荷室外側に配される第1ベルトの端部の構成を模式的に表した平面図 超音波加工装置を用いて繊維基材同士を溶着する工程を模式的に表した説明図 ベルト取付構造の拡大断面図
以下、本発明の実施形態1に係るベルト取付構造Xを、図1〜図9を参照しつつ説明する。図1は、車両1の後方の概略斜視図である。図1に示されるように、車両1の後方にあるラゲージドア3が開けられると、その内部にある荷室(ラゲージルーム)4が露出した状態となる。荷室4の側壁5は、内装材6で構成されている。そして、その内装材6に、ベルト7の一方の端部がリテーナ8を介して取り付けられている。このように、ベルト7の端部がリテーナ8を介して内装材6に取り付けられる構成を、「ベルト取付構造X」と称する。なお、荷室4の床9は、他の内装材によって構成されている。
図2は、図1のA−A線断面図であり、図2には、2つのベルト取付構造X1,X2の断面図が示されている。車両の前後方向において、一方のベルト取付構造X1は前側に配され、他方のベルト取付構造X2は後側に配される。本明細書において、これらのベルト取付構造X1,X2は、まとめて「ベルト取付構造X」と表現される。なお、2つのベルト取付構造X1,X2は、荷室4の側壁5に、小物類(例えば、救急箱)等の物品を、長さを調節可能なベルト7で締めて固定する物品固定構造10に適用されている。また、図2に示されるように、内装材6の荷室外側に、ボデーパネル11が配されており、内装材6は、そのボデーパネル11に、図示されない取付部材を利用して取り付けられている。
内装材6は、荷室4の右側の側壁5を構成するように、鉛直方向に沿って概ね起立した状態の部分を含んでいる。本実施形態の内装材6は、荷室内側に配され、かつ荷室4の側壁5の表面側を構成する第1内装材6Aと、荷室外側に配され、第1内装材6Aと比べて小型のプレート状の第2内装材6Bとから構成されている。
第1内装材6Aは、一般的に、ラゲージトリム(特に、ラゲージサイドトリム)等と称されるものであり、芯層6A1と、その表面に積層された表皮層6A2からなる。芯層6A1は、例えば、熱可塑性樹脂を発泡させてなる樹脂発泡材から構成される。表皮層6A2は、内装材6(第1内装材6A)の表面(外表面)を構成する層である。このような表皮層6A2は、例えば、熱可塑性樹脂をシート状に成形した薄手の部材によって構成される。表皮層6A2は、芯層6A1の表面に密着する形で積層されている。このような第1内装材6Aは、軽量であり、かつ柔らかい部材であるものの、形状を保持できる程度の強度は十分備えている。
第2内装材6Bは、第1内装材6Aの荷室外側の表面に重ねられる硬質のプレート状の部材からなる。第2内装材6Bは、第1内装材6Aよりも硬く、例えば、熱可塑性樹脂をプレート状に成形した成形品等から構成される。第2内装材6Bは、第1内装材6Aに対して直接、貼り付けられていないものの、リテーナ8を利用して第1内装材6Aに対して固定される。
このような内装材6には、リテーナ8の取り付けに利用される貫通孔状の孔部12と、この孔部12の周りを囲む開口縁部13が設けられている。孔部12のうち、第1内装材6Aに設けられているものを、第1孔部12Aと称し、第2内装材6Bに設けられているものを、第2孔部12Bと称する。第1孔部12Aは、第1内装材6Aを厚み方向に貫通し、また、第2孔部12Bは、第2内装材6Bを厚み方向に貫通する構成となっている。平面視した際、第1孔部12Aは、第2孔部12Bよりも若干、大きく設定されている。そのため、リテーナ8を内装材6に取り付ける際に、リテーナ8の先端側(後述する係止片82)が、第1孔部12Aを通過し易くなっている。また、開口縁部13のうち、第1孔部12Aの周りを囲むものを、第1開口縁部13Aと称し、第2孔部12Bの周りを囲むものを、第2開口縁部13Bと称する。
図3は、内装材6が取り除かれた状態のベルト取付構造Xの斜視図である。図3には、荷室外側から見た状態のベルト取付構造X(内装材6を除く)の斜視図が示されている。図4は、荷室外側から見た状態のリテーナ8の斜視図であり、図5は、荷室内側から見た状態のリテーナ8の斜視図である。リテーナ8は、ベルト7の一方の端部を、内装材6に取り付けるための部材であり、例えば、熱可塑性樹脂の成形品からなる。リテーナ8は、基部81と、この基部81から延びた一対の係止片82,82とを備えている。
基部81は、リテーナ8が内装材6に取り付けられた際、荷室内側に露出する部分となっており、全体的には、扁平な板状をなしている。このような基部81には、ベルト7が通される挿通口81aが設けられている。挿通口81aは、基部81を貫通する孔部からなる。挿通口81aは、リテーナ8が内装材6に取り付けられた際、内装材6の孔部12と繋がるように(重なるように)設定されている。なお、リテーナ8が内装材6に取り付けられた際、荷室外側を向く基部81の裏面81bは、孔部12の周りを囲む開口縁部13(より具体的には、第1孔部12Aの周りを囲む第1開口縁部13A)を覆うように、荷室内側から開口縁部13に当接した状態となる。
一対の係止片82,82は、基部81の裏面81b側に立設された部分であり、挿通口81aと繋がる空間(隙間)Sがそれらの内側に形成されるように、互いに向かい合った状態となっている。また、これらの係止片82,82は、基部81から荷室外側に向かって延びた状態ともなっている。このような一対の係止片82,82の各外側には、リテーナ8が内装材6に取り付けられた際に、開口縁部13(より具体的には、第2孔部12Bの周りを囲む第2開口縁部13B)に荷室外側から係止するための突起状の係止部82aが設けられている。各係止片82,82は、荷室内側から孔部12に挿入されると、先端側が互いに近付くように、板バネのように弾性変形する。そして、各係止片82,82の係止部82a,82aが、孔部12を通過すると、各係止片82,82が弾性復帰して、各係止部82aが開口縁部13と係止する。このようにして、リテーナ8が内装材6の孔部12及び開口縁部13に装着される。
ベルト7は、熱可塑性樹脂(例えば、ポリアミド、PET等のポリエステル)製の織物状の扁平な繊維基材17からなる。繊維基材17は、全体的には長手状(帯状)をなし、樹脂製の繊維が複数本束ねられてなる縦糸(長手方向に配される糸)と、横糸(短手方向に配される糸)とが交互に組み合わせられたものからなる。なお、ベルト取付構造X1に利用されるベルト7を、第1ベルト7Aと称し、ベルト取付構造X2に利用されるベルト7を、第2ベルト7Bと称する場合がある。また、これらをまとめて表現する場合、単に、「ベルト7」と称する。
第1ベルト7Aは、一端7A1が荷室外側に配され、かつ他端7A2が荷室内側に配されるように、リテーナ8の挿通口81a及び一対の係止片82,82の間(隙間S)を通されている。また、第2ベルト7Bも、同様に、一端7B1が荷室外側に配され、かつ他端7B2が荷室内側に配されるように、リテーナ8の挿通口81a及び一対の係止片82,82の間(隙間S)を通されている。第1ベルト7Aの他端7A2と、第2ベルト7Bの他端7B2は、樹脂成形品からなるアジャスター14を介して互いに連結されている。第1ベルト7Aの他端7A2を構成する繊維基材17は、アジャスター14の枠体14aの内側に設けられた棒状の第1取付部14bに掛けられた状態で折り返されており、その折り返された繊維基材17の端部と、それに重ねられる繊維基材17とが、縫製や溶着等によって互いに固定されている。また、第2ベルト7Bの他端7B2側は、アジャスター14の枠体14aの一部と共に、枠体14aの内側にある棒状の第2取付部14cに掛けられつつ、折り返されている。
第1ベルト7Aの荷室外側の一端7A1側の構成と、第2ベルト7Bの荷室外側の一端7B1側の構成は、基本的に、同じである。そこで、第1ベルト7Aの一端7A1側の構成を例にあげて、ベルト7の荷室外側の端部構成を説明する。図6は、荷室外側に配される第1ベルト7Aの端部7A1の構成を模式的に表した説明図(側面図)であり、図7は、荷室外側に配される第1ベルト7Aの端部7A1の構成を模式的に表した平面図である。第1ベルト7Aは、帯状の繊維基材17からなり、第1ベルト7Aの端部7A1には、リテーナ8の挿通口81aよりも大きくなるように、繊維基材17が折り重ねられた部分からなる折り重ね部70が設けられている。本実施形態の折り重ね部70は、繊維基材17が四重に重なるように折り曲げられている。折り重ね部70は、例えば、第1ベルト7Aが荷室内側に必要以上に引っ張られた際に、第1ベルト7Aの端部7A1が、挿通口81aを通過してリテーナ8から外れないようにするための抜け止めとして機能する。折り重ね部70を構成する繊維基材17同士は、縫製で固定されている。図6には、縫製で形成された縫製ライン18が示されている。なお、リテーナ8の挿通口81aは、繊維基材17が二重に重なった状態で通過できる程度の大きさに設定されている。
また、図6に示されるように、折り重ね部70の隣りには、溶着端部71が設けられている。この溶着端部71は、折り重ね部70から荷室内側に向かって延びた一方の繊維基材17a(17)の端部17a1が、折り重ね部70と繋がった他方の繊維基材17b(17)に重ねられた状態で、厚みが小さくなるように、端部17a1が他方の繊維基材17bに対して溶着された部分である。なお、溶着端部71において、他方の繊維基材17bの厚みも、ある程度小さくなっているものの、説明の便宜上、図6等では、溶着端部71の繊維基材17bの厚みは、溶着前の状態と同じ厚みで示されている。
溶着端部71を形成するために、一方の繊維基材17aの端部17a1と、他方の繊維基材17bとを溶着する方法としては、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、熱源を利用した溶着技術や、超音波加工装置を用いた選択的な溶着技術等を用いることができる。ここでは、超音波加工装置を用いた溶着技術を利用して、溶着端部71を形成する方法を例に挙げて説明する。
図8は、超音波加工装置100を用いて繊維基材17a,17b同士を溶着する工程を模式的に表した説明図である。超音波加工装置100が備えるホーン(共鳴体)20は、振動子(不図示)から出力された超音波振動を受けて振動する部分であり、ホーン20と対向する形で配される受け治具30との間で、繊維基材17a,17b同士が重なった部分を挟んで加圧しながら超音波振動を出力する。上述した一方の繊維基材17aの表面には、金属製の受け治具(アンビル)30に設けられた複数の凸条部31が宛がわれる。複数の凸条部31は、互いに間隔を保ちつつ平行に並ぶように配置されている。また、ホーン20は金属製であり、ホーン20の先端面21は平坦面となっている。この先端面21は、上述した他方の繊維基材17bの表面に宛がわれる。
上記のように、ホーン20と受け治具30との間で、繊維基材17a,17b同士が挟まれた状態で、ホーン20から超音波振動が出力されると、凸条部31と厚み方向で重なる部分170が選択的に溶融し、その部分170が最終的に固化して、繊維基材17a,17b同士が互いに溶着される。なお、凸条部31によって直接、押されている繊維基材17aには、凸条部31の形状に倣った凹溝状(凹状の一例)の部分72が形成される。この部分72は、固化した上記部分170の表面に形成され、本明細書では、その部分72を、選択溶着部72と称する。なお、選択溶着部72以外の繊維基材17a,17b同士が重なった部分も、互いに溶着されてもよい。溶着条件を適宜、変更することで、選択溶着部72以外の繊維基材17a,17b同士が重なった部分も、溶着することができる。
図7に示されるように、選択溶着部72は、一方の繊維基材17aの端部17a1を、繊維基材17の長さ方向に沿って横切るように形成される。なお、繊維基材17aの厚みは、少なくとも、選択溶着部72が形成される部分の厚みが小さくされてもよいし、選択溶着部72以外の部分の厚みも小さくされてもよい。
なお、上記のようなベルト7の折り重ね部70及び溶着端部71を形成する加工工程は、予め、繊維基材17をリテーナ8の挿通口81a及び一対の係止片82,82の間に通した状態で行われる。ベルト7の端部7A1が取り付けられたリテーナ8を、内装材6に取り付ける場合、先ず、ベルト7の端部7A1(折り重ね部70)が、内装材6の孔部12(第1内装材6Aの第1孔部12A、及び第2内装材6Bの第2孔部12B)に通される。その際、第1孔部12Aと第2孔部12Bとが互いに位置合わせされた状態で、第1内装材6Aと第2内装材6Bとが互いに重ねられた状態となっている。次いで、リテーナ8の一対の係止片82,82が、内装材6の孔部12に荷室内側から挿入される。そして、各係止片82,82に設けられた各係止部82a,82aは、硬質な第2内装材6Bの第2開口縁部13Bに荷室外側から係止する形となる。その際、基部81は、裏面81bが開口縁部13(より具体的には、第1開口縁部13A)に、荷室内側から当接した状態となる。そのため、リテーナ8の基部81と各係止片82,82の各係止部82aとの間で、孔部12の周りの内装材6(開口縁部13)が挟まれた状態となる。このようにして、リテーナ8を、内装材6に取り付けることで、ベルト取付構造X(X1)が得られる。
図9は、ベルト取付構造X(X1)の拡大断面図である。図9に示されるように、矢印Pの向きのように、ベルト7(第1ベルト7A)が荷室内側へ引っ張られると、ベルト7の端部7A1(折り重ね部70)が、互いに向かい合った係止片82,82の間の隙間Sに進入することがある。その場合、折り重ね部70が隙間Sに進入する前に、必ず溶着端部71が、先に係止片82,82の間に進入することになる。このような状況において、溶着端部71は、係止片82の先端82bに干渉することなく、スムーズに係止片82,82の間の隙間Sに進入することができる。溶着端部71が形成される部分は、繊維基材17a,17b同士が重なり合った部分であり、しかも一方の繊維基材17aの端部17a1が、ベルト7が引っ張られる方向に向かっているため、本来は、段差状に出っ張った形となり易い部分と言える。しかしながら、溶着端部71の繊維基材17aの厚みは溶着工程で十分小さくされ、特に、その端部17a1は厚み方向に十分に潰された状態となっているため、溶着端部71は、係止片82の先端82bに引っ掛からずに、係止片82,82の間に進入することができる。したがって、本実施形態のベルト取付構造X(X1)では、荷室外側にあるベルト7(第1ベルト7A)の端部7A1が、リテーナ8の係止片82の先端82bに引っ掛かって、係止部82aと第2内装材6Bの第2開口縁部13Bとの係止が解消されるように、係止片82が内側に倒されることが防止される。つまり、本実施形態のベルト取付構造X(X1)では、ベルト7(第1ベルト7A)が荷室内側に引っ張られた際に、ベルト7(第1ベルト7A)の端部7A1と共にリテーナ8が内装材6から外れることが防止される。
なお、本実施形態のベルト取付構造Xでは、比較的、柔らかい第1内装材6Aに、リテーナ8を取り付けるために、第1内装材6Aの裏側(荷室外側)に、硬質の第2内装材6Bが宛がわれている。そのため、本実施形態では、リテーナ8を介してベルト7(第1ベルト7A)の端部7A1を内装材6(第1内装材6A)に対して、確実に固定することができる。
また、本実施形態のベルト取付構造Xでは、第2内装材6Bの第2開口縁部13Bが、一対の係止片82,82の間にベルト7の折り重ね部70が進入した際に、係止片82,82が外側に拡がり過ぎないように、係止片82,82を囲むような形となっている。そのため、ベルト7が荷室内側へ引っ張られた場合に、折り重ね部70が、リテーナ8の係止片82,82の間で挟まれて停止するため、より確実にベルト7がリテーナ8から外れることが防止される。
また、本実施形態のベルト取付構造Xおいて、溶着端部71は、一方の繊維基材17aの端部17a1が、他方の繊維基材17bに対して、凹状に窪んだ状態で選択的に溶着されている選択溶着部72を備えている。この選択溶着部72は、繊維基材17aの端部17a1に対して、繊維基材17の長さ方向に沿って横切るように形成されている。つまり、選択溶着部72は、リテーナ8の係止片82,82の間に挿入される方向に沿って形成されている。このような選択溶着部72が形成されていると、繊維基材17aの端部17a1に、厚みが小さい部分が確実に形成され、その結果、繊維基材17aの端部17a1と、係止片82の先端82bとの干渉が抑制される。
また、本実施形態のベルト取付構造Xおいて、リテーナ8の挿通口81aに通される部分のベルト7は、一層(単層)の繊維基材からなり、複数の繊維基材17,17同士が重ねられた多層状とはなっていない。そのため、本実施形態のベルト取付構造Xは、軽量な構成となっており、しかもコスト的にも優れた構成となっている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、荷室の側壁に、ベルト取付構造が適用されていたが、本発明はこれに限られず、例えば、荷室の前方にある壁や、荷室の床を構成する各内装材に、ベルト取付構造が適用されてもよい。
(2)上記実施形態では、ベルトの端部の折り重ね部は、繊維基材が四重に重ねられた状態となっていたが、本発明はこれに限られない。
(3)上記実施形態では、第1内装材及び第2内装材という2種類の内装材が使用されていたが、他の実施形態の内装材としては、1種類のみからなる構成又は3種類以上からなる構成であってもよい。
1…車両、3…ラゲージドア、4…荷室、5…側壁、6…内装材、6A…第1内装材、6B…第2内装材、7…ベルト、12…孔部、13…開口縁部、17…繊維基材、70…折り重ね部、71…溶着端部、8…リテーナ、81…基部、81a…挿通口、82…係止片、82a…係止部、82b…係止部の先端、X,X1,X2…ベルト取付構造

Claims (4)

  1. 車両の荷室の壁又は床を構成し、厚み方向に貫通する孔部の周りを囲む開口縁部を有する内装材と、
    荷室内側から前記開口縁部に当接し、かつ前記孔部と繋がる貫通孔状の挿通口を含む基部と、前記挿通口と繋がる空間が内側に形成されるように互いに向かい合い、かつ各々の外側にある係止部が荷室外側から前記開口縁部に係止されるように、前記基部から荷室外側に向かって延びつつ、前記孔部に挿入される一対の係止片とを有するリテーナと、
    熱可塑性樹脂を含む帯状の繊維基材からなり、一端が荷室外側に配され、かつ他端が荷室内側に配されるように、前記挿通口及び一対の前記係止片の間を通されるベルトであって、前記一端側に配され、前記挿通口よりも大きくなるように前記繊維基材が折り重ねられた部分からなる折り重ね部と、前記折り重ね部から荷室内側に向かって延びた一方の前記繊維基材の端部が、前記折り重ね部と繋がった他方の前記繊維基材に重ねられた状態で、厚みが小さくなるように前記端部が他方の前記繊維基材に対して溶着されている溶着端部とを有するベルトと、を備え
    前記折り重ね部は、前記ベルトの前記一端において前記繊維基材が内側に折り込まれた状態で折り重ねられており、
    前記リテーナの前記挿通口は、前記繊維基材が二重に重なった大きさとされており、
    前記一方の前記繊維基材が前記他方の前記繊維基材に重ねられた部分において、前記一方の前記繊維基材の端部の厚みが、前記荷室外側の部分よりも小さくなるように溶着されて前記溶着端部とされている、ベルト取付構造。
  2. 前記溶着端部は、一方の前記繊維基材の前記端部が、他方の前記繊維基材に対して、凹状に窪んだ状態で選択的に溶着されている選択溶着部を有し、前記選択溶着部が、前記端部を前記繊維基材の長さ方向に沿って横切るように形成されている請求項1に記載のベルト取付構造。
  3. 前記内装材は、荷室内側に配される第1内装材と、荷室外側から前記第1内装材に重ねられかつ前記第1内装材よりも硬いプレート状の第2内装材とを有し、
    前記開口縁部は、前記第1内装材を厚み方向に貫通する第1孔部を囲む第1開口縁部と、前記第2内装材を厚み方向に貫通する第2孔部を囲む第2開口縁部とを有し、
    前記基部は、荷室内側から前記第1開口縁部に当接し、
    一対の前記係止片は、外側にある前記係止部が、荷室外側から前記第2開口縁部に係止されるように、前記第1孔部及び前記第2孔部に挿入される請求項1又は請求項2に記載のベルト取付構造。
  4. 前記第2内装材の前記第2開口縁部は、一対の前記係止片の間に前記ベルトの前記折り重ね部が進入した際に、一対の前記係止片が外側に拡がり過ぎないように、一対の前記係止片を囲むように設定されている請求項3に記載のベルト取付構造。
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