JP6451009B2 - 繊維加工品及び繊維加工品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維加工品及び繊維加工品の製造方法に関する。
車両内において、シートベルトやストラップベルト等のベルト類が、様々な用途で用いられている(例えば、特許文献1,2参照)。例えば、シートベルトは、シートに着座した乗員の身体を、シートから投げ出されないように拘束するために利用されている。また、ストラップベルトは、車両の三列目シートの跳ね上げ等の用途に用いられている。
この種のベルト類は、熱可塑性樹脂の織物からなる繊維基材が帯状に加工されたものからなり、適度な伸縮性及び柔軟性を備えている。
また、ベルト類には、必要に応じて、帯状の繊維基材が加工されて環状(ループ状)の部分(以下、環状部)が形成されることがある。この環状部は、ベルト類をシート等に取り付けるための部分として利用される。環状部は、帯状の繊維基材の一方の端部を折り返しつつ、その端部を、繊維基材の途中部分又は他方の端部に重ね合せて、それらを互いに固定することで形成される。
なお、従来品のベルト類において、繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定する方法としては、例えば、縫製、金物を利用したカシメ固定、熱溶着等が行われていた。
特開2002−362207号公報 特開2009−286335号公報
上記のように、繊維基材同士を重ね合せた部分を、縫製により固定すると、ベルト類の使用時に、縫製で形成された縫目の糸が引っ掛かって解れる虞がある。糸が解れると、繊維基材同士を重ね合せた部分が剥がれてしまう虞がある。また、縫製用の糸を用意する必要や、縫製作業に時間がかかってしまう問題もあった。
また、繊維基材同士を重ね合せた部分を、金物を利用してカシメ固定すると、固定のために別途、金物を用意する必要があり、製品コストを高くする原因となる。また、カシメ作業に時間がかかってしまう問題もあった。
また、繊維基材同士を重ね合せた部分を、超音波等を利用して熱溶着すると、その部分全体が溶融固化するため、ベルト類を引っ張った際に溶融固化した部分に応力が集中し易くなり、十分な強度が得られないという問題があった。
本発明の目的は、帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を備える繊維加工品において、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を生かしながら、重ね合せた部分を互いに溶着固定することが可能な技術を提供することである。
本発明に係る繊維加工品の製造方法は、熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を有する繊維加工品の製造方法であって、各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並び、前記重ね合せた部分に宛がわれる複数の凸条部を有する受け治具と、前記重ね合せた部分に宛がわれる平坦な先端面を有し超音波振動するホーンとの間で、前記重ね合せた部分を挟みつけて、前記凸条部と重なる前記繊維基材同士の接触部分を、選択的に溶着する選択的溶着工程を有することを特徴とする。
前記繊維加工品の製造方法によれば、縫製用の糸やカシメ固定用の金具等の別部品を利用することなく、繊維基材同士を重ね合せた部分を、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を生かしながら、選択的に溶着することができる。
前記繊維加工品の製造方法において、前記凸条部は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と略同じ線幅を有し、かつ隣り合った前記凸条部の間にある隙間は、前記凸条部の線幅よりも大きな幅を有することが好ましい。このように、凸条部の幅と隣り合った凸条部の間にある隙間の大きさを設定することで、繊維基材同士を重ね合せた部分のうち、凸条部の間にある隙間に相当する部分に、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を残し易い。
前記繊維加工品の製造方法において、前記隙間の幅は、前記凸条部の線幅の1.5〜2.5倍に設定されることが好ましい。このように、隙間の幅と凸条部の線幅との関係が設定されると、繊維基材同士を重ね合せた部分のうち、凸条部の間にある隙間に相当する部分に、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を確実に残し易い。
前記繊維加工品の製造方法において、前記固定部は、帯状の前記繊維基材の一方の端部を折り返して、環状部が形成されるように同一の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定したものからなることが好ましい。このように、固定部が同一の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定したものからなると、固定部に隣接する形で環状部が形成される。
また、本発明に係る繊維加工品は、熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分が互いに固定されてなる固定部を有する繊維加工品であって、前記固定部は、前記重ね合せた部分の片面側に形成され、各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並ぶ複数の凹溝と、前記凹溝と重なる前記繊維基材同士の接触部分が選択的に溶着されてなる固化部分とを有することを特徴とする。
前記繊維加工品は、縫製用の糸やカシメ固定用の金具等の別部品を利用することなく、繊維基材同士を重ね合せた部分が、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を生かしながら、選択的に溶着固定された固定部を備えるため、固定部に応力集中することが抑制され、特に長手方向における引張強度に優れるものとなる。
前記繊維加工品において、前記凹溝は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と略同じ溝幅を有し、かつ隣り合った前記凹溝の間にある前記繊維基材の凸条残存部は、前記溝幅よりも大きな幅を有することが好ましい。このように溝部の幅と、凸条残存部の幅との関係が設定されると、凸条残存部が固定部に形成され易く、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性が確保され易い。
前記繊維加工品において、前記凸条残存部の幅は、前記凹溝の溝幅の1.5〜2.5倍に設定されることが好ましい。このように溝部の幅と、凸条残存部の幅との関係が設定されると、凸条残存部が確実に固定部に形成され、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性がより確実に確保される。
前記繊維加工品において、前記固定部は、帯状の前記繊維基材の一方の端部を折り返して、同一の繊維基材同士を重ね合せた部分が互いに固定されてなり、前記固定部から環状に延びた前記繊維基材からなる環状部を有することが好ましい。このような環状部を備えた繊維加工品は、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を維持しつつ、長手方向における引張強度に優れ、環状部に隣接する固定部に応力が集中することが抑制される。このような環状部を備えた繊維加工品は、様々な用途で好ましく用いることができる。
本発明によれば、帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を備える繊維加工品において、繊維基材が備える柔軟性及び伸縮性を生かしながら、重ね合せた部分を互いに溶着固定することが可能な技術を提供することができる。
ストラップベルトの部分斜視図 裏側から見た状態の固定部の拡大図 超音波加工装置のブロック図 受け治具の平面図 図4のA−A線断面図 受け治具の正面図 繊維基材の縦糸及び横糸と凸条部との配置関係を模式的に表した説明図 載置治具上に載せられている繊維基材の端部を折り返して、受け治具上の繊維基材に重ね合せる工程を模式的に表した説明図 繊維基材同士を重ね合せた部分が受け治具上に配置されている状態を模式的に表した説明図 加工対象部位における重なり合った繊維基材同士を選択的に溶着する工程を模式的に表した説明図 重なり合った繊維基材同士の接触部分のうち、凸条部と厚み方向で重なる部分が、選択的に溶着される様子を模式的に表した加工対象部位の断面図 他の実施形態で利用される受け治具の平面図
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1を、図1乃至図11を参照しつつ説明する。本実施形態では、超音波加工装置を利用した繊維加工品の製造方法を例示する。本実施形態では、繊維加工品として、ストラップベルトに利用されるベルト本体部を例示する。
ここで、先ずストラップベルトについて説明する。図1は、ストラップベルト1の部分斜視図である。なお、図1には、表側から見た状態のストラップベルト1の斜視図が示されている。ストラップベルト1は、車両シートの跳ね上げ等に利用されるものであり、繊維基材2Aが加工されたベルト本体部2を備えている。ベルト本体部2は、一方の端部側に、繊維基材2Aが環状をなした環状部210を備えている。また、ベルト本体部2は、環状部210に隣接し重なり合った繊維基材2A同士が固定された固定部220を備えている。なお、ベルト本体部2の他方の端部側には、射出成形品からなるハンドル部(不図示)が取り付けられている。
ベルト本体部2を構成する繊維基材2Aは、熱可塑性樹脂(例えば、ポリアミド、PET等のポリエステル)製の帯状(長手状)の織物からなり、柔軟性、伸縮性、可撓性等を備えている。繊維基材2Aは、熱可塑性樹脂製の繊維が複数本束ねられてなる縦糸(長手方向に配される糸)と、横糸(短手方向に配される糸)とが交互に組み合わされたものからなり、長手方向の方が、幅方向(短手方向)よりも大きな、柔軟性、伸縮性、可撓性等を備えている。このような繊維基材2Aとしては、熱可塑性樹脂繊維を含む公知の織物が用いられる。
環状部210は、帯状の繊維基材2Aの一方の端部を折り返して、その端部と繊維基材2Aの途中部分とを重ね合せた部分を互いに固定することで、ベルト本体部2の端部に形成されている。なお、繊維基材2A同士(繊維基材2Aの端部と途中部分)を重ね合せて固定された部分が、固定部220となっており、この固定部220から繊維基材2Aが環状に延びることで環状部210が形成されている。
固定部220は、繊維基材2A同士が、後述する超音波加工装置を利用して溶着されている。固定部220は、従来品のように重ね合せた部分の繊維基材2A全体が溶融固化されたものではなく、重ね合せた繊維基材2A同士の接触部分の一部が選択的に溶融固化されたものである。そのため、固定部220には、繊維基材2Aが残存しており、繊維基材2Aの特性である柔軟性、伸縮性等が維持されている。
図2は、裏側から見た状態の固定部220の拡大図である。図2に示されるように、固定部220の裏側には、繊維基材2Aの長手方向に沿って延びる複数の凹溝230が形成されている。本実施形態の場合、6つの凹溝230が形成されている。凹溝230は、互いに間隔を保ちつつ、繊維基材2Aの短手方向(幅方向)に一列に並ぶように固定部220に形成されている。
凹溝230の幅(溝幅)は、繊維基材2Aの縦糸と略同じ幅に設定されている。なお、ここでいう、凹溝230の溝幅とは、繊維基材2Aの幅方向における溝幅のことである。これに対し、凹溝230の長さ(繊維基材2Aの長さ方向における長さ)は、繊維基材2Aの幅(短手方向の長さ)と同等か、それよりも長くなるように設定されている。
また、凹溝230は、長手方向に沿って延びる繊維基材2Aの縦糸と重なるように固定部220に形成されている。
隣り合った凹溝230の間には、溶融されていない繊維基材2Aが細長く延びた形で残存した部分からなる凸条残存部240が形成されている。凸条残存部240は、凹溝230よりも凸状に盛り上がりつつ、繊維基材2Aの長手方向に延びた形となっている。凸条残存部240の幅(線幅)W2は、凹溝230の幅(溝幅)W1の2倍程度に設定されている。凸条残存部240の幅W2は、凹溝230の幅W1に対して、1.5倍〜2.5倍程度に設定されることが好ましく、特に本実施形態のように2倍程度に設定されることがこのましい。
また、固定部220の長手方向における両端には、溶融されていない繊維基材2Aからなる端側残存部250が形成されている。端側残存部250は、繊維基材2Aの両端側に形成されている凹溝230よりも外側にある部分である。本実施形態の場合、端側残存部250の幅(線幅)は、凹溝230の幅(溝幅)の1.5倍程度に設定されている。
なお、固定部220を平面視した際、凹溝230が形成される面積は、30〜50%程度である。つまり、固定部220には、平面視で、50〜70%程度の繊維基材2Aが残存していることが好ましい。上述した端側残存部250の幅は、固定部220に形成される凹溝230の面積(総面積)を考慮して、適宜、設定される。
上記のように固定部220の裏面側には、凸条残存部240、端側残存部250があり、繊維基材2Aの特性が残されている。これに対し、固定部220の表面側には、凹溝等は形成されておらず、繊維基材2Aそのものの表面が残されており、繊維基材2Aの特性が残されている。固定部220は、重なり合った繊維基材2A同士が接触する部分のうち、凹溝230と重なる部分が選択的に溶着されている。つまり、固定部220は、内部において、凹溝230に沿った部分が選択的に溶融固化されているものの、それらの周りの繊維基材2Aは、溶融されずにそのままの状態となっている。なお、固定部220の内部構造等の詳細については、後述する。
このような固定部220では、縦糸及び横糸の組み合わせからなる織物構造が残されており、特に縦糸がそのまま残されている。そのため、ベルト本体部2が長手方向に引っ張られても、固定部220のみに応力が集中することが抑制される。その結果、環状部210をフック等に引っ掛けて、ベルト本体部2を引っ張るようにある程度の力(例えば、1600N)を加えても、固定部220の繊維基材2A同士が剥がれることが抑制される。
このようなベルト本体部2の固定部220は、以下に示される超音波加工装置を用いて、選択的に溶着されたものである。以下、超音波加工装置の詳細を説明する。
図2は、超音波加工装置10のブロック図である。超音波加工装置10は、ストラップベルト1に利用されるベルト本体部2の端部に、環状部210及び固定部220を形成するための装置である。超音波加工装置10は、自動車用部品組立工場等に設置されるものである。
超音波加工装置10は、主として、ホーンユニット20、受け治具30を備えている。そして更に、超音波加工装置10は、電力供給部40、制御部50、XYZ移動機構60、載置台70等を備えている。
ホーンユニット20は、主として、ホーン21、ブースター22、振動子23、及びホルダ24を備えている。ホーン(共鳴体)21は、ホーンユニット20の下端に配される部分であり、振動子23から出力された超音波振動を受けて振動する部分となっている。ホーン21は、受け治具30との間で、繊維基材2A同士が重なり合った部分を挟んで加圧しながら超音波振動を出力して、繊維基材2Aに超音波加工を施す。ホーン21は金属製であり、全体的には角柱状をなしている。ホーン21の先端面(下端面)21aは、平坦面となっており、繊維基材2Aの上面(表面)2f側に宛がわれる。
振動子23は、圧電素子等から構成され、電力供給部40により駆動される。ホーン21と振動子23との間には、振幅を調整するためのブースター22が組み込まれている。ホルダ24は、ホーンユニット20をXYZ移動機構60に取り付けるためのものであり、ブースター22付近に設けられている。
図4は、受け治具30の平面図であり、図5は、図4のA−A線断面図であり、図6は、受け治具30の正面図である。受け治具(アンビル)30は、金属製であり、載置台70(図3等参照)の平坦な載置面70a上に載せられた状態で固定されている。このような受け治具30に対して、繊維基材2A同士を重ね合せた部分が載置される。なお、本明細書において、受け治具30上で重なり合っている繊維基材2A同士の部分を、加工対象部位X1と称する場合がある。
受け治具30は、繊維基材2A同士が重なり合った部分(加工対象部位X1)の片面側(裏面2e側)から重なるように、載置台70上に配置されている。
受け治具30は、載置台70上に固定される角柱状の本体部31と、この本体部31の上面31aから上方に向かって凸状に盛り上がり、かつ繊維基材2Aの長手方向に沿うように、一方向に延びた複数(本実施形態の場合、6本)の凸条部32を備えている。
凸条部32は、加工対象部位X1の繊維基材2Aに対して裏面2e側から当接する部分であり、ホーン21との間で繊維基材2Aを挟み付けると、繊維基材2Aに凹溝230が形成される。なお、後述するように、繊維基材2A同士を重ね合せた部分が、凸条部32とホーン21との間で挟み付けられると、繊維基材2A同士の接触部分のうち、凸条部32と重なる部分が溶融固化する。
凸条部32は、繊維基材2Aの長手方向に沿うように配設されている。凸条部32の幅(線幅)は、繊維基材2Aの長手方向に配される縦糸Waの幅と同程度に設定されている。図7は、繊維基材2Aの縦糸Wa及び横糸Weと、凸条部32との配置関係を模式的に表した説明図である。図7において、凸条部32は一点鎖線で示されている。凸条部32の幅(繊維基材2Aの短手方向における長さ)W10は、図7に示されるように、縦糸Waの幅よりも若干大きく設定されている。
複数の凸条部32は、互いに間隔を保った状態で、繊維基材2Aの幅方向に一列に並んでいる。隣り合った凸条部32の間にある隙間の幅W20は、繊維基材2Aの縦糸Waの約2本分の幅に設定されている。つまり、各凸条部32は、隣り合った凸条部32の間に2本分の縦糸Waが配されるように、繊維基材2Aの各縦糸Waに割り当てられている。凸条部32の幅W10と隙間の幅W20との関係は、繊維基材2Aに形成する凹溝230の幅W1と凸条残存部240の幅W2との関係を考慮して、適宜、設定される。
なお、ホーン21と受け治具30との間で、加工対象部位X1が挟み付けられた際に、隣り合った凸条部32の間にある隙間と重なる部分の繊維基材2Aは、積極的には超音波加工されず、繊維基材2Aが残ることになる。
なお、図6に示されるように、凸条部32の中央側の上端面321は、平坦な形状(水平面)をなしているものの、長手方向における両端面322,323は、共に丸みを帯びた曲面状をなしている。このように凸条部32の両端面322,323が、丸みを帯びていることにより、繊維基材2Aに形成される凹溝230の深さが、長手方向における両端部分に近付くにつれて、中央部分よりも徐々に浅くなる。このように、凹溝230の長手方向における両端部分の深さが、徐々に浅くなると、固定部220とそれに隣接する部分(環状部210等)との境界部分において、内部の繊維基材2Aが長手方向に沿って徐々に溶融固化した状態となる。そのため、ベルト本体部2が長手方向に引っ張られた際に、固定部220とそれに隣接する部分(環状部210等)との境界部分における応力集中が抑制される。
凸条部32の高さ(本体部31の上面31aからの高さ)Hは、重ね合せた状態の繊維基材2Aの厚み(つまり、2枚分の繊維基材2Aの厚み)に対して、1.5倍以上の長さに設定される。なお、凸条部32の高さHは、本体部31の上面31aから、凸条部32の中央側の平坦な上端面321までの長さである。また、ここでの繊維基材2Aの厚みとは、ホーン21と受け治具30との間で挟まれて加圧されていない状態での厚みである。
凸条部32の高さHが、2枚分の繊維基材2Aの厚みの1.5倍以上に設定されていると、繊維基材2Aの加工対象部位X1(固定部220)の所定個所(凸条部32と重なる個所)のみを選択的に溶着固定し易く、かつ凸条残存部240、端側残存部250を形成し易い。
受け治具30は、載置台70上に、図示されない固定手段を用いて、取り付け及び取り外しが可能な状態で固定されている。このような構成とすることで、受け治具30が摩耗等によって交換が必要となった場合に、容易に新たな物に取り換えることができる。
載置台70上には、受け治具30以外に、繊維基材2Aを支えるための載置治具131,132が設置されている。載置治具131,132は、金属製であり、受け治具30を間に置く形で、受け治具30と共に一列に並ぶように設置されている。
電力供給部40は、発振器等を備えて構成されており、制御部50からの指示に応じて所定周波数の電力(電圧)を発振し、その電力を振動子23に供給する。振動子23は、電力供給部40より電力が供給されると、所定の超音波振動を発生する。
制御部50は、超音波加工装置10の各構成の動作制御を行う部分であり、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータによって構成される。制御部50は、ROM等に記憶された各種プログラムに基づいて、各種の処理を実行する。
なお、制御部50が備えるROM等の記憶部には、加工対象部位X1に対して予め定められている振動条件が記録されている。振動条件としては、加工対象部位X1に対応した超音波振動の出力、超音波振動の出力時間等の情報が含まれている。
XYZ移動機構60は、制御部50からの指示に応じてホーンユニット20をXYZの三方向に移動させるものである。XYZ移動機構60は、エアシリンダ、電動シリンダ等の公知の移動手段により構成される。XYZ移動機構60は、ホーンユニット20のホルダ24に固定されており、XYZ移動機構60が作動することで、ホーンユニット20(ホーン21)がXYZ方向に移動することができる。
本明細書において「X方向」は、超音波加工装置10の左右方向(図3の左右方向)に対応し、「Y方向」は、超音波加工装置10の前後方向(図3の紙面に垂直な方向)に対応し、「Z方向」は、超音波加工装置10の上下方向(図3の上下方向)に対応する。
なお、XYZ移動機構60は、加工対象部位X1に対して予め定められている移動条件に基づいて駆動する。前記移動条件は、制御部50が備えるROM等の記憶部に記録されている。
載置台70は、加工対象物である繊維基材2Aが受け治具30を介して載せられる部分であり、床面上に設置される。載置台70の上面は水平であり、受け治具30等が載せられる載置面70aとなっている。なお、上述した電力供給部40や制御部50は、載置台70の内部に配されている。
その他、超音波加工装置10は、タッチパネル機能を備えた表示入力部(不図示)等も備えており、この表示入力部を利用して、上述した記憶部に振動条件、移動条件等が入力される。
次いで、超音波加工装置10を用いた加工対象部位X1の加工工程(選択的溶着工程)を説明しながら、超音波加工装置10の各構成・動作や、ベルト本体部2の固定部220の構造等を説明する。
超音波加工装置10では、先ず、XYZ移動機構60が作動して、ホーンユニット20が初期位置で待機する。本実施形態の場合、ホーンユニット20の初期位置は、ホーン21の先端面21aが受け治具30と離間した状態で対向するように、受け治具30の上方に設定されている。XYZ移動機構60のZ軸方向の移動距離は、予め一定値に設定されている。
次いで、作業者により、未加工の帯状の繊維基材2Aが、載置治具131、受け治具30及び載置治具132に載せられる形でセットされる。その際、繊維基材2Aの端部12Aは、載置治具131上に載置される。受け治具30等にセットされる繊維基材2Aは、予め所定の長さに切断されていてもよいし、所定の巻取装置(不図示)に巻回されている繊維基材2Aの原反から、所定の長さ分だけ引き出したものであってもよい。
繊維基材2Aの端部12Aは、載置治具131の平坦な上面131aに載せられており、上面131aよりも段差状に盛り上がった形をなした位置決め部131bと当接することで、繊維基材2Aが受け治具30等に対して位置決めされる。位置決め部131bは、繊維基材2Aの端部12Aに対して、長手方向(X軸方向)から当接するように配設されている。
次いで、超音波加工装置10が備える折り返し手段93により、受け治具30上の繊維基材2Aが押え付けられる。折り返し手段93は、プレート状をなした部材であり、前後方向(Y軸方向)に手動により移動自在に設けられている。折り返し手段93は、載置台70の奥側から必要に応じて、適宜、引き出すことが可能である。
その後、載置治具131により位置決めされた繊維基材2Aの端部12Aが、受け治具30上の繊維基材2Aと重なるように、折り返し手段93の側縁に宛がわれながら、作業者により折り返される。図8は、載置治具131上に載せられている繊維基材2Aの端部12Aを折り返して、受け治具30上の繊維基材2Aに重ね合せる工程を模式的に表した説明図である。なお、図8には、X軸方向に沿って切断された状態の超音波加工装置10の部分断面が示されている。
折り返し手段93は、繊維基材2Aの端部12Aを、最終的に受け治具30上の繊維基材2A上に折り重ねる際に、適宜、退避される。
その後、折り重ねられた繊維基材2A同士は、一対の押え手段94,95を利用して位置決めされる。図9は、繊維基材2A同士を重ね合せた部分が受け治具30上に配置されている状態を模式的に表した説明図である。一方の押え手段94は、重なり合っている繊維基材2A同士のうち、載置治具131の上面131aに載せられている部分を、載置治具131との間で、挟み付ける形で固定する。これに対し、他方の押え手段95は、重なり合っている繊維基材2A同士のうち、載置治具132の上面132aに載せられている部分を、載置治具132との間で、挟み付ける形で固定する。その結果、受け治具30上には、加工対象部位X1となる繊維基材2A同士を重ね合せた部分が配置される。なお、押え手段94,95は、共にプレート状をなしており、前後方向(Y軸方向)に手動により移動自在に設けられている。
このように繊維基材2Aの端部12Aが、受け治具30上の繊維基材2Aと重なるように折り返されると、繊維基材2Aの端部12Aを、予め定められた長さ分だけ確実に折り返すことができる。そして、このように受け治具30上で繊維基材2A同士が重なり合った部分を加工対象部位X1とすることができる。
図10は、加工対象部位X1における重なり合った繊維基材2A同士を選択的に溶着する工程(選択的溶着工程)を模式的に表した説明図である。
この工程は、受け治具30上で繊維基材2A同士が重なり合った部分(加工対処部位X1)を、受け治具30とホーン21とを利用して、選択的に溶融固化することで、繊維基材2Aが備える柔軟性及び伸縮性を残しつつ、繊維基材2A同士を固定するものである。
制御部50からの指令により、XYZ移動機構60が作動して、初期位置にあるホーンユニット20が、受け治具30に向かって接近し、ホーン21の先端面21aが、受け治具30の凸条部32との間で挟むように加工対象部位X1を上面(表面)2f側から圧接する。
また、その際、制御部50からの指令により、電力供給部40が作動し、ホーン21が受け治具30との間で加工対象部位X1を挟み付けた状態で、所定時間、所定の超音波振動を出力する。
そして、加工対象部位X1は、ホーン21の先端面21aと、受け治具30の凸条部32との間で挟まれて加圧されながら、ホーン21より所定の超音波振動を受けることになる。すると、重なり合った繊維基材2A同士の接触部分のうち、凸条部32と厚み方向で重なる部分が、選択的に溶着される。その際、凸条部32によって直接、押されている下側の繊維基材2Aには、凸条部32の形状に倣った凹溝230が形成される。
図11は、重なり合った繊維基材2A同士の接触部分のうち、凸条部32と厚み方向で重なる部分が、選択的に溶着される様子を模式的に表した加工対象部位X1の断面図である。繊維基材2A同士が重なり合った部分(加工対象部位X1)を、ホーン21と受け治具30の凸条部32との間で挟み付けつつ、所定の振動条件で超音波加工すると、各繊維基材2Aの表面同士が互いに接触する部分(以下、接触部分)200のうち、凸条部32と厚み方向で重なる部分201が選択的に溶融し、その部分201が最終的に固化して、繊維基材2A同士が互いに溶着される。
本明細書では、前記部分201を特に固化部分201と称する。固化部分201は、平面視した際に、凸条部32の形状に倣った細長い線状をなしており、繊維基材2Aの短手方向に所定間隔で並びつつ、長手方向に沿って配設されている。固化部分201の大部分は、重なり合った繊維基材2Aの内部に埋もれた状態となっており、繊維基材2Aに残された繊維状の樹脂(縦糸及び横糸からなる織物状の樹脂)で囲まれた状態となっている。この繊維状の樹脂が残された部分を、特に、繊維部分202と称する。
なお、固化部分201の一部は、繊維基材2Aの下面(裏面)2e側に形成される凹溝230の底面として露出する。固化部分201は、繊維基材2Aの上面(表面)2f側からは露出せず、上述した繊維基材2Aの繊維部分202で覆われている。
下面(裏面)2e側の繊維基材2Aにおいて、凸条部32が当接していない部分に、上述した凸条残存部240や端側残存部250が形成されることになる。このように、ホーン21と受け治具30とを利用して、繊維基材2Aの加工対象部位X1を選択的に溶着することにより、繊維基材2Aに固定部220が形成される。なお、この固定部220と同時に、固定部220から環状に延びた繊維基材2Aからなる環状部210(図1参照)も形成される。
上述したような固化部分201が固定部220に設けられることで、固定部220に、最終製品(ストラップベルト1、ベルト本体部2)の使用時に耐え得る強度が確保される。固定部220には、上述したように、凸条残存部240や端側残存部250等の繊維部分202が残されている。このような繊維部分202では、途中で途切れることなく糸の状態(細い糸の束の状態)で残っている縦糸Waも存在している。そして、このような縦糸Waに対して横糸Weが織り込まれた状態となっている。そのため、固定部220には、繊維基材2Aの特性である柔軟性及び伸縮性が残されることになる。
また、固定部220には、両面(上面2f及び下面2e)に、凸条残存部240や端側残存部250等の繊維部分202が残されているため、乗員が手等で触れた際の触感にも優れている。
繊維基材2Aが単層状ではなく、本実施形態のように折り返されて2層以上の状態となっていると、互いに織り込まれていない繊維基材2Aの接触部分200に、極僅かな隙間(空気層)が形成される。そして更に、重なり合った繊維基材2A同士を部分的(間欠的)に厚み方向に加圧すると、加圧された部分が優先的(選択的)に超音波溶着され、加工対象部位X1(固定部220)に、上記のような凹溝230に沿った固化部分201と、凸条部32が当接していない個所に凸条残存部240等の繊維部分202が形成されると推測される。
ホーン21を備えたホーンユニット20は、上述したよう超音波加工を加工対象部位X1に施した後、制御部50からの指令により、XYZ移動機構60が作動して、受け治具30から離れるように上昇して、再び初期位置へ戻される。
以上のように、本実施形態の超音波加工装置10によれば、繊維基材2Aが備える柔軟性及び伸縮性を生かしながら、帯状の繊維基材2A同士を重ね合せた部分を互いに溶着固定することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ベルト本体部2の固定部220において、複数の凹溝230及び固化部分201が、繊維基材2Aの長手方向に沿って連続的に形成されていたが、本発明はこれに限られず、例えば、溝部及び固化部分を、図12に示される受け治具30Aを利用して形成してもよい。図12は、他の実施形態で利用される受け治具30Aの平面図である。この受け治具30Aは、上述した実施形態1と同様の本体部31Aを有するものの、その上面31Aa上に形成される凸条部32Aの形状が異なっている。具体的には、各凸条部32Aは、実施形態1の各凸条部32を、長手方向において2分割したような形を備えている。このような凸条部32Aを備えた受け治具30Aを、実施形態1の受け治具30に替えて利用することで、ベルト本体部2の固定部220に、長手方向の途中で分断された溝部及び固化部分を形成することができる。このように、溝部及び固化部分が途中で分断されたような形で形成されていると、固定部220に捻り方向に対する柔軟性及び伸縮性が確保され易い。つまり、固定部220に形成される溝部及び固化部分の長手方向の長さは、最終製品(ストラップベルト、ベルト本体部)に求められる強度や柔軟性、伸縮性等の要求に応じて、適宜、設定されればよい。
(2)上記実施形態では、帯状の繊維基材2Aの一方の端部12Aを折り返して、同一の繊維基材2A同士を重ね合せて固定部としていたが、他の実施形態においては、互いに異なる繊維基材2A同士を互いに重ね合せて固定部としてもよい。例えば、一方の長手の線維基材2Aに対して、他方の短手の繊維基材(例えば、外側が熱可塑性樹脂の繊維で被覆されたゴム紐を含む扁平で短い繊維基材)を固定してもよい。
(3)上記実施形態において、XYZ移動機構60により、ホーン21が受け治具30等に対して相対的に接近又は離間するようにホーン21(ホーンユニット20)を移動させていたが、他の実施形態においては、載置台70側を移動させることにより、ホーン21が受け治具30等に対して相対的に接近又は離間するように構成してもよい。
(4)上記実施形態では、ストラップベルトのベルト本体部を加工するものであったが、本発明はこれに限られず、繊維基材を使用する他の物を加工するものであってもよい。
(5)上記実施形態では、所定の長さ分だけ繊維基材の端部を折り返した部分を加工対象部位X1としていたが、他の実施形態においては、繊維基材を2つ折りにして端部同士を重ね合せた部分を、加工対象部位としてもよい。
1…ストラップベルト、2…ベルト本体部、2A…繊維基材、200…接触部分、201…固化部分、202…繊維部分、210…環状部、220…固定部、230…溝部、240…凸条残存部、250…端側残存部、10…超音波加工装置、20…ホーンユニット、21…ホーン、22…ブースター、23…振動子、30…受け治具、31…本体部、32…凸条部、40…電力供給部、50…制御部、60…XYZ移動機構(移動機構)、70…載置台、70a…載置面、X1…加工対象部位

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を有する繊維加工品の製造方法であって、
    各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並び、前記重ね合せた部分に宛がわれる複数の凸条部を有する受け治具と、前記重ね合せた部分に宛がわれる平坦な先端面を有し超音波振動するホーンとの間で、前記重ね合せた部分を挟みつけて、前記凸条部と重なる前記繊維基材同士の接触部分を、選択的に溶着する選択的溶着工程を有し、
    前記凸条部は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と同じ線幅を有し、かつ隣り合った前記凸条部の間にある隙間の幅は、前記凸条部の線幅の1.5〜2.5倍に設定されることを特徴とする繊維加工品の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を有する繊維加工品の製造方法であって、
    各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並び、前記重ね合せた部分に宛がわれる複数の凸条部を有する受け治具と、前記重ね合せた部分に宛がわれる平坦な先端面を有し超音波振動するホーンとの間で、前記重ね合せた部分を挟みつけて、前記凸条部と重なる前記繊維基材同士の接触部分を、選択的に溶着する選択的溶着工程を有し、
    前記凸条部の高さは、溶着を行う前の前記繊維基材を重ね合せた2枚分の厚みに対して、1.5倍以上の長さに設定されることを特徴とする繊維加工品の製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定した固定部を有する繊維加工品の製造方法であって、
    各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並び、前記重ね合せた部分に宛がわれる複数の凸条部を有する受け治具と、前記重ね合せた部分に宛がわれる平坦な先端面を有し超音波振動するホーンとの間で、前記重ね合せた部分を挟みつけて、前記凸条部と重なる前記繊維基材同士の接触部分を、選択的に溶着する選択的溶着工程を有し、
    前記凸条部は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と同じ線幅を有し、かつ隣り合った前記凸条部の間にある隙間は、前記縦糸の幅よりも大きな幅を有することを特徴とする繊維加工品の製造方法。
  4. 前記固定部は、帯状の前記繊維基材の一方の端部を折り返して、環状部が形成されるように同一の繊維基材同士を重ね合せた部分を互いに固定したものからなる請求項1〜3の何れか一項に記載の繊維加工品の製造方法。
  5. 熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分が互いに固定されてなる固定部を有する繊維加工品であって、
    前記固定部は、
    前記重ね合せた部分の片面側に形成され、各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並ぶ複数の凹溝と、
    前記凹溝と重なる前記繊維基材同士の接触部分が選択的に溶着されてなる固化部分とを有し、
    前記凹溝は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と同じ溝幅を有し、かつ隣り合った前記凹溝の間にある前記繊維基材の凸条残存部の幅は、前記凹溝の溝幅の1.5〜2.5倍に設定されることを特徴とする繊維加工品。
  6. 熱可塑性樹脂を含む織物からなる帯状の繊維基材同士を重ね合せた部分が互いに固定されてなる固定部を有する繊維加工品であって、
    前記固定部は、
    前記重ね合せた部分の片面側に形成され、各々が前記繊維基材の長手方向に沿いつつ互いに間隔を保った状態で前記繊維基材の幅方向に並ぶ複数の凹溝と、
    前記凹溝と重なる前記繊維基材同士の接触部分が選択的に溶着されてなる固化部分とを有し、
    前記凹溝は、前記繊維基材の長手方向に延びる縦糸の幅と同じ溝幅を有し、かつ隣り合った前記凹溝の間にある前記繊維基材の凸条残存部の幅は、前記縦糸の幅よりも大きな幅を有することを特徴とする繊維加工品。
  7. 前記固定部は、帯状の前記繊維基材の一方の端部を折り返して、同一の繊維基材同士を重ね合せた部分が互いに固定されてなり、
    前記固定部から環状に延びた前記繊維基材からなる環状部を有する請求項5または6に記載の繊維加工品。
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